JP3818385B2 - パターン形成方法および微細パターン構造物の形成方法 - Google Patents
パターン形成方法および微細パターン構造物の形成方法 Download PDFInfo
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Description
(1)ウエハ前処理
表面に熱酸化膜SiO2を約1μm形成したシリコンウエハを洗浄によって清浄化する。
(2)レジスト塗布
スピンコーティング(あるいは、ロールコーティング)によって、ウエハ上にフォトレジストを塗布する(0.5〜1μm)。この時、ウエハとフォトレジストの密着を良くするために、密着性向上剤(東京応化製OAPなど)を事前にウエハ上に塗布しておく。
(3)プリベーク
塗布されたフォトレジスト中の溶剤成分を蒸発させるために、80〜90℃のベーキング炉中で10〜20分加熱する。
図9のマスク合わせ(1)に示すように、基体61上にに加工すべき膜62が施されているウエハの面にフォトレジスト63を塗布し、このフォトレジスト面に、フォトマスク64を整合する。ここで、フォトマスク64は、石英ガラス、あるいは低膨張ガラスのような熱膨張の影響を受けにくいガラスを高精度に研摩し、その表面に、クロムの蒸着膜65よりなる所望のパターンが形成されているものである。クロムの蒸着膜65が形成されている領域は光を透過せず、クロムの蒸着膜が形成されていない領域は光を透過する。
(5)露光
マスク合わせが終了した後、UV照射により露光を行う。それによって、クロムの蒸着膜65が形成されている領域と、形成されていない領域でUV光がフォトレジストに照射あるいは非照射となるため、クロムのマスクパターンに応じた潜像66がフォトレジスト中に形成される(図9に露光(2)に露光部分として示す)。
潜像66を顕像化するため、図9の現像(3)に示すように、現像液によってUV光が照射されなかった部分のフォトレジストを溶解させる(ネガ型レジストの場合、ポジ型レジストは逆)。
(7)ポストベーク
現像後のフォトレジストパターンを次の工程であるエッチングにおいて、エッチング液に耐えられるよう130〜150℃のベーキング炉中で30〜60分加熱硬化させる。
(8)エッチング
フッ酸とフッ化アンモンの緩衝エッチング液にウエハを浸し、フォトレジストパターンによって露出している領域のSiO2膜(加工すべき膜62)をエッチング除去する(図9のエッチング(4)におけるエッチング部分)。
(9)レジスト除去
不要になったフォトレジストを除去する。ウエハ上には、フォトレジストのパターンと同じ形状のSiO2膜(加工すべき膜62)のパターン69が形成される。
非透光性材料のパターンを形成する際の打ち込み方法を工夫し、となり合うドットが重なり合うようにしたので、隣接ドット間のすき間による非被覆領域がなくなり、露光時の光を遮断する機能を完全なものとなった。
また、エッチングによるパターン形成ではないので、エッチング液によって基板がダメージをうけるということもない。
本発明では、前記レジストプロセスのマスク合せ(4),露光(5)において、高価なフォトマスクを用いず、露光時に光を遮るために、非透光性材料をプリベーク後のレジスト面に選択的に所望のパターンとなるようにのせ、その後に、露光を行うものである。このような非透光性材料としては、たとえば、染料あるいは顔料等を2〜10%程度含んだ液体、すなわち、インクのような液体が良好に使用できる。又、プリベーク後のレジスト面にこのようなインクを選択的にのせて、所望のパターンを形成するためには、いわゆるインクジェット記録法が好適に使用される。
1.基体を前処理(洗浄)、乾燥させる。
2.基体にフォトレジスト層を形成する。ここで、基体が比較的小さい(たとえば、20cm×20cm以下)場合には、液状レジストをスピンコーティングによってコートする。また、それより大きい基体の場合には、液状レジストをローラコーティングあるいはディップコーティングなどで行う。なお、ドライフィルムレジストを使用する場合には、専用のラミネータを使用する。
3.プリベーキングを行う(たとえば、70〜90℃、10分〜20分、ただし、液状レジストを使用した場合のみ)。
4.コンピュータグラフックスを駆使して所望のパターンをデザインする。
5.プリベーキング後の基体あるいはドライフィルムレジストをラミネートした基体4を基体保持台3にセットする。
7.UV光照射を行い、非透光性材料の被覆の有無に応じ、レジスト層を選択的に感光させる。
8.現像を行う。この場合、ネガタイプレジストを使用した場合は、非感光領域、すなわち、非透光性材料で被覆されている領域のレジストが現像液に溶解し、感光領域、すなわち、非透光性材料がない領域のレジストが基体上にパターンとして残る。一方、ポジタイプレジストの場合はこの逆となる。
9.ポストベーキングを行う。
10.エッチングを行う。
11.レジスト除去を行う。
上述のようなプロセスによって基体上には、コンピュータグラフィックスでデザインしたパターンのリソグラフが完成する。
図5(b)は、エッチング液34につけて、エッチングを行っている様子を示している。エッチング液としては、これは、エッチング除去する材料によって異なるが、たとえば、SiO2を除去するには、フッ酸とフッ化アンモンの緩衝エッチ液が使用される。又、Alを除去するには、リン酸が用いられる。又、基板が銅であるような場合、あるいは、プリント基板の配線パターンを形成するような場合(銅のパターン)は、塩化第2鉄水溶液などが用いられる。
なお、ここではエッチングとして湿式ケミカルエッチングの例を示しているが、エッチング除去する材料によっては、プラズマドライエッチングも有効に用いられる。たとえば、Siウエハ上にスパッタリング等によって薄膜形成されたTa2NあるいはTaなどはプラズマドライエッチングにより、アンダーカットがなく高精度に、しかも、短時間(数10秒〜数分)でエッチング除去でき、パターン形成が行われる。
この例では、エッチング除去する量を少なくし、基板の表面に凹凸のパターンを形成する方法を示したが、エッチング時間を長くし、エッチングを基板の底まで進行させるとレジストパターンのなかった領域が下まで貫通し、いわゆるケミカルブランキング(化学打ち抜き)と呼ばれる方法になる。本発明を、このケミカルブランキングに応用する場合は、コンピュータグラフィックスで所望の形状のパターンを形成し、レジスト層を形成した基板上に非透光性材料によって前記コンピュータグラフィックスのパターンをインクジェット法で描き、その後、露光、現像、ベーキングエッチングを行うことによって、容易に複雑な形状の部品をフォトマスクを用いることなく容易に製作することができる。又、機械的な方法で製作するのではなく、化学的な腐食法によって製作するので加工歪、あるいは、部品の変形とかが生じなく、高精度の部品を安価に製作することができる。
図6(a)は、基板41の表裏にレジストパターン42を形成した後、ベーキングを行い、パターンを硬化させた状態を示している。
図6(b)は、両面からスプレーノズル43によってエッチング液44をふきかけてエッチングを行っている状態を示している。
図6(c)は、エッチングが終了した後に、レジスト剥離液(たとえば、東京応化工業(株)等のレジストメーカから、各レジストに対応した専用のレジスト剥離液が売り出されている)45につけて、不要になったレジスト(耐エッチングマスカント)42を除去して部品製作が終了した状態を示している。
このように両面からエッチングを行って、ケミカルブランキングを行う方法は、片側からエッチングを行う方法にくらべて、精度の高い部品を製作できるという利点および比較的厚い基板を使うことができるため、強度的にも強い部品製作ができるという利点がある。
図7(a)は、基板51にレジストパターン52を形成した後、ベーキングを行い、パターンを硬化させた状態を示している。
図7(b)は、上記基板51をカソードとし、アノードとして、たとえば、Ni板54を使用し、ニッケルメッキ液53に浸し、上記基板51の樹脂パターン52のない領域にNiメッキ55を行っている状態を示している。メッキ液55としては、たとえば、スルファミン酸ニッケル浴などが使用される。
Niメッキが析出した後、レジストパターンを専用の剥離液によって除去すると、基板上に、Niメッキ55による所望のパターンが形成される。
この方法による別の例としては、図7(c)に示したように、Niメッキ析出後、析出金属(Ni)55を、基板から剥離して所望の部品を製作することも可能である(エレクトロフォーミング法)。
Claims (6)
- 物理的もしくは化学的な堆積手段によって基体上に微細パターンを形成するための方法であって、基体上に感光性樹脂層を形成する工程と、前記感光性樹脂層上を直接非透光性材料で選択的に被覆する工程と、UV光を照射して前記感光性樹脂を前記非透光性材料の被覆の有無によって選択的に感光させる工程と、現像する工程とよりなり、前記非透光性材料による被覆は、前記非透光性材料をインクジェット記録と同等の噴射原理で10〜100μm径の噴射ノズルからドットとして打ち込むことによって行われ、前記非透光性材料は着色材を2〜10%含有した溶液であり、該非透光性材料によるある一定面積の全面被覆領域は、上下、左右、斜めの隣接ドットにおいて、非被覆領域が生じないように互いに重なり合うように打ち込まれて形成され、更に、現像した後の基体面に薄膜を形成する工程と、前記感光性樹脂を前記基体から除去する工程とよりなりことを特徴とする基体上に微細パターンを形成するためのパターン形成方法。
- 前記薄膜の形成は、スパッタリングによって形成することを特徴とする請求項1に記載の基体上に微細パターンを形成するためのパターン形成方法。
- 前記薄膜の形成は、蒸着によって形成することを特徴とする請求項1に記載の基体上に微細パターンを形成するためのパターン形成方法。
- 前記薄膜の形成は、前記現像した後の基体を陰極として、メッキによって前記感光性樹脂パターンの有無に応じて選択的に金属を析出させることによって形成することを特徴とする請求項1に記載の基体上に微細パターンを形成するためのパターン形成方法。
- 物理的もしくは化学的な堆積手段によって薄膜の微細パターンを形成するための方法であって、基体上に感光性樹脂層を形成する工程と、前記感光性樹脂層上を直接非透光性材料で選択的に被覆する工程と、UV光を照射して前記感光性樹脂を前記非透光性材料の被覆の有無によって選択的に感光させる工程と、現像する工程とよりなり、前記非透光性材料による被覆は、前記非透光性材料をインクジェット記録と同等の噴射原理で10〜100μm径の噴射ノズルからドットとして打ち込むことによって行われ、前記非透光性材料は着色材を2〜10%含有した溶液であり、該非透光性材料によるある一定面積の全面被覆領域は、上下、左右、斜めの隣接ドットにおいて、非被覆領域が生じないように互いに重なり合うように打ち込まれて形成され、更に、現像した後の基体面に薄膜を形成する工程と、前記薄膜を前記基体から分離する工程とよりなりことを特徴とする薄膜による微細パターン構造物の形成方法。
- 前記薄膜の形成は、前記現像した後の基体を陰極として、メッキによって前記感光性樹脂パターンの有無に応じて選択的に金属を析出させることを特徴とする請求項5に記載のメッキによる微細パターン構造物の形成方法。
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