JP3563532B2 - 燃焼監視装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、燃焼監視装置、特に、バーナ手段での燃焼状態の正常・異常を監視する装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図6は、従来の湯沸器(1) の説明図であり、図7は、図6の熱電対(4) の起電力値(40)を示すグラフである。
前記の湯沸器(1) は、バーナ(3) からの燃焼排気により熱交換器(1a)が加熱される構成となっており、熱交換器(1a)に対して給水経路(2a)から供給された冷水が前記加熱により熱交換器(1a)にて昇温されてその下流側に出湯される。
【0003】
又、この湯沸器(1) には、バーナ(3) での燃焼の温度を検知して前記温度に応じた起電力を生じる熱電対(4) が備えられている。この熱電対(4) の起電力は、制御回路(5) に入力される。尚、熱電対(4) は、前記燃焼にて加熱されることによりマイナスの起電力を発生するように設定されているが、以下の説明では、前記起電力の値の絶対値を起電力値(40)としている。
【0004】
この湯沸器(1) では、運転スイッチ(図示せず)を押すと、給水経路(2a)の水栓(21)が開かれ、水流スイッチ(図示せず)により水流が検知されると、ガス栓(31)が開かれた後、バーナ(3) でのガス燃焼が開始される。そして、前記開始から所定時間が経過すると、図7に示すように、バーナ(3) での炎の状態が安定した燃焼状態となる。このとき、熱電対(4) の起電力値(40)は、略一定の値にて安定する。
【0005】
この後、上記運転スイッチが再び押されるまで、前記ガス燃焼が継続される。このガス燃焼の継続中、起電力値(40)は、前記炎の状態に対応して変化する。前記炎の状態が不完全燃焼等により異常となった場合には、起電力値(40)が低下する。この低下によって、起電力値(40)が予め設定された一定の限界値(69)を越えると、制御回路(5) にて前記燃焼状態が異常となった旨が判定され、又、制御回路(5) によって水栓(21)とガス栓(31)とが閉じられる。
【0006】
このように、バーナ(3) での燃焼状態が異常となると、その旨が自動的に判定され、又、この湯沸器(1) からの温水取出しが自動的に停止される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
この従来のものでは、正常な燃焼状態での安定状態の起電力値(40)が、換気条件や経時劣化等により、その燃焼動作毎に相違する。この為、上記した異常判定の為の限界値(69)は、前記安定状態の起電力値(40)のバラツキに対して余裕を持って設定されている。
【0008】
一方、前回の燃焼動作での正常な燃焼状態に比べて、今回の燃焼動作での燃焼状態が異常側に大きく変化した場合、バーナ(3) のノズル(図示せず)でのゴミ詰まり等が考えられ、異常と判定する必要がある。
ところが、限界値(69)が前記のように設定された一定の値であることから、前回の燃焼動作での前記安定状態の起電力値(40)に比べて今回の燃焼動作での起電力値(40)が前記異常側に大きく変化しても、起電力値(40)が限界値(69)を越えない場合があり、この場合には、異常と判定されない。
【0009】
請求項1、6の発明は、上記燃焼監視装置において、燃焼状態の異常判定の確実性を向上させることを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明の課題解決手段は、
『バーナ手段での燃焼状態の正常・異常を監視する装置であって、
前記燃焼状態を検知する燃焼状態検知手段と、
前記バーナ手段での燃焼が安定状態となった旨を検出する安定状態検出手段と、
前記バーナ手段の前回の燃焼動作に於ける前記検出された安定状態に対する前記燃焼状態検知手段の検知出力値に基づいて、前記バーナ手段の今回の燃焼動作に於ける前記燃焼状態の異常を判定する為の基準値を設定する設定手段と、
前記今回の燃焼動作に於ける前記燃焼状態検知手段の検知出力値と前記基準値とを比較して前記燃焼状態の異常を判定する判定手段と、
を具備する』ことを特徴とする。
【0011】
このものでは、前記設定手段によって、前記今回の燃焼動作に於ける前記燃焼状態の異常を判定する為の前記基準値が、前記バーナ手段の前回の燃焼動作に於ける前記検出された安定状態に対する前記燃焼状態検知手段の検知出力値に基づいて、設定される。そして、前記今回の燃焼動作にて前記燃焼状態検知手段の検知出力値と前記基準値とを比較する前記判定手段により、燃焼状態の異常が判定される。
【0012】
請求項2の発明の課題解決手段は、
『バーナ手段での燃焼状態の正常・異常を監視する装置であって、
前記燃焼状態を検知する燃焼状態検知手段と、
前記バーナ手段での燃焼が安定状態となった旨を検出する安定状態検出手段と、
前記バーナ手段の前回の燃焼動作に於ける前記検出された安定状態に対する前記燃焼状態検知手段の検知出力値と前記バーナ手段の今回の燃焼動作に於ける前記燃焼状態検知手段の検知出力値との差値を設定値と比較して前記今回の燃焼動作に於ける前記燃焼状態の異常を判定する判定手段と、
を具備する』ことを特徴とする。
【0013】
このものでは、前記差値を前記設定値と比較する前記判定手段によって、前記燃焼状態の異常が判定される。
ここで、前記の『燃焼状態検知手段』としては、請求項3の発明のように、『前記燃焼状態検知手段は、前記バーナ手段での燃焼の温度を検知する温度検知手段を含む』ものでもよい。又、前記燃焼の温度として、前記バーナ手段での炎の温度や前記バーナ手段からの燃焼排気の温度を検知してもよい。
【0014】
請求項4の発明のように、『前記判定手段の判定出力に応答して前記バーナ手段を非能動化する制御手段を更に具備する』ものでは、前記判定手段で異常判定がなされると、前記制御手段によって、前記バーナ手段が非能動化される。
請求項5の発明のように、『前記燃焼状態検知手段の検知出力値と一定の限界値とを比較して前記燃焼状態の異常を判定する第2の判定手段を更に具備する』ものでは、前記燃焼状態検知手段の検知出力値と一定の限界値とを比較する前記第2の判定手段によって、前記燃焼状態の異常が判定される。
【0015】
請求項6の発明のように、『前記前回の燃焼動作の終了時点から前記今回の燃焼動作の開始時点までの時間が所定時間を越えた旨を検知する時間検知手段と、前記時間検知手段の検知出力に応答して前記判定手段を非能動化する第2の制御手段と、を更に具備する』ものでは、前記前回の燃焼動作の終了時点から前記今回の燃焼動作の開始時点までの時間が所定時間を越えると、その旨が前記時間検知手段により検知される。そして、前記時間検知手段の検知出力に応答する前記第2の制御手段によって、前記判定手段が非能動化される。
【0016】
尚、前記判定手段を非能動化する代わりに、上記制御手段を非能動化するものでもよい。
【0017】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の発明では、前回の燃焼動作での安定状態に基づいて今回の燃焼動作での燃焼状態の異常判定の為の基準値が設定されるから、前記今回の燃焼動作での燃焼状態が前記前回の燃焼動作での安定状態に比べて異常側に大きく変化した場合に、その異常の旨を常に確実に判定できる。従って、前記燃焼状態の異常判定の確実性が向上する。
【0018】
請求項2の発明では、上記差値と上記設定値とを比較する前記判定手段によって、前記燃焼状態の異常が判定されるから、前記今回の燃焼動作での燃焼状態が前記前回の燃焼動作での安定状態に比べて異常側に大きく変化した場合に、その異常の旨を常に確実に判定でき、前記異常判定の確実性が向上する。
請求項4の発明では、前記異常判定がなされると、前記バーナ手段が自動的に非能動化されて燃焼が終了するから、前記燃焼状態が異常となった時の燃焼終了が確実となり、安全性が向上する。
【0019】
請求項5の発明では、前記燃焼状態が前記一定の限界値を越えると異常と判定されるから、前記した異常側への大きな変化がない場合でも、従来と同様の異常判定ができる。
請求項6の発明では、前回の燃焼動作の終了時点から今回の燃焼動作の開始時点までの時間が所定時間よりも長くなった長期不使用の場合には、今回の燃焼動作での燃焼状態が前回に比べて異常側に大きく変化しても、異常と判定されない。前記長期不使用の場合には、前記バーナ手段及びその燃焼排気の通過経路にホコリが蓄積するが、この蓄積による前記燃焼状態の急激な悪化は生じないから、この場合の不用意な異常判定が抑えられる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本願発明の実施の形態を、図面に基づいて説明する。
[実施の形態1]
図1は、本願発明の実施の形態の湯沸器(1) の説明図である。
[各部の構成について]
同図に示すように、前記の湯沸器(1) は、ガス燃焼式のバーナ(3) と、このバーナ(3) からの燃焼排気により加熱される熱交換器(1a)と、を具備する構成である。
【0021】
熱交換器(1a)は、通水管(11)と、この通水管(11)から張り出し且つ相互に平行に配置された多数のフィン(12)(12)とからなる。通水管(11)の上流側には、この通水管(11)に冷水を供給する為の給水経路(2a)が接続され、この給水経路(2a)には水栓(21)が設けられている。又、通水管(11)の下流側には、この通水管(11)にて昇温された温水を取り出す出湯経路(2b)が接続されている。
【0022】
バーナ(3) には、これにガスを供給する為のガス供給経路(3a)が接続されており、このガス供給経路(3a)にはガス栓(31)が設けられている。そして、このバーナ(3) に対してガス噴出側に位置するように、点火装置(33)が設けられている。又、この湯沸器(1) には、バーナ(3) の燃焼温度に応じた起電力を発生する熱電対(4) が具備されている。この熱電対(4) は、バーナ(3) でのガス燃焼時の炎に臨むように配置されている。この熱電対(4) は、後述の制御回路(5) に接続されている。
【0023】
前記の制御回路(5) は、マイクロコンピューター等を具備する構成であり、前記マイクロコンピューターには、バーナ(3) での燃焼状態の正常・異常を監視して異常時には湯沸器(1) の運転を自動的に停止させる為の制御プログラムが格納されている。又、この制御回路(5) には、湯沸器(1) の運転・停止を指示する為の運転スイッチ(51)が接続されている。
【0024】
[制御動作について]
図2は、図1の熱電対(4) の起電力値(40)を示すグラフである。又、図3及び図4は、図1の制御回路(5) のマイクロコンピューターに格納された制御プログラムを示すフローチャートである。
次に、これら図に基づいて前記制御動作を説明する。
【0025】
このものでは、図3に示すように、運転スイッチ(51)が「オン」となると、水栓(21)及びガス栓(31)が開状態となる(ステップ(S71)(S72))。尚、ガス栓(31)は、水栓(21)が開かれてその下流側に設けた水流スイッチ(図示せず)が水流を検知すると、開かれる。
水栓(21)が開状態となると、給水経路(2a)から熱交換器(1a)に冷水が供給される。又、ガス栓(31)が開状態となると、ガス供給経路(3a)からバーナ(3) にガスが供給される。続いて、点火装置(33)が5秒間動作する(ステップ(S73) )。これにより、バーナ(3) から噴出するガスに点火され、このバーナ(3) が燃焼状態となる。そして、バーナ(3) でのガス燃焼により熱交換器(1a)に供給された冷水が昇温されて温水となり、この温水は、出湯経路(2b)を介して排出され、皿洗い等に使用される。
【0026】
この後、制御回路(5) に備えられた第1タイマー(6a)がスタートし、この第1タイマー(6a)による時間計測が開始される(ステップ(S74) )。続いて、制御回路(5) に備えられ且つバーナ(3) の前回の燃焼動作の終了時点から今回の燃焼動作の開始時点までの時間(不使用時間)を計測する第2タイマー(6b)の計測時間(62)が「1週間」を越えたか否かが判定される(ステップ(S75) )。このとき、計測時間(62)が「1週間」を越えている場合には、フラグ(F) =1とする。
【0027】
一方、バーナ(3) でのガスの燃焼が開始されると、図2に示すように、熱電対(4) の起電力値(40)(単位:mV)が上昇する。そして、前記燃焼が安定状態に達すると、起電力値(40)も安定する。
上記の第1タイマー(6a)による計測時間(61)が60秒に達した時点では、バーナ(3) での燃焼が前記の安定状態に達しており、図3に示すように、この時点に於ける熱電対(4) の起電力値(40)(単位:mV)が第1記憶値(X1)として記憶される(ステップ(S77)(S78))。
【0028】
そして、フラグ(F) =0の場合、つまり、バーナ(3) の上記不使用時間が「1週間」以下の場合には、前記の第1記憶値(X1)が、前回の燃焼動作に於ける60秒経過時点での熱電対(4) の起電力値(40)(第2記憶値(X2))よりも10mV低い値(基準値(60))を越えている(下回っている)か否かが判定される。
このとき、第1記憶値(X1)が前記の基準値(60)を越えている場合、つまり、前回の燃焼動作での燃焼状態に比べて今回の燃焼動作での燃焼状態が異常側に大きく変化した時には、バーナ(3) のノズル(図示せず)でのゴミ詰まり等が生じており、この場合、後述のステップ(S83) に進む。
【0029】
又、前回に比べて今回の燃焼状態での起電力値(40)の変化が小さくても今回の燃焼動作に於いてバーナ(3) での炎の状態が不完全燃焼等により異常となると、熱電対(4) の起電力が低下するから、ステップ(S81) にて、起電力値(40)が予め設定された一定の限界値(66)(例えば、12mV)を越えた(下回った)旨が判定されると、後述のステップ(S83) に進む。尚、このステップ(S81) は、運転スイッチ(51)が「オフ」となるまで、繰り返し実行される。
【0030】
そして、上記のステップ(S83) では、ブザーが3秒間作動して、前記異常となった旨が報知される。続いて、ステップ(S84) 〜(S86) が実行されて、湯沸器(1) の運転が停止される。尚、運転スイッチ(51)が「オフ」となった場合も、前記のステップ(S84) 〜(S86) が実行されて、湯沸器(1) の運転が停止される。
これらステップ(S84) 〜(S86) では、図4に示すように、先ず、ガス栓(31)が閉じられる。これにより、バーナ(3) でのガス燃焼が停止される。又、1秒待機後に水栓(21)が閉じれられ、熱交換器(1a)への給水が停止する。これらのことから、湯沸器(1) からの温水取出しが停止される。
【0031】
更に、前記のステップ(S86) に続いて、上記の第2タイマーがスタートし、バーナ(3) の燃焼停止の時点からの時間(上記の不使用時間)が計測開始される(ステップ(S87) )。そして、ステップ(S88) にて、フラグ(F) =0とする。更に、ステップ(S89) にて、上記の第1記憶値(X1)が上記の第2記憶値(X2)に記憶され、今回の燃焼動作での第1記憶値(X1)が次回の燃焼動作での第2記憶値(X2)として使用される。
【0032】
このものでは、バーナ(3)での前回の燃焼動作に於ける安定状態での起電力値(40)(ステップ(S77)(S78)に於いて第1記憶値(X1)として記憶した値であって、ステップ(S89)で第2記憶値(X2)として記憶し直した起電力値)に基づいて、今回の燃焼動作に於ける異常判定の為の基準値(60)が設定されるから、前記今回の燃焼動作での燃焼状態が前記前回の燃焼動作に比べて異常側に大きく変化した場合に、その異常の旨を常に確実に判定できる。
【0033】
又、前記今回の燃焼動作での燃焼状態が上記した一定の限界値(66)を越えると、前記燃焼状態の異常判定がなされるから、上記した異常側への大きな変化がない場合でも、従来と同様の異常判定ができる。
そして、前記異常判定に応答して、バーナ(3) が自動的に消火状態となるから、異常発生時の消火の為の操作が不要である。又、前記異常判定に応答して、ブザーでも報知されるから、異常発生を使用者に確実に知らせることができる。
【0034】
更に、バーナ(3) の不使用時間が所定時間(1週間)よりも長い場合には、前記した異常側への大きな変化があっても、異常と判定されない。前記長期不使用の場合には、バーナ(3) 及び熱交換器(1a)にホコリが蓄積するが、この蓄積による前記燃焼状態の急激な悪化は生じないから、この場合の不用意な異常判定が抑えられている。
【0035】
このものでは、上記の熱電対(4)が既述請求項3に記載の「温度検知手段」、既述請求項1に記載の「燃焼状態検知手段」であり、上記の第1タイマー(6a)及びステップ(S74)(S77)が既述請求項1に記載の「安定状態検出手段」である。
上記のステップ(S80)に於ける「第2記憶値(X2)−10」が既述請求項1に記載の「設定手段」である。
【0036】
上記のステップ(S80)が既述請求項1に記載の「判定手段」である。上記のステップ(S84) 及びガス栓(31)が既述請求項4に記載の「制御手段」である。
上記のステップ(S81)が既述請求項5に記載の「第2の判定手段」である。
上記の第2タイマー(6b)及びステップ(S87)(S75)が既述請求項6に記載の「時間検知手段」である。又、上記のステップ(S76)(S79)及びガス栓(31)が既述請求項6に記載の「第2の制御手段」である。
[他の実施の形態]
1.上記の実施の形態では、バーナ(3)での燃焼の炎の状態を検知するものとしたが、これを、熱交換器(1a)のフィン(12)(12)相互の隙間を通過する燃焼排気の通過状態を検知するものとしてもよい。この場合、熱交換器(1a)の配置された燃焼排気通路の構成壁に透孔を設け、フィン(12)(12)の詰まりにより透孔から流出する燃焼排気の通過量を検知する構成が採用できる。
【0037】
2.上記の実施の形態では、基準値(60)を、「第2記憶値(X2)−10」により設定しているが、この他の演算式でもよい。
3.図5は、他の実施の形態の湯沸器(1)のマイクロコンピューターに格納された制御プログラムの一部を示すフローチャートである。
上記した図3及び図4の制御プログラムのステップ(S80)を、図5に示すステップ(S90)に変更したものでもよい。尚、他の構成については、上記の実施の形態と同様である。
【0038】
前記のステップ(S90) では、「第2記憶値(X2)−第1記憶値(X1)」が「10(設定値(91))」より大きいか否かが判定される。10より大きい場合には、前回の燃焼動作での燃焼状態に比べて今回の燃焼動作での燃焼状態が異常側に大きく変化しており、バーナ(3) のノズル(図示せず)でのゴミ詰まり等が生じている。この場合、上記実施の形態と同様に、ステップ(S83) に進む。又、10より小さい場合には、上記実施の形態と同様に、ステップ(S81) に進む。従って、上記実施の形態と同様の作用・効果を奏する。
【0039】
このものでは、前記のステップ(S90) が既述請求項2に記載の「判定手段」に相当する。
4.上記の実施の形態では、前回の燃焼動作での起電力値(40)である第2記憶値(X2)に対して、今回の燃焼動作にて比較される第1記憶値(X1)を、その燃焼開始から60秒後の起電力値(40)としたが、前記の60秒後でなくても前記燃焼状態の安定後であればよい。
【0040】
5.上記の実施の形態では、上記の限界値(66)を、バーナ(3)での燃焼量に拘らず一定の値としたが、これを、前記燃焼量に応じて適切な値、例えば、燃焼量が大きい程、限界値を高くなるように設定するものでもよい。
6.上記の実施の形態では、前回の燃焼動作の終了時点から今回の燃焼動作の開示時点までの時間が所定時間よりも長い場合、異常判定の為の判定手段を非能動化するものとしたが、前記非能動化しないものでもよい。
【0041】
7.上記の実施の形態では、湯沸器(1)に本願発明を実施したが、燃焼式ファンヒータやガスコンロに実施してもよい。
8.上記の実施の形態では、既述の「燃焼状態検知手段」として熱電対を示したが、フレームロッドでもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の実施の形態の湯沸器(1) の説明図
【図2】図2は、図1の熱電対(4) の起電力値(40)を示すグラフ
【図3】図1の制御回路(5) のマイクロコンピューターに格納された制御プログラムを示すフローチャート
【図4】同上
【図5】他の実施の形態の湯沸器(1) のマイクロコンピューターに格納された制御プログラムの一部を示すフローチャート
【図6】従来の湯沸器(1) の説明図
【図7】図6の熱電対(4) の起電力値(40)を示すグラフ
【符号の説明】
(3) ・・・バーナ
(5) ・・・制御回路
(31)・・・ガス栓
(4) ・・・熱電対
Claims (6)
- バーナ手段での燃焼状態の正常・異常を監視する装置であって、
前記燃焼状態を検知する燃焼状態検知手段と、
前記バーナ手段での燃焼が安定状態となった旨を検出する安定状態検出手段と、
前記バーナ手段の前回の燃焼動作に於ける前記検出された安定状態に対する前記燃焼状態検知手段の検知出力値に基づいて、前記バーナ手段の今回の燃焼動作に於ける前記燃焼状態の異常を判定する為の基準値を設定する設定手段と、
前記今回の燃焼動作に於ける前記燃焼状態検知手段の検知出力値と前記基準値とを比較して前記燃焼状態の異常を判定する判定手段と、
を具備する燃焼監視装置。 - バーナ手段での燃焼状態の正常・異常を監視する装置であって、
前記燃焼状態を検知する燃焼状態検知手段と、
前記バーナ手段での燃焼が安定状態となった旨を検出する安定状態検出手段と、
前記バーナ手段の前回の燃焼動作に於ける前記検出された安定状態に対する前記燃焼状態検知手段の検知出力値と前記バーナ手段の今回の燃焼動作に於ける前記燃焼状態検知手段の検知出力値との差値を設定値と比較して前記今回の燃焼動作に於ける前記燃焼状態の異常を判定する判定手段と、
を具備する燃焼監視装置。 - 前記燃焼状態検知手段は、前記バーナ手段での燃焼の温度を検知する温度検知手段を含む請求項1又は2に記載の燃焼監視装置。
- 前記判定手段の判定出力に応答して前記バーナ手段を非能動化する制御手段を更に具備する請求項1〜3の何れかに記載の燃焼監視装置。
- 前記燃焼状態検知手段の検知出力値と一定の限界値とを比較して前記燃焼状態の異常を判定する第2の判定手段を更に具備する請求項1〜4の何れかに記載の燃焼監視装置。
- 前記前回の燃焼動作の終了時点から前記今回の燃焼動作の開始時点までの時間が所定時間を越えた旨を検知する時間検知手段と、前記時間検知手段の検知出力に応答して前記判定手段を非能動化する第2の制御手段と、を更に具備する請求項1〜5の何れかに記載の燃焼監視装置。
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