JP3560083B2 - 自動セット式自己保持回路 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は電源例えばAC100Vを直接ON/OFFする電源スイッチをもち、その電源スイッチがONすることにより運転動作を開始する運転スイッチを兼ねる機器であって、
地震等の振動を感知したとき(感震スイッチ)、機器が持ち上げられたり転倒したことを感知したとき(転倒スイッチ)、サーモスタットまたはサーミスタ等で異常発熱を感知したとき(感温スイッチ)等の安全装置を備え、
これら安全装置が働いたときには、機器の負荷への通電をカットして機器の運転を停止させると共に、
機器の運転を再開させるためには、前記運転スイッチを兼ねる電源スイッチを一度OFFにした後、再びONすれば足りる機器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えばキッチンの流し台下部と床面の間に設置し、足元に電熱ヒーターで温風を発生し、暖房する足元温風機がある。簡単な暖房機器であり、従来は運転スイッチを兼ねた電源スイッチでON/OFFする程度で、中にはタイマー機能を備えたものもあった。
【0003】
近年、PL法の制定等により電気製品の安全性向上が切に望まれてきている中、阪神大震災の発生(1995年1月17日)により、地震発生時の電気製品の安全性が、特に注目されている。
【0004】
従来の電気製品において、地震発生時に電気製品の運転を停止させ安全性を確保するためには感震スイッチを設け、緊急に運転を停止させていた。この場合電源(例えばAC100V)を直接ON/OFFするスイッチをもち、そのスイッチをONすることにより動作を開始する機器においても、感震スイッチを設けようとすると、わざわざ電源トランス、ダイオードブリッジ、平滑用の電解コンデンサにより直流電源を構成し、感震スイッチを直列に接続した第1リレーの駆動コイル(またはスイッチング素子の駆動回路)を起動させるための瞬時導通スイッチとしてのノンロック式スイッチを設け、第1リレー起動後はノンロック式スイッチと並列に接続された第1リレー接点間でノンロック式スイッチの両端子間を接続する自己保持回路を設け、この自己保持回路により通電された第2リレーの駆動コイル(またはスイッチング素子の駆動回路でも良い。)により、機器の負荷に通電する第2リレー接点間をON(導通)させるのが一般的である。
【0005】
そこで電源を直接ON/OFFするスイッチを備え、そのスイッチをONすることにより動作を開始する機器の例として足元温風機を選び、通常の方法で感震スイッチを設けてみると、次に説明する図2のようになる。
【0006】
まず図2に基づき構成を説明する。交流電源20に直列に電源スイッチ1を接続し、これらと並列に負荷16と負荷制御用のリレーRY1の接点15を直列に接続したもの、更に並列に電源トランス2の入力側を接続している。なお負荷としては電熱ヒーター付近が過熱したとき電熱ヒーターをOFFするためのバイメタル等の安全装置を直列に接続した電熱ヒーター、この電熱を送風するための送風機等を備えている。
【0007】
電源トランス2の出力側はダイオードブリッジ3に入力され、その出力は直流電源を平滑するための電解コンデンサC1に接続されている。平滑された直流電源は3端子の電圧レギュレーター5に入力され、その出力の所定電圧がリセットIC6、タイマーIC7に供給されると共に、起動用のノンロック式スイッチ10と自己保持回路用リレーRY0の接点12とを並列接続したものに、ひとつは負荷16制御用のリレーRY1の駆動コイル14と直列にこの駆動コイル14への通電をON/OFF制御するためのトランジスタ9のコレクターからエミッターを通してマイナス電圧側に、他のひとつは感震スイッチ13と直列に自己保持回路用リレーRY0の駆動コイル11を接続して直流電源のマイナス電圧(GND)側に接続されている。
【0008】
またリセットIC6の出力がタイマーIC7に入力され、タイマーIC7の出力は抵抗R1、R2で分圧された電圧がリレーRY1の駆動コイル14制御用のトランジスタ9のベースに接続されている。またタイマーIC7には発振回路を構成するためのコンデンサC2、抵抗R3、R4が外付けされている。
【0009】
次にこの図2の回路動作を説明する。電源スイッチ1をONすると回路全体に電源が供給される。
【0010】
電源トランス2により降圧された交流電源はダイオードブリッジ3により全波整流され、その後電解コンデンサC1により平滑される。そして平滑された後、3端子の電圧レギュレーター5によりICやリレーに必要な直流電源電圧V(DD)が作られる。電圧レギュレーター5の出力電圧は、電源スイッチ1のONと同時に立ち上がり図3に示すように時間tとともに上昇し、電圧V(DD)になるとそれを維持するように働く。
【0011】
リセットIC6は図3のような電圧の立ち上がり時に図4のような経時変化の電圧(信号)を発生出力させるもので、電圧の立ち上がり時にタイマーICや1チップマイコンを初期状態にセットするために用いられる。
【0012】
図3は、電圧レギュレーター5の電圧の立ち上がり時に経時変化する出力電圧、つまりリセットIC6の経時変化する入力電圧で、図4はリセットIC6の経時変化する出力電圧である。
【0013】
リセットIC6の動作について図4を用いて説明すると電源スイッチ1のONと同時に電圧は立ち上がり図3のように電圧V(DD)までなだらかに電圧が上昇して行くのであるが、電圧V(1)になるとリセットIC6が動作を開始し、出力電圧をLowにする、そして電圧がV(2)になるとタイマーIC7が動作可能状態となるが、リセットIC6の出力電圧がLowのためLow電圧リセットであるタイマーIC7は初期状態にセットされるが動作は開始しない。
【0014】
そして電圧がV(RES)になるとリセットIC6の出力電圧がHighとなりタイマーIC7は動作を開始する。このタイマーIC7は外付けされたコンデンサC2と抵抗R3、R4を含めて発振回路を構成し、その発振数をカウントすることによりタイマー機能を有し、動作開始後ある一定の時間T(IC)がくると出力を反転させるというものである。
【0015】
図2においてリセットIC6の出力電圧がHighとなりタイマーIC7が動作を開始するとリレーRY1の駆動コイル14制御用の出力端子8をHigh電圧にし、リレーRY1の駆動コイル14の制御用トランジスタ9をON(コレクターエミッター間が導通)する。しかし、ノンロック式スイッチ10および自己保持回路用リレーRY0の接点12の両方ともがOFF(非導通)状態でリレーRY1の駆動コイル14に電源が供給されないため、リレーRY1の駆動コイル14は動作せずそのリレーRY1の接点15もOFF状態で負荷16にも通電されない。
【0016】
この自己保持回路用リレーRY0の駆動コイル11を動作させるために、つまりこの自己保持回路を起動させるために、ノンロック式スイッチ10を押してONすると感震スイッチ13を通して、自己保持回路用リレーRY0の駆動コイル11に電源が供給され、自己保持回路用リレーRY0の駆動コイル11が動作し自己保持回路用リレーRY0の接点12がON状態になる。したがってノンロック式スイッチ10を押すのをやめOFF状態にしても自己保持回路用リレーRY0の接点12を通して自己保持回路用リレーRY0の駆動コイル11の電源が供給され、自己保持回路が起動する。
【0017】
すなわちノンロック式スイッチ10を瞬時ONすることによりノンロック式スイッチ10、自己保持回路用リレーRY0の駆動コイル11、リレーRY0の接点12、感震スイッチ13によって構成される自己保持回路が起動するのであるが、これによりリレーRY1の駆動コイル14の電源を自己保持回路用リレーRY0の接点12の後より取っているためリレーRY1の駆動コイル14に電源が供給され、既にリレーRY1の駆動コイル14の制御用トランジスタ9がONしているのでリレーRY1の駆動コイル14が動作し、リレーRY1の接点15がONするので負荷16に通電が開始される。
【0018】
そして、タイマーIC7にあらかじめ設定されている時間T(IC)が経過するとタイマーIC7のリレーRY1の駆動コイル14の制御用出力端子8の出力電圧が反転、すなわちLow電圧となりリレーRY1の駆動コイル14の制御用トランジスタ9がOFFとなるのでリレーRY1の駆動コイル14が動作を停止し、そのリレーRY1の接点15がOFFとなるので負荷16への通電が停止される。
【0019】
タイマーIC7が動作を開始し、かつ自己保持回路が起動してからタイマーIC7にあらかじめ設定されている時間T(IC)に達するまでの間、つまり負荷16に通電されている間に地震等が発生し、地震による揺れにより感震スイッチ13が一瞬でもOFFすると自己保持回路用リレーRY0の駆動コイル11の電源が遮断され動作を停止し、その自己保持回路用リレーRY0の接点12がOFFする。
【0020】
そして地震による揺れがなくなり感震スイッチ13がON状態に復帰しても自己保持回路用リレーRY0の駆動コイル11の電源が供給されず、自己保持回路用リレーRY0の接点12はOFF状態を持続する。
【0021】
上記動作を地震により感震スイッチ13が働いたというのであるが、これにより自己保持回路が自己保持を解くため、負荷16に通電されている間でもリレーRY1の駆動コイル14の電源が遮断されるので、リレーRY1の駆動コイル14が動作を停止し、リレーRY1の接点15がOFFとなり負荷16への通電が停止される。
【0022】
このように電源を直接ON/OFFするスイッチをもち、そのスイッチをONすることにより動作を開始する機器においても、感震スイッチを直列に挿入した自己保持回路を用いて地震発生時の安全性を確保することはできる。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】
前記『従来技術』欄で説明したように、電源スイッチ1のON後リセットIC6の出力電圧がHighになると、タイマーIC7が動作を開始し、リレーRY1の駆動コイル14の制御用トランジスタ9がONとなり、リレーRY1の駆動コイル14が動作可能状態となるが、ノンロック式スイッチ10を押して一旦ONさせてやらないと自己保持回路が起動せずリレーRY1の駆動コイル14への電源が供給されないためリレーRY1の駆動コイル14が動作せず負荷16への通電も開始されない。もしここで電源スイッチ1をONした後かなり遅れてノンロック式スイッチ10を押したとすると負荷16への通電時間はタイマーIC7にあらかじめ設定されている時間T(IC)よりその遅れた時間分だけ短くなるという欠点があった。
【0024】
また、従来技術では電源スイッチ1をONした後ノンロック式スイッチ10を押す必要があり、操作が複雑で、もし電源スイッチ1のON後ノンロック式スイッチ10を押すのを忘れると負荷16への通電がまったくされないままになるという欠点があった。
【0025】
電源を直接ON/OFFする電源スイッチがONすることにより運転動作を開始する運転スイッチを兼ねる機器というのは、例えばキッチンの流し台下部と床面の間に設置し、足元に電熱ヒーターで温風を発生し、暖房する足元温風機とか、天井近くあるいは屋根裏等の高所に設置する換気扇等のように、機器の操作部に使用者の手が届きにくいもの、簡単な機器等にみられる。
【0026】
しかし足元温風機のように電熱ヒーターを具備する機器は地震等への安全性の対応がおろそかであれば火災の原因にもなりかねない。かといって上記のように電源スイッチ1を押した後、更にノンロック式スイッチ10をも押さねば運転を開始しないのであれば、使用者の手が機器の操作部に届きにくい機器では実際上使用できないことになる。
【0027】
本発明は電源を直接ON/OFFする電源スイッチが運転スイッチを兼ねる機器であって、地震等の振動を感知したとき(感震スイッチ)、機器が持ち上げられたり転倒したことを感知したとき(転倒スイッチ)、サーモスタットまたはサーミスタ等で異常発熱を感知したとき(感温スイッチ)等の安全装置を備え、
これら安全装置が働いたときには、機器の負荷への通電をカットして機器の運転を停止させると共に、機器の運転を再開させるためには、前記の運転スイッチを兼ねる電源スイッチを一度OFFにした後、再びONすれば足りる機器に使用する自動セット式自己保持回路を提供することを目的とするものである。
【0028】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の自動セット式自己保持回路は交流電源を直接ON/OFFする電源スイッチを備え、該電源スイッチをONすることにより機器への通電状態を保持する自己保持回路の自己保持動作を開始すると共に動作を開始する機器において、前記電源スイッチに感震スイッチ、転倒スイッチ、サーモスタット等の安全装置を直列に挿入した自己保持回路の起動開始のための短時間の入力信号で動作する瞬時導通スイッチとしてスイッチング素子を用い、該スイッチング素子を駆動するための信号として前記電源スイッチのONにより発生する信号又はこれを利用した信号を用いるものである。
【0029】
また本発明の自動セット式自己保持回路は自己保持回路の前記スイッチング素子を駆動するための信号として前記電源スイッチのONにより発生するリセットICの出力信号又はこれを利用した信号を用いたものである。
【0030】
また本発明の自動セット式自己保持回路は自己保持回路の前記スイッチング素子を駆動するための信号として前記電源スイッチのON後印加される直流電源回路の直流電圧が所定電圧に立ち上がるまでの間、強制的に電圧Low(又はHigh)出力とする回路を備え、該回路の電圧Low(又はHigh)出力信号又はこれを利用した信号を用いたものである。
【0031】
また本発明の自動セット式自己保持回路は電源を直接ON/OFFする電源スイッチを備え、該電源スイッチをONすることにより動作を開始する機器において、感震スイッチ、転倒スイッチ、サーモスタット等を直列に挿入した自己保持回路の起動開始のための瞬時導通スイッチとしてスイッチング素子を用い、該スイッチング素子を駆動するための信号として前記電源スイッチのON後印加される直流電源回路の直流電圧が所定電圧に立ち上がると共に駆動するタイマー回路を備え、該タイマー回路の所定時間内の電圧Low(又はHigh)出力信号又はこれを利用した信号を用いたものである。
【0032】
本発明は上記解決手段により、自己保持回路の起動開始のための瞬時導通スイッチとしてスイッチング素子を用い、該スイッチング素子を駆動するための信号として前記電源スイッチのONにより発生する信号又はこれを利用した信号を用いるので、自己保持回路の起動が電源スイッチのONにより自動的に行われ、従来技術で説明したような、自己保持回路の起動開始のための瞬時導通スイッチである、ノンロック式スイッチを押すことによる、自己保持回路の起動操作をする必要がなく、操作が単純で、かつ電源スイッチのONからノンロック式スイッチを押すまでの時間分の、負荷通電のタイマー時間に対するロス時間もなく、また電源スイッチのON後ノンロック式スイッチを押して自己保持回路を起動させるのを忘れた場合の負荷への無通電ということもなくなる。
【0033】
使用者の手が機器の操作部に届きにくい機器でも自己保持回路の起動が電源スイッチのONにより自動的に行われるため、電源スイッチONのみで運転が開始でき、感震スイッチが動作したときでも、機器の運転を再開させるためには、前記運転スイッチを兼ねる電源スイッチを一度OFFにした後、再びONすれば足りるものである。
【0034】
そして、自己保持回路の起動開始のための瞬時導通スイッチとして設けたスイッチング素子を駆動するための信号として、前記電源スイッチのONにより発生するリセットICの出力信号又はこれを利用した信号を用いることができる。リセットICは1チップマイコンやタイマーICを使用する回路に不可欠であり、兼用できるためコストダウンにもなり、より有効である。
【0035】
また前記電源スイッチのON後印加される直流電源回路の直流電圧が所定電圧に立ち上がるまでの間、強制的に電圧Low(又はHigh)出力とするリセットICと同等の機能を他のディスクリート部品で構成する回路でも実現でき、この電圧Low(又はHigh)出力又はこれを利用した信号を起動開始のための瞬時導通スイッチとして設けたスイッチング素子を駆動するための信号として利用できることはいうまでもない。
【0036】
また前記電源スイッチのON後印加される直流電源回路の直流電圧が所定電圧に立ち上がると共に駆動するタイマー回路を備え、該タイマー回路の所定時間後の電圧Low(又はHigh)出力信号又はこれを利用した信号を起動開始のための瞬時導通スイッチとして設けたスイッチング素子を駆動するための信号として利用できる。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例について図1を参照しながら説明する。まず図1の構成を説明する。なお、『従来技術』欄にて既に説明したものと同一構成部分には同一符号を付する。
【0038】
交流電源20に直列に電源スイッチ1を接続し、これらと並列に負荷16と負荷制御用のリレーRY1の接点15を直列に接続したもの、更に並列に電源トランス2の入力側を接続している。なお負荷としては電熱ヒーター付近が過熱したとき電熱ヒーターをOFFするためのバイメタル等の安全装置を直列に接続した電熱ヒーター、この電熱を送風するための送風機等を備えている。
【0039】
電源トランス2の出力側はダイオードブリッジ3に入力され、その出力は直流電源を平滑するための電解コンデンサC1に接続されている。平滑された直流電源は3端子の電圧レギュレーター5に入力され、その出力の所定電圧がリセットIC6、タイマーIC7に供給されると共に、従来例の起動用のノンロック式スイッチに代わって自己保持回路の起動用トランジスタ19を用いている。
【0040】
すなわち自己保持回路用リレーRY0の接点12と起動用トランジスタ19のエミッタとコレクターを並列に接続している。なおエミッター側が3端子の電圧レギュレーター5の出力側に接続されている。この3端子の電圧レギュレーター5の出力側より抵抗R6、R5を直列に接続してリセットIC6の出力側へと接続している。そして抵抗R6とR5の接続点を起動用トランジスタ19のベースに接続している。
【0041】
自己保持回路用リレーRY0の接点12と起動用トランジスタ19のエミッタとコレクターを並列に接続したものに、ひとつは負荷16制御用のリレーRY1の駆動コイル14と直列にこの駆動コイル14への通電をON/OFF制御するためのトランジスタ9のコレクターからエミッターを通して直流電源のマイナス電圧(GND)側に、他のひとつは感震スイッチ13と直列に自己保持回路用リレーRY0の駆動コイル11を接続して直流電源のマイナス電圧(GND)側に接続されている。
【0042】
またリセットIC6の出力がタイマーIC7に入力され、タイマーIC7の出力は抵抗R1、R2で分圧された電圧がリレーRY1の駆動コイル14制御用のトランジスタ9のベースに接続されている。またタイマーIC7には発振回路を構成するためのコンデンサC2、抵抗R3、R4が外付けされている。
【0043】
なおリセットIC6としてはミツミ電機株式会社製のPST591D、タイマーIC7としてはローム株式会社製のCRタイマ:BU2302、3端子の電圧レギュレータ5としては松下電子工業株式会社製のAN7824を使用している。
【0044】
次にこの図1の回路動作を説明する。電源スイッチ1をONすると回路全体に電源が供給される。電源トランス2により降圧された交流はダイオードブリッジ3により全波整流され、その後電解コンデンサC1により平滑される。そして平滑された後、電圧レギュレーター5によりICやリレーに必要な電圧V(DD)が作られる。電圧レギュレーター5の出力電圧は、電源スイッチ1のONと同時に立ち上がり図3に示すように時間tとともに上昇し、電圧V(DD)になるとそれを維持するように働く。
【0045】
リセットIC6は図3のような電圧の立ち上がり時に図4のような経時変化の電圧(信号)を発生出力し、これにより、Low電圧でリセットされるタイマーIC7は初期状態にセットされ、電圧がV(RES)になると動作を開始する。
【0046】
タイマーIC7が動作を開始するとリレーRY1の駆動コイル14の制御用出力端子8の出力電圧をHighにし、リレーRY1の駆動コイル14の制御用トランジスタ9をON(コレクターとエミッター間が導通)する。
【0047】
その一方、従来技術で自己保持回路を起動させるために用いたノンロック式スイッチ10の代わりに、本発明では起動用トランジスタ19を用いており、その起動用トランジスタ19のベースへの入力信号をリセットIC6の出力より得ている。
【0048】
電源スイッチ1をONした時、前記のようにタイマーIC7を初期状態にセットするためにリセットIC6は図4のような経時変化の電圧(信号)を発生出力するのであるが、短時間ではあるが電圧がV(RES)に達するまでの、この信号のLow電圧の部分によりリセットIC6の出力電圧を入力信号とした起動用トランジスタ19はONする。
【0049】
これにより、自己保持回路用リレーRY0の駆動コイル11の電源が感震スイッチ13を通して供給され、自己保持回路用リレーRY0の駆動コイル11が動作し自己保持回路用リレーRY0の接点12がON(導通)状態になる。
【0050】
そして、電圧がV(RES)に達し、リセットIC6の出力電圧がHighになると起動用トランジスタ19はOFFするが、自己保持回路用リレーRY0の駆動コイル11の電源が自己保持回路用リレーRY0の接点12を通して供給されるため、抵抗R6、R5、リセットIC6、起動用トランジスタ19、自己保持回路用リレーRY0の駆動コイル11、リレーRY0の接点12、感震スイッチ13によって構成される自己保持回路が起動する。
【0051】
すなわち、タイマーIC7が動作を開始しリレーRY1の駆動コイル14の制御用トランジスタ9をONさせた時には、既に自己保持回路は起動しており自己保持回路用リレーRY0の接点12を通してリレーRY1の駆動コイル14に電源が供給されているため、リレーRY1の駆動コイル14が動作し、リレーRY1の接点15がON(導通)するので負荷16に通電が開始される。
【0052】
そして、タイマーIC7にあらかじめ設定されている時間T(IC)が経過すると、タイマーIC7のリレーRY1の駆動コイル14の制御用出力端子8の出力電圧が反転、すなわち、Low電圧となりリレーRY1の駆動コイル14の制御用トランジスタ9がOFFとなるのでリレーRY1の駆動コイル14が動作を停止し、そのリレーRY1の接点15がOFFとなるので負荷16への通電が停止される。
【0053】
そして、負荷16に通電されている間に地震等が発生し、地震による揺れにより感震スイッチ13が一瞬でもOFFすると自己保持回路用リレーRY0の駆動コイル11への電源が遮断され、動作を停止し、その自己保持回路用リレーRY0の接点12がOFF(開)する。
【0054】
そして地震による揺れがなくなり感震スイッチ13がON状態(導通状態)に復帰しても自己保持回路用リレーRY0の駆動コイル11への電源が供給されず、自己保持回路用リレーRY0の接点12はOFF状態を持続する。
【0055】
このように地震により感震スイッチ13が働くと負荷16に通電されている間でもリレーRY1の駆動コイル14への電源が遮断されるので、リレーRY1の駆動コイル14が動作を停止し、リレーRY1の接点15がOFFとなり、負荷16への通電が停止される。
【0056】
本実施例では自己保持回路の起動開始のための瞬時導通スイッチとしてのスイッチング素子として起動用トランジスタ19はPNPトランジスタを用い、このトランジスタを駆動するための信号としてリセットIC6の立ち上がり時のLow出力電圧を使用しているが、このLow出力電圧を利用してこのLow電圧をトランジスタなどを用いて反転させたHigh電圧を使用したり、PNPトランジスタの代わりにNPNトランジスタやサイリスタ等の他のスイッチング素子を用いて本発明を実施することは当業者であれば容易にできる設計事項である。
【0057】
また図4の立ち上がり時のLow出力電圧を利用して、これに遅延をかけて作った信号を用いて、立ち上がった後に自己保持回路の起動開始のための瞬時導通スイッチを導通させて自己保持させることも本発明の実施の範囲である。
【0058】
なお本実施例ではリセットIC6としてLow電圧のリセット出力のもので説明したが、図5に示すHigh電圧のリセット出力のものでも、自己保持回路の起動開始のための瞬時導通スイッチを導通させて自己保持させることができる。
【0059】
このように電源を直接ON/OFFするスイッチをもち、そのスイッチをONすることにより動作を開始する機器においても、電源をON/OFFするスイッチのONにより発生する信号又はこれを利用した信号を感震スイッチ等を直列に挿入した自己保持回路の起動開始のためのスイッチング素子を駆動するための信号とすることにより、地震発生時等の安全性を確保した、操作の単純な機器を実現できる。
【0060】
今回説明の簡略化のためリセットICを用いて実施例を説明したが、電源立ち上がりとともに信号を発生し、それによって自己保持回路の起動開始を行えるものであればリセットICを用いずとも、これと同じ機能を果たす他のディスクリート部品で構成しても実現できる。
【0061】
また、実施例ではタイマーICを用いて説明を行ったが、これはマイコンでも、ディスクリート部品で構成しても電源スイッチのONにより動作を開始する回路構成であれば実現できる。
【0062】
また、自己保持回路の自己保持を解く感震スイッチの代わりに、その他の安全装置たとえば、転倒スイッチ、サーモスタット等で構成しても、本発明の自動セット式自己保持回路の動作に影響は与えない。自己保持回路についても、実施例ではリレーを用いて構成しているが、トランジスタ等のディスクリート部品にて構成しても実現できる。
【0063】
また負荷の制御方法についても実施例では、リレー制御としたが、他のどんな制御方法でも、たとえば双方向性サイリスタ(トライアック)等のスイッチング素子を用いた制御でも実現できる。負荷の種類についても特に限定すべき要件はない。
【0064】
また別の実施例として、電源スイッチのONとともに、電源トランスを介して、直流電源回路の直流電源が立ち上がるが、所定の電圧になると、例えばコンデンサC、抵抗Rからなる単純なタイマー回路が動作し、その所定タイマー時間内は電圧Low又はHighの出力を得ることができ、この出力信号又はこれを利用した信号で自己保持回路の起動開始のための瞬時導通スイッチとしてのスイッチング素子を駆動させることができる。
【0065】
この場合のタイマー時間は短いもので良い。起動開始のための瞬時導通スイッチとしてのスイッチング素子(図1では19が相当する。)を駆動させ、そのスイッチング素子の導通により自己保持回路用のリレーの駆動コイル等(図1では11が相当する。)を導通させ得れば良いからである。
【0066】
【発明の効果】
本発明は実施例からも明らかなように、電源を直接ON/OFFする電源スイッチをもち、その電源スイッチをONすることにより動作を開始する機器において、自己保持回路の起動開始のための瞬時導通スイッチとしてスイッチング素子を用い、該スイッチング素子を駆動するための信号として前記電源スイッチのONにより発生する信号又はこれを利用した信号を用いるので、自己保持回路の起動が電源スイッチのONにより自動的に行われ、従来技術で説明したような、自己保持回路の起動開始のための瞬時導通スイッチであるノンロック式スイッチを押すことによる自己保持回路の起動操作をする必要がなく、操作が単純で、かつ電源スイッチのONからノンロック式スイッチを押すまでの時間分の、負荷通電のタイマー時間に対するロス時間もなく、また電源スイッチのON後ノンロック式スイッチを押して自己保持回路を起動させるのを忘れた場合の負荷への無通電ということもなくなる。
【0067】
使用者の手が機器の操作部に届きにくい機器でも自己保持回路の起動が電源スイッチのONにより自動的に行われるため、電源スイッチONのみで運転が開始でき、感震スイッチが動作したときでも、機器の運転を再開させるためには、前記運転スイッチを兼ねる電源スイッチを一度OFFにした後、再びONすれば足りるものである。
【0068】
そして、自己保持回路の起動開始のための瞬時導通スイッチとして設けたスイッチング素子を駆動するための信号として、前記電源スイッチのONにより発生するリセットICの出力信号又はこれを利用した信号を用いることができるが、リセットICは1チップマイコンやタイマーICを使用する回路に不可欠であり、兼用できるためコストダウンにもなり、より有効である。
【0069】
なおリセットICと同等の機能を他のディスクリート部品で構成する回路でも実現でき、これらの出力信号又はこれを利用した信号を起動開始のための瞬時導通スイッチとして設けたスイッチング素子を駆動するための信号として利用できることはいうまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自己保持回路の起動が電源をON/OFFするスイッチのONにより自動的に行われる実施例の回路図である。
【図2】自己保持回路の起動をノンロック式スイッチ押して瞬時導通させて行う従来技術を用いた実施例の回路図である。
【図3】電圧レギュレーターの出力電圧立ち上がり時に経時変化する電圧を示す図である。
【図4】リセットICの出力電圧立ち上がり時に経時変化する電圧を示す図である。 (Low電圧リセット出力タイプの例)
【図5】リセットICの出力電圧立ち上がり時に経時変化する電圧を示す図である。 (High電圧リセット出力タイプの例)
【符号の説明】
1 電源スイッチ
2 電源トランス
3 ダイオードブリッジ
5 3端子電圧レギュレーター
6 リセットIC
7 タイマーIC
8 (タイマーICの)リレーRY1制御用出力端子
9 リレーRY1制御用トランジスタ
10 起動用ノンロック式スイッチ(瞬時導通スイッチ)
11 自己保持回路用リレーRY0の駆動コイル
12 自己保持回路用リレーRY0の接点
13 感震スイッチ
14 負荷制御用リレーRY1の駆動コイル
15 負荷制御用リレーRY1の接点
16 (機器の)負荷
19 起動用トランジスタ(スイッチング素子)

Claims (3)

  1. 交流電源が通電する負荷と、前記交流電源を直接ON/OFFする電源スイッチと、前記交流電源の前記負荷への通電を制御する負荷制御用リレーとを備えた電気機器において、前記交流電源ON後の前記負荷への通電状態を保持するように前記負荷制御用リレーを駆動する自己保持動作を行う自動セット式自己保持回路であって、
    前記負荷の安全装置と、
    前記交流電源からの電源を供給する電源線上で前記安全装置と直列に接続され、前記安全装置が動作しない限り、前記自己保持動作のために前記負荷制御用リレーを駆動して前記交流電源を前記負荷に通電させる自己保持動作用リレーと、
    前記電源スイッチのONに応じて起動され、前記電気機器の回路動作を初期化するリセット出力信号を発生するリセット回路と、
    前記自己保持動作用リレーと並列に導通経路を形成するように接続され、前記電源スイッチONの後前記電気機器の回路動作の初期化の前の期間に特定の論理レベルを取る前記リセット出力信号または前記リセット出力信号に基づく信号に応じて、前記導通経路が導通して前記自己保持動作用リレーを起動するスイッチング素子とを備え、これにより、前記電源スイッチのONにより前記電気機器の運転を開始するとともに、前記自己保持動作を開始する、自動セット式自己保持回路。
  2. 前記電気機器は、前記電源スイッチONの後前記交流電源を整流して前記電源線上に直流電源を供給する直流電源回路をさらに備え、
    前記リセット回路の前記リセット出力信号は、前記電源スイッチONの後前記直流電圧が所定電圧に到達するまでの期間中に強制的に、LowまたはHighのいずれかである前記特定の論理レベルを取る、請求項1に記載の自動セット式自己保持回路。
  3. 交流電源が通電する負荷と、前記交流電源を直接ON/OFFする電源スイッチと、前記交流電源の前記負荷への通電を制御する負荷制御用リレーと、前記電源スイッチONの後前記交流電源を整流して電源線上に直流電源を供給する直流電源回路とを備えた電気機器において、前記交流電源ON後の前記負荷への通電状態を保持するように前記負荷制御用リレーを駆動する自己保持動作を行う自動セット式自己保持回路であって、
    前記負荷の安全装置と、
    前記電源線上で前記安全装置と直列に接続され、前記安全装置が動作しない限り、前記自己保持動作のために前記負荷制御用リレーを駆動して前記交流電源を前記負荷に通電させる自己保持動作用リレーと、
    前記直流電源が所定電圧に到達するとタイマー出力信号を発生するタイマー回路と、
    前記自己保持動作用リレーと並列に導通経路を形成するように接続され、前記直流電圧が前記所定電圧に到達した後の所定期間の間にLowまたはHighのいずれかを取る前記タイマー出力信号または前記タイマー出力信号に基づく信号に応じて、前記導通経路が導通して前記自己保持動作用リレーを起動するスイッチング素子とを備え、これにより、前記電源スイッチのONにより前記電気機器の運転を開始するとともに、前記自己保持動作を開始する、自動セット式自己保持回路。
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