JP3560299B2 - ヴィアホール付き多層プリント配線板 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、多層プリント配線板に関し、さらに詳しくは、内層回路と外層回路間に100ミクロンを越えない微細で信頼性の高い非貫通ヴィアホールを有する多層プリント配線板に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、電子産業で使用されているプリント配線板用の積層板として、ガラスクロス、クラフト紙、ガラス繊維不織布などにフェノール樹脂、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂を含浸させて半硬化状態としたプリプレグの複数枚を積層し、さらにその片面または両面に銅箔を張合わせた銅張り積層板が多用されている。
【0003】
多層プリント配線板は、これらの銅箔をエッチングして内層回路を形成した後、内層回路の片面または両面にプリプレグを介して銅箔を張合わせて多層積層板とし、外層銅箔をエッチングして外層回路を形成し、さらに各回路層間の所定の位置をヴィアで接続して製造しており、耐熱性、電気特性、耐薬品性など実用的な基準に達している。
【0004】
内外回路層間は、機械式ドリルやレーザーを使用して所定の位置に非貫通ヴィアホールを形成し、次いで無電解メッキなどによりヴィアホール内面に銅などの導電性金属を析出させたヴィアで接続される。
【0005】
前記したような繊維質充填剤で補強されたプリプレグを用いたプリント配線板のヴィアホール加工においてホール直径が小さくなるに従い、機械式ドリルを用いる場合には、使用するドリル径が小さくなり寿命が短くなる、直行性が低下する、位置決めが困難となる他、ホール内径に対するホール内壁の凹凸が大きくなり均一な導電性金属の析出が困難となる。
【0006】
CO2 レーザーを用いるヴィアホール加工、特に非貫通ヴィアホール加工においては、内層基材中の樹脂成分と繊維質の加工性が異なることにより、レーザーのエネルギーを樹脂成分に合せると繊維質の残痕が多くなり、繊維質に合せると樹脂のエッチバックが大きくなりホール径が拡がってしまう。そのため樹脂成分に合せたレーザー加工を行い、次いで形成したヴィアホールのデスミアを行うが、通常の過マンガン酸カリウム溶液を用いる湿式デスミアでは樹脂分の炭化物の除去はできても繊維質の破片の除去が困難である。また、ヴィアホールのエキシマレーザーによる乾式デスミアでは、高エネルギーを必要とするため小径ホールの加工が困難である。
【0007】
特公平7−93499号公報には、ドリル加工により所定ホールの90%径のホール加工を行い、次いでレーザー加工によりホール径の拡大とデスミアを行うスルーホールの形成方法が提案されている。
【0008】
一方、内層回路と外層回路との間に繊維質入りのプレプリグを用いずに多層プリント配線板を製造する方法も提案されている。「印刷回路世界会議(Printed Circuit World Convention VI) 」のI9には、片面に銅箔を張合わせた複数の硬化状態の異なる樹脂層からなり、さらに保護フィルムで樹脂層を被覆した積層材を用いる多層プリント配線板の製造方法が記載されているが、非貫通ヴィアホールの形成についての開示はない。
【0009】
本願発明者等は、金属板やプラスチック板などの基材と銅箔とのラミネート用接着剤および接着剤付き銅箔(特願平6−243430号、特願平7−22321号)を提案しているが、これらの接着剤付き銅箔を直接多層プリント配線板の製造に用いるには、さらなる改良が必要である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、プリント配線板に要求される基本的な耐熱性、電気特性、耐薬品性に優れる他、耐ブロッキング性、耐屈曲性などの諸特性およびプレス加工時の樹脂流れ性の改善された、微細で信頼性の高い非貫通ヴィアホールを有する多層プリント配線板を提供することをその目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、前記目的を達成すべく鋭意研究した結果、無機繊維質及び無機充填剤を含有しないエポキシ樹脂を主成分とする硬化性樹脂組成物からなる樹脂付き銅箔を用いて外層回路を形成することにより、CO2 レーザーによるヴィアホール加工性が著しく改善されることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0012】
すなわち本発明は、内層基材層、内層基材層の片面または両面に密着した銅箔をエッチングして所定パターンを形成した内層回路層、内層回路層に密着した外層基材層および外層基材層に密着した銅箔をエッチングして所定パターンを形成した外層回路層で構成され、内層回路と外層回路間の所定の位置に非貫通ヴィアホールを有する多層プリント配線板からなり、外層基材層が無機繊維質及び無機充填剤を含有しない硬化性樹脂組成物であって、該硬化性樹脂組成物が、エポキシ樹脂50〜90重量%、ポリビニルアセタール樹脂5〜20重量%、ウレタン樹脂0.1〜20重量%を含み、全エポキシ樹脂中の0.5〜40重量%がゴム変成エポキシ樹脂であることを特徴とするヴィアホール付き多層プリント配線板である。
【0013】
【発明を実施するための形態】
本発明のヴィアホール付きプリント配線板を、その一実施形態を示す、添付図1により説明する。
本発明のヴィアホール付き多層プリント配線板は、図1において、内層基材層1の片面または両面に積層した銅箔をエッチングして所定の回路パターンを形成した内層回路層2、2’を有する。さらに前記内層回路層2、2’に密着した外層基材層3、3’およびその表面に積層した銅箔をエッチングして所定の回路パターンを形成した外層回路層4、4’で構成され、前記内層回路間および内外層回路間は所定位置にヴィアホール5を有する。前記内外層回路間のヴィアホール5は、ホール径は100ミクロンを越えない非貫通ヴィアホール5aであり、内層回路間はスルホール5bである。
【0014】
本発明において、前記内層基材層1として、ガラスエポキシ基板等のプリント配線板に一般に使用される樹脂基板を特に制限なく使用することができる。
一方、前記外層基材層3には、ガラス繊維等の無機充填剤を含有しない硬化性樹脂組成物が使用される。硬化性樹脂組成物として、所定の電気特性、耐熱性および耐薬品性を有しかつ銅箔との接着性に優れ、内層基材層の加熱、加圧条件で同時に硬化可能なものであれば、特に制限なく使用することができる。
【0015】
好ましい硬化性樹脂組成物は、本発明者等が国際出願番号PCT/JP95/01335号で提案している、エポキシ樹脂50〜90重量%、ポリビニルアセタール樹脂5 〜20重量%およびウレタン樹脂0.1〜20重量%を含み、エポキシ樹脂の0.5〜40重量%がゴム変成エポキシ樹脂からなる樹脂組成物である。
【0016】
上記硬化性樹脂組成物において、エポキシ樹脂はその0.5〜40重量%を構成するゴム変成エポキシ樹脂を除き、一般的な積層板や電子部品の成形用に市販されているエポキシ樹脂を特に制限なく使用することができる。具体的には、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、o−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、トリグリシジルイソシアヌレート、N,N−ジグリシジルアニリン等のグリシジルアミン化合物、テトラヒドロフタル酸ジグリシジルエステル等のグリシジルエステル化合物、テトラブロモビスフェノールA型エポキシ樹脂等の臭素化エポキシ樹脂などを例示することができる。さらにエポキシ化ポリブタジエンも使用可能である。これらのエポキシ樹脂は1種類の単独を使用してもよく、2種類以上を混合使用してもよい。エポキシ樹脂の重合度やエポキシ当量には、特に制限はない。
【0017】
エポキシ樹脂成分の一部に使用されるゴム変成エポキシ樹脂として、接着剤用や塗料用に市販されている製品、たとえばEPICLON TSR−960 (商品名、大日本インキ(株)製)、 EPOTHOTO YR−102(商品名、東都化成(株) 製)、スミエポキシESC−500 (商品名、住友化学(株)製)、EPOMIK VSR3531(商品名、三井石油化学(株)製)などを特に制限なく使用することができる。これらのゴム変成エポキシ樹脂は、1種類の単独で、または2種類以上を混合して使用することができる。
【0018】
エポキシ樹脂成分にゴム変成エポキシ樹脂を配合することにより樹脂基材の耐屈曲性を向上させることができるが、過剰量の配合は硬化樹脂の耐熱性や耐ブロッキング性が低下し、配合量が不足すると耐屈曲性の改良効果が不十分となる。ゴム変成エポキシ樹脂の配合量は、全エポキシ樹脂の0.5〜40重量%である。
【0019】
硬化性樹脂組成物の全樹脂成分中のゴム変性エポキシ樹脂を含む全エポキシ樹脂成分は、50〜90重量%である。エポキシ樹脂成分が不足した場合、電気特性や耐熱性が低下し、過剰な場合には、半硬化状態の樹脂層が脆くなり耐屈曲性が低下する。
【0020】
上記エポキシ樹脂成分の硬化剤として、ジシアンジアミド、有機ヒドラジッド、イミダゾール類等の潜在性硬化剤や、常温では硬化しにくいフェノールノボラック樹脂が好適に使用される。これらの硬化剤は1種類の単独でまたは2種類以上を混合して使用することができる。さらに3級アミン等のエポキシ樹脂硬化促進剤の併用も好ましい。硬化剤は、配合するエポキシ樹脂の種類により適宜適量を配合する。
【0021】
硬化性樹脂組成物中のポリビニルアセタール樹脂として、ポリビニルアルコールとアルデヒド類との反応により合成された塗料用や接着剤用の市販品であれば、アルデヒドの種類やアセタール化度に関係なく使用することができる。原料ポリビニルアルコールは、硬化した樹脂の耐熱性や有機溶剤への溶解性を考慮すると重合度が1,700〜3,500の範囲であることが好ましい。また、分子内にカルボキシル基を導入した変成ポリビニルアセタール樹脂もエポキシ樹脂との相溶性に問題がなければ使用することができる。
【0022】
ポリビニルアセタール樹脂は、樹脂流れを制御する成分として配合されるが、配合量が過小な場合には、樹脂流れの制御効果が不十分となり、過大な場合には内層回路の埋め込み性が低下する。ポリビニルアセタール樹脂の配合量は、全樹脂成分基準で5〜20重量%である。
【0023】
ウレタン樹脂は、銅箔の樹脂基材への密着性を付与する成分として配合される。ウレタン樹脂として、接着剤用や塗料用の市販品を使用することができる。具体的には、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート等のポリイソシアネート化合物とトリメチロールプロパン、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール等のポリオール類との反応生成物を例示することができる。さらに好ましくは、これらのウレタン樹脂をフェノールやオキシム類で安定化したブロックイソシアネートを使用する。
【0024】
ウレタン樹脂の配合量が過小な場合には、耐ブロッキング性が低下し、一方過大となると銅箔と樹脂基材との密着性が低下する。その配合量は全樹脂成分基準で0.1〜20重量%である。
【0025】
硬化性樹脂組成物には、上記の樹脂成分に加えて、硬化性樹脂組成物の基本性能を阻害しない範囲で、ポリエステル樹脂、フェノキシ樹脂等の樹脂類、タルクや水酸化アルミニウム等の非繊維質の無機充填剤、三酸化アンチモン等の難燃剤、消泡剤、レベリング剤、カップリング剤等の添加剤を使用することができる。
【0026】
本発明において、前記内層回路層2、2’および外層回路層4、4’を形成するための銅箔としては、圧延銅箔、電解銅箔のいずれでもよく、その厚さが9〜100ミクロン、好ましくは12〜35ミクロンのものが使用される。
【0027】
本発明の多層プリント配線板は、
(a) 内層基材層1を構成するためのプリプレグの複数枚を積層し、その片面または両面に銅箔をさらに重ねて加熱、加圧して銅張り積層板を製造する工程、
(b) 銅箔をエッチングして所定の回路パターンを有する内層回路層2、2’を形成する工程、
(c) 表裏の内層回路間の所定位置にスルホール5bを形成する工程、
(d) 無電解メッキにより、スルホール内面に銅を析出させヴィアを形成する工程、
(e) 外層基材層3、3’用の硬化性樹脂組成物の半硬化樹脂付き銅箔を、樹脂側を内層回路層2、2’に密着させて加熱、加圧して積層する工程、
(f) 外層銅箔をエッチングして、所定の回路パターンを有する外層回路層4、4’を形成する工程、
(g) 外層回路と内層回路間の所定位置に非貫通ヴィアホール5aを形成する工程、
および
(h) 無電解メッキ及び電解メッキにより非貫通ヴィアホールの内面に銅を析出させヴィアを形成する工程、
からなる方法で製造することができる。
【0028】
銅張り積層板を製造する(a) 工程は、市販の銅張り積層板を使用する場合には、省略することができる。また(e) 工程で使用する樹脂付き銅箔は、各樹脂成分および添加剤を混合して調製した硬化性樹脂組成物を銅箔の粗化面に塗布し、乾燥後加熱して半硬化させることにより製造することができる。
【0029】
(b) 工程および(f) 工程の銅箔のエッチングには、レーザーによる乾式エッチング、薬品による湿式エッチングのいずれを採用してもよい。エッチングに先立ってエッチングレジストによるマスクの形成工程を含む。
【0030】
(c) 工程のスルホール5bの形成には、ホール内に削り屑が残らないので機械式ドリルを用いる方法、CO2 レーザーを用いる方法あるいはそれらを組合わせた方法のいずれを採用してもよい。
【0031】
(f) 工程の非貫通ヴィアホール5aの形成は、上記のいずれかの方法を採用して内層回路表面までを穿孔する。CO2 レーザーを用いてホール径が100ミクロンを越えないホールを容易に穿孔することができる。またCO2 レーザーを用いた場合、それに次いでホール内に残留する炭化物を湿式デスミアにより容易に除去することができる。
【0032】
【実施例】
本発明を実施例および比較例により、さらに具体的に説明する。
実施例1
1)外層基材用硬化性樹脂付き銅箔の調製
ビスフェノールA型エポキシ樹脂(商品名:EPOMIC R−301、三井石油化学(株)製)60重量部、ゴム変成エポキシ樹脂(商品名:EPOTOHTOYR−102、東都化成(株)製)20重量部、ポリビニルアセタール樹脂(商品名:デンカブチラール5000A、電気化学工業(株)製)10重量部、ウレタン樹脂(商品名:コロネートAP−Stable、日本ポリウレタン(株)製)10重量部、キポキシ硬化剤としてのジシアンジアミド(試薬、固形分25%のジメチルホルムアミド溶液)2重量部および硬化促進剤(商品名:キュアゾール2E4MZ、四国化成(株)製)0.5重量部をメチルエチルケトンに溶解し、固形分45%の硬化性樹脂組成物を調製した。
得られた樹脂組成物を、厚さ18ミクロンの電解銅箔の粗化面に塗布し、風乾後、150℃において7分間加熱して、樹脂層の厚さが70ミクロンの半硬化樹脂付き銅箔を得た。
【0033】
2)銅張り積層板の製造
市販の0.1mm厚さのガラスエポキシプリプレグ8枚を積層し、さらにその両面に厚さ35ミクロンの電解銅箔を粗化面がプリプレグと接するように重ねて、温度170 ℃圧力30Kgf/cm2 の条件で60分間プレスし両面銅張り積層板を製造した。
【0034】
3)内層回路およびスルホールの形成
両面銅張り積層板の銅箔を、エキシマレーザーによりエッチングして所定の回路パターンを有する内層回路を形成した。
次いで、所定のホール径の90%径の機械式ドリルを用いてスルホールを穿孔し、さらにCO2 レーザーによりホール径を拡大すると共に内面を平滑に仕上げ、ホール径が100ミクロンのスルーホールを形成した。
スルーホールの内面を触媒処理した後に無電解銅メッキ、ついで電解銅メッキして、スルーホール内面に銅を析出させてヴィアを形成し表裏両面の内層回路を接続した。
【0035】
4)外層回路の形成
内層回路面を純水で洗浄した後、その両面に1)項で調製した樹脂付き銅箔を樹脂層が内層回路に接するように重ね合せて、温度170℃圧力30Kgf/cm2 の条件で60分間プレスした。次いで、両面の銅箔を内層回路の形成と同様にエッチングして外層回路を形成した。
【0036】
5)非貫通ヴィアホールの形成
外層回路上の所定位置にマスク径が70ミクロンのマスクをし、CO2 レーザーを2ショット照射し、内層回路表面まで穿孔した。内層回路上に薄い樹脂炭化物が残留していた。この炭化物を過マンガン酸カリウムのデスミア液を用い、通常の約半分の時間のデスミアを行い除去し、非貫通ヴィアホールを形成した。
得られたヴィアホールは、図2に示すように全深さにわたってマスク径との誤差がほとんどなく、内面は平滑で、また形状は方形に近いものであった。
【0037】
次いで、スルーホールメッキと同様にして、無電解銅メッキ及び電解銅を行い、ヴィアホール内面に銅を析出させ、内層回路と外層回路とを接続し、内層回路2層、外層回路2層からなる多層プリント配線板を得た。
導通試験の結果、内層回路間および内層回路と外層回路との良好な導通が確認された。
【0038】
実施例2
実施例1において、半硬化樹脂付き銅箔の製造に用いた樹脂組成物を、下記に代えた以外は、実施例1と同様に処理して内層回路2層、外層回路2層からなる多層プリント配線板を得た。得られた多層プリント配線板は、実施例1と同様に各回路間の良好な導通が確認された。
【0039】
樹脂組成物
臭素化エポキシ樹脂(商品名:D.E.R. 514−EK80 、ダウケミカル日本社製)70重量部(固形分換算)、o− クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(商品名:EOCN−104S、日本化薬(株)製)10重量部、ゴム変成エポキシ樹脂(商品名:EPOMICVSR3531、三井石油化学(株)製)10重量部、ポリビニルアセタール樹脂(商品名:デンカブチラール6000CG、電気化学(株)製)5重量部、ウレタン樹脂(商品名:デスモフェンCT−stable 、住友バイエルウレタン(株)製)5重量部、ジシアンジアミド(試薬、固形分25%のジメチルホルムアミド溶液)2重量部、硬化促進剤(商品名:キュアゾール2E4MZ 、四国化成株)製)0.5重量部をメチルエチルケトンに溶解した固形分50%の組成物である。
【0040】
比較例1
実施例1において、半硬化性樹脂付き銅箔に代えて内層回路上にガラスエポキシプリプレグおよび銅箔を順に積み重ねてプレスし、以下実施例1と同様に処理して内層回路2層、外層回路2層からなる多層プリント配線板を得た。
CO2 レーザーで穿孔した非貫通ヴィアホールの内面には、図3に示すようにガラス繊維が多数出ており、これは過マンガン酸カリウムのデスミア液を用いたデスミアではほとんど除去できなかった。また形状は底部が細くなり、無電解銅メッキ及び電解銅メッキの結果はメッキ厚さが不均一になっており、底部への付着が悪く、良好な内外回路層間の導通が得られなかった。
【0041】
【発明の効果】
本発明の多層プリント配線板においては、外層基材層に無機繊維質充填剤を含有しないことにより、CO2 レーザーで微細な平滑な内面を有する非貫通ヴィアホールの形成が可能となり、その結果内外両回路間の良好な導通が得られる。
特にゴム変成エポキシ樹脂をエポキシ樹脂成分中に含有するエポキシ樹脂、ポリビニルアセタール樹脂およびウレタン樹脂を含有する硬化性樹脂組成物を外層基材層に用いることにより、プリント配線板の基本的な電気特性、耐熱性および耐薬品性はもちろん、耐ブロッキング性や耐屈曲性に優れ、かつプレス成形時の樹脂流れも防止される。
さらに、耐エッチング液性、回路間への埋め込み性、表面平滑性にも優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の多層プリント配線板の部分断面図である。
【図2】実施例1で得られた非貫通ヴィアホールの拡大断面図である。
【図3】比較例1で得られた非貫通ヴィアホールの拡大断面図である。
【符号の説明】
1:内層基材層、2、2’:内層回路層、3、3’:外層基材層、4、4’:外層回路層、5a:非貫通ヴィアホール、5、5’:スルホール、6:ヴィアメッキ層。
Claims (2)
- 内層基材層、該内層基材層の片面または両面に密着した銅箔をエッチングにより形成した所定パターンを有する内層回路層、該内層回路層に密着した外層基材層および該外層基材層に密着した銅箔をエッチングにより形成した所定パターンを有する外層回路層で構成され、前記内層回路と外層回路間の所定の位置に非貫通ヴィアホールを有する多層プリント配線板からなり、前記外層基材層が無機繊維質及び無機充填剤を含有しない硬化性樹脂組成物であって、該硬化性樹脂組成物が、エポキシ樹脂50〜90重量%、ポリビニルアセタール樹脂5〜20重量%、ウレタン樹脂0.1〜20重量%を含み、全エポキシ樹脂中の0.5〜40重量%がゴム変成エポキシ樹脂であることを特徴とするヴィアホール付き多層プリント配線板。
- 前記非貫通ヴィアホールは、ホール径が100ミクロンを越えない請求項1記載の多層プリント配線板。
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