JP3561329B2 - 電解水生成装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は電解水生成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
電解水生成装置の一形式として、特開平6−315685号公報に示されているように、イオン透過能を有する隔膜にて区画された各区画室に電極を配設して形成された一対の電極室を備えた電解槽と、前記各電極室に被電解水を供給する一対の供給管路と、前記各電極室にて生成された各電解水を所定の場所へそれぞれ流出される一対の流出管路と、これら各流出管路と前記各電解室との連結を切替える管路切替弁を備え、前記各電極室の各電極の極性を交互に切替えて前記被電解水を電解する電解水生成装置がある。
【0003】
この種形式の電解水生成装置においては、電解時被電解水中に含有しているカルシウム、マグネシウム等の塩または水酸化物に起因して電極室に析出するスケールを除去するために、所定時間電解した後に各電極の正負の極性を切替えて、アノード室であった電極室をカソード室に変更するとともにカソード室であった電極室をアノード室に変更し、アノード室であった電極室にアルカリ性水を生成させて同電極室に析出しているスケールを除去するとともに、カソード室であった電極室に酸性水を生成させて同電極室に析出しているスケールを除去させるものである。
【0004】
また、当該電解水生成装置においては、各電極の極性を切替えた場合には、アノード室であった電極室に残存している水素イオンが負の極性に切替えられた電極に吸収されて、同電極が還元されて劣化または損傷するおそれがある。このため、当該電解水生成装置においては、各電極の極性を切替えるのに先だってアノード室側の電極に電解時より低い正の電圧を印加して、残存している水素イオンの同電極内への侵入を阻止するとともにアノード室から排出する手段が採られることがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかして、当該電解水生成装置においては、電解途中で各電極の極性が切替えられた際には、この極性の切替えに応じて管路切替弁を切替え動作させて各電極室に連結している流出管路も切替えて、アノード室側の酸性水およびカソード室側のアルカリ性水が常に所定の場所へ流出するように図られる。
【0006】
ところで、各電極の極性を切替えた直後の各電極室で生成される電解水は設定された所定の特性には達してはおらず、このような安定していない特性の電解水を所定の場所へ流出させることは使用上好ましくはない。また、各電極の極性を切替えるのに先だって陽極電極に低い正の電圧を印加する手段を採る場合には、さらにこの間の不安定な特性の各電解水も所定の場所へ流出させることになり、この場合は使用上一層好ましくはない。
【0007】
このような問題を解決する手段しては、各電極の極性の切替え直後、または低い正の電圧を印加してから各電極の切替え後所定の時間の間、各電極室から流出する電解水を排出して所定の場所へ流出させない手段を採ればよい。かかる手段としては、例えば実開昭64−32797号公報に示されているように、新たに各電極室に連結する一対の排出管路を設けるとともに、各排出管路と各流出管路との各電極室に対する連結を選択的に断続する一対の切替弁を設けることが考えられる。この場合には、各切替弁を切替動作させる駆動手段を各切替弁毎に設けなければならず、構成が複雑になるとともに大型化するという問題がある。
【0008】
従って、本発明の目的は上記した形式の電解水生成装置において、このような問題に対処することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、イオン透過能を有する隔膜にて区画された各区画室に電極を配設して形成された一対の電極室を備えた電解槽と、前記各電極室に被電解水を供給する一対の供給管路と、前記各電極室にて生成された各電解水を所定の場所へそれぞれ流出させる一対の流出管路と、これら各流出管路と前記各電極室との連結を切替える管路切替弁を備え、電解運転の途中に前記各電極室の各電極の極性を交互に切替えて電解を継続する形式の電解水生成装置であり、当該電解水生成装置は、前記各電極室の下流側に連結する一対の排出管路と、これら各排出管路を開閉する一対の開閉弁と、これら両開閉弁の開閉動作を同時に行う駆動手段を備えた排出機構を備え、前記各電極室で生成される電解水を、前記両開閉弁の閉成時には前記各流出管路を通して所定の場所へ流出させ、かつ前記両開閉弁の開成時には前記各排出管路を通して排出させることを特徴とするものである。
【0010】
本発明に係る電解水生成装置においては、前記各流出管路と前記各排出管路を互いに連結して前記各流出管路の先端側を上方へ延出するとともに前記各排出管路の先端側を下方へ延出し、これら各排出管路の途中に前記排出機構の各開閉弁を介装する構成を採用することができ、また前記排出機構を構成する駆動手段を、前記各開閉弁を構成する各弁体を互いに連結する連結部材と、同連結部材に連結されて前記各弁体を各弁座に対して着座、離間させるソレノイドを備えた構成とすることができる。
【0011】
【発明の作用・効果】
このように構成した電解水生成装置においては、各電極の極性の切替え時から所定時間の間、または陽極電極に低い正の電圧を印加してから各電極の切替え後の所定時間の間、排出機構の両開閉弁を開成動作させて各電極室から流出する電解水を排出して所定の場所への流出を防止することができ、これにより、所定の場所へは常に安定した一定の特性の酸性水とアルカリ性水とを流出させることができる。
【0012】
ところで、当該電解水生成装置においては、各開閉弁を1つの駆動手段で開閉動作させるように構成しているため駆動手段の数を低減させることができて、構成を簡単化しかつ小型化することができる。
【0013】
また、当該電解水生成装置において、各流出管路と各排出管路を互いに連結して各流出管路の先端側を上方へ延出するとともに各排出管路の先端側を下方へ延出し、これら各排出管路の途中に各開閉弁を介装する構成を採用すれば、排出機構の構成を一層簡単かつ小型化することができ、また排出機構を構成する駆動手段を、前記各開閉弁を構成する各弁体を互いに連結する連結部材と、同連結部材に連結されて前記各弁体を各弁座に対して着座、離間させるソレノイドを備えた構成とすれば、さらに一層簡単かつ小型化することができる。
【0014】
【実施例】
以下、本発明を図面に基づいて説明するに、図1には本発明の一実施例に係る電解水生成装置が示されている。当該電解水生成装置は、電解槽11、一対の供給管路12,13、一対の流出管路14,15、および管路切替弁16を備えているとともに、排出機構20を備えている。
【0015】
電解槽11は、槽本体11aと、槽本体11a内を2つの隔室に区画するイオン透過能を有する隔膜11bと、各隔室に配設された一対の第1,第2電極11c,11dからなり、各隔室は各電極11c,11dを配設されて第1,第2電極室11e,11fに形成されている。当該電解水生成装置においては、第1電極室11eに第1供給管路12および第1流出管路14の下流側管路14aが連結され、かつ第2電極室11fに第2供給管路13および第2流出管路15の下流側管路15aが連結されている。各電極11c,11dは直流電源31に接続されていて、制御装置32により制御された電圧が印加されるとともに、印加電圧の極性が変換されるようになっている。
【0016】
各供給管路12,13は被電解水である希薄食塩水の供給源に連結されていて、図示しない供給ポンプの駆動により、各電極室11e,11fへ希薄食塩水を供給する。第1流出管路14および第2流出管路15は、電解槽11より上方へ延出されている。各流出管路14,15は下流側管路部14a,15aと、上流側管路部14b,15bとに分割されていて、これらの管路部14a,15a,14b,15bは管路切替弁16により断続可能に連結されている。切替弁16の一動作状態においては、第1流出管路14の上下両管路部14a,14bが連結されているとともに、第2流出管路15の上下両管路部15a,15bが連結されていて、切替弁16が制御装置32により切替えられて他の動作状態になると、第1流出管路14の下流側管路部14aと第2流出管路15の上流側管路部15bとが連結されるとともに、第2流出管路15の下流側管路部15aと第1流出管路14の上流側管路部14bとが連結される。
【0017】
しかして、排出機構20は一対の排出管路21,22と、一対の開閉弁23,24と、これら両開閉弁23,24を開閉動作させる駆動手段25を備えている。各排出管路21,22は上流側管路部21a,22aと下流側管路部22a,22bとからなるもので、各上流側管路部21a,22aの上端部が各流出管路14,15の下流側管路部14a,15aの下端部に連結されて電解槽11より下方へ延出され、各上流管路部21a,22aの下端部が各開閉弁23,24の流入孔に連結されており、また各下流側管路部21b,22bの上端部が各開閉弁23,24の流出孔に連結されている。
【0018】
第1開閉弁23は図2〜図4に示すように、バルブケーシング23aと、弁体23bと、圧縮スプリング23cを備えたもので、弁体23bは圧縮スプリング23cに付勢されて、その頭部をバルブケーシング23a内に設けた弁座部23dに着座して流入孔23eと流出孔23fとの連通を遮断し、その後端部をバルブケーシング23aの後端から突出させている。第2開閉弁24も第1開閉弁23と同一に構成されているもので、同一の構成部材および構成部位については、第1開閉弁23の構成部材と構成部位の符号に類似する24番台の符号を付してその詳細な説明を省略するが、第2開閉弁24においてもその弁体24bの後端部がバルブケーシング24aの後端部から突出している。
【0019】
これら両開閉弁23,24は取付板26の前側起立壁26aに取付けられて並列しており、各弁体23b,24bの後端部を起立壁26aおよびブラケット26bを移動可能に貫通させて後方へ突出させている。これら両弁体23b,24bは連結部材27にて互いに連結されている。また、取付板26の平板部26cには、これら両開閉弁23,24の後方に駆動手段25が取付けられている。駆動手段25はソレノイドタイプの駆動手段であってソレノイド25aとプランジャ25bを備え、プランジャ25bの先端部が連結部材27に連結されている。
【0020】
これにより、駆動手段25は連結部材27を介して両開閉弁23,24の弁体23b,24bに連結されていて、ソレノイド25aを励磁してプランジャ25bを吸引することにより、両開閉弁23,24の弁体23b,24bを同時に後方へ移動させて、それらの頭部を弁座部から離間させて、各流入孔23e,24eと各流出孔23f,24fを連通させる。ソレノイド25aに対する通電は、制御装置32により制御される。
【0021】
このように構成した電解水生成装置においては、運転時には各供給管路12,13を通して電解槽11の各電極室11e,11fへ希薄食塩水が供給されるとともに、各電極11c,11dに対して所定の電圧が印加される。例えば、第1電極11cが陽極で第2電極11dが陰極である場合には、第1電極室11eがアノード室となって酸性水が生成されるとともに、第2電極室11fがカソード室となってアルカリ性水が生成される。第1電極室11eにて生成された酸性水は、第1流出管路14の下流側管路部14aから切替弁16を介して上流側管路部14bを通って所定の第1の場所へ流出され、また第2電極室11fにて生成されたアルカリ性水は、第2流出管路15の下流側管路部15aから切替弁16を介して上流側管路部15bを通って所定の第2の場所へ流出される。
【0022】
また、各電極11c,11dの極性が切替えられた状態では、これに対応して切替弁16が切替えられる。これにより、第1電極室11eがカソード室となってアルカリ水が生成されるとともに、第2電極室11fがアノード室となって酸性水が生成される。第1電極室11eにて生成されたアルカリ水は、第1流出管路14の下流側管路部14aから切替弁16を介して第2流出管路15の上流側管路部15bを通って所定の第2の場所へ流出され、また第2電極室11fにて生成された酸性水は、第2流出管路15の下流側管路部15aから切替弁16を介して第1流出管路14の上流側管路部14bを通って所定の第1の場所へ流出される。従って、当該電解水生成装置においては、酸性水は常に所定の第1の場所へ流出されるとともに、アルカリ性水は常に所定の第2の場所へ流出される。
【0023】
この間、当該電解水生成装置においては、各電極11c,11dの極性の切替えに先だって陽極側の電極、例えば第1電極11cに電解時より低い電圧を所定時間印加して、極性の切替え時に発生する第1電極11cの水素イオンに起因する劣化を防止するが、この低電圧の印加時から各電極11c,11dの極性の切替え後所定時間の間、駆動手段25のソレノイド25aに通電してソレノイド25aを励磁する。これにより、両開閉弁23,24は開成して各流入孔23e,24eと各流出孔23f,24fを連通させ、各排出管路21,22を連通状態とする。このため、第1電極室11e内の電解水は第1排出管路21を通して排出されるとともに、第2電極室11f内の電解水は第2排出管路22を通して排出され、これら各電極室11e,11f内の特性の安定していない電解水の各所定の場所への流出を規制する。なお、第1電極室11eがカソード室で第2電極室11fがアノード室である運転状態において、両電極11c,11dの極性を切替える場合も同様である。
【0024】
ところで、当該電解水生成装置においては、各開閉弁23,24を1つの駆動手段25にて開閉動作させるように構成しているため駆動手段25の数を低減させることができて、構成を簡単化しかつ小型化することができる。
【0025】
また、当該電解水生成装置においては、各流出管路14,15と各排出管路21,22を互いに連結して各流出管路14,15の先端側を上方へ延出するとともに各排出管路21,22の先端側を下方へ延出し、これら各排出管路21,22の途中に各開閉弁23,24を介装する構成を採用しているため、各開閉弁23,24の開成により各電極室11e,11fの電解水を自動的に排出させることができて各電解水を積極的に排出する手段を配設する必要がなく、排出機構20の構成を一層簡単かつ小型化することができる。
【0026】
さらにまた、排出機構20を構成する駆動手段25を、各開閉弁23,24を構成する各弁体23b,24bを互いに連結する連結部材27と、連結部材27に連結されて各弁体23b,24bを各弁座部に対して着座、離間させるソレノイド25aを備えた構成としているため、排出機構20をさらに一層簡単かつ小型化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る電解水生成装置の概略構成図である。
【図2】同電解水生成装置に採用される開閉弁、およびこれと一体の駆動手段 を示す一部横断平面図である。
【図3】同側面図である。
【図4】同正面図である。
【符号の説明】
11…電解槽、11c,11d…電極、11e,11f…電極室、12,13…供給管路、14,15…流出管路、16…管路切替弁、20…排出機構、21,22…排出管路、23,24…開閉弁、25…駆動手段、25a…ソレノイド、25b…プランジャ、26…取付板、27…連結部材。
【産業上の利用分野】
本発明は電解水生成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
電解水生成装置の一形式として、特開平6−315685号公報に示されているように、イオン透過能を有する隔膜にて区画された各区画室に電極を配設して形成された一対の電極室を備えた電解槽と、前記各電極室に被電解水を供給する一対の供給管路と、前記各電極室にて生成された各電解水を所定の場所へそれぞれ流出される一対の流出管路と、これら各流出管路と前記各電解室との連結を切替える管路切替弁を備え、前記各電極室の各電極の極性を交互に切替えて前記被電解水を電解する電解水生成装置がある。
【0003】
この種形式の電解水生成装置においては、電解時被電解水中に含有しているカルシウム、マグネシウム等の塩または水酸化物に起因して電極室に析出するスケールを除去するために、所定時間電解した後に各電極の正負の極性を切替えて、アノード室であった電極室をカソード室に変更するとともにカソード室であった電極室をアノード室に変更し、アノード室であった電極室にアルカリ性水を生成させて同電極室に析出しているスケールを除去するとともに、カソード室であった電極室に酸性水を生成させて同電極室に析出しているスケールを除去させるものである。
【0004】
また、当該電解水生成装置においては、各電極の極性を切替えた場合には、アノード室であった電極室に残存している水素イオンが負の極性に切替えられた電極に吸収されて、同電極が還元されて劣化または損傷するおそれがある。このため、当該電解水生成装置においては、各電極の極性を切替えるのに先だってアノード室側の電極に電解時より低い正の電圧を印加して、残存している水素イオンの同電極内への侵入を阻止するとともにアノード室から排出する手段が採られることがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかして、当該電解水生成装置においては、電解途中で各電極の極性が切替えられた際には、この極性の切替えに応じて管路切替弁を切替え動作させて各電極室に連結している流出管路も切替えて、アノード室側の酸性水およびカソード室側のアルカリ性水が常に所定の場所へ流出するように図られる。
【0006】
ところで、各電極の極性を切替えた直後の各電極室で生成される電解水は設定された所定の特性には達してはおらず、このような安定していない特性の電解水を所定の場所へ流出させることは使用上好ましくはない。また、各電極の極性を切替えるのに先だって陽極電極に低い正の電圧を印加する手段を採る場合には、さらにこの間の不安定な特性の各電解水も所定の場所へ流出させることになり、この場合は使用上一層好ましくはない。
【0007】
このような問題を解決する手段しては、各電極の極性の切替え直後、または低い正の電圧を印加してから各電極の切替え後所定の時間の間、各電極室から流出する電解水を排出して所定の場所へ流出させない手段を採ればよい。かかる手段としては、例えば実開昭64−32797号公報に示されているように、新たに各電極室に連結する一対の排出管路を設けるとともに、各排出管路と各流出管路との各電極室に対する連結を選択的に断続する一対の切替弁を設けることが考えられる。この場合には、各切替弁を切替動作させる駆動手段を各切替弁毎に設けなければならず、構成が複雑になるとともに大型化するという問題がある。
【0008】
従って、本発明の目的は上記した形式の電解水生成装置において、このような問題に対処することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、イオン透過能を有する隔膜にて区画された各区画室に電極を配設して形成された一対の電極室を備えた電解槽と、前記各電極室に被電解水を供給する一対の供給管路と、前記各電極室にて生成された各電解水を所定の場所へそれぞれ流出させる一対の流出管路と、これら各流出管路と前記各電極室との連結を切替える管路切替弁を備え、電解運転の途中に前記各電極室の各電極の極性を交互に切替えて電解を継続する形式の電解水生成装置であり、当該電解水生成装置は、前記各電極室の下流側に連結する一対の排出管路と、これら各排出管路を開閉する一対の開閉弁と、これら両開閉弁の開閉動作を同時に行う駆動手段を備えた排出機構を備え、前記各電極室で生成される電解水を、前記両開閉弁の閉成時には前記各流出管路を通して所定の場所へ流出させ、かつ前記両開閉弁の開成時には前記各排出管路を通して排出させることを特徴とするものである。
【0010】
本発明に係る電解水生成装置においては、前記各流出管路と前記各排出管路を互いに連結して前記各流出管路の先端側を上方へ延出するとともに前記各排出管路の先端側を下方へ延出し、これら各排出管路の途中に前記排出機構の各開閉弁を介装する構成を採用することができ、また前記排出機構を構成する駆動手段を、前記各開閉弁を構成する各弁体を互いに連結する連結部材と、同連結部材に連結されて前記各弁体を各弁座に対して着座、離間させるソレノイドを備えた構成とすることができる。
【0011】
【発明の作用・効果】
このように構成した電解水生成装置においては、各電極の極性の切替え時から所定時間の間、または陽極電極に低い正の電圧を印加してから各電極の切替え後の所定時間の間、排出機構の両開閉弁を開成動作させて各電極室から流出する電解水を排出して所定の場所への流出を防止することができ、これにより、所定の場所へは常に安定した一定の特性の酸性水とアルカリ性水とを流出させることができる。
【0012】
ところで、当該電解水生成装置においては、各開閉弁を1つの駆動手段で開閉動作させるように構成しているため駆動手段の数を低減させることができて、構成を簡単化しかつ小型化することができる。
【0013】
また、当該電解水生成装置において、各流出管路と各排出管路を互いに連結して各流出管路の先端側を上方へ延出するとともに各排出管路の先端側を下方へ延出し、これら各排出管路の途中に各開閉弁を介装する構成を採用すれば、排出機構の構成を一層簡単かつ小型化することができ、また排出機構を構成する駆動手段を、前記各開閉弁を構成する各弁体を互いに連結する連結部材と、同連結部材に連結されて前記各弁体を各弁座に対して着座、離間させるソレノイドを備えた構成とすれば、さらに一層簡単かつ小型化することができる。
【0014】
【実施例】
以下、本発明を図面に基づいて説明するに、図1には本発明の一実施例に係る電解水生成装置が示されている。当該電解水生成装置は、電解槽11、一対の供給管路12,13、一対の流出管路14,15、および管路切替弁16を備えているとともに、排出機構20を備えている。
【0015】
電解槽11は、槽本体11aと、槽本体11a内を2つの隔室に区画するイオン透過能を有する隔膜11bと、各隔室に配設された一対の第1,第2電極11c,11dからなり、各隔室は各電極11c,11dを配設されて第1,第2電極室11e,11fに形成されている。当該電解水生成装置においては、第1電極室11eに第1供給管路12および第1流出管路14の下流側管路14aが連結され、かつ第2電極室11fに第2供給管路13および第2流出管路15の下流側管路15aが連結されている。各電極11c,11dは直流電源31に接続されていて、制御装置32により制御された電圧が印加されるとともに、印加電圧の極性が変換されるようになっている。
【0016】
各供給管路12,13は被電解水である希薄食塩水の供給源に連結されていて、図示しない供給ポンプの駆動により、各電極室11e,11fへ希薄食塩水を供給する。第1流出管路14および第2流出管路15は、電解槽11より上方へ延出されている。各流出管路14,15は下流側管路部14a,15aと、上流側管路部14b,15bとに分割されていて、これらの管路部14a,15a,14b,15bは管路切替弁16により断続可能に連結されている。切替弁16の一動作状態においては、第1流出管路14の上下両管路部14a,14bが連結されているとともに、第2流出管路15の上下両管路部15a,15bが連結されていて、切替弁16が制御装置32により切替えられて他の動作状態になると、第1流出管路14の下流側管路部14aと第2流出管路15の上流側管路部15bとが連結されるとともに、第2流出管路15の下流側管路部15aと第1流出管路14の上流側管路部14bとが連結される。
【0017】
しかして、排出機構20は一対の排出管路21,22と、一対の開閉弁23,24と、これら両開閉弁23,24を開閉動作させる駆動手段25を備えている。各排出管路21,22は上流側管路部21a,22aと下流側管路部22a,22bとからなるもので、各上流側管路部21a,22aの上端部が各流出管路14,15の下流側管路部14a,15aの下端部に連結されて電解槽11より下方へ延出され、各上流管路部21a,22aの下端部が各開閉弁23,24の流入孔に連結されており、また各下流側管路部21b,22bの上端部が各開閉弁23,24の流出孔に連結されている。
【0018】
第1開閉弁23は図2〜図4に示すように、バルブケーシング23aと、弁体23bと、圧縮スプリング23cを備えたもので、弁体23bは圧縮スプリング23cに付勢されて、その頭部をバルブケーシング23a内に設けた弁座部23dに着座して流入孔23eと流出孔23fとの連通を遮断し、その後端部をバルブケーシング23aの後端から突出させている。第2開閉弁24も第1開閉弁23と同一に構成されているもので、同一の構成部材および構成部位については、第1開閉弁23の構成部材と構成部位の符号に類似する24番台の符号を付してその詳細な説明を省略するが、第2開閉弁24においてもその弁体24bの後端部がバルブケーシング24aの後端部から突出している。
【0019】
これら両開閉弁23,24は取付板26の前側起立壁26aに取付けられて並列しており、各弁体23b,24bの後端部を起立壁26aおよびブラケット26bを移動可能に貫通させて後方へ突出させている。これら両弁体23b,24bは連結部材27にて互いに連結されている。また、取付板26の平板部26cには、これら両開閉弁23,24の後方に駆動手段25が取付けられている。駆動手段25はソレノイドタイプの駆動手段であってソレノイド25aとプランジャ25bを備え、プランジャ25bの先端部が連結部材27に連結されている。
【0020】
これにより、駆動手段25は連結部材27を介して両開閉弁23,24の弁体23b,24bに連結されていて、ソレノイド25aを励磁してプランジャ25bを吸引することにより、両開閉弁23,24の弁体23b,24bを同時に後方へ移動させて、それらの頭部を弁座部から離間させて、各流入孔23e,24eと各流出孔23f,24fを連通させる。ソレノイド25aに対する通電は、制御装置32により制御される。
【0021】
このように構成した電解水生成装置においては、運転時には各供給管路12,13を通して電解槽11の各電極室11e,11fへ希薄食塩水が供給されるとともに、各電極11c,11dに対して所定の電圧が印加される。例えば、第1電極11cが陽極で第2電極11dが陰極である場合には、第1電極室11eがアノード室となって酸性水が生成されるとともに、第2電極室11fがカソード室となってアルカリ性水が生成される。第1電極室11eにて生成された酸性水は、第1流出管路14の下流側管路部14aから切替弁16を介して上流側管路部14bを通って所定の第1の場所へ流出され、また第2電極室11fにて生成されたアルカリ性水は、第2流出管路15の下流側管路部15aから切替弁16を介して上流側管路部15bを通って所定の第2の場所へ流出される。
【0022】
また、各電極11c,11dの極性が切替えられた状態では、これに対応して切替弁16が切替えられる。これにより、第1電極室11eがカソード室となってアルカリ水が生成されるとともに、第2電極室11fがアノード室となって酸性水が生成される。第1電極室11eにて生成されたアルカリ水は、第1流出管路14の下流側管路部14aから切替弁16を介して第2流出管路15の上流側管路部15bを通って所定の第2の場所へ流出され、また第2電極室11fにて生成された酸性水は、第2流出管路15の下流側管路部15aから切替弁16を介して第1流出管路14の上流側管路部14bを通って所定の第1の場所へ流出される。従って、当該電解水生成装置においては、酸性水は常に所定の第1の場所へ流出されるとともに、アルカリ性水は常に所定の第2の場所へ流出される。
【0023】
この間、当該電解水生成装置においては、各電極11c,11dの極性の切替えに先だって陽極側の電極、例えば第1電極11cに電解時より低い電圧を所定時間印加して、極性の切替え時に発生する第1電極11cの水素イオンに起因する劣化を防止するが、この低電圧の印加時から各電極11c,11dの極性の切替え後所定時間の間、駆動手段25のソレノイド25aに通電してソレノイド25aを励磁する。これにより、両開閉弁23,24は開成して各流入孔23e,24eと各流出孔23f,24fを連通させ、各排出管路21,22を連通状態とする。このため、第1電極室11e内の電解水は第1排出管路21を通して排出されるとともに、第2電極室11f内の電解水は第2排出管路22を通して排出され、これら各電極室11e,11f内の特性の安定していない電解水の各所定の場所への流出を規制する。なお、第1電極室11eがカソード室で第2電極室11fがアノード室である運転状態において、両電極11c,11dの極性を切替える場合も同様である。
【0024】
ところで、当該電解水生成装置においては、各開閉弁23,24を1つの駆動手段25にて開閉動作させるように構成しているため駆動手段25の数を低減させることができて、構成を簡単化しかつ小型化することができる。
【0025】
また、当該電解水生成装置においては、各流出管路14,15と各排出管路21,22を互いに連結して各流出管路14,15の先端側を上方へ延出するとともに各排出管路21,22の先端側を下方へ延出し、これら各排出管路21,22の途中に各開閉弁23,24を介装する構成を採用しているため、各開閉弁23,24の開成により各電極室11e,11fの電解水を自動的に排出させることができて各電解水を積極的に排出する手段を配設する必要がなく、排出機構20の構成を一層簡単かつ小型化することができる。
【0026】
さらにまた、排出機構20を構成する駆動手段25を、各開閉弁23,24を構成する各弁体23b,24bを互いに連結する連結部材27と、連結部材27に連結されて各弁体23b,24bを各弁座部に対して着座、離間させるソレノイド25aを備えた構成としているため、排出機構20をさらに一層簡単かつ小型化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る電解水生成装置の概略構成図である。
【図2】同電解水生成装置に採用される開閉弁、およびこれと一体の駆動手段 を示す一部横断平面図である。
【図3】同側面図である。
【図4】同正面図である。
【符号の説明】
11…電解槽、11c,11d…電極、11e,11f…電極室、12,13…供給管路、14,15…流出管路、16…管路切替弁、20…排出機構、21,22…排出管路、23,24…開閉弁、25…駆動手段、25a…ソレノイド、25b…プランジャ、26…取付板、27…連結部材。
Claims (3)
- イオン透過能を有する隔膜にて区画された各区画室に電極を配設して形成された一対の電極室を備えた電解槽と、前記各電極室に被電解水を供給する一対の供給管路と、前記各電極室にて生成された各電解水を所定の場所へそれぞれ流出させる一対の流出管路と、これら各流出管路と前記各電極室との連結を切替える管路切替弁を備え、電解運転の途中に前記各電極室の各電極の極性を交互に切替えて電解を継続する形式の電解水生成装置であり、当該電解水生成装置は、前記各電極室の下流側に連結する一対の排出管路と、これら各排出管路を開閉する一対の開閉弁と、これら両開閉弁の開閉動作を同時に行う駆動手段を備えた排出機構を備え、前記各電極室で生成される電解水を、前記両開閉弁の閉成時には前記各流出管路を通して所定の場所へ流出させ、かつ前記両開閉弁の開成時には前記各排出管路を通して排出させることを特徴とする電解水生成装置。
- 請求項1に記載の電解水生成装置において、前記各流出管路と前記各排出管路を互いに連結して前記各流出管路の先端側を上方へ延出するとともに前記各排出管路の先端側を下方へ延出し、これら各排出管路の途中に前記排出機構の各開閉弁を介装したことを特徴とする電解水生成装置。
- 請求項1または2に記載の電解水生成装置において、前記排出機構を構成する駆動手段が、前記各開閉弁を構成する各弁体を互いに連結する連結部材と、同連結部材に連結されて前記各弁体を各弁座に対して着座、離間させるソレノイドを備えていることを特徴とする電解水生成装置。
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