JP3560484B2 - Lsiデバイス研磨用研磨材組成物及び研磨方法 - Google Patents

Lsiデバイス研磨用研磨材組成物及び研磨方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、研磨加工において、高精度面を高能率で得るための研磨材組成物に関する。さらに詳しくは、本発明は、LSIデバイス製造工程における二酸化ケイ素膜、窒化ケイ素膜、有機膜をはじめとする絶縁膜研磨工程に好適な研磨材組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年のコンピュータ関連技術の進歩はめざましく、LSIデバイスは年々高集積化がすすみ、また磁気ディスクの記憶容量は増大の一途をたどっているが、これを支える基盤技術の一つとして研磨加工があげられる。
LSIデバイス製造工程では、デザインルール微細化に伴うフォトリソグラフィー工程での焦点深度の問題を軽減化することを主目的に、層間絶縁膜を対象とした研磨技術が導入され、実用化が始まっている。また、微細配線を形成するための埋め込みメタル研磨(ダマシン法)や、従来のLOCOS(Local Oxidation of Silicon)法より狭い面積で素子分離を実現するためのシャロートレンチアイソレーション(Shallow Trench Isolation)法等、次世代LSIデバイス製造に不可欠な要素技術として、研磨加工技術の応用がすすめられている。微細な素子や配線構造を研磨対象とするこの分野では、言うまでもなく高精度の仕上げ面が要求され、その上で、研磨加工の高能率化、安定化が望まれる。
【0003】
層間絶縁膜研磨やシャロートレンチアイソレーション法では、気相法で得た二酸化ケイ素微粉末をアルカリ性水溶液に懸濁させたスラリーや酸化セリウム粉末を水に懸濁させたスラリーが主に検討されてきており、一方、メタル研磨では、やはり気相法で得た二酸化ケイ素粉末または酸化アルミニウム粉末を水に懸濁させ、硝酸鉄や過酸化水素等の酸化剤を添加したスラリーが、主に検討されてきている。しかしながら、面精度、研磨速度、研磨速度の安定性、全てが満足できるレベルのものは未だ得られていない。高い面精度を出すためには研磨材粒子は、サブミクロンオーダーで微細であることが必要であるが、一般に、研磨材粒子が小さいほど研磨速度は遅くなる。このように、面精度と研磨速度はトレードオフの関係にあり、両立は、一般に、容易ではない。
【0004】
LSIデバイス製造工程における研磨で、最も実用化のすすんでいる層間絶縁膜研磨では、高い面精度を得るため、二酸化ケイ素微粉末のアルカリ性スラリーが使用されているが、研磨速度が低いことに不満が持たれている。また、研磨速度は一般に、研磨開始から徐々に増大し、一定時間、通常は数分以上経過後、安定化するという傾向をもつものであるが、LSIデバイス製造工程における研磨では、取り代が高々1μm程度であるため、研磨時間としては数分オーダーである場合が多い。すなわち、立ち上がりの研磨時間が不安定な領域で研磨を終了することになるため、終点検出に、著しい負担をかけることになっていた。
【0005】
これに対し、酸化セリウムスラリーは、層間絶縁膜研磨やシャロートレンチアイソレーション法において、面精度と研磨速度を両立させるために有利であるが、シリカスラリーの場合と同様に、研磨時間の増大とともに研磨速度が増大する傾向があり、研磨速度が高い分、さらに終点検出が難しいことになり、実用化の妨げの一つとなっていた。
【0006】
加えて、シャロートレンチアイソレーション法では、研磨される二酸化ケイ素膜の下に窒化ケイ素膜を配し、窒化ケイ素膜をストッパーとして研磨を行うため、二酸化ケイ素膜の研磨速度が大きく、窒化ケイ素膜の研磨速度が小さい、すなわち、二酸化ケイ素膜の研磨速度を窒化ケイ素膜のそれで除した値である「選択比」が高いことが要求されるが、二酸化ケイ素スラリー、酸化セリウムスラリー、いずれの場合も、「選択比」が2〜6程度と低いことが問題であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従来の技術の項で詳述したとおり、LSIデバイス製造工程における二酸化ケイ素膜、窒化ケイ素膜、有機膜をはじめとする絶縁膜研磨工程では、面精度と研磨速度の両立、並びに研磨速度の安定化を現状よりも高いレベルで実現することが強く望まれていた。
【0008】
本発明は、上記課題を解決できる研磨材組成物を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するために、鋭意努力した結果、水及びカップリング剤で表面処理された酸化セリウムを含む研磨材組成物であって、前記酸化セリウムの二次粒子サイズ分布において、最大値が5μm以下、平均値が0.01〜1.0μmであることを特徴とするLSIデバイス研磨用研磨材組成物、及び前記酸化セリウムの一次結晶サイズが、0.005〜0.5μmであることを特徴とするLSIデバイス研磨用研磨材組成物、及び研磨材組成物中の酸化セリウム濃度が0.01〜10wt%であることを特徴とするLSIデバイス研磨用研磨材組成物、及び前記カップリング剤が、シラン系カップリング剤、チタネート系カップリング剤、ジルコネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、ホスフェート系カップリング剤から選ばれる少なくとも1種以上のカップリング剤であることを特徴とするLSIデバイス研磨用研磨材組成物を見出した。
【0010】
LSIデバイス絶縁膜研磨工程では、酸化セリウム以外に、二酸化ケイ素を砥粒とする研磨材組成物、あるいは二酸化マンガンを砥粒とする研磨材組成物も検討の対象となっているが、本発明では、砥粒として、酸化セリウムに限定した。本発明において、砥粒を二酸化ケイ素、あるいは二酸化マンガンとした場合には、研磨性能の向上は少なく、LSIデバイス絶縁膜研磨工程で切望されているレベルを満足することはできないためである。
【0011】
本発明では、研磨中に、研磨材粒子が研磨パッドに強く保持される状況をつくり出すことで、面精度と研磨速度の両立、並びに研磨速度の安定化を高いレベルで実現することを可能にしている。研磨パッドは専ら樹脂製であり、高精度が要求されるLSIデバイス研磨工程で使用される研磨パッドとしては、キャスティング、スライシングを経て製造される乾式独立発泡タイプのポリウレタンパッド(ロデール社製「IC1000」等)、または、ポリエステル繊維にポリウレタンを含浸させ、湿式で発泡させた不織布タイプ(ロデール社製「Suba400」等)、あるいは前記二種のパッドを積層させた二層タイプ(ロデール社製「IC1000/Suba400」等)が主なものである。最近では、フッ素樹脂系のパッドも検討されている。このように、パッド材料は有機化合物であるのに対し、本発明で使用する砥粒、すなわち酸化セリウムは無機化合物である。一般に、金属酸化物のような無機化合物表面と有機化合物表面とは親和性が低く、なじみが悪い。そこで、酸化セリウムとパッドとの親和性を高めることができれば、研磨中に、酸化セリウムが研磨パッドに強く保持される状況をつくり出すことができ、その結果、有効に被加工物に作用する酸化セリウムの割合が増え、研磨速度を向上させることができるという考えに至った。
【0012】
一般に、無機化合物表面と有機化合物表面の親和性を高める有効な手段として、カップリング剤で表面処理することは公知であるが、研磨材組成物への適用は、ほとんどなされていなかった。そもそもカップリング剤による表面処理は、無機フィラー粒子を有機材料に充填することが必要な分野に適用されてきた技術であるため、本発明の対象であり、広く一般に使用されている、水を主成分とする研磨材組成物に利用することは、容易に発想しうるものではなく、考慮の対象とならなかったためである。
【0013】
研磨材組成物に何らかの形でカップリング剤による表面処理を適用した技術としては、下記の例があげられるが、本発明の根幹をなす、水を主成分とする研磨材組成物において、砥粒とパッドとの親和性を強くすることで研磨速度の向上を図るという考えに対して、何ら教示を与えるものではない。
特開昭60−127965号公報には、無機化合物粉体をカップリング剤と反応させて有機溶媒中に分散させた組成物が開示されている。しかし、分散媒体が有機溶媒である限られた応用の場合には、無機化合物粉体をカップリング剤で表面処理することは極めて自然であり、分散媒体が水である本発明とは全く関係がない。
【0014】
一般に、研磨材組成物の分散媒体としては、水が使用される場合が圧倒的に多い。水は、有機溶媒に比べ、研磨促進作用が大きいためである。例えば、ガラスを研磨する場合には、水が存在することにより、ガラス表面に水和層が形成されつつ研磨が進行するときに高い研磨速度で高精度面が得られるとされており、実際、有機溶媒を分散媒体とした研磨材組成物は、ガラスに対してほとんど研磨力をもたない。また、金属を研磨する場合にも、水の存在下で金属表面が加水分解され、金属酸化物層あるいは水酸化物層が形成されるときに高い研磨速度で高精度面が得られるとされている。このように、有機溶媒を分散媒体として使用すると、水を使用した場合に比べ、研磨速度が著しく低くなるため、面精度と研磨速度を高いレベルで実現することが目的である本発明の対象とはならない。
【0015】
【発明の実施の形態】
まず、本発明で使用する酸化セリウムについて述べる。
酸化セリウムの純度については高純度のものが好ましく、99wt%以上がよく、より好ましくは99.9wt%以上である。純度が低くなると、研磨後のLSIデバイスを洗浄しても、LSIデバイス特性に悪影響する不純物元素をLSIデバイス表面から除去することが困難になり、不良品を増し、歩留まりが悪化するため好ましくない。
【0016】
酸化セリウムの二次粒子サイズ分布において、最大値は5μm以下であることが好ましく、3μm以下であることがより好ましく、1μm以下であることがさらに好ましい。最大値が5μmを越えると、研磨表面に微小な傷が入りやすくなるため好ましくない。また、酸化セリウムの二次粒子サイズ分布において、平均値は、0.01〜1.0μmが好ましく、0.1〜0.5μmがより好ましい。0.01μm未満では、二酸化ケイ素膜、窒化ケイ素膜、有機膜をはじめとする絶縁膜の研磨速度が小さくなってしまうためである。一方、1.0μmを越えると、研磨表面に微小な傷が入りやすくなるため好ましくない。
【0017】
また、酸化セリウムの一次結晶サイズは、好ましくは0.005〜0.5μm、より好ましくは、0.02〜0.2μmである。0.005μm未満では、二酸化ケイ素膜、窒化ケイ素膜、有機膜をはじめとする絶縁膜の研磨速度が著しく小さくなり、また0.5μmを越えると研磨表面に微小な傷が入りやすく好ましくない。
【0018】
本発明で使用するカップリング剤は、シラン系カップリング剤、チタネート系カップリング剤、ジルコネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、ホスフェート系カップリング剤等があげられる。シラン系カップリング剤の例としては、ビニルトリクロロシラン、1、2−ジクロロエチルトリクロロシラン、1−クロロエチルトリクロロシラン、2−クロロエチルトリクロロシラン、エチルトリクロロシラン、3、3、3−トリフルオロプロピルトリクロロシラン、2−シアノエチルトリクロロシラン、アリルトリクロロシラン、3−ブロモプロピルトリクロロシラン、3−クロロプロピルトリクロロシラン、n−プロピルトリクロロシラン、3−シアノプロピルトリクロロシラン、n−ブチルトリクロロシラン、イソブチルトリクロロシラン、ペンチルトリクロロシラン、ヘキシルトリクロロシラン、ベンジルトリクロロシラン、p−トリルトリクロロシラン、6−トリクロロシリル−2−ノルボルネン、2−トリクロロシリルノルボルネン、ヘプチルトリクロロシラン、2−(4−シクロヘキセニルエチル)トリクロロシラン、オクチルトリクロロシラン、クロロフェニルエチルトリクロロシラン、テトラデシルトリクロロシラン、オクタデシルトリクロロシラン、エイコシルトリクロロシラン、ドコシルトリクロロシラン、クロロメチルトリメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メルカプトメチルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、3、3、3−トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、2−シアノエチルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、2−アミノエチルアミノメチルトリメトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、3−トリフルオロアセトキシプロピルトリメトキシシラン、3−(アミノエチルアミノプロピル)トリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−アリルアミノプロピルトリメトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、3−モルホリノプロピルトリメトキシシラン、3−ピペラジノプロピルトリメトキシシラン、3−〔2−(2−アミノエチルアミノエチルアミノ)プロピル〕トリメトキシシラン、2−(3、4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−ピペリジノプロピルトリメトキシシラン、3−フェニルアミノプロピルトリメトキシシラン、3−シクロヘキシルアミノプロピルトリメトキシシラン、O、O′−ジエチルS−(2−トリエトキシシリルエチル)ジチオホスフェート、3−ベンジルアミノプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、3−クロロプロピルトリエトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、2−(2−アミノエチルチオエチル)トリエトキシシラン、ペンチルトリエトキシシラン、4−クロロフェニルトリエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ベンジルトリエトキシシラン、6−トリエトキシシリル−2−ノルボルネン、オクチルトリエトキシシラン、3−(トリエトキシシリルプロピル)−p−ニトロベンズアミド、ドデシルトリエトキシシラン、オクタデシルトリエトキシシラン、アリルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−(アミノエチルアミノプロピル)トリエトキシシラン、メチルトリプロポキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−(アミノエチルアミノプロピル)メチルジメトキシシラン、等が挙げられる。また、シラザン及びその縮合物等の誘導体、クロロシラン及びその縮合物等の誘導体、アルコキシシラン及びその縮合物等の誘導体等の構造の中に加水分解基を持つシリコーンは、一般にシラン系カップリング剤として分類されるものではないが、本発明で利用可能である。チタネート系カップリング剤の例としては、ネオペンチル(ジアリル)オキシトリ(ジオクチル)ピロホスフェートチタネート等があげられる。ジルコネート系カップリング剤の例としては、シクロ(ジオクチル)ピロホスフェートジオクチルジルコネート等があげられる。アルミニウム系カップリング剤の例としては、アセトアルコキシアルミニウムジイソプロピレート等があげられる。ホスフェート系カップリング剤の例としては、ジブチル2−メタリロイロキシジエチルホスフェート等があげられる。中でも、シラン系カップリング剤は、工業的に最も多く使用されており、コスト面、種類の豊富さの面、入手の容易さの面で有利である。これらのシラン系カップリング剤のなかで、アルコキシ系シランが好ましく、たとえば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、2−(3、4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、2−アミノエチルアミノメチルトリメトキシシラン、3−(アミノエチルアミノプロピル)トリメトキシシラン、3−〔2−(2−アミノエチルアミノエチルアミノ)プロピル〕トリメトキシシラン、3−フェニルアミノプロピルトリメトキシシラン、3−シクロヘキシルアミノプロピルトリメトキシシラン、3−ベンジルアミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、2−(2−アミノエチルチオエチル)トリエトキシシラン、3−(アミノエチルアミノプロピル)トリエトキシシラン、3−(アミノエチルアミノプロピル)メチルジメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリエトキシシラン、メルカプトメチルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシランが挙げられる。さらに、3−(アミノエチルアミノプロピル)メチルジメトキシシラン、3−(アミノエチルアミノプロピル)トリメトキシシラン、3−(アミノエチルアミノプロピル)トリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン等のアミノ基を有するシランカップリング剤は、水溶液中での安定性が高いため、水を分散媒とする本発明の研磨材組成物に、最も有利に使用できる。
【0019】
これらカップリング剤の適正な使用量は、使用するカップリング剤の種類、表面処理方法、表面処理の対象とする酸化セリウムの物性に依存するものであるが、酸化セリウムに対し、0.001wt%〜5wt%であることが好ましく、0.01wt%〜1wt%であることがさらに好ましい。0.001wt%未満の場合には、酸化セリウムとパッドとの親和性の向上という効果が得難くなる。一方、5wt%を越えると、酸化セリウムが撥水性を持ち、水に懸濁できなくなるおそれがあり、また、カップリング剤が被加工物と酸化セリウムの直接接触を妨げる作用が強くなるため、研磨速度の低下をもたらすおそれがある。
【0020】
本発明における、カップリング剤による表面処理方法は、とくに限定されるものではない。V型ブレンダー等で酸化セリウムを強制攪拌しながら、カップリング剤溶液を乾燥空気や窒素などで噴霧させ、充分混合を行った後、酸化セリウム表面での縮合反応のための100〜200℃程度の熱処理を行う乾式法、酸化セリウムを水等に分散させ、スラリー状態となったところにカップリング剤溶液を添加し、固液分離した後、100〜200℃程度で乾燥させる湿式法等、工業的に確立された一般的な手法が利用できる。さらに、本発明においては、通常のカップリング剤による表面処理で行われる、上記の100〜200℃程度の熱処理は省略してもよい。すなわち、酸化セリウムを水に懸濁させたスラリーに、所定量のカップリング剤を単に混合するだけでも、カップリング剤による表面処理の効果がある。
【0021】
本発明の研磨材組成物は、上記のごとく、カップリング剤で表面処理された酸化セリウムを、水、好ましくは純水に分散させることで得られる。また、酸化セリウムを水に懸濁させたスラリーからなる研磨材組成物に所定量のカップリング剤を混合した場合にも、砥粒のカップリング剤による表面処理の一定の効果があるので、これを本発明の研磨材組成物として使用してもよい。無機化合物の分散手法はとくに限定されるものではなく、通常の攪拌機、ホモミキサー、タービンミキサー、媒体攪拌ミル等の公知の分散機器が利用できる。また、この際、ポリカルボン酸塩、ナフタレンスルホン酸塩ホルマリン縮合物等の水系スラリーに適するとされる公知の分散剤を添加してもよい。さらに、粗い凝集粒子を除くため、沈降分級や、フィルトレーションを行ってもよい。
【0022】
また、本発明の研磨材組成物は、粘度調整剤、pH調整剤、緩衝剤、キレート剤、界面活性剤、有機酸及びその塩等、当該分野で公知の各種添加剤を混合してもよい。
本発明において、カップリング剤で表面処理された酸化セリウム濃度は、研磨時の加工圧力等の研磨条件、使用するカップリング剤の種類、量、及び表面処理方法等に依存するものであるが、0.01〜10wt%が好ましく、0.1〜5wt%がより好ましく、0.3〜3wt%がさらに好ましい。0.01wt%未満では、二酸化ケイ素膜、窒化ケイ素膜、有機膜をはじめとする絶縁膜の研磨速度が小さくなってしまい、10wt%を越えても増量による効果の向上、すなわち二酸化ケイ素膜、窒化ケイ素膜、有機膜をはじめとする絶縁膜の研磨速度の向上が小さくなり、経済的でなく好ましくない。
【0023】
次に、本発明の研磨材組成物において、研磨に適正なpHについて述べる。
二酸化ケイ素膜が研磨対象の場合には、使用するカップリング剤の種類、量、及び表面処理方法にもよるが、pHは、2〜11であることが好ましく、4〜10であることがさらに好ましい。pHが2未満の場合には、二酸化ケイ素膜の研磨速度が小さくなるためであり、pHが11を越えると、やはり二酸化ケイ素膜の研磨速度が小さくなるため好ましくない。
【0024】
一方、窒化ケイ素膜が研磨対象の場合には、使用するカップリング剤の種類、量、及び表面処理方法にもよるが、多くの場合pHが中性領域及び中性領域に近い範囲で研磨速度は小さくなる。
また、本発明の研磨材組成物は、二酸化ケイ素膜の研磨速度を窒化ケイ素膜のそれで除した値である「選択比」が高いことが要求されるシャロートレンチアイソレーション法等にも好ましく使用できる。本発明の研磨材組成物においては、二酸化ケイ素膜の研磨速度と窒化ケイ素膜の研磨速度では、pH依存性が異なるため、「選択比」が高くなるpH領域が存在する。高い選択比を得るには、使用するカップリング剤の種類、量、及び表面処理方法にもよるが、pHが4〜11であることが好ましく、5〜10であることがより好ましい。
シャロートレンチアイソレーション法等で、さらに高い選択比が必要な場合には、有機酸又はその塩、特に、−COOH基、−COOM基(MはH原子と置換して塩を形成し得る原子もしくは官能基)、−SOH基および−SO基(MはH原子と置換して塩を形成し得る原子もしくは官能基)の少なくとも一つを有する水溶性有機化合物を1種類または2種類以上、本発明の研磨材組成物に添加することが有効である。
前記水溶性有機化合物のうち、乳酸、りんご酸、酒石酸、琥珀酸、グルコン酸、アスパラギン酸、グルタミン酸、6−アミノヘキサン酸、2,7−ナフタレンジスルホン酸、2−アミノエタンスルホン酸は、本発明の最も重要な効果である、砥粒とパッドとの親和性向上をまったく損なうことなく高い選択比を得ることができるため、好ましく使用できる。特に乳酸が好ましい。
このような水溶性有機化合物の添加量は、酸化セリウム1重量部に対し0.001〜10重量部の範囲内が好ましく、より好ましくは0.005〜5重量部である。0.001重量部より少ないと水溶性有機化合物添加による選択比向上の効果が得難くなり、10重量部より多いと増量による効果のアップが小さく、経済的でないからである。
【0025】
【実施例】
以下に、実施例をあげて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではない。
実施例1
高純度酸化セリウムスラリー(昭和電工(株)社製、GPL−C1010、d50=0.5μm、一次粒子径0.1μm、純度99.9wt. %以上の酸化セリウムの濃度10wt%)1000gに対し、シランカップリング剤(日本ユニカー(株)社製、A−1120、3−(アミノエチルアミノプロピル)トリメトキシシラン)0.5gとを混合、通常の攪拌機で20時間攪拌後、固形分を濾別し、150℃で2時間乾燥を行うことで、シランカップリング剤で表面処理された酸化セリウム微粉末100gを得た。この場合、シランカップリング剤は、酸化セリウム微粉末に対し、0.5wt%の使用量となっている。
【0026】
このようにして得た酸化セリウム微粉末100gを通常の攪拌機を使用して純水に分散させ、総量10000gの酸化セリウムスラリーを造った。酸化セリウム濃度は1wt%であり、pHは5.1であった。
この酸化セリウムスラリーの二酸化ケイ素膜及び窒化ケイ素膜に対する研磨性能評価を、以下の方法で行った。
[研磨条件]
被研磨材:▲1▼6″Φ、厚さ625μmシリコンウェハ上にCVD法で形成した二酸化ケイ素膜(膜厚約1μm)
▲2▼6″Φ、厚さ625μmシリコンウェハ上にCVD法で形成した窒化ケイ素膜(膜厚約0.5μm)
パッド:二層タイプのLSIデバイス研磨用パッド(ロデール社製IC1000/Suba400)
研磨機:LSIデバイス研磨用片面ポリシングマシン(スピードファム(株)社製、型番SH−24、定盤径610mm)
定盤回転速度:70rpm
加工圧力:300gf/cm
スラリー供給速度:100ml/min
研磨時間:10sec 、60sec
[評価項目と評価方法]
研磨速度:光干渉式膜厚測定装置
(除去量を研磨時間で除することで算出)
傷:光学顕微鏡暗視野観察
(200倍でウェハ表面3%の観察を行い、検出傷個数を個/ウェハに換算)
上記の研磨試験の結果、二酸化ケイ素膜の研磨速度は、研磨時間10sec の場合に8700Å/min 、研磨時間60sec の場合に8350Å/min と極めて高い値であり、10sec の研磨速度は、60sec のそれの104%であった。また、窒化ケイ素膜の研磨速度も、研磨時間10sec の場合に1400Å/min 、研磨時間60sec の場合に1350Å/min と極めて高い値であり、10sec の研磨速度は、60sec のそれの104%であった。このように、二酸化ケイ素膜、窒化ケイ素膜ともに、研磨の極初期段階から研磨速度が高いレベルで安定していることがわかる。また、研磨面には傷が全く認められなかった。
【0027】
実施例2
実施例1で得た酸化セリウムスラリーに、アンモニア水を添加することでpH8.8とし、実施例1と同様の研磨性能評価を行った。
二酸化ケイ素膜の研磨速度は、研磨時間10sec の場合に7400Å/min 、研磨時間60sec の場合に7200Å/min と極めて高い値であり、10sec の研磨速度は、60sec のそれの103%であった。一方、窒化ケイ素膜の研磨速度は、研磨時間10sec の場合に135Å/min 、研磨時間60sec の場合に130Å/min と低い値であり、10sec の研磨速度は60sec のそれの104%であった。この場合、二酸化ケイ素膜の研磨速度は高いレベルで安定であり、窒化ケイ素膜のそれは低いレベルで安定である。60sec における「選択比」は、55と高い値であるため、シャロートレンチアイソレーション法にも好適に使用できる。
【0028】
比較例1
キャボット社製フュームドシリカスラリー(SC−1、30wt%)を純水で希釈することで10wt%、pH10.3のスラリーを造り、実施例1と同様の研磨性能評価を行った。
二酸化ケイ素膜の研磨速度は、研磨時間10sec の場合に980Å/min 、研磨時間60sec の場合に1610Å/min であり、10sec の研磨速度は60sec のそれの61%であった。また、窒化ケイ素膜の研磨速度は、研磨時間10sec の場合に240Å/min 、研磨時間60sec の場合に410Å/min であり、10sec の研磨速度は60sec のそれの59%であった。二酸化ケイ素膜、窒化ケイ素膜いずれの場合も、研磨速度は低いレベルであり、研磨速度の時間依存性も大きい。また、60sec における「選択比」は、3.9と低い値である。なお、研磨面からは、傷が検出されなかった。
【0029】
比較例2
高純度酸化セリウムスラリー「GPL−C1010」を純水で10倍に希釈することで、シランカップリング剤での表面処理を行わない酸化セリウム濃度1wt%、pH7.0のスラリーを造り、実施例1と同様の研磨性能評価を行った。
二酸化ケイ素膜の研磨速度は、研磨時間10sec の場合に4150Å/min 、研磨時間60sec の場合に6100Å/min であり、10sec の研磨速度は60sec のそれの68%であった。また、窒化ケイ素膜の研磨速度は、研磨時間10sec の場合に680Å/min 、研磨時間60sec の場合に1050Å/min であり、10sec の研磨速度は60sec のそれの65%であった。このように、二酸化ケイ素膜、窒化ケイ素膜いずれの場合も、シランカップリング剤で表面処理した場合と比較すると研磨速度は低いレベルであり、とくに研磨初期の研磨速度が低く、研磨速度の時間依存性が大きいことがわかる。また、60sec における「選択比」は、5.8と低い値となる。なお、研磨面には、傷が全く認められなかった。
【0030】
比較例3
キャボット社製フュームドシリカスラリー(SC−1、30wt%)を純水で希釈することで10wt%のスラリーを造り、実施例1と同様の手法で表面処理を行い、シランカップリング剤で表面処理されたシリカ微粉末100gを得た。
このようにして得たシリカ微粉末100gを媒体攪拌ミルを使用して純水に分散させ、さらにKOHを添加することで、シリカ濃度10wt%、pH10.3のシリカスラリー1000gを造り、実施例1と同様の研磨性能評価を行った。
【0031】
二酸化ケイ素膜の研磨速度は、研磨時間10sec の場合に1050Å/min 、研磨時間60sec の場合に1570Å/min であり、10sec の研磨速度は60sec のそれの67%であった。また、窒化ケイ素膜の研磨速度は、研磨時間10sec の場合に240Å/min 、研磨時間60sec の場合に420Å/min であり、10sec の研磨速度は60sec のそれの57%であった。二酸化ケイ素膜、窒化ケイ素膜いずれの場合も、研磨速度は低いレベルであり、研磨速度の時間依存性も大きい。また、60sec における「選択比」は、3.7と低い値である。これらの結果は、シランカップリング剤で表面処理していない場合とほとんど変わりない。また、研磨面からは、600個/ウェハの傷が検出された。
【0032】
比較例4
試薬二酸化マンガン(和光純薬工業社製、MnO 、純度99.5%)を粉砕し、純水を使用した沈降分級を行うことで、d60=0.7μmに調整された10wt%濃度の二酸化マンガンスラリーを造り、このものについて、実施例1と同様の研磨性能評価を行った。
【0033】
二酸化ケイ素膜の研磨速度は、研磨時間10sec の場合に1340Å/min 、研磨時間60sec の場合に2170Å/min であり、10sec の研磨速度は60sec のそれの62%であった。また、窒化ケイ素膜の研磨速度は、研磨時間10sec の場合に440Å/min 、研磨時間60sec の場合に750Å/min であり、10sec の研磨速度は60sec のそれの59%であった。二酸化ケイ素膜、窒化ケイ素膜いずれの場合も、研磨速度は低いレベルであり、研磨速度の時間依存性も大きい。また、60sec における「選択比」は、2.9と低い値である。また、研磨面からは、400個/ウェハの傷が検出された。
比較例5
比較例4で得た二酸化マンガンスラリーを使用し、実施例1と同様の手法で、シランカップリング剤で表面処理された二酸化マンガンスラリー(二酸化マンガン濃度10wt%)を造り、このものについて、実施例1と同様の研磨性能評価を行った。
【0034】
二酸化ケイ素膜の研磨速度は、研磨時間10sec の場合に1480Å/min 、研磨時間60sec の場合に2310Å/min であり、10sec の研磨速度は60sec のそれの64%であった。また、窒化ケイ素膜の研磨速度は、研磨時間10sec の場合に490Å/min 、研磨時間60sec の場合に780Å/min であり、10sec の研磨速度は60sec のそれの63%であった。二酸化ケイ素膜、窒化ケイ素膜いずれの場合も、研磨速度は低いレベルであり、研磨速度の時間依存性も大きい。また、60sec における「選択比」は、3.0と低い値である。これらの結果は、シランカップリング剤で表面処理していない場合とほとんど変わりない。また、研磨面からは、630個/ウェハの傷が検出された。
以上の実施例1〜2、比較例1〜5の研磨性能の評価を表1にまとめて示す。
【表1】
Figure 0003560484
実施例3
実施例1で得た酸化セリウムスラリーの二酸化ケイ素膜段差緩和性能を以下の方法で評価した。
[研磨条件]
被研磨材:6″Φ、厚さ625μmシリコンウェハ上に段差緩和性能評価用モデルパターンの付いたCVD二酸化ケイ素膜(凸部の膜厚約1.55μm、凹部の膜厚約1μm、段差約0.55μm、パターンサイズ0.6μm〜4000μm)
パッド:二層タイプのLSIデバイス研磨用パッド(ロデール社製IC1000/Suba400)
研磨機:LSIデバイス研磨用片面ポリシングマシン(スピードファム(株)社製、型番SH−24、定盤径610mm)
定盤回転速度:70rpm
加工圧力:300gf/cm
スラリー供給速度:100ml/min
研磨時間:60sec
[評価項目と評価方法]
測定対象パターンサイズ:0.6μm,100μm,4000μm
段差測定:触針式表面形状測定装置
(研磨後の対象パターンの段差を測定)
結果を表1に示す。
【0035】
比較例6
比較例1で得たシリカスラリーの二酸化ケイ素膜段差緩和性能を実施例3と同様の方法で評価した。
結果を表2に示す。
比較例7
比較例2で得た酸化セリウムスラリーの二酸化ケイ素膜段差緩和性能を実施例3と同様の方法で評価した。
【0036】
結果を表2に示す。
【0037】
【表2】
Figure 0003560484
【0038】
実施例4
実施例1と同様な手法でカップリング処理された酸化セリウム微粉末を造り、適宜pH調整された各種水溶性有機物水溶液に懸濁させることで、表3に示すような研磨材組成物を造った。これらについて実施例1と同様の研磨性能評価を行った。結果をまとめて表4に示す。
【表3】
Figure 0003560484
【表4】
Figure 0003560484
【0039】
【発明の効果】
本発明の研磨材組成物は、カップリング剤による表面処理でパッドとの親和性が向上した酸化セリウムを含むため、LSIデバイス製造工程における二酸化ケイ素膜、窒化ケイ素膜、有機膜をはじめとする絶縁膜研磨工程において、面精度と研磨速度の両立、並びに研磨速度の安定化を現状よりも高いレベルで実現できる。

Claims (10)

  1. 水及びカップリング剤で表面処理された酸化セリウムを含む研磨材組成物であって、前記酸化セリウムの二次粒子サイズ分布において、最大値が5μm以下、平均値が0.01〜1.0μmであることを特徴とするLSIデバイス研磨用研磨材組成物。
  2. 前記酸化セリウムの一次結晶サイズが、0.005〜0.5μmであることを特徴とする請求項1記載のLSIデバイス研磨用研磨材組成物。
  3. 研磨材組成物中の酸化セリウム濃度が0.01〜10wt%であることを特徴とする請求項1または2に記載のLSIデバイス研磨用研磨材組成物。
  4. 前記カップリング剤が、シラン系カップリング剤、チタネート系カップリング剤、ジルコネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、ホスフェート系カップリング剤から選ばれる少なくとも1種以上のカップリング剤であることを特徴とする請求項1〜3いずれかに記載のLSIデバイス研磨用研磨材組成物。
  5. pHが2〜11であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のLSIデバイス研磨用研磨材組成物。
  6. pHが4〜11であり、CVD法によりシリコン基板上にそれぞれ別々に形成した窒化ケイ素膜および二酸化ケイ素膜をそれぞれ独立に、かつ同一条件で研磨したときの前者に対する後者の研磨速度の比が10以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のLSIデバイス研磨用研磨材組成物。
  7. 被研磨物の除去量を研磨時間で除した値を研磨速度と定義したとき、シリコン基板上に一様に形成した被研磨物を10秒間研磨したときの研磨速度が60秒間研磨したときのそれの80〜120%であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のLSIデバイス研磨用研磨材組成物。
  8. さらに、−COOH基、−COOMX 基(MX はH原子と置換して塩を形成し得る原子もしくは官能基)、−SO3 H基および−SO3Y 基(MY はH原子と置換して塩を形成し得る原子もしくは官能基)の少なくとも一つを有する水溶性有機化合物を1種類または2種類以上含むことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のLSIデバイス研磨用研磨材組成物。
  9. CVD法により、シリコン基板上にそれぞれ別々に形成した窒化ケイ素膜および二酸化ケイ素膜をそれぞれ独立に、かつ同一条件で研磨したときの前者に対する後者の研磨速度の比が50以上であることを特徴とする請求項8記載のLSIデバイス研磨用研磨材組成物。
  10. 請求項1、または請求項2、または請求項3、または請求項4、または請求項5、または請求項6、または請求項7、または請求項8、または請求項9に記載の研磨材組成物でLSIデバイスの研磨を行う研磨方法。
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