JP3560911B2 - 茹で卵の製造方法 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、硫化黒変がなく、凝固卵白が柔らかく、卵黄の凝固程度を好みに応じ調節できる茹で卵の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
卵は、栄養価が高く、古くから親しまれている食品であり、特に茹で卵は手軽に卵を食べる手段として親しまれている。茹で卵と一言で言っても様々な状態の卵、例えば、温泉卵、半熟茹で卵、完熟茹で卵等があり、人の好みも様々である。
しかし、茹で卵は加熱管理が難しく、加熱し過ぎると卵白の硫黄分が析出し、卵黄の鉄分と反応して、卵白と接している卵黄表面の一部に硫化黒変が発生し、更に進むと、卵黄の表面全体に硫化黒変が発生する。また、加熱により卵内部が膨張し殻が割れてしまうこともある。そして、卵黄が流動性のある状態から、完全に凝固してほぐれ易い状態等、ある一定の好みの状態に調節した茹で卵を作ることは難しく、特に、工業的に大量に生産するには、加熱管理がさらに難しくなる。一方、工業的に大量生産するには、機械による殻剥き工程があり、卵白の凝固具合も調節する必要がある。凝固卵白が硬くなる程、機械による殻剥きはし易くなるものの、食感が硬く感じられる傾向となり、特に、工業製品の場合には、消費者が食するまでに時間を要し、調味液等の影響を受けて、凝固卵白がさらに硬化し、硬く感じられる場合がある。
そこで、作りたてのようにソフトな食感の凝固卵白の茹で卵が求められている。しかしながら、凝固卵白が柔らかすぎると手で殻を剥くことは可能であっても、機械では卵白部が割れたりしてきれいには剥けないので、ソフトな食感で、かつ機械剥きに可能な適度な硬さの凝固卵白に調節できることが必要とされる。
また、卵中にサルモネラが内在していた場合に、卵黄が半熟状態の茹で卵であると、サルモネラ陽性となり、食中毒の原因となる恐れがあった。
卵内部の膨張による割れを防ぐ茹で卵の製造方法として、特開平11−253133には、1kg/cm2以上加圧下で95〜101℃で5〜7分間蒸気加熱後、100℃以下で15分間蒸気加熱する方法が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来法(特開平11−253133)で得られた茹で卵は、卵の殻が割れてしまったり、卵の殻がきれいに剥けないことは解決しているが、硫化黒変が卵黄の表面に生じる場合がある。
そこで、本発明は、卵黄の表面部に発生する硫化黒変を防止し、大量生産による機械の殻剥きができ、しかもソフトな凝固卵白であり、加熱された卵黄が流動性のある状態から、凝固してほぐれやすい状態まで好みに応じて調節することができ、また、殻付生卵の状態でサルモネラが内在していたとしても、卵黄が流動性のある状態でも、サルモネラ陰性である茹で卵を製造することができる方法を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者は上記の目的を達成するために種々検討した結果本発明に到達した。すなわち、本発明は、(1)茹で卵の製造方法(但し、殻付き卵に調味液を染み込ませる味付け工程を有する茹で卵の製造方法を除く)において、加熱条件が少なくとも、第一段階目の加熱温度T1(℃)が93≦T1≦110、かつ、加熱時間m1(分)が60/(T1−83)<m1<145/(T1−83)であり、第二段階目の加熱温度T2(℃)が60≦T2≦90、かつ、加熱時間m2(分)が5≦m2≦20であることを特徴とする茹で卵の製造方法、(2)第一段階目の加熱と第二段階目の加熱の間に、冷却工程を含む(1)記載の茹で卵の製造方法、(3)茹で卵の加熱に使用する熱媒体が水である(1)又は(2)記載の茹で卵の製造方法、を提供するものである。
【0005】
以下、本発明を詳述する。なお、本発明において「%」は「質量%」を意味する。
本発明において、茹で卵とは、卵白が熱変性により凝固し、殻剥き後でも卵の形を保つものをいう。卵白は殻を剥くことができる程度に凝固していればよく、卵黄の凝固具合は問わない。卵黄は流動性のある液状から凝固してほぐれやすい状態にまで、加熱されているものを含むものである。
なお、本発明の製造方法により得られる茹で卵の卵白の硬さとしては、特に限定はないが、ゲル強度80g以上程度であるとより望ましい。ゲル強度が80g以上程度であると、茹で卵の機械による殻剥きがよりし易くなる。また、卵白の硬さは、ゲル強度115g以下程度であるとより望ましい。ゲル強度が115g以下程度であると、卵白がソフトに感じられ、美味しいからである。ただし、ここで茹で卵のゲル強度は、茹で卵の鋭端部を30mmカットし、不動工業(株)製レオメーターにて直径5mmの球形プランジャーを用いて、上昇速度6cm/分で、卵白を5mm押したときにプランジャーにかかる荷重を測定したものである。
【0006】
発明の実施に当たって、まず、殻付き生卵を用意する。殻付き生卵は必要に応じ、卵殻表面に付着した糞等を除去するために卵殻表面を洗浄するとよい。
次に、第一段階目の加熱として、殻付き生卵を、加熱温度T1(℃)が93≦T1≦110の条件で加熱する。後記の試験例で詳しく述べるが、95≦T1≦108であるとより望ましい。93℃より低い温度であると、卵白の熱変性による凝固が充分でなく、卵殻に卵白が付着したり、殻剥きするときに卵白に傷がつきやすくなり、110℃より高い温度であると、卵黄の周辺部に硫化黒変が発生し易くなるからである。
そして、加熱時間m1(分)が、60/(T1−83)<m1<145/(T1−83)となるような条件下で加熱する。m1が長すぎると卵黄まで熱がかかり卵黄周辺部に硫化黒変が発生し易くなり、m1が短かすぎると卵白の熱変性による凝固が充分でない場合があるからである。
【0007】
第二段階目の加熱として、第一段階目の加熱を終えた殻付き卵を、加熱温度T2(℃)が60≦T2≦90で加熱する。このとき60℃より低い温度であると、卵黄中心部に充分熱が伝わらず、サルモネラが内在する卵の場合、サルモネラ陽性となる場合がある。また、90℃より高い温度であると、硫化黒変が発生する場合がある。
そして、加熱時間m2(分)が5≦m2≦20となるように加熱を行う。加熱時間m2が5分より短いと、卵黄中心部まで充分熱が伝わらず、サルモネラが内在する卵の場合、サルモネラ陽性となる場合があり、20分より長いと卵白に熱がかかりすぎ、硫化黒変が発生する場合がある。
なお、第二段階目の加熱における加熱温度T2(℃)と加熱時間m2は、温度が高くなると、気にするほどではないが硫化黒変が若干生じる場合があるので、60≦T2<70の場合5≦m2≦20、70≦T2<80の場合5≦m2≦15、80≦T2≦90の場合5≦m2≦10であるとより望ましい。
第二段階目の加熱条件により卵黄の状態を調節することができ、温度と時間による加熱量が少ない場合には、卵黄が流動性のある状態であり、加熱量が多くなるに従って、粘度が上昇し、糊状から、しっとりとした練餡状態、そして、卵黄蛋白が凝固して球状蛋白となったほぐれやすい状態等の茹で卵を得ることができる。また、本発明における茹で卵の製造方法によれば、卵黄の色は、加熱の度合いによって生の状態の黄色から、少し赤みがかったような鮮やかなオレンジ色等にすることができる。そして、得られた茹で卵は、硫化黒変がなく、卵白は柔らかいながらも殻剥きがよいものである。また、サルモネラが内在している殻付生卵を使用したとしても、卵黄が流動性のある状態でも、本発明の製造方法により得られる茹で卵は、サルモネラ陰性の茹で卵を確実に調製することができる。
【0008】
第一段階目と第二段階目の加熱の間で、一度茹で卵を冷却するとより望ましい。卵黄の中心部の温度が60℃以下となればよい。茹で卵を冷却することによって、茹で卵が余熱で凝固するのを防ぎ、第二段階目の加熱で卵黄の状態を調節し易くなるからである。茹で卵の冷却の方法は、冷蔵庫による冷却でもよいが、冷却効率の点から水冷が望ましい。水冷の方法としては、冷水に浸漬、冷水のシャワーなどがある。水冷時の水の温度は、冷却効率から考えると、0℃以上30℃以下で、30秒以上30分以下程度が望ましく、生産効率から考えると0℃以上15℃以下で、30秒以上10分間以下がより望ましい。
【0009】
本発明の茹で卵の加熱に用いる熱媒体は、水が望ましい。水は、容易に入手することができ、温度管理が容易で、扱いやすく、水による加熱であると、茹で卵が安定して製造することができる。具体的な加熱方法としては、湯中加熱、蒸気加熱、シャワー式加熱が望ましい。
【0010】
茹で卵は、加熱温度を二段階以上に分けずに長時間茹でると、卵黄の表面部に硫化黒変を生じ、卵白は硬くなってしまう場合があり、逆に短時間であると、卵白が柔らかすぎて殻剥きがしにくくなり、サルモネラが内在していた卵の場合、卵黄の中心まで熱が伝わらずサルモネラ陽性となる可能性がある。しかし、本発明の製造方法により得られる茹で卵は、加熱を二段階以上に分けることによって、硫化黒変がなく、しかも、卵白が柔らかいながらも殻剥けがよい茹で卵を安定して製造することができ、さらには、卵黄を流動性のある状態から、ほぐれやすい状態まで調節することができ、サルモネラ陰性である。
なお、本発明の茹で卵の製造方法においては、加熱温度を高温から低温に多段階にわけて行うことで卵白と卵黄を別々に凝固させることができるため、加熱温度のT1、T2は、第一段階目と第二段階目のそれぞれの加熱温度の範囲で、温度を変化させてもよい。
本発明の製造方法によって得られる茹で卵は、卵黄の色が鮮やかで、硫化黒変がなく凝固した卵白がソフトであるので、卵黄の色が引き立つ卵スプレッドやラーメンなどの具材として好適である。
【0011】
【実施例】
以下、本発明の実施例と試験例を述べる。
実施例1
殻付き生卵(MSサイズ)1920個用意した。殻付き生卵を95℃の熱湯槽に10分間入れて第一段階目の湯中加熱を行った。次いで、80℃の熱湯槽に移して8.5分間の湯中加熱し第二段階目の加熱を行った。最後に茹であがった卵を4℃の冷水にて冷却し、本発明の製造方法による茹で卵を得た。
得られた茹で卵は、卵白は柔らかくて食感がよく、そして殻剥けもよく、硫化黒変も発生しておらず、卵黄は、外側がしっとりとした練餡状、中心部が粘りのある糊状、卵黄の色は少し赤みがかった色鮮やかなオレンジ色の茹で卵であった。
【0012】
実施例2
殻付き生卵(MSサイズ)5760個を108℃(圧力0.6kg/cm2)のスチームにて5分間第一段階目の蒸気加熱を行い、その後4℃の冷水に3分間浸漬し、茹で卵の卵黄の温度が55℃となるまで冷却を行った。次いで、80℃のスチームにて15分間第二段階目の蒸気加熱を行い、最後に茹であがった卵を4℃の冷水にて冷却し、本発明の製造方法による茹で卵を得た。
得られた茹で卵は、卵白は柔らかくて食感がよく、そして、殻剥けもよく、硫化黒変も発生しておらず、また、卵黄は、外側がほぐれ易く中心部がしっとりした練餡状態で、卵黄の中心部の色調は生の状態と変わらないくらい鮮やかな黄色を呈す茹で卵であった。
【0013】
実施例3
殻付き生卵(MSサイズ)5760個を93℃の熱湯槽に入れて10分間第一段階目の湯中加熱を行い、その後4℃の冷水に3分間浸漬し、茹で卵の卵黄の温度が50℃になるまで冷却を行った。次いで、60℃の熱湯槽に入れ、15分間第二段階目の湯中加熱を行い、最後に茹であがった卵を4℃の冷水にて冷却し、本発明の製造方法による茹で卵を得た。
得られた茹で卵は、卵白は柔らかくて食感がよく、そして殻剥けもよく、卵黄は、糊状であり、卵黄の色は生の黄色より明るい黄色であった。
【0014】
実施例4
殻付き生卵(MSサイズ)5760個を108℃(圧力0.6kg/cm2)のスチームで5分間蒸気加熱後、95℃のスチームで1分間蒸気加熱し、第一段階目の加熱を行った。次いで、80℃の熱湯槽に入れ、15分間第二段階目の湯中加熱を行った。最後に茹であがった卵を4℃の冷水シャワーで5分間冷却し、本発明の製造方法による茹で卵を得た。
得られた茹で卵は、卵白は柔らかくて食感がよく、そして殻剥けもよく、卵黄は、ほぐれ易い状態であり、硫化黒変も全く発生していない茹で卵であった。
【0015】
試験例1
殻付き生卵を用意し、第一段階目と、第二段階目の加熱温度と、加熱時間を表1の通りにし、茹で卵(1)〜(10)を1000個ずつ調製した。このときの加熱方法は熱水によるものであり、加熱後は4℃の冷水にて冷却したものである。なお、茹で卵(9)の加熱条件は先行技術(特開平11−253133)にならって圧力をかけたものであり、茹で卵(6)(7)(8)は、一段階目の加熱時に108℃、110℃、115℃の温度にするために必要な圧力をかけ、一段階目と二段階目の加熱の間に4℃の冷水に3分間浸漬し、冷却したものである。
<判定方法>
硫化黒変は、茹で卵の硫化黒変の程度によって目視判定した。
ゲル強度は、茹で卵の鋭端部を30mmカットし、不動工業(株)製レオメーターにて直径5mmの球形プランジャーを用いて、上昇速度6cm/分に設定し、卵白を5mm押したときのプランジャーにかかる荷重を測定したものである。剥けやすさについては、殻剥き機にて、茹で卵の殻を剥くときに茹で卵の卵白が剥げたり、傷ついたりすることなく、きれいに殻を剥くことができた割合を調べたものである。
食感については、よく訓練された10名のパネラーに茹で卵を試食してもらい、比較した10個の茹で卵のうち柔らかくておいしいと感じたものに印をつけ、各茹で卵についた印の数によってA、B、Cと評価したものである。
【0016】
【表1】
【0017】
【0018】
表1より、加熱方法を二段階に分けない製造方法による茹で卵(1)と(2)の場合、剥け易くなると硫化黒変ができ、硫化黒変の発生を抑えるために加熱温度を下げると剥け難くなることが理解できる。
第二段階目の加熱温度が90℃を越える製造方法による茹で卵(9)は、剥けやすさは非常によいものの、硫化黒変が発生し、食感も柔らかくておいしいと感じる人は少ないことが理解できる。
第一段階目の加熱が93℃より低く、第二段階目の加熱が90℃を越える製造方法による茹で卵(10)は、剥けやすさは非常によいものの、硫化黒変が発生してしまうことが理解できる。
第一段階目の加熱温度が93℃より低い製造方法による茹で卵(3)は剥け難くなり、第一段階目の加熱温度が110℃を越える製造方法による茹で卵(8)は食感が柔らかくておいしいと感じる人が少ないことが理解できる。
これに対し、第一段階目の加熱温度T1(℃)が93≦T1≦110、かつ、加熱時間m1(分)が60/(T1−83)<m1<145/(T1−83)であり、第二段階目の加熱温度T2(℃)が60≦T2≦90、かつ、加熱時間m2(分)が5≦m2≦20という本発明の製造方法により得られる茹で卵(4)(5)(6)(7)は、硫化黒変の発生も少なく、殻が剥けやすく、卵白が柔らかくておいしい茹で卵であることがわかる。
さらに、表にはあらわれていないが、第一段階の加熱温度T1(℃)の条件が95≦T1≦108である製造方法により得られる茹で卵(5)と(6)は、特に、剥けやすいながらも硫化黒変の発生が抑えられ、食感が柔らかくておいしいと感じる人が多いものであった。
【0019】
試験例2
殻付き生卵を準備し、サルモネラ・エンテリティディス(S.E.)を殻付き生卵の卵黄内に人工的に接種した。接種は、殻付き生卵にドリル直径1mmの穴を開け、殻付き生卵1個当たり2.3×106/mlのS.E.懸濁液を注射器で1ml注入した。接種した生卵は、アルコールで殺菌した後、セメダインで封をした。接種した殻付き生卵を10℃で5日間保管後、以下の条件にて茹で卵を調整した。
【0020】
接種した殻付き生卵を、第一段階目、第二段階目の加熱温度、及び加熱時間を表の通りにし、茹で卵A、B、Cを調製した。このときの加熱方法は熱水によるものであり、加熱後は4℃の冷水にて冷却したものである。
それぞれの製造方法により得られた茹で卵A、B、Cについてのサルモネラの消長について確認試験を行った。
その確認方法は、公定法に基づいて、それぞれの加熱処理を施した殻付き卵4個ずつを一個のグループとして、ストマッカー袋に、卵殻を除いた中身を入れ、ストマッカー処理を行った後、そのうち25gのサンプリングをした。その後、常法により、EEM培地とラバポート培地による増菌を行い、XLD培地による画線により行った。+はS.E.陽性、−は陰性である。
【0021】
【表2】
【0022】
表2より、二段階の加熱条件であっても、第一段階目の加熱温度が低すぎたり、第二段階目の加熱時間が少ない製造方法により得られる茹で卵A、及び、二段階に加熱を分けない製造方法により得られる茹で卵Bは、サルモネラ陽性であることが理解できる。本発明の製造方法により得られる茹で卵Cは、流動性のある卵黄を保ちつつ、サルモネラ陰性にすることができ、安全な茹で卵であることが理解できる。
【0023】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明の製法により得られる茹で卵は、卵黄の表面部に硫化黒変が発生せず、卵白が柔らかいながらも殻剥けがよく、卵黄の凝固状態を調節することができ、また、卵黄が流動性のある状態であるときに心配されているサルモネラが陰性である茹で卵を製造することができる。
【発明の属する技術分野】
本発明は、硫化黒変がなく、凝固卵白が柔らかく、卵黄の凝固程度を好みに応じ調節できる茹で卵の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
卵は、栄養価が高く、古くから親しまれている食品であり、特に茹で卵は手軽に卵を食べる手段として親しまれている。茹で卵と一言で言っても様々な状態の卵、例えば、温泉卵、半熟茹で卵、完熟茹で卵等があり、人の好みも様々である。
しかし、茹で卵は加熱管理が難しく、加熱し過ぎると卵白の硫黄分が析出し、卵黄の鉄分と反応して、卵白と接している卵黄表面の一部に硫化黒変が発生し、更に進むと、卵黄の表面全体に硫化黒変が発生する。また、加熱により卵内部が膨張し殻が割れてしまうこともある。そして、卵黄が流動性のある状態から、完全に凝固してほぐれ易い状態等、ある一定の好みの状態に調節した茹で卵を作ることは難しく、特に、工業的に大量に生産するには、加熱管理がさらに難しくなる。一方、工業的に大量生産するには、機械による殻剥き工程があり、卵白の凝固具合も調節する必要がある。凝固卵白が硬くなる程、機械による殻剥きはし易くなるものの、食感が硬く感じられる傾向となり、特に、工業製品の場合には、消費者が食するまでに時間を要し、調味液等の影響を受けて、凝固卵白がさらに硬化し、硬く感じられる場合がある。
そこで、作りたてのようにソフトな食感の凝固卵白の茹で卵が求められている。しかしながら、凝固卵白が柔らかすぎると手で殻を剥くことは可能であっても、機械では卵白部が割れたりしてきれいには剥けないので、ソフトな食感で、かつ機械剥きに可能な適度な硬さの凝固卵白に調節できることが必要とされる。
また、卵中にサルモネラが内在していた場合に、卵黄が半熟状態の茹で卵であると、サルモネラ陽性となり、食中毒の原因となる恐れがあった。
卵内部の膨張による割れを防ぐ茹で卵の製造方法として、特開平11−253133には、1kg/cm2以上加圧下で95〜101℃で5〜7分間蒸気加熱後、100℃以下で15分間蒸気加熱する方法が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来法(特開平11−253133)で得られた茹で卵は、卵の殻が割れてしまったり、卵の殻がきれいに剥けないことは解決しているが、硫化黒変が卵黄の表面に生じる場合がある。
そこで、本発明は、卵黄の表面部に発生する硫化黒変を防止し、大量生産による機械の殻剥きができ、しかもソフトな凝固卵白であり、加熱された卵黄が流動性のある状態から、凝固してほぐれやすい状態まで好みに応じて調節することができ、また、殻付生卵の状態でサルモネラが内在していたとしても、卵黄が流動性のある状態でも、サルモネラ陰性である茹で卵を製造することができる方法を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者は上記の目的を達成するために種々検討した結果本発明に到達した。すなわち、本発明は、(1)茹で卵の製造方法(但し、殻付き卵に調味液を染み込ませる味付け工程を有する茹で卵の製造方法を除く)において、加熱条件が少なくとも、第一段階目の加熱温度T1(℃)が93≦T1≦110、かつ、加熱時間m1(分)が60/(T1−83)<m1<145/(T1−83)であり、第二段階目の加熱温度T2(℃)が60≦T2≦90、かつ、加熱時間m2(分)が5≦m2≦20であることを特徴とする茹で卵の製造方法、(2)第一段階目の加熱と第二段階目の加熱の間に、冷却工程を含む(1)記載の茹で卵の製造方法、(3)茹で卵の加熱に使用する熱媒体が水である(1)又は(2)記載の茹で卵の製造方法、を提供するものである。
【0005】
以下、本発明を詳述する。なお、本発明において「%」は「質量%」を意味する。
本発明において、茹で卵とは、卵白が熱変性により凝固し、殻剥き後でも卵の形を保つものをいう。卵白は殻を剥くことができる程度に凝固していればよく、卵黄の凝固具合は問わない。卵黄は流動性のある液状から凝固してほぐれやすい状態にまで、加熱されているものを含むものである。
なお、本発明の製造方法により得られる茹で卵の卵白の硬さとしては、特に限定はないが、ゲル強度80g以上程度であるとより望ましい。ゲル強度が80g以上程度であると、茹で卵の機械による殻剥きがよりし易くなる。また、卵白の硬さは、ゲル強度115g以下程度であるとより望ましい。ゲル強度が115g以下程度であると、卵白がソフトに感じられ、美味しいからである。ただし、ここで茹で卵のゲル強度は、茹で卵の鋭端部を30mmカットし、不動工業(株)製レオメーターにて直径5mmの球形プランジャーを用いて、上昇速度6cm/分で、卵白を5mm押したときにプランジャーにかかる荷重を測定したものである。
【0006】
発明の実施に当たって、まず、殻付き生卵を用意する。殻付き生卵は必要に応じ、卵殻表面に付着した糞等を除去するために卵殻表面を洗浄するとよい。
次に、第一段階目の加熱として、殻付き生卵を、加熱温度T1(℃)が93≦T1≦110の条件で加熱する。後記の試験例で詳しく述べるが、95≦T1≦108であるとより望ましい。93℃より低い温度であると、卵白の熱変性による凝固が充分でなく、卵殻に卵白が付着したり、殻剥きするときに卵白に傷がつきやすくなり、110℃より高い温度であると、卵黄の周辺部に硫化黒変が発生し易くなるからである。
そして、加熱時間m1(分)が、60/(T1−83)<m1<145/(T1−83)となるような条件下で加熱する。m1が長すぎると卵黄まで熱がかかり卵黄周辺部に硫化黒変が発生し易くなり、m1が短かすぎると卵白の熱変性による凝固が充分でない場合があるからである。
【0007】
第二段階目の加熱として、第一段階目の加熱を終えた殻付き卵を、加熱温度T2(℃)が60≦T2≦90で加熱する。このとき60℃より低い温度であると、卵黄中心部に充分熱が伝わらず、サルモネラが内在する卵の場合、サルモネラ陽性となる場合がある。また、90℃より高い温度であると、硫化黒変が発生する場合がある。
そして、加熱時間m2(分)が5≦m2≦20となるように加熱を行う。加熱時間m2が5分より短いと、卵黄中心部まで充分熱が伝わらず、サルモネラが内在する卵の場合、サルモネラ陽性となる場合があり、20分より長いと卵白に熱がかかりすぎ、硫化黒変が発生する場合がある。
なお、第二段階目の加熱における加熱温度T2(℃)と加熱時間m2は、温度が高くなると、気にするほどではないが硫化黒変が若干生じる場合があるので、60≦T2<70の場合5≦m2≦20、70≦T2<80の場合5≦m2≦15、80≦T2≦90の場合5≦m2≦10であるとより望ましい。
第二段階目の加熱条件により卵黄の状態を調節することができ、温度と時間による加熱量が少ない場合には、卵黄が流動性のある状態であり、加熱量が多くなるに従って、粘度が上昇し、糊状から、しっとりとした練餡状態、そして、卵黄蛋白が凝固して球状蛋白となったほぐれやすい状態等の茹で卵を得ることができる。また、本発明における茹で卵の製造方法によれば、卵黄の色は、加熱の度合いによって生の状態の黄色から、少し赤みがかったような鮮やかなオレンジ色等にすることができる。そして、得られた茹で卵は、硫化黒変がなく、卵白は柔らかいながらも殻剥きがよいものである。また、サルモネラが内在している殻付生卵を使用したとしても、卵黄が流動性のある状態でも、本発明の製造方法により得られる茹で卵は、サルモネラ陰性の茹で卵を確実に調製することができる。
【0008】
第一段階目と第二段階目の加熱の間で、一度茹で卵を冷却するとより望ましい。卵黄の中心部の温度が60℃以下となればよい。茹で卵を冷却することによって、茹で卵が余熱で凝固するのを防ぎ、第二段階目の加熱で卵黄の状態を調節し易くなるからである。茹で卵の冷却の方法は、冷蔵庫による冷却でもよいが、冷却効率の点から水冷が望ましい。水冷の方法としては、冷水に浸漬、冷水のシャワーなどがある。水冷時の水の温度は、冷却効率から考えると、0℃以上30℃以下で、30秒以上30分以下程度が望ましく、生産効率から考えると0℃以上15℃以下で、30秒以上10分間以下がより望ましい。
【0009】
本発明の茹で卵の加熱に用いる熱媒体は、水が望ましい。水は、容易に入手することができ、温度管理が容易で、扱いやすく、水による加熱であると、茹で卵が安定して製造することができる。具体的な加熱方法としては、湯中加熱、蒸気加熱、シャワー式加熱が望ましい。
【0010】
茹で卵は、加熱温度を二段階以上に分けずに長時間茹でると、卵黄の表面部に硫化黒変を生じ、卵白は硬くなってしまう場合があり、逆に短時間であると、卵白が柔らかすぎて殻剥きがしにくくなり、サルモネラが内在していた卵の場合、卵黄の中心まで熱が伝わらずサルモネラ陽性となる可能性がある。しかし、本発明の製造方法により得られる茹で卵は、加熱を二段階以上に分けることによって、硫化黒変がなく、しかも、卵白が柔らかいながらも殻剥けがよい茹で卵を安定して製造することができ、さらには、卵黄を流動性のある状態から、ほぐれやすい状態まで調節することができ、サルモネラ陰性である。
なお、本発明の茹で卵の製造方法においては、加熱温度を高温から低温に多段階にわけて行うことで卵白と卵黄を別々に凝固させることができるため、加熱温度のT1、T2は、第一段階目と第二段階目のそれぞれの加熱温度の範囲で、温度を変化させてもよい。
本発明の製造方法によって得られる茹で卵は、卵黄の色が鮮やかで、硫化黒変がなく凝固した卵白がソフトであるので、卵黄の色が引き立つ卵スプレッドやラーメンなどの具材として好適である。
【0011】
【実施例】
以下、本発明の実施例と試験例を述べる。
実施例1
殻付き生卵(MSサイズ)1920個用意した。殻付き生卵を95℃の熱湯槽に10分間入れて第一段階目の湯中加熱を行った。次いで、80℃の熱湯槽に移して8.5分間の湯中加熱し第二段階目の加熱を行った。最後に茹であがった卵を4℃の冷水にて冷却し、本発明の製造方法による茹で卵を得た。
得られた茹で卵は、卵白は柔らかくて食感がよく、そして殻剥けもよく、硫化黒変も発生しておらず、卵黄は、外側がしっとりとした練餡状、中心部が粘りのある糊状、卵黄の色は少し赤みがかった色鮮やかなオレンジ色の茹で卵であった。
【0012】
実施例2
殻付き生卵(MSサイズ)5760個を108℃(圧力0.6kg/cm2)のスチームにて5分間第一段階目の蒸気加熱を行い、その後4℃の冷水に3分間浸漬し、茹で卵の卵黄の温度が55℃となるまで冷却を行った。次いで、80℃のスチームにて15分間第二段階目の蒸気加熱を行い、最後に茹であがった卵を4℃の冷水にて冷却し、本発明の製造方法による茹で卵を得た。
得られた茹で卵は、卵白は柔らかくて食感がよく、そして、殻剥けもよく、硫化黒変も発生しておらず、また、卵黄は、外側がほぐれ易く中心部がしっとりした練餡状態で、卵黄の中心部の色調は生の状態と変わらないくらい鮮やかな黄色を呈す茹で卵であった。
【0013】
実施例3
殻付き生卵(MSサイズ)5760個を93℃の熱湯槽に入れて10分間第一段階目の湯中加熱を行い、その後4℃の冷水に3分間浸漬し、茹で卵の卵黄の温度が50℃になるまで冷却を行った。次いで、60℃の熱湯槽に入れ、15分間第二段階目の湯中加熱を行い、最後に茹であがった卵を4℃の冷水にて冷却し、本発明の製造方法による茹で卵を得た。
得られた茹で卵は、卵白は柔らかくて食感がよく、そして殻剥けもよく、卵黄は、糊状であり、卵黄の色は生の黄色より明るい黄色であった。
【0014】
実施例4
殻付き生卵(MSサイズ)5760個を108℃(圧力0.6kg/cm2)のスチームで5分間蒸気加熱後、95℃のスチームで1分間蒸気加熱し、第一段階目の加熱を行った。次いで、80℃の熱湯槽に入れ、15分間第二段階目の湯中加熱を行った。最後に茹であがった卵を4℃の冷水シャワーで5分間冷却し、本発明の製造方法による茹で卵を得た。
得られた茹で卵は、卵白は柔らかくて食感がよく、そして殻剥けもよく、卵黄は、ほぐれ易い状態であり、硫化黒変も全く発生していない茹で卵であった。
【0015】
試験例1
殻付き生卵を用意し、第一段階目と、第二段階目の加熱温度と、加熱時間を表1の通りにし、茹で卵(1)〜(10)を1000個ずつ調製した。このときの加熱方法は熱水によるものであり、加熱後は4℃の冷水にて冷却したものである。なお、茹で卵(9)の加熱条件は先行技術(特開平11−253133)にならって圧力をかけたものであり、茹で卵(6)(7)(8)は、一段階目の加熱時に108℃、110℃、115℃の温度にするために必要な圧力をかけ、一段階目と二段階目の加熱の間に4℃の冷水に3分間浸漬し、冷却したものである。
<判定方法>
硫化黒変は、茹で卵の硫化黒変の程度によって目視判定した。
ゲル強度は、茹で卵の鋭端部を30mmカットし、不動工業(株)製レオメーターにて直径5mmの球形プランジャーを用いて、上昇速度6cm/分に設定し、卵白を5mm押したときのプランジャーにかかる荷重を測定したものである。剥けやすさについては、殻剥き機にて、茹で卵の殻を剥くときに茹で卵の卵白が剥げたり、傷ついたりすることなく、きれいに殻を剥くことができた割合を調べたものである。
食感については、よく訓練された10名のパネラーに茹で卵を試食してもらい、比較した10個の茹で卵のうち柔らかくておいしいと感じたものに印をつけ、各茹で卵についた印の数によってA、B、Cと評価したものである。
【0016】
【表1】
【0017】
【0018】
表1より、加熱方法を二段階に分けない製造方法による茹で卵(1)と(2)の場合、剥け易くなると硫化黒変ができ、硫化黒変の発生を抑えるために加熱温度を下げると剥け難くなることが理解できる。
第二段階目の加熱温度が90℃を越える製造方法による茹で卵(9)は、剥けやすさは非常によいものの、硫化黒変が発生し、食感も柔らかくておいしいと感じる人は少ないことが理解できる。
第一段階目の加熱が93℃より低く、第二段階目の加熱が90℃を越える製造方法による茹で卵(10)は、剥けやすさは非常によいものの、硫化黒変が発生してしまうことが理解できる。
第一段階目の加熱温度が93℃より低い製造方法による茹で卵(3)は剥け難くなり、第一段階目の加熱温度が110℃を越える製造方法による茹で卵(8)は食感が柔らかくておいしいと感じる人が少ないことが理解できる。
これに対し、第一段階目の加熱温度T1(℃)が93≦T1≦110、かつ、加熱時間m1(分)が60/(T1−83)<m1<145/(T1−83)であり、第二段階目の加熱温度T2(℃)が60≦T2≦90、かつ、加熱時間m2(分)が5≦m2≦20という本発明の製造方法により得られる茹で卵(4)(5)(6)(7)は、硫化黒変の発生も少なく、殻が剥けやすく、卵白が柔らかくておいしい茹で卵であることがわかる。
さらに、表にはあらわれていないが、第一段階の加熱温度T1(℃)の条件が95≦T1≦108である製造方法により得られる茹で卵(5)と(6)は、特に、剥けやすいながらも硫化黒変の発生が抑えられ、食感が柔らかくておいしいと感じる人が多いものであった。
【0019】
試験例2
殻付き生卵を準備し、サルモネラ・エンテリティディス(S.E.)を殻付き生卵の卵黄内に人工的に接種した。接種は、殻付き生卵にドリル直径1mmの穴を開け、殻付き生卵1個当たり2.3×106/mlのS.E.懸濁液を注射器で1ml注入した。接種した生卵は、アルコールで殺菌した後、セメダインで封をした。接種した殻付き生卵を10℃で5日間保管後、以下の条件にて茹で卵を調整した。
【0020】
接種した殻付き生卵を、第一段階目、第二段階目の加熱温度、及び加熱時間を表の通りにし、茹で卵A、B、Cを調製した。このときの加熱方法は熱水によるものであり、加熱後は4℃の冷水にて冷却したものである。
それぞれの製造方法により得られた茹で卵A、B、Cについてのサルモネラの消長について確認試験を行った。
その確認方法は、公定法に基づいて、それぞれの加熱処理を施した殻付き卵4個ずつを一個のグループとして、ストマッカー袋に、卵殻を除いた中身を入れ、ストマッカー処理を行った後、そのうち25gのサンプリングをした。その後、常法により、EEM培地とラバポート培地による増菌を行い、XLD培地による画線により行った。+はS.E.陽性、−は陰性である。
【0021】
【表2】
【0022】
表2より、二段階の加熱条件であっても、第一段階目の加熱温度が低すぎたり、第二段階目の加熱時間が少ない製造方法により得られる茹で卵A、及び、二段階に加熱を分けない製造方法により得られる茹で卵Bは、サルモネラ陽性であることが理解できる。本発明の製造方法により得られる茹で卵Cは、流動性のある卵黄を保ちつつ、サルモネラ陰性にすることができ、安全な茹で卵であることが理解できる。
【0023】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明の製法により得られる茹で卵は、卵黄の表面部に硫化黒変が発生せず、卵白が柔らかいながらも殻剥けがよく、卵黄の凝固状態を調節することができ、また、卵黄が流動性のある状態であるときに心配されているサルモネラが陰性である茹で卵を製造することができる。
Claims (3)
- 茹で卵の製造方法(但し、殻付き卵に調味液を染み込ませる味付け工程を有する茹で卵の製造方法を除く)において、加熱条件が少なくとも、第一段階目の加熱温度T1(℃)が93≦T1≦110、かつ、加熱時間m1(分)が60/(T1−83)<m1<145/(T1−83)であり、第二段階目の加熱温度T2(℃)が60≦T2≦90、かつ、加熱時間m2(分)が5≦m2≦20であることを特徴とする茹で卵の製造方法。
- 第一段階目の加熱と第二段階目の加熱の間に、冷却工程を含む請求項1記載の茹で卵の製造方法。
- 茹で卵の加熱に使用する熱媒体が水である請求項1又は請求項2記載の茹で卵の製造方法。
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