JP3559925B2 - 仮止めバルブ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は仮止めバルブに関し、より詳しくは水道管等の流体管路の修理や交換等の際において、該管路内の流体の流れを一時的に止めるための仮止めバルブに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般的に、地震や老朽化等によって水道管が破損した場合には、止水駒等を利用して破損箇所における水の流出を一旦止めた後、破損した管に仮止め用のバルブ等を取り付け、新たな配管が行なわれるまでこの仮止め用部材によって止水を行なうことが多い。
しかしながら、従来使用されている仮止め用部材には、ゲートバルブ、ニードルバルブ、ボールバルブ等の種々のバルブや、専用の構造を有するストッパーが使用されているが、これら従来の仮止め用部材は、確実な止水性を得るために高度な組み立て精度が要求され、そのために製造コストが高くついたり、さらには取り付け等の作業性が悪かったり、耐久性が充分でないといった問題を有しており、これらの条件を全て満たした当業者の要求を完全に満たす最適な仮止め用バルブの創出が望まれていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであって、組み立てが容易であって確実な止水性を有する製品を低コストで得ることができるとともに、耐久性に優れて破損しにくく、しかも作業性に優れた仮止めバルブを提供せんとするものである。
【0004】
本発明は上記課題を解決すべくなされたものであって、 略T字状に分岐された円筒状の管体と、該管体内にて流体の通過を許容及び遮断する流体制御機構とからなり、前記管体は流体の通路となる主管路と、該主管路の中途部から分岐された分岐管路とを有するとともに、各管路の端部には雌ねじ部が形成されてなり、前記流体制御機構は、前記主管路内において上面が分岐管路への分岐口に当接し下面が主管路の内底面に当接するように配設された円筒状の弾性部材と、該弾性部材の両端面に嵌合される突出部及び前記主管路の内径と略同径の円板状部とからなるとともに、中央に貫通孔が形成されたワッシャと、前記主管路の雌ねじ部にそれぞれ螺合されて各ワッシャの端面に当接された押さえ部材と、前記分岐管路の雌ねじ部に螺着された操作ハンドルと、該操作ハンドルと別体に形成されて上端部が該操作ハンドルの下面に当接するとともに、下端部が前記弾性部材の上面に当接するように配設された押圧部材とからなり、前記主管路の内面には中央部において内方に突出した小径部が形成され、前記弾性部材の両端部はこの小径部の側面と主管路の内面に密接するように変形してなることを特徴とする仮止めバルブに関する。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る仮止めバルブの実施形態について図面を参照しつつ説明する。
図1は本発明に係る仮止めバルブの好適な実施形態を示す模式断面図である。本発明に係る仮止めバルブ(1)は、略T字状に分岐された円筒状の管体(2)と、該管体(2)内にて流体の通過を許容及び遮断する流体制御機構(3)とから構成される。尚、この断面図は本発明に係る仮止めバルブの構造を模式的に表したものであるから、各構成要素の寸法等については実際の使用に合わせて適宜変更可能である。
【0006】
管体は流体の通路となる主管路(4)と、該主管路(4)の中途部から直角に分岐された分岐管路(5)とを有するとともに、各管路(4)、(5)の端部にはそれぞれ雌ねじ部(6)が形成されている。
主管路(4)は、止水しようとする管路の外面に螺合されることによって該管路と連結されるものであり、従ってその内径は止水対象となる管路の外径に合わせて種々の寸法に設定される。
主管路(4)の内面には中央部において内方に突出した小径部(14)が形成されており、分岐管路(5)の開口部(分岐口)は図示の如くこの小径部(14)において開口している。
【0007】
流体制御機構(3)は、主管路(4)内に配設された主管路閉鎖機構と、分岐管路(5)内に配設された操作機構とからなる。
主管路閉鎖機構は、主管路(4)内において上面が分岐管路(5)への分岐口に当接し下面が主管路(4)の内底面に当接するように配設された円筒状の弾性部材(7)と、円板状部(8)と該円板状部(8)の片面に設けられた突出部(9)とからなり中央に貫通孔(10)を有するワッシャ(11)と、主管路(4)の雌ねじ部(6)に螺合可能な雄ねじ部を有する円環状の押さえ部材(12)とから構成される。
【0008】
弾性部材(7)は合成ゴムからなり、その外面は中央部付近において主管路(4)の小径部(14)の内面と密接している。また、両端部は後述するようにワッシャ(11)を介して押さえ部材(12)によって管中央方向に押さえ付けられることにより外方向に拡がるように変形して小径部(14)の側面(主管路の端部に面する側の面)と主管路(4)の内面(小径部ではない部分)に密接しており、これによってOリング等のシール部材を別途設けることなく分岐管路(5)への流体の浸入が防がれている。
【0009】
ワッシャ(11)は耐食性に優れた金属材料からなり、その突出部(9)は円筒状に形成されて弾性部材(7)の両端部の穴に内嵌され、円板状部(8)は突出部(9)側の面が弾性部材(7)の両端面に当接し且つ外周面が主管路(4)の内面(小径部ではない部分)に当接することによって、弾性部材(7)の両端部を主管路(4)内において常に略一定の位置に保持する役割を果たす。
【0010】
押さえ部材(12)も耐食性に優れた金属材料からなり、主管路(4)の両端部の雌ねじ部(6)にそれぞれ螺合されることにより各ワッシャ(11)の端面に当接し、これによってワッシャ(11)を弾性部材(7)に対して押え付けて抜けないようにする役割を果たす。
【0011】
上記した構成の仮止め用バルブ(1)の組み立てに際しては、押さえ部材(12)をワッシャ(11)の端面に当接させながら主管路(4)の両端部から螺合していくことによって、図2に示すように弾性部材(7)の両端部にワッシャ(11)の突出部(9)を嵌入させ、そのまま押さえ部材(12)の螺合をすすめて弾性部材(7)の両端部を外向きに変形させることにより、図1に示すような組み立て完成品を得ることができる。
このとき、弾性部材(7)の端部の穴にワッシャ(11)の突出部(9)が嵌入されていることで、弾性部材(7)の端部は内向きへの変形が防止されて確実に外向きに変形させることができるようになる。
尚、この組み立て作業時において、後述する操作ハンドル(15)と押圧部材(16)を下降させて弾性部材(7)を下向きに変形させた状態としておくと、組み立て時に弾性部材(7)が左右にずれるのを防ぐことができ、容易且つ確実に中心出しを行なうことが可能となるため好ましい。
このように、本発明に係る仮止め用バルブ(1)は、組み立てが非常に簡単であって、厳密な組み立て精度を要求されることがなく、確実な止水性を得ることができる。
【0012】
操作機構は、分岐管路(5)の雌ねじ部(6)に螺着された操作ハンドル(15)と、上端部が該操作ハンドル(15)の下面に当接し下端部が弾性部材(7)の上面に当接するように配設された押圧部材(16)とから構成される。
押圧部材(16)は円柱状の部材であって、その先端は滑らかな半球状に形成されている。
操作ハンドル(15)と押圧部材(16)とは別部材からなり、単に当接しているだけであって何ら接合されていない。従って、操作ハンドル(15)を回転させても押圧部材(16)はそれに伴って回転することはない。
【0013】
操作ハンドル(15)を回転させると分岐管路(5)の雌ねじ部(6)に沿って回転しながら下降する。すると、この操作ハンドル(15)の下降に伴って押圧部材(16)が下向きに押圧されて下降し、その先端部にて弾性部材(7)の上面を押圧して下向きに変形させる。そして、更に操作ハンドル(15)の回転を続行すると弾性部材(7)の変形は更に進み、最終的に内上面と内底面が接触することで流路が完全に閉鎖される。
この下降動作において、弾性部材(7)に当接している押圧部材(16)は全く回転しないため、弾性部材(7)は摩擦によって傷むことがなく、その寿命を長く保つことができ、長期間にわたって確実な止水性を維持することができる。
【0014】
以下、上記構成からなる仮止めバルブ(1)の使用方法の一例について図3乃至図8を参照しつつ説明する。
土中に埋設された水道管(S)の一部が破損して図3に示す如く地表に吹き出した場合、まず図4に示すように破水箇所周辺の土を掘削排除し、破水箇所周辺の水道管を切除する。
次いで、図5に示すように、上流側の管(K)内に止水駒(17)を挿入して管(K)からの水の流出を止める。止水駒(17)は、円筒状の弾性体(18)に螺杆(19)を挿通するとともに、弾性体(18)の両端面を2枚の受け板(21)で挟み込んで螺杆(19)に螺着されたナット(20)を締め込むことによって受け板(21)間の間隔を縮小し、これにより弾性体(18)を圧縮してその外径を膨張させて管の内面に密接させることで止水を行なう従来公知の構造のものであり、例えば実公昭30−3758号公報、実公昭40−27402号公報、特許第2585085号公報等においてその構造及び使用方法が開示されている。
【0015】
止水駒(17)による止水が完了すると、次いで図6に示すように管(K)の端部に仮止めバルブ(1)の主管路(4)の一端部を固定する。この固定は主管路(4)の内面に形成された雌ねじ部(6)を管(K)の外周面にねじ込むことによって確実且つ強固に行なうことができる。
仮止めバルブ(1)の管(K)への固定が終わると、次いで図7に示すように止水駒(17)を管(K)から抜き取る。この止水駒(17)の抜き取り方法は、操作棒(図示せず)の先端をナット(20)に嵌合させて回転し、ナット(20)の螺合を緩めることにより受け板(21)間の間隔を広げ、これにより弾性体(18)の圧縮を解除してその外径を縮小させる従来公知の方法であって、例えば先に挙げた公報等にも開示されている通りである。
【0016】
止水駒(17)を管(K)から抜き取り終わると、図8に示すように仮止めバルブ(1)の操作ハンドル(15)を回転させて下降させ、弾性部材(7)を変形させることによって主管路(4)の流路を閉鎖して作業を終了する。
【0017】
このようにして取り付けられた仮止めバルブ(1)は、水道管の補修が完了するまでの間、確実に止水機能を発揮することができ、仮止め用ではあっても通常のバルブとしての機能をも充分に果たすことができる。また、仮止めバルブ(1)の主管路(4)の他端部に管を接続することで、そのまま通常のバルブと同様に使用を続けることも可能である。
【0018】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る仮止めバルブは、組み立てが容易であって厳密な組み立て精度が要求されないにも関わらず確実な止水性を得ることができ、低コストでの製造が可能であって、しかも耐久性に優れて破損しにくく、また作業性にも優れているという格別の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る仮止めバルブの好適な実施形態を示す模式断面図である。
【図2】本発明に係る仮止めバルブの組み立て方法を説明する図である。
【図3】本発明に係る仮止めバルブの使用方法の一例を示す説明図である。
【図4】本発明に係る仮止めバルブの使用方法の一例を示す説明図である。
【図5】本発明に係る仮止めバルブの使用方法の一例を示す説明図である。
【図6】本発明に係る仮止めバルブの使用方法の一例を示す説明図である。
【図7】本発明に係る仮止めバルブの使用方法の一例を示す説明図である。
【図8】本発明に係る仮止めバルブの使用方法の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 仮止めバルブ
2 管体
3 流体制御機構
4 主管路
5 分岐管路
6 雌ねじ部
7 弾性部材
8 円板状部
9 突出部
10 貫通孔
11 ワッシャ
12 押さえ部材
14 小径部
15 操作ハンドル
16 押圧部材
Claims (1)
- 略T字状に分岐された円筒状の管体と、
該管体内にて流体の通過を許容及び遮断する流体制御機構とからなり、
前記管体は流体の通路となる主管路と、
該主管路の中途部から分岐された分岐管路とを有するとともに、
各管路の端部には雌ねじ部が形成されてなり、
前記流体制御機構は、前記主管路内において上面が分岐管路への分岐口に当接し下面が主管路の内底面に当接するように配設された円筒状の弾性部材と、
該弾性部材の両端面に嵌合される突出部及び前記主管路の内径と略同径の円板状部とからなるとともに、中央に貫通孔が形成されたワッシャと、
前記主管路の雌ねじ部にそれぞれ螺合されて各ワッシャの端面に当接された押さえ部材と、
前記分岐管路の雌ねじ部に螺着された操作ハンドルと、
該操作ハンドルと別体に形成されて上端部が該操作ハンドルの下面に当接するとともに、下端部が前記弾性部材の上面に当接するように配設された押圧部材とからなり、
前記主管路の内面には中央部において内方に突出した小径部が形成され、
前記弾性部材の両端部はこの小径部の側面と主管路の内面に密接するように変形してなることを特徴とする仮止めバルブ。
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