JP3562917B2 - チーズカード及びその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、簡便且つ低コスト、しかも短時間に高収率で得られるチーズカード及びその製造方法に関する。
本発明により得られるチーズカードは保水性、耐熱性、保存性等がすこぶる良好で、優れた品質を有している。また、本発明により得られたチーズカードは、その性状がカッテージチーズのカードに類似し、カッテージチーズ用カードとして利用することができる。
【0002】
【従来の技術】
一般にカッテージチーズは、脱脂乳を殺菌した後、乳酸菌スターターとレンネットを添加し、乳酸発酵後適切な乳酸酸度(酸度0.52〜0.55%)またはpH(4.6 〜4.8)となったところで、カードのカッティングを行い、その後加温し、ホエーを排出し冷水で数回洗浄した後、得られたカードにクリーム、食塩を添加することで得られている。このようなカッテージチーズ製造においてレンネットは、乳の凝固工程に大きく影響を及ぼすことはないので、添加されない場合もあり、添加する場合でも添加量はごく僅かである。レンネットの乳への作用は、カードの組織を変化させ、加温中のホエーの排除を促進し、若干高めのpHでカードを切断できるようにさせ、より穏やかな風味のチーズをつくることを助長するものである。また、乳酸発酵は、通常、脱脂乳を殺菌した後、乳酸菌スターターとレンネットを添加した乳を20℃〜32℃で、5〜24時間発酵させることにより行うが、ショートセット法やロングセット法という発酵方法もある。ショートセット法とは、約5時間の短時間で発酵が完了しカッティングできるように条件を調整する方法で、ロングセット法とは、約14〜16時間で発酵が完了しカッティングできるように条件を調整する方法である。乳酸発酵後、カッティングされた細切カードは90〜180 分の間に47〜65℃まで加温され、続いて、ホエーを排出し、直ちに2〜3回冷水で洗浄される。さらに、冷却された細切カードにクリームや食塩を添加することでカッテージチーズを得ることができる。このように、カッテージチーズの製造法は、ナチュラルチーズ製造の基本的な製造工程とほぼ同様の工程となっており、乳酸発酵や加温に相当の時間を要し、pHや酸度の管理を適切に行わなければならず、さらに乳酸菌スターターや酵素の活性、原料乳の質などがカードの凝固状態に影響を及ぼし、製造に時間がかかるとともに、管理が煩雑になるという問題があった。
【0003】
そこで、カッテージチーズの製造上のこれらの問題を解決するために、いくつかの試みがなされている。例えば、カッテージチーズ用のカードの生成時間を短縮するために、脱脂乳を直接酸性化させ、カードを数分で形成させることができるようにD−グルコノデルタラクトン、リン酸あるいは塩酸などを用い、カゼインの等電点付近までpHを下げカードを形成させる方法があるが、このようにして得られたカードは、通常の方法で得られたカードと比較して、風味の劣化、組織の不良、収率の低下、さらにpHの調整等製造条件の管理が煩雑になるなどの問題点があった。
さらに、従来カッテージチーズは、保存中に離水が生じたり、発酵が進み高酸度となり、さらに味も苦味を呈し、発酵臭が強くなるなど品質の劣化が顕著で賞味期間が通常2週間〜4週間程度であって、長期保存ができないといった問題もあった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、これらのチーズ製造上の問題を解決するためになされたものである。すなわち、本発明は、保水性、耐熱性、保存性に優れ、品質の良好なチーズカード及びその製造方法を提供することを課題とする。さらに、本発明はこのような品質の良好なチーズカードを簡便かつ低コスト、しかも短時間に高収率で回収することのできるチーズカード及びその製造方法を提供することを課題とする。さらに、本発明により得られたチーズカードを利用してカッテージチーズを提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上述した課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、原料乳にホエータンパク質を添加し、加熱撹拌することにより短時間に、高収率で保水性、耐熱性、保存性に優れ、品質の良好なチーズカードが得られ、しかもこのチーズカードは、これをドレッシングクリームと混合すると良好な風味、食感を有するカッテージチーズ様の食品が得られることを見出し本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、乳にホエータンパク質を添加し、加熱攪拌してカードを形成させることよりなるチーズカード及びその製造方法である。
本発明における原料の乳には、固形分濃度5〜30重量%の乳を使用することが好ましい。また、ホエータンパク質の添加量は1〜30重量%程度が望ましく、pHは6〜7で加熱攪拌は温度70〜140 ℃で所定の温度に達した後1〜60分間行ない、乳タンパク質を凝固させ、カードを形成させることが望ましい。得られるチーズカードは、総タンパク質に対しホエータンパク質を20〜50重量%含有し、pHが6〜7であり、白色のボロボロとした感じのカッテージチーズカード状のものとなる。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明で使用する原料乳は、牛、山羊、羊、水牛などの新鮮な生乳、脱脂乳、限外濾過膜を用いて濃縮した濃縮乳、生乳に脱脂粉乳を加えて固形分含量を高めた乳、脱脂乳を所定の濃度に還元した還元脱脂乳、脱脂乳に乳脂などを加えた再構成乳などを用いることができる。原料乳の固形分濃度は、5〜30重量%、好ましくは、8〜15重量%である。原料乳の固形分濃度が5重量%より低いと乳が凝固しにくく、また、カードの回収率も低くなる。一方、原料乳の固形分濃度が30重量%より高い場合は、得られるカードが固くなり組織とともに風味も低下するので好ましくない。
【0007】
原料乳に添加するホエータンパク質は、チーズ製造時に副生されるホエータンパク質含有液、乳に酸を加えカゼインを等電点付近で沈澱させた時に上清として得られるホエータンパク質含有液、またはこれらの濃縮液を用いることができる。これらのホエータンパク質含有溶液は、主にα−ラクトアルブミン、β−ラクトグロブリンで構成されている。前述したホエータンパク質含有溶液以外にもホエーを濃縮して噴霧乾燥したホエータンパク質濃縮物(以下、WPCという)や、ホエーをイオン交換樹脂を用いて処理し、さらに糖、脂肪、灰分、非タンパク態窒素を除いた後に濃縮し噴霧乾燥を行ったホエータンパク質分離物(以下、WPIという)も用いることができる。本発明では、これらのホエータンパク質を原料乳に対して、1〜30重量%添加する。ホエータンパク質の添加量によって、得られるカードの物性を調整することができるので、目的とする物性にあわせてホエータンパク質の添加量を適宜調整する必要がある。ホエータンパク質の添加量が多ければ、得られるカードの組織は固くなり、添加量が少ない場合はカードの組織は柔らかくなる。本発明において好ましいホエータンパク質の添加量は、1〜15重量%である。また、ホエータンパク質は熱により変性するので、ホエータンパク質が変性しない50℃以下で原料乳に添加するのがよい。
【0008】
このようにしてホエータンパク質を添加した乳は必要に応じpHを調整する。pH調整剤は乳酸、酢酸、硫酸、塩酸、クエン酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等を用いることができる。pH調整剤の添加方法は、ホエータンパク質を添加した乳を撹拌しながらpH調整剤を添加し、乳を所定のpHとする。本発明の場合、pHは6〜7が適当である。
次に、このようにしてpHを調整した乳を撹拌しながら加熱する。加熱は、70℃〜140 ℃で行うのが好ましい。加熱温度が70℃未満では、タンパク質の凝固は起きずカードが生成されない。一方、140 ℃を越えるとカゼインやホエータンパク質が過度に変性し著しい変色や焦げを生じるため好ましくない。加熱はジャケット加温による間接加熱法、蒸気インジェクションによる直接加熱法など公知の加熱手段を採用することができる。この際、適宜攪拌する必要がある。攪拌は、加熱した状態で行えばよく、その装置、方法については特に限定されるものではない。加熱攪拌装置としては、撹拌羽根付きのタンク、掻き取り式熱交換機、ニーダー、エクストルーダー等の公知の装置を用いることもできる。所定の温度、すなわち70〜140 ℃で加熱を続けると、乳は次第に粘度が上昇し、シネリシスとともに凝固物を形成する。このように形成された上清と凝固物を分離することでカードを得ることができる。加熱時間は、加熱温度により調整する必要があり、加熱温度が低い場合には比較的長時間加熱する必要があり、加熱温度が高い場合には短時間でカードを得ることができる。原料乳の固形含量、ホエータンパク質の添加量によっても異なるが、加熱時間は所定の温度に達してから約1分〜60分程度である。
【0009】
得られたチーズカードのタンパク質組成は、主にホエータンパク質とカゼインから成り、総タンパク質に対しホエータンパク質を20〜50重量%含有し、pHが6〜7を示し、白色のボロボロとした感じのカッテージチーズカード状のものとなる。一方、通常酸凝固によって調製されるカッテージチーズカードは、総タンパク質に対してホエータンパク質を 2〜 5重量%含有し、pHは 4.5〜5.5 を示す。なお、チーズカード中のホエータンパク質の含有量はSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動によって確認することができる。
さらに、以上のような過程を経て形成されるカードは、原料乳の固形分含量、ホエータンパク質の添加量、pH、加熱温度及び加熱時間によってその成分及び物性を調整することができるのでチーズカードの使用目的にあわせて適宜調整することができる。
【0010】
このようにして得られたチーズカードを通常のカッテージチーズで用いるドレッシングクリームと混合することにより、カッテージチーズ様食品を得ることができ、しかもその組織は通常のカッテージチーズと同様である。さらに保存中に離水を生じることがなく、耐熱性にも優れており、80℃以上の温度で加熱殺菌を行った場合でも組織変化は生じない。また、本発明のチーズカードより得られるカッテージチーズ様食品は、ケーキやサラダ等の調理用として通常のカッテージチーズと同じように使用することができる。
【0011】
以下、実施例により本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例で示されるパーセントは全て重量%として示されている。
【実施例1】
脱脂粉乳30kgを温度40℃、170kg の水に溶解し原料乳(固形分濃度15.0%)を得た。この原料乳を2つに分け、WPC(サンラクトN−12 、ホエータンパク質含量74.9%、太陽化学社)を3kg(本発明品1)、6kg(本発明品2)ずつ溶解した。これらの溶液に、乳酸を添加し、pHを6.2 に調整した後、ニーダー(レオニーダー、梶原工業社)を用い95℃、30 rpmで10分間加熱攪拌を行い、沈殿物をカードとして回収した。得られたカードの重量及び回収率、成分、性状を測定し、その結果を表1に示す。
【0012】
【表1】
Figure 0003562917
【0013】
【実施例2】
ゴーダチーズホエー(固形分濃度6.5 %)600kg を限外ろ過装置(KOCH社、HKF 131膜、分画分子量8000 Da)を用いて、約20倍に濃縮し、固形分含量約30%(タンパク質含量約15%)の濃縮ホエー30kgを得た。一方、脱脂粉乳10.8kgを水49.2kgに溶解し原料乳(固形分濃度18.0%)を得た。この原料乳を前述の濃縮ホエーと混合した。この混合溶液の固形分濃度は約22%、ホエータンパク質濃度は約5%であった。これを乳酸を用いてpH6.5 に調整した後、実施例1と同様に、ニーダーを用いて98℃、30 rpmで10分間加熱撹拌を行った。得られたカードは38.0kg (水分76.5%、pH6.5)であった。性状もカッテージチーズカード様の組織を有し、味、風味、食感ともに良好であった。
【0014】
【実施例3】
脱脂乳(固形分濃度8.4 %)100kgを温度40℃に保持し、WPI(サンラクトI−1、タンパク質含量89.8%、太陽化学社)6.0kgを溶解した(ホエータンパク質濃度5.1 %)。この溶液に、乳酸を添加し、pHを6.4 に調整した後、掻きとり式熱交換機を用いて 100℃、40rpm で5分間加熱攪拌し、38.5kgのカード(水分76.0%、pH6.4)を得た。このカードを用いてカード重量に対して20%のクリーム(乳脂肪分30%、雪印乳業社)及び0.5 %の食塩を添加し、カッテージチーズ様フレッシュチーズを製造した。
【0015】
【比較例1】
通常のカッテージチーズの製法に従い、脱脂乳(無脂乳固形分含量 8.4%)100kgを75℃で15秒間殺菌した後、30℃に冷却し、チーズバットに移し、レンネット(CHR・HANSEN社) 200mg 、塩化カルシウム3g、乳酸菌スターター4.5 kgを添加し、十分に撹拌した後、30〜32℃で8時間静置し、カードを生成した。乳のpHが4.8 になったところでカッティングを行い、撹拌しながら品温が65℃になるまで加温し、ホエーを排出させてカッテージチーズカードを得た。得られたカードの収量は21.8kg(水分77%、pH4.8)であった。このカード重量に対して20%のクリーム(脂肪率30%、雪印乳業社)及び0.5 %の食塩を添加しカッテージチーズを製造した。
【0016】
【試験例1】
実施例1、実施例2及び比較例1のチーズカードについて、SDSポリアクリルアミドゲル電気泳動(Laemmli の方法、Laemmli 、U.K.:Nature,227,680(1970) によりホエータンパク質の含有量を測定した。
各チーズカード0.1gに可溶化溶液(5%クエン酸ナトリウム溶液、2%SDS溶液)1mlを加え、5分間煮沸し、ペレットミキサーでホモジナイズし、完全に可溶化しサンプルとした。サンプルを適当量水で希釈した後、0.0625M トリス−塩酸緩衝液(pH6.8, 0.2% SDS、70%グリセロール)と等量混合し、更に0.1 %となるように2−メルカプトエタノールを添加して沸騰湯浴中で1分間加熱した。16%SDS電気泳動用ゲル(テフコ社)に上記サンプル溶液をのせ、ゲル1枚当たり15mAの定電流で泳動を行った。電気泳動後、クマシーブリリアントブルーG−250 でタンパク染色を行い、タンパク質の泳動パターンをクロマトスキャナーCS−930(島津製作所製)で分析し、総タンパク質に対するホエータンパク質の含有量を測定した。結果を表2に示す。
【0017】
【表2】
Figure 0003562917
【0018】
【試験例2】
実施例3で得られたカッテージチーズ様フレッシュチーズ(本発明品3)と比較例1で得られたカッテージチーズについて、官能検査、耐熱試験及び保存性について評価を行った。
官能検査は、専門パネラー10名が試料 20gを品温10℃で試食し、試料の組織、食感、舌触り、風味について5段階にて評価した。なお、5点;大変良い、4点;良い、3点;どちらともいえない、2点;悪い、1点;大変悪いとして採点し、その平均点で表した。
耐熱性試験は、試料を50ml容量のレトルト容器に充填し、120 ℃で、20分間レトルト加熱を行い、試料の風味、組織の状態を観察した。
保存性は、試料を容器に充填し、5℃で保存し、2週間、1ヵ月、3ヵ月後の試料の状態を観察した。官能検査の結果を表3に、保存性試験の結果を表4に示す。
【0019】
【表3】
Figure 0003562917
【0020】
【表4】
Figure 0003562917
【0021】
表3に示されるように、本発明品3は組織、食感、舌触り、風味ともに比較例1と同様あるいはそれ以上に良好な評価を得ることができ、本発明品のチーズカードがカッテージチーズに使用できることが確認された。
また、耐熱性試験の結果、比較例1はカードが脆くなり、離水を生じ、風味も劣化したのに対し、本発明品3は、味、風味、組織に変化がなく離水も生じなかった。
さらに、表4に示されるように、比較例1が2週間後には、味、風味、組織が劣化し、離水が生じたのに対して、本発明品3は、3ヶ月間保存後も、味、風味、組織の劣化は認められず、離水も生じることなく保存性に優れていることが確認された。
【0022】
【試験例3】
本発明の実施例2によって得られたカッテージチーズ様フレッシュチーズカード組織の走査型電子顕微鏡(倍率7000倍)による写真を図1に示す。また通常のカッテージチーズカードの組織の走査型電子顕微鏡(倍率7000倍)による写真を図2に示す。比較例1の通常のカッテージチーズカードは、カゼインミセルがタイトにネットワークを形成している。一方、実施例2のチーズカードは、比較例1の通常のカッテージチーズカード以上に粒状のタンパク質が凝集した構造を形成している。
【0023】
【実施例4】
実施例3で得られた本発明品3及び比較例1を用いて、レアーチーズケーキを調製した。まず、無塩バター100gをクリーム状に練り、砂糖50g を加え、裏ごしした本発明品350gを混ぜ合わせた。これに、クリームチーズ 180g 、サワークリーム50g 、卵黄20g 、食塩5gを加え、よく混ぜ合わせレアチーズケーキ用の生地とし、型に流して、冷蔵庫で1時間冷却した。市販のカッテージチーズを用いて、同様にレアーチーズケーキを調製した。これを比較例1と同様に官能検査を行った。結果を表5に示す。
【0024】
【表5】
Figure 0003562917
【0025】
本発明品により得られたカッテージチーズを使用したチーズケーキは、通常のカッテージチーズを使用したものと同様な食感及び風味を有していた。
【0026】
【発明の効果】
本発明によれば、原料乳にホエータンパク質を添加し、加熱攪拌することにより低コストで短時間に高収率でチーズカードを得ることができる。本発明により得られるチーズカードは、保水性、耐熱性に優れ、保存性が良好である。しかもこれを原料とするカッテージチーズは、従来のカッテージチーズカードから得られるカッテージチーズにくらべて良好な味、風味、食感、組織を有しており、カッテージチーズ用のカードとして有利に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例2によって得られたカッテージチーズ様フレッシュチーズカードの組織の走査型電子顕微鏡写真を示す(倍率7000倍)。
【図2】比較例1の通常のカッテージチーズカードの組織の走査型電子顕微鏡写真を示す(倍率7000倍)。

Claims (6)

  1. 乳にホエータンパク質を添加し、pH 6 7 調整し、加熱撹拌してカードを形成させる、乳酸菌スターターとレンネットを使用しないことを特徴とするチーズカードの製造方法。
  2. 固形分濃度が5〜30重量%である乳を使用する請求項1記載のチーズカードの製造方法。
  3. ホエータンパク質を1〜30重量%添加する請求項1又は2記載のチーズカードの製造方法。
  4. 70〜140℃で加熱撹拌する請求項1〜3のいずれかに記載のチーズカードの製造方法。
  5. 加熱撹拌によりカードを形成させ、上清を分離してカードを採取する請求項1〜4のいずれかに記載のチーズカードの製造方法。
  6. 総タンパク質に対しホエータンパク質を20〜50重量%含有し、pHが6〜7である、乳酸菌スターターとレンネットを使用しないことを特徴とするチーズカード。
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