JP3562877B2 - 充填装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、充填装置に関し、特に粘度の高い充填液を丸容器以外の偏平、楕円、角等の変形容器に充填する場合の充填ノズル先端部形状に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、粘度の高い充填液の充填には、充填ノズルの液面追従式のものがある。この液面追従を行うことにより、空気の巻込みを防止したものが存在している。
【0003】
また、容器に粘度の高い流体を充填する筒状のノズルにおいて、前記容器に対峙する開口端から他方への奥行方向に一または複数の所定幅と長さを有するスリットを設けた高粘度流体充填ノズル(実開平6−81907号公報参照)が存在している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記の従来技術のいずれの手段においても、空気の巻込みを防止し、気泡が生じることを防止しているが、充填ノズルより落下する充填液は、容器底部で放射状に広がり充填されていくため、円以外の偏平、楕円、角等の変形容器の場合、充填ノズルから距離の長い方向の容器底部に空気が残留してしまう。
【0005】
また、これを防ぐためには、単位時間あたりの充填量を減少させることが効果的であったが充填時間が長くなるという欠点があった。
【0006】
本発明は、この点に鑑み、粘度の高い液体の充填流速をあまり落さず、変形容器に充填ノズルを挿入した時の水平断面における上記充填ノズルと容器胴部内周との距離のうち長い方向に向けて上記充填ノズル先端に切り欠き部を設ける充填ノズルを有する充填装置を提供することが目的である。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記課題を解決するために、変形容器に充填液を充填する充填ノズルと、変形容器に対して相対的に充填ノズルを昇降させる昇降装置とを備え、容器底部の近くまで充填ノズルを挿入し、充填しながら充填ノズルを液面に追従して上昇させる充填装置において、変形容器に充填ノズルを挿入した時の水平断面における上記充填ノズルと容器胴部内周との距離のうち長い方向に向けて上記充填ノズル先端に切り欠き部を設け、充填開始後、充填液が切り欠き部から流出してから充填ノズルを液面に追従して上昇させるという技術手段を採用した。
【0008】
【作用】
本発明は、以上の技術手段を採用した結果、充填開始直後に落下した充填液は放射状に広がろうとするが、順次落下してくる充填液は、すでに落下した充填液にぶつかり切り欠き部から流出するようになる。すなわち、充填ノズルから距離の長い方向へ流れるようになる。
【0009】
その後、充填ノズルは液面追従を行うので従来同様空気を巻込むことなく、円滑に充填ノズルから流体は距離の長い方向の容器底部の隅角部の方向に流れるという作用を奏するものである。
【0010】
【実施例】
以下、本発明の一実施例を添付図面で詳細に説明する。
図9において、搬送コンベヤ1によって搬送されてきた変形容器2は回転式充填装置3の供給スターホイール4によってその内部に搬入され、該回転式充填装置3によって充填液が充填された変形容器2は、排出スターホイール5によって搬送コンベヤ1上に排出される。
【0011】
上記回転式充填装置3は、図1に示すように、図示しない鉛直方向の主軸に取付けられて、一方向に回転駆動されるロータリーテーブル6を備えており、このロータリーテーブル6の下方において、カム10、カムフォロワ11、リフタロッド9よりなる昇降装置7が設けられている。昇降装置7の上部には前記変形容器2を載置する容器台8が取り付けてあり、上記ロータリーテーブル6には、各容器台8の上方位置に、その容器台8上に載置された変形容器2内に充填液を充填する充填ノズル12をそれぞれ配設してある。
【0012】
図2〜図4に示す実施例は、本発明に係る第一実施例で、充填ノズル12の先端部の形状について説明すると、変形容器2の形状が矩形、楕円形の場合、粘度の高い液体(例えばマヨネーズ)の充填時に容器底部両端にエアポケットができ、エアポケットを小さくする為には、充填ノズル12の先端部に図2〜図4に示すように、充填ノズル12の中心から左右に2ケ所の切り欠き部13を形成し、変形容器2に充填ノズル12を挿入した時の水平断面における容器胴部内周との距離のうち長い方向(図4に示す矢印方向)に向けて切り欠き部13を配設し、この切り欠き部13を流体が流れてほしい方向に向ける。
【0013】
そして、第二実施例として角形の容器2に粘度の高い液体を充填する場合は、図5、図6に示すように、容器胴部内周との距離の長い方向(図6に示す矢印方向)、すなわち対角線方向の隅角部14に対応するように4ケ所の切り欠き部13を配設する。
【0014】
次に、第三実施例として容器口が片寄って設けられた容器に粘度の高い液体を充填する場合は、図7、図8に示すように、充填ノズル12の先端部に1ケ所の切り欠き部13を形成し、変形容器2に充填ノズル12を挿入した時の水平断面における容器胴部内周との距離の長い方向(図8に示す矢印方向)に向けて切り欠き部13を配設する。
【0015】
このように充填ノズル12の先端部の切り欠き部13を利用して、粘度の高い液体を変形容器2に充填する場合、容器12に充填液を充填する充填ノズル12と、変形容器2に対して相対的に充填ノズル12を昇降させる昇降装置7とを備え、容器底部の近くまで充填ノズル12を挿入し、充填しながら充填ノズル12を液面に追従して上昇させる充填装置の充填ノズル12を、変形容器2に挿入した時の水平断面における容器胴部内周との距離のうち長い方向に向けて切り欠き部13を配設することにより、充填開始直後に落下した充填液は放射状に広がろうとするが、順次落下してくる充填液は、すでに落下した充填液にぶつかり切り欠き部13から流出するようになる。すなわち、充填ノズル12から距離の長い方向へ流れるようになる。したがって容器底部の距離の長い方向、例えば角形容器であれば隅角部14に空気が残留することを防止できるものである。
【0016】
【発明の効果】
本発明は、以上の構成を採用した結果、次の効果を得ることができる。
(1)変形容器底のコーナー部分のエア溜りを解消し、充填流体の品質変化の防止を可能にした。
(2)透明容器の場合でも、気泡を解消できるので外観上の向上をはかることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に関する充填装置における容器の昇降装置及び充填ノズルの位置関係を示す概略縦断面図である。
【図2】本発明の第一実施例における充填ノズルの断面図である。
【図3】前記実施例における充填ノズルを90度位相をずらした状態を示す断面図である。
【図4】前記第一実施例における矩形容器に用いた場合の充填ノズルの先端部の切り欠き部の位置関係を示す平面図である。
【図5】本発明の第二実施例における充填ノズルの断面図である。
【図6】前記第二実施例における角形容器に用いた場合の充填ノズルの先端部の切り欠き部の位置関係を示す平面図である。
【図7】本発明の第三実施例における充填ノズルの断面図である。
【図8】前記第三実施例における、口が片寄って設けられた容器に用いた場合の充填ノズルの先端部の切り欠き部の位置関係を示す平面図である。
【図9】本発明の一実施例である回転式充填装置を示す概略平面図である。
【符号の説明】
1‥‥搬送コンベヤ 2‥‥変形容器
3‥‥回転式充填装置 4‥‥供給スターホイール
5‥‥排出スターホイール 6‥‥ロータリーテーブル
7‥‥昇降装置 8‥‥容器台
9‥‥リフタロッド 10‥‥カム
11‥‥カムフォロワ 12‥‥充填ノズル
13‥‥切り欠き部 14‥‥隅角部
Claims (1)
- 変形容器に充填液を充填する充填ノズルと、変形容器に対して相対的に充填ノズルを昇降させる昇降装置とを備え、容器底部の近くまで充填ノズルを挿入し、充填しながら充填ノズルを液面に追従して上昇させる充填装置において、変形容器に充填ノズルを挿入した時の水平断面における上記充填ノズルと容器胴部内周との距離のうち長い方向に向けて上記充填ノズル先端に切り欠き部を設け、充填開始後、充填液が切り欠き部から流出してから充填ノズルを液面に追従して上昇させることを特徴とする充填装置。
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JP18644795A JP3562877B2 (ja) | 1995-06-29 | 1995-06-29 | 充填装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18644795A JP3562877B2 (ja) | 1995-06-29 | 1995-06-29 | 充填装置 |
Publications (2)
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JPH0912007A JPH0912007A (ja) | 1997-01-14 |
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Family
ID=16188620
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP18644795A Expired - Fee Related JP3562877B2 (ja) | 1995-06-29 | 1995-06-29 | 充填装置 |
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- 1995-06-29 JP JP18644795A patent/JP3562877B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH0912007A (ja) | 1997-01-14 |
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