JP3562517B2 - 楽器およびその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、木材を高圧水蒸気処理して得られた改質木材を用いた楽器およびこの楽器の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、種々の化学処理によって木材の改質を行うことが研究されている。例えば、木材学会誌Vol.38,No.12p.1119−1125(1992年、矢野浩之等)には、木材をレゾルシン水溶液に浸漬させた後、風乾を経て、ホルムアルデヒド蒸気中で加熱することにより、損失正接(tanδ)の減少、強度の向上、吸湿性の低下、寸法安定性の向上等が達成されることが記載されている。また、これ以外にも、次に示すような処理により木材の改質処理が行われている。
【0003】
(1)ホルマール化処理、(2)アセチル化処理、(3)低分子フェノール樹脂処理、(4)レゾルシンホルムアルデヒド処理、(5)サリゲニン処理などがある。
これらの具体的な処理条件は、次の通りである。
ホルマール化処理では、使用薬剤:テトラオキサン、二酸化イオウ、処理条件:120℃、24時間、アセチル化処理では、使用薬剤:無水酢酸、処理条件:120℃、24時間、低分子フェノール樹脂処理では、使用薬剤:低分子フェノール、処理条件:48時間(含浸)160℃、3時間(硬化)、レゾルシンホルムアルデヒド処理では、使用薬剤:レゾルシン、パラホルムアルデヒド、処理時間:120℃、24時間、サリゲニン処理では、使用薬剤:オルトメチロールフェノール、処理時間:120℃、24時間等の処理条件が採用されている。
【0004】
しかしながら、上記のいずれの処理方法も化学薬品を使用するため環境負荷や人体への影響が大きかった。また、処理工程が煩雑で長時間を要し、そのためコストが大きいという欠点があった。また、これらの方法は、木材のセルロース中に官能基を導入したり、空隙に樹脂等を導入する手法であるため、処理後の木材の重量や密度が増加する傾向にある。木材の密度が増大すると音響変換効率が低下するため、楽器用部材としては負の要因となる問題点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
よって、本発明における課題は、化学薬品を使用することなく、処理工程が簡単で、しかも処理後の木材の音響特性が良好な改質木材を得、この改質木材を用いた楽器を得ることになる。
【0006】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決するため、本発明の楽器は、木材を温度120〜200℃、圧力0.2〜1.6MPaの高圧水蒸気中で1〜60分間保持して得られた改質木材を用いた用いたものである。また、本発明の楽器の製造方法は、木材を温度120〜200℃、圧力0.2〜1.6MPaの高圧水蒸気中で1〜60分間保持して得られた改質木材を用いるものである。この高圧水蒸気処理の最適条件は、所望の処理度合い、木材の種類、木材の寸法等により決められる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳しく説明する。
本発明における高圧水蒸気処理は、木材を温度120〜200℃、圧力0.2〜1.6MPaの高圧水蒸気中で、1〜60分間放置し、保持することにより、木材を改質するものである。例えば、厚さが15〜60mmの木材板の場合、120〜180℃の高圧水蒸気の中で、1〜60分間の範囲内で処理することにより効果がみとめられる。最も効果的には、160〜180℃の高圧水蒸気の中で、8〜30分間保持することにより改質できる。
【0008】
高圧水蒸気処理方法としては、例えば、未加工の木材を高圧水蒸気雰囲気のオートクレーブ等内に収める方法や成形加工後の木材を高圧水蒸気雰囲気のオートクレーブ中で処理する方法等で行う。
図1に、厚さ20mmのメープルを使った時の高圧水蒸気処理の時間に関係する温度設定例を示した。本発明での保持時間とは、例えば図1に示す例のように、昇温昇圧時間および降温降圧時間を除いた時間を言う。
【0009】
高圧水蒸気は、大量の活性種(水素イオン、水酸化物イオン、水素ラジカル、水酸化物ラジカルなど)を含んでおり、木材の三大成分であるセルロース、ヘミセルロース、リグニン等を加水分解する。木材をこのような条件下におくと水蒸気とともにこれらの活性種が木材中に入りこみ、ヘミセルロースを加水分解しリグニンも部分的再重合させ、さらにセルロースの非結晶部分を分解し再配列させる。これにより木材内部に残留する歪が解消し、セルロースの結晶化度、ミセル幅が増大する。この結果として、改質木材の動的弾性率(E)が増大し、損失正接(tanδ)が低下する
。 また、木材の分解成分や抽出成分が一部水と共に離脱するため密度(ρ)が低下する。
【0010】
このため、得られた改質木材にあっては、次式の音響放射減衰率(外部減衰率)と材料内部の減衰率の逆数の積の形で表される音響変換効率が増大し、振動特性の優れた楽器用部材として用いることができる。
【0011】
【数1】
【0012】
楽器用部材としては、バイオリン、ビオラ、チェロ、ダブルベース等の擦弦楽器の響板や部材、アコースティクギター、エレキギター、ハープ、琴、大正琴、チェンバロ等の撥弦楽器の響板や部材、ピアノ等の打弦楽器の響板や部材、打楽器ではマリンバやシロホン等の音板、ドラムや和太鼓等の胴部、部材、ウッドブロックや拍子木等の本体、管楽器では木管楽器の本体や部材などやさらにはすべての楽器を構成する木製部品をすべてこの改質木材で置換して使用することができる。
【0013】
また、この高圧水蒸気処理で得られた改質木材には、深みのある色調が付与されるため、塗装工程の短縮化ができ、無処理材にはない独特の風合いや深み感が得られる。また、製造後数百年を経過したような古木の風合いが得られる。
【0014】
また、本発明の材料として用いられる木材には制限は無く、例えばスプルース、メープル、シデなどのほか、これらの天然木をツキ板とした合板等の木質系材料なども使用することができ、得ようとする改質木材の用途等に応じて適宜の木材を用いることができる。
【0015】
高圧水蒸気処理後の木材は、木材の内外圧差により木材に損傷を与えない程度の速さでゆっくりと圧力、温度を常温、常圧まで下げ、その後乾燥工程に入る。この乾燥方法は、風乾、加熱乾燥、加熱および減圧乾燥、あるいはこれらを組み合わせた方法など、周知の木材の乾燥方法を用いて行うことができる。また、目的の含水率は得ようとする改質木材の用途等に応じて設定されるが、例えば5〜15%程度の範囲に好ましく設定される。
【0016】
以上に述べたように、本発明での高圧水蒸気処理は、化学薬品を一切使用しないため環境負荷や人体への影響が全くない。また、通常の木材の乾燥工程の前に高圧水蒸気処理を行うのみという極めて簡単な工程で処理を行うことができ、かかる処理は短時間にて終了するため、コストが安く済む。
【0017】
本発明では、処理木材の処理の度合いは、同じ温度(圧力)であれば、処理時間が長くなるに従い進行する。また、同じ時間処理を行っても処理材の種類や大きさによって処理度合いに差を生じる場合がある。例えば、樹種によってはある大きさの直方体形状の材料に対して厚さ、幅、長さがそれぞれ2倍である同樹種の材料を同じ時間処理すると、後者の材料の方が処理が緩慢になり、前者の材料と同程度の処理度合いを求めるには、2倍以上の長い時間の処理が必要になる場合がある。
【0018】
処理度合いを定量的に捉える方法の1つとして、材色の変化量を測定する手法がある。処理時間に応じてどのように処理が進行するか、また材料の寸法に応じてどのように処理度合いに違いが現れるかを検討した結果を以下に示す。樹種としては、広葉樹と針葉樹に分けて検討した。
【0019】
材色の測定は、分光測色計により、D65光源(10°視野)にて行い、測定値はLAB表色系として得た。LAB表色系は、色を三次元座標(L軸:明度、A軸、B軸:色相)上の位置を表す表色系であり、2つの色の差ΔE(色差)は2つの座標間の距離である。処理前後の材料の色差ΔEを材色の変化量として利用した。測定箇所としては処理後の材色は、処理終了後に長さ(繊維)方向の中央を繊維方向と垂直に切断し、切断面の中央部を測定した。処理前の材色値は、友材(無処理材)の同位置を測定することにより代用した。
【0020】
まず、広葉樹についての結果を記す。図2に広葉樹(シデ材)の処理時間(保持時間)と材色変化の関係を示した。この時の処理温度は170℃であり、材料形状は木口断面が一辺15mmの正方形、長さ200mmの直方体である。図2のグラフより、処理時間(保持時間)が長いほど処理が進行して材色変化が大きくなり、測定範囲内では処理時間と材色変化は傾きが正の直線関係にあると言える。
【0021】
図3には、材料の木口断面(正方形)の辺長(厚さ=幅)と材色変化の関係を示す。この時の処理条件は温度170℃、保持時間15分であり、材料は広葉樹(シデ材)で材料形状は長さ200mmの直方体である。グラフより、測定範囲内では木口断面(正方形)の辺長と材色変化は傾きが負の直線関係にあると言え、断面の辺長が長いほど処理が緩慢になり、処理度合いが進行するのに時間を要することがわかる。なお、厚さと幅に差を設けた材料でも実験を行ったが、厚さと幅の寸法を逆転させた材料同士で処理度合いを比較してみたところ差は見られず、厚さと幅の処理度合いに及ぼす差は同等であった。
【0022】
図4には、材料の長さと材色変化の関係を示す。このときの材料(直方体)の木口断面形状は一辺が45mmの正方形であり、樹種、処理条件、測定位置等は上記と同様である。図4のグラフから、測定範囲内では材料の長さと材色変化は傾きが負の直線関係にあると言え、材料の長さが長いほど処理が緩慢になり、処理度合いが進行するのに時間を要することがわかる。
これらの結果より、広葉樹において、材料の大きさ(厚さ=幅=断面辺長および長さ)が異なる材料を処理する際はその厚さ、幅、長さに応じて処理時間を調整し、所望の処理度合いに仕上げることが可能である。
【0023】
次に、針葉樹についての結果を記す。図5には針葉樹(スプルース材)の処理時間(保持時間)と材色変化の関係を示した。この時の処理温度は170℃であり、材料形状は木口断面が一辺15mmの正方形、長さ200mmの直方体である。グラフより、処理時間が長いほど処理が進行して材色変化が大きくなり、測定範囲内では処理時間と材色変化は傾きが正の直線関係にあると言える。
【0024】
さらに、針葉樹(スプルース材)においても上記広葉樹(シデ材)の場合と同様に処理材料の大きさと材色変化の関係を求めたが、広葉樹に見られるような処理度合いの寸法依存性はなく、針葉樹のように比較的密度の低い材料は水蒸気の出入りが容易であり、内部まで速やかに処理が行われる傾向にあると言える。
【0025】
図2と図5において、近似直線を処理時間(保持時間)0分に外挿すると、図2では負の、図5では正のy切片をもつ。このことは処理時間が短い領域(0〜7.5分)においては広葉樹と針葉樹では異なる挙動を示すことを示唆しており、広葉樹では処理時間に対する処理度合いの立ち上がりが緩慢で、逆に針葉樹では速やかであることを示している。
【0026】
以下、本発明の実施例(測定例)を示して具体的に説明する。なお、本発明は以下の実施例(測定例)に限定されるものではない。
処理および測定の手順は、次に示すような方法で行った。
(1)被検査材料を寸法加工する。
(2)含水率を調整する。(20℃、60%RH、EMC約11%)
(3)高圧水蒸気処理前のデータを測定する。
(4)被検査材料を高圧水蒸気処理する。
(5)乾燥させて含水率を調整する。(20℃、60%RH、EMC約11%)
(6)高圧水蒸気処理後のデータを測定する。
【0027】
木材試料には、広葉樹であるシデ材、メープル材と針葉樹であるスプルース材を用い、いずれも厚さ15mm、幅60mm、高さ450mmの直方体の木材板を用いた。測定方法は、次に示すような方法で行った。
<密度>
厚さ、幅、長さ:デジタルノギスを用いて0.01mmの桁まで測定した。
重量:電子天秤を用いて0.01gの桁まで測定した。
重量、厚さ、幅、長さより密度を計算した。
【0028】
<振動特性>
振動特性の測定は、両端自由撓み振動法を用いた。
繊維方向の動的弾性率(E):FFTアナライザーを用いて自由振動法により両端自由撓み振動の共振周波数を測定し、以下に示すベルヌーイ・オイラーの方程式の帰結により計算した。
【0029】
【数2】
【0030】
損失正損(tanδ)=振動吸収率(Q−1):FFTアナライザーを用いて自由振動法により両端自由撓み振動の対数減衰率から、以下のフォークト的粘弾性理論の帰結により計算した。
【0031】
【数3】
【0032】
【数4】
【0033】
【数5】
【0034】
【数6】
【0035】
弾性率EL、剛性率GLTの比(EL/GLT):FFTアナライザーを用いて、自由振動法により両端自由撓み振動のモード0からモード3までの共振周波数を測定し、以下のティモシェンコ方程式の帰結により計算した。
【0036】
【数7】
【0037】
測定によりωnが既知であると、未知数EL(以下、Eと略記する)、GLT(以下、Gと略記する)、mnの3個に対して有効な式は(14)と(15)であるので、これらの3つの値を決定することはできない。しかしながら、G(あるいはE/G)をEの関数として表すことは可能である。
この関数を2つのモード角振動数に付いて導くと、その関数の交点がG(あるいはE/G)の真値とみなせる(実際には、測定したすべてのモード角振動数より2つを取り出す組み合わせの数だけG(あるいはE/G)を求めてやり、その平均値を真値とする)。
【0038】
因みに、以上の式から判るように、ティモシェンコ方程式の場合、ベルヌーイ・オイラーの方程式の場合と違って、材料特性が決まってもその寸法値が決まらないとmnは決まらない。つまり、ティモシェンコ方程式は振動特性にスケール効果は期待できない系である。
以上のように、ティモシェンコ方程式を用いて、材料寸法、質量とωnの測定によりE、G(従ってE/G)が算出される。
測定は全て20℃、60%RHに調湿された室内にて行った。
【0039】
図6ないし図17は、高圧水蒸気処理結果による材料特性変化を示すものである。
図6は、シデ材を用い、保持温度を170℃で一定として、保持時間を変えたときの高圧水蒸気処理前後の損失正接(tanδ)の変化率(%)を示す。
図7は、シデ材を用い、保持時間を30分間とし、保持温度を変えたときの高圧水蒸気処理前後の損失正接(tanδ)の変化率(%)を示す。
図8は、シデ材を用い、保持温度を170℃で一定として、保持時間を変えたときの高圧水蒸気処理前後の動的弾性率(E)の変化率(%)を示す。
図9は、シデ材を用い、保持時間を30分間とし、保持温度を変えたときの高圧水蒸気処理前後の動的弾性率(E)の変化率(%)を示す。
【0040】
図10は、スプルース材を用い、保持温度を170℃で一定として、保持時間を変えたときの高圧水蒸気処理前後の損失正接(tanδ)の変化率(%)を示す。
図11は、スプルース材を用い、保持時間を30分間とし、保持温度を変えたときの高圧水蒸気処理前後の損失正接(tanδ)の変化率(%)を示す。
図12は、スプルース材を用い、保持温度を170℃で一定として、保持時間を変えたときの高圧水蒸気処理前後の動的弾性率(E)の変化率(%)を示す。
図13は、スプルース材を用い、保持時間を30分間とし、保持温度を変えたときの高圧水蒸気処理前後の動的弾性率(E)の変化率(%)を示す。
【0041】
図14は、スプルース材を用い、保持温度150〜170℃、保持時間8〜30分の範囲内の5種類の条件で高圧水蒸気処理したときの高圧水蒸気処理前後の密度変化を示す。
図15は、メイプル材を用い、保持温度150〜170℃、保持時間8〜30分の範囲内の5種類の条件で高圧水蒸気処理したときの高圧水蒸気処理前後の密度変化を示す。
【0042】
図16は、スプルース材を用い、保持温度150〜170℃、保持時間8〜30分の範囲内の5種類の条件で高圧水蒸気処理したときの高圧水蒸気処理前後のEL/GLT変化を示す。
図17は、メイプル材を用い、保持温度150〜170℃、保持時間8〜30分の範囲内の5種類の条件で高圧水蒸気処理したときの高圧水蒸気処理前後のEL/GLT変化を示す。
【0043】
<振動特性>
図8、図9、図12、図13より、動的弾性率(E)が増大することがわかる。シデ材で最大18%増加した。また、図6、図7、図10、図11より、損失正接(tanδ)が低下することがわかる。シデ材で最大35%減少した。また、図14、15により密度が減少することがわかる。スプルース材で最大8%減少した。
以上より、高圧水蒸気処理により木材の音響変換効率が著しく向上することがわかる。これは木材が数百年経時変化した時の変化の傾向と似ており、古木化と呼べる。また、図16、17によりEL/GLTは減少する傾向が強いことがわかり、基本的強度は向上する。これも高圧水蒸気処理の特徴と言える。
【0044】
<材色変化>
ライトブラウン色の木材が高圧水蒸気処理により独特の風合いや深み感のあるダークブラウンに材色が変化した。木材色が変化することにより塗装工程が簡略化でき、外観的価値が向上する。また、木目のコントラストが明瞭になった。
【0045】
<音色変化>
本発明で得られた改質木材を楽器用部材として用いることによって、次のような音色の変化が認められた。
(a)バイオリン
改質処理した木材(材種スプルース、メープル)を、響板及び部材として使用して作製したバイオリン3台を内外の著名な演奏家10人に演奏させたところ、音量、音色、表現力すべてにおいて、いずれの処理したバイオリンも高い評価を受けた。音色は、価値の高い古いバイオリンのそれに近かった。
【0046】
(b)ピアノ
スプルース材を処理して、これを響板として使用したピアノを2台作製し無処理のものと比較したところ、音量、音色、表現力すべてにおいて、いずれの処理したピアノも高い評価を受けた。演奏者は2人の著名演奏家で、評価者は20人であった。駒部品材についても同様の処理、評価をしたところ、同様な結果であった。
【0047】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の楽器にあっては、高圧水蒸気処理を施して得られた改質木材を用いたものであるので、木材のセルロース鎖が部分的に加水分解され再配列することにより木材内部に残留する歪みが解消し、結晶度が上がるので、動的弾性率(E)や振動減衰率( tan δ)などの振動特性の優れたものとなる。また、改質木材および楽器用部材は、濃褐色を帯び、木目のコントラストが高く、透明感を持った深みのある外観を有し、本発明の楽器は、あたかも数百年を経過したような古い楽器のような外観を呈する。
【0048】
さらに、本発明の楽器の製造方法によれば、ホルムアルデヒド等の化学薬品を一切使用しないため環境負荷や人体への影響が全くない。また、処理工程が単純で短時間にて終了するため、コストも安くて済む。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における高圧水蒸気処理の時間に関る温度設定の代表例を示したグラフである。
【図2】広葉樹(シデ材)の処理温度170℃における処理時間と材色変化の関係を示すグラフである。
【図3】広葉樹(シデ材)の処理温度170℃、保持時間15分における材料厚さと材色変化の関係を示すグラフである。
【図4】広葉樹(シデ材)の処理温度170℃における材料長さと材色変化の関係を示すグラフである。
【図5】針葉樹(スプルース材)の処理温度170℃における処理時間と材色変化の関係を示すグラフである。
【図6】シデ材を用い、保持温度を170℃で一定として、保持時間を変えたときの高圧水蒸気処理前後の損失正接(tanδ)の変化率(%)を示すグラフである。
【図7】シデ材を用い、保持時間を30分間とし、保持温度を変えたときの高圧水蒸気処理前後の損失正接(tanδ)の変化率(%)を示すグラフである。
【図8】シデ材を用い、保持温度を170℃で一定として、保持時間を変えたときの高圧水蒸気処理前後の動的弾性率(E)の変化率(%)を示すグラフである。
【図9】シデ材を用い、保持時間を30分間とし、保持温度を変えたときの高圧水蒸気処理前後の動的弾性率(E)の変化率(%)を示すグラフである。
【図10】スプルース材を用い、保持温度を170℃で一定として、保持時間を変えたときの高圧水蒸気処理前後の損失正接(tanδ)の変化率(%)を示すグラフである。
【図11】スプルース材を用い、保持時間を30分間とし、保持温度を変えたときの高圧水蒸気処理前後の損失正接(tanδ)の変化率(%)を示すグラフである。
【図12】スプルース材を用い、保持温度を170℃で一定として、保持時間を変えたときの高圧水蒸気処理前後の動的弾性率(E)の変化率(%)を示すグラフである。
【図13】スプルース材を用い、保持時間を30分間とし、保持温度を変えたときの高圧水蒸気処理前後の動的弾性率(E)の変化率(%)を示すグラフである。
【図14】スプルース材を用い、保持温度150〜170℃、保持時間8〜30分の範囲内の5種類の条件で高圧水蒸気処理したときの高圧水蒸気処理前後の密度変化を示すグラフである。
【図15】メイプル材を用い、保持温度150〜170℃、保持時間8〜30分の範囲内の5種類の条件で高圧水蒸気処理したときの高圧水蒸気処理前後の密度変化を示すグラフである。
【図16】スプルース材を用い、保持温度150〜170℃、保持時間8〜30分の範囲内の5種類の条件で高圧水蒸気処理したときの高圧水蒸気処理前後のEL/GLT変化を示すグラフである。
【図17】メイプル材を用い、保持温度150〜170℃、保持時間8〜30分の範囲内の5種類の条件で高圧水蒸気処理したときの高圧水蒸気処理前後のEL/GLT変化を示すグラフである。
Claims (2)
- 木材を温度120〜200℃、圧力0.2〜1.6MPaの高圧水蒸気中で1〜60分間保持して得られた改質木材を用いたことを特徴とする楽器。
- 木材を温度120〜200℃、圧力0.2〜1.6MPaの高圧水蒸気中で1〜60分間保持して得られた改質木材を用いることを特徴とする楽器の製造方法。
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