JP3397566B2 - インクジェットヘッドの製造方法 - Google Patents

インクジェットヘッドの製造方法

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JP3397566B2 JP5313696A JP5313696A JP3397566B2 JP 3397566 B2 JP3397566 B2 JP 3397566B2 JP 5313696 A JP5313696 A JP 5313696A JP 5313696 A JP5313696 A JP 5313696A JP 3397566 B2 JP3397566 B2 JP 3397566B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェットプ
リント方式におけるプリント液滴を発生するためのイン
クジェットヘッドの製造方法に関する技術分野に属する
ものである。
【0002】
【従来の技術】インクジェットプリント方式におけるイ
ンクジェットヘッドは、一般にプリント液滴を吐出する
ための微細な吐出口と、該吐出口に連通する液流路と、
該液流路の一部に設けられる液体吐出エネルギー発生部
を備えている。そして、このインクジェットヘッドは液
体吐出エネルギー発生部と吐出口との位置関係より、大
きく2つの形態に分けることができる。この2つの形態
とはすなわち、気泡の成長方向と吐出方向とが異なる
(ほぼ垂直である)、いわゆるエッヂシューター型イン
クジェットヘッドと、気泡の成長方向と吐出方向とがほ
ぼ同じである所謂サイドシューター型インクジェットヘ
ッドである。この2つの形態のうちサイドシューター型
のインクジェットヘッドの一般的な構成を図8に示す。
【0003】図8において、1は基板であり、この基板
1上には液体吐出エネルギー発生素子2が設けられてい
る。そして、3aはプリント液滴を吐出するための吐出
口であり図中では2つ形成されており、液体吐出エネル
ギー発生素子2の上方に設けられている。したがって、
本ヘッドにおいては気泡の成長方向と吐出方向がほぼ同
じになっている。この吐出口3aは吐出口プレート5H
に設けられており、この吐出口プレート5Hは吐出口に
連通する液流路3bを形成するための液流路壁3Hを介
して基板1に接合されている。
【0004】このようなサイドシューター型インクジェ
ットヘッドの製造方法としては、例えば、液体吐出エネ
ルギー発生素子2が設けられた基板1にネガ型の感光性
ドライフィルムを貼り、この感光性ドライフィルムのう
ち液流路及び液室に相当するパターンをマスクして露光
を施し、現像することにより液流路壁3Hを形成する。
次に吐出口3aを設けたNi等の電鋳によって作製され
た吐出口プレート5Hを流路壁3Hを介して基板1に接
合する製造方法がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のインクジェットヘッドの製造方法では、吐出口プレ
ートの吐出口と基板の吐出エネルギー発生素子とを精密
に位置合せする必要があるため、組立て精度を向上する
ための大型の装置が必要となり、また、製造工程も複雑
になるため、インクジェットヘッドを安価に多量生産す
るには余り適した方法ではなかった。
【0006】そこで、USP5478606には、液体
吐出エネルギー発生素子が設けられた基板上に溶解可能
な樹脂にて液流路パターンを形成し、該パターン上にイ
ンク流路壁及び吐出口プレートとなる被覆樹脂層をスピ
ンコートによって塗布した後、該被覆樹脂層を硬化させ
るとともに吐出口を形成し、最後に前記パターンを溶出
する方法が記載されている。この方法では吐出口は被覆
樹脂層塗布後にフォトリソグラフィーや酸素プラズマ、
エキシマレーザー等が形成されるものであるので、前述
の方法のように吐出口プレートを基板に精密に位置合
せ、接合する必要がないものである。
【0007】しかしながら、本方法においても材料選択
性や生産性の向上といった点で更なる改良が望まれてい
た。すなわち、被覆樹脂層に吐出口を形成するためにフ
ォトリソグラフィーを用いる場合には被覆樹脂が感光性
樹脂でなければならない。また、吐出口を酸素プラズマ
にて形成する場合には酸素プラズマ用のレジストマスク
を形成、除去といった工程が新たに必要となるだけでな
く、ドライエッチングのための高価な装置で長時間の処
理が必要となってしまう。
【0008】また、吐出口をレーザーにて形成する場合
には酸素プラズマ同様大型で高価な装置を用いる必要が
あるだけでなく、吐出口の形状が吐出方向に向かって逆
テーパーになってしまう虞があった。
【0009】本願発明は、上述の問題点に鑑みてなされ
た発明であり、インクジェットヘッドを安価に多量生産
可能なインクジェットヘッドの製造方法を提供すること
を目的とするものである。
【0010】本発明の別の目的は、流路壁材料の材料選
択性に優れ、生産性に優れたインクジェットヘッドの製
造方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】このため、本発明に係る
インクジェットヘッドの製造方法は、下記の構成によっ
て、前記の目的を達成するものである。
【0012】(1)液体を吐出するための液体吐出エネ
ルギー発生素子と、該エネルギー発生素子の上方に設け
られ液体を吐出する吐出口と、該吐出口に連通するとと
もに内部に前記液体吐出エネルギー発生素子を備える液
流路と、前記液体吐出エネルギー発生素子を保持する基
板と、を有するインクジェットヘッドの製造方法であっ
て、前記基板を用意する工程と、前記基板上に前記液体
吐出エネルギー発生素子を設ける工程と、前記基板の前
記液体吐出エネルギー発生素子が設けられた面上に固体
層となるポジ型レジストを一様の厚さで設ける工程と、
前記ポジ型レジストに、一回目の露光パターンで露光現
像処理を行い、更に前記一回目の露光パターンの領域内
でかつ前記一回目の露光パターンとは異なるようにした
ものである二回目の露光パターンで露光現像処理を行
い、凸型の固体層を設ける工程と、前記固体層の設けら
れた基板上に前記固体層の層厚よりも厚く硬化性材料を
形成し前記固体層を被覆する工程と、前記硬化性材料を
硬化する工程と、前記固体層が露出するまで前記硬化性
材料を一様に除去する工程と、前記固体層を溶解除去し
前記液流路及び吐出口を形成する工程と、を有すること
を特徴とするインクジェットヘッドの製造方法。
【0013】
【0014】()前記硬化性材料は、活性エネルギー
線硬化型材料であることを特徴とする前記(1)に記載
のインクジェットヘッドの製造方法。
【0015】()前記硬化性材料は、熱硬化型材料で
あることを特徴とする前記(1)に記載のインクジェッ
トヘッドの製造方法。
【0016】()前記ポジ型レジストの現像液として
アルカリ水溶液を用いることを特徴とする前記()に
記載のインクジェットヘッドの製造方法。
【0017】()前記ポジ型レジストがナフトキノン
ジアジド誘導体を含有することを特徴とする前記(
に記載のインクジェットヘッドの製造方法。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
実施の形態を説明する。
【0019】図1は、本発明のインクジェットヘッドの
構成の一例を示す説明図であり、(A)は要部の斜視
図、(B)は断面図である。
【0020】基板1上に液体吐出エネルギー発生素子2
が配置されている。液流路壁である被覆樹脂層3に吐出
口3a,液流路3bが形成されている。基板1として
は、シリコンウエハー等の公知のものが使用できる。液
体吐出エネルギー発生素子2としては電気熱変換体等の
公知のものが使用できる。
【0021】以下、本発明のインクジェットヘッドの製
造方法について図2を参照しながら説明する。
【0022】まず、前記材料からなる基板1に、液体吐
出エネルギー発生素子として電気熱変換体を配設した素
子面1aを形成する。基板上への電気熱変換体等の形成
は、蒸着法,スパッタ法,エッチング法等の半導体プロ
セスにより行う。
【0023】次に、前記電気熱変換体に対応して、素子
面1a上に液流路及び液室からなる液流路パターンを有
する固体層4を形成する。固体層4としては、高精度め
っき用ポジレジスト等が使用できる。
【0024】吐出口部の凸部4aを作成する方法として
はポジレジストを2度露光、2度現像することによって
作成可能である。固体層形成後の斜視図を図2(C)に
示す。
【0025】この固体層のパターニング方法について詳
しく説明する。
【0026】従来、固体層に図2(C)のように凸部を
設けようとするときには、固体層を2層構成とし別々の
パターニング手段によって形成するものであった。本発
明においては、固体層を吐出口まで一度に作れるだけの
層厚とすることにより、露光量を調整し所望の厚みで潜
像をとどめ、二回目の露光パターンが一回目の露光パタ
ーンの領域内であって、かつ一回目の露光パターンとは
異なるようにしたものである。このようにすることによ
り、従来よりも工程が簡素化され、吐出口パターンも精
度良く形成できるものである。
【0027】図2(A)〜(C)は本発明の固体層の作
成方法を説明するための説明図である。
【0028】まず、基板1の素子面1a上に固体層を形
成するためのポジレジスト4を設ける。ここでポジレジ
スト4の層厚はあらかじめ決められた電気熱変換体から
吐出口までの距離と等しいものとなっている(図2
(A))。
【0029】続いてポジレジスト4の吐出口となる部分
を残して第1の露光を施し、現像することにより吐出口
となるべき凸部4aを形成する(図2(B))。このと
きの露光量は所望の厚みで潜像をとめるため通常より少
なめの露光量となっている。
【0030】更にポジレジスト4の第1の露光領域内で
あって、液流路となる部分を残して第2の露光を施し、
現像することにより固体層4を形成する(図2
(C))。この後必要に応じて固体層4に対して全面露
光,脱気処理等を施す。
【0031】次に、この基板1をスピンコーター上に乗
せ被覆樹脂層となる硬化性材料3を塗布する(図3
A)、このとき硬化性材料3は固体層4の層厚より厚く
形成する。つづいて、硬化性材料3を硬化させ、固体層
4が表面に現れるまで硬化性材料を研磨やエッチング等
の手法で一様に除去する(図3B)。最後に固体層4を
溶解除去してインクジェットヘッドが完成する(図3
C)。
【0032】固体層4の除去手段としては、例えば、固
体層4がポジ型レジストの場合は苛性ソーダ水溶液、固
体層4が高精度めっき用ポジ型レジストの場合はアセト
ン等の有機溶剤等の溶液により溶解除去する方法があ
る。前記溶液は、硬化性材料を侵さないものであれば上
記のものに限らない。また、溶剤の攪拌,超音波等の促
進手段を併用することで、より効果的に固体層4を除去
できることは言うまでもない。
【0033】本製造方法では、硬化性材料を厚めに形成
した後、所定の厚みまで一様に除去するため、吐出口面
が平滑になるため、インク溜りがおきにくいという利点
を有する。
【0034】また、研磨するときに、インクジェットヘ
ッドの重要な役割を占めるインク液路3b内等に固体層
4があることから、切削紛,ゴミ等によるインク液路内
の詰まりといった問題を解消できる利点があり好まし
い。
【0035】尚、実際のインクジェットヘッドはこの後
さまざまな洗浄,表面処理等を実施し、フィルター等の
補助部品を装着して最終製品を完成させるが、ここでは
本発明の目的と直接関係ないので説明省略する。
【0036】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に具体的に説
明する。
【0037】(実施例1)液体吐出エネルギー発生素子
としての電気熱変換体を形成したシリコン基板上に、ポ
ジ型フォトレジストAZ−4903(ヘキスト社製)
を、膜厚50μmとなるよう、スピンコートし、オーブ
ン中90℃で40分間のプリベークを行って、レジスト
層を形成した。
【0038】このレジスト層上に、ノズル及び液室部分
のマスクパターンを介して、マスクアライナー(キヤノ
ン製:PLA−501)により、適量の露光量でパター
ン露光した後、0.75wt%の水酸化ナトリウム水溶
液を用いて現像した。この工程をマスクを2種類、露光
量を2種類用いて凸型のレジストパターンを形作った。
次いでイオン交換水によりリンス処理を施して、70℃
で30分間のポストベークを行い、レジストパターンを
得た。
【0039】次に、レジストパターンを全面露光した
後、スピンコーターを用い以下に示す硬化性材料をレジ
ストパターン上に塗布した。スピンコート条件は、45
0rpm20秒+1500rpm1秒である。
【0040】硬化性の樹脂として以下に示すエポキシ樹
脂組成物を使用した。
【0041】 主剤 油化シェル製エポキシ(エピコート828) 85部 チバガイギー製エポキシ(DY022) 10部 信越化学製エポキシ系シラン(KBM403) 5部 硬化剤 旭化成工業製マイクロカプセル化硬化剤 (ノバキュアHX−3722) 60部 次に80℃で2hr後硬化させた。
【0042】更に、吐出口面を形成するために、固体層
が現れるまで硬化体を研磨した。研磨後、アセトン中に
浸せきしてレジストを溶解除去した。
【0043】このようにして、図1に示すようなサイド
シュートタイプのヘッドを作成した。作成されたヘッド
の吐出口面を、光学顕微鏡により観察した結果、カケ,
割れ,傷等の障害が無く、レジスト残もなく、また、温
度変化による剥離等のない信頼性の高いものが得られ
た。
【0044】更に、このようにして作成されたインクジ
ェットヘッドを具備したインクジェット装置を用いて印
字テストを試行した。
【0045】但し、テスト条件は、ノズル密度を360
DPI、ノズル数を1344ノズル、吐出周波数を2.
84kHz、使用インクをDEG15%水系インク(染
料3%を含む)とした。結果は、安定した印字が可能で
あった。
【0046】(実施例2)硬化性の樹脂の硬化剤とし
て、 富士化成工業 フジキュア 6010 50部 とする以外は実施例1と同様にしてサイドシュートタイ
プのヘッドを作成した。作成されたヘッドの吐出口面
を、光学顕微鏡により観察した結果、カケ,割れ,傷等
の障害が無く、レジスト残もなく、また、温度変化によ
る剥離等のない信頼性の高いものが得られた。
【0047】更に、このようにして作成されたインクジ
ェットヘッドを具備したインクジェット装置を用いて印
字テストを試行した。
【0048】但し、テスト条件は、ノズル密度を360
DPI、ノズル数を1344ノズル、吐出周波数を2.
84kHz、使用インクをDEG15%水系インク(染
料3%を含む)とした。結果は、安定した印字が可能で
あった。
【0049】上記のように、本発明によるインクジェッ
トヘッドの製造方法は、工程が簡易で時間が短く工程数
も少ないので多量生産性に優れ、製品のコストも低いと
いう効果がある。
【0050】次に本発明実施例の固体層の製造方法をエ
ッジシューター型のインクジェットヘッドに適用した場
合について説明する。
【0051】サイドシューター型のインクジェットヘッ
ドの場合には、液流路を形成する部分の固体層に吐出口
を形成する部分の固体層を一体に形成したが、エッジシ
ューター型のインクジェットヘッドの場合は、液流路を
形成する部分の固体層と液室を形成する部分の固体層と
を一体に形成できるものである。以下、実施例に基づい
て説明する。
【0052】(実施例3)液体吐出エネルギー発生素子
としての電気熱変換体を形成したガラス被処理基板1上
にポジ型フォトレジストAZ−4903(ヘキスト社
製)を膜厚50μmとなるようスピンコートし、オーブ
ン中90℃で40分間のプリベークを行ってレジスト層
4を形成した(図4)。このレジスト層4上に液室部分
が遮光されたマスクパターンを介してマスクアライナー
PLA−501(キヤノン製)により、800mJ/c
2 の露光量でパターン露光した後、0.75wt%の
水酸化ナトリウム水溶液を用いて現像、次いでイオン交
換水でリンス処理を施し、真空オーブン中50℃で30
分間のポストベークを行い、液流路形成部位4bが25
μmまで現像されたレジストパターンを得た(図5)。
【0053】次に、液流路および液室部分が遮光された
マスクパターンを介してこのレジストパターン上にアラ
イメントを行って再度800mJ/cm2 の露光量でパ
ターン露光を行った後、0.75wt%の水酸化ナトリ
ウム水溶液を用いて現像、次いでイオン交換水でリンス
処理を施し、70℃で30分間のポストベークを行って
レジストパターンを得た(図6)。このようにして得ら
れたレジストパターンを光学顕微鏡により観察したとこ
ろ、液流路3bの高さ25μm、液室3aの高さ50μ
mのレジストパターンが観察された。
【0054】次に、このレジストパターン上に800m
J/cm2 の露光量で全面露光を行い、0.1mmHg
の真空条件下で30分間の脱気処理を行った後、レジス
トパターン上に、日本ユニオンカーバイト社製エポキシ
樹脂 Cyracure UVR−6100 40重量部 Cyracure UVR−6200 20重量部 Cyracure UVR−6351 40重量部 および トリフェニルスルホニウムヘキサフル オロアンチモネート 1重量部 から成る光硬化型材料を被覆し、8.5J/cm2 の露
光量で全面露光を行って硬化させた。次いで被処理基板
を3.0wt%の水酸化ナトリウム水溶液中に浸漬し、
レジストパターンを溶解除去した(図7)。
【0055】このようにして作成されたノズルは精度が
非常に高く信頼性の高いものが得られた。更に、このよ
うにして作成されたインクジェットヘッドは、安定な印
字が可能であった。
【0056】(実施例4)液体吐出エネルギー発生素子
としての電気熱変換体を形成したガラス被処理基板上に
ポジ型フォトレジストPMER−PG7900(東京応
化製)を膜厚50μmとなるようにスピンコートし、オ
ーブン中90℃で40分間のプリベークを行ってレジス
ト層を形成した。このレジスト層上に液室部分が遮光さ
れたマスクパターンを介してマスクアライナーPLA−
501(キヤノン製)により、900mJ/cm2 の露
光量でパターン露光した後、1.25wt%の水酸化ナ
トリウム水溶液を用いて現像、次いでイオン交換水でリ
ンス処理を施し、真空オーブン中50℃で30分間のポ
ストベークを行い、液流路形成部位が25μmまで現像
されたレジストパターンを得た。
【0057】次に、液流路および液室部分が遮光された
マスクパターンを介してこのレジストパターン上にアラ
イメントを行って再度900mJ/cm2 の露光量でパ
ターン露光を行った後、1.25wt%の水酸化ナトリ
ウム水溶液を用いて現像、次いでイオン交換水でリンス
処理を施し、70℃で30分間のポストベークを行って
レジストパターンを得た。このようにして得られたレジ
ストパターンを光学顕微鏡により観察したところ、液流
路の高さ25μm、液室の高さ50μmのレジストパタ
ーンが観察された。
【0058】次に、このレジストパターン上に1.0J
/cm2 の露光量で全面露光を行い、0.1mmHgの
真空条件下で30分間の脱気処理を行った後、レジスト
パターン上に、日本ユニオンカーバイト社製エポキシ樹
脂 Cyracure UVR−6100 40重量部 Cyracure UVR−6200 20重量部 Cyracure UVR−6351 40重量部 および トリフェニルスルホニウムヘキサフル オロアンチモネート 1重量部 から成る光硬化型材料を被覆し、8.5J/cm2 の露
光量で全面露光を行って硬化させた。
【0059】次に、被処理基板を3.0wt%の水酸化
ナトリウム水溶液中に浸漬し、レジストパターンを溶解
除去した。
【0060】このようにして作成されたノズルは精度が
非常に高く信頼性の高いものが得られた。更に、このよ
うにして作成されたインクジェットヘッドは、安定な印
字が可能であった。
【0061】(実施例5)液体吐出エネルギー発生素子
としての電気熱変換体を形成したガラス被処理基板上に
ポジ型フォトレジストAZ−4903(ヘキスト社製)
を膜厚50μmとなるようスピンコートし、オーブン中
90℃で40分間のプリベークを行ってレジスト層を形
成した。このレジスト層上に液室部分が遮光されたマス
クパターンを介してマスクアライナーPLA−501
(キヤノン製)により、800mJ/cm2 の露光量で
パターン露光した後、0.75wt%の水酸化ナトリウ
ム水溶液を用いて現像、次いでイオン交換水でリンス処
理を施し、真空オーブン中50℃で30分間のポストベ
ークを行い、液流路形成部位が25μmまで現像された
レジストパターンを得た。
【0062】次に、液流路および液室部分が遮光された
マスクパターンを介してこのレジストパターン上にアラ
イメントを行って再度800mJ/cm2 の露光量でパ
ターン露光を行った後、0.75wt%の水酸化ナトリ
ウム水溶液を用いて現像、次いでイオン交換水でリンス
処理を施し、70℃で30分間のポストベークを行って
レジストパターンを得た。このようにして得られたレジ
ストパターンを光学顕微鏡により観察したところ、液流
路の高さ25μm、液室の高さ50μmのレジストパタ
ーンが観察された。
【0063】次に、レジストパターン上に、住友ベーク
ライト製エポキシ樹脂EME−700から成る熱硬化型
材料をトランスファーモールド法により被覆し、150
℃で10時間のベークを行って硬化させた。次いで被処
理基板を3.0wt%の水酸化ナトリウム水溶液中に浸
漬し、レジストパターンを溶解除去した。
【0064】このようにして作成されたノズルは精度が
非常に高く信頼性の高いものが得られた。更に、このよ
うにして作成されたインクジェットヘッドは、安定な印
字が可能であった。
【0065】(実施例6)液体吐出エネルギー発生素子
としての電気熱変換体を形成したガラス被処理基板上に
ポジ型フォトレジストPMER−PG7900(東京応
化製)を膜厚50μmとなるようスピンコートし、オー
ブン中90℃で40分間のプリベークを行ってレジスト
層を形成した。このレジスト層上に液室部分が遮光され
たマスクパターンを介してマスクアライナーPLA−5
01(キヤノン製)により、900mJ/cm2 の露光
量でパターン露光した後、1.25wt%の水酸化ナト
リウム水溶液を用いて現像、次いでイオン交換水でリン
ス処理を施し、真空オーブン中50℃で30分間のポス
トベークを行い、液流路形成部位が25μmまで現像さ
れたレジストパターンを得た。
【0066】次に、液流路および液室部分が遮光された
マスクパターンを介してこのレジストパターン上にアラ
イメントを行って再度900mJ/cm2 の露光量でパ
ターン露光を行った後、1.25wt%の水酸化ナトリ
ウム水溶液を用いて現像、次いでイオン交換水でリンス
処理を施し、70℃で30分間のポストベークを行って
レジストパターンを得た。このようにして得られたレジ
ストパターンを光学顕微鏡により観察したところ、液流
路の高さ25μm、液室の高さ50μmのレジストパタ
ーンが観察された。
【0067】次に、レジストパターン上に、住友ベーク
ライト製エポキシ樹脂EME−700から成る熱硬化型
材料をトランスファーモールド法により被覆し、150
℃で10時間のベークを行って硬化させた。次いで被処
理基板を3.0wt%の水酸化ナトリウム水溶液中に浸
漬し、レジストパターンを溶解除去した。
【0068】このようにして作成されたノズルは精度が
非常に高く信頼性の高いものが得られた。更に、このよ
うにして作成されたインクジェットヘッドは、安定な印
字が可能であった。
【0069】
【発明の効果】上記のように、本発明のインクジェット
ヘッドの製造方法によれば、工程が簡易で作成時間が短
く工程数も少ないので多量生産に優れ製品のコストも低
くなるという効果を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のインクジェットヘッドの構成の一例
を示す説明図である。
【図2】 本発明の固体層の形成方法を示す説明図であ
る。
【図3】 本発明のインクジェットヘッドの製造方法の
要部工程を示す説明図である。
【図4】 実施例3〜7のインクジェットヘッドの製造
方法の工程説明図である。
【図5】 実施例3〜7のインクジェットヘッドの製造
方法の工程説明図である。
【図6】 実施例3〜7のインクジェットヘッドの製造
方法の工程説明図である。
【図7】 実施例3〜7のインクジェットヘッドの製造
方法の工程説明図である。
【図8】 従来のインクジェットヘッドの構成を示す模
式図である。
【符号の説明】
1 基板 2 エネルギー発生素子 3 液流路壁(被覆樹脂層) 3a 吐出口 3b 液流路 3c 液室 4 固体層 4a 凸部 4b 液室形成部位
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 青野 賢治 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−216954(JP,A) 特開 平6−191035(JP,A) 特開 平6−8454(JP,A) 特開 平6−8437(JP,A) 特開 昭61−154947(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 2/16 B41J 2/05

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体を吐出するための液体吐出エネルギ
    ー発生素子と、該エネルギー発生素子の上方に設けられ
    液体を吐出する吐出口と、該吐出口に連通するとともに
    内部に前記液体吐出エネルギー発生素子を備える液流路
    と、前記液体吐出エネルギー発生素子を保持する基板
    と、を有するインクジェットヘッドの製造方法であっ
    て、 前記基板を用意する工程と、 前記基板上に前記液体吐出エネルギー発生素子を設ける
    工程と、 前記基板の前記液体吐出エネルギー発生素子が設けられ
    た面上に固体層となるポジ型レジストを一様の厚さで設
    ける工程と、 前記ポジ型レジストに、一回目の露光パターンで露光現
    像処理を行い、更に前記一回目の露光パターンの領域内
    でかつ前記一回目の露光パターンとは異なるようにした
    ものである二回目の露光パターンで露光現像処理を行
    い、 凸型の固体層を設ける工程と、 前記固体層の設けられた基板上に前記固体層の層厚より
    も厚く硬化性材料を形成し前記固体層を被覆する工程
    と、 前記硬化性材料を硬化する工程と、 前記固体層が露出するまで前記硬化性材料を一様に除去
    する工程と、 前記固体層を溶解除去し前記液流路及び吐出口を形成す
    る工程と、 を有することを特徴とするインクジェットヘッドの製造
    方法。
  2. 【請求項2】 前記硬化性材料は、活性エネルギー線硬
    化型材料であることを特徴とする請求項1に記載のイン
    クジェットヘッドの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記硬化性材料は、熱硬化型材料である
    ことを特徴とする請求項1に記載のインクジェットヘッ
    ドの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記ポジ型レジストの現像液としてアル
    カリ水溶液を用いることを特徴とする請求項に記載の
    インクジェットヘッドの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記ポジ型レジストがナフトキノンジア
    ジド誘導体を含有することを特徴とする請求項に記載
    のインクジェットヘッドの製造方法。
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