JP3560356B2 - フォトリソグラフィー方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、フォトマスクを使用しないフォトリソグラフィー技術、あるいは、そのようなフォトリソグラフィー技術およびエッチング技術を利用して、基体に貫通パターンを形成するフォトリソグラフィー技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体製造プロセス、プリント基板製造、あるいは、TVブラウン管に使用されるシャドーマスク製造においては、従来、いわゆるフォトリソグラフィー、あるいはフォトエッチング等の技術が利用されており、高精度なパターン製作技術として確立している。これらの技術は、その名(フォト…)のとおり、いわゆる写真製版の技術を利用したもので、基体上に感光性のフォトレジストを塗布し、フォトマスクを介して紫外光を照射し、その後、現像することによってフォトマスクのパターンと同等のフォトレジストパターンを形成(フォトリソグラフィー)し、あるいは、その後、エッチングを行い、基体上に上記フォトレジストと同等のパターンを形成(フォトエッチング)するというものである。
【0003】
図8は、従来より行われている、いわゆるウエハプロセス(半導体製造プロセス)におけるリソグラフィーI(レジストプロセス)〜リソグラフィーII(エッチングプロセス)の工程フローで、図9は、図8のフローによって形成されるパターンの断面図を順次示しており、ネガ型レジストを使用した場合(A)と、ポジ型レジストを使用した場合(B)の両方を示している。
【0004】
最初に、図8および図9を用いてプロセスを簡単に説明する。ここでは、一例としてシリコンウエハ上に、SiO2の開口をあける例をとりあげる。
▲1▼ウエハ前処理
表面に熱酸化膜SiO2を約1μm形成したシリコンウエハを洗浄によって清浄化する。
▲2▼レジスト塗布
スピンコーティング(あるいは、ロールコーティング)によって、ウエハ上にフォトレジストを塗布する(0.5〜1μm)。この時、ウエハとフォトレジストの密着を良くするために、密着性向上剤(東京応化製OAPなど)を事前にウエハ上に塗布しておく。
▲3▼プリベーク
塗布されたフォトレジスト中の溶剤成分を蒸発させるために、80〜90℃のベーキング炉中で10〜20分加熱する。
【0005】
▲4▼マスク合せ
図9のマスク合わせ▲1▼に示すように、基体61上に加工すべき膜62が施されているウエハの面にフォトレジスト63を塗布し、このフォトレジスト面に、フォトマスク64を整合する。ここで、フォトマスク64は、石英ガラス、あるいは低膨張ガラスのような熱膨張の影響を受けにくいガラスを高精度に研摩し、その表面に、クロムの蒸着膜65よりなる所望のパターンが形成されているものである。クロムの蒸着膜65が形成されている領域は光を透過せず、クロムの蒸着膜が形成されていない領域は光を透過する。
▲5▼露光
マスク合わせが終了した後、UV照射により露光を行う。それによって、クロムの蒸着膜65が形成されている領域と、形成されていない領域でUV光がフォトレジストに照射あるいは非照射となるため、クロムのマスクパターンに応じた潜像66がフォトレジスト中に形成される(図9に露光 に露光部分として示す)。
【0006】
▲6▼現像
潜像66を顕像化するため、図9の現像▲3▼に示すように、現像液によってUV光が照射されなかった部分のフォトレジストを溶解させる(ネガ型レジストの場合、ポジ型レジストは逆)。
▲7▼ポストベーク
現像後のフォトレジストパターンを次の工程であるエッチングにおいて、エッチング液に耐えられるよう130〜150℃のベーキング炉中で30〜60分加熱硬化させる。
▲8▼エッチング
フッ酸とフッ化アンモンの緩衝エッチング液にウエハを浸し、フォトレジストパターンによって露出している領域のSiO2膜(加工すべき膜62)をエッチング除去する(図9のエッチング▲4▼におけるエッチング部分)。
▲9▼レジスト除去
不要になったフォトレジストを除去する。ウエハ上には、フォトレジストのパターンと同じ形状のSiO2膜(加工すべき膜62)のパターン69が形成される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
以上が一般的にウエハプロセスで行われているフォトエッチングの工程であるが、この工程は、図8に示したようにリソグラフィーI(レジストプロセス、▲1▼〜▲7▼)と、リソグラフィーII(エッチングプロセス▲8▼〜▲9▼)よりなり、とりわけ、リソグラフィーIで使用するフォトマスクが高価であるという問題がある。すなわち、いわゆる従来のフォトリソグラフィ技術は、ガラス基体、あるいは透明フィルムにパターンを形成した高価なフォトマスクを用いることを前提としており、そのため、できあがった基体上のパターン、あるいは、うすい体状部材等は高精度ではあるもののコストが高いという欠点を有している。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するために、(1)化学的な除去手段によって基体から微細パターン部材を形成するフォトリソグラフィー方法であって、基体の表裏両面上に感光性樹脂層を形成する工程と、前記感光性樹脂層上を直接非透光性材料で選択的に被覆して該感光性樹脂上に基体の表裏で鏡像関係となるパターンを形成する工程と、UV光を照射して前記感光性樹脂を前記非透光性材料の被覆の有無によって選択的に感光させる工程と、現像する工程と、現像によって露出した前記感光性樹脂が除去された領域を前記基体の表裏両面から該基体の底面までエッチングし、該両面の間を貫通させる工程と、不要になった前記感光性樹脂層を除去する工程とよりなり、前記非透光性材料による被覆は、前記非透光性材料をインクジェット記録と同等の噴射原理で10〜100μm径の噴射ノズルからドットとして打ち込むことによって行われ、前記非透光性材料は着色材を2〜10%含有した溶液であり、該非透光性材料によるある一定面積の全面被覆領域は、上下、左右、斜めの隣接ドットにおいて、非被覆領域が生じないように互いに重なり合うように打ち込まれて形成されることを特徴としたフォトリソグラフィー方法を提供するものである。
【0009】
【作用】
フォトリソグラフィー技術、あるいはそのようなフォトリソグラフィー技術およびエッチング技術を利用して基体に貫通パターン形成する際に、高価なフォトマスクを使用せずに簡単なプロセスでそれらの製作を実現する。
本発明では、前記レジストプロセスのマスク合せ(4),露光(5)において、高価なフォトマスクを用いず、露光時に光を遮るために、非透光性材料をプリベーク後のレジスト面に選択的に所望のパターンとなるようにのせ、その後に、露光を行うものである。このような非透光性材料としては、たとえば、染料あるいは顔料等を2〜10%程度含んだ液体、すなわち、インクのような液体が良好に使用できる。又、プリベーク後のレジスト面にこのようなインクを選択的にのせて、所望のパターンを形成するためには、いわゆるインクジェット記録法が好適に使用され、さらに、非透光性材料をある一定面積の全面被覆領域において、上下、左右、斜めの隣接ドットにおいて、非被覆領域が生じないように互いに重なり合うように打ち込み付着させるものである。
【0010】
【実施例】
図1は、本発明によるパターン形成方法の実施に使用して好適なパターン形成装置の一実施例を説明するための図で、同図は、非透光性材料(ここではインク)をプリベーク後のレジスト面に選択的に所望のパターンとなるようにのせる装置を示し、図中、1は噴射ヘッド、2はキャリッジ、3は基体保持台、4はフォトレジストをコートした後、プリベークを行った基体、5は非透光性材料(ここではインク)供給チューブ、6は信号供給ケーブル、7は噴射ヘッドコントロールボックス、8はキャリッジ2のX方向スキャンモータ、9はキャリッジ2のY方向スキャンモータ、10はコンピュータ、11はコントロールボックスである。
【0011】
本発明は、例えば、図1に示したような装置を用いて、例えば、以下のようなプロセスによって基体上にフォトリソグラフィーを行う。
1.基体を前処理(洗浄)、乾燥させる。
2.基体にフォトレジスト層を形成する。ここで、基体が比較的小さい(たとえば、20cm×20cm以下)場合には、液状レジストをスピンコーティングによってコートする。また、それより大きい基体の場合には、液状レジストをローラコーティングあるいはディップコーティングなどで行う。なお、ドライフィルムレジストを使用する場合には、専用のラミネータを使用する。
3.プリベーキングを行う(たとえば、70〜90℃、10分〜20分、ただし、液状レジストを使用した場合のみ)。
4.コンピュータグラフックスを駆使して所望のパターンをデザインする。
5.プリベーキング後の基体あるいはドライフィルムレジストをラミネートした基体4を基体保持台3にセットする。
【0012】
6.噴射ヘッドを起動し、コンピュータグラフィックスのパターンに応じて、該噴射ヘッド1より非透光性材料を基体4のレジスト面に噴射しながら、キャリッジ2をX,Y方向に移動し、基体4のレジスト面上に非透光性材料のパターンを形成する。
7.UV光照射を行い、非透光性材料の被覆の有無に応じ、レジスト層を選択的に感光させる。
8.現像を行う。この場合、ネガタイプレジストを使用した場合は、非感光領域、すなわち、非透光性材料で被覆されている領域のレジストが現像液に溶解し、感光領域、すなわち、非透光性材料がない領域のレジストが基体上にパターンとして残る。一方、ポジタイプレジストの場合はこの逆となる。
9.ポストベーキングを行う。
10.エッチングを行う。
11.レジスト除去を行う。
上述のようなプロセスによって基体上には、コンピュータグラフィックスでデザインしたパターンのリソグラフが完成する。
【0013】
本発明が、図8に示した従来のようなパターン形成方法と大きく異なる点は、本発明ではフォトマスクを使用してフォトリソグラフィーを行うのではなく、非透光性材料でレジスト面にパターンを直接描画し、光透過、非透過の領域を作り出していることにある。こうすることにより、高価なフォトマスクを使用することなく、コンピュータグラフィックスを駆使して、所望のパターンを容易に形成できるので、非常に低コストとなる。又、フォトマスクを外注に出したり、あるいは、内作するにしても、それなりの日数が必要であるが、本発明では、そのような必要がないため、リソグラフィーパターン完成までが極めて短時間となる。とりわけ、試作的に単品ないしは少数製作する場合に、フォトマスクコストがかからず、短時間で製作できるので効力を発揮する。
【0014】
次に、本発明で使用する噴射ヘッドについて説明する。噴射ヘッドとしては、いわゆるインクジェットヘッドとして知られているものが好適に使用され、たとえば、図2に示すようなオンデマンド形式の構成のものが使用できる。図2は、非透光性材料を噴射する噴射ヘッドの一例を説明するための図で、極めて簡単な実施形態では、噴射ヘッド1は、1つの液室12より成り、この液室12は、一方の端部に1つの流出通路13を備えており、他方の端部が1つの薄い円形の金属ダイヤフラム14によって制限されている。液室12は、非透光性の材料が収容されているタンク19にチューブを介して連結されるが、該液室12は、この非透光性の材料を供給するチューブ5が連結される非透光性材料流入流路16のための入口15を有する。金属ダイヤフラム14に1つのピエゾ電気結晶17が取り付けられており、かつ、金属ダイヤフラム14と結晶17の外面とに結晶に制御インパルスを与えるための導線18が接続されている。流出通路13の横断面積は金属ダイヤフラムによって制限される面積よりも著しく小さく、これらの面積の比は、例えば、1:10000である。
【0015】
適当な電圧インパルスをを印加すると結晶17は半径方向で収縮し、かつ、該結晶が金属ダイヤフラム14に取付けられているので、この金属ダイヤフラム14に曲げモーメントが作用する。この結果、ダイヤフラムの中央部分が液室12内へ湾曲する。これにより液室12の容積が減小して、該液室内の液の圧力が上昇し、液室12内にもはやとどまり得ない液量が流出通路13を通って(かつ僅かな1部分は流入通路16を通って)押出される。通路16,13の横断面積が金属ダイヤフラム14の面積よりも著しく小さいので、液室12内の液流速に比べて液の流速の著しい増大が特に流出通路13内に生じ、この流出通路には、逆の側の端部に制動作用をおこなう液ではなくて空気が存在している。流出通路13内の液の速度は10m/s程度である。電圧インパルスの零への減小は比較的緩慢であらねばならない。それというのは、流出通路13を通って液室12へ空気が流入してはならないからである。これに対抗する唯一の力は弱い毛管力である。押出された液滴に相応する液量が流入通路16から補充される。
【0016】
流出通路13の直径(ノズル径)は、形成するパターンの細かさにも依存するが、通常、10〜100μm程度のものが好適に用いられる。又、使用する非透光性材料は、一般に染料あるいは顔料等の着色材を2〜10%含み、他にグリセリン水等をそれぞれ10〜20%、70〜80%(全部で100%になるように適宜決められる)含んだ、いわゆる水性系のインクが使用される。又、その粘度は、2〜5cpである。
【0017】
図3は、噴射ヘッドの他の例を示す図で、図中、20は噴射ヘッド、21は電歪振動子、22は動振信号源、23は荷電電極、24は荷電信号源、25は偏向電極、26は偏向電源、27は基体、28はガター、29は非透光性材料を収容するタンク、30は加圧ポンプで、これは、荷電制御型あるいは連続流型とよばれているインクジェット装置として知られているものであり、この噴射ヘッドも非透光性材料を噴射し、所望の非透光性材料のパターンを形成するのに好適に利用できる。
【0018】
図3に示した噴射ヘッドが図2に示した噴射ヘッドと違う点は、加圧ポンプを使用して噴射を行うため、ドロップ形成頻度が高く、高速なパターン形成ができるという点である。又、噴射ドロップの飛翔速度も速い(15〜20m/s)ため、安定したドロップ噴射を行うことができるという特徴も有している。別の見方をすると、この図3に示した荷電制御方式の噴射ヘッドは噴射力が強く、その飛距離を大きくできるという利点がある。この利点を利用すると、3次元的な立体物にも、本発明の方式によるリソグラフィーが可能となる。つまり、上記の説明では、レジスト層を形成した基体は、平体状のものであったが、立体物の表面にレジスト層を設けて(主に液状レジストのディッピングによって行う)、その表面に、噴射力の強い噴射ヘッドを利用することによって、非透光性材料(インク)によるマスキングを行い、その後、露光、現像、エッチング等を行うことによって、3次元物体の表面にフォトリソグラフィーのパターンを形成することが可能となる。
【0019】
次に、本発明の他の特徴について説明する。本発明によって基板上に形成される樹脂パターンは、その後、エッチングによってリソグラフィーを行うための耐エッチングマスクとしての機能を有している。従って、被覆すべき部分は完全に被覆しなければ不必要な部分までエッチング除去されて、不都合が生じる。つまり、基体上に形成されたレジスト層を被覆するインク等よりなる非透光性材料のパターンは、光を透過させてはいけない領域は完全に被覆するようにしなければならない。
【0020】
図4は、上述のごとき本発明の特徴を説明するための図で、ここでは、レジストとしてポジタイプを使用するものとして説明する。まず、図4(a)に示すようなパターンを基板上にリソグラフィーで作る場合を考える。ここで、斜線部は基板上のエッチング除去される領域、つまり、斜線を施さない領域よりエッチングにより少し高さが低くなっている領域である。この場合、エッチング前は、斜線を施さない領域にはレジストがあり、耐エッチングのマスクとして作用する。このようなボジタイプのレジストを使用して、耐エッチングマスクを形成する場合は、インク等の非透光性材料を斜線を施さない領域のパターンに応じて被覆してやればよい。その際、図4(c)のような非透光性材料によるパターン形成の仕方を行うと、斜め方向の隣接ドット間で非被覆領域ができ、後の露光工程において、その非被覆領域が感光し、現像時に、その感光した領域のレジストが溶解して所望のパターン(この場合は、長方向)をすきまなく覆い、耐エッチングマスクとして使用しうるレジストパターンを得ることができなくなる。このような不具合をさけるためには、非透光性材料のドットパターンを打ち込む際に、上下、左右、斜め方向のドットの重なり率を、少なくとも図4(b)に示すようにして、すきまに打ち込むようにする必要がある。このようにすると、非透光性材料によって、所望パターン領域はすきまなく被覆され、それによって、露光時に不必要な部分にレジストが感光することなく、現像後に所望のパターンの耐エッチングマスクを得ることが可能となる。
【0021】
図5は、本発明のシステムによって耐エッチングマスカントを形成した後のエッチング工程を示す図で、図5(a)は、現像によってレジストパターン33を形成した後、ベーキングを行い、パターンを硬化させた状態を示している。なお、基板31の裏面には、後工程のエッチングによっておかされないようにするために保護層32を設けている。保護層32としては、パターン形成に使用したものと同じレジストを使うことができる。
図5(b)は、エッチング液34につけて、エッチングを行っている様子を示している。エッチング液としては、これは、エッチング除去する材料によって異なるが、たとえば、SiO2を除去するには、フッ酸とフッ化アンモンの緩衝エッチ液が使用される。又、Alを除去するには、リン酸が用いられる。又、基板が銅であるような場合、あるいは、プリント基板の配線パターンを形成するような場合(銅のパターン)は、塩化第2鉄水溶液などが用いられる。
なお、ここではエッチングとして湿式ケミカルエッチングの例を示しているが、エッチング除去する材料によっては、プラズマドライエッチングも有効に用いられる。たとえば、Siウエハ上にスパッタリング等によって薄膜形成されたTa2NあるいはTaなどはプラズマドライエッチングにより、アンダーカットがなく高精度に、しかも、短時間(数10秒〜数分)でエッチング除去でき、パターン形成が行われる。
【0022】
図5(c)は、エッチングが終了し、不要になったレジストパターン33および保護層32を除去してリソグラフィーが終了した様子を示している。基板31上に、コンピュータグラフィックスで作製したパターンに応じた凹凸のパターン31´が形成されている。
この例では、エッチング除去する量を少なくし、基板の表面に凹凸のパターンを形成する方法を示したが、エッチング時間を長くし、エッチングを基板の底まで進行させるとレジストパターンのなかった領域が下まで貫通し、いわゆるケミカルブランキング(化学打ち抜き)と呼ばれる方法になる。本発明を、このケミカルブランキングに応用する場合は、コンピュータグラフィックスで所望の形状のパターンを形成し、レジスト層を形成した基板上に非透光性材料によって前記コンピュータグラフィックスのパターンをインクジェット法で描き、その後、露光、現像、ベーキングエッチングを行うことによって、容易に複雑な形状の部品をフォトマスクを用いることなく容易に製作することができる。又、機械的な方法で製作するのではなく、化学的な腐食法によって製作するので加工歪、あるいは、部品の変形とかが生じなく、高精度の部品を安価に製作することができる。
【0023】
図6は、本発明を上述ごときのケミカルブランキングに適用しない場合の例を説明するための図で、この例では、基板の表裏に互いに鏡像関係となるようにレジストパターンを形成し、両面から同時にエッチングを行う方法を示している。
図6(a)は、基板41の表裏にレジストパターン42を形成した後、ベーキングを行い、パターンを硬化させた状態を示している。
図6(b)は、両面からスプレーノズル43によってエッチング液44をふきかけてエッチングを行っている状態を示している。
図6(c)は、エッチングが終了した後に、レジスト剥離液(たとえば、東京応化工業(株)等のレジストメーカから、各レジストに対応した専用のレジスト剥離液が売り出されている)45につけて、不要になったレジスト(耐エッチングマスカント)42を除去して部品製作が終了した状態を示している。
このように両面からエッチングを行って、ケミカルブランキングを行う方法は、片側からエッチングを行う方法にくらべて、精度の高い部品を製作できるという利点および比較的厚い基板を使うことができるため、強度的にも強い部品製作ができるという利点がある。
【0024】
図7は、本発明の方法によってレジストパターンを形成した後、基板上にメッキによって金属を析出させて、パターンを形成する例を示している。
図7(a)は、基板51にレジストパターン52を形成した後、ベーキングを行い、パターンを硬化させた状態を示している。
図7(b)は、上記基板51をカソードとし、アノードとして、たとえば、Ni板54を使用し、ニッケルメッキ液53に浸し、上記基板51の樹脂パターン52のない領域にNiメッキ55を行っている状態を示している。メッキ液55としては、たとえば、スルファミン酸ニッケル浴などが使用される。
Niメッキが析出した後、レジストパターンを専用の剥離液によって除去すると、基板上に、Niメッキ55による所望のパターンが形成される。
この方法による別の例としては、図7(c)に示したように、Niメッキ析出後、析出金属(Ni)55を、基板から剥離して所望の部品を製作することも可能である(エレクトロフォーミング法)。
【0025】
以上の例は、Niメッキを利用する例であるが、他の例として、基板としてSiウエハを使用し、レジストパターンを形成、硬化後、Alをスパッタリング、あるいは、蒸着によって堆積させ、その後、レジストパターンのみを除去することによって、Siウエハ上にAlの所望のパターンを形成することができる。この方法は、エッチングを行うことなく、Al(たとえば、Al)の所望のパターンを形成できるため、基板上に他のパターンあるいは材料等が設けられており、それらがエッチング液につけられると不都合が生じる場合には、この方法によって、Al等のパターン形成を行うことができる。
【0026】
【発明の効果】
コンピュータグラフィックスの画像情報を受けて、感光性樹脂層を表面に形成した基体上に、非透光性材料のパターンを形成して、パターンに応じた被覆領域を形成したので、その後の露光、現像によって、感光性樹脂のパターンを高価なフォトマスクを使用することなく、容易に得ることができるようになった。
非透光性材料のパターンを形成する際の打ち込み方法を工夫し、となり合うドットが重なり合うようにしたので、隣接ドットのすき間による非被覆領域がなくなり、露光時の光を遮断する機能を完全なものとした。
高価なフォトマスクを使用しないで基板上に、所望のリソグラフィーパターン(エッチングによって形成される凹凸パターン)を高精度、かつ、容易に形成できるようになった。
リソグラフィーをドライエッチングで行うようにしたので、高精度なリソグラフィーが、フォトマスクを使用しないで実現できた。
両面からエッチングするようにしたため、プロセスの短縮化、コストダウンのみならず、高精度な部品の製作が可能となった。又、片側から行う方法のものより厚い部品製作が可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるパターン形成方法の実施に使用して好適なパターン形成装置の一例を説明するための構成図である。
【図2】本発明の実施に使用して好適な噴射ヘッドの一例を説明するための図である。
【図3】本発明の実施に使用して好適なパターン形成装置の他の構成例を説明するための図である。
【図4】本発明によるパターン形成方法の一例を説明するための図である。
【図5】本発明によるエッチング工程の一例を説明するための図である。
【図6】本発明によるエッチング工程の他の例を説明するための図である。
【図7】本発明によるエッチング工程の更に他の例を説明するための図である。
【図8】従来のパターン形成方法の一例を説明するための工程フロー図である。
【図9】図8に示した方法によって形成されるパターンの断面図を図8の工程に従って示した図である。
【符号の説明】
1…噴射ヘッド、2…キャリッジ、3…基板保持台、4…基板、5…非透光性材料供給チューブ、6…信号供給ケーブル、7…噴射ヘッドコントロールボックス、8,9…キャリッジスキンモータ、10…コンピュータ、11…コントロールボックス、12…液室、13…流出流路、14…金属ダイヤフラム、15…液室入口、16…非透光性材料流入流路、17…ピエゾ電気結晶、18…導線、20…噴射ヘッド、21…電歪振動子、22…励振信号源、23…荷電電極、24…荷電信号源、25…偏向電極、26…偏向電源、27…基板、28…ガター、29…非透光性材料を収容するタンク、30…加圧ポンプ、31…基板、32…保護層、33…レジストパターン、34…エッチング液、41…基板、42…レジストパターン、43…スプレーノズル、44…エッチング液、45…レジスト除去剤、51…基板、52…レジストパターン、53…メッキ液、54…アノード電極、55…析出金属、61…基板、62…加工すべき膜、63…フォトレジスト、64…フォトマスク、65…蒸着膜(パターン)、66…露光部分、67…現像部分、68…エッチング部分、69…レジスト除去部。
Claims (1)
- 化学的な除去手段によって基体から微細パターン部材を形成するフォトリソグラフィー方法であって、基体の表裏両面上に感光性樹脂層を形成する工程と、前記感光性樹脂層上を直接非透光性材料で選択的に被覆して該感光性樹脂上に基体の表裏で鏡像関係となるパターンを形成する工程と、UV光を照射して前記感光性樹脂を前記非透光性材料の被覆の有無によって選択的に感光させる工程と、現像する工程と、現像によって露出した前記感光性樹脂が除去された領域を前記基体の表裏両面から該基体の底面までエッチングし、該両面の間を貫通させる工程と、不要になった前記感光性樹脂層を除去する工程とよりなり、前記非透光性材料による被覆は、前記非透光性材料をインクジェット記録と同等の噴射原理で10〜100μm径の噴射ノズルからドットとして打ち込むことによって行われ、前記非透光性材料は着色材を2〜10%含有した溶液であり、該非透光性材料によるある一定面積の全面被覆領域は、上下、左右、斜めの隣接ドットにおいて、非被覆領域が生じないように互いに重なり合うように打ち込まれて形成されることを特徴とするフォトリソグラフィー方法。
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