JP3563502B2 - 耐圧試験方法及びこれに用いる安全弁用耐圧治具の荷重制御装置 - Google Patents

耐圧試験方法及びこれに用いる安全弁用耐圧治具の荷重制御装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、火力,原子力発電用プラントの圧力容器やそれに付属する配管,機器等に対する耐圧試験方法及びこれに用いる安全弁用耐圧治具の荷重制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
圧力容器或いは圧力容器に付属する配管,機器には、過圧防止のための安全弁(高温高圧用安全弁)が設置されている。
【0003】
このような圧力容器等の耐圧試験を行う場合には、その試験対象内部に耐圧試験圧力がかけられる。耐圧試験圧力は、安全弁の設計圧力(安全弁が作動すべき圧力で、通常はプラント運転時の圧力容器の設計圧力に一致する)を超えるために(例えば安全弁の設計圧力の1.25倍以上となる)、従来,耐圧試験を行う場合には、一般に安全弁を取外し、これに代わって耐圧治具(例えば耐圧栓)を安全弁取付用の管台上に直接設置する方式が採用されている。その他、安全弁を取付けたまま耐圧試験を行う方式として、安全弁耐圧用治具を用いて該安全弁に安全弁設計圧力以上の荷重をかけて安全弁を作動不能とする手法も提案されている。この安全弁に荷重をかける方式には、安全弁頂部にボルトを取付けて安全弁のリフトを零にするものや、スプリング式の治具を安全弁のスプリングと直列にセットし、この治具のスプリングにより負荷をかけることで安全弁の作動設定圧(安全弁設計圧力)を見掛け上、増加させる方法がある。
【0004】
ところで、圧力容器,その付属配管,機器等の検査種目には、耐圧試験の他に安全弁の漏洩試験もあるが、上記したような安全弁を取り外して、これに代わる耐圧治具を安全弁取付用の管台に直接設置して耐圧試験を行う方式は、安全弁の取付,取外しに手間を要し、また、安全弁の漏洩試験を行う場合には、安全弁を圧力容器等に装着して行うために、圧力容器等の耐圧試験と安全弁の漏洩試験を同時に行うことができず、別々に計2回の試験を実施しなければならなかった。
【0005】
この点、後者のように安全弁に耐圧用治具を用いて設計圧力以上の荷重をかけて耐圧試験を行う方式は、安全弁を取付けたまま圧力容器等の耐圧試験と安全弁の漏洩試験を併せて行い得るものと期待されるが、実際には次のような問題があった。
【0006】
すなわち、ボルトにより安全弁のリフトを零にして耐圧試験を行う方法は、ボルトにより、リフトが強制的に抑制される結果、耐圧試験時に弁棒に大きな荷重が作用し、弁棒座屈の可能性があるため、中小口径,中低圧力の安全弁にのみ適用可能である。
【0007】
一方、スプリング式の治具を安全弁のスプリングと直列にセットする方法は、弁棒に生ずる荷重を制御することが可能で、弁棒座屈の可能性がないために、大口径,高圧力の安全弁に適用可能である。
【0008】
しかし、圧力容器に用いられる大口径,高圧力の安全弁には弁座漏洩防止の目的のためにサーマルリップ付弁体(サーマルリップ付弁体の特性については、実施例の項で後述する)が用いられているため、実際の適用では次のような問題がある。
【0009】
サーマルリップ付弁体は、実運転,実作動圧力,全開圧力,スプリング荷重を考慮して設計されており、サーマルリップ付弁体に設計スプリング荷重の1.03倍以上の荷重をスプリング式治具を用いて掛ける(すなわち、安全弁自身のスプリング荷重にスプリング式治具の荷重を加えた弁体押付力が安全弁のスプリング荷重の1.03倍以上となる)ことは、サーマルリップの一部に、耐圧試験時に塑性変形を生じさせ工場出荷前に調整された作動特性を変化させると共に、安全弁の弁座に過大な力が加わることから行われることはなかった。
【0010】
その結果、大口径,サーマルリップ型の安全弁を備えた圧力容器等の耐圧試験を上記したスプリング式治具を用いて行うことは無理があるために、結局は、耐圧試験については安全弁を取り外してこれに代わる耐圧治具を安全弁取付用管台に直接設置して行うことになり、安全弁の漏洩試験については、1.0倍負荷試験(安全弁を設置し、安全弁の作動を防止するための安全弁頂部にスプリング式治具を設置)が分けて行われる例が多い。
【0011】
なお、この種の耐圧試験や漏洩試験時に、容器や配管内部に設計圧力を超える圧力を負荷する方法として、特開平3−291546号公報にて原子炉格納容器に関する内容が記載されている。
【0012】
しかし、特開平3−291546号公報に記載されている試験対象の原子炉格納容器は、一般の安全弁付きの高温・高圧の圧力容器と異なり、設計圧力が約10kg/cm未満と低圧で、且つ原子炉格納容器それ自体やその付属配管(原子炉格納容器と同一の流体を内包する原子炉格納容器・第1隔離弁間の配管)には安全弁を有しておらず、安全弁を設定圧を考慮することなく耐圧,漏洩試験を実施できる性質のものであり、ここで問題として取り上げた圧力容器,配管等とは耐圧試験方法が異なる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記の問題に着目してなされ、その目的は、従来の大口径の高温・高圧用安全弁(サーマルリップ付弁体)を有する圧力容器やその付属配管,機器等であっても、その圧力容器,配管,機器等の耐圧試験(例えば圧力容器の設計圧力の1.25倍以上の耐圧試験)を安全弁を装着したままで無理なく可能とし、さらには、耐圧試験と併せて漏洩試験も実施することができる耐圧試験方法及び安全弁用耐圧治具の荷重制御装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために、基本的には、次のような耐圧試験方法を提案する。
【0015】
すなわち、圧力容器,それに付属する配管,機器の少なくとも一つの耐圧試験時に、前記圧力容器等の耐圧試験対象の圧力上昇に応じて安全弁用耐圧治具により安全弁に複数回に分けて荷重を段階的に加えていくことで、前記安全弁の弁体部に過大な応力を発生させることなく、前記安全弁及び/又は前記耐圧試験対象の設計圧力を超える耐圧試験圧力にて耐圧試験を行なうことを特徴とする。
【0016】
上記のような耐圧試験方法を採用した背景は次の通りである。
【0017】
圧力容器等の耐圧試験において、安全弁の弁座に対する弁体押付力は、安全弁のスプリング荷重をF,安全弁用耐圧治具の荷重をf,安全弁の入口圧力(圧力容器等の耐圧試験対象部の圧力)をP,安全弁の弁体受圧面積をAとすれば、
(F−P・A)+fで表すことができる。したがって、耐圧試験対象部の圧力Pが昇圧前(Pが零の状態にある時)に荷重fを安全弁に加えてしまうと、弁体押付力は最大のF+fとなり許容値を超えて、安全弁の弁体に過大変形等が生じ安全弁の健全性を損ねてしまう。そのため、安全弁用耐圧治具による荷重fを圧力Pの昇圧過程でかけることになる。この荷重fをかける時期的な目安は、蒸気用安全弁の場合、安全弁の設計圧力Ps(換言すれば、安全弁の作動設定圧力Psで、この圧力値は圧力容器の設計圧力Pと通常一致する)の80%程度の圧力でも、耐圧試験媒体として水を用いた場合(圧力容器がプラント運転時に蒸気圧を対象としていても、耐圧試験では簡易な水を用いることが多い)には、安全弁用の耐圧治具による荷重を加えていないと、安全弁自身のスプリング押付力Fに抗した浮力が上記のP・Aと相俟って作用することで、安全弁が漏洩することもあるので、圧力Pが0.8Ps(0.8P)に昇圧する時点より前となる。しかし、0.8Ps前の圧力Pの昇圧過程であっても、一度に安全弁に安全弁用耐圧治具を用いて所定の荷重f〔ここでのfは、圧力Pが安全弁設計圧力以上,例えば1.25Ps以上であっても安全弁を作動させないような弁体押付力(F−P・A)+fを確保し得るような荷重である〕を加えてしまうと、安全弁用耐圧治具の発生荷重fには、個々の治具により15%未満のばらつきがあるため、弁体押付力が上記の許容値を超えてしまうことがある。
【0018】
そこで、本発明では、安全弁用耐圧治具によって一度に荷重をかけるのではなく、圧力容器等の耐圧試験対象内の圧力上昇に応じて安全弁に複数段階(2段階以上)に分けて荷重を加えていくことで、最終的には安全弁設計圧力を超える荷重を耐圧試験時に確保するようにした。
【0019】
このようにすれば、圧力容器等の耐圧試験対象内の昇圧過程で、安全弁に圧力Pの昇圧過程に応じて安全弁用耐圧治具の荷重を小出しに加えることになる。その結果、常に弁体押付力(F−P・A)+fが安全弁の許容値上限を超えないように抑制され、しかも、圧力Pの昇圧過程及びそれが耐圧試験圧力Pに到達した後も安全弁が誤作動しない弁体押付力を確保することができる。
【0020】
また、このような安全弁を取付けた状態で耐圧試験を可能にするために、その昇圧過程や耐圧試験圧力P段階での安全弁の流体洩れの有無を確認することで、耐圧試験と同時に安全弁の洩れ試験を可能にする。
【0021】
さらに、上記のような耐圧試験方法を実施する自動化装置(安全弁用耐圧治具の荷重制御装置)として次のようなものを提案する。
【0022】
一つは、
圧力容器,それに付属する配管,機器の少なくとも一つの耐圧試験時に、前記圧力容器等の耐圧試験対象に装備の安全弁に耐圧用の荷重を駆動機構を介して段階的に負荷することが可能な安全弁用耐圧治具と、
前記圧力容器等の耐圧試験対象内の圧力を検出する圧力検出手段と、
前記安全弁用耐圧治具により前記安全弁に負荷される荷重を検出する荷重検出手段と、
前記耐圧試験時に前記圧力検出手段及び荷重検出手段の検出値に基づき、前記耐圧試験対象内の圧力上昇に応じて前記安全弁に複数回に分けて前記耐圧用の荷重を段階的に加えるための制御指令を、前記安全弁用耐圧治具の駆動機構に出力する荷重制御手段とを備えて成る、安全弁用耐圧治具の荷重制御装置である。
【0023】
もう一つは、
圧力容器,それに付属する配管,機器の少なくとも一つの耐圧試験時に、前記圧力容器等の耐圧試験対象に装備の安全弁に耐圧用の荷重を駆動機構を介して段階的に負荷することが可能な安全弁用耐圧治具と、
前記圧力容器等の耐圧試験対象内の圧力を検出する圧力検出手段と、
前記安全弁用耐圧治具により前記安全弁に負荷される荷重を検出する荷重検出手段と、
前記耐圧試験時に前記圧力検出手段及び荷重検出手段の検出値を入力し、且つ予め入力しておいた安全弁の設計圧力に基づき、この設計圧力と耐圧試験時の前記圧力容器等の耐圧試験対象内の圧力との差から求めた値と、前記安全弁用耐圧治具の荷重出力を弁圧面積で割った値との和が、常に安全弁の設計圧力の1%以上で且つ吹き止り圧力以下の値の範囲にあるように、前記安全弁用耐圧治具の荷重を前記駆動機構を介して制御する荷重制御手段とを備えて成る、安全弁用耐圧治具の荷重制御装置である。なお、これらの装置の作用については、発明の実施例の形態で述べる。
【0024】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図1〜図7に基づき説明する。
【0025】
まず、図4〜図6により、本実施例に用いる安全弁及びその耐圧治具ついて説明する。図4は本発明の耐圧試験法の適用対象となる圧力容器及び/或いはその付属配管,機器等に装着される安全弁の全体断面図及びその部分拡大断面図、図5は安全弁に耐圧治具(スプリング式耐圧治具)を設置した状態を示す断面図、図6は安全弁を取付けた圧力容器系統の配置を示す説明図である。
【0026】
図4に示す安全弁20は、高温,高圧の圧力容器に設置する大口径のスプリング式安全弁で、サーマルリップ9付きの弁体を有しており、図6(a),(b)に示すように、圧力容器21及び/又は圧力容器付属の配管,機器に取付けられている。図6における圧力容器は原子力発電プラントに使用されるもので、符号の22が制御棒駆動装置、23が加圧ポンプ、24が再循環ポンプであり、そのほか、各付属配管には止め弁及び逆止め弁が配設されている。圧力容器等の耐圧試験は上記止め弁を全て閉じて行われる。
【0027】
図4に示すスプリング式の安全弁20は、スプリング7を撓ませることにより、ばね受け11及び弁棒3を介して弁体1に上方から初期荷重Fを与える。一方で、弁体1の下方(入口側)に圧力容器21内(耐圧部)の流体圧力Pが作用する。圧力Pが上昇し、弁体受圧面積Aとの積(P・A;弁体押上力)がFを超えると、弁座6・弁体1(サーマルリップ9)接触部からリークがはじまり、弁座6の外側に設けられたロワーリング5の存在によって、弁座6とロワーリング5とサーマルリップ9とにはさまれた空間10の間に圧力Pが発生し、上方への推力を得て弁リフト(開弁リフト)を得る。このように安全弁20を開弁させる時の圧力容器21内の設計圧力がPであり、このPは安全弁20の作動設定圧(安全弁設計圧力)Psと通常一致する。
【0028】
本実施例の如く高温・高圧用の圧力容器に設置する大口径の安全弁は、実運転時の弁座部6の熱延び、圧力を弁座シール機能に有効に効かせるために、サーマルリップ付弁体となっている。すなわち、図4(c)に示すように、安全弁の入口側圧力Pが増加するときに、その圧力がリップ受圧空間12を介してサーマルリップ9を弁座6側に密着させる方向に作用することで、シール機能が有効に働くようにしてある。
【0029】
なお、図4における符号の1aはディスクソケット、4はアッパーリング、8は弁箱、13は非常用の手動レバーである。
【0030】
圧力容器21及び/又はその付属配管,機器(これらを圧力容器等と称する)の耐圧試験を行う場合には、図5に示すようなスプリング式治具(安全弁用耐圧治具)30を安全弁20の頂部20Aに設置する。治具30の押付棒31を安全弁20側の弁棒3頂部に当接させることで、治具30側のスプリング32が安全弁20のスプリング7(図4参照)と直列にセットされる。耐圧試験時には、治具30のスプリング32により生じる荷重fと安全弁20自身のスプリング荷重Fとが弁体1の押付力となって、弁座6に作用する。33は荷重f(スプリング32の撓み量)を可変調節する操作ハンドルである。
【0031】
次に本発明に係る圧力容器等の耐圧試験方法の実施形態を図1〜図3を参照して説明する。
【0032】
図1は、本実施例に係る耐圧試験方法の一例を示す説明図であって、その(a)に圧力容器等の耐圧試験時に耐圧試験対象内部に加える圧力Pの昇圧過程と、安全弁20にスプリング式治具30を介して付加した荷重f及び安全弁20自身のスプリング荷重Fとの関係を示し、(b)に上記の荷重fをFと共に安全弁に負荷した時の安全弁の弁座に対する弁体押付力の推移を圧力Pの移り変わりと関係させて示してある。
【0033】
図2は、本発明の比較例として示したもので、その(a),(b)は図1の(a),(b)に対応させて示す説明図である。
【0034】
図3は圧力容器等に適用されるサーマルリップ型安全弁の特性を示す説明図である。
【0035】
まず、図3(a)(b)について説明する。安全弁20のサーマルリップ9に弁体押付力〔弁体押付力は安全弁のスプリング押付力F,弁体の受圧面積A,受圧面積Aに働く安全弁の入口圧力(圧力容器等の耐圧部に作用する圧力)P,耐圧治具の荷重fとの関係で(F−P・A)+fで表され、プラント運転時には荷重fが負荷されないので、弁体押付力はF−P・Aとなる〕が作用した時、図3(a)に示すようにサーマルリップ9の符号11で示す部分に最大応力が発生する。この最大応力発生位置11における応力σ11は、弁体押付力が最も大きいとき,換言すれば入口圧力Pが零のときに最大となる。ところで、最大応力発生位置11の応力σ11は、図3(a)に示すようにサーマルリップ9の先端開口15を形成し、この先端開口高さδは応力σ11の大きさに比例し、δが許容値を超えると、流体中に含まれる微粒のごみの噛み込みが増加する(このごみ噛み込みの増加する領域をごみ噛みポテンシャル増加域と称する)。通常のプラント運転時には、運転圧力Pがほゞ0.8Pで、この時、サーマルリップ先端開口高さδはほとんど零となる。例えば、運転圧力Pが70kg/cm、圧力容器設計圧力Pが90kg/cm、安全弁が開作動する設定圧力Psが90kg/cmとした場合に、圧力Pを昇圧させていくと、サーマルリップ9の応力σ11とリップ先端開口高さδは図3(a)に示すように変化する。圧力容器運転時のほかに耐圧試験全般に通じてσ11とδをPが零状態にあるときの値よりも小さく確保することで、サーマルリップ9の可撓性を保持したままで、サーマルリップ9のごみ噛みポテンシャルの増加を抑制できる。
【0036】
また、図3(b)には、安全弁の入口の圧力Pと弁体押付力との関係を示し、弁座に作用する弁体押付力は圧力Pが零の状態のときに最大となり、P,換言すればP・Aが大きくなるほど弁体押付力は小さくなり、圧力Pになると安全弁が開作動し、PがP以上になると、耐圧治具無しでは弁体押上状態となる。また、弁体押付力が大きくなり過ぎた場合には、サーマルリップに過大変形が生じ健全性が損なわれるので、弁体押付力が常に圧力Pが零状態のときのレベルを超えないように配慮する必要がある。
【0037】
以上からすれば、圧力容器等の耐圧試験を行う場合には、安全弁のスプリング押付力Fに加えて耐圧治具のスプリング荷重fを負荷する場合には、圧力Pが零状態の時には荷重fを加えないで、圧力Pが上昇する過程で加えることが前提となる。
【0038】
しかし、圧力Pの昇圧過程で荷重fを一回で安全弁に負荷するには、次のような問題がある。
【0039】
この問題を図2に比較例を用いて説明する。図2において、Pはプラント運転時の運転圧力、Pは設計圧力Pで開作動した安全弁が再び閉じる時の圧力〔いわゆる吹き止り圧力で、P=P(1−α)であり、αは吹き止り圧力係数で例えばα=0.1とする〕、Pは圧力容器等の耐圧試験圧力である。
【0040】
圧力容器等の耐圧試験を行う場合には、安全弁の耐漏洩性能(閉状態)を耐圧試験中にも保持するため、安全弁に耐圧用治具を介して荷重fを加える〔この時の安全弁に加わる総荷重はF+fで、耐圧試験圧力P,例えばP=1.25Pによっても安全弁が作動しないように弁体押上力P・Aとの関係で(F−P・A)+f>1.25Pとなるようにfが設定される〕。これを詳述すれば、耐圧試験時に安全弁が万々が一にも誤作動することのないよう、耐圧用治具(スプリング式治具)によって安全弁に荷重fを加えるが、この荷重fの目安としては、荷重fによって変更された安全弁の吹き止り圧力P´〔ここで、P´=(F+f)(1−α)/Aである〕が圧力容器の耐圧試験圧力P〔ここで、P=P(1+β)で、βは耐圧試験のための超過圧力係数で通常は0.25以上である〕以上になるようにする。安全弁用耐圧治具によって変更された安全弁の吹き止り圧力P´を圧力容器の耐圧試験圧力P以上(火力・原子力用の圧力容器では、通常,設計圧力Pの1.25倍以上)とするためには、安全弁用耐圧治具によって安全弁の荷重(F+f)の設定を設計圧力Pの(1+β)/(1−α)倍以上とする必要がある(火力・原子力用の圧力容器では、通常,設計圧力Pの1.39倍以上)。
【0041】
比較例では、上記のようにして定めた荷重fを、図2(a)に示すように耐圧試験の昇圧過程において、耐圧治具により一度にかける。
【0042】
この荷重fをかける時期は、高温・高圧・大口径の安全弁を有する圧力容器の耐圧試験では、試験圧力Pが安全弁の漏洩ポテンシャルを発生する吹き止り圧力Pxに達するより早い時期、通常、運転圧力Pの約半分に達した時期を目標に治具による荷重fの負荷を実施している。その時期設定の具体例は次の通りである。
【0043】
耐圧試験時に、スプリング式治具による荷重fの負荷によって安全弁の吹き止り圧力がPからP´に変わる。このP´が耐圧試験圧力P以上となるように一度に変更された場合、耐圧試験圧力Pが設計圧力の(1+β)倍の場合、Ps・(1+β)/(1−α)−Ps〔この式は、通常の安全弁を用いた火力原子力の圧力容器では、β=0.25,α=0.1の場合、設計圧力Pの0.39倍、すなわち圧力Pが0.39P(Ps=90kg/cmの場合35kg/cm)となる〕以下の圧力Pの状態で安全弁に荷重fを負荷すると、弁体押付力(F−P・A)+fが許容値上限を超過し、安全弁のごみ噛みポテンシャル増加及びサーマルリップ過大変形を招く可能性がある。
【0044】
さらに実際には、耐圧治具のスプリングとその発生荷重fとの間に個々の治具にばらつきがある(スプリング式耐圧治具でスプリングを同一量撓み変形させた場合であっても、荷重fには15%程度未満のばらつきがあり、このばらつきを斜線部分で示す)ため、圧力Pが上記の0.39Pを超えた場合〔Ps・(1+β)/(1−α)−Psを超えた場合〕でも、図2(b)に示すように、上記した許容値上限を超えることもあるので、これも併せて考慮すると、確実にサーマルリップに作用する弁体押付力(F−P・A)+fが許容値を超えないためには、Ps(1+β)/(1−α)×1.15×1.05*−Ps,換言すればβ=0.25,α=0.1の場合には、0.67Ps(0.67Pに相当で、P=90kg/cmの場合には60kg/cm)未満の圧力では、一度に圧力容器の耐圧試験に必要な荷重を治具により、安全弁に負荷することは避ける必要がある(上記式において*5%のマージンを見込んであるのは、安全弁は圧力容器の頂部に取り付けられることから、水頭による影響を考慮したもの)。
【0045】
しかし、圧力容器の耐圧試験は、実際のプラント運転時における圧力容器が蒸気等を取り扱う場合であっても、耐圧試験に限ってその圧力媒体に簡易な水を使用することも多々あるため、蒸気用安全弁では、弁体が水の浮力による影響を受け、実際には設計圧力P,吹き止り圧力Pが低下している。このため、蒸気用安全弁は、耐圧試験時には、吹き止り圧力Pよりも、かなり低い圧力でも漏洩することが判明した(大型の蒸気用安全弁では設定圧力Ps又はPの約80%の圧力でも、水を加圧流体として用いた時は漏洩に至ることがあることが判っている)。このため、漏洩を抑制するためには、耐圧試験の早期段階で、安全弁に治具による荷重を負荷する必要がある。
【0046】
以上のような相反する要求を満たすために、本発明では、耐圧試験時の試験対象内部の圧力の上昇に応じて、安全弁耐圧治具により安全弁に所定の荷重fを複数段階(少なくとも2段階)に分けて増加するように負荷する。
【0047】
具体例としては、耐圧試験時の昇圧過程において、圧力容器等の圧力Pが〔P/(1−α)〕×1.15×1.05−Pの圧力〔この圧力はβ=0.25,α=0.1の場合、図1(a)に示す0.39Pに相当するもので,P=90kg/cm場合には30.5kg/cmとなる〕の圧力に達した以降であって、〔Ps(1+β)/(1−α)〕×1.15×1.05−Psの圧力〔この圧力はβ=0.25,α=0.1の場合、図1(a)に示す0.67Psに相当するもので,Ps=90kg/cm場合には60kg/cmとなる〕に達する前の時期(図1では0.39P〜0.67Pの範囲)に、安全弁の吹き止り圧力Pが、実質的に圧力容器の設計圧力Pとなるように、図1(a)の如く安全弁用耐圧治具によって第1回目の荷重fを負荷し、さらに、Ps(1+β)/(1−α)×1.15×1.05−Ps(Ps=90kg/cm場合、60kg/cm)以降の早い時期(図1の0.67P〜Pの範囲)に安全弁用耐圧治具によって安全弁の吹き止り圧力が設定圧力の1.25倍以上となるよう第2回目の荷重fを負荷する。又、降圧時には、昇圧時とは逆に荷重を解放する。以上の対策を行うことで、弁体に作用する荷重を制御して、サーマルリップの可撓性低下(弁体過大変形)、ごみ噛み防止を図ることができる。
【0048】
すなわち、図1の(b)に示すように、耐圧試験時に第1回目の荷重fを0.39P〜0.67P(例えば、耐圧試験圧力Pが吹き止り圧力Pより充分に低い運転圧力Pの50%程度になった際)の範囲で加えた場合、弁体押付力(F−P・A)+fが安全弁の許容値上限(サーマルリップ過大変形領域,ごみ噛みポテンシャル増加域)を超えず、また、これに加えて、0.67P〜Pの範囲で(例えば耐圧試験圧力Pがその昇圧過程において運転圧力P付近に到達した際に)第2回目の荷重fを加えた場合、これにより荷重F+f(ここでf=f+f)が1.25Pに勝るものであっても、弁体押付力(F−P・A)+fが安全弁の許容値上限を超えず、しかも、圧力Pが耐圧試験圧力1.25Pの時にも上記弁体押付力が充分に確保される。
【0049】
したがって、本実施例の耐圧試験方法によれば、安全弁用耐圧治具等のスプリングの力のばらつき、耐圧試験媒体の浮力による影響があった場合でも、耐圧試験の全期間を通じて、弁体押付力を確保しつつ、これを確実に安全弁入口圧力Pが零の状態の時よりも低い値に保つことができるので、安全弁のサーマルリップの過大変形を防止すると共に、サーマルリップのごみ噛みポテンシャル増加を抑制することができる。また、安全弁を設置して圧力容器等の耐圧試験を可能にするので、耐圧試験時に併せて安全弁の漏洩の検査も可能にするので、圧力容器及び安全弁の検査の合理化を図ることができる。
【0050】
本発明に係る耐圧試験方法は、図5に示すような安全弁用耐圧治具30を用いてハンドル33の手動操作により上記したスプリング荷重fを複数回に分けて段階的にかけることができるが、その他にこの種の耐圧試験を、次に述べるような装置により自動化することができる。
【0051】
この耐圧試験の自動化装置(安全弁用耐圧治具の荷重制御装置)の実施形態を2例,図7及び図8により説明する。
【0052】
図7に示す安全弁用耐圧治具40は、オイルシリンダ(油圧シリンダ)42により構成され、圧力容器,それに付属する配管,機器の少なくとも一つの耐圧試験対象の安全弁20に耐圧用の荷重を駆動機構を介して段階的に負荷することが可能にしてある。オイルシリンダ42の駆動機構は、オイルタンク44,オイルポンプ(油圧ポンプ)45,逆止弁46,止め弁47によって構成される。オイルシリンダ42は、支持棒41を介して支持され、安全弁20の弁棒3と直列に設置される。オイルポンプ45と自動操作弁(止め弁)47は、オイルシリンダ42の上流にて並列に配置され、コントローラ48によって制御される。
【0053】
オイルシリンダ42と安全弁20側の弁棒3との間にロードセンサ43が介在してある。ロードセンサ43は、安全弁用耐圧治具40により安全弁20に負荷される荷重を検出する荷重検出手段を構成する。
【0054】
コントローラ43は荷重制御手段を構成し、耐圧試験時に圧力検出センサ49により検出される圧力容器等の耐圧試験対象内の圧力検出値、及びロードセンサ43の検出値に基づき、耐圧試験対象内の圧力上昇に応じて安全弁20に複数回に分けて耐圧用の荷重を段階的に加えるための制御指令信号を、安全弁用耐圧治具40の駆動機構(オイルポンプ45のモータM,止め弁47)に出力する。
【0055】
この段階的に加える荷重は、例えば、図1に示す線図同様の昇圧時期を見計らって自動的に加えられる。そのために、耐圧試験対象内部(耐圧部)圧力Pを検出して、耐圧部昇圧時には昇圧にともなって、自動操作弁47を全閉した状態でオイルポンプ45をON・OFFし、耐圧部減圧時には減圧に伴って自動操作弁47を開閉することで耐圧治具荷重f(例えば、オイルシリンダ荷重)を制御する。本実施例によれば、図1の実施形態同様の効果を奏するほかに、耐圧試験の自動化を図ることができる。
【0056】
図8にさらに精密な荷重制御を行なう安全弁用耐圧治具の荷重制御装置を示す。なお、図7と同一符号は同一或いは共通する要素を示す。
【0057】
本実施形態では、コントローラ48に、圧力センサ49による検出値(耐圧部圧力P)及びロードセンサ43の検出値(荷重f)が入力される。また、安全弁の設計圧力Psが初期設定される。
【0058】
コントローラ48は、これらの入力値に基づき次のような制御を行なう。圧力容器等の耐圧試験時に、安全弁20のサーマルリップの健全性を確保し、且つ安全弁20を作動させないためには、安全弁の設計圧力Psと耐圧試験対象内の圧力Pとの差と、耐圧試験時の安全弁の弁体に作用する荷重fと弁座面積の比(f/A)との和が、常に安全弁の設定圧力Psの1%の圧力以上で、安全弁の吹き止り圧力Ps(1−α)以下の範囲内にあるように制御する。
【0059】
これを式で表せば、Ps(1−α)>Ps−P+f/A>0.01Psとなる。このような式を満足するように耐圧試験対象内(耐圧部)の圧力Pを検出して、耐圧試験時の圧力Pの上昇にともなって、自動操作弁47を全閉した状態でオイルポンプ45をON・OFFし、耐圧試験終了による耐圧部の圧力Pの減圧時には、その減圧に伴って自動操作弁47を開閉することで耐圧治具荷重f(例えば、オイルシリンダ荷重)を制御する。以上を行うことでサーマルリップの可撓性を低下させずに、且つ弁体押付力を確保しつつ、図5に示すような手動の安全弁用耐圧治具によらず自動で、耐圧治具荷重fを制御して、圧力容器等の耐圧試験時に図8(b)に示すような精密な荷重制御を行うことができる。
【0060】
なお、耐圧試験対象に複数の安全弁が設置される圧力容器及び/又は圧力容器付属の配管・機器の耐圧試験が行われる場合、複数の安全弁個々にオイルシリンダが設置され、各々の安全弁設計圧が異なる際には、上記式のPs(1−α)を各々の安全弁のうち最低の吹き止り圧力以下にし、0.01Psを各々の安全弁の最高の設計圧力Psの1%以上として、前述と同様に荷重fを制御することで、複数の安全弁に対しても同様に耐圧試験を行うことができる。
【0061】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の耐圧試験方法によれば、大口径の高温・高圧用安全弁(サーマルリップ付弁体)を有する圧力容器やその付属配管,機器等であっても、その圧力容器,配管,機器等の耐圧試験(例えば圧力容器の設計圧力の1.25倍以上の耐圧試験)を安全弁を装着したままで、安全弁に過大な弁体変形力を加えることなく且つ弁押付力による耐漏洩性能を確保しつつ無理なく行なうことができる。さらには、耐圧試験と併せて漏洩試験も実施することができ、複数検査種目にわたる試験の合理化を図ることができる。
【0062】
また、本発明に係る安全弁用耐圧治具の荷重制御装置によれば、上記の効果に加えて、耐圧試験の自動化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る耐圧試験時の安全弁への荷重負荷の実施形態を示す説明図。
【図2】上記実施形態に対する比較例を示す説明図。
【図3】圧力容器等の安全弁の特性を示す説明図。
【図4】上記安全弁の全体断面図及び部分断面図。
【図5】安全弁用耐圧治具の一例を示す断面図。
【図6】安全弁の使用例を示す説明図。
【図7】本発明に係る耐圧試験に用いる安全弁用耐圧治具の荷重制御装置の実施形態を示す説明図。
【図8】本発明に係る耐圧試験に用いる安全弁用耐圧治具の荷重制御装置の実施形態を示す説明図。
【符号の説明】
1…弁体、3…弁棒、6…弁座、7…スプリング、9…サーマルリップ、20…安全弁、30,40…安全弁用耐圧治具、42…油圧シリンダ、43…ロードセンサ、45…油圧ポンプ、48…コントローラ。

Claims (7)

  1. 圧力容器,それに付属する配管,機器の少なくとも一つの耐圧試験時に、前記圧力容器等の耐圧試験対象の圧力上昇に応じて安全弁用耐圧治具により安全弁に複数回に分けて荷重を段階的に加えていくことで、前記安全弁の弁体部に過大な応力を発生させることなく、前記安全弁及び/又は前記耐圧試験対象の設計圧力を超える耐圧試験圧力にて耐圧試験を行なうことを特徴とする耐圧試験方法。
  2. 前記安全弁がサーマルリップ付き弁体を備え、前記耐圧試験の圧力媒体として水等の液体を用い、前記耐圧試験時に前記安全弁に荷重をかける治具が前記安全弁に内装のスプリングと直列にセット可能なスプリングを備えた安全弁用耐圧治具である請求項1記載の耐圧試験方法。
  3. 前記耐圧試験に併せて前記安全弁の漏洩試験を行う請求項1又は請求項2記載の耐圧試験方法。
  4. 前記耐圧試験時に前記安全弁用耐圧治具により前記安全弁に複数回に分けて荷重を段階的に加えていく場合に、前記圧力容器等の耐圧試験対象内部の圧力Pが、
    〔PD/(1−α)〕×1.15×1.05−PDから〔Ps(1+β)/(1−α)〕×1.15×1.05−Psの昇圧範囲にあるときと、〔Ps(1+β)/(1−α)〕×1.15×1.05−PsからPXの昇圧範囲にあるときに、
    ここで、PD;圧力容器内の設計圧力
    X;安全弁が設計圧力PDにより開動作した後、再び閉じるときの圧力で、この圧力PXは吹き止り圧力と称せられる。
    Ps;安全弁が開動作するときの設計圧力
    α;吹き止り圧力係数
    β;耐圧試験のための超過圧力係数
    前記複数回に分けた荷重を加えていくように設定した請求項1ないし請求項3のいずれか1項記載の耐圧試験方法。
  5. 前記耐圧試験時に前記安全弁に荷重を複数回に分けて段階的に加えていく場合に、前記圧力容器等の耐圧試験対象内部の圧力Pが設計圧力PDの80%未満の範囲で、前記複数回に分けた荷重を加えていくように設定した請求項1ないし請求項3のいずれか1項記載の耐圧試験方法。
  6. 圧力容器,それに付属する配管,機器の少なくとも一つの耐圧試験時に、前記圧力容器等の耐圧試験対象に装備された安全弁に安全弁用耐圧治具を介して前記安全弁及び/又は前記耐圧試験対象の設計圧力を超える耐圧試験圧力に耐えるための耐圧用荷重を加える安全弁用耐圧治具の荷重制御装置であって、
    前記耐圧用荷重を段階的に変えることが可能な前記安全弁用耐圧治具の駆動機構と、
    前記圧力容器等の耐圧試験対象内の圧力を検出する圧力検出手段と、
    前記安全弁用耐圧治具により前記安全弁に負荷される前記耐圧用荷重を検出する荷重検出手段と、
    前記耐圧試験時に前記圧力検出手段及び荷重検出手段の検出値に基づき、前記耐圧試験対象内の圧力上昇に応じて前記安全弁に複数回に分けて前記耐圧用荷重を段階的に加えるための制御指令を、前記安全弁用耐圧治具の駆動機構に出力する荷重制御手段とを、備えて成ることを特徴とする安全弁用耐圧治具の荷重制御装置。
  7. 圧力容器,それに付属する配管,機器の少なくとも一つの耐圧試験時に、前記圧力容器等の耐圧試験対象に装備された安全弁に安全弁用耐圧治具を介して前記安全弁及び/又は前記耐圧試験対象の設計圧力を超える耐圧試験圧力に耐えるための耐圧用荷重を加える安全弁用耐圧治具の荷重制御装置であって、
    前記耐圧用荷重を段階的に変えることが可能な前記安全弁用耐圧治具の駆動機構と、
    前記圧力容器等の耐圧試験対象内の圧力を検出する圧力検出手段と、
    前記安全弁用耐圧治具により前記安全弁に負荷される前記耐圧用荷重を検出する荷重検出手段と、
    前記耐圧試験時に前記圧力検出手段及び荷重検出手段の検出値を入力し、且つ予め入力しておいた安全弁の設計圧力に基づき、この設計圧力と耐圧試験時の前記圧力容器等の耐圧試験対象の内部圧力との差から求めた値と、前記安全弁用耐圧治具の荷重出力を弁圧面積で割った値との和が、常に安全弁の設計圧力の1%以上で且つ吹き止り圧力以下の値の範囲にあるように、前記安全弁用耐圧治具の荷重を前記駆動機構を介して制御する荷重制御手段とを備えて成ることを特徴とする安全弁用耐圧治具の荷重制御装置。
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