JP3561835B2 - 床下換気装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、木造家屋等の床下に滞留している空気を、強制的に換気する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
木造家屋の床下は、地面より蒸発する水蒸気等のために、常時湿度が高く、土台や床板等の木製品や釘等の金具が腐食し易いばかりでなく、高湿で薄暗く空気の流通が少ないために、白蟻の格好な生活環境となり、白蟻の繁殖によって、特に木造の支柱や床部材が甚大な損傷を受ける原因となっている。
【0003】
これに対処するため、従来、白蟻の駆除剤や防腐剤が散布もしくは塗布されているが、この駆除剤等が有する毒性により、健康上重大な被害をもたらすことから、社会問題となっている。
【0004】
また、床下の湿度の上昇を防止し、換気を目的として、床下を囲む基礎コンクリート壁面に、自然対流や通風による換気を意図して、換気口が設けられているが、確たる効果が認められないのが現状である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の現状に鑑み、床下の換気レベルを格段に高めるとともに、特に従来、換気が困難であった床下の隅部や中央部の換気も良好に行うことができ、また従来問題であった換気の不均一に対しても、可及的に均一な換気が得られ、しかも、都市などの家屋の密集地域で通風が悪い場所においても、充分な換気が得られ、白蟻繁殖防止上も有効な床下換気装置を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明によると、上記課題は、次のようにして解決される。
(1)建造物の床下に設置され、かつ側面に排気口と複数の吸気口とを有する吸気用チャンバーと、建造物の床下の複数の箇所に設置され、かつ側面に排気口と複数の吸気口とを有する複数の第2の吸気用チャンバーと、床下内または床下外に設置され、吸気口より吸引した空気を排気管より床下外に強制排気する電動式排気装置と、複数の第2の吸気用チャンバーの各排気口と吸気用チャンバーの吸気口とを接続する可撓性の吸気用ダクトと、吸気用チャンバーの排気口と電動式排気装置の吸気口とを接続する可撓性の排気用ダクトとを備えるものとする。
【0007】
(2)上記(1)項において、建造物の床下を囲む基礎コンクリート壁面上に、屋外の空気を取り入れるための換気口を設けることなく、屋外からの空気が流入しない実質的な密閉状態とし、床下の含湿空気の強制排気により、床板における間隙等を通して、室内空気が床下に流入しうるようにする。
【0008】
(3)上記 ( 1 ) または ( 2 ) 項において、第2の吸気用チャンバーの吸気口に防塵手段を施す。
【0009】
(4)上記 ( 3 ) 項において、防塵手段として、吸気口に網、多孔板又はスリット板を付設する。
【0010】
(5)上記 ( 1 ) 〜 ( 4 ) 項のいずれかにおいて、第2の吸気用チャンバーの吸気口に、吸気用ダクトを接続し、この吸気用ダクトを第3の吸気用チャンバーの排気口に接続する。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1及び図2は、本発明を適用した木造家屋の下部を一部を省略して示すもので、(1)は地表面、(2)は基礎コンクリート壁、(3)は土台、(4)は柱、(5)は床板、(6)は羽目板である。
なお、床板(5)には、空気が室内と床下(8)とを流通しうる間隙もしくは通孔(図示略)を設けてある。
【0012】
基礎コンクリート壁(2)に囲まれた床下(8)において、地表面(1)には、ファン(図示略)等を有する公知の電動式排気装置(9)が設置され、その排気管(9a)は、基礎コンクリート壁(2)を貫通して外部に開口し、開口面には、内部への異物の誤入を防止する保護網(10)が取り付けられている。
【0013】
床下(8)のほぼ中央には吸気用チャンバー(11)が設置され、その一側面に設けた排気口(11a)は、排気装置(9)の側面に設けた吸気口(9b)に、可撓性の大径の排気用ダクト(12)により接続され、その他の側面には、それぞれ複数の吸気口(11b)が設けられている。
【0014】
床下(8)の周縁部には、吸気用チャンバー(11)を囲む多数の第2の吸気用チャンバー(13)が設置され、その内方の側面にそれぞれ設けた排気口(13a)は、吸気用チャンバー(11)の側面の各吸気口(11b)に、それぞれ可撓性の小径の吸気用ダクト(14)により接続されている。第2の吸気用チャンバー(13)のその他の各側面には吸気口(13b)が設けられ、各吸気口(13b)には防塵網(15)が張設されている。
【0015】
上述の装置において、電動式排気装置(9)を作動させると、電動式排気装置(9)に直列に連結された第2の各吸気用チャンバー(13)の吸気口(13b)より、床板(5)直下の空間内の高湿度の空気が吸引されて、排気装置(9)の排気管(9a)より大気中に放出される。
【0016】
本発明における好ましい実施形態は、従来一般に設けられていた基礎コンクリート壁(2)に換気口(7)(図1、図2において想像線で示す)を設けず、基礎コンクリート壁面上を、屋外からの空気が流入しない実質的な密閉状態の構造とすることである。
【0017】
このような構造とすることにより、床下に滞留している湿度の高い空気が、電動式排気装置の作動により第2の吸気用チャンバーの吸気口に効果的に吸入され、基礎コンクリート壁の外部へ強制排気される。
また、実質的な密閉状態と強制排気により、床下が負圧となり、床板の間隙等を通して、室内空気が床下に流入する。換言すれば、実質的な密閉状態は、強制排気により、床板の間隙等を通して、室内空気が床下に流入する程度に、密閉状態であればよい。
【0018】
なお、本発明において、排気を、電動式排気装置により強制的に行わせるために、常時、電動式排気装置を作動させるようにしてもよいが、必要に応じて、随時作動させる方式としてもよい。
【0019】
後者の場合は、電動式排気装置を作動させないときは、従来と同様に基礎コンクリート壁(2)に換気口(7)を設けて自然換気を行ない、電動式排気装置を作動させる場合は、換気口(7)を開閉式として、閉じた状態で行うようにしてもよい。
【0020】
また、第2の吸気用チャンバーの吸気口に、吸気用ダクトを接続し、この吸気用ダクトを第3の吸気用チャンバーの排気口に接続するなど、必要に応じて、適宜の多段吸気用チャンバーの構造とすることもできる。
【0021】
吸気用チャンバーを用いると、吸入の流速を低下させて、各種ゴミの無用な吸入を防止することができ、多段吸気用チャンバーとすることにより、一部のゴミが吸入されても、途中の吸気用チャンバーの箇所で、止めさせることができ、吸気用ダクトの詰りや電動式排気装置の故障の原因となることを可及的に予防することができる。
【0022】
また、床下の構造などによって、空気の滞留状況やゴミの吸込みの危険性などが異なる場合、多段吸気用チャンバーの態様と、吸気用ダクトの遊端部から直接的に吸入する態様を、適宜、組合せて実施することもできる。
【0023】
【発明の効果】
(1)請求項1に記載の発明によると、床下の複数の要所に向けて第2の吸気用チャンバーの吸気口が配設されるために、その配設を床下の空気滞留の状況に応じて行うことができ、床下全体としてバランスのとれた換気を、容易かつ迅速に行うことができる。
また、電動式排気装置による強制排気であるために、天候や季節の変化など必要に応じて、高い換気レベルで迅速に換気を行うことができる。
そのため、白蟻繁殖防止上も有効であり、家屋の耐用年数が向上するばかりでなく、白蟻駆除剤や防腐剤の使用が不必要、あるいはその使用量が低減されることにより、健康上も極めて有益である。
【0024】
第2の吸気用チャンバーの存在により、吸入の流速を低下させて、空気中の各種夾雑物の無用な吸入を防止することができ、吸気用ダクトの詰りや電動式排気装置の故障を防止するうえで有効である。
【0025】
また、吸気用チャンバーから床下の適所に向けて配設された複数の吸気用ダクトに対して、ほぼ均一に吸気作用を与えることができる。
なお、電動式排気装置を床下内に設置した場合には、外観に支障をきたさず、床下外に 設置した場合には、メンテナンスが容易である。
【0026】
可撓性のダクトの使用により、床下の状況に応じて、最適な場所に自由に、かつ容易にダクトを設置することができるとともに、本発明の床下換気装置の組立ても容易であり、さらに地震等による故障や破損の防止上も有用である。
【0027】
(2)請求項2に記載の発明によると、床下を屋外からの空気が流入しない実質的な密閉状態として、強制排気するため、床下が負圧となり、その結果、床板の間隙を通して室内空気が床下に流入する。このため室内下部から床下にかけての湿った空気を吸引して効果的に排出できるので、その範囲における黴の発生を防止し、ダニ等の繁殖を阻止することができるとともに、白蟻駆除剤や防腐剤の室内への侵入や蒸散等が有効に防止される。
更に冬場などにおいて、暖かい室内空気が床下へ引き込まれるため、いわゆる床下暖房的な作用が発揮されるとともに、室内の空気の対流がうながされ、室内暖房上も有益である。
【0028】
(3)請求項3に記載の発明によれば、空気中の各種夾雑物の装置内への吸入が防止されるとともに、鼠や蛇の侵入も防止され、これらに起因する装置の故障の防止上も有用である。
【0029】
(4)請求項4に記載の発明によれば、防塵手段を有効かつ簡単に施すことができる。
【0030】
(5)請求項5に記載の発明によれば、必要に応じて、適宜の多段吸気用チャンバーの構造とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した木造家屋の床下の一部省略平面図である。
【図2】図1のA−A線矢視図である。
【図3】吸気ボックスの斜視図である。
【符号の説明】
(1)地表面
(2)基礎コンクリート壁
(3)土台
(4)柱
(5)床板
(6)羽目板
(7)換気口
(8)床下
(9)電動式排気装置
(9a)排気管
(9b)吸気口
(10)保護網
(11)吸気用チャンバー
(11a)排気口
(11b)吸気口
(12)排気用ダクト
(13)第2の吸気用チャンバー
(13a)排気口
(13b)吸気口
(14)吸気用ダクト
(15)防塵網
Claims (5)
- 建造物の床下に設置され、かつ側面に排気口と複数の吸気口とを有する吸気用チャンバーと、
建造物の床下の複数の箇所に設置され、かつ側面に排気口と複数の吸気口とを有する複数の第2の吸気用チャンバーと、
床下内または床下外に設置され、吸気口より吸引した空気を排気管より床下外に強制排気する電動式排気装置と、
複数の第2の吸気用チャンバーの各排気口と吸気用チャンバーの吸気口とを接続する可撓性の吸気用ダクトと、
吸気用チャンバーの排気口と電動式排気装置の吸気口とを接続する可撓性の排気用ダクト
とを備えることを特徴とする床下換気装置。 - 建造物の床下を囲む基礎コンクリート壁面上に、屋外の空気を取り入れるための換気口を設けることなく、屋外からの空気が流入しない実質的な密閉状態とし、床下の含湿空気の強制排気により、床板における間隙等を通して、室内空気が床下に流入しうるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の床下換気装置。
- 第2の吸気用チャンバーの吸気口に防塵手段を施したことを特徴とする請求項1または2記載の床下換気装置。
- 防塵手段として、吸気口に網、多孔板又はスリット板を付設したことを特徴とする請求項3記載の床下換気装置。
- 第2の吸気用チャンバーの吸気口に、吸気用ダクトを接続し、この吸気用ダクトを第3の吸気用チャンバーの排気口に接続したことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の床下換気装置。
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