JP3562534B2 - 車両の前輪駆動機構 - Google Patents
車両の前輪駆動機構 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3562534B2 JP3562534B2 JP23600094A JP23600094A JP3562534B2 JP 3562534 B2 JP3562534 B2 JP 3562534B2 JP 23600094 A JP23600094 A JP 23600094A JP 23600094 A JP23600094 A JP 23600094A JP 3562534 B2 JP3562534 B2 JP 3562534B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- front wheel
- axle case
- reduction gear
- vehicle
- final reduction
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Arrangement Of Transmissions (AREA)
- Motor Power Transmission Devices (AREA)
- Arrangement And Driving Of Transmission Devices (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は縦置き機関を車体前部の低位置へ搭載するのに有利な車両の前輪駆動機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の車両の前輪駆動機構では、機関の回転を左右の前輪の駆動軸へ伝達するために、入力軸や終減速機を車幅中心部に配設している。
【0003】
しかし、上述の配置では、特に縦置き機関の場合に、機関と終減速機との干渉を避けるために、車枠周辺の構造物を全般的に上方へ移動しなければならず、車高が必要以上に高くなつてしまうという問題がある。また、左右の前輪の車軸と駆動軸とを連結する自在継手を、各前輪のナツクルを操向可能に支持するキングピンの軸線と交差するように配置する都合から、自在継手の許容交差角(軸と軸との屈曲角)が制限され、一般車両と同等の前輪舵角を得ることが難しく、車両の小回り性が低下するという問題がある。
【0004】
上述の問題を解決するために、本出願人は特願平6−27251 号により、左右の前輪の車軸と駆動軸とを、キングピンの軸線と交差して配設される1対の自在継手により連結し、さらに左右1対の駆動軸を車幅中心で第3の自在継手により互いに連結し、左右1対の駆動軸が車幅中心に向つて下方へ傾斜するV型配置にすることにより、車高が低く、一般車両と同等の小回り性を確保できるようにした車両の前輪駆動機構を提案している。
【0005】
例えば特開昭58−126222 号公報などに開示されるように、左右1対の駆動軸が車幅中心に向つて下方だけでなく前方へも傾斜する三次元V型配置にすれば、さらに車高を低く前輪舵角を大きくできるが、駆動軸系の強度上に問題が生じる。つまり、左右1対の駆動軸を車軸よりも前下方かつ車幅中心に配設した自在継手により連結する三次元V型配置では、通常のバンジヨー型の車軸ケースに装着されるものと同じ構造の終減速機を接続しようすると、車軸ケースの形状が第3の自在継手の前方偏倚量分だけえぐられた格好になり、ばね上荷重に対する車軸ケースの強度が不足する。つまり、車軸ケースには前輪のばね上荷重に基づく単純な上下方向の曲げ荷重と、路面からの前後方向の入力に基づく前後方向の曲げ荷重とが作用することになり、車軸ケースの剛性強度を確保するには、車軸ケースの肉厚を厚くするなどの対策が必要になり、大幅な重量増加を来たすという問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は上述の問題に鑑み、左右1対の駆動軸を三次元V型配置に支持する車軸ケースが、上下・前後方向の曲げ荷重や捩り荷重に耐え得るようにした、車両の前輪駆動機構を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の構成は左右の前輪の車軸に自在継手により駆動軸を連結し、車軸よりも下方かつ前方に偏倚して車幅中心に配設した自在継手により左右1対の駆動軸を互いに連結し、一方の駆動軸の中間部分を分割しかつ機関の回転を前輪へ伝達する終減速機に接続し、1対の駆動軸を支持する車軸ケースに後方へ水平に延びる棚状の補強板を一体的に設けたものである。
【0008】
【作用】
終減速機が比較的低い位置に配設される場合に、終減速機の接続部と補強板との干渉を避けるために、終減速機の下側に補強板を配設するとなれば、補強板の下面と路面との間隔が非常に狭くなり、車両が凹凸のある路面を走行する際に、補強板が路面と干渉する恐れがある。
【0009】
本発明では、左右の駆動軸が車幅中心で車軸よりも下方かつ前方へ偏倚した自在継手により互いに連結される。これにより、舵角を大きく、機関や終減速機の搭載位置を低くできる。車軸ケースに対する終減速機の配置を、車両の鉛直面よりも若干後方かつ斜め上方へ傾斜させる。これにより、車軸ケースの終減速機との接続部の最低地上高に余裕ができ、終減速機の下面と車軸ケースの下面に水平な補強板を配設することができる。
【0010】
前輪のばね上荷重が車軸ケースに及ぼす曲げ荷重に対し、車軸ケースは補強板により補強される。
【0011】
【実施例】
図1は本発明に係る車両の前輪駆動機構の概略構成を示す背面図、図2は同前輪駆動機構を示す背面図、図3は同平面図、図4は終減速機の側面図、図5は車軸ケースの側面断面図である。本発明は縦置き機関前置・後輪駆動車両を全輪駆動車両に構成する場合に、車枠18に対する機関24の搭載位置を変更しないかできるだけ低くして、機関24の回転を主変速機と終減速機(差動装置)21を経て左右の前輪2へ伝達するものである。左右の前輪2を結合する車軸4は、自在継手(等速自在継手)9により左右の駆動軸10,20に連結され、駆動軸10,20は車幅中心で自在継手23により互いに連結される。実際には、駆動軸10は一直線に並ぶ左半の駆動軸10と右半の駆動軸10Aとに分割され、各駆動軸10,10Aは車幅中心から偏倚して配設した終減速機21の各側部傘歯車に結合される。
【0012】
図3に示すように、終減速機21は前後方向の入力軸35の回転を、駆動軸10,10Aを中心とするケージ32の回転に変換するものであり、入力軸35に結合した傘歯車34をケージ32に結合したクラウン歯車31に噛み合せ、ケージ32の内部に駆動軸10,10Aと直交する軸により支持した中間傘歯車を、左右1対の側部傘歯車に噛み合せてなる。しかし、終減速機21の構成は公知であるから、これ以上説明しない。
【0013】
図2,5に示すように、機関24の下部で横方向に延びる車軸ケース16は、断面筒状のものであるが、下壁に後述する補強のための補強板16bが一体的に構成され、さらに終減速機21を収容するケースが一体的に構成される。車軸ケース16は左右両端部にC字形の腕14を一体に構成され、公知の上下に2分割されたキングピン13によりナツクル12を揺動可能に支持される。ナツクル12はC字形の腕と水平な円筒部12aを一体に備えている。
【0014】
図3に示すように、車軸ケース16は左右1対のほぼ長方形をなす水平な平坦面16aを備えられ、各平坦面16aの上に懸架用板ばね19を重ね合せ、板ばね19を抱持する公知の前後1対のUボルトの下端を、ボルト挿通孔26,27へ挿通し、かつナツトにより締結するようになつている。板ばね19の前後端部は車枠18(図1)に横方向のピンにより支持される。車軸ケース16の内部で左右1対の駆動軸10,20は、図2に示すように車幅中心へ向けて下方へ傾斜され、さらに、図3に示すように左右の車軸4よりも傾め前方へ突出され、自在継手23により互いに連結される。車軸4はナツクル12の円筒部12aを貫通し、車軸4の外端フランジを円筒部12aに回転支持した前輪2に結合される。上述のように、左右1対の駆動軸10,20は車幅中心へ向つて斜め下方へ傾斜し、かつ斜め前方へ張り出しているので、駆動軸10,20の向きにならつて車軸ケース16も湾曲される。
【0015】
本発明では車軸ケース16の剛性強度を高めるために、車軸ケース16の下縁部に後方へほぼ水平に突出する棚状の補強板16bを一体に構成される。図2,3には補強板16bを明確にするために、補強板16bの上面と後面に格子状の模様を付した。入力軸35は駆動軸10と垂直かつ後方へ水平に延び、平面的にみて車幅中心線yに対し傾斜する。
【0016】
図5に示すように、車軸ケース16の中間部分は円筒状をなし、かつ下壁から後方へ突出するほぼ水平な補強板16bを一体に形成される。図3に示すように、補強板16bの後縁は左右の車軸4よりも後方へ突出している。
【0017】
機関24の回転は図示してない主変速機、入力軸35、終減速機21を経て各駆動軸10,10Aへ伝達され、駆動軸10の回転は自在継手9、車軸4を経て左前輪2へ伝達される。駆動軸10Aの回転は自在継手23、駆動軸20、自在継手9、車軸4を経て右前輪2へ伝達される。
【0018】
図6に示す部分変更実施例では、車軸ケース16の終減速機21の部分で、終減速機21の下壁から後方へ水平な補強板16bが突出されるのに対し、終減速機21のケース33は後上がりに傾斜され、入力軸35は後方かつ斜め上方へ突出される。終減速機21の取付角度を後方かつ斜め上方へせり上げることにより、補強板16bの地上高bを、図4に示す実施例における補強板16bの地上高aよりも高くでき、また終減速機21の入力軸35の後端が高くなり、前輪操舵用タイロツド37の配置に余裕ができる。
【0019】
【発明の効果】
本発明は上述のように、左右1対の駆動軸が車幅中心へ向けて斜め下方へ傾斜し、かつ斜め前方へ張り出しているので、縦置き機関を車枠の低位置に搭載でき、車体重心を低くできる。
【0020】
車軸ケースの下壁部に後方へ張出す水平な補強板を設けたので、車軸ケースの重量増加を抑えつつ車軸ケースの曲げ剛性を高めることができる。
【0021】
左右1対の駆動軸が車幅中心で自在継手により連結されるから、各自在継手における軸相互の交差角が非常に小さく(一直線に近く)、自在継手に無理がなく耐久性に優れる。
【0022】
終減速機を車幅中心から片側へ偏倚して配設したことにより、機関との干渉を回避できる。
【0023】
終減速機の取付角度を後方かつ斜め上方へせり上げることにより、補強板の地上高を高くでき、また終減速機の入力軸の後端が高くなり、前輪操舵用タイロツドの配置に余裕ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る車両の前輪駆動機構の概略構成を示す背面図である。
【図2】同前輪駆動機構を示す背面図である。
【図3】同前輪駆動機構の平面図である。
【図4】終減速機の配置を示す側面図である。
【図5】車軸ケースの中間部分の側面断面図である。
【図6】本発明の部分的変更実施例に係る終減速機の配置を示す側面図である。
【符号の説明】
2:前輪 4:車軸 9:自在継手 10,10A,20:駆動軸 12:ナツクル 12a:円筒部 13:キングピン 14:腕 16:車軸ケース 16b:補強板 18:車枠 19:板ばね 21:終減速機 23:自在継手 24:内燃機関 26,27:ボルト挿通孔 32:ケージ 35:入力軸
【産業上の利用分野】
本発明は縦置き機関を車体前部の低位置へ搭載するのに有利な車両の前輪駆動機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の車両の前輪駆動機構では、機関の回転を左右の前輪の駆動軸へ伝達するために、入力軸や終減速機を車幅中心部に配設している。
【0003】
しかし、上述の配置では、特に縦置き機関の場合に、機関と終減速機との干渉を避けるために、車枠周辺の構造物を全般的に上方へ移動しなければならず、車高が必要以上に高くなつてしまうという問題がある。また、左右の前輪の車軸と駆動軸とを連結する自在継手を、各前輪のナツクルを操向可能に支持するキングピンの軸線と交差するように配置する都合から、自在継手の許容交差角(軸と軸との屈曲角)が制限され、一般車両と同等の前輪舵角を得ることが難しく、車両の小回り性が低下するという問題がある。
【0004】
上述の問題を解決するために、本出願人は特願平6−27251 号により、左右の前輪の車軸と駆動軸とを、キングピンの軸線と交差して配設される1対の自在継手により連結し、さらに左右1対の駆動軸を車幅中心で第3の自在継手により互いに連結し、左右1対の駆動軸が車幅中心に向つて下方へ傾斜するV型配置にすることにより、車高が低く、一般車両と同等の小回り性を確保できるようにした車両の前輪駆動機構を提案している。
【0005】
例えば特開昭58−126222 号公報などに開示されるように、左右1対の駆動軸が車幅中心に向つて下方だけでなく前方へも傾斜する三次元V型配置にすれば、さらに車高を低く前輪舵角を大きくできるが、駆動軸系の強度上に問題が生じる。つまり、左右1対の駆動軸を車軸よりも前下方かつ車幅中心に配設した自在継手により連結する三次元V型配置では、通常のバンジヨー型の車軸ケースに装着されるものと同じ構造の終減速機を接続しようすると、車軸ケースの形状が第3の自在継手の前方偏倚量分だけえぐられた格好になり、ばね上荷重に対する車軸ケースの強度が不足する。つまり、車軸ケースには前輪のばね上荷重に基づく単純な上下方向の曲げ荷重と、路面からの前後方向の入力に基づく前後方向の曲げ荷重とが作用することになり、車軸ケースの剛性強度を確保するには、車軸ケースの肉厚を厚くするなどの対策が必要になり、大幅な重量増加を来たすという問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は上述の問題に鑑み、左右1対の駆動軸を三次元V型配置に支持する車軸ケースが、上下・前後方向の曲げ荷重や捩り荷重に耐え得るようにした、車両の前輪駆動機構を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の構成は左右の前輪の車軸に自在継手により駆動軸を連結し、車軸よりも下方かつ前方に偏倚して車幅中心に配設した自在継手により左右1対の駆動軸を互いに連結し、一方の駆動軸の中間部分を分割しかつ機関の回転を前輪へ伝達する終減速機に接続し、1対の駆動軸を支持する車軸ケースに後方へ水平に延びる棚状の補強板を一体的に設けたものである。
【0008】
【作用】
終減速機が比較的低い位置に配設される場合に、終減速機の接続部と補強板との干渉を避けるために、終減速機の下側に補強板を配設するとなれば、補強板の下面と路面との間隔が非常に狭くなり、車両が凹凸のある路面を走行する際に、補強板が路面と干渉する恐れがある。
【0009】
本発明では、左右の駆動軸が車幅中心で車軸よりも下方かつ前方へ偏倚した自在継手により互いに連結される。これにより、舵角を大きく、機関や終減速機の搭載位置を低くできる。車軸ケースに対する終減速機の配置を、車両の鉛直面よりも若干後方かつ斜め上方へ傾斜させる。これにより、車軸ケースの終減速機との接続部の最低地上高に余裕ができ、終減速機の下面と車軸ケースの下面に水平な補強板を配設することができる。
【0010】
前輪のばね上荷重が車軸ケースに及ぼす曲げ荷重に対し、車軸ケースは補強板により補強される。
【0011】
【実施例】
図1は本発明に係る車両の前輪駆動機構の概略構成を示す背面図、図2は同前輪駆動機構を示す背面図、図3は同平面図、図4は終減速機の側面図、図5は車軸ケースの側面断面図である。本発明は縦置き機関前置・後輪駆動車両を全輪駆動車両に構成する場合に、車枠18に対する機関24の搭載位置を変更しないかできるだけ低くして、機関24の回転を主変速機と終減速機(差動装置)21を経て左右の前輪2へ伝達するものである。左右の前輪2を結合する車軸4は、自在継手(等速自在継手)9により左右の駆動軸10,20に連結され、駆動軸10,20は車幅中心で自在継手23により互いに連結される。実際には、駆動軸10は一直線に並ぶ左半の駆動軸10と右半の駆動軸10Aとに分割され、各駆動軸10,10Aは車幅中心から偏倚して配設した終減速機21の各側部傘歯車に結合される。
【0012】
図3に示すように、終減速機21は前後方向の入力軸35の回転を、駆動軸10,10Aを中心とするケージ32の回転に変換するものであり、入力軸35に結合した傘歯車34をケージ32に結合したクラウン歯車31に噛み合せ、ケージ32の内部に駆動軸10,10Aと直交する軸により支持した中間傘歯車を、左右1対の側部傘歯車に噛み合せてなる。しかし、終減速機21の構成は公知であるから、これ以上説明しない。
【0013】
図2,5に示すように、機関24の下部で横方向に延びる車軸ケース16は、断面筒状のものであるが、下壁に後述する補強のための補強板16bが一体的に構成され、さらに終減速機21を収容するケースが一体的に構成される。車軸ケース16は左右両端部にC字形の腕14を一体に構成され、公知の上下に2分割されたキングピン13によりナツクル12を揺動可能に支持される。ナツクル12はC字形の腕と水平な円筒部12aを一体に備えている。
【0014】
図3に示すように、車軸ケース16は左右1対のほぼ長方形をなす水平な平坦面16aを備えられ、各平坦面16aの上に懸架用板ばね19を重ね合せ、板ばね19を抱持する公知の前後1対のUボルトの下端を、ボルト挿通孔26,27へ挿通し、かつナツトにより締結するようになつている。板ばね19の前後端部は車枠18(図1)に横方向のピンにより支持される。車軸ケース16の内部で左右1対の駆動軸10,20は、図2に示すように車幅中心へ向けて下方へ傾斜され、さらに、図3に示すように左右の車軸4よりも傾め前方へ突出され、自在継手23により互いに連結される。車軸4はナツクル12の円筒部12aを貫通し、車軸4の外端フランジを円筒部12aに回転支持した前輪2に結合される。上述のように、左右1対の駆動軸10,20は車幅中心へ向つて斜め下方へ傾斜し、かつ斜め前方へ張り出しているので、駆動軸10,20の向きにならつて車軸ケース16も湾曲される。
【0015】
本発明では車軸ケース16の剛性強度を高めるために、車軸ケース16の下縁部に後方へほぼ水平に突出する棚状の補強板16bを一体に構成される。図2,3には補強板16bを明確にするために、補強板16bの上面と後面に格子状の模様を付した。入力軸35は駆動軸10と垂直かつ後方へ水平に延び、平面的にみて車幅中心線yに対し傾斜する。
【0016】
図5に示すように、車軸ケース16の中間部分は円筒状をなし、かつ下壁から後方へ突出するほぼ水平な補強板16bを一体に形成される。図3に示すように、補強板16bの後縁は左右の車軸4よりも後方へ突出している。
【0017】
機関24の回転は図示してない主変速機、入力軸35、終減速機21を経て各駆動軸10,10Aへ伝達され、駆動軸10の回転は自在継手9、車軸4を経て左前輪2へ伝達される。駆動軸10Aの回転は自在継手23、駆動軸20、自在継手9、車軸4を経て右前輪2へ伝達される。
【0018】
図6に示す部分変更実施例では、車軸ケース16の終減速機21の部分で、終減速機21の下壁から後方へ水平な補強板16bが突出されるのに対し、終減速機21のケース33は後上がりに傾斜され、入力軸35は後方かつ斜め上方へ突出される。終減速機21の取付角度を後方かつ斜め上方へせり上げることにより、補強板16bの地上高bを、図4に示す実施例における補強板16bの地上高aよりも高くでき、また終減速機21の入力軸35の後端が高くなり、前輪操舵用タイロツド37の配置に余裕ができる。
【0019】
【発明の効果】
本発明は上述のように、左右1対の駆動軸が車幅中心へ向けて斜め下方へ傾斜し、かつ斜め前方へ張り出しているので、縦置き機関を車枠の低位置に搭載でき、車体重心を低くできる。
【0020】
車軸ケースの下壁部に後方へ張出す水平な補強板を設けたので、車軸ケースの重量増加を抑えつつ車軸ケースの曲げ剛性を高めることができる。
【0021】
左右1対の駆動軸が車幅中心で自在継手により連結されるから、各自在継手における軸相互の交差角が非常に小さく(一直線に近く)、自在継手に無理がなく耐久性に優れる。
【0022】
終減速機を車幅中心から片側へ偏倚して配設したことにより、機関との干渉を回避できる。
【0023】
終減速機の取付角度を後方かつ斜め上方へせり上げることにより、補強板の地上高を高くでき、また終減速機の入力軸の後端が高くなり、前輪操舵用タイロツドの配置に余裕ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る車両の前輪駆動機構の概略構成を示す背面図である。
【図2】同前輪駆動機構を示す背面図である。
【図3】同前輪駆動機構の平面図である。
【図4】終減速機の配置を示す側面図である。
【図5】車軸ケースの中間部分の側面断面図である。
【図6】本発明の部分的変更実施例に係る終減速機の配置を示す側面図である。
【符号の説明】
2:前輪 4:車軸 9:自在継手 10,10A,20:駆動軸 12:ナツクル 12a:円筒部 13:キングピン 14:腕 16:車軸ケース 16b:補強板 18:車枠 19:板ばね 21:終減速機 23:自在継手 24:内燃機関 26,27:ボルト挿通孔 32:ケージ 35:入力軸
Claims (2)
- 左右の前輪の車軸に自在継手により駆動軸を連結し、車軸よりも下方かつ前方に偏倚して車幅中心に配設した自在継手により左右1対の駆動軸を互いに連結し、一方の駆動軸の中間部分を分割しかつ機関の回転を前輪へ伝達する終減速機に接続し、1対の駆動軸を支持する車軸ケースに後方へ水平に延びる棚状の補強板を一体的に設けたことを特徴とする、車両の前輪駆動機構。
- 前記終減速機の入力軸が後方かつ斜め上方へ傾斜するように終減速機のケースを車軸ケースに結合した、請求項1に記載の車両の前輪駆動機構。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23600094A JP3562534B2 (ja) | 1994-09-05 | 1994-09-05 | 車両の前輪駆動機構 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23600094A JP3562534B2 (ja) | 1994-09-05 | 1994-09-05 | 車両の前輪駆動機構 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0872568A JPH0872568A (ja) | 1996-03-19 |
JP3562534B2 true JP3562534B2 (ja) | 2004-09-08 |
Family
ID=16994322
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23600094A Expired - Fee Related JP3562534B2 (ja) | 1994-09-05 | 1994-09-05 | 車両の前輪駆動機構 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3562534B2 (ja) |
-
1994
- 1994-09-05 JP JP23600094A patent/JP3562534B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0872568A (ja) | 1996-03-19 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US7048286B2 (en) | Rear axle of a passenger vehicle with five individual links | |
US6202781B1 (en) | Power steering device for vehicles | |
US5065831A (en) | Mounting arrangement for final drive unit for automotive vehicles | |
JPH0986127A (ja) | フロントサスペンションメンバの補強構造 | |
JP3562534B2 (ja) | 車両の前輪駆動機構 | |
KR20040093014A (ko) | 산업차량용 액슬 지지구조 및 이를 채용한 산업차량 | |
JP3750329B2 (ja) | トーションビーム式サスペンション | |
JPH07315245A (ja) | 自動車のリヤサスペンション用のサブフレーム | |
JP2004299513A (ja) | トーションビーム式サスペンション | |
CA2357482C (en) | Two-/four-wheel drive switching device for vehicle | |
JPH01269615A (ja) | 4輪駆動車 | |
JP3699133B2 (ja) | 不整地走行四輪車 | |
JPH0635696Y2 (ja) | 前車軸の揺動規制装置 | |
JPS598883Y2 (ja) | トラクタのフロントアクスルメンバ−支持装置 | |
JPH0637090U (ja) | 車輪の懸架装置 | |
JP3539639B2 (ja) | 自動車のデファレンシャルマウント装置 | |
JPS6114881Y2 (ja) | ||
JPS6175009A (ja) | 操舵車輪のスタビライザ取付構造 | |
JPH0618822Y2 (ja) | 四輪駆動型作業車輌 | |
JPS6346313Y2 (ja) | ||
JP2607077B2 (ja) | 自動車のサスペンシヨン装置 | |
JP3103964B2 (ja) | 自動車のリヤサスペンション | |
JPS63270232A (ja) | 乗用トラクタ | |
JP2604148B2 (ja) | 自動車のサスペンシヨン装置 | |
JPS63173756A (ja) | ステアリング系のフレ−ム内配置構造 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20040512 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20040525 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |