JP3560801B2 - 駆動力伝達部材の連結構造 - Google Patents

駆動力伝達部材の連結構造 Download PDF

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    • F16D1/06Couplings for rigidly connecting two coaxial shafts or other movable machine elements for attachment of a member on a shaft or on a shaft-end
    • F16D1/076Couplings for rigidly connecting two coaxial shafts or other movable machine elements for attachment of a member on a shaft or on a shaft-end by clamping together two faces perpendicular to the axis of rotation, e.g. with bolted flanges
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H3/00Toothed gearings for conveying rotary motion with variable gear ratio or for reversing rotary motion
    • F16H3/001Toothed gearings for conveying rotary motion with variable gear ratio or for reversing rotary motion convertible for varying the gear-ratio, e.g. for selecting one of several shafts as the input shaft

Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、たとえば、原稿の画像を走査処理して得た画像情報を印字出力処理する複写機、送信された画像情報を印字出力処理するプリンタ、原稿の画像を走査処理して得た画像情報を送信処理するファクシミリ、および原稿の画像を走査処理して画像情報を得るスキャナなどの画像情報処理装置を代表とする各種機器に備えられる駆動力伝達装置に関わり、特に駆動力を伝達するためのギヤ部材およびプーリ部材などの駆動力伝達部材を連結する構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
原稿の画像を走査処理して得た画像情報を印字出力処理する複写機、送信された画像情報を印字出力処理するプリンタ、原稿の画像を走査処理して得た画像情報を送信処理するファクシミリ、および原稿の画像を走査処理して画像情報を得るスキャナなどの画像情報処理装置にあっては、使用者にとってより使い易く、より便利な機能を備え、より安価な装置を提供するために、次々と新たな機種が開発されている。
【0003】
このような状況にあって、画像情報処理装置に内蔵される各種の機器および部材を駆動するための動力を駆動源から前記機器および部材に伝達する駆動力伝達機構が、新たな機種の開発に応じて開発および改良され、これに伴って回転することによって駆動力を伝達する種々の駆動力伝達用部品が作成されている。この駆動力伝達部品には、たとえば1つのギヤ部だけを有するギヤ部材および1つのプーリ部だけを有するプーリ部材などの駆動力伝達部材単品から成る部品と、ギヤ部およびプーリ部などを複数選択的に組合わせて一体的に形成した部品とがある。以下、ギヤ部およびプーリ部などを選択的に組合わせて一体的に形成した部品を複合型駆動力伝達部品という。
【0004】
しかしながら画像情報処理装置には、多数の駆動力伝達部品が用いられるので、相互に類似する駆動力伝達部品が多数存在し、また新機種の開発に伴って新たに作成される駆動力伝達部品の中には、既存の機種に採用されている駆動力伝達部品と類似する駆動力伝達部品が、多数存在する。ここでギヤ部を有する駆動力伝達部品を例にとって、駆動力伝達部品の種類に関して説明すると、駆動力伝達部品の種類を分ける主因子として、歯数、モジュール、歯幅および材質がある。駆動力伝達部品は、これらの主因子により、駆動力伝達装置の適所に配置される。またこれらの主因子以外に、軸径、リブ数およびリブ形状などが、駆動力伝達部品の種類に関わる因子として種々存在する。
【0005】
さて画像情報処理装置にあっては、一部の特殊な駆動力伝達部品以外は、―般的に、金型を用いて樹脂成型されるために、用いられる駆動力伝達部品の種類が多いほど、駆動力伝達部品を成型する金型の種類が多くなり、画像情報処理装置の生産性が悪くなるとともに、製造コストが影響を受けて高くなってしまう。これに対して、画像情報処理装置の開発にあたって、可能な限り同一種類の駆動力伝達部品を用い、かつ既存の機種をも含めて異なる機種であっても駆動力伝達部品を共通に用いることができるようにして、駆動力伝達部品の種類を低減し、金型費を削減して、画像情報処理装置の製造コスト、ひいては画像情報処理装置の製品価格の上昇を抑制するための工夫が考えられる。
【0006】
しかし前述したように、駆動力伝達部品には、図86(1)〜図86(3)に示すような複合型駆動力伝達部品1a,1b,1cが存在し、これら複合型駆動力伝達部品1a〜1cは、同一軸線を有して、その軸線方向に隣接する2つのギヤ部2a,2b;2c,2d;2e,2fが、一体にそれぞれ形成され、各ギヤ部2a,2b間、各ギヤ部間2c,2d間、および各ギヤ部間2e,2fにおいて、駆動力を伝達することができるように構成されている。複合型駆動力伝達部品には、2つのギヤ部を一体に形成した部品に限らず、ギヤ部とプーリ部とを一体に形成した部品、および2つのプーリ部を一体に形成した部品などもある。
【0007】
このような複合型駆動力伝達部品は、画像情報処理装置の駆動力伝達機構の設計上必要なものであるが、駆動力伝達部材を複合しない単品から成る駆動力伝達部品と比較して、共通に用いることができる箇所は非常に低く、共通に用いることは困難である。また複合型駆動力伝達部品は、駆動力伝達部材を複合しない単品から成る駆動力伝達部品と比較して、形状が複雑であるので、金型費も高価であった。さらにこのような複合型駆動力伝達部品の種類を低減する工夫は、困難であり、現状ではこのような工夫は成されていなかった。
【0008】
このような課題とは別に、特開平4−246025号には、同一の軸線まわりに回転自在であり、別体に形成される複数の駆動力伝達部材である1つのギヤ部材と2つのプーリ部材とを、回転して駆動力を伝達可能に連結する構造が開示されている。各プーリ部材とギヤ部材とは、各プーリ部材によってギヤ部材を挟むように配置され、各プーリ部材に形成される突起部分とギヤ部材に形成される爪部分とを、各プーリ部材に形成される透孔内で係合することによって、ギヤ部材の回転力をギヤの軸線方向に隣接する各プーリ部材に伝達することができるように構成されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
このような特開平4―246025号に開示される技術に基づいて、図87(1)〜図87(3)に示すように、凸状連結部3aを有するギヤ部材4aと、凹状連結部3bを有するギヤ部材4bとを、凹状連結部3bに凸状連結部3aを嵌合して、回転して駆動力を伝達可能に連結し、複合型駆動力伝達部品5を組立てることが考えられる。しかしながら、このような工夫では、次のような2つの問題点が生じる。
【0010】
第1に、同―種類の駆動力伝達部材、すなわちギヤ部材であれば、前述した主因子が同一であるギヤ部材を組合わせて、複合型駆動力伝達部品を構成する場合に、ギヤ部材の種類は、1種類であるにも拘わらず、凸状連結部が形成されるギヤ部材と、凹状連結部が形成されるギヤ部材との、2形態のギヤ部材が必要となる。第2に、異なる複数種類のギヤ部材を組合わせて、複合型駆動力伝達部品を構成する場合に、組合わせ可能な全ての複合型駆動力伝達部品を組立て可能にするためには、同一種類のギヤ部材同士を組立てる場合と同様に、各種類毎に、2形態のギヤ部材を準備する必要がある。
【0011】
このような問題は、駆動力伝達部品の共通化を図り、金型の点数を少なくすることと逆行することになり、図87(1)〜図87(3)に示す工夫は、前述のような画像情報処理装置の生産性の向上、製造コストの低減という目的を達成することができない。
【0012】
したがって本発明の目的は、複数の駆動力伝達部材を用いて、これら各駆動力伝達部材によって組立可能な複合型駆動力伝達部品の種類を可及的に多くすることができる駆動力伝達部材の連結構造を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の本発明は、軸線方向一側部に凹状連結部および凸状連結部の少なくとも一方が形成される複数の駆動力伝達部材を備え、
前記複数の駆動力伝達部材は、選択的に用いられて、凹状連結部または凸状連結部によって、軸線まわりに回転して駆動力を伝達可能に、かつ軸線方向に着脱可能に連結され、
連結される各駆動力伝達部材のうち少なくとも1つは、軸線方向一側部に凹状連結部が形成されるとともに、軸線方向他側部に凸状連結部が形成され、
各駆動力伝達部材は、回転支持部材が挿通されて回転自在に支持され、
回転支持部材に着脱可能に係着され、各駆動力伝達部材の回転支持部材に対する軸線方向の変位を阻止する変位阻止部材と、各駆動力伝達部材の凸状連結部が形成される側部に装着可能であり、凸状連結部の突出高さ以上の厚みを有するスペーサ部材とをさらに備え、
連結される各駆動力伝達部材のうち少なくとも1つは、凸状連結部が形成される側部とは反対側の側部で他の駆動力伝達部材と連結され、
この少なくとも1つの駆動力伝達部材の凸状連結部が形成される側部に、スペーサ部材が装着され、前記回転支持部材のスペーサ部材から突出する部分に変位阻止部材が係着されることを特徴とする駆動力伝達部材の連結構造である。
【0014】
本発明に従えば、回転して駆動力を伝達するための駆動力伝達部材は、凹状連結部および凸状連結部の少なくとも一方が形成されており、これら凹状連結部または凸状連結部によって、軸線まわりに回転して駆動力を伝達可能に、かつ軸線方向に着脱可能に連結される。各駆動力伝達部材を連結するにあたって、各駆動力伝達部材は、一方の駆動力伝達部材の凸状連結部を他方の駆動力伝達部材の凹状連結部に直接嵌合して連結してもよく、各駆動力伝達部材間に他の部材を介在させ、この他の部材に形成される凹状連結部に各駆動力伝達部材の凸状連結部を嵌合し、または他の部材に形成される凸状連結部を各駆動力伝達部材の凹状連結部に嵌合して連結してもよい。
【0015】
このように凹状連結部および凸状連結部によって連結される各駆動力伝達部材のうち少なくとも1つは、軸線方向一側部に凹状連結部が形成され、かつ軸線方向他側部に凸状連結部が形成される。これによってこの各側部に各連結部が個別に形成される駆動力伝達部材と連結される別の駆動力伝達部材および他の部材は、凹状連結部および凸状連結部のいずれかが形成されていれば、連結することができる。このように各側部に各連結部が個別に形成される駆動力伝達部材を備えることによって、複数の駆動力伝達部材を選択的に組合わせて構成することができる複合型駆動力伝達部品の種類を多くすることができる。したがって必要な種類の複合型駆動力伝達部品を製造するために必要となる駆動力伝達部材の種類を少なくすることができ、金型の種類を少なくすることができる。しかも複合型駆動力伝達部品と同様の部品を1つの金型で成型する場合と比べて、金型の形状も簡単である。このように金型の種類を少なくし、かつその形状も簡単にすることができるので、複合型駆動力伝達部品の生産性が向上され、製造コストも低減することができる。また駆動力伝達部材は、単品で用いることができることは言うまでもない。
なお、本発明において回転とは、360度未満の角変位を含む。
【0016】
また各駆動力伝達部材は、回転支持部材が挿通されて回転自在に支持され、回転支持部材に変位阻止部材を係着することによって、回転支持部材に対する変位が阻止され、回転支持部材からの脱落が防止される。各駆動力伝達部材が凸状連結部を有する場合に、この駆動力伝達部材の凸状連結部が形成される側部に、スペーサ部材を装着することができる。このスペーサ部材は、凸状連結部の突出高さ以上の厚みを有するので、スペーサ部材を駆動力伝達部材に装着した状態では、凸状連結部はスペーサ部材よりも突出することがない。
【0017】
これによって各駆動力伝達部材の少なくとも1つが、凸状連結部が形成される側部とは反対の側部で他の駆動力伝達部材と連結され、凸状連結部が形成される側部が解放されている場合に、各駆動力伝達部材の回転支持部材に対する変位を阻止するにあたって、解放される凸状連結部が形成される側部にスペーサ部材を装着することによって、凸状連結部が回転支持部材に近接して形成されるなどの凸状係合部の位置に拘わらず、凸状連結部に邪魔されることなく、軸線方向および半径方向に、変位阻止部材を装着するための、またその着脱作業のための領域を確保することができる。
【0018】
したがって各駆動力伝達部材に回転支持部材が挿通された状態で、凸状連結部が回転支持部材に近接する位置に形成される場合であっても、スペーサ部材を用いて変位阻止部材を装着するための領域を確保することができ、変位阻止部材として特殊な部材を用いる必要がない。言い換えると、各駆動力伝達部材の回転支持部材に対する変位を、凸状連結部が形成される側部の側および凹状連結部が形成される側部の側に、同一の変位阻止部材を設けて阻止することができるとともに、変位阻止部材の着脱作業を容易にすることができ、各駆動力伝達部材を連結して複合型駆動力伝達部品を組立てる作業および複合型駆動力伝達部品を分解する作業を迅速かつ容易にすることができる。変位阻止部材としては、たとえば、EリングおよびCリングなどの市販の部材を変位阻止部材として用いることが可能であり、入手も容易である。
【0019】
請求項2記載の本発明は、軸線方向一側部に凹状連結部および凸状連結部の少なくとも一方が形成される複数の駆動力伝達部材を備え、
前記複数の駆動力伝達部材は、選択的に用いられて、凹状連結部または凸状連結部によって、軸線まわりに回転して駆動力を伝達可能に、かつ軸線方向に着脱可能に連結され、
連結される各駆動力伝達部材のうち少なくとも1つは、軸線方向一側部に凹状連結部が形成されるとともに、軸線方向他側部に凸状連結部が形成され、
各駆動力伝達部材は、回転支持部材が挿通されて回転自在に支持され、
回転支持部材に着脱可能に係着され、各駆動力伝達部材の回転支持部材に対する変位を阻止する変位阻止部材をさらに備え、
凸状連結部が形成される駆動力伝達部材は、凸状連結部よりも半径方向内方に、前記変位阻止部材を回転支持部材に着脱するための領域が確保され、
連結される各駆動力伝達部材のうち少なくとも1つは、凸状連結部が形成される側部とは反対側の側部で他の駆動力伝達部材と連結され、
この少なくとも1つの駆動力伝達部材の凸状連結部よりも半径方向内方側の領域で、前記回転支持部材の前記少なくとも1つの駆動力伝達部材から突出する部分に変位阻止部材が係着されることを特徴とする駆動力伝達部材の連結構造である。
【0020】
本発明に従えば、回転して駆動力を伝達するための駆動力伝達部材は、凹状連結部および凸状連結部の少なくとも一方が形成されており、これら凹状連結部または凸状連結部によって、軸線まわりに回転して駆動力を伝達可能に、かつ軸線方向に着脱可能に連結される。各駆動力伝達部材を連結するにあたって、各駆動力伝達部材は、一方の駆動力伝達部材の凸状連結部を他方の駆動力伝達部材の凹状連結部に直接嵌合して連結してもよく、各駆動力伝達部材間に他の部材を介在させ、この他の部材に形成される凹状連結部に各駆動力伝達部材の凸状連結部を嵌合し、または他の部材に形成される凸状連結部を各駆動力伝達部材の凹状連結部に嵌合して連結してもよい。
【0021】
このように凹状連結部および凸状連結部によって連結される各駆動力伝達部材のうち少なくとも1つは、軸線方向一側部に凹状連結部が形成され、かつ軸線方向他側部に凸状連結部が形成される。これによってこの各側部に各連結部が個別に形成される駆動力伝達部材と連結される別の駆動力伝達部材および他の部材は、凹状連結部および凸状連結部のいずれかが形成されていれば、連結することができる。このように各側部に各連結部が個別に形成される駆動力伝達部材を備えることによって、複数の駆動力伝達部材を選択的に組合わせて構成することができる複合型駆動力伝達部品の種類を多くすることができる。したがって必要な種類の複合型駆動力伝達部品を製造するために必要となる駆動力伝達部材の種類を少なくすることができ、金型の種類を少なくすることができる。しかも複合型駆動力伝達部品と同様の部品を1つの金型で成型する場合と比べて、金型の形状も簡単である。このように金型の種類を少なくし、かつその形状も簡単にすることができるので、複合型駆動力伝達部品の生産性が向上され、製造コストも低減することができる。また駆動力伝達部材は、単品で用いることができることは言うまでもない。なお、本発明において回転とは、360度未満の角変位を含む。
【0022】
また各駆動力伝達部材は、回転支持部材が挿通されて回転自在に支持され、回転支持部材に変位阻止部材を係着することによって、回転支持部材に対する変位が阻止され、回転支持部材からの脱落が防止される。各駆動力伝達部材が凸状連結部を有する場合に、この駆動力伝達部材の凸状連結部が形成される側部には、凸状連結部よりも半径方向内方側に、変位阻止部材を装着するための、またその着脱作業のための領域が確保されている。
【0023】
したがって各駆動力伝達部材の回転支持部材に対する変位を阻止するために回転支持部材に係着する変位阻止部材として、特殊な部材を用いる必要がない。言い換えると、各駆動力伝達部材の回転支持部材に対する変位を、凸状連結部が形成される側部の側および凹状連結部が形成される側部の側に、同一の変位阻止部材を設けて阻止することができるとともに、変位阻止部材の着脱作業を容易にすることができ、各駆動力伝達部材を連結して複合型駆動力伝達部品を組立てる作業および複合型駆動力伝達部品を分解する作業を迅速かつ容易にすることができる。変位阻止部材としては、たとえば、EリングおよびCリングなどの市販の部材を変位阻止部材として用いることが可能であり、その入手も容易である。また回転支持部材の突出量を小さくすることができる。
【0024】
請求項3記載の本発明は、請求項1または2に記載の発明の構成において、凸状連結部が形成される駆動力伝達部材には、凸状連結部が形成される側部に、凸状連結部に加えて凹状連結部が形成されることを特徴とする。
【0025】
本発明に従えば、凸状連結部が形成される駆動力伝達部材には、凸状連結部が形成される側の側部に、凹状連結部が形成されるので、各駆動力伝達部材を連結するにあたって、各駆動力伝達部材が共に凸状連結部を有する場合に、凸状連結部が形成される側部を相互に対向させた状態で連結することが可能である。これによって、凸状連結部が一方の側部にだけ形成される駆動力伝達部材を連結する場合に、凸状連結部が解放されない状態で連結することができる。したがって、各駆動力伝達部材を連結して組立てられる複合型駆動力伝達部品の軸線方向長さを小さくすることができる。
【0026】
特に各駆動力伝達部材に回転支持部材を挿通し、変位阻止部材を回転支持部材に係着して、各駆動力伝達部材の回転支持部材に対する変位を阻止する構成とする場合には、各駆動力伝達部材の解放される側部に変位阻止部材を装着するための領域が必ず確保される状態となり、各駆動力伝達部材の回転支持部材に対する変位を阻止し、各駆動力伝達部材の回転支持部材からの脱落を防止するために、回転支持部材に係着する変位阻止部材として、特殊な部材を用いる必要がなく、凸状連結部が形成される側部の側および凹状連結部が形成される側部の側に、同一の変位阻止部材を用いることができるとともに、変位阻止部材の着脱作業を容易にすることができ、各駆動力伝達部材を連結して複合型駆動力伝達部品を組立てる作業および複合型駆動力伝達部品を分解する作業を迅速かつ容易にすることができる。変位阻止部材としては、たとえば、EリングおよびCリングなどの市販の部材を変位阻止部材として用いることが可能であり、その入手も容易である。また回転支持部材の突出量を小さくすることができる。
【0027】
請求項4記載の本発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の発明の構成において、各駆動力伝達部材には、軸線方向に貫通する嵌合孔が形成され、各駆動力伝達部材の各嵌合孔に嵌合可能であり、内径の異なる挿通孔が形成される複数の環状の軸径設定部材が、選択的に用いられて前記各嵌合孔に嵌合され、回転支持部材を軸径設定部材の挿通孔に挿通させることによって、各駆動力伝達部材を回転自在に支持することを特徴とする。
【0028】
本発明に従えば、各駆動力伝達部材には、軸線方向に貫通する嵌合孔が形成され、各駆動力伝達部材の各嵌合孔には、軸径設定部材が嵌合可能である。軸径設定部材は、環状であり、内径の異なる複数の軸径設定部材が選択的に用いられて、各駆動力伝達部材の嵌合孔に嵌合され、この軸径設定部材の挿通孔に回転支持部材が挿通されて、各駆動力伝達部材が回転自在に支持される。これによって各駆動力伝達部材を外径の異なる回転支持部材によって回転支持する場合に、回転支持部材の外径に対応させて各駆動力伝達部材を準備する必要がなく、駆動力伝達部材は、回転支持部材の外径が異なっても1種類だけでよい。
【0029】
ここで、上記の請求項1〜4記載の発明の構成において、凹状連結部および凸状連結部は、最小有効径の駆動力伝達部材の軸線と外周部との間となるの半径を有する領域に形成されるようにすればよく、これによって駆動力伝達部材の有効径に拘わらず、すべての駆動力伝達部材を連結することができる。また凹状連結部および凸状連結部は、駆動力を伝達するときに凸状連結部にかかる力に基づいて、形状および寸法が決定されてもよく、これによって不必要に大きな凹状連結部および凸状連結部を形成することなく、かつ凸状連結部に十分な強度を与えることができる。さらに、凹状連結部および凸状連結部は、周方向に延びる形状に形成されてもよい。これによって凸状連結部の軸線方向に垂直な断面の面積を小さくし、かつ駆動力を伝達するときにかかる力に対する強度を高くすることができる。またこのような凹状連結部および凸状連結部の形状および寸法は、最大有効径の駆動力伝達部材と、最小有効径の駆動力伝達部材とを連結するときに発生する最大トルクを想定して、この最大トルクを伝達可能とする形状および寸法に決定されるようにしてもよい。これによって駆動力伝達部材をいずれの組合わせで連結しても、凸状連結部は十分な強度を有している状態とすることができる。
【0071】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の駆動力伝達部材の連結構造が適用される画像処理装置の1つである複写機の主要構成の概略を示す断面図であり、図2は図1に示す複写機の循環式原稿自動給送装置、手動原稿載置装置および光学装置の概略を示す断面図であり、図3は図1に示す複写機の作像装置、定着装置およびシート給送装置の概略を示す断面図である。
【0072】
図1に示すように、面像処理装置である複写機は、複写機本体10の上方に、循環式原稿自動給送装置20、および原稿を手動でセットする手動原稿載置装置30が設けられている。複写機本体10には、光学装置40が上部に内蔵され、作像装置50および定着装置60が中段部に内蔵され、シート給送装置100が下部に部分的に外部に露出して内蔵されている。また、複写機本体10の一側方(図1において左側方)に後処理装置70が設けられている。
【0073】
図2に示すように、循環式原稿自動給送装置20の原稿載置台21に複数枚積重されて載置された原稿は、原稿分離給送手段22によって1枚ずつ分離されて、原稿給送ローラ23a,23b,23c,23dによって、コンタクトガラスなどの透明部材が配置された第1原稿露光部24に送られ、一方の面が第1原稿露光部24に対向するように配置される。原稿は、第1原稿露光部24を通過した後、スイッチバック機構から成る原稿反転手段25によって表裏が反転されて、第1原稿露光部24に対向した面と反対の面が第2原稿露光部26に対向するように配置される。さらに原稿は、第2原稿露光部26を通過した後、原稿戻し手段27a、27bによって、原稿裁置台21に載置されている原稿の最下部に戻される。このように、循環式原稿自動給送装置20は、第1原稿露光部24と第2原稿露光部26とに、順次、原稿を送給することができ、この循環式原稿自動送給装置20によって、第1および第2露光部24,26に送給された原稿は、後で詳述する光学装置40によって、原稿走行方式の露光走査が行われる。
【0074】
これに対して手動原稿載置装置30は、コンタクトガラス31と、コンタクトガラス31の上方に開放可能に設けた原稿カバー32とから成る。この手動原稿載置装置30に原稿を載置するときには、作業者は、手動で原稿カバー32を開放してコンタクトガラス31上の原稿載置基準位置に原稿を載置する。この状態で原稿カバー32を閉じると、原稿は、原稿カバー32によって、コンタクトガラス31に押しつけられる。この手動原稿載置装置30を用いる場合には、コンタクトガラス31上に静止した状態で載置された原稿は、後で詳述する光学装置40によって、原稿静止方式の露光走査が行われる。
【0075】
複写機本体10の上部に内蔵される光学装置40は、露光ランプ41および第1ミラー42が一体的に設けられる走査ユニット43と、第2ミラー44と第3ミラー45が一体的に設けられる移動ミラーユニット46と、変倍レンズ47と、第4ミラー48aと、第5ミラー48bと、第6ミラー49とから成る。この光学装置40は、走査ユニット43を原稿面沿って走査しながら、原稿面を露光ランプ41によって照射し、このときに原稿面で反射する反射光を、第1ミラー42、第2ミラー44、第3ミラー45、変倍レンズ47、第4ミラー48a、第5ミラー48b、および第6ミラー49を介して、次ぎに説明する感光体51の表面に導き、原稿の画像を表す反射光による光学像を結像する。
【0076】
循環式原稿自動給送装置20を用いて、複数枚の原稿を機械操作によっていわば自動的に送給し、その原稿の原稿面を露光走査する場合に、第1原稿露光部24に対向する側の原稿面を露光走査するときには、走査ユニット43は第1原稿露光部用の停止位置43aに停止し、第1原稿露光部24に臨む位置を走行して通過する原稿を、原稿の走行に依存して露光走査するとともに、また第2原稿露光部26に対向する側の原稿面を露光走査するときには、走査ユニット43は第2原稿露光部用の停止位置43bに停止し、第2原稿露光部26に臨む位置を走行して通過する原稿を、原稿の走行に依存して露光走査する。
【0077】
これに対して手動原稿載置装置30を用いて、作業者が1枚の原稿をコンタクトガラス上に静止した状態で載置し、その原稿の原稿面を露光走査する場合に、走査ユニット43はコンタクトガラス31の一端部(図2において左端部)に対応する待機位置43cから他端部に向けて(図2の右方へ)移動しながら、原稿を露光操作する。このとき、移動ミラーユニット46は走査ユニット43の移動速度の半分の速度で同一方向に移動する。
【0078】
図3に示すように、複写機本体10の中段部に内蔵される作像装置50は、感光体51の周囲に、感光体51の回転方向A(図3において時計まわりの方向)に沿って、順次、帯電器52、露光用光路53、現像手段54、転写器55、剥離放電器56、クリーナ57および除電ランプ58などの主要部品が設けられて構成されている。帯電器52は、回転する感光体51の表面に電荷を供給して、感光体51の表面を一様に帯電させる。次に、帯電器52によって一様に帯電された感光体51の表面が露光用光路53に臨む露光用開口領域51aに至ると、光学装置40によって得られ、導かれる原稿からの反射光が露光用光路53を通して感光体51に照射され、これによって感光体51の表面の一様な電荷が原稿像に対応した電荷に変化し、感光体51の表面に静電潜像が形成される。
【0079】
次に、この静電潜像が形成された感光体51の表面が現像手段54に対向する位置に移動すると、現像手段54によって静電潜像を形成している電荷と逆極性の現像剤が供給され、静電潜像に現像剤が静電気力で付着して、静電潜像は顕像化した現像剤像になる。次に、現像剤像が形成された感光体51の表面が転写器55に対向した位置に至ると、感光体51の表面の電荷と同極性の電荷が、転写器55からシート給送装置100によって感光体51に向かって給送されるシートに供給されて、感光体51に密着したシートの電位が感光体51の表面電位よりも高くなり、感光体51の表面の現像剤像が、シートに向けて吸引され、感光体51の表面からシート上に、現像剤像を転写される。
【0080】
次に、転写器55に隣接された剥離放電器56によって、転写器55の供給電荷とは逆極性の電荷が供給され、感光体51の表面とシートとの密着性が低下して、シートが現像剤像を担持した状態で感光体51の表面から剥離する。さらに、感光体51の表面が移動してクリーナ57に対向する位置に至ると、転写時にシートに移動せずに感光体51の表面に残留した現像剤が、感光体51の表面から除去される。次に、残留現像剤の除去された感光体51の表面が除電ランプ58の位置に移動すると、除電ランプ58から除電光が照射されて、感光体51の表面電位をほぼ一様な低い電位にし、帯電器51により帯電されるときに、感光体51の表面電位が高くなりすぎたり、表面電位の一様性が低下するのを防止することができる。このような行程が連続して行われて、露光走査された原稿像が、現像剤像としてシート上に形成される。なお、クリーナ57によって回収された現像剤は、図示しない現像剤回収搬送路を介して現像剤回収容器148に送られる。
【0081】
前述した作像装置50の転写部にシートを給送するシート給送装置100は、複写機本体10の下部に部分的に外部に露出して内蔵されており、第1シート給送装置110、第2シート給送装置120、第3シート給送装置130、両面給送装置140および手差し給送装置150から構成され、手差し給送装置150だけは複写機本体10の外部に露出している。各シート給送装置110,120,130,140,150は、主要な手段として、各シート載置手段111,121,131,141,151と、呼び込み絵送手段112,122,132,142,152、および分離給送手段113,123,133,143,153から成る給送ユニット114,124,134,144,154とがそれぞれ設けられている。
【0082】
また、各シート給送装置110,120,130,140,150によって、1枚ずつ給送されるシートを感光体51に導く搬送路には、感光体51の直前に設けられた同期整合手段160と、各シート給送装置110,120,130,140,150との間に、適宜、搬送ローラが配置されている。シート給送装置110,120,130,150から給送されたシートは、搬送路の途中に配置された搬送ローラによって同期整合手段160まで送られ、同期整合手段160によって、シートの前端線と感光体51の軸線とが平行となるように揃えられるとともに、感光体51の表面上に形成された現像剤像の位置と同期が取られて、感光体51に向かって送給される。転写部で現像剤像を担持したシートは、剥離放電器56によって感光体51から剥離され、搬送ベルト85によって定着装置60に送られる。
【0083】
定着装置60は、アルミニウムなどの金属パイプの表面に耐熱性の離型性樹脂を被覆して形成したヒートローラ61、金属の芯金の周囲にシリコンゴムなどから成る耐熱性弾性層を被覆して形成した圧着ローラ62、ヒートローラ61の内部に配置されて熱を供給するための加熱源であるヒーターランプ63、ヒーターランプ63の温度を所定の温度に保つためにヒートローラ61の外周に接触して配設されるサーミスタなどの温度検知器64、ヒートローラ61あるいは圧着ローラ62からシートを剥離するためにヒートローラ61あるいは圧着ローラ62の外周に接触して配置された剥離爪65、ならびにヒートローラ61と圧着ローラ62とを圧接する加圧手段(図示しない)などの主要部品によって構成されている。前述の作像装置50によって形成された未定着状態の現像剤像を担持したシートが、搬送ベルト85によって搬送されて定着装置60に至り、ヒートローラ61と圧着ローラ62の間を通過すると、熱と圧力がシートに加えられて、未定着状態の現像剤像はシートに定着され、その後、シートは、剥離爪65によリヒートローラ61或いは圧着ローラ62から剥離されて、定着装置60から送り出される。
【0084】
定着装置60から送り出されたシートは、搬送ローラ86を通過した後、切換ゲート87によって搬送路を切替られて、排出ローラ88により複写機本体10の外部に排出されるか、あるいは搬送ローラ89と正逆転ローラ90によって、スイッチバック搬送路91に送られる。スイッチバック搬送路91に搬入されたシートは、切換えゲート92による搬送路の切り換えと正逆転ローラ90の逆転とによって、両面給送装置140に向かって搬出される。スイッチバック搬送路91から搬出され、送りローラ93を通過したシートは、両面給送装置140に順に積み重ねられて載置される。両面給送装置140に一時的に載置されたシートは、呼び込み給送手段142と分離給送手段143とによって、1枚ずつ分離されて給送される。両面給送140から給送れたシートは、シートの画像が形成されていない面が感光体51に対向するように、再度、感光体51に向かって給送される。
【0085】
図示しない操作パネルにより、片面モードが選択された場合、シート載置手段111,121,131,151から給送されたシートは、片面に面像を形成され定着された後、複写機本体10から外部に排出される。これに対して、両面モードが選択された場合、シート載置手段111,121,131,151から給送されたシートは、片面に画像が形成されて定着された後、両面給紙装置140に載置されて、再度、感光体51に向かって給送されて、面像の形成されていない反対の面にも画像を形成された後に、片面モードの場合と同様に複写機本体10の外部に排出される。
【0086】
上述のようにして複写機本体10の外部に排出されたシートは、後処理装置70に搬入される。再び図1を参照して、後処理装置70は、ステープルトレイ74、ステープラ75、プッシャー76、綴じシート排出トレイ77、およびスタックトレイ80などの主要要素を有して構成されている。複写機本体10から排出されたシートは、入り口ローラ71に送られて、切換えゲート81によって搬送路が切り換えられて、搬送ローラ73を介してステープルトレイ74に積載されるように送られるか、あるいは搬送ローラ78および排出ローラ79を介してスタックトレイ80に積載されるように送られる。ステープルトレイ74に積載されたシートは、所定の部毎にステープラ75で綴じられた後に、プッシャー76で綴じシート排出トレイ77に排出される。
【0087】
以上説明した複写機内に配置された種々の装置は、複写機内に配置された駆動源であるモータやソレノイドなどから駆動力を、駆動力伝達装置を介して得ている。すなわちたとえば走査ユニット43および移動ミラーユニット46の移動させるための動力、感光体51を回転させるための動力、ならびに原稿およびシートを搬送するための各ローラを回転するための動力などをモータやソレノイドから、駆動力伝達部材を介して得ている。
【0088】
このような複写機において、モータやソレノイドからの動力を各装置に伝達する伝達装置は、多数の駆動力伝達部品を有している。この駆動力伝達部品は、たとえばギヤであり、これらギヤを大きく分類すると、他の部材と接合して駆動力の伝達作用を成す伝達作用部、すなわち他のギヤと噛合して相互に回転力を伝達するための歯部を1つだけ有するギヤ部材と、歯部が軸線方向に複数形成される複合型駆動伝達部品である複合型ギヤ体とに分類される。上述のように複合型ギヤ体を複数の配置位置で共用するためには、各配置位置において、複合型ギヤ体の各歯部が共に作用する必要があり、複合型ギヤ体を複数の配置位置で共用することが困難であったことに鑑み、複数のギヤ部材を含む構成部材を組立てることによって複合型ギヤ体を構成し、これによって金型などによってしなければならない成型品の種類を低減するために、本発明の駆動力伝達部材の連結構造が実施される。
【0089】
本発明のうち、まず請求項1〜4に記載される第1グループの発明について、図4〜図41を参照して説明する。図4は、本発明の第1グループの実施の一形態の駆動力伝達部材であるギヤ部材の連結構造に従って連結される複合型駆動伝達部品(以下、「組立体」と称する場合がある)500を有するギヤ列を示す断面図である。図5(1)は組立体500を構成するギヤ部材103を示す正面図であり、図5(2)は図5(1)の切断面線C−Cから見たギヤ部材103の断面図であり、図5(3)はギヤ部材103の背面図である。図6(1)は組立体500を構成するギヤ部材104を示す正面図であり、図6(2)は図6(1)の切断面線D−Dから見たギヤ部材104の断面図であり、図6(3)はギヤ部材104の背面図である。図7(1)は組立体500を有するギヤ列を構成するギヤ部材101を示す正面図であり、図7(2)は図7(1)の切断面線A−Aから見たギヤ部材101の断面図であり、図7(3)はギヤ部材101の背面図である。図8(1)は組立体500を有するギヤ列を構成するギヤ部材102を示す正面図であり、図8(2)は図8(1)の切断面線B−Bから見たギヤ部材102の断面図であり、図8(3)はギヤ部材102の背面図である。
【0090】
本形態では、前述のように駆動伝達部材として、外周部の歯部を他の部材と噛合することによって駆動力を伝達する4種類のギヤ部材101〜104を例に挙げて説明する。ギヤ部材103には、軸線方向一側部に軸線方向他側部に向かって残余の部分よりも凹む凹状連結部103aが形成されており、凹状連結部103aを設けた軸線方向一側部とは反対側の軸線方向他側部に軸線方向一側部から離反する方向に残余の部分よりも突出する凸状連結部103bが形成されている。ギヤ部材101、ギヤ部材102、およびギヤ部材104にも、ギヤ部材101と同様に、軸線方向一側部に凹状連結部101a,102a,104aが形成され、軸線方向他側部に凸状連結部101b,102b,104bがそれぞれ形成されている。
【0091】
各凹状連結部101a〜104aは、同一形状に形成され、かつ各ギヤ部材101〜104の軸線に対して同一の位置に配置されている。また各凸状連結部101b〜104bについても同様に、同一形状に形成され、かつ各ギヤ部材101〜104の軸線に対して同一の位置に配置されている。さらに各凹状連結101a〜104aの各ギヤ部材101〜104の一側部の表面からの深さ寸法H2よりも、各凸状連結部101b〜104bの高さ寸法H1が小さくなるように(H1<H2)形成されている。また各凸状連結部101b〜104bは、各凹状連結部101a〜104aに、大きくがたつくことなく安定して嵌合し、かつその嵌合および離脱動作を円滑に行うことができる形状に形成され、各ギヤ部材101〜104の連結および離脱作業が容易である。
【0092】
これらの各凹状連結部101a〜104aと、各凸状連結部101b〜104bとは、各ギヤ部材101〜104の中心部に各歯車部材101〜104を貫通して形成される軸受け孔101c〜104cと駆動力伝達作用部である歯部101d〜104dとの間に、軸受け孔101c〜104cの中心となる各ギヤ部材の各軸線Oから一定の距離に、かつ周方向に180度毎に2箇所形成されている。このように各ギヤ部材101〜104の形成する各凹状連結部101a〜104aおよび各凸状連結部101b〜104bが、統一性を有する構成とすることによって、同一種のギヤ部材同士または異なる種類のギヤ部材を任意に選択して同一軸線上に配置し、凸状連結部を凹状連結部に嵌合して係止し、各ギヤ部材を軸線まわりに、回転力を伝達可能に、かつ軸線方向に相互に着脱可能に連結することができる。
【0093】
具体的に述べると、図4に示すように各ギヤ部材103,104を、凸状連結部103bを凹状連結部104aに嵌合することによって連結し、組立体500を構成することができる。図示しないけれども言うまでもなく、他のギヤ部材101,102についても同様に連結することができる。特に各ギヤ部材101〜104には、凹状連結部101a〜104aと凸状連結部101b〜104bとが形成され、しかも相互に異なる側部に配置されているので、各ギヤ部材101〜104のうち2つを任意に選択しても、それら2つのギヤ部材は必ず連結することができる。すなわち選択されたギヤ部材の少なくとも1つが凹状連結部および凸状連結部を有しているので、これと連結されるギヤ部材は凹状連結部または凸状連結部を有していれば連結可能であり、全てのギヤ部材101〜104同士で相互に連結することができる。
【0094】
これによって4種類のギヤ部材101〜104を準備することによって、2つの歯部101d〜104dを有する10種類、すなわち異種間の組合せが6種類と同種間の組合せが4種類との計10種類の複合型駆動力伝達部品を組み立てることができる。すなわちギヤ部材の種類よりも多数の複合型駆動力伝達部品を組み立てることができる。この効果は、2種類以上のギヤ部材を準備したときに達成可能である。またこれらギヤ部材101〜104は、単体で用いることも可能であるとともに、3つ以上の歯部を有する組立体を組立てることも可能であり、これらをも含めると、さらに多くの駆動力伝達部品を構成することができる。
【0095】
なお本明細書において以下も同様に、4種類のギヤ部材101〜104を主に例に挙げて説明するけれども、複写機全体および他の機器などに対して、共用を図る全てのギヤ部材に、同様の凹状連結部および凸状連結部を形成することによって、全てのギヤ部材を連結することができる。準備するギヤ部材の種類が多くなれば、構成可能な駆動力伝達部品全体の種類に対して準備したギヤ部材の種類の比率は小さくなり、前述の本発明の効果は大きくなり、したがって多くの駆動力伝達部品を用いる複写機などの画像処理装置では、本発明の絶大な効果が発揮される。
【0096】
図4に示すように、駆動機構であるギヤ列を支持するフレーム200には、回転支持部材である回転軸201、回転軸202および回転軸203が一体的に固定して立設されており、各回転軸201〜203は相互に平行に設けられている。回転軸201がギヤ部材101に挿通され、回転軸202がギヤ部材102に挿通され、また回転軸203が各ギヤ部材103,104から成る組立体500に挿通され、各ギヤ部材101,102および組立体500が回転自在に支持されている。
【0097】
駆動力の伝達経路において、駆動源に近い側にギヤ部材101配置されており、駆動源から遠い側にギヤ部材102が配置され、ギヤ部材101からギヤ部材102に、回転速度を大きくして駆動力を伝達するために、組立体500が介在されている。組立体500は、2つのギヤ部材103,104が前述のように連結されて、一体的に回転するように構成されている。ギヤ部材103はギヤ部材101と噛合し、ギヤ部材104はギヤ部材102と噛合している。この状態で、ギヤ部材101の回転が、ギヤ部材103からギヤ部材104を介して、ギヤ部材102に伝達される。
【0098】
各ギヤ部材101〜104は、フレーム200に臨む側に各凸状連結部101b〜104bを配置して、各回転軸201〜203がそれぞれ挿通され、これら回転軸201〜203にEリングなどの変位阻止部材301,302,303を各回転軸201〜203に係着して、各回転軸201〜203に対する変位を阻止し、抜け落ちることが防がれている。さらに詳しく述べると、各変位阻止部材301〜303は、各ギヤ部材101〜104の軸線方向の変位を所定量内におさえる働きを主に成し、他に各ギヤ部材101〜104の抜けも防止できる。
【0099】
なお本形態では各ギヤ部材の凸状連結部と凹状連結部とはギヤ部材の回転方向、すなわち周方向に位相が90度ずれて配置されているが、他の形態として凸状連結部と凹状連結部の回転方向の位相は一致していても良く、同様の効果を達成することができる。また以下に説明する図面も含めて、理解を容易にするために、各ギヤ部材101〜104は、特に断らない限りは、凸状連結部と凹状連結部とが同一位相に配置されていると仮定して断面を示す。
【0100】
また凹状連結部の深さ寸法H2よりも、凸状連結部の高さ寸法H1が小さくなるように形成されているので、図4にギヤ部材103とギヤ部材104とが連結される場合を例に示すように、ギヤ部材103とギヤ部材104とは、その側面が当接してギヤ部材間に間隔が生じない。したがって組立体500の安定性が向上される。すなわち各ギヤ部材同士のがたつきが抑制される。さらにこのように、回転軸203によって各ギヤ部材101,102および組立体500を支持する場合に、回転軸のボス部201a,202a,203aの高さ寸法H3が凸状連結部の高さ寸法H1よりも大きく、かつボス部203aの外径寸法D10が凸状連結部101b〜104bの半径方向内側端の内径寸法D11より小さい場合には、ギヤ部材の凸状連結部がある側の軸線方向他側部をフレーム200に対向するようにしてギヤ部材を配置すればよい。これによってスペースを有効に利用することができる。
【0101】
また本発明の第1グループの他の形態として、各駆動力伝達部品は、組立体500を例にとり、図9に示すように、回転軸203のボス部203aの外径寸法D10が凸状連結部103bの半径方向内側端の内径寸法D11より大きくなる場合には、回転軸203のボス部203aに凸状連結部103bの先端部を当接させる状態で配置してもよい。この場合には、ボス部203aの高さH3を小さくすることによって、省スペース化を図ることができる。
【0102】
本発明の第1グループのさらに他の形態として、凸状連結部103bを凹状連結部104aに嵌合して組立体501を構成する場合には、この組立体501を、図10に示すように、フレーム200に凹状連結部103aが対向するように配置してもよい。この例のようにフレームに凹状連結部101a〜104aを対向させて配置する場合に、凸状連結部101b〜104bが回転軸201〜203に近接する場合には、変位阻止部材として、ビス304を用いて各駆動力伝達部品の変位を阻止し、脱落を防止することができる。
【0103】
変位阻止部材としてEリング301〜303などを用いる場合およびビス304を用いる場合において、これらの変位阻止部材301〜303,304を回転軸201〜203から離脱することによって、各駆動力伝達部品101,102,500;501を回転軸から取外すことが可能であり、各部品の交換が可能であり、その作業も容易である。特にEリングを用いる場合には作業性に優れている。また各組立体500,501は各ギヤ部材103,104に分解可能であり、組立体500,501全体ではなく、一方のギヤ部材103,104だけを交換することができ、経済的である。
【0104】
次に、駆動力伝達部品が回転軸に対して変位して抜けないようにするための変位阻止部材として、ビスなどに比して簡単に着脱作業することができるEリングなどを用いることができるようにして、各駆動力伝達部品、すなわち各ギヤ部材101〜104およびこれらから成る組立体の着脱および組立ならびに分解作業の迅速化および容易化を図ることができる形態について説明する。
【0105】
まず、各ギヤ部材101〜104の凸状連結部101b〜104bが軸受け孔101d〜104dからあまり離れていない配置、すなわち各凸状連結部材101b〜104bの半径方向内方側面の内径がEリングの外径よりも小さい構成であっても、各ギヤ部材101〜104が回転軸から抜けないように規制する変位阻止部材にとしてEリングなどの変位阻止部材を用いることができる形態について説明する。図11は本発明の第1グループの実施の他の形態の駆動力伝達部材の連結構造が実施される組立体502を示す断面図であり、図12(1)は組立体502を構成するスペーサ部材105を示す正面図であり、図12(2)は図12(1)の切断面線E−Eから見た断面図である。
【0106】
本形態の連結構造は、スペーサ部材105を備え、Eリングである変位阻止部材303が配置される側に凸状連結部104bを位置させる場合に、その凸状連結部104bが形成されるギヤ部材104の軸線方向他側部に、スペーサ部材105が装着される。スペーサ部材105にも、各ギヤ部材101〜104の凹状連結部101a〜104aと同様の形状を有する嵌合凹部105aが形成されており、任意のギヤ部材101〜104の凸状連結部101b〜104bが嵌合可能である。スペーサ部材105の厚さ寸法H5は、各ギヤ部材101〜104の凸状連結部101b〜104bの高さ寸法H1以上、本形態では若干大きく選ばれている。
【0107】
このスペーサ部材105は、ギヤ部材104の凸状連結部104bの高さ寸法H1以上の深さ寸法H4を有する嵌合凹部105aが形成されるとともに、各ギヤ部材101〜104と同様の軸受け孔105cが形成されている。嵌合凹部105aは、厚み方向に貫通し、凸状連結部104bと同一の配置位置に形成されている。
【0108】
スペーサ部材105は、その嵌合凹部105aに、ギヤ部材104の凸状連結部104bが嵌合される状態で、ギヤ部材104の他側部に凸状連結部を除く残余の領域で当接し、装着される。これによって、変位阻止部材の装着およびその作業のための領域Sを、変位阻止部材に各ギヤ部材101〜104の軸線方向一側部が臨む場合と同様に確保することができる。すなわち、変位阻止部材の最外径D12が各ギヤ部材、たとえばギヤ部材103の凸状連結部103bの内径よりも大きい場合であっても、変位阻止部材として同一種類のEリングから成る部材303を用いることができる。
【0109】
本発明の他の形態として、スペーサ部材105の嵌合凹部105aは、本形態のように厚み方向に貫通する孔ではなく、有底の窪みであっても良く、同様の効果が達成される。
【0110】
図13は本発明の第1グループの実施の他の形態の駆動力伝達部材の連結構造が実施される組立体503を示す断面図であり、図14(1)は組立体503を構成するスペーサ部材120を示す正面図であり、図14(2)は図14(1)の切断面線F−Fから見た断面図である。スペーサ部材は、各ギヤ部材101〜104の凸状連結部101b〜104bを除く領域で軸線方向他側部に当接させて、この状態で凸状連結部101b〜104bを避けて、凸状連結部101b〜104bよりも軸線方向に突出する部材であればよい。たとえば、スペーサ部材120とし、同様の軸受け孔120cが形成される円筒状に構成してもよい。このスペーサ部材120は、回転軸203とギヤ部材104の凸状連結部104bとの間の領域に配置される。このようなスペーサ部材120も、前述のスペーサ部材105と同様の効果を達成することができる。またこのスペーサ部材120は、スペーサ部材105に比べて、構成が簡単であり、製造が容易である。
【0111】
次に、各ギヤ部材101〜104の凸状連結部101b〜104bを軸受け孔101d〜104dから大きく離して配置、すなわち各凸状連結部材101b〜104bの半径方向内方側面の内径がEリングの外径よりも大きい構成とすることによって、各ギヤ部材101〜104が回転軸から抜けないように規制する変位阻止部材にとしてEリングなどの変位阻止部材を用いることができる形態について説明する。図15は本発明の第1グループの実施のさらに他の形態の連結構造が実施される組立体504を示す断面図であり、図16は図15の上側から見た平面図である。図11〜図14を参照して上述した形態では、回転軸203の軸方向長さが長くなるので、設計上、これを避けたい場合に、本形態の連結構造が好適に実施される。本形態では、上述の形態と対応する部分に同一の参照符号を付し、異なる構成についてだけ説明する。
【0112】
本形態では、駆動力伝達部材である各ギヤ部材101〜104は、凸状連結部101b〜104b、および凹状連結部101a〜104aが形成される位置が、軸受け孔101c〜104cから大きく半径方向外方に離れている。これによって、変位阻止部材301〜303の装着領域および装着ならびに除去作業に必要な作業領域Sが確保されている。したがって、図11〜図14と同様に、Eリングなどの変位阻止部材301〜303を用いて、駆動力伝達部品の着脱、ならびに組立体の組立および分解の迅速化および容易化を図り、変位阻止部材の種類の統一を計ることができる。また回転軸の軸線方向長さを短くすることができる。
【0113】
また他の構成によって、各ギヤ部材101〜104の各凸状連結部101a〜104dが組立体の軸線方向に突出しない構成として、組立体の軸線方向の厚みを小さくする形態について、以下に説明する。図17は本発明の第1グループの実施のさらに他の形態の組立体505を示す断面図である。図18(1)は組立体505を構成するギヤ部材103を示す正面図であり、図18(2)は図18(1)の切断面線G−Gから見たギヤ部材103の断面図であり、図18(3)は図18(1)の切断面線H−Hから見たギヤ部材103の断面図であり、図18(4)はギヤ部材103の背面図である。図19(1)は組立体505を構成するギヤ部材104を示す正面図であり、図19(2)は図19(1)の切断面線I−Iから見たギヤ部材104の断面図であり、図19(3)は図19(1)の切断面線J−Jから見たギヤ部材104の断面図であり、図19(4)はギヤ部材104の背面図である。図17には、ギヤ部材103の凸状連結部103bとギヤ部材104の凸状連結部104b側の凹状連結部104eとの連結を示す断面と、ギヤ部材103の凸状連結部103b側の凹状連結部103eとギヤ部材104の凸状連結部104bとの連結を示す断面とを、回転軸203の左側および右側に、同時に示している。上述の形態と対応する部分には同一の参照符号を付し、異なる構成についてだけ説明する。
【0114】
この形態で、各ギヤ部材101〜104(ギヤ部材101,102は図示せず)凸状連結部101b〜104bが組立体の端面側に位置しない例を説明する。各ギヤ部材101〜104の凸状連結部101b〜104bが形成される軸線方向他側部には、加えて凹状連結部101e〜104eが形成される。この形態において、各凸状連結部101b〜104bと、軸線方向一側部に形成される凹状連結部101a〜104aと、軸線方向他側部に形成される凹状連結部101e〜104eとは、周方向に60度ずつ位相がずれてそれぞれ形成されている。
【0115】
本形態の構成に従えば、2つのギヤ部材103,104を連結する場合には、凸状連結部103b,104bと凹状連結部103e,104eとの両方を設けた軸線方向他側部同士を対向させて、各ギヤ部材103,104を連結する。これによって、組立体505の軸線方向両側部から各凸状連結部103b,104bのいずれも突出しない構成とすることができる。これによって、各凸状連結部103b,104bが軸受け孔103c,104cから離れていない構成であっても、前述と同様にEリングなどの変位阻止部材301〜303を用いて、組立と分解の迅速性、変位阻止部材の種類の統―を計ることができる。また変位阻止部材の統一によって、変位阻止部材の着脱工具の種類を少なくできる。
【0116】
図20(1)は本発明の第1グループの実施のさらに他の形態の連結構造のギヤ部材103を示す正面図であり、図20(2)は図20(1)の切断面線K−Kから見たギヤ部材103の断面図であり、図20(3)はギヤ部材103の背面図である。本形態では、ギヤ部材103を例に挙げて、対応する部分に同一の参照符号を付し、上述の形態と異なる部分だけ説明するけれども、他のギヤ部材101,102,104についても同様に構成される。
【0117】
本形態では、図1〜図16に示す形態と同様に、各ギヤ部材101〜104の各凹状連結部101a〜104aと各凸状連結部101b〜104bとが、周方向に90度ずつ位相がずれて形成され、さらに各凹状連結部101a〜104aは軸線方向に貫通して形成される。これによって、厚み方向に貫通する各凹状連結部101a〜104aが、各凸状連結部101b〜104bが形成される側部に形成さる凹状連結部としても機能する。このような構成にしても、同様の効果を達成することができる。さらに軸線方向両側部に個別に凹状連結部を形成する構成と比較して、製造が容易である。
【0118】
次に組立体を構成するギヤ部材の軸線方向の位置関係を設定する構成について、図21〜図26によって説明する。図21は本発明の実施のさらに他の形態の駆動力伝達部材の連結構造が実施される組立体506を示す断面図であり、図22(1)は組立体506を構成する間隔設定部材106を示す正面図であり、図22(2)は図22(1)の切断面線L−Lから見た断面図である。
【0119】
たとえば、ギヤ部材103の歯部103に対するギヤ部材104の歯部104dの位置が、上述の形態と比較して、軸線方向に移動する構成、つまり、ギヤ部材103とギヤ部材104とが一体的に回転可能であり、かつ各歯部103d,104dが相互に離れている構成は、設計上必要になる。このような場合には、ギヤ部材103の凹状連結部103aに嵌入可能であり、離間したい距離に対応して厚みが決定される間隔設定部材106を用いる。
【0120】
間隔設定部材106は、ギヤ部材104の凹状連結部104aに嵌入させて、いわば凹状連結部104aを底上げし、ギヤ部材103の凸状連結部103bを間隔設定部材106に当接させて、各ギヤ部材103,104を間隔をあけて配置する。このとき、間隔設定部材106の厚みH5は、凹状連結部104aの深さ寸法H2よりも小さく選ばれ、ギヤ部材103の凸状連結部103bは、ギヤ部材104の凹状連結部104aに嵌合して連結しており、各ギヤ部材103,104は一体的に回転することができる。
【0121】
間隔設定部材106の厚み方向に垂直な断面の形状を、凹状連結部104aの軸線に垂直な断面の形状とほぼ同じにし、かつわずかに大きくして、間隔設定部材106を凹状連結部104aに締まりばめの状態で嵌入し、凹状連結部104aから脱落しないようにし、作業性を向上するようにしてもよい。
【0122】
図23は本発明の第1グループの実施のさらに他の形態の駆動力伝達部材の連結構造が実施される組立体507を示す断面図であり、図24(1)は組立体507を構成する間隔設定部材130を示す正面図であり、図24(2)は図24(1)の切断面線M−Mから見た断面図である。図21および図22を参照して説明した形態では、間隔設定部材130が小さく作業時に扱いにくく、また凹状連結部の数だけ作業数が必要になるので、より作業を間単にするために、本形態の間隔設定部材が実施される。問隔設定部材130に、回転軸203が挿通するための軸受け孔130cと、ギヤ部材103の凸状連結部103bが挿通するための挿通孔130aが形成される。間隔設定部材130が半径方向にずれて各ギヤ部材103,104の回転の伝達に支障を来さないように、軸受け孔130cの内径寸法は、回転軸203の外径より大きく、たとえば若干大きく選ばれている。
【0123】
この間隔設定部材130は、凸状連結部103bが挿通孔130aを挿通し、さらにギヤ部材104の凹状連結部104aに嵌合するように配置される。これによって、各ギヤ部材103,104の軸線方向における相互位置の設定が行えるとともに、組立作業の簡単化が計れる。
【0124】
図25は本発明の第1グループの実施のさらに他の形態の駆動力伝達部材の連結構造が実施される組立体508を示す断面図であり、図26(1)は組立体508を構成する間隔設定部材131を示す正面図であり、図26(2)は図26(1)の切断面線N−Nから見た断面図である。本形態は、図23および図24に示す形態と同様の効果を達成できる形態である。本形態の間隔設定部材131は、回転軸203が挿通可能な軸受け孔131cが形成された円環状の部材である。問隔設定部材130の外径寸法は、ギヤ部材103の凸状連結部103bの半径方向内方端の内径より小さく選ばれている。この間隔設定部材131は、各ギヤ部材103,104介在され、この状態で、凸状連結部103bが凹状連結部104aに嵌合する。この形態では、上述の効果に加えて、間隔設定部材131の構成が簡単であり、製造が容易になる。
【0125】
図21〜図26に示す形態では、各ギヤ部材103,104の間隔を設定する例を挙げて説明したけれども、他のギヤ部材101,102を用いる場合であっても同様に実施可能である。
【0126】
図21〜図26に示す形態では、各ギヤ部材101〜104間の間隔設定量が各ギヤ部材101〜104の凹状連結部101a〜104aの深さ寸法H2を越える場合には適用できないが、以下に、このような場合であっても設定可能な構成について図27〜図30を参照して説明する。図27は本発明の第1グループの実施のさらに他の形態の組立体509を示す断面図である。図28(1)は組立体509を構成する間隔設定部材132を示す正面図であり、図28(2)は図28(1)の切断面線P−Pから見た断面図であり、図28(3)は間隔設定部材132の背面図である。上述の形態と対応する部分には同一の参照符号を付し、異なる部分だけ説明する。
【0127】
間隔設定部材132は、軸線方向一側部に各ギヤ部材101〜104の凸状連結部101b〜104bが嵌合可能な凹状連結部132aと、軸線方向他側部に各ギヤ部材101〜104の凹状連結部101a〜104aに嵌合可能な凸状連結部132bが形成されている。また凸状連結部132bを除く軸線方向の厚みH7が、各ギヤ部材101〜104間の間隔設定量となるので、この厚みH7が適宜選ばれる。間隅設定部材132の凸状連結部132bをギヤ部材104の凹状連結部104aに嵌合し、ギヤ部材103の凸状連結部103bを間隔設定部材132の凹状連結部132aに嵌合して、この間隔設定部材132は、各ギヤ部材103,104間に介在される。
【0128】
これによって各ギヤ部材103,104を一体的に回転可能に連結し、かつ各ギヤ部材103,104間に前記厚みH7に相当する間隔をあけることができる。このような間隔設定部材132は、各ギヤ部材103,104を一体的に回転可能に連結するにあたって、前記厚みH7が制限を受けないので、各ギヤ部材103,104間の間隔を大きくしたい場合に好適に実施することができる。
【0129】
図29は、本発明の第1グループの実施のさらに他の形態の組立体510を示す断面図である。図30(1)は組立体510を構成する間隔設定部材132を示す正面図であり、図30(2)は図31(1)の切断面線Q−Qから見た断面図であり、図30(3)は間隔設定部材133の背面図である。上述の形態と対応する部分には同一の参照符号を付し、異なる部分だけ説明する。図21〜図28に示す形態では、凸状連結部が組立体の軸線方向に突出するのに対して、本形態ではこの不具合を防止することができる。
【0130】
本形態の間隔設定部材133の軸線方向両側部には、各ギヤ部材101〜10b〜104bが嵌合可能な凹状連結部133a,133eが形成される。またこの間隔設定部材133は、その厚みH8が間隔設定量となるので、適宜選択される。各ギヤ部材103,104の凸状連結部103b,104bが、間隔設定部材133の各凹状連結部133a,133eに嵌合される状態で、間隔設定部材133は、各ギヤ部材103,104間に介在される。これによって、組立体510の軸線方向両側部から凸状連結部が突出することがないので、組立作業および分解作業の迅速性や変位阻止部材の種類の統一を図ることができる。また、組立体510の軸線方向長さが短くなり、回転軸が不要に長くなることも防止できる。
【0131】
また軸線方向一側部の凹状連結部132aと、軸線方向他側部の凹状連結部132eとを、周方向に位相をずらして形成することによって、軸線方向両側部の凹状連結部132a,132eの深さ寸法を足した寸法が、間隔設定部材132の厚さ寸法よりも大きい場合に、各凹状連結部132a,132eが連通してしまい、各凹状連結部132a,132eに各ギヤ部材103,104の各凸状連結部103b,104bを嵌合したときに、各凸状連結部103b,104bが相互に当接し、これによって所望の間隔設定量よりも大きな設定量の間隔が生じてしまうことを防止することができる。
【0132】
図27〜図30を参照して説明した形態では、単一の間隔設定部材132または間隔設定部材133を用いてその厚みによって、各ギヤ部材103,104間の間隔を設定しているので、設定量が異なる組立体の数と同一の数だけ、厚みの異なる間隔設定部材を準備する必要がある。この不具合を解消して、細かな設定を可能とし、かつ多段的に設定可能としたうえで、加えて間隔設定部材の種類を低減することができる形態について、図31〜図38をそれぞれ参照して以下に説明する。
【0133】
図31は本発明の実施の第1グループのさらに他の形態の組立体511を示す断面図であり、図32は厚さ寸法H8の異なる複数の間隔設定部材133を示す断面図である。本形態では、各ギヤ部材103,104の相互位置間隔を設定する間隔設定部材を2系統準備する。1系統目は、各ギヤ部材103,104間の相互位置間隔を粗く設定するための粗間隔設定部材として、図30に示す間隔設定部材133を準備し、2系統目は、各ギヤ部材103,104間の相互位置間隔を細かく設定するための微間隔設定部材として、図22に示す間隔設定部材106と準備する。
【0134】
粗間隔設定部材133は、軸線方向両側部の凹状連結部133a、133eの深さ寸法を足した寸法が、間隔設定部材133の厚さ寸法よりも大きい場合に、各凹状連結部133a,133eを、周方向に位相をずらして形成し、各凹状連結部133a,133eが連通しないように、それぞれ有底に形成する。また微間隔設定部材106は、粗間隔設定部材133の凹状連結部の深さ寸法よりも小さい厚さ寸法の平板に形成するとともに、粗間隔設定部材133の軸線Oに垂直な断面における各凹状連結部133a,133eの内面の形状よりわずかに小さい相似形の外形を有する形状に形成する。これによって微間隔設定部材106は、粗間隔設定部材133の凹状連結部133a,133eに、1または複数積重して底部に当接させて嵌合可能である。特に微間隔設定部材106の厚みは、小さいほど設定量の多段化が可能であり、各凹状連結部133a,133eに複数枚積重して嵌合可能とすることが好ましい。
【0135】
これらの粗間隔設定部材133と微間隔設定部材106とを選択的に組合わせて用い、図31に示す例のように粗間隔設定部材133の軸線方向一側部の凹状連結部133aにギヤ部材103の凸状連結部103bを嵌合するとともに、軸線方向他側部の凹状連結部133eに2枚ずつ微間隔設定部材106を嵌合して、この状態でギヤ部材104の凸状連結部104bが嵌合される。これによって、各ギヤ部材103,104間に、粗間隔設定部材133の厚さ寸法と、微間隔設定部材106の厚さ寸法の2倍とを併せて間隔を明けることができる。
【0136】
この例と同様にして粗間隔設定部材133と、微間隔設定部材106との2系統の間隔設定部材を組合わせることによって、系統数以上、すなわち3以上の多段で、微間隔設定部材106の厚さ寸法毎に、各ギヤ部材103,104間の間隔を設定することができる。たとえば、図31の例と同様に、軸線方向他側部の凹状連結部133eに2枚ずつ微間隔設定部材106を嵌合するとともに、加えて粗間隔設定部材133の軸線方向一側部の凹状連結部133aに微間隔設定部材106を1枚嵌合するようにしてもよい。粗間隔設定部材133の各凹状連結部133a,133eには、微間隔設定部材106を、適宜枚数を選択して嵌合することができる。
【0137】
さらに粗間隔設定部材133の各凹状連結部133a,133eには、各ギヤ部材103,104の各凸状連結部103b,104bとの係合が可能な下限係合深さを残して、嵌合される。すなわち、各ギヤ部材103,104の凸状連結部103b,104bと、粗間隔設定部材133の各凹状連結部133a,133eの形状状態が、伝達される駆動力を受け、または各ギヤ部材103,104が、回転軸203のボス部203aと抜け防止部林303との間でがたつくことによって、解除されることを確実に防ぐことができる下限係合深さを残した状態で、複数枚の徴間隔設定部材106が積重されて嵌合される。ここで、下限係合深さは、各ギヤ部材103,104の凸状連結部103b,104bと粗間隔設定部材133の凹状連結部133a,133eとが係合するのに必要な最低限度の深さであり、軸線方向のクリアランスや伝達する駆動力に対して最低限必要な力を考慮して設定した値である。これに基づいて、微間隔設定部材106の厚みは、各凹状連結部133a,133eの深さ寸法から下限係合深さを減算し、これを整数で除算した値に選ばれ、これによって、駆動力を伝達する本来の目的を確実に達成した上で、各凹状連結部133a,133eの深さ寸法をを有効的に利用し、多くの段数で、間隔設定量を設定することが可能になる。
【0138】
さらに、図32に示すように、粗間隔設定部材133として、厚さ寸法の異なる複数の間隔設定部材133A,133B,133Cを準備することによって、間隔設定量をさらに多段化することができる。この場合に、各粗間隔設定部材133A,133B,133Cは、各凹部連結部133a,133eの深さ寸法H2から下限係合深さH9を減算した値の2倍毎ずつ、異なる寸法に選択すればよい。これによって、一定の、すなわち微間隔設定部材106の厚さ寸法H20毎の多段で間隔設定量を設定することができる。
【0139】
これによって、各ギヤ部材101〜104に対してやや小さいが、やはりコストのかかる金型を必要とする粗間隔設定部材133の種類を低減して、各ギヤ部材101〜104の間隔を設定することができ、異なる設定量に対応させて間隔設定部材を成型し、不要な金型費を発生することが防止できる。これと併せて、その場合に問題となる、各ギヤ部材101〜104間の設定が粗くなり、各ギヤ部材101〜104の歯部101d〜104dの噛合幅が小さくなることを防止できる。また微間隔設定部材は小さく薄いものであり、同―寸法形状なので、金型で成型しても安価な小さな金型で済む。さらに微間隔設定部材をシート材にすれば、トムソン歯型などの更に安価な型も使用できる。
【0140】
さらに図32に示すよに、厚さ寸法H8の異なる複数の粗間隔設定部材133A〜133Cを準備する場合に、厚さ寸法H8Aの図30に示す構成と同様の間隔設定部材133(133A)と、図28に示す間隔設定部材と同様の構成を有する間隔設定部材131とを準備し、これらを図33、図34に示すように組合わせて、粗間隔設定部材133B,133Cと同様の機能を有する間隔設定体550,551を構成するようにしてもよい。この場合、粗間隔設定部材を構成する間隔設定部材の種類は2種で済み、金型費が更に低減できる。また間隔設定部材131の凸状連結部131bを除く厚さ寸法H7を、各凹部連結部133a,133eの深さ寸法H2から下限係合深さH9を減算した値の2倍の厚さとすることによって、この値毎に異なる粗間隔設定部材としての間隔設定体を構成することができる。
【0141】
さらに他の形態として、微間隔設定部材に、図24に示す構成と同様の間隔設定部材130を用いて、この微間隔設定部材130と前述の粗間隔設定部材133および間隔設定体と組み合わせて用い、図35および図36に示すように、組立体512,513を構成してもよい。この場合において、図31〜図34を参照して説明した効果と同様の効果を達成することができる。
【0142】
さらに他の形態として、微間隔設定部材に、図26に示す構成と同様の間隔設定部材131を用いて、この微間隔設定部材131と前述の粗間隔設定部材133および間隔設定体と組み合わせて用い、図37および図38に示すように、組立体514,515を構成してもよい。この場合において、図31〜図34を参照して説明し効果と同様の効果を達成することができる。
【0143】
図39は、本発明の第1グループの実施のさらに他の形態の組立体516を分解して示す断面図であり、図39(1)〜図39(3)において、回転軸131の外径がそれぞれ異なる。図39を参照して、複数の回転軸203A,203B,203Cにおいて、外径d1,d2,dnが異なる場合であっても、同一のギヤ部材101〜104を用いることができる形態について説明する。複写機などの機器においては、特別な場合を除いて、伝達される駆動力が所定の範囲にある。これに基づいて、図39に示すように、これに対応して、共通に用いることを可能にしようとする各ギヤ部材101〜104を支持するための回転軸201〜203の外径寸法を所定の範囲から各軸径dl〜dnを設定する。予め設定された軸径d1〜dnの回転軸203A〜203Cが回転自在に挿通できるように内径寸法Dl,D2,Dnを有し、かつ一定の外径D20を有する軸径設定部材である軸受け140A,14B,14Cを準備するとともに、各ギヤ部材101〜104(図31にはギヤ部材101,104だけを図示)の嵌合孔101c〜104cに、各軸受け140A〜140Cが締まりばめで嵌着されるように、嵌合孔101c〜104cの同一の内径D0を選択する。
【0144】
また、各軸受け140A〜140Cの肉厚が薄すぎると、締まりばめが適切に作用しないので、各軸受け140A〜140Cの肉厚が所定厚さ以上になるように、各軸受け140A〜140Cの外径D20は決定される。各ギヤ部材101〜104は、凹状連結部101a〜104aおよび凸状連結部101b〜104bは、各歯部101d〜104dと嵌合孔101c〜104cとの間に形成される。
【0145】
このような各軸受を140A〜140Cを用いることによって、各軸受け140A〜140Cの各軸孔141A,141B,141Cに回転軸203A〜203Cを挿通させることによって、各ギヤ部材101,104を回転自在に支持することができ、さらに同―のギヤ部材101〜104を異なる径の回転軸203A〜203Cによって支持することができる。したがって、同―の歯部、たとえば歯部101cを有するギヤ部材101を外径の異なる回転軸203A〜203C毎にその外径d1〜dnに対応して、各ギヤ部材101〜104をそれぞれ成型する必要が無く、成型すべきギヤ部材101〜104の種類が径の違いによる回転軸の種類に関係なく、少なくすることができる。この場合、軸受け140A〜140C自体は形状も簡単で、その寸法も小さいので、軸受け140A〜140Cを樹脂成形で形成しても、ギヤ部材の金型に比して、コストは低く、また全体の金型の種類も少なくなり、製造コストが低減される。
【0146】
ここで、上記の請求項1〜4記載の発明の構成において、凹状連結部および凸状連結部は、最小有効径の駆動力伝達部材の軸線と外周部との間となるの半径を有する領域に形成されるようにすればよく、これによって駆動力伝達部材の有効径に拘わらず、すべての駆動力伝達部材を連結することができる。また凹状連結部および凸状連結部は、駆動力を伝達するときに凸状連結部にかかる力に基づいて、形状および寸法が決定されてもよく、これによって不必要に大きな凹状連結部および凸状連結部を形成することなく、かつ凸状連結部に十分な強度を与えることができる。さらに、凹状連結部および凸状連結部は、周方向に延びる形状に形成されてもよい。これによって凸状連結部の軸線方向に垂直な断面の面積を小さくし、かつ駆動力を伝達するときにかかる力に対する強度を高くすることができる。またこのような凹状連結部および凸状連結部の形状および寸法は、最大有効径の駆動力伝達部材と、最小有効径の駆動力伝達部材とを連結するときに発生する最大トルクを想定して、この最大トルクを伝達可能とする形状および寸法に決定されるようにしてもよい。これによって駆動力伝達部材をいずれの組合わせで連結しても、凸状連結部は十分な強度を有している状態とすることができる。
【0147】
以上、様々な形態について説明したけれども、本発明の第1グループの発明は、これらの形態に限定されるものではない。たとえば以下のような形態も本発明である。
【0148】
(1)上述の形態では、駆動力伝達部材である回転軸は、樹脂製の駆動フレームに一体的に成型されても良いし、板金製の駆動フレームに金属製の回転支持部材をカシメ等で一体的に固定しても良い。
【0149】
(2)上述の形態では、駆動力伝遠部材は、ギヤ部材で説明したが、タイミングベルトのプーリを初め、摩擦車などの他の駆動伝達都材にも本発明は適用できる。
【0150】
(3)上述の形態では、同一軸線上で隣合わせて配置された2つのギヤ部材を相互に連結する構成としたけれども、駆動力伝達部材の組合せ方は、同―の駆動伝達作用部を有する駆動力伝達部材同士、たとえば上述の形態のようにギヤ部材とギヤ部材に限られることなく、異なる駆動伝達作用部を有する駆勤力伝連部材、たとえばギヤ部材とプーリ部材とを組み合わせてもよい。さらに3つ以上の駆動力伝達部材を連結するようにしてもよい。
【0151】
(4)軸線に垂直な方向の凸状連結部の断面形状と、軸線に垂直な方向の凹状連結部の断面形状とは、ほぼ同じである必要はない。たとえば、図40(1)の正面図、図40(2)の図40(1)における切断面線R−Rからの断面図、図40(3)の背面図に示すように、ギヤ部材160の嵌合孔160cと歯部160dとの間に設けた補強リブ160fの間の凹部を凹状連結部160aとしても良い。この場合のように、凹状連結160aの当接面160hが平面状であれば、外形が曲面状の凸状係合部160bが当接する凹状係合部160aの支持面jを曲面にしても良い。またこのように凹状係合部160aが大きな構成であれば、図40に示すギヤ部材160と、図41(1)の正面図、図41(2)の図41(1)における切断面線T−Tからの断面図、図41(3)の背面図に示すようにな、凸状連結部160bが異なるギヤ部材160との間でも相互に連結することが可能である。
【0152】
(5)上述の形態では、凸状連結部および凹状連結部は2個所で連結するように構成したが、凸状連結部および凹状連結部は、3個所以上で連結するように、あるいは、1個所で連結するようにしてもよい。
【0153】
(6)上述の形態では、凸状連結部と凹状連結部の周方向の位相のずれは、90度にしたが、どのような位相で配置されていてもよい。
【0154】
(7)凹状連結部は、駆動力伝達部材を貫通した孔でもよい。
【0155】
(8)凹状連結部の深さ寸法より凸状連結部の高さ寸法が大きい構成であってもよい。
【0156】
(9)上述の形態では、共通に用いることを図った駆動力伝達部材においては、全種類の駆動力伝達部材が、凸状連結部と凹状連結部とを有しているが、凸状連結部と凹状連結部を有した駆動力伝達部材群に、凸状連結部または凹状連結部のいずれか一方だけを有した駆動力伝連部材を連結する構成としても、本発明の効果であるところの、駆動力伝達部材の種類を少なくしても、隣り合わせて連結可能な組合せの数を多くすることができると言った効果は達成される。必ずしも当初から上述のような共通に用いることを意図せず、途中から共通に用いることを図った場合であっても、簡単に対応できるものである。
【0157】
また、機器の中で頻繁に使用する駆動力伝達部材に関してのみ、軸線方向一側部に凹状連結部を形成し、軸線方向他側部に凸状連結部を形成するようにしてもよい。すなわち、凸状連結部または凹状連結部のいずれか一方を有する駆動力伝達部材に対して、所定の種類の凸状連結部と凹状連結部の両方を有する駆動力伝達部材があれば、1つの駆動力伝達作用部を有する一群の駆動力伝達部材の中から任意に選択した駆動力伝達部材を、同―軸線上で隣り合わせた駆動力伝達部材間で駆動力を伝達可能にするとともに、駆動力伝連部材単独でも用いることが可能となり得る。
【0158】
(10)上述の形態では、駆動力伝達部材としてのギヤ部材の歯部を決定する設計パラメータである歯数、モジュール、歯幅、材質については特に断らなかったが、これら異なる設計パラメータのギヤ部材を同―軸線上で隣り合わせて連結してもよい。
【0159】
(11)上述の形態では、駆動力部材が回転支持部材に回転自在に固定されたときの形態であったが、駆動力伝達部材が係止ピンなどで回転支持部材に支持されて一体的に回転する構成にも適用できる。
【0160】
以上、本発明の様々な形態に関して説明したが、上述の形態を、単独で、あるいは組み合わせて、実施することで、金型費用のかかる駆動力伝達部材の種類をより一層少なくしつつ、同―軸線上で隣り合わせた駆動力伝達部材間で駆動力を伝達可能にするとともに、駆動力伝連部材単独でも用いることを可能にすることができる。
【0161】
また、上述した形態では、凸状連結部および凹状連結部は、軸受け孔中心から所定の距離だけ半径方向外方に離れた1つの円環帯に形成されたけれども、凸状連結部と凹状連結部とは、軸受け孔中心から所定の距離だけ半径方向外方に離れた複数の円環帯に形成するようにしても良い。この構成を適用した形態では、軸受け孔と駆動力伝達作用部の間隔が狭い小径駆動力伝達部材群と、軸受け孔と駆動力伝達作用部の間隔が中程度の中径駆動力伝達部材群と、軸受け孔と駆動力伝達作用部の間隔が広い大径駆動力伝達部材群とに分類する。小径駆動力伝達部材群には、1つの円環帯に凸状連結部と凹状連結部を1組配置する。中径駆動力伝達部材群には、小径駆動力伝達材群の凸状連結部が挿入して連結可能な凹状連結部と、その外側に円環帯に凸状連結部と凹状連結部を1組配置する。大径駆動力伝達部材群には、中径駆動力伝達部材群の凸状連結部が挿入して連結可能な凹状連結部と、その外側に円環帯に凸状連結部と凹状連結部を1組配置する。これによって、各駆動力伝達部材群間でも、連結可能であり、かつ各駆動力伝達部材を見分け易い。たとえば歯のモジュールが異なるギヤ部材群を見分けやすい。
【0162】
また各駆動力伝達部材は、回転自在の設けられる回転支持部材に固定される構成であってもよい。駆動力の大小に伴って、歯面倒れ強度、歯面の削れ強度が歯面圧力に依存するので、伝達する駆動力の大きさで、歯幅の異なるグループに分けてもよい。また回転支持部材に、各駆動力伝達部材の間隔を設定する部分を一体的に設ける構成であってもよい。
【0163】
次に、本発明に関連する第2グループの発明について、図42〜図74を参照して説明する。図42は、本発明に関連する第2グループの実施の一形態の駆動力伝達部材の連結構造に従って連結される組立体900を有するギヤ列を示す断面図である。本形態では駆動力伝達部材として、外周部の歯部を他の部材と噛合することによって駆動力を伝達するギヤ部材を例に挙げて説明する。図43(1)は組立体900を構成するギヤ部材603を示す正面図であり、図43(2)は図43(1)の切断面線CC−CCから見たギヤ部材603の断面図であり、図43(3)はギヤ部材603の背面図である。図44(1)は組立体900を構成するギヤ部材604を示す正面図であり、図44(2)は図44(1)の切断面線DD−DDから見たギヤ部材604の断面図であり、図44(3)はギヤ部材604の背面図である。図45(1)は組立体900を有するギヤ列を構成するギヤ部材601を示す正面図であり、図45(2)は図45(1)の切断面線AA−AAから見たギヤ部材601の断面図であり、図45(3)はギヤ部材601の背面図である。図46(1)は組立体900を有するギヤ列構成するギヤ部材602を示す正面図であり、図46(2)は図46(1)の切断面線BB−BBから見たギヤ部材602の断面図であり、図46(3)はギヤ部材602の背面図である。図47(1)は組立体900を構成し、各ギヤ部材603,604を連結する連結部材650を示す正面図であり、図47(2)は図47(1)の切断面線EE−EEから見た連結部材650の断面図であり、図47(3)は連結部材650の背面図である。
【0164】
本形態では、前述のように駆動伝達部材として、外周部の歯部を他の部材と噛合することによって駆動力を伝達する4種類のギヤ部材601〜604を例に挙げて説明する。ギヤ部材603には、軸線方向両側部に軸線方向に沿って残余の部分よりも凹む凹状連結部603aがそれぞれ形成されている。ギヤ部材601、ギヤ部材602、およびギヤ部材604にも、ギヤ部材601と同様に、軸線方向両側部に凹状連結部601a,602a,604aがそれぞれ形成されている。各凹状連結部601a〜604aは、同一形状に形成され、かつ各ギヤ部材601〜604の軸線に対して同一の位置に配置されている。
【0165】
連結部材650は、軸線方向両側部に軸線方向に沿って残余の部分よりも突出する凸状連結部650bがそれぞれ形成されている。凸状連結部650bは、各駆動力伝達部材601〜604の各凹状連結部601a〜604aと相似形を成し、各ギヤ部材601〜604の軸線に対する各凹状連結部601a〜604aの位置と同一の位置に配置されている。さらに各凹状連結部601a〜604aの各ギヤ部材601〜604の各側部の表面からの深さ寸法H22よりも、凸状連結部650bの高さ寸法H21が小さくなるように(H21<H22)形成されている。また各凹状連結部601a〜604aおよび凸状連結部650bは、凸状連結部650bが、各凹状連結部601a〜604aに、大きくがたつくことなく安定して嵌合し、かつその嵌合および離脱動作を円滑に行うことができる形状に形成されている。
【0166】
これらの各凹状連結部601a〜604aと、凸状連結部650bとは、各ギヤ部材601〜604の中心部に各歯車部材601〜604を貫通して形成される軸受け孔601c〜604cと駆動力伝達作用部である歯部601d〜604dとの間に、さらに詳しく述べると、最小有効径のギヤ部材601において、軸線と外周部の歯部601dとなる位置、すなわち軸受け孔601cと歯部601dとの間に位置となるように、各ギヤ部材601〜604および連結部材650の各軸線Oから一定の距離に、かつ周方向に180度毎に2箇所形成されている。このように各ギヤ部材601〜604の各凹状連結部601a〜604aおよび連結部材650の凸状連結部650bが、統一性を有する位置および形状に形成されることによって、同一種のギヤ部材同士または異なる種類のギヤ部材を任意に選択して同一軸線上に配置し、凸状連結部を凹状連結部に嵌合して係止し、各ギヤ部材を軸線まわりに、回転して駆動力を伝達可能に、かつ軸線方向に相互に着脱可能に、連結部材650を介して連結することができる。
【0167】
具体的に述べると、図42に示すように各ギヤ部材603,604を、これらの凹状連結部603a,604aに、連結部材650の凸状連結部650bをそれぞれ嵌合することによって連結し、組立体900を構成することができる。この状態で、各ギヤ部材603,604間には、連結部材650の厚みに応じた間隔が設定されている。図示しないけれども言うまでもなく、他のギヤ部材601,602についても同様に連結部材650を介して連結することができる。すなわち全てのギヤ部材601〜604同士を、連結部材650を介して連結することができる。
【0168】
これによって4種類のギヤ部材601〜604を準備することによって、上述の第1グループの場合と同様に、2つの歯部601d〜604dを有する10種類の複合形駆動力伝達部品を組み立てることができる。すなわちギヤ部材の種類よりも多数の複合形駆動力伝達部品を組み立てることができる。この効果は、2種類以上のギヤ部材を準備したときに達成可能である。またこれらギヤ部材601〜604は、単体で用いることも可能であるとともに、3つ以上の歯部を有する組立体を組立てることも可能であり、これらをも含めると、さらに多くの駆動力伝達部品を構成することができる。
【0169】
なお本明細書において以下も同様に、4種類のギヤ部材601〜604だけを例に挙げて説明するけれども、複写機全体および他の機器などに対して、共用を図る全てのギヤ部材に関して、連結部材を介し、同様の凹状連結部および凸状連結部によって、連結することができる。準備するギヤ部材の種類が多くなれば、構成可能な駆動力伝達部品全体の種類に対して準備したギヤ部材の種類の比率は小さくなり、前述の本発明の効果は大きくなり、したがって多くの駆動力伝達部品を用いる複写機などの画像処理装置では、本発明の絶大な効果が発揮される。
【0170】
図42に示すように、駆動力伝達機構であるギヤ列を支持するフレーム700には、回転支持部材である回転軸701、回転軸702および回転軸703が一体的に固定して立設されており、各回転軸701〜703は相互に平行に設けられている。回転軸701がギヤ部材601に挿通され、回転軸702がギヤ部材602に挿通され、また回転軸703が各ギヤ部材603,604および連結部材650から成る組立体900に挿通され、各ギヤ部材601,602および組立体900が各回転軸701〜703に対して回転可能な状態で、回転自在に支持されている。
【0171】
駆動力の伝達経路において、駆動源に近い側にギヤ部材601配置されており、駆動源から遠い側にギヤ部材602が配置され、ギヤ部材601からギヤ部材602に、回転速度を大きくして駆動力を伝達するために、組立体900が介在されている。組立体900は、2つのギヤ部材603,604が前述のように連結されて、一体的に回転するように構成されている。ギヤ部材603はギヤ部材601と噛合し、ギヤ部材604はギヤ部材602と噛合している。この状態で、ギヤ部材601の回転が、ギヤ部材603からギヤ部材604を介して、ギヤ部材602に伝達される。
【0172】
各ギヤ部材601〜604は、各回転軸701〜703がそれぞれ挿通され、これら回転軸701〜703にEリングなどの変位阻止部材部材660を各回転軸701〜703に係着して、各回転軸701〜703に対する変位が阻止され、各回転軸701〜703から抜けて脱落することが防止されている。さらに詳しく述べると、各変位阻止部材660は、各ギヤ部材601〜604の軸線方向の変位を所定量内におさえる働きを主に成し、他に各ギヤ部材601〜604の抜けも防止している。
【0173】
また凹状連結部601a〜604aの深さ寸法H22よりも、凸状連結部650bの高さ寸法H21が小くなるように形成されているので、図42にギヤ部材603とギヤ部材604とが連結される場合を例に示すように、各ギヤ部材603,604と連結部材650とは、その側面が当接して間隔が生じない。したがって組立体900の安定性が向上される。すなわち各ギヤ部材同士のがたつきが抑制される。
【0174】
本形態では、各ギヤ部材601〜604には、軸線方向両側部に凹状連結部が形成されており、上述のように3つ以上のギヤ部材601〜604を軸線方向に連結することが可能となり、また2つのギヤ部材601〜604を連結するときには、各ギヤ部材601〜604の表裏に関係無く連結部材650によって連結できるので、作業性に優れている。また連結部材650に凸状連結部650bを形成し、各ギヤ部材601〜604に凹状連結部601a〜604aを形成する構成とすることによって、各ギヤ部材601〜604の軸線方向の寸法を小さくすることができるとともに、各ギヤ部材601〜604を連結して用いたとき、および単独で用いたときのいずれの場合にも、凸状連結部が解放された状態となることがない。これによって組立体900の軸線方向の寸法を小さくすることができるとともに、変位阻止部材660を装着するための領域または変位阻止部材を着脱するための領域SSが確保される。したがって変位阻止部材660として、特殊な部材を用いる必要が無く、市販されるEリングまたはCリングを用いることが可能であり、入手が容易であるとともに、変位阻止部材660の着脱作業が容易になる。また変位阻止部材660を回転軸701〜703から離脱することによって、各駆動力伝達部品601,602,900を回転軸から取外すことが可能であり、各部品の交換が可能であり、その作業も容易である。特にEリングを用いる場合には作業性に優れている。また各組立体900は各ギヤ部材603,604に分解可能であり、組立体900全体ではなく、一方のギヤ部材603,604だけを交換することができ、経済的である。
【0175】
また他の形態として、凹状連結部は、軸線方向一側部にだけ形成される構成であっても、2つのギヤ部材であれば、連結部材650を介して、連結することができる。さらに各ギヤ部材601〜604に凸状連結部を形成し、連結部材に凹状連結部を形成する構成であっても、各ギヤ部材601〜604を、連結部材650によって連結することができる。
【0176】
次に、本発明に関連する第2グループの実施の他の形態として、連結される各駆動力伝達部材の少なくとも一方がプーリ部材606である場合に、連結部材の一部を鰐として用いる形態を、図48を参照して説明する。図48は、本発明に関連する第2グループの実施の他の形態の駆動力伝達部材の連結構造が実施される組立体901をしめす断面図である。図42〜図47に示す形態と対応する部分には、同一の参照符号を付し、異なる構成についてだけ説明する。
【0177】
本形態では、各駆動力伝達部材はプーリ部材610,611であり、前述のギヤ部材601〜604と同様に、軸線方向両側部に、同様の凹状連結部610a,611aが形成されている。各プーリ部材610,611おり、中央部に軸線方向に貫通する軸受け孔610c〜611cが形成され、回転軸704が挿通されて、回転自在に支持されている。各プーリ部材610,611には、外周部にベルト613,614がそれぞれ張架される。
【0178】
このように駆動力伝達部材がプーリ部材であるとき、連結部材650の一部、本形態では、連結部材650外径を有効径、すなわち外径が大きいプーリ部材610の外径よりも大きくし、外周部が各プーリ部材610,611よりも半径方向外方に突出するように構成されている。これによって連結部材650が、各プーリ部材に張架されるベルト613,614の軸線方向のずれを防止するための鍔部として機能する。これによって小径のプーリ部材611に張架されるベルト614はもちろん、大径のプーリ部材610に張架されるベルト613の軸線方向の一方、すなわち連結部材650に近接する方向の変位を阻止し、ベルト613,614を外れにくくすることができる。
【0179】
特に、各プーリ部材610,611の連結部材650とは反対側の側部に鍔部を形成することによって、ベルト613,614が外れることが無くなる。このように鍔部は、軸線方向の一側部にだけ形成すればよく、製造が容易であるとともに、プーリ部材610,611の軸線方向の厚みを小さくすることができる。
【0180】
次に組立体を構成するギヤ部材の軸線方向の位置関係を設定する構成について、図49〜図65によって説明する。図49は本発明に関連する第2グループの実施のさらに他の形態の駆動力伝達部材の連結構造が実施される組立体902を示す断面図であり、図50(1)は組立体902を構成する間隔設定部材750を示す正面図であり、図50(2)は図50(1)の切断面線FF−FFから見た断面図である。上述の形態と対応する部分には同一の参照符号を付し、異なる構成についてだけ説明する。
【0181】
各ギヤ部材603,604は、各ギヤ部材603,604間に、連結部材650の厚みに応じた間隔が設定された状態で、連結されている。このような各ギヤ部材603,604間の間隔をさらに広げる方向に、任意に設定することができる構成は、設計上必要になる。このような場合には、ギヤ部材603の凹状連結部603aに嵌入可能な図50に示すような間隔設定部材を用いる。
【0182】
間隔調節部材750は、各ギヤ部材603,604の凹状連結部603a,604aに1または複数枚嵌入させて、いわば凹状連結部603a,604aを底上げし、連結部材650の凸状連結部650bを間隔設定部材750に当接させて、各ギヤ部材603,604と連結部材650とを間隔をあけて配置する。このとき、間隔設定部材750の厚みH25は、凹状連結部603a,604aの深さ寸法H22よりも小さく、特に小さいほど好ましく、複数枚積重して嵌合し、多段的に間隔を設定することが可能になる。
【0183】
本形態では、各凹状連結部603a,604eの深さ寸法から下限係合深さを減算し、これを整数で除算した値に選ばれる。ここで下限係合深さは、各ギヤ部材603,604の凹状連結部603a,604aと連結部材650の凸状連結部650bとが係合するのに必要な最低限度の深さであり、軸線方向のクリアランスや伝達する駆動力に対して最低限必要な力を考慮して設定した値である。これによって、駆動力を伝達する本来の目的を確実に達成した上で、各凹状連結部603a,604aの深さ寸法をを有効的に利用し、多くの段数で、間隔設定量を設定することが可能になる。このとき、連結部材650の凸状連結部650bは、各ギヤ部材604の凹状連結部604aに嵌合して連結しており、各ギヤ部材603,604は一体的に回転することができる。このような構成において、各凹状連結部603a,604aは、有底に形成され、間隔設定部材750によって底上げ可能な構成とされている。
【0184】
また間隔調節部材750の厚み方向に垂直な断面の形状を、凹状連結部603a,604aの軸線に垂直な断面の形状とほぼ同じにし、かつわずかに大きくして、間隔調節部材750を凹状連結部603a,604aに締まりばめの状態で、嵌入し、凹状連結部603a,604aから脱落しないようにし、作業性を向上するようにしてもよい。
【0185】
さらにこのような間隔調整部材750だけでなく、連結部材650として、図51に示すように厚さの異なる複数の連結部材650A,650B,650Cを準備しておくことによって、間隔設定部材750と、各連結部材650A〜650Cとを選択的に組み合わせて、さらに各ギヤ間の間隔を多段的に設定することが可能となり、間隔の設定が容易になる。この場合に、各粗間隔設定部材132A,132B,133Cは、図43(2)に代表して示す凹部連結部603aの深さ寸法H22から下限係合深さH29を減算した値の2倍毎ずつ、異なる寸法に選択すればよい。これによって、一定の、すなわち微間隔設定部材606の厚さ寸法H30毎の多段で間隔設定量を設定することができる。
【0186】
これによって、各ギヤ部材601〜604に対してやや小さいが、やはりコストのかかる金型を必要とする連結部材650の種類を低減して、各ギヤ部材601〜604間の間隔を設定することができ、異なる設定量に対応させて連結部材650および間隔設定部材750を成型し、不要な金型費が発生することを防止できる。これと併せて、その場合に問題となる、各ギヤ部材601〜604間の設定が粗くなり、各ギヤ部材601〜604の歯部601d〜604dの係合幅が小さくなり、各歯部601d〜604dの噛合量が不十分なために歯面圧が増大して、歯割れなどによってギヤライフが適切に発揮できないという不具合が生じないようにすることができる。また間隔調節部材は小さく薄いものであり、同―寸法形状なので、金型で成型しても安価な小さな金型で済む。さらに間隅設定部材をシート材にすれば、トムソン歯型などの更に安価な型も使用できる。
【0187】
図52は本発明に関連する第2グループの実施のさらに他の形態の駆動力伝達部材の連結構造が実施される組立体903を示す断面図であり、図53(1)は組立体903を構成する連結部材651を示す正面図であり、図53(2)は図53(1)の切断面線GG−GGから見た断面図であり、図53(3)は連結部材651の背面図である。上述の形態と対応する部分には、同一の参照符号を付し、異なる構成についてだけ説明する。
【0188】
連結部材651は、軸線方向両側部に、凸状連結部650bに加えて、凸状連結部650bを避けた位置に、本形態では、凸状連結部650bと周方向に90度ずれた位置に、2箇所凹状連結部650aがそれぞれ形成されている。この凹状連結部650aには、他の連結部材651の凸状連結部650bが嵌合可能であり、これによって2つの連結部材651は、各凹状連結部650aおよび凸状連結部650b回転して駆動力を伝達可能に、かつ軸線方向に着脱可能に連結される。これによって、図52に示すに、2つの連結部材651を連結した状態で、各ギヤ部材603,604間に介在させ、各ギヤ部材603,604を、各ギヤ部材603,604間に、連結部材651の厚みの2倍の間隔を設定して、連結することができる。これによって、連結部材651の種類は1種で済み、金型費が更に低減したうえで、各ギヤ部材間に複数段の間隔を設定することができる。
【0189】
図54は本発明に関連する第2グループの実施のさらに他の形態の駆動力伝達部材の連結構造が実施される組立体904を示す断面図であり、図55(1)は組立体5904を構成する間隔設定部材751を示す正面図であり、図55(2)は図55(1)の切断面線HH−HHから見た断面図である。図49および図50を参照して説明した形態では、間隔設定部材751が小さく作業時に扱いにくく、また凹状連結部の数だけ作業数が必要になるので、より作業を間単にするために、本形態の間隔設定部材が実施される。問隔設定部材751には、回転軸703が挿通するための軸受け孔751cと、連結部材650の凸状連結部650bが挿通するための挿通孔751aが形成される。間隔設定部材751が半径方向にずれて各ギヤ部材603,604の回転の伝達に支障を来さないように、軸受け孔130cの内径寸法は、回転軸703の外径より大きく、たとえば若干大きく選ばれている。
【0190】
この間隔設定部材751は、凸状連結部650bが挿通孔751aを挿通し、さらに各ギヤ部材603,604の凹状連結部603a,604aに嵌合するように配置される。これによって、各ギヤ部材603,604の軸線方向における相互位置の設定が行えるとともに、組立作業の簡単化が計れる。
【0191】
図56は本発明に関連する第2グループの実施のさらに他の形態の駆動力伝達部材の連結構造が実施される組立体905を示す断面図であり、図57(1)は組立体905を構成する間隔設定部材752を示す正面図であり、図57(2)は図57(1)の切断面線II−IIから見た断面図である。本形態は、図54および図55に示す形態と同様の効果を達成できる形態である。本形態の間隔調節部材752は、回転軸703が挿通可能な軸受け孔752cが形成された円環状の部材である。間隔設定部材752の外径寸法は、連結部材650の凸状連結部650bの半径方向内方端の内径より小さく選ばれている。この間隔設定部材752は、各ギヤ部材603,604と連結部材650との間に介在され、この状態で、凸状連結部650bが凹状連結部603a,604aに嵌合する。この形態では、上述の効果に加えて、間隔設定部材752の構成が簡単であり、製造が容易になる。
【0192】
図50〜図57に示す形態では、連結部材650,651および間隔設定部材750〜752を用いて各ギヤ部材603,604間の間隔を設定する形態について説明したけれども、図50に示す間隔設定部材750は、小さいため作業時に扱いにくく、凹状連結部603a,603bの数だけ作業数が必要である。また、図55および図57に示す間隔設定部材751,752を用いる構成においても、ギヤ部材603,604間に、間隔調整部材751,752を介在させる必要があるので、作業数が多く必要である。このような不具合を解消し、駆動力伝達部材だけで細かな間隔の設定を行えて、作業をより簡単にできる形態を、図58〜図60を参照して以下に説明する。
【0193】
図58は、本発明に関連する第2グループの実施のさらに他の形態の駆動力伝達部材の連結構造に従って連結される組立体906を示す断面図である。図59(1)は組立体906を構成するギヤ部材603を示す正面図であり、図59(2)は図59(1)の切断面線JJ−JJから見たギヤ部材603の断面図であり、図59(3)はギヤ部材603の背面図である。図60(1)は組立体906を構成するギヤ部材604を示す正面図であり、図60(2)は図60(1)の切断面線KK−KKから見たギヤ部材604の断面図であり、図60(3)はギヤ部材604の背面図である。上述の形態と対応する部分には、同一の参照符号を付し、異なる構成についてだけ説明する。
【0194】
本形態のギヤ部材603は、軸線方向両側部に、各側部の側面からの深さが異なり、周方向の一方に向かうに連れて深さ寸法が大きくなるように配置される凹状連結部603a1,603a2,…,603anが、周方向に間隔をあけてそれぞれ形成されている。各凹状係合部603a1〜603anは、それぞれ2箇所ずつ形成され、同一の深さを有する凹状係合部は、周方向に180度ずれた位置に形成されている。またギヤ部材604は、軸線方向両側部に、ギヤ部材603の凹状連結部603a1〜63anと同様の凹状連結部604a1,604a2,…,604anがそれぞれ形成されている。
【0195】
各凹状係合部603a1〜603an;604a1〜604anは、最も深さ寸法の大きい凹状連結部603a1,604a1の深さ寸法は、連結部材650の凸状連結部650bの突出高さH21よりも大きく、たとえば図43〜図46に示す各ギヤ部材の凹状連結部601a〜604aの深さ寸法H22と同一に選ばれ、残余の凹状連結部603a2〜603an;604a2〜604anは、連結部材650の凸状連結部650bの突出高さH21よりも小さく選ばれ、最も深さ寸法の小さい凹状連結部603an;604anの深さ寸法は、前述の下限係合深さ以上に選ばれている。
【0196】
各ギヤ部材603,604は、連結部材650の凸状連結部650bを、各ギヤ部材603,604の各凹状連結部603a1〜603an;604a1〜604anに、選択的に嵌合することによって、連結される。図58には、連結部材650の凸状連結部650bは、ギヤ部材603a1〜603anのうち最も深さ寸法の小さい凹状連結部603anに嵌合され、ギヤ部材604a1〜604anのうち最も深さ寸法の大きい凹状連結部604a1に嵌合されている状態を示す。
【0197】
このようにギヤ部材603,604に、深さ寸法の異なる凹状連結部603a1〜603an;604a1〜604anを形成し、連結部材650の凸状連結部650bを、選択的に、各ギヤ部材の凹状連結部603a1〜603an;604a1〜604anに嵌合することによって、選択する凹状連結部603a1〜603an;604a1〜604anの深さに応じて、各ギヤ部材603,604間に、多段的に、間隔を設定することができる。さらに別途に設けられる間隔設定部材を用いる必要がなく、組立体906の組立作業の簡単化が図られる。
【0198】
図58〜図60を参照して、駆動力伝達部材に深さの異なる凹状連結部を形成する形態を説明したけれども、連結部材に深さの異なる凹状連結部を設けることによって、駆動伝達部材間の相互位置を設定する形態を、図61を参照して説明する。図61(1)は本発明の第2グループの実施のさらに他の形態の連結部材650を示す正面図であり、図61(2)は図61(1)の切断面線LL−LLから見た連結部材650の断面図であり、図61(3)は連結部材650の背面図である。上述の形態と対応する部分には、同一の参照符号を付し、異なる構成についてだけ説明する。
【0199】
連結部材650には、軸線方向両側部に、凸状連結部650b形成されるとともに、この凸状連結部650bを避けて、凹状連結部650a1,650a2,…,650anがそれぞれ形成されている。各凹状係合部650a1〜650anは、最も深さ寸法の大きい凹状連結部650a1の深さ寸法は、連結部材650の凸状連結部650bの突出高さH21よりも大きく、たとえば図43〜図46に示す各ギヤ部材の凹状連結部601a〜604aの深さ寸法H22と同一に選ばれ、残余の凹状連結部650a2〜650anは、連結部材650の凸状連結部650bの突出高さH21よりも小さく選ばれ、最も深さ寸法の小さい凹状連結部650anの深さ寸法は、前述の下限係合深さ以上に選ばれている。
【0200】
各ギヤ部材603,604間には、連結部材650が複数設けられ、各連結部材650は、凸状連結部650bを、各凹状連結部650a1〜650anに、選択的に嵌合することによって、連結される。連結部材650を複数用いて、相互に連結するときに、深さ寸法の異なる凹状連結部650a1〜650anを形成し、凸状連結部650bを、選択的に、凹状連結部650a1〜650anに嵌合することによって、選択する凹状連結部650a1〜650anの深さに応じて、連結された各連結部材全体での軸線方向の寸法を多段的に選択することができ、これによって各ギヤ部材603,604間に、多段的に間隔を設定することができる。さらに別途に設けられる間隔設定部材を用いる必要がなく、組立体906の組立作業の簡単化が図られる。
【0201】
次に、駆動伝連部材を連結部材によって連結するときに、締まリばめ用凹状連結部とすきまばめ用凹状連結部の両方を設け、用途に応じて凹状連結部を選択する形態について、図62および図63を参照して説明する。
【0202】
図62(1)は本発明に関連する第2グループの実施のさらに他の形態のギヤ部材603を示す正面図であり、図62(2)は図62(1)の切断面線MM−MMから見たギヤ部材603の断面図であり、図62(3)はギヤ部材603の背面図である。図63(1)は、図62に示すギヤ部材603と連結されるギヤ部材604を示す正面図であり、図63(2)は図63(1)の切断面線NN−NNから見たギヤ部材604の断面図であり、図63(3)はギヤ部材604の背面図である。上述の形態と対応する部分には、同一の参照符号を付し、異なる構成についてだけ説明する。
【0203】
各ギヤ部材603,604には、軸線方向両側部に、凹状連結部603g,603h;604g,604hがそれぞれ形成されている。これら各ギヤ部材603,604は、軸線方向両側部に凸状連結部650bが形成される連結部材650によって、凸状連結部650bを、凹状連結部603g,603h;604g,604hに選択的に嵌合して、連結される。各凹状連結部603g,604gは、連結部材650の凸状連結部650bが、締まりばめの状態で嵌合され、凹状連結部603g,604hは、連結部材650の凸状連結部650bがすきまばめになる状態で嵌合されるように、形成されている。
【0204】
各駆動力伝達部材603,604が回転軸と一体的に回転する状態で設けられる場合には、締まりばめになる凹状連結部603g,604gに凸状連結部650bを嵌合する。また各駆動力伝達部材603,604が回転軸に対して回転可能となる状態で設けられる場合には、すきまばめになる凹状連結部103h及び104hに凸状連結部650b嵌合する。これによって、回転軸と一体的に回転する状態に各ギヤ部材603,604が設けられる場合には、あそびがあるため生じる音の発生を防ぐことができ、また回転軸に対して回転可能な状態に各ギヤ部材603,604が設けられる場合には、各ギヤ部材603,604間に掛かる不必要な負荷を低減することができる。このように、それぞれの用途に応じた使い分けが可能となり、駆動力伝達部材の組み合せの自由度が向上される。
【0205】
図42〜図63に示す形態では、各ギヤ部材603,604間に、連結部材650を介在するため、各ギヤ部材603,604間に軸線方向に、連結部材650の厚みに応じた間隔が設定されてしまう。設計上これを避けたい場合に、好適に実施することができる形態を、図64および図65を参照して説明する。図64は本発明に関連する第2グループの実施のさらに他の形態の組立体907を示す断面図であり、図65は、組立体907を構成する各ギヤ部材603,604および連結部材650を分解して示す断面図である。上述の形態と対応する部分には、同一の参照符号を付し、異なる構成についてだけ説明する。
【0206】
各ギヤ部材603,604には、軸線方向両側部に、連結部材650が嵌り込む嵌合部603k,604kが形成される。各嵌合部603k,604kの深さ寸法H25,H26は、等しく選ばれ、かつ各嵌合部603k,604kの深さ寸法H25,H26の和は、連結部材650の凸状連結部650bを除く厚み寸法H24より若干大きくなるように選ばれている。これによって各ギヤ部材603,604を連結部材650によって連結した状態で、連結部材は、各嵌合部603k,604kに嵌まり込んで格納された状態となり、各ギヤ部材603,604を、相互に当接させた状態で、各ギヤ部材603,604間に間隔が設定されない状態で、設けることができる。
【0207】
また本発明に関連する第2グループの他の形態として、各ギヤ部材603,604に形成される各嵌合部603k,604kの深さ寸法H25,H26は、異なる深さであってもよい。またいずれか一方のギヤ部材603,604にだけ嵌合部を形成する構成であってもよい。これらのいずれの場合であっても、図64および図65に示す形態と同様の効果を達成することができる。
【0208】
図66(1)は、本発明に関連する第2グループの実施のさらに他の形態の組立体908Aを分解して示す断面図であり、図66(2)は、第2グループの実施のさらに他の形態の組立体908Bを分解して示す断面図であり、図66(3)は、第2グループの実施のさらに他の形態の組立体908Cを分解して示す断面図である。図66(1)〜図66(3)において、各回転軸703A,703B,703Cは、外径がそれぞれ異なる。
【0209】
図66を参照して、複数の回転軸703A,703B,703Cにおいて、軸径d1,d2,dnが異なる場合であっても、同一のギヤ部材601〜604を用いることができる形態について説明する。複写機などの機器においては、特別な場合を除いて、伝達される駆動力が所定の範囲にある。これに基づいて、図66に示すように、共通に用いることを可能にしようとする各ギヤ部材601〜604を支持するための回転軸703A〜703Cの軸径を所定の範囲から各軸径dl〜dnに設定する。予め設定された軸径d1〜dnの回転軸203A〜203Cが回転自在に挿通できるように内径寸法D3l,D32,D3nを有し、かつ一定の外径D30を有する軸径設定部材である軸受け640A1,640A2;640B1,640B2;640C1,640C2(以下、総称するときには、「軸受640」と記す場合がある)を備えるとともに、各ギヤ部材601〜604(図66にはギヤ部材601,604だけを図示)の嵌合孔601c〜604cに、各軸受け640が締まりばめで嵌着されるように、嵌合孔601c〜604cを同一の内径D35に選択する。
【0210】
また、各軸受け640の肉厚が薄すぎると、締まりばめが適切に作用しないので、各軸受け640の肉厚が所定厚さ以上になるように、各軸受け640の外径D30は決定される。各ギヤ部材601〜604の凹状連結部601a〜604aおよび連結部材650の凸状連結部650bは、各歯部601d〜604dと嵌合孔601c〜604cとの間に位置するように形成される。
【0211】
このような各軸受を640を用いることによって、各軸受け640の各軸孔641A1,641A2;641B1,641B2;641C1,641C2に回転軸203A〜203Cを挿通させることによって、各ギヤ部材601〜604を回転自在に支持することができ、さらに同―のギヤ部材601〜604を異なる径の回転軸203A〜203Cによって支持することができる。したがって、同―の歯部、たとえば歯部603cを有するギヤ部材603を外径の異なる回転軸203A〜203C毎にその外径d1〜dnに対応して、各ギヤ部材601〜604をそれぞれ成型する必要が無く、成型すべきギヤ部材601〜604の種類が径の違いによる回転軸の種類に関係なく、少なくすることができる。この場合、各軸受け640自体は形状も簡単で、その寸法も小さいので、軸受け640を樹脂成形で形成しても、ギヤ部材の金型に比して、コストは低く、また全体の金型の種類も少なくなり、製造コストが低減される。
【0212】
ここで、上記の図42〜図66に示す本発明に関連する第2グループの実施の各形態の構成において、有効径の異なる駆動力伝達部材をも連結することができる構成を説明したけれども、このように有効径の異なる駆動力伝達部材を共通の凹状連結部および凸状連結部によって連結するために、凹状連結部および凸状連結部は、最小有効径の駆動力伝達部材の軸線と外周部との間に位置する半径を有する領域に形成すればよい。これによって駆動力伝達部材の有効径に拘わらず、すべての駆動力伝達部材に、共通の凹状連結部または凸状連結部を形成することができ、かつ連結部材にも共通の凹状連結部または凸状連結部を形成することができる。したがってすべての駆動力伝達部材を連結することが可能になる。
【0213】
また駆動力伝達部材を用いて構成される複合型駆動力伝達部品に、駆動力を伝達するために必要な強度を与えるために、凹状連結部および凸状連結部は、駆動力伝達するときに凸状連結部に掛かる力に基づいて形状が決定されてもよい。これによって不必要に大きな凹状連結部および凸状連結部を形成することなく、かつ凸状連結部に駆動力を伝達するために十分な強度を与えることができる。さらに、凹状連結部および凸状連結部、特に凸状連結部は、周方向に延びる形状に形成されてもよい。これによって凸状連結部の軸線方向に垂直な断面の面積を小さくし、かつ駆動力を伝達するときにかかる力に対する強度を高くすることができる。
【0214】
さらにすべての駆動力伝達部材の組み合わせを、駆動力を伝達可能な十分な機械的強度を付与した状態で、可能とするために、連結される駆動力伝達部材に関して、軸線から駆動伝達作用部、ギヤ部材でたとえるなら歯部までの距離が大きく異なる場合には、各駆動力伝達部材間で大きなトルクを伝達しなければならない。このとき各駆動力伝達部材が伝達しなければならいトルクは、共に同じである。この点を考慮し、各凹状連結部および凸状連結部の形状および寸法は、最大有効径の駆動力伝達部材と最小有効径の駆動力伝達部材とを連結するときに、発生する最大トルクを想定し、この最大トルクを伝達可能とする形状および寸法に決定されるようにしてもよい。これによって駆動力伝達部材をいずれの組合わせで連結しても、凸状連結部は十分な強度を有している状態となる。
【0215】
さらにこのような有効径が大きく異なる駆動力伝達部材を連結し、凹状連結部および凸状連結部には大きな力が加わる構成において、その凸状連結部が破損したり、あるいは駆動力伝達部材が凹状連結部または凸状連結部と駆動伝達作用部間が歪んで駆動伝達作用部に影響を与えて、駆動力が適切に伝達できないという問題点が生じないように、信頼性を向上する形態を、図67を参照して説明する。
【0216】
図67は、本発明に関連する第2グループの実施のさらに他の形態の組立体920を示す断面図である。上述の形態と対応する部分には同一の参照符号を付し、異なる構成についてだけ説明する。各ギヤ部材671,672は、軸線方向両側部に、凹状連結部671a,672aがそれぞれ形成されている。各凹状連結部671a,672aは、上述の各ギヤ部材601〜604の各凹状連結部601a〜604aとほぼ同様の構成を有し、同様に周方向に180度ずつ位相をずらせて2箇所形成されている。
【0217】
有効径が小さいギヤ部材671の凹状連結部671aは、回転軸703が挿通される軸受け孔671cと歯部671dとの間の軸線Oから距離R20の位置に形成されている。有効径が大きいギヤ部材672の凹状連結部672aは、回転軸703が挿通される軸受け孔672cと歯部672dとの間の軸線Oから距離R21の位置に形成されている。有効径の大きいギヤ部材672の凹状連結部672aの軸線から距離R21は、有効径の小さいギヤ部材671の凹状連結部671aの軸線から距離R20より大きく選ばれている。
【0218】
連結部材652には、軸線方向両側部に、凸状連結部652b1,652b2が、周方向180度ずつ位相をずらせて2箇所それぞれ形成されている。軸線方向一側部の凸状連結部652b1は、有効径の小さいギヤ部材671の凹状連結部671aに嵌合可能なように、軸線Oからの距離R20の位置に形成されている。軸線方向他側部の凸状連結部652b2は、有効径の大きいギヤ部材672の凹状連結部672aに嵌合可能なように、軸線Oからの距離R21の位置に形成されている。
【0219】
各ギヤ部材671,672は、連結部材652の軸線方向一側部の凸状連結部652b1がギヤ部材671の凹状連結部671aに嵌合され、連結部材652の軸線方向他側部の凸状連結部652b2がギヤ部材672の凹状連結部672aに嵌合され、連結部材652を介して連結される。これによって、凹状連結部または凸状連結部、本形態では凹状連結部が半径方向に異なる位置に形成される各駆動力伝達部材を、連結部材を介して連結することが可能になる。さらに有効径の大きな駆動力伝達部材には、軸線からの距離が大きくなる位置に凹状連結部または凸状連結部、本形態では凹状連結部を形成することによって、少なくともこの有効径の大きな駆動力伝達部材に形成される凹状連結部または凸状連結部、本形態では凹状連結部におきな力がかかることを防止することができる。これによって、少なくとも有効径の大きな駆動力伝達部材の凸状連結部、またはこの駆動力伝達部材の凹状連結部に嵌合される連結部材の凸状連結部を、損傷しにくくすることができる。またこのような構成によって、有効径の大きな駆動力伝達部材において、駆動力伝達作用部、本形態では歯部と、凹状連結部または凸状連結部、本形態では凹状連結部との距離を小さくし、駆動力伝達部材が凹状連結部または凸状連結部と駆動伝達作用部とので間が歪んでしまい、駆動伝達作用部に影響を与えて、駆動力が適切に伝達できないという不具合が生じることを防ぐことができる。
【0220】
以上、図42〜図67を参照して、本発明に関連する第2グループの様々な形態について詳述したけれども、第2グループの発明は、上述の形態に限定されることはない。例えば、図68に示す他の形態の組立体921のように、駆動伝達部材である各ギヤ部材681,682は、軸線方向両側部に、凹状連結部681a,682aおよび凸状連結部681b,682bがそれぞれ形成され、連結部材653は、軸線方向両側部に、凹状連結部653aおよび凸状連結部653bがそれぞれ形成される構成であってもよい。このような構成において、凹状連結部および凸状連結部は、周方向にたとえば90度ずつ位相をずらせて、交互に形成されるようにすればよい。このような構成であっても、上述の形態と同様に、凹状連結部681a,682a;653aおよび凸状連結部681b,682b;653bによって、各ギヤ部材681,682は、連結部材653を介して、駆動力を伝達可能に連結可能であるとともに、連結部材653の厚みに応じて、または前述の間隔設定部材を用いて、各ギヤ部材681,682間の間隔を設定することができる。
【0221】
また、図69に示す他の形態の組立体922のように、駆動伝達部材である各ギヤ部材683,684は、軸線方向両側部に、凸状連結部683b,684bがそれぞれ形成され、連結部材654は、軸線方向両側部に、凹状連結部654aがそれぞれ形成される構成であってもよい。このような構成において、凹状連結部および凸状連結部は、周方向にたとえば90度ずつ位相をずらせて、交互に形成されるようにすればよい。このような構成であっても、上述の形態と同様に、凹状連結部683a,684a;654aおよび凸状連結部683b,684b;654bによって、各ギヤ部材683,684は、連結部材654を介して、駆動力を伝達可能に連結可能であるとともに、連結部材654の厚みに応じて、または前述の間隔設定部材を用いて、各ギヤ部材683,684間の間隔を設定することができる。
【0222】
さらに第2グループの発明は、以下のような構成を含んでいる。
(1)駆動力伝達部材の回転支持部材である回転軸は、樹脂製の駆動フレームに一体的に成型されても良いし、板金製の駆動フレームに金属製の回転支持部材をカシメ等で一体的に固定しても良い。
(2)駆動力伝達部材は、ギヤ部材でもタイミングベルトを張架するプーリ部材、摩擦車部材などでも良い。
(3)回転支持部材の同―軸線上で隣り合わせて配置した2つの駆動力伝達部材の組合せ方は、同―の駆動伝達作用部を有する駆動力伝達部材同士、例えば、ギヤ部材とギヤ部材でも良いし、異なる駆動伝達作用部を有する駆動力伝達部材同士、例えばギヤ部材とプーリ部材であっても良い。
(4)軸線に垂直な方向の凸状連結部の断面形状と、軸線に垂直な方向の凹状連結部の断面形状とは、前述のようにほぼ同様の形状とする必要はない。
(5)凹状連結部と凸状連結部の形状を異ならせる構成として、たとえば、図70(1)の正面図、図70(2)の図70(1)における切断面線PP−PPによる断面図および図70(3)の背面図に示すように、また図71(1)の正面図、図71(2)の図71(1)における切断面線QQ−QQによる断面図および図71(3)の背面図に示すように、駆動力伝達部材であるギヤ部材690,691は、の軸受け孔690c,691cと歯部690d,690dとを連結するように設けた補強リブ690e,691eの間の凹部を凹状連結部690a,691aとしても良い。このような構成であってもどうように、連結部材によって連結することができる。
【0223】
(6)また凹状連結部に凸状連結部は、上述の形態では、2箇所で嵌合する構成を中心に説明したけれども、凹状連結部に凸状連結部は、3箇所以上で係合するようにしてもよく、あるいは、1箇所で嵌合するようにしても良い。
(7)凹状連結部と凸状連結部との周方向の位相ずれは、どのような位相ずれで配置されていても良い。
(8)凹状連結部の深さ寸法より凸状連結部の高さ寸法が大きい構成であっても良い。
(9)駆動力伝達部材は凹状連結部または凸状連結部のいずれ―方を有し、連結部材は駆動力伝達部材の凹状連結部に嵌合可能な凸状連結部または駆動力伝達部材の凸状連結部が嵌合可能な凹状連結部のいずれか―方を有する構成を説明したけれども、駆動力伝達部材および連結部材は、凹状連結部と凸状連結部との両方を軸線方向のいずれかの側部それぞれ有していても良い。
(10)駆動力伝達部材の駆動伝達作用部を決定する設計パラメータ、ギヤ部材であれば、歯数、モジュール、歯幅、材質については特に限定しなかったけれども、これら設計パラメータの異なる駆動力伝達部材、または設定パラメータが同一な駆動力伝達部材を同―軸線上で隣り合わせて連結しても良い。
(11)駆動力伝達部材が回転支持部材に回転自在に固定される場合でも、駆動力伝達部材が係止ビンなどで回転支持部材に固定されて一体的に回転する場合でも本発明は適用できる。
【0224】
以上、本発明に関連する第2グループの様々な形態に関して説明したが、上述の構成を、単独で、あるいは組合わせて、実施することで、金型費用のかかる駆動力伝達部材の種類をよりー層少なくしつつ、同―軸線上で隣り合わせた駆動力伝達部材間で駆動力を伝達可能にすると共に駆動力伝達部材単独でも使用可能にすることができる。
【0225】
なお、本発明の第1グループの図27〜図35および図37に示した間隔設定部材と、第2グループの連結部材とは、共通の機能を有している。
【0226】
次に、本発明に関連する第3グループについて説明する。上述の第2グループの説明において、図67を参照して、有効径が大きく異なる駆動伝達部材を、連結部材を用いて駆動力の伝達を可能に連結する形態を説明したけれども、連結部材を用いずに、駆動力伝達部材だけでも、有効径が異なる駆動力伝達部材を連結することができる。これを図72〜図74を参照して説明する。
【0227】
図72(1)は本発明に関連する第3グループの実施の一形態の駆動力伝達部材であるギヤ部材690を示す正面図であり、図72(2)は図72(1)の切断面線RR−RRから見たギヤ部材690の断面図であり、図72(3)はギヤ部材690の背面図である。図73(1)はギヤ部材690と連結可能なギヤ部材691を示す正面図であり、図73(2)は図73(1)の切断面線TT−TTから見たギヤ部材691の断面図であり、図73(3)はギヤ部材691の背面図である。図74(1)は各ギヤ部材690,961と連結可能なギヤ部材692を示す正面図であり、図74(2)は図74(1)の切断面線UU−UUから見たギヤ部材692の断面図であり、図7(3)はギヤ部材692の背面図である。本形態では、前述のように駆動伝達部材として、外周部の歯部を他の部材と噛合することによって駆動力を伝達する3種類のギヤ部材690〜692を例に挙げて説明する。
【0228】
最も有効径の小さい小径のギヤ部材690には、軸線方向一側部に軸線方向他側部に向かって残余の部分よりも凹む凹状連結部690aが形成されており、凹状連結部690aを設けた軸線方向一側部とは反対側の軸線方向他側部に軸線方向一側部から離反する方向に残余の部分よりも突出する凸状連結部690bが形成されている。凹状連結部690aを設けた軸線方向一側部とは反対側の軸線方向他側部に軸線方向一側部から離反する方向に残余の部分よりも突出する凸状連結部690bが形成されている。凹状連結部690aと凸状連結部690bとは、嵌合可能な形状に形成され、軸線に対して同一距離の位置に配置されている。
【0229】
小径のギヤ部材690よりも有効径の大きい中径のギヤ部材691には、軸線方向一側部に軸線方向他側部に向かって残余の部分よりも凹む凹状連結部691a1,691a2が形成されており、各凹状連結部691a1,691a2は、軸線からの距離が異なる位置に形成されている。凹状連結部691a1は、小径のギヤ部材690の凹状連結部690aおよび凸状連結部690bと軸線からの距離が同一となるように形成され、凹状連結部691a2は、凹状連結部691a1よりも軸線からの距離が大きくなる位置に形成されている。またギヤ部材691には、凹状連結部691a1,691a2を設けた軸線方向一側部とは反対側の軸線方向他側部に軸線方向一側部から離反する方向に残余の部分よりも突出する凸状連結部691bが形成されている。凹状連結部691a2と凸状連結部691bとは、嵌合可能な形状に形成され、軸線に対して同一距離の位置に配置されている。
【0230】
中径のギヤ部材691よりも有効径の大きい大径のギヤ部材692には、軸線方向一側部に軸線方向他側部に向かって残余の部分よりも凹む凹状連結部692a1,692a2,692a3が形成されており、各凹状連結部692a1〜692a3は、軸線からの距離がことなる位置に形成されている。凹状連結部692a1は、小径のギヤ部材690の凹状連結部690aおよび凸状連結部690bと軸線からの距離が同一となるように形成され、凹状連結部692a2は、中径のギヤ部材691の凹状連結部691a2および凸状連結部691bと軸線からの距離が同一となるように形成され、凹状連結部692a3は、凹状連結部692a2よりも軸線からの距離が大きくなる位置に形成されている。またギヤ部材692には、凹状連結部692a1〜692a3を設けた軸線方向一側部とは反対側の軸線方向他側部に軸線方向一側部から離反する方向に残余の部分よりも突出する凸状連結部692bが形成されている。凹状連結部692a3と凸状連結部692bとは、嵌合可能な形状に形成され、軸線に対して同一距離の位置に配置されている。
【0231】
各凹状連結部690a;691a1,691a2;692a1〜692a3の深さ寸法H42よりも、各凸状連結部690b〜692bの高さ寸法H41が小さくなるように(H41<H42)形成されている。また凸状連結部690bは、各凹状連結部690a,691a1,692a1に、大きくがたつくことなく安定して嵌合し、かつその嵌合および離脱動作を円滑に行うことができる形状に形成されている。凸状連結部691bは、各凹状連結部691a2,692a2に、大きくがたつくことなく安定して嵌合し、かつその嵌合および離脱動作を円滑に行うことができる形状に形成されている。凸状連結部692bは、凹状連結部692a3に、大きくがたつくことなく安定して嵌合し、かつその嵌合および離脱動作を円滑に行うことができる形状に形成されている。
【0232】
これらの各凹状連結部690a;691a,691a2;692a1〜692a2と、各凸状連結部690b〜692bとは、前述のように各ギヤ部材690〜692の中心部に軸線方向に貫通して形成される軸受け孔690c〜692cと駆動力伝達作用部である歯部690d〜692dとの間に、周方向に180度毎に2箇所形成されている。
【0233】
このように構成することによって、各ギヤ部材690〜692は、選択的用いて、各凹状連結部690a;691a,691a2;692a1〜692a2と、各凸状連結部690b〜692bとによって、駆動力を伝達可能に、かつ軸方向によって着脱可能に連結することができる。したがって連結部材を用いない構成で、少ない種類の駆動力伝達部材を用いて、多数の複合型駆動力伝達部品を組立てることが可能であり、金型に必要な費用を少なくすることができるとともに、図67に示す形態と同様の効果を達成することができる。
【0234】
次に、本発明に関連する第4グループについて、図75〜図85を参照して説明する。上述のグループの発明の構成において、間隔設定部材106,130,131;750〜752を用いて、駆動力伝達部材間の間隔を設定する構成では、駆動力伝達部材の周方向に設けた連結部の数に対応して、最小係合深さが決定されるので、駆動伝連部材の相互位置の最小設定量および設定段数が決まる。駆動力伝達部材間の相互位置のを設定できる最小設定量をより小さくして、設定段数を増やすと、駆動力伝達部材の強度上不利になったり、駆動伝達作用部の寸歩楕度の低下などの不具合を発生させてしまうおそれがあり、特に、軸受け孔に近い所に凹状連結部または凸状連結部が形成される場合に、その傾向が強くなる。
【0235】
このような問題点を解消するために、本発明に関連する第4グループの発明は、好適に実施される。図75は、は本発明に関連する第4グループの実施の一形態の駆動力伝達部材の連結構造が実施される組立体925を示す断面図である。図76(1)は組立体925を構成する駆動力伝達部材であるギヤ部材695を示す正面図であり、図76(2)は図76(1)の切断面線WW−WWから見たギヤ部材695の断面図であり、図76(3)はギヤ部材695の背面図である。図77(1)は組立体925を構成するギヤ部材696を示す正面図であり、図77(2)は図77(1)の切断面線XX−XXから見たギヤ部材697の断面図であり、図77(3)はギヤ部材696の背面図である。本形態では、前述のように駆動伝達部材として、外周部の歯部を他の部材と噛合することによって駆動力を伝達する2種類のギヤ部材695,696を例に挙げて説明する。
【0236】
ギヤ部材695には、軸線方向一側部に係合手段695fが形成されている。係合手段695fは、周方向に180度毎に2箇所形成されている。係合手段695fには、図78に拡大して示すように、周方向に等間隔に隣接して、複数の凹所695aおよび複数の突起695bが交互に形成されている。各凹所695aは、V字状の凹所であり、各凹所685a間の各突起695bは、逆V字状の突起である。各凹所695aおよび各突起695bは、係合代K1を有し、周方向に一定の距離向かうにつれて、軸線方向に一定距離ずれて、すなわち1ピッチp毎に、段差hを有して形成されている。ギヤ部材696にも、ギヤ部材695と同様に、軸線方向一側部に係合手段696fが形成され、係合手段696fには、図79に拡大して示すように、同様の各凹所695aおよび各突起696baが形成されている。各係合手段695f,696fは、後述する回転軸721が挿通される軸受け孔695c,696cと、歯部695d,696dとの間に形成されている。
【0237】
各ギヤ部材695,696は、各凹所695aに各突起696bが嵌合し、かつ各凹所696aに各突起695bが嵌合するように、各係合手段695f,696fを係合させて連結され、組立体925を構成することができる。図示しない他の駆動力伝達部材をも含めて、各駆動力伝達部材にこうような係合手段を形成することによって、各駆動力伝達部材を連結することができ、少ない種類の駆動力伝達部材によって、多数の複合型駆動力伝達部材を構成するできる、上述の本発明のグループと同様の効果を達成することができる。また各突起695b,696bを嵌合する凹所695a,696aを選択することによって、すなわち各ギヤ部材695,696の相互の軸線まわりの位置を選択することによって、各ギヤ部材695,696間の間隔を任意に選択して設定することができる。
【0238】
図75に示すようにフレーム720には、回転支持部材である回転軸721が一体的に固定して立設されている。各ギヤ部材695,696には、回転軸721が挿通され、各ギヤ部材695,696、すなわち組立体925が回転自在に支持されている。この状態で組立体925は、軸線方向一方側において、回転軸721のボス部721aに支持されて変位が阻止され、軸線方向他方側において、回転軸721に係着されるEリングなどから成る変位阻止部材800によって変位が阻止されている。このとき、変位阻止部材800と回転軸721のボス部721aとの間の間隔に遊びを設ける場合には、その遊びは、係合代Kから段差hを差し引いた寸法より小さくすることが必要である。なお、駆動力を伝達するときに発生するトルクの大きさに応じて、係合代Kと係合する凹所695a,696および突起695b,696bの数を決定すればよい。
【0239】
各凹所および突起は、V字状である必要はなく、他の形態として、図80に示すように、各凹所810aおよび各突起810bは、係合代K1および段差hの矩形状に形成しても良い。このとき、突起810bの幅B1より凹所810aの幅B2が大きくなるように選ばれる。回転方向の遊びを低減したければ、幅B1より幅B2を極めて少しだけ大きくすればよい。
【0240】
また他の形態として、図81に示すように、各凹所811aと各突起811bとを、係合代K1と段差hとが一致する階段状となるように形成しても良い。この場合は、階段状になったところが当接する方向と反対の方向では係合が外れるので、駆動力伝達部材間の相互回転を係止する部材を別途に設ける構成とすればよい。
【0241】
図82(1)は本発明に関連する第4グループの実施の他の形態のギヤ部材697を示す正面図であり、図82(2)はギヤ部材697の側面図であり、図82(3)はギヤ部材697の背面図であり、図82(4)は図82(1)の切断面線YY−YYから見たギヤ部材697の断面図である。図83(1)はギヤ部材697と係合可能なギヤ部材698を示す正面図であり、図83(2)はギヤ部材698の側面図であり、図83(3)はギヤ部材698の背面図であり、図83(4)は図83(1)の切断面線ZZ−ZZから見たギヤ部材698の断面図である。
【0242】
ギヤ部材697には、軸線方向一側部に係合手段697f,697gが形成されている。係合手段697fは、軸線方向一側部から凹んだ陥没領域に位置する陥没部分に形成され、係合手段697gは、軸線方向一側部から突出した隆起領域に位置する隆起部分に形成されている。各係合手段697f,697gは、周方向に180度毎に2箇所形成されている。係合手段697f,697gには、図84に拡大して示すように、周方向に等間隔に隣接して、複数の凹所697aおよび複数の突起697bが交互に形成されている。各凹所697aは、V字状の凹所であり、各凹所687a間の各突起697bは、逆V字状の突起である。各凹所697aおよび各突起697bは、係合代K1を有し、周方向に一定の距離向かうにつれて、軸線方向に一定距離ずれて、すなわち1ピッチp毎に、段差hを有して形成されている。ギヤ部材698にも、ギヤ部材697と同様に、軸線方向一側部に係合手段698f,698gが形成され、係合手段698f,698gには、図85に拡大して示すように、同様の各凹所698aおよび各突起698baが形成されている。各係合手段697f,697g;698f,698gは、図75に示す回転軸と同様の回転軸721が挿通される軸受け孔697c,698cと、歯部697d,698dとの間に形成されている。
【0243】
各ギヤ部材697,698は、係合手段697f,698fが形成される陥没部分に、係合手段697g,698gが形成される隆起部分を嵌まり込ませ、各凹所697aに各突起698bが嵌合し、かつ各凹所698aに各突起697bが嵌合するように、各係合手段697f,697g;698f,698gを係合させて連結される。図示しない他の駆動力伝達部材をも含めて、各駆動力伝達部材にこうような係合手段を形成することによって、各駆動力伝達部材を連結することができ、少ない種類の駆動力伝達部材によって、多数の複合型駆動力伝達部品を構成するできる、上述の本発明のグループと同様の効果を達成することができる。また各突起695b,696bを嵌合する凹所695a,696aを選択することによって、すなわち各ギヤ部材695,696の相互の軸線まわりの位置を選択することによって、各ギヤ部材695,696間の間隔を任意に選択して設定することができる。
【0244】
さらに加えて、隆起部分の最も突出したところの高さ寸法を陥没部分の最も深い所の深さ寸法より小さくしておけば、駆動力伝達部材の側面を密着させた状態でも連結することが可能になる。
【0245】
図75〜図85に示す形態では、各駆動力伝達部材同氏を連結する構成について説明したけれども、他の形態として、各駆動力伝達部材間に連結部材を介在させ、連結部材の軸線方向両側部に、上述の各駆動力伝達部材695〜698と同様の係合手段を形成し、この係合手段を用いて、連結部材を介在させて、各駆動力伝達部材を連結するようにしてもよい。これによって、連結部材によって、各駆動力伝達部材間に大きな間隔を、細かく多段的に設定することができるとともに、駆動力伝達部材および連結部材の強度の低下を無くすことができる。
【0246】
特にこのように連結部材を介在させる構成において、駆動力伝達部材には、前述のような陥没領域に係合手段を形成し、連結部材には、前述のような隆起領域に係合手段を形成し、これらの係合手段を用いて、凹所に突起を嵌合させて、連結するようにしてもよい。これによって、各駆動力伝達部材を、連結部材を介して連結することが可能であるとともに、駆動力伝達部材は、軸線方向両側部に、突出する部分がなく、厚みを小さくすることができるとともに、単独で用いられ回転軸が挿通されて支持される場合に、駆動力伝達部材を回転軸に対して変位阻止するための変位阻止部材として、たとえば前述したようなEリングなどを用いることができ、作業が容易になる。
【0247】
【発明の効果】
請求項1記載の本発明によれば、回転して駆動力を伝達するための駆動力伝達部材は、凹状連結部および凸状連結部の少なくとも一方が形成されており、これら凹状連結部または凸状連結部によって、軸線まわりに回転して駆動力を伝達可能に、かつ軸線方向に着脱可能に連結される。各駆動力伝達部材を連結するにあたって、各駆動力伝達部材は、一方の駆動力伝達部材の凸状連結部を他方の駆動力伝達部材の凹状連結部に直接嵌合して連結してもよく、各駆動力伝達部材間に他の部材を介在させ、この他の部材に形成される凹状連結部に各駆動力伝達部材の凸状連結部を嵌合し、または他の部材に形成される凸状連結部を各駆動力伝達部材の凹状連結部に嵌合して連結してもよい。
【0248】
このように凹状連結部および凸状連結部によって連結される各駆動力伝達部材のうち少なくとも1つは、軸線方向一側部に凹状連結部が形成され、かつ軸線方向他側部に凸状連結部が形成される。これによってこの各側部に各連結部が個別に形成される駆動力伝達部材と連結される別の駆動力伝達部材および他の部材は、凹状連結部および凸状連結部のいずれかが形成されていれば、連結することができる。このように各側部に各連結部が個別に形成される駆動力伝達部材を備えることによって、複数の駆動力伝達部材を選択的に組合わせて構成することができる複合型駆動力伝達部品の種類を多くすることができる。したがって必要な種類の複合型駆動力伝達部品を製造するために必要となる駆動力伝達部材の種類を少なくすることができ、金型の種類を少なくすることができる。しかも複合型駆動力伝達部品と同様の部品を1つの金型で成型する場合と比べて、金型の形状も簡単である。このように金型の種類を少なくし、かつその形状も簡単にすることができるので、複合型駆動力伝達部品の生産性が向上され、製造コストも低減することができる。また駆動力伝達部材は、単品で用いることができることは言うまでもない。
なお、本発明において回転とは、360度未満の角変位を含む。
【0249】
また各駆動力伝達部材は、回転支持部材が挿通されて回転自在に支持され、回転支持部材に変位阻止部材を係着することによって、回転支持部材に対する変位が阻止され、回転支持部材からの脱落が防止される。各駆動力伝達部材が凸状連結部を有する場合に、この駆動力伝達部材の凸状連結部が形成される側部に、スペーサ部材を装着することができる。このスペーサ部材は、凸状連結部の突出高さ以上の厚みを有するので、スペーサ部材を駆動力伝達部材に装着した状態では、凸状連結部はスペーサ部材よりも突出することがない。
【0250】
これによって各駆動力伝達部材の少なくとも1つが、凸状連結部が形成される側部とは反対の側部で他の駆動力伝達部材と連結され、凸状連結部が形成される側部が解放されている場合に、各駆動力伝達部材の回転支持部材に対する変位を阻止するにあたって、解放される凸状連結部が形成される側部にスペーサ部材を装着することによって、凸状連結部が回転支持部材に近接して形成されるなどの凸状係合部の位置に拘わらず、凸状連結部に邪魔されることなく、軸線方向および半径方向に、変位阻止部材を装着するための、またその着脱作業のための領域を確保することができる。
【0251】
したがって各駆動力伝達部材に回転支持部材が挿通された状態で、凸状連結部が回転支持部材に近接する位置に形成される場合であっても、スペーサ部材を用いて変位阻止部材を装着するための領域を確保することができ、変位阻止部材として特殊な部材を用いる必要がない。言い換えると、各駆動力伝達部材の回転支持部材に対する変位を、凸状連結部が形成される側部の側および凹状連結部が形成される側部の側に、同一の変位阻止部材を設けて阻止することができるとともに、変位阻止部材の着脱作業を容易にすることができ、各駆動力伝達部材を連結して複合型駆動力伝達部品を組立てる作業および複合型駆動力伝達部品を分解する作業を迅速かつ容易にすることができる。変位阻止部材としては、たとえば、EリングおよびCリングなどの市販の部材を変位阻止部材として用いることが可能であり、入手も容易である。
【0252】
請求項2記載の本発明によれば、回転して駆動力を伝達するための駆動力伝達部材は、凹状連結部および凸状連結部の少なくとも一方が形成されており、これら凹状連結部または凸状連結部によって、軸線まわりに回転して駆動力を伝達可能に、かつ軸線方向に着脱可能に連結される。各駆動力伝達部材を連結するにあたって、各駆動力伝達部材は、一方の駆動力伝達部材の凸状連結部を他方の駆動力伝達部材の凹状連結部に直接嵌合して連結してもよく、各駆動力伝達部材間に他の部材を介在させ、この他の部材に形成される凹状連結部に各駆動力伝達部材の凸状連結部を嵌合し、または他の部材に形成される凸状連結部を各駆動力伝達部材の凹状連結部に嵌合して連結してもよい。
【0253】
このように凹状連結部および凸状連結部によって連結される各駆動力伝達部材のうち少なくとも1つは、軸線方向一側部に凹状連結部が形成され、かつ軸線方向他側部に凸状連結部が形成される。これによってこの各側部に各連結部が個別に形成される駆動力伝達部材と連結される別の駆動力伝達部材および他の部材は、凹状連結部および凸状連結部のいずれかが形成されていれば、連結することができる。このように各側部に各連結部が個別に形成される駆動力伝達部材を備えることによって、複数の駆動力伝達部材を選択的に組合わせて構成することができる複合型駆動力伝達部品の種類を多くすることができる。したがって必要な種類の複合型駆動力伝達部品を製造するために必要となる駆動力伝達部材の種類を少なくすることができ、金型の種類を少なくすることができる。しかも複合型駆動力伝達部品と同様の部品を1つの金型で成型する場合と比べて、金型の形状も簡単である。このように金型の種類を少なくし、かつその形状も簡単にすることができるので、複合型駆動力伝達部品の生産性が向上され、製造コストも低減することができる。また駆動力伝達部材は、単品で用いることができることは言うまでもない。なお、本発明において回転とは、360度未満の角変位を含む。
【0254】
また各駆動力伝達部材は、回転支持部材が挿通されて回転自在に支持され、回転支持部材に変位阻止部材を係着することによって、回転支持部材に対する変位が阻止され、回転支持部材からの脱落が防止される。各駆動力伝達部材が凸状連結部を有する場合に、この駆動力伝達部材の凸状連結部が形成される側部には、凸状連結部よりも半径方向内方側に、変位阻止部材を装着するための、またその着脱作業のための領域が確保されている。
【0255】
したがって各駆動力伝達部材の回転支持部材に対する変位を阻止するために回転支持部材に係着する変位阻止部材として、特殊な部材を用いる必要がない。言い換えると、各駆動力伝達部材の回転支持部材に対する変位を、凸状連結部が形成される側部の側および凹状連結部が形成される側部の側に、同一の変位阻止部材を設けて阻止することができるとともに、変位阻止部材の着脱作業を容易にすることができ、各駆動力伝達部材を連結して複合型駆動力伝達部品を組立てる作業および複合型駆動力伝達部品を分解する作業を迅速かつ容易にすることができる。変位阻止部材としては、たとえば、EリングおよびCリングなどの市販の部材を変位阻止部材として用いることが可能であり、その入手も容易である。また回転支持部材の突出量を小さくすることができる。
【0256】
請求項3記載の本発明によれば、凸状連結部が形成される駆動力伝達部材には、凸状連結部が形成される側の側部に、凹状連結部が形成されるので、各駆動力伝達部材を連結するにあたって、各駆動力伝達部材が共に凸状連結部を有する場合に、凸状連結部が形成される側部を相互に対向させた状態で連結することが可能である。これによって、凸状連結部が一方の側部にだけ形成される駆動力伝達部材を連結する場合に、凸状連結部が解放されない状態で連結することができる。したがって、各駆動力伝達部材を連結して組立てられる複合型駆動力伝達部品の軸線方向長さを小さくすることができる。
【0257】
特に各駆動力伝達部材に回転支持部材を挿通し、変位阻止部材を回転支持部材に係着して、各駆動力伝達部材の回転支持部材に対する変位を阻止する構成とする場合には、各駆動力伝達部材の解放される側部に変位阻止部材を装着するための領域が必ず確保される状態となり、各駆動力伝達部材の回転支持部材に対する変位を阻止し、各駆動力伝達部材の回転支持部材からの脱落を防止するために、回転支持部材に係着する変位阻止部材として、特殊な部材を用いる必要がなく、凸状連結部が形成される側部の側および凹状連結部が形成される側部の側に、同一の変位阻止部材を用いることができるとともに、変位阻止部材の着脱作業を容易にすることができ、各駆動力伝達部材を連結して複合型駆動力伝達部品を組立てる作業および複合型駆動力伝達部品を分解する作業を迅速かつ容易にすることができる。変位阻止部材としては、たとえば、EリングおよびCリングなどの市販の部材を変位阻止部材として用いることが可能であり、その入手も容易である。また回転支持部材の突出量を小さくすることができる。
【0258】
請求項4記載の本発明によれば、各駆動力伝達部材には、軸線方向に貫通する嵌合孔が形成され、各駆動力伝達部材の各嵌合孔には、軸径設定部材が嵌合可能である。軸径設定部材は、環状であり、内径の異なる複数の軸径設定部材が選択的に用いられて、各駆動力伝達部材の嵌合孔に嵌合され、この軸径設定部材の挿通孔に回転支持部材が挿通されて、各駆動力伝達部材が回転自在に支持される。これによって各駆動力伝達部材を外径の異なる回転支持部材によって回転支持する場合に、回転支持部材の外径に対応させて各駆動力伝達部材を準備する必要がなく、駆動力伝達部材は、回転支持部材の外径が異なっても1種類だけでよい。
【0259】
ここで、上記の請求項1〜4記載の発明の構成において、凹状連結部および凸状連結部は、最小有効径の駆動力伝達部材の軸線と外周部との間となるの半径を有する領域に形成されるようにすればよく、これによって駆動力伝達部材の有効径に拘わらず、すべての駆動力伝達部材を連結することができる。また凹状連結部および凸状連結部は、駆動力を伝達するときに凸状連結部にかかる力に基づいて、形状および寸法が決定されてもよく、これによって不必要に大きな凹状連結部および凸状連結部を形成することなく、かつ凸状連結部に十分な強度を与えることができる。さらに、凹状連結部および凸状連結部は、周方向に延びる形状に形成されてもよい。これによって凸状連結部の軸線方向に垂直な断面の面積を小さくし、かつ駆動力を伝達するときにかかる力に対する強度を高くすることができる。またこのような凹状連結部および凸状連結部の形状および寸法は、最大有効径の駆動力伝達部材と、最小有効径の駆動力伝達部材とを連結するときに発生する最大トルクを想定して、この最大トルクを伝達可能とする形状および寸法に決定されるようにしてもよい。これによって駆動力伝達部材をいずれの組合わせで連結しても、凸状連結部は十分な強度を有している状態とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の駆動力伝達部材の連結構造が実施される複写機を示す断面図である。
【図2】複写機の循環式原稿自動送給装置、主働原稿載置装置および光学装置の断面図である。
【図3】複写機の作像装置、定着装置およびシート給送装置の断面図である。
【図4】本発明の第1グループの実施の一形態の駆動力伝達部材の連結構造を示す断面図である。
【図5】ギヤ部材103を示す図であり、(1)は正面図であり、(2)は断面図であり、(3)は背面図である。
【図6】ギヤ部材104を示す図であり、(1)は正面図であり、(2)は断面図であり、(3)は、背面図である。
【図7】ギヤ部材101を示す図であり、(1)は正面図であり、(2)は断面図であり、(3)は背面図である。
【図8】ギヤ部材102を示す図であり、(1)は正面図であり、(2)は断面図であり、(3)は、背面図である。
【図9】本発明の実施の他の形態の連結構造を示す断面図である。
【図10】本発明の実施のさらに他の形態の連結構造を示す断面図である。
【図11】本発明の実施のさらに他の形態の連結構造を示す断面図である。
【図12】スペーサ部材105を示す図であり、(1)は正面図であり、(2)は断面図である。
【図13】本発明の実施のさらに他の形態の連結構造を示す断面図である。
【図14】他の形態のスペーサ部材120を示す図であり、(1)は正面図であり、(2)は断面図である。
【図15】本発明の実施のさらに他の形態の連結構造を示す断面図である。
【図16】図15の上側から見た平面図である。
【図17】本発明の実施のさらに他の形態の連結構造を示す断面図である。
【図18】他の形態のギヤ部材103を示す図であり、(1)は正面図であり、(2)は断面図であり、(3)は断面図であり、(4)は背面図である。
【図19】他の形態のギヤ部材104を示す図であり、(1)は正面図であり、(2)は断面図であり、(3)は断面図であり、(4)は背面図である。
【図20】さらに他の形態のギヤ部材103を示す図であり、(1)は正面図であり、(2)は断面図であり、(3)は背面図である。
【図21】本発明の実施のさらに他の形態の連結構造を示す断面図である。
【図22】間隔調整部材106を示す図であり、(1)は正面図であり、(2)断面図である。
【図23】本発明の実施のさらに他の形態の連結構造を示す断面図である。
【図24】他の形態の間隔調整部材130を示す図であり、(1)は正面図であり、(2)は断面図である。
【図25】本発明の実施のさらに他の形態の連結構造を示す断面図である。
【図26】他の間隔調整部材131を示す図であり、(1)は正面図であり、(2)は断面図である。
【図27】本発明の実施のさらに他の形態の連結構造を示す断面図である。
【図28】他の間隔調整部材132を示す図であり、(1)は正面図であり、(2)は断面図である。
【図29】本発明の実施のさらに他の形態の連結構造を示す断面図である。
【図30】他の間隔間隔調整部材133を示す図であり、(1)は正面図であり、(2)は断面図である。
【図31】本発明の実施のさらに他の形態の連結構造を示す断面図である。
【図32】間隔調整部材132A〜132Cを示す断面図である。
【図33】間隔調整体を示す断面図である。
【図34】他の形間隔調整体を示す断面図である。
【図35】本発明の実施のさらに他の形態の連結構造を示す断面図である。
【図36】本発明の実施のさらに他の形態の連結構造を示す断面図である。
【図37】本発明の実施のさらに他の形態の連結構造を示す断面図である。
【図38】本発明の実施のさらに他の形態の連結構造を示す断面図である。
【図39】本発明の実施のさらに他の形態の連結構造を分解して示す断面図である。
【図40】他のギヤ部材160を示す図であり、(1)は正面図であり、(2)は断面図であり、(3)は背面図である。
【図41】さらに他のギヤ部材160を示す図であり、(1)は正面図であり、(2)は断面図であり、(3)は背面図である。
【図42】本発明に関連する第2グループの実施の一形態の駆動力伝達部材の連結構造を示す断面図である。
【図43】ギヤ部材603を示す図であり、(1)は正面図であり、(2)は断面図であり、(3)は背面図である。
【図44】ギヤ部材604を示す図であり、(1)は正面図であり、(2)は断面図であり、(3)は、背面図である。
【図45】ギヤ部材601を示す図であり、(1)は正面図であり、(2)は断面図であり、(3)は背面図である。
【図46】ギヤ部材602を示す図であり、(1)は正面図であり、(2)は断面図であり、(3)は、背面図である。
【図47】連結部材650を示す図であり、(1)は正面図であり、(2)は断面図であり、(3)は、背面図である。
【図48】本発明に関連する第2グループの実施の他の形態の連結構造を示す断面図である。
【図49】本発明に関連する第2グループの実施のさらに他の形態の連結構造を示す断面図である。
【図50】間隔設定部材750を示す図であり、(1)は正面図であり、(2)は断面図である。
【図51】連結部材650A〜650Cを示す断面図である。
【図52】本発明に関連する第2グループの実施のさらに他の形態の連結構造を示す断面図である。
【図53】他の形態の連結部材650を示す図であり、(1)は正面図であり、(2)は断面図であり、(3)は背面図である。
【図54】本発明に関連する第2グループの実施のさらに他の形態の連結構造を示す断面図である。
【図55】他の形態の間隔設定部材751を示す図であり、(1)は正面図であり、(2)は断面図である。
【図56】本発明に関連する第2グループの実施のさらに他の形態の連結構造を示す断面図である。
【図57】さらに他の形態の間隔設定部材752を示す図であり、(1)は正面図であり、(2)は断面図である。
【図58】本発明に関連する第2グループの実施のさらに他の形態の連結構造を示す図である。
【図59】他の形態のギヤ部材603を示す図であり、(1)は正面図であり、(2)は断面図であり、(3)は断面図であり、(4)は背面図である。
【図60】他の形態のギヤ部材604を示す図であり、(1)は正面図であり、(2)は断面図であり、(3)は背面図である。
【図61】他の形態の連結部材650を示す図であり、(1)は正面図であり、(2)は断面図であり、(3)は背面図である。
【図62】さらに他の形態のギヤ部材603を示す図であり、(1)は正面図であり、(2)は断面図であり、(3)は断面図であり、(4)は背面図である。
【図63】さらに他の形態のギヤ部材604を示す図であり、(1)は正面図であり、(2)は断面図であり、(3)は背面図である。
【図64】本発明に関連する第2グループの実施のさらに他の形態の連結構造を示す断面図である。
【図65】各ギヤ部材603,604および連結部材650を分解して示す断面図である。
【図66】本発明に関連する第2グループの実施のさらに他の形態の連結構造を分解して示す断面図である。
【図67】本発明に関連する第2グループの実施のさらに他の形態の連結構造を示す断面図である。
【図68】本発明に関連する第2グループの実施のさらに他の形態の連結構造を示す断面図である。
【図69】本発明に関連する第2グループの実施のさらに他の形態の連結構造を示す断面図である。
【図70】さらに他の形態のギヤ部材685を示す図であり、(1)は正面図であり、(2)は断面図であり、(3)は断面図であり、(4)は背面図である。
【図71】さらに他の形態のギヤ部材686を示す図であり、(1)は正面図であり、(2)は断面図であり、(3)は背面図である。
【図72】本発明に関連する第3グループの実施の一形態の駆動力伝達部材であるギヤ部材690を示す図であり、(1)は正面図であり、(2)は断面図であり、(3)は断面図であり、(4)は背面図である。
【図73】ギヤ部材691を示す図であり、(1)は正面図であり、(2)は断面図であり、(3)は背面図である。
【図74】ギヤ部材692を示す図であり、(1)は正面図であり、(2)は断面図であり、(3)は背面図である。
【図75】本発明に関連する第4グループの実施の一形態の動力伝達部材の連結構造が実施される組立体925を示す断面図である。
【図76】ギヤ部材695を示す図であり、(1)は正面図であり、(2)は断面図であり、(3)は背面図である。
【図77】ギヤ部材696を示す図であり、(1)は正面図であり、(2)は断面図であり、(3)は背面図である。
【図78】係合手段695fを拡大して示す図である。
【図79】係合手段696fを拡大して示す図である。
【図80】他の形態の係合手段を拡大して示す図である。
【図81】さらに他の係合手段を拡大して示す図である。
【図82】さらに他の形態のギヤ部材697を示す図であり、(1)は正面図であり、(2)は断面図であり、(3)は背面図である。
【図83】さらに他の形態のギヤ部材698を示す図であり、(1)は正面図であり、(2)は断面図であり、(3)は背面図である。
【図84】係合手段697f,697gを拡大して示す図である。
【図85】係合手段698f,698gを拡大して示す図である。
【図86】従来技術の駆動力伝達部材1a〜1cを示す斜視図である。
【図87】従来技術の複合形駆動力伝達部品を示す図である。
【符号の説明】
10 複写機本体
101〜104,160;601〜604,690〜693,695〜698 ギヤ部材
101a〜104a;101e〜104e;601a〜604a,690a〜693a 凹状係合部
101b〜104b;601b〜604b,690b〜693b 凸状係合部 105,120 スペーサ部材
106,130〜133 間隔調整部材
140A〜140C 軸径調整部材
201〜203;701〜703 回転軸
301〜303;304;660 変位阻止部材
695f〜698f,697g,698g 係合手段
695a〜698a 凹所
695b〜698b 突起

Claims (4)

  1. 軸線方向一側部に凹状連結部および凸状連結部の少なくとも一方が形成される複数の駆動力伝達部材を備え、
    前記複数の駆動力伝達部材は、選択的に用いられて、凹状連結部または凸状連結部によって、軸線まわりに回転して駆動力を伝達可能に、かつ軸線方向に着脱可能に連結され、
    連結される各駆動力伝達部材のうち少なくとも1つは、軸線方向一側部に凹状連結部が形成されるとともに、軸線方向他側部に凸状連結部が形成され、
    各駆動力伝達部材は、回転支持部材が挿通されて回転自在に支持され、
    回転支持部材に着脱可能に係着され、各駆動力伝達部材の回転支持部材に対する軸線方向の変位を阻止する変位阻止部材と、各駆動力伝達部材の凸状連結部が形成される側部に装着可能であり、凸状連結部の突出高さ以上の厚みを有するスペーサ部材とをさらに備え、
    連結される各駆動力伝達部材のうち少なくとも1つは、凸状連結部が形成される側部とは反対側の側部で他の駆動力伝達部材と連結され、
    この少なくとも1つの駆動力伝達部材の凸状連結部が形成される側部に、スペーサ部材が装着され、前記回転支持部材のスペーサ部材から突出する部分に変位阻止部材が係着されることを特徴とする駆動力伝達部材の連結構造。
  2. 軸線方向一側部に凹状連結部および凸状連結部の少なくとも一方が形成される複数の駆動力伝達部材を備え、
    前記複数の駆動力伝達部材は、選択的に用いられて、凹状連結部または凸状連結部によって、軸線まわりに回転して駆動力を伝達可能に、かつ軸線方向に着脱可能に連結され、
    連結される各駆動力伝達部材のうち少なくとも1つは、軸線方向一側部に凹状連結部が形成されるとともに、軸線方向他側部に凸状連結部が形成され、
    各駆動力伝達部材は、回転支持部材が挿通されて回転自在に支持され、
    回転支持部材に着脱可能に係着され、各駆動力伝達部材の回転支持部材に対する変位を阻止する変位阻止部材をさらに備え、
    凸状連結部が形成される駆動力伝達部材は、凸状連結部よりも半径方向内方に、前記変位阻止部材を回転支持部材に着脱するための領域が確保され、
    連結される各駆動力伝達部材のうち少なくとも1つは、凸状連結部が形成される側部とは反対側の側部で他の駆動力伝達部材と連結され、
    この少なくとも1つの駆動力伝達部材の凸状連結部よりも半径方向内方側の領域で、前記回転支持部材の前記少なくとも1つの駆動力伝達部材から突出する部分に変位阻止部材が係着されることを特徴とする駆動力伝達部材の連結構造。
  3. 凸状連結部が形成される駆動力伝達部材には、凸状連結部が形成される側部に、凸状連結部に加えて凹状連結部が形成されることを特徴とする請求項1または2記載の駆動力伝達部材の連結構造。
  4. 各駆動力伝達部材には、軸線方向に貫通する嵌合孔が形成され、
    各駆動力伝達部材の各嵌合孔に嵌合可能であり、内径の異なる挿通孔が形成される複数の環状の軸径設定部材が、選択的に用いられて前記各嵌合孔に嵌合され、回転支持部材を軸径設定部材の挿通孔に挿通させることによって、各駆動力伝達部材を回転自在に支持することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の駆動力伝達部材の連結構造。
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