JP3245256B2 - 液状樹脂ドット形成装置及びパターン画像形成装置並びにこれらにより形成される基板及び基板上のドット状もしくはパターン状構造体 - Google Patents

液状樹脂ドット形成装置及びパターン画像形成装置並びにこれらにより形成される基板及び基板上のドット状もしくはパターン状構造体

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JP3245256B2
JP3245256B2 JP11442593A JP11442593A JP3245256B2 JP 3245256 B2 JP3245256 B2 JP 3245256B2 JP 11442593 A JP11442593 A JP 11442593A JP 11442593 A JP11442593 A JP 11442593A JP 3245256 B2 JP3245256 B2 JP 3245256B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、リソグラフィー技術、
エッチング技術を利用して基板上に樹脂付着もしくはパ
ターン画像を形成する液状樹脂ドット形成装置及びパタ
ーン画像形成装置並びにこれらにより形成される基板及
び基板上のドット状もしくはパターン状構造体に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体製造プロセス、プリント基
板製造、TVブラウン管に使用されるシャドーマスク製
造等においては、いわゆる、フォトリソグラフィーやエ
ッチング等の技術が利用されており、高精度なパターン
製造技術として確立している。これらの技術は、いわゆ
る写真製版の技術を応用したものであり、基板上に感光
性のフォトレジストを塗布し、フォトマスクを介して紫
外線を照射し、その後、現像することによって、フォト
マスクパターンと同等のフォトレジストパターンを形
成、或いは、その後エッチングを行い、基板上にフォト
レジストと同等のパターンを形成することができる。
【0003】そこで、今、半導体製造プロセスにおける
リソグラフィー技術の一例を図8及び図9に基づいて説
明する。図8(a)〜(i)は、いわゆるウェハプロセ
ス(レジストプロセスとエッチングプロセス)における
工程フローを示す。図9(a)〜(e)は、その工程フ
ローによって形成されるネガ型レジスト(ポジ型レジス
トは露光工程がこれと逆となる)を使用した場合のパタ
ーン断面形状を示す。ここでは、以下、シリコンウェハ
上にSiO2 の開口部を設ける場合の例について述べ
る。
【0004】まず、図8(a)の〔ウェハ前処理工程〕
では、表面に熱酸化膜(SiO2)2を約1μm形成し
た基板1(シリコンウェハ)を洗浄によって清浄化す
る。次に、図8(b)の〔レジスト塗布工程〕では、ス
ピンコーティング(或いは、ロールコーティング)によ
って、基板1上にフォトレジスト3を0.5〜1.0μ
m塗布する。この場合、基板1とフォトレジスト3との
密着を良くするために、図示しない密着性向上剤(OA
P等)を事前に基板1上に塗布しておく。次に、図8
(c)の〔プリベーク工程〕では、塗布されたフォトレ
ジスト中の溶剤成分を蒸発させるために、80〜90℃
のベーキング炉中で10〜20分加熱する。次に、図8
(d)、図9(a)の〔マスク合わせ工程〕では、フォ
トレジスト3を塗布した基板1面にフォトマスク4を整
合する。ここで使用するフォトマスク4は、石英ガラス
或いは低膨張ガラスのような熱膨張の影響を受けにくい
ガラスを高精度に研磨し、その表面にクロムの蒸着膜よ
りなる所望のパターンが形成されてなるものである。こ
れにより、クロムの蒸着膜が形成されている領域は光を
透過せず、クロムの蒸着膜が形成されていない領域は光
を透過する。次に、図8(e)、図9(b)の〔露光工
程〕では、マスク合わせが終了した後、UV照射により
露光を行う。これにより、クロムの蒸着膜が形成されて
いる領域とクロムが形成されていない領域とで照射或い
は非照射となるため、クロムのマスクパターンに応じた
潜像がフォトレジスト中に形成される。次に、図8
(f)、図9(c)の〔現像工程〕では、ネガ型レジス
トにおいて、潜像を顕像化するため、現像液によってU
V光が照射されなかった部分のフォトレジスト3が溶解
される(ただし、ポジ型レジストでは、その逆でUV光
が照射された部分が溶解される)。これにより、基板1
上にはフォトレジストパターン5が形成される。次に、
図8(g)の〔ポストベーク工程〕では、現像後のフォ
トレジストパターン5を次のエッチング工程でのエッチ
ング液に耐えられるように、130〜150℃のベーキ
ング炉中で30〜60分間だけ加熱し、硬化させる。次
に、図8(h)、図9(d)の〔エッチング工程〕で
は、フッ酸とフッ化アンモンの緩衝エッチング液に基板
1を浸し、フォトレジストパターン5によって露出して
いる領域の熱酸化膜2をエッチング除去する。次に、図
8(i)、図9(e)の〔レジスト除去工程〕では、不
要となったフォトレジスト3を除去し、これにより、基
板1上にはフォトレジストパターン5と同一形状の熱酸
化膜2からなるパターン6が形成される。従って、この
パターン6が所望とするパターンということになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述したような従来の
半導体製造プロセスのリソグラフィー技術においては、
図8(a)〜(g)のレジストプロセス工程と、図8
(h),(i)のエッチングプロセス工程とよりなる
が、とりわけ、レジスト塗布、露光、現像といった前者
の工程ではプロセス時間が長いという問題を有してい
る。また、このような技術において用いられるフォトマ
スク4は、ガラス基板や透明フィルム上にパターンが形
成されているものであり非常に高価なものとなる。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明で
は、液状樹脂ドットが形成される基板と、この基板を保
持する基板保持手段と、前記基板と相対する位置に配置
され液状樹脂ドロップを噴射しながらX,Y方向に移動
可能な移動装置に搭載された噴射ヘッドと、この噴射ヘ
ッド液状樹脂ドット形成情報を入力する液状樹脂ドッ
ト形成情報入力手段と、この入力された液状樹脂ドット
形成情報に基づいて前記噴射ヘッドから前記液状樹脂を
噴射させ前記基板上に液状樹脂ドロップを非接触で付着
させ液状樹脂ドットを形成する液状樹脂ドット形成制御
手段とよりなる液状ドット形成装置において、該液状ド
ット形成装置で使用する前記液状樹脂は、光若しくは熱
によって硬化する材料からなるとともに、前記液状樹脂
供給手段は前記液状樹脂を感光させる光を遮断するチュ
ーブからなる液状樹脂ドット形成装置を構成した。
【0007】請求項2記載の発明は、請求項1記載の
置により形成される基板上のドット状構造体である。
【0008】請求項3記載の発明は、請求項1記載の装
置により形成される基板である。
【0009】請求項4記載の発明では、基板保持台上に
設置された基板に対向する位置に配置され、前記基板上
に、液状樹脂を噴射しながらX,Y方向に移動可能な移
動装置に搭載された噴射ヘッドによって液状樹脂を噴射
し、前記基板上に液状樹脂によって描かれるパターン画
像をドットにより形成し、かつ、これら上下、左右、斜
めの隣接ドット間において非被覆領域が生じないように
互いに重なり合うように前記ドットを打込むドット打込
み制御手段を設けたパターン画像形成装置を構成した。
【0010】請求項5記載の発明は、請求項4記載の
置により形成される基板上のパターン状構造体である。
【0011】請求項6記載の発明は、請求項記載の
置により形成される基板である。
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】
【0027】
【0028】
【0029】
【0030】
【実施例】発明の一実施例を図1〜図4に基づいて説
明する。まず、パターン画像形成装置の全体構成を図1
に基づいて述べる。基板保持手段としての基板保持台7
上には、パターン画像の形成される基板8が設けられて
いる。また、基板保持台7上のアーム9にはキャリッジ
10が取付けられ、このキャリッジ10には噴射ヘッド
11が固定されている。キャリッジ10は、X方向スキ
ャンモータ12と、Y方向スキャンモータ13とにより
X,Y方向に移動できるようになっている。また、基板
保持台7の下部には、噴射ヘッドシステムコントロール
ボックス14が配置されている。この噴射ヘッドシステ
ムコントロールボックス14は、入力されたパターン画
像情報に基づいて噴射ヘッド11から液状樹脂23を噴
射させ基板7上に樹脂のパターン画像を描くパターン画
像形成制御手段を備えている。この噴射ヘッドシステム
コントロールボックス14と噴射ヘッド11との間に
は、液状樹脂供給チューブ15と、信号供給ケーブル1
6とが接続されている。さらに、噴射ヘッドシステムコ
ントロールボックス14は、コントロールボックス17
を介して、パターン画像情報入力手段としてのコンピュ
ータ18と接続されている。
【0031】図2は、噴射ヘッド11の構成を示すもの
である。この噴射ヘッド11は、噴出口としてのノズル
19と、このノズル19に連通する流路としての液室2
0と、この液室20の一部に形成され内部容積を変化さ
せるエネルギー作用部21と、前記液室20に樹脂供給
路22を介して液状樹脂23を供給する液状樹脂供給手
段としてのタンク24とからなっている。前記エネルギ
ー作用部21は、液室20の後面に形成された金属ダイ
ヤフラム21aと、この金属ダイヤフラム21aに貼り
合わされた圧電素子(ピエゾ電気結晶)21bとよりな
っている。また、液状樹脂23の材料としては、感光性
レジストが用いられる。
【0032】このような噴射ヘッド11を用いて、適当
な電圧インパルスを印加すると、圧電素子21bが駆動
し金属ダイヤフラム21aに曲げモーメントが作用して
変形し、液室20内の容積が縮小して室内の圧力が上昇
し、これにより液状樹脂23はノズル19より外部に噴
出する。この場合、液室20内の液状樹脂23の速度は
10m/s程度であり、印加する電圧インパルスの零へ
の減少は比較的緩慢の方がよい。ノズル19の直径とし
ては、形成するパターンの細かさにも依存するが、通
常、φ10〜100μm程度のものが用いられる。ま
た、液状樹脂23に用いられる感光性レジストの粘度は
数cpであり、一般のスピンコーティングの場合の粘度
よりも低く設定されている。
【0033】このように構成されたパターン画像形成装
置を用いて、例えば、以下に述べるようなプロセスに従
って基板8上に画像パターンの形成を行う。まず最初
に、コンピュータ18を用い、コンピュータグラフィッ
クスを駆使して、所望とする画像パターンをデザインす
る。第二番目に、基板8を前処理(洗浄)して乾燥させ
た後、基板保持台7にセットする。第三番目に、噴射ヘ
ッド11を起動し、コンピュータグラフィックスのパタ
ーンに応じてその噴射ヘッド11から液状樹脂23を基
板8上に噴射しながらX,Y方向に移動し、レジストパ
ターンを形成する。第四番目に、ポストベーキングを行
う。第五番目に、基板8上のエッチング処理を行う。第
六番目に、レジスト処理を行う(なお、エッチング処
理、レジスト処理については後述する中で詳細に述べ
る)。このような一連のプロセスによって、基板7上に
はコンピュータグラフィックスでデザインしたパターン
のリソグラフが完成することになる。
【0034】また、本装置内の噴射ヘッドシステムコン
トロールボックス14は、前述したパターン画像形成制
御手段の他に、ドット打込み制御手段を備えている。こ
のドット打込み制御手段とは、基板7上に描かれるパタ
ーン画像をドットにより形成し、かつ、これら上下、左
右、斜めの隣接ドット間において被画像領域が生じない
ように互いに重なり合うようにドットを打込む動作処理
のことをいう。そこで、今、そのドット打込み制御手段
の具体的な動作例を図3(a)〜(c)に基づいて述べ
る。まず、(a)に示すような矩形状の樹脂のパターン
領域25を形成する際に、(b)に示すようなドットパ
ターン26の形成の仕方を行うと、斜め方向において非
被覆領域ができ、後のエッチング工程においてその領域
がエッチング除去されるという不具合が生じる。このよ
うなことから、(c)に示したように、上下、左右、斜
め方向のドットが重なり合うようにドットパターン27
を打ち込む必要がある。このように処理することによ
り、パターン領域25は完全に樹脂によって被覆され、
耐エッチングマスクとしての機能を十分に果たすことが
できる。
【0035】次に、前述した噴射ヘッド11の他の構成
例を図4に基づいて説明する。ここでの噴射ヘッド11
は、荷電制御型或いは連続流型と呼ばれているインクジ
ェット装置として知られているものであり、液状樹脂2
3を噴射し、所望の樹脂パターンを形成するのに利用す
ることができる。すなわち、図4に示すように、電歪振
動子28の振動により噴射された液状樹脂23は、荷電
電極29を通過して偏向電極30によりその進行方向が
偏向され、基板8の面上に照射される。また、液状樹脂
23は液状樹脂タンク31に回収され、加圧ポンプ32
により再び噴射ヘッド11に送られ循環されている。液
状樹脂23は荷電粒子とされているが、具体的にはポリ
アニリンを5〜10%添加することにより導電性を付与
することができる。この場合、図2に示した噴射ヘッド
11との違いは、加圧ポンプを使用して噴射を行うた
め、ドロップ形成頻度が高く高速なパターン形成ができ
る点である。また、噴射ドロップの飛翔速度も速い(1
5〜20m/s)ため、安定したドロップ噴射を行うこ
とができる。
【0036】なお、液状樹脂23は、感光性レジストに
限るものではなく、この他の材料として光や熱により硬
化する材料、例えば、UV硬化型エポキシ系接着剤、U
V硬化反応開始剤を入れたメタアクリル酸樹脂などを数
cpの低粘度にした材料、噴射してパターン形成後に加
熱し硬化させる高分子アクリル溶液からなる材料等を使
用することができる。この場合、液状樹脂23が光に反
応するものの場合、樹脂供給路22は外界からの光を遮
断する必要がある。このようなことから、樹脂供給路2
2を不透明な材料にしたり、フォトレレジスト等が感光
しない黄色の透明チューブにしたり、噴射システム全体
を感光しない安全光のイエロールームに設置したりす
る。
【0037】次に、前述した図1のパターン画像形成装
置を用いて、実際に画像パターンを形成する工程を図5
〜図7に基づいて説明する。すなわち、まず、パターン
画像形成工程により基板8上に液状樹脂23を噴射し所
望のパターン画像を形成し、パターン画像硬化工程によ
りその形成されたパターン画像を硬化させ、非被覆領域
腐食工程によりその硬化されたパターン画像を有する基
板8をエッチング液に浸し液状樹脂23の被覆されてい
ない領域を腐食させ、液状樹脂除去工程により不要にな
った液状樹脂23を除去するようにした。また、このよ
うな一連の工程の他に、以下に述べるような各種一連の
工程を設けた。
【0038】パターン画像形成工程により基板8上に液
状樹脂23を噴射し所望のパターン画像を形成し、パタ
ーン画像硬化工程によりその形成されたパターン画像を
硬化させ、ドライエッチング工程によりその硬化された
パターン画像を有する基板8のパターン形成面にドライ
エッチングを施し、液状樹脂除去工程により不要になっ
た液状樹脂23を除去するようにした。
【0039】パターン画像形成工程により薄い基板8の
片面に液状樹脂23を噴射し所望のパターンを形成し、
パターン画像硬化工程によりその形成されたパターン画
像を硬化させ、保護膜形成工程により基板8の裏面に保
護膜を形成し、非被覆領域腐食工程によりその保護膜及
びパターン画像を有する基板8をエッチング液に浸し液
状樹脂23の被覆されていない領域をその基板底面まで
腐食させ、液状樹脂保護膜除去工程により不要になった
液状樹脂23及び保護膜を除去するようにした。
【0040】鏡像パターン画像形成工程により薄い基板
8の表裏両面に液状樹脂23を噴射しそれら表裏面で鏡
像関係となるパターン画像を形成し、パターン画像硬化
工程によりその形成されたパターン画像を硬化させ、両
面非被覆領域腐食貫通工程によりその表裏面に硬化され
たパターン画像を有する基板8をエッチング液に浸しそ
の基板8の表裏両面から腐食を行い両面間を貫通させ、
液状樹脂除去工程により不要になった液状樹脂23を除
去するようにした。
【0041】パターン画像形成工程により基板8上に液
状樹脂23を噴射し所望のパターン画像を形成し、パタ
ーン画像硬化工程によりその形成されたパターン画像を
硬化させ、薄膜形成工程によりその硬化されたパターン
画像の形成された面に薄膜を形成し、薄膜除去工程によ
り前記パターン画像上の薄膜を除去するようにした。
【0042】パターン画像形成工程により基板8上に液
状樹脂23を噴射し所望のパターン画像を形成し、パタ
ーン画像硬化工程によりその形成されたパターン画像を
硬化させ、金属析出工程により基板8を陰極としメッキ
によってパターン画像の被覆の有無に応じて選択的に金
属を基板8上に析出させ、膜状析出物分離工程によりメ
ッキ析出された膜状析出物を基板8から分離させるよう
にした。
【0043】そこで、以下、上述したような各種一連の
工程をもとに、画像パターンの形成工程中での特徴ある
工程を例に挙げて説明する。まず、第一の具体例とし
て、樹脂パターンを形成した後のエッチング方法を図5
(a)〜(c)に基づいて述べる。(a)は、基板8上
に樹脂パターン33を形成した後、ベーキングを行い、
その樹脂パターン33を硬化させた工程を示している。
なお、基板8の裏面には後に行うエッチングにより浸食
されないようにするために保護膜34が設けられてい
る。この保護膜34としては、パターン形成に使用した
ものと同じ樹脂を使用することができる。次に、(b)
は、樹脂パターン33を有する基板8をエッチング液3
5に浸し、エッチングを行う工程を示している。エッチ
ング液35としては、エッチング除去する材料により異
なるが、例えば、SiO2 を除去するにはフッ酸とフッ
化アンモンの緩衝エッチ液を使用し、Alを除去するに
はリン酸を用いる。また、基板8が銅であるような場
合、或いは、プリント基板の配線パターンを形成するよ
うな場合(銅のパターン)は、塩化第2鉄水溶液などを
用いる。なお、ここでは、エッチングとして、湿式ケミ
カルエッチングの例を示しているが、エッチングを除去
する材料によっては、プラズマドライエッチングも有効
に用いることができる。一例として、Siウェハ上にス
パッタリング等によって薄膜形成されたTa2N 或いは
Taなどは、プラズマドライエッチングによりアンダー
カットがなく高精度にしかも短時間(数10秒〜数分)
でエッチング除去でき、これによりパターン形成が行わ
れる。次に、(c)は、エッチングが終了し、不要にな
った樹脂パターン33及び保護膜34を除去してリソグ
ラフィーが終了した工程を示している。これにより、基
板8上にコンピュータグラフィックスで作製したパター
ンに応じた凹凸のパターン形成を行うことができる。
【0044】この具体例では、エッチング除去する量を
少なくし、基板8の表面に凹凸のパターンを形成する場
合について述べたが、この他に、エッチング時間を長く
し、エッチングを基板8の底まで進行させることによ
り、樹脂パターン33のなかった領域が下まで貫通する
ことになり、いわゆるケミカルブランキング(化学打ち
抜き)と呼ばれる方法を提供することもできる。本実施
例をそのケミカルブランキングに応用した場合、コンピ
ュータグラフィックスで所望の形状のパターンを形成
し、基板8上に樹脂パターン33を描き、その後、エッ
チングすることにより容易に複雑な形状の部品をフォト
マスクを用いることなく容易に製作することができる。
また、機械的な方法で製作するのではなく、化学的な腐
食法によって製作するので、加工、歪、部品の変形とか
が生じなく、高精度の部品を安価に製作することができ
る。
【0045】次に、第二の具体例として、前述したケミ
カルブランキングの例、すなわち、基板8の表裏両面に
互いに鏡像関係となるように樹脂パターン33を形成
し、その両面から同時にエッチングを行う方法を図6
(a)〜(c)に基づいて説明する。まず、(a)は、
基板8の表裏両面に樹脂パターン33を形成した後、べ
ーキンングを行い、その樹脂パターン33を硬化させた
工程を示している。次に、(b)は、その樹脂パターン
33の形成された基板8の両面からスプレーエッチング
装置36のスプレーノズル37からエッチング液37を
吹きかけ、エッチングを行っている工程を示す。次に、
(c)は、エッチングが終了した後に、樹脂除去剤39
(例えば、フォトレジストを樹脂材として使用した場合
には専用のストリッパーがある)につけて、不要な樹脂
を除去して部品製作が終了した工程を示す。このように
基板8の両面からエッチングをして、ケミカルブランキ
ングを行う方法は、片側からエッチングを行う方法に比
べて、精度の高い部品を製作でき、また、比較的厚い基
板8を使用することができるため、強度的にも強い部品
製作を行うことができる。
【0046】次に、第三の具体例として、基板8上に樹
脂パターン33を形成した後、その基板8上にメッキに
よって金属を析出させてパターンを形成する方法を図7
(a)〜(c)に基づいて説明する。まず、(a)は、
基板8上に樹脂パターン33を形成した後、ベーキング
を行い、その樹脂パターン33を硬化させた工程を示
す。次に、(b)は、基板8をカソードとし、Ni板4
1をアノードとしてNiメッキ液40中に浸し、基板8
の樹脂パターン33の存在しない領域にNiメッキ(析
出金属)42の析出を行っている工程を示す。この場
合、メッキ液としては、スルファミン酸、ニッケル浴な
どを使用することができる。このようにしてNiメッキ
42が析出した後、樹脂パターン33を除去剤によって
除去することにより、基板8上にNiメッキによる所望
のパターンを形成することができる。また、他の方法と
して、(c)に示すように、Niメッキ42の析出後、
その析出されたNiメッキ42を基板8から剥離して所
望とする部品の製作を行うことも可能である。
【0047】なお、この(a)〜(c)は、Niメッキ
42を用いてパターン形成を行う方法であるが、他の例
として、基板8としてSiウェハを用いて樹脂パターン
33を形成し硬化した後、Alをスパッタリング或いは
蒸着によって堆積させ、その後、樹脂パターン33のみ
を除去することによって、Siウェハ上に所望とするA
lのパターンを形成することができる。このようなパタ
ーンニングの方法は、良好な電極パターンを形成するの
に応用することができる。
【0048】上述したように、コンピュータグラフィッ
クスの画像情報をもとに、基板8上に直接液状樹脂23
を吹き付け、パターン形成を行うようにしたことによ
り、従来のように高価なフォトマスクを用いて露光、現
像を行ういわゆるフォトリソグラフィーに比べて、プロ
セスの短縮化を図り、生産コストを削減することができ
る。また、噴射ヘッド11は基板8に対して非接触な状
態で液状樹脂23を噴射しパターン形成を行うため、高
精度なパターンを容易に形成することができる。液状樹
脂23の材料としては、プリント基板等の分野で広く使
用されている感光性レジストを使用しているため、容易
にしかも低コストで手に入れることができる。さらに、
噴射によるパターン形成後の硬化も、UV光等の照射
よって容易に硬化させることができる。
【0049】また、本エッチング方法は、フォトマスク
を使用しない、新規なリソグラフィー技術、ケミカルブ
ランキング法であることから、基板8上に所望のリソグ
ラフィーパターンを形成する際のプロセスの短縮化や生
産コストの削減を図ることができると共に、高精度なパ
ターンを形成することができる。
【0050】
【発明の効果】請求項1記載の発明は、基板上に液状ド
ロップを非接触で付着させて液状樹脂ドットを形成する
ようにしたので、良好な丸い形状の液状樹脂ドットを形
成することができるものである。
【0051】請求項2記載の発明では、請求項1記載の
装置により良好な丸い形状の液状樹脂ドットとなる。
【0052】請求項3記載の発明では、請求項1記載の
装置により良好な丸い形状の液状樹脂ドットが形成され
た基板を得ることができる。
【0053】請求項4記載の発明は、基板上に液状樹脂
ドットを形成して、樹脂のパターン画像を形成する際
に、互いに重なり合うように液状樹脂ドットを打ち込む
ようにしたので、ピンホール等の非被覆領域のない良好
な樹脂パターン画像を形成することができるようになっ
た。
【0054】請求項5記載の発明は、請求項4記載の
置により、ピンホール等の非被覆領域のない良好な樹脂
パターン画像を形成することができるようになった。
【0055】請求項6記載の発明は、請求項4記載の
置により、ピンホール等の非被覆領域のない良好な樹脂
パターン画像を形成した基板を得ることができるように
なった。
【0056】
【0057】
【0058】
【0059】
【0060】
【0061】
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の一実施例であるパターン画像形成装置
の全体構成を示す斜視図である。
【図2】噴射ヘッドの構造を示す断面図である。
【図3】樹脂パターンの形成方法を示す模式図である。
【図4】噴射ヘッドの他の構造例を示す分解斜視図であ
る。
【図5】脂パターンを形成した後のエッチング処理を
行う第一の具体例を示す工程図である。
【図6】樹脂パターンを形成した後のエッチング処理を
行う第二の具体例を示す工程図である。
【図7】樹脂パターンを形成した後のエッチング処理を
行う第三の具体例を示す工程図である。
【図8】従来のエッチング処理の様子を示す工程図であ
る。
【図9】ネガ型レジストの場合のエッチング処理を示す
工程図である。
【符号の説明】
7 基板保持手段 8 基板 11 噴射ヘッド 18 パターン画像情報入力手段 19 噴出口 20 流路 21 エネルギー作用部 22 樹脂供給路 23 液状樹脂 24 液状樹脂供給手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭56−113456(JP,A) 特開 昭63−102936(JP,A) 特開 昭64−3650(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03F 1/00 B41C 1/10 B41J 2/49 G03F 7/38 H01L 21/027

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液状樹脂ドットが形成される基板と、こ
    の基板を保持する基板保持手段と、前記基板と相対する
    位置に配置され液状樹脂ドロップを噴射しながらX,Y
    方向に移動可能な移動装置に搭載された噴射ヘッドと、
    この噴射ヘッドに液状樹脂ドット形成情報を入力する
    状樹脂ドット形成情報入力手段と、この入力された液状
    樹脂ドット形成情報に基づいて前記噴射ヘッドから前記
    液状樹脂を噴射させ前記基板上に液状樹脂ドロップを非
    接触で付着させ液状樹脂ドットを形成する液状樹脂ドッ
    形成制御手段とよりなる液状ドット形成装置におい
    て、該液状ドット形成装置で使用する前記液状樹脂は、
    光若しくは熱によって硬化する材料からなるとともに、
    前記液状樹脂供給手段は前記液状樹脂を感光させる光を
    遮断するチューブからなることを特徴とする液状樹脂ド
    ット形成装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の装置により形成されるこ
    とを特徴とする基板上のドット状構造体。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の装置により形成されるこ
    とを特徴とする基板。
  4. 【請求項4】 基板保持台上に設置された基板に対向す
    る位置に配置され、前記基板上に、液状樹脂を噴射しな
    がらX,Y方向に移動可能な移動装置に搭載された噴射
    ヘッドによって液状樹脂を噴射し、前記基板上に液状樹
    脂によって描かれるパターン画像をドットにより形成
    し、かつ、これら上下、左右、斜めの隣接ドット間にお
    いて非被覆領域が生じないように互いに重なり合うよう
    に前記ドットを打込むドット打込み制御手段を設けたこ
    とを特徴とするパターン画像形成装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の装置により形成されるこ
    とを特徴とする基板上のパターン状構造体。
  6. 【請求項6】 請求項4記載の装置により形成されるこ
    とを特徴とする基板。
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