JP3561391B2 - 可変速度型ダンパ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジン出力軸等のトルク変動を低減させるためフライホイール等に設けられる定次数ダイナミックダンパ、すなわち、可変速度型ダンパに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の可変速度型ダンパは、実公昭63−11405号公報に示されているように、内燃機関のフライホイール本体にその軸心と平行な中心線をもつ有底丸穴を形成し、くりぬき空洞部の形成により偏心した平たい円柱状のダンパウエイトを上記丸穴に挿入して、ダンパウエイトの外周面と有底丸穴の内周面との間の環状空間にローラベアリングを介装し、ローラベアリングによりダンパウエイトを有底丸穴内で回動自在に保持させると共に、有底丸穴内に封入されたオイルによりローラベアリングを潤滑するように構成して、ダンパウエイトの低騒音化を図っている。
【0003】
しかしながら、ダンパウエイトの重心位置を偏奇させるためダンパウエイトを貫通する比較的大きな空洞部がダンパウエイトに形成されていて、その空洞部ではダンパウエイトに壁部が全く存在していないので、ダンパウエイトの径方向における剛性が大幅に低下することは避けられず、従って、ダンパウエイトの形状に歪みや加工誤差等が発生しやすい問題があって、結果的にダンパウエイトに対して十分な精度を確保することができず、内燃機関の運転中にダンパウエイトがフライホイール本体から脱落するおそれがあった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、回転軸に連結される可変速度型ダンパを容易に高い精度で構成できるようにすることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
このため、本発明にかかる可変速度型ダンパは、回転軸と同軸的に連結された円板状ダンパ本体に形成され上記ダンパ本体の回転軸心と直角な断面が円形で中心線が上記回転軸心と平行な凹部または孔部と、上記凹部または孔部内に配置され重心の位置が上記中心線から偏奇した略円板状のダンパウエイトと、上記ダンパウエイトの外周側と上記凹部または孔部の内周側との間に配置され上記ダンパウエイトを上記中心線の回りに揺動自在に支持する軸受部材とを有する可変速度型ダンパにおいて、上記ダンパウエイトは、上記中心線から偏心して形成された有底の空洞部により上記重心の位置設定が行われると共に、上記ダンパウエイトの側端部に、上記軸受部材の側面を覆うフランジが一体的に形成され、または、上記凹部の底面側における上記ダンパウエイトの側端部に、上記軸受部材の側端面に張り出したフランジが一体的に形成され、上記空洞部は、上記ダンパウエイト内における上記中心線方向の中心部に対して上記フランジ側に大きく形成されている。
【0006】
すなわち、可変速度型ダンパにおける略円板状のダンパウエイトが、円板状ダンパ本体に形成された断面円形の凹部または孔部内で軸受部材により揺動自在に支持されているにもかかわらず、ダンパウエイトの重心を凹部または孔部の中心線から偏奇した位置へ設定するためダンパウエイトに有底の空洞部が形成されていても、その空洞部には底部が設けられているので、上記中心線に直角なダンパウエイトの断面内にはダンパウエイトの外周面内を中実とする円形壁部が必ず存在することとなって、ダンパウエイトに十分の剛性を与えることができ、従って、ダンパウエイトの外周面に変形や誤差が生じにくくなり、ダンパウエイトの精度を常に良好に確保することができると同時に、ダンパウエイトのフランジと軸受部材の側端面とを係合させることができて、ダンパ本体からダンパウエイトが脱落するおそれを容易に解消させることが可能となり、また、ダンパウエイトの側端部に形成されたフランジによってダンパウエイトの慣性を簡単に増大させることができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、図面に示す本発明の実施形態例について、各実施形態例の同等部分にはそれぞれ同一符号を付けて説明する。
図1において、ディーゼルエンジンの出力軸と同軸的に連結された円板状フライホイール1の側面には、複数の、例えば6個の有底凹部2が周方向へ等間隔に形成され、各凹部2はフライホイール1の回転軸心O1 と直角な断面が円形で、その中心線O2 がそれぞれ回転軸心O1 に平行となっており、各凹部2内にそれぞれダンパウエイトアッセンブリ3が嵌合固定されて、可変速度型ダンパ4が構成されている。
【0008】
ダンパウエイトアッセンブリ3は、図2〜図4に示されているように、ベアリングアッセンブリ10及びダンパウエイト20からなり、ベアリングアッセンブリ10は環状のアウタレース11と、環状のインナレース12と、両レース11、12間に配置された多数のセラミック製ボールあるいはセラミック製ローラ13とにより形成され、アウタレース11及びインナレース12はステンレス製や特殊鋼製、もしくは、セラミック製であって、ボールあるいはローラ13がセラミック製で表面がちみつのため自己潤滑性があり、または、図5に示されているように、ベアリングアッセンブリ10は環状のアウタレース11と、環状のインナレース12と、両レース11、12間に配置された環状の固体潤滑材14とにより形成されていて、いずれの場合も、アウタレース11及びインナレース12はボールあるいはローラ13、または、固体潤滑材14によりそれぞれ相対的に回動自在に構成され、ベアリングアッセンブリ10は耐熱性を有していると同時に、流動性の潤滑材である潤滑油をとくに必要としないものである。
【0009】
なお、上記固体潤滑材14としては、含浸された油による流体潤滑、境界潤滑を基本とする含油軸受、例えば、含油アセタール樹脂、含油ポリオレフィン樹脂、含油ポリアミド樹脂、含油ポリエステル樹脂、粉末焼結含油材、成長鋳鉄含油材等からなる軸受材と、剪断抵抗がきわめて小さい黒鉛、二硫化モリブデン、金属石けん、軟質金属、プラスチック等の固体潤滑剤による固体潤滑を基本とする乾燥摩擦軸受、例えば、黒鉛系耐熱材、黄銅系もしくは青銅系固体潤滑剤埋込材、鋳鉄系固体潤滑剤埋込材、アルミ青銅系固体潤滑剤埋込材、固体潤滑剤分散型焼結材、耐摩耗銅合金、金属系表面処理材、四ふっ化エチレン樹脂、ポリアミド樹脂、フェノール樹脂等からなる軸受材とがある。
【0010】
また、ダンパウエイト20は、凹部2の中心線O2 と直角の断面外周が円形である略円板状であって、その両側端面にはそれぞれ有底の空洞部である同一形状の凹部20aが鋳造もしくは鍛造により形成され、この凹部20aによりダンパウエイト20の重心Gの位置が中心線O2 から偏奇していて、インナレース12内へ冷し嵌め、あるいは、圧入により固定される。
【0011】
すなわち、ベアリングアッセンブリ10のインナレース12内にダンパウエイト20を固定することにより、ダンパウエイトアッセンブリ3が予め製作されていて、そのダンパウエイトアッセンブリ3をフライホイール1の各凹部2内へ冷し嵌め、あるいは、圧入によりそれぞれ嵌合固定することにより、可変速度型ダンパ4が構成されている。
【0012】
可変速度型ダンパ4におけるダンパウエイト20は、ベアリングアッセンブリ10により凹部2の中心線O2 の回りに揺動自在に支持されていて、その重心Gの位置が中心線O2 から偏奇しており、また、中心線O2 と直角なベアリングアッセンブリ10の中心面O3 上に重心Gが位置しているため、フライホイール1の回転軸心O1 と凹部2の中心線O2 との距離、凹部2の中心線O2 とダンパウエイト20の重心Gとの距離、及び、ダンパウエイト20の質量を適宜選定することにより、ディーゼルエンジン出力軸のトルク変動に基づく定次数角加速度を効果的に低減させて、上記トルク変動を抑制することができると共に、フライホイール1の凹部2内に固定されたベアリングアッセンブリ10によりダンパウエイト20が支持されていて、エンジンの起動時やエンジンの停止時に、ダンパウエイト20が自重で凹部2の内周面へ落下して衝突するようなことは全くないため、ダンパウエイト20の装着により騒音が発生したり、凹部2の内周面等が損傷することを確実に防止することができる。
【0013】
また、アウタレース11と、インナレース12と、両レース11、12間に配置された多数のボールあるいはローラ13とにより構成されたベアリングアッセンブリ10は市販製品をそのまま使用することができ、他方、アウタレース11と、インナレース12と、両レース11、12間に配置された固体潤滑材14とにより構成されたベアリングアッセンブリ10は部品個数が極めて少なくて構造が簡単であるため、いずれの場合もベアリングアッセンブリ10に高い精度を持たせることが容易であると共に、ダンパウエイト20をベアリングアッセンブリ10内に固定してダンパウエイトアッセンブリ3を構成させた上、ダンパウエイトアッセンブリ3をフライホイール1の凹部2内へ嵌合固定させるので、可変速度型ダンパ4の組立て作業が簡単であって、その組立てによりベアリングアッセンブリ10の精度が何ら損なわれることはなく、ダンパウエイト20はベアリングアッセンブリ10により常に揺動自在に支持され、従って、精度の高い可変速度型ダンパ4を比較的容易に、かつ、安価に製作することができる大きな長所がある。
【0014】
さらに、ベアリングアッセンブリ10はそれぞれ耐熱性を有していると同時に、劣化、消失あるいは偏在しやすいオイルやグリース等の流動性潤滑材をとくに必要としないので、ディーゼルエンジンの出力軸に連結されたフライホイール1のように、比較的高温度で高遠心力が作用しても、可変速度型ダンパ4としての機能を長期間にわたって良好に維持させることができる特色がある。
【0015】
しかも、ダンパウエイト20における凹部20aは有底の空洞部を形成しているため、凹部2の中心線O2 と直角なダンパウエイト20の断面内には、ダンパウエイト20の外周面内を中実とする円形壁部が必ず存在していて、ダンパウエイト20の径方向に対する剛性は十分に高く、従って、ダンパウエイト20の製作時はもちろんのこと、可変速度型ダンパ4としての長期にわたる使用中においても、ダンパウエイト20の外周面に変形や誤差が生じにくくなり、ダンパウエイト20における外形寸法の精度を常に良好に確保することができて、フライホイール1からダンパウエイト20が脱落するおそれを容易に解消させることが可能となる。
【0016】
また、ダンパウエイト20の両側端面における凹部20aがそれぞれ同一形状であるため、ダンパウエイト20の重心Gが中心線O2 と直角なベアリングアッセンブリ10の中心面O3 上に位置していて、フライホイール1の回転によってダンパウエイト20に遠心力が作用しても、ベアリングアッセンブリ10に対してダンパウエイト20がこじれを起こすことが防止されており、従って、ベアリングアッセンブリ10の軸受作用を常に効果的に維持させて、可変速度型ダンパ4としての機能を良好に保持させることができる。
【0017】
なお、ベアリングアッセンブリ10により凹部2内でダンパウエイト20が揺動自在に支持されているが、ダンパウエイト20の周速は余り大きくないので、セラミック製のボールあるいはローラ13を使用していても、ベアリングアッセンブリ10は十分の強度を有していて、ダンパウエイト20の揺動性を確保させることができる。
【0018】
また、上記第1実施形態例では、ダンパウエイトアッセンブリ3がフライホイール1の有底凹部2内に嵌合固定されているが、フライホイール1の回転軸心O1 と平行にフライホイール1を貫通する複数の孔部を周方向へ等間隔に形成し、その孔部内にダンパウエイトアッセンブリ3をそれぞれ嵌合固定するようにしても、上記実施形態例と同等の作用効果を奏することができるものであり、また、上記実施形態例におけるダンパウエイト20の凹部20aに代えて、図6に示されているように、凹部2の中心線O2 とダンパウエイト20の重心Gとを通る平面に対称形で、かつ、中心線O2 と直角なベアリングアッセンブリ10の中心面O3 に対称形の中空部20a´が、消失中子の使用等により有底の空洞部としてダンパウエイト20内に形成され、中空部20a´の存在により、ダンパウエイト20の重心Gの位置が中心線O2 から偏奇すると共に、中心面O3 上に重心Gが位置するようにしても、上記実施形態例と同等の作用効果を奏することができるものである。
【0019】
次に、図7及び図8に示す第2実施形態例では、第1実施形態例の場合と同様に、円板状フライホイール1に複数の有底凹部2が周方向へ等間隔に形成され、凹部2はフライホイール1の回転軸心と直角な断面が円形で、その中心線O2 が上記回転軸心に平行となっており、各凹部2内にそれぞれダンパウエイトアッセンブリ3が嵌合固定されて、可変速度型ダンパ4が構成されているが、ダンパウエイトアッセンブリ3におけるベアリングアッセンブリ10は、第1実施形態例の場合と同様に、環状アウタレース11、環状インナレース12、及び、多数のセラミック製ボールあるいはローラ13により構成されていて、インナレース12内に冷し嵌め、あるいは、圧入により固定された略円板状のダンパウエイト20は、一方の側端部にフランジ21が形成され、フランジ21はインナレース12の側端面に当接していると共に、小隙を隔ててベアリングアッセンブリ10におけるアウタレース11の側端面の全部もしくは一部と、両レース11、12間に配置されたボールあるいはローラ13の側面とを覆っている。
【0020】
また、ダンパウエイト20におけるフランジ21側の端面22には、凹部2の中心線O2 とダンパウエイト20の重心Gとを通る平面に対称形の比較的大きい凹部23が有底の空洞部として形成され、ダンパウエイト20の他方の端面24には、やはり上記平面に対称形の比較的小さい凹部25が有底の空洞部として形成されていて、凹部23、25の形成により、ダンパウエイト20の重心Gの位置が中心線O2 から偏奇すると共に、中心線O2 と直角なベアリングアッセンブリ10の中心面O3 上に重心Gが位置していて、フライホイール1の回転によってダンパウエイト20に遠心力が作用しても、ベアリングアッセンブリ10に対してダンパウエイト20がこじれを起こすことが防止されている。
【0021】
この第2実施形態例では、ダンパウエイト20における凹部23、25が有底の空洞部を形成して、凹部2の中心線O2 と直角なダンパウエイト20の断面内に、ダンパウエイト20の外周面内を中実とする円形壁部が存在しているため、第1実施形態例と同等の作用効果を奏することができるばかりでなく、ダンパウエイト20のフランジ21がインナレース12の側端面に当接していて、ダンパウエイト20とインナレース12との接触面積が比較的大きいため、ダンパウエイト20がベアリングアッセンブリ10から脱落することを容易に防止できると同時に、フランジ21がベアリングアッセンブリ10におけるアウタレース11側端面の全部もしくは一部と、ボールあるいはローラ13の側面とを覆っているため、ベアリングアッセンブリ10に対する異物の侵入を抑制することができ、また、中心線O2 から比較的離れたダンパウエイト20の側端外周部にフランジ21を形成させることにより、ダンパウエイト20の慣性を簡単に増大させうる利点がある。
【0022】
図9及び図10に示す第3実施形態例では、第2実施形態例の凹部23、25に代えて、凹部2の中心線O2 とダンパウエイト20の重心Gとを通る平面に対称形で、かつ、中心線O2 と直角なベアリングアッセンブリ10の中心面O3 に対しフランジ21側が他の側より大きい中空部26が、消失中子の使用等により有底の空洞部としてダンパウエイト20内に形成され、中空部26の存在により、ダンパウエイト20の重心Gの位置が中心線O2 から偏奇すると共に、中心面O3 上に重心Gが位置していて、第2実施形態例と同等の作用効果を奏することができる。
【0023】
図11に示す第4実施形態例は、第2実施形態例及び第3実施形態例におけるダンパウエイト20のフランジ21外周面形状を変更したものであり、また、図12に示す第5実施形態例は、第2実施形態例及び第3実施形態例におけるダンパウエイト20のフランジ21側の端面22がフライホイール1の側端面と略一平面上に配置されるように構成されていて、第2実施形態例及び第3実施形態例と同等の作用効果を奏することができる外、ダンパウエイト20にフランジ21が形成されていても、フライホイール1の厚みの増大を抑止できる効果がある。
【0024】
図13に示す第6実施形態例では、上記各実施形態例の場合と同様に円板状フライホイール1に形成された各有底凹部2内に、ダンパウエイトアッセンブリ3が嵌合固定されて、可変速度型ダンパ4が構成されているが、ダンパウエイトアッセンブリ3におけるベアリングアッセンブリ10の環状インナレース12内に固定された略円板状のダンパウエイト20は、一方の端面22がフライホイール1及びベアリングアッセンブリ10の各側端面と略一平面上に配置されるように構成されているのに対し、凹部2の底面側に位置する他方の端面24にはフランジ27が形成されていて、フランジ27がインナレース12の側端面にまで張り出している。
【0025】
また、一方の端面22側に形成された凹部28と比較して、他方の端面24側に大きな凹部29が形成されており、上記各実施形態例と同様にして、ダンパウエイト20の重心Gの位置が凹部2の中心線O2 から偏奇すると共に、中心線O2 と直角なベアリングアッセンブリ10の中心面O3 上に重心Gが位置していて、フライホイール1の回転によってダンパウエイト20に遠心力が作用しても、ベアリングアッセンブリ10に対してダンパウエイト20がこじれを起こすことが防止されている。
なお、有底の空洞部としては、凹部28、29に代えて、上記他方の端面側に片寄って位置した中空部を設け、上記と同様に重心Gの位置を凹部2の中心線O2 から偏奇するように設定することも可能である。
【0026】
この第6実施形態例では、第1実施形態例と同等の作用効果を奏することができるばかりでなく、ダンパウエイト20のフランジ27がインナレース12の側端面にまで張り出しているため、ダンパウエイト20がインナレース12内から脱落することを確実に防止できるので、インナレース12内に対するダンパウエイト20の固定精度をゆるめることが可能となり、また、中心線O2 から比較的離れたダンパウエイト20の側端外周部にフランジ27を形成させることにより、ダンパウエイト20の慣性を簡単に増大させうる利点がある。
【0027】
【発明の効果】
本発明にかかる可変速度型ダンパにおいては、可変速度型ダンパにおける略円板状のダンパウエイトが、円板状ダンパ本体に形成された断面円形の凹部または孔部内で軸受部材により揺動自在に支持され、また、ダンパウエイトに空洞部が形成されていても、上記凹部または孔部の中心線に直角なダンパウエイトの断面内に存在する中実の円形壁部により、ダンパウエイトに十分の剛性を与えることができるので、ダンパウエイトの外周面に変形や誤差が生じにくくなり、ダンパウエイトの精度を常に良好に確保することができると同時に、ダンパウエイトのフランジと軸受部材の側端面とを係合させることができて、ダンパ本体からダンパウエイトが脱落するおそれを容易に解消させることが可能となり、また、ダンパウエイトの側端部に形成されたフランジによってダンパウエイトの慣性を簡単に増大させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態例における概略側面図。
【図2】図1のII−II縦断面拡大図。
【図3】図2の III−III 縦断面図。
【図4】図2のIV矢視図。
【図5】図3の変形図。
【図6】第1実施形態例の変形図。
【図7】本発明の第2実施形態例における要部縦断面図。
【図8】図7のVIII矢視図。
【図9】本発明の第3実施形態例における要部縦断面図。
【図10】図9のX矢視図。
【図11】本発明の第4実施形態例における要部縦断面図。
【図12】本発明の第5実施形態例における要部縦断面図。
【図13】本発明の第6実施形態例における要部縦断面図。
【符号の説明】
1 フライホイール
2 凹部
3 ダンパウエイトアッセンブリ
4 可変速度型ダンパ
10 ベアリングアッセンブリ
11 アウタレース
12 インナレース
13 ボールあるいはローラ
14 固体潤滑材
20 ダンパウエイト
20a 凹部
20a´ 中空部
21 フランジ
23、25 凹部
26 中空部
27 フランジ

Claims (2)

  1. 回転軸と同軸的に連結された円板状ダンパ本体に形成され上記ダンパ本体の回転軸心と直角な断面が円形で中心線が上記回転軸心と平行な凹部または孔部と、上記凹部または孔部内に配置され重心の位置が上記中心線から偏奇した略円板状のダンパウエイトと、上記ダンパウエイトの外周側と上記凹部または孔部の内周側との間に配置され上記ダンパウエイトを上記中心線の回りに揺動自在に支持する軸受部材とを有する可変速度型ダンパにおいて、上記ダンパウエイトは、上記中心線から偏心して形成された有底の空洞部により上記重心の位置設定が行われると共に、上記ダンパウエイトの側端部に、上記軸受部材の側面を覆うフランジが一体的に形成され、上記空洞部は、上記ダンパウエイト内における上記中心線方向の中心部に対して上記フランジ側に大きく形成された可変速度型ダンパ。
  2. 回転軸と同軸的に連結された円板状ダンパ本体に形成され上記ダンパ本体の回転軸心と直角な断面が円形で中心線が上記回転軸心と平行な凹部と、上記凹部内に配置され重心の位置が上記中心線から偏奇した略円板状のダンパウエイトと、上記ダンパウエイトの外周側と上記凹部の内周側との間に配置され上記ダンパウエイトを上記中心線の回りに揺動自在に支持する軸受部材とを有する可変速度型ダンパにおいて、上記ダンパウエイトは、上記中心線から偏心して形成された有底の空洞部により上記重心の位置設定が行われると共に、上記凹部の底面側における上記ダンパウエイトの側端部に、上記軸受部材の側端面に張り出したフランジが一体的に形成され、上記空洞部は、上記ダンパウエイト内における上記中心線方向の中心部に対して上記フランジ側に大きく形成された可変速度型ダンパ。
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