JP3559921B2 - スリップ性樹脂組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、滑り性及び透明性に優れるスリップ性樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
樹脂組成物、例えばポリオレフィンフィルムには粘着性があるためブロッキングを起こし易く、このため、フィルムの製造時、加工作業時あるいは使用の際にトラブルが発生し易い。したがって、通常この種のフィルムには各種のスリップ剤が配合されている。
【0003】
従来、樹脂フィルムにはスリップ剤として、通常、シリカ粉末、タルク、炭酸カルシウム、珪酸マグネシウム、珪酸アルミニウム、リン酸カリシウム、アルミナ粉末などの無機物の粉末が配合されている。これらの無機物の粉末は樹脂フィルムのブロッキングを防止する効果は認められるものの、これらの使用によりフィルムに成形したとき、その透明性が低下するという問題を生じる場合がある。この場合、無機物の粉末に加えて、スリップ性を有するポリアミドなどの有機物を併用することにより、無機物の配合量を抑え、透明性の低下を抑制している。
【0004】
また、近年、所謂スリップ剤あるいはアンチブロッキング剤を添加した樹脂組成物としては、例えば、8面以上の面を有する多面体形状を有するα−アルミナの単結晶粒子を配合したフィルム成形樹脂組成物が、アンチブロッキング性能に優れフィルムの透明性を損なわないこと(特開平9−118773号公報)、特定の比表面積とDBA値となるように表面処理された合成シリカ系アンチブロッキング剤と脂肪酸アミド系滑剤を配合したポリプロピレン系樹脂組成物が、良好な透明性と耐衝撃性を保持し、且つアンチブロッキング性、滑り性が改良されること(特開平8−239523号公報)、滑り性と透明性を付与するために、特定粉末度の塩基性炭酸マグネシウムを配合したもの(特開平6−256589号公報)、特定構造を有する変性ポリメチルシロキサンを配合したもの(特開平1−149844号公報)などが提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これら従来のアンチブロッキング剤は、特定の構造又は形状が要求されるため、その選別や表面処理が煩雑であると共に、製造コストが上昇するという問題がある。また、アミド系ワックスを配合した樹脂フィルムも使用されているが、これは樹脂を押出成形する際、ノズル部分の金型ダイスに樹脂カスが付着する(以下、「目やに」という)という問題を有していた。さらに、樹脂フィルムの透明性を損なわない無機物のスリップ剤の開発が望まれていた。
【0006】
したがって、本発明の解決しようとする課題は、工業的に安価な無機物単独の配合で優れた滑り性と透明性を付与できると共に、成形の際、ダイスに目やにを発生させることのない樹脂組成物を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
かかる実情において、本発明者は鋭意検討を行った結果、スリップ剤として、工業的に入手の容易なガラス粉砕物を用いれば、優れた滑り性を付与できると共に透明性を維持でき、且つ成形の際、ダイスに目やにを発生させることがないことなどを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち、本発明は、平均粒子径が0.1〜200μmであって、表面が金属で被覆されていない、Eガラス、Cガラス、Sガラス又はGガラス粉砕物を0.1〜0.3重量%含有するスリップ性ポリオレフィン樹脂組成物を提供するものである。また、本発明は、平均粒子径が0.1〜200μmであって、表面が金属で被覆されていない、Eガラス、Cガラス、Sガラス又はGガラス粉砕物を0.1〜0.3重量%含有するスリップ性ポリエチレンテレフタレート樹脂組成物を提供するものである。また、本発明は、平均粒子径が0.1〜200μmであって、表面が金属で被覆されていない、Eガラス、Cガラス、Sガラス又はGガラス粉砕物を0.1〜0.3重量%含有するスリップ性ポリアクリル樹脂組成物を提供するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明で使用するガラス粉砕物としては、表面が金属で被覆されていない、Eガラス、Cガラス、Sガラス、Gガラスなどのガラス類の粉砕物が挙げられる。また、これらガラス粉砕物は1種又は2種以上を組み合わせて使用することができる。ガラスの粉砕方法としては、特に制限されず、公知の粉砕手段により、平均粒子径が0.1〜200μmの範囲となるように粉砕すればよい。平均粒子径の好ましい範囲は0.5〜50μm、特に好ましい範囲は1.0〜10μmである。粒子径はSEM写真による画像解析から求めることができる。
【0010】
本発明において、ガラス粉砕物が配合される樹脂としては、特に制限されず、例えばポリオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、ポリアクリル樹脂などが挙げられる。ポリオレフィン樹脂としては、例えばポリプロピレン、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレンなどが挙げられる。
【0011】
本発明のスリップ性樹脂組成物は、ガラス粉砕物と樹脂とを混合調製することにより得ることができる。ガラス粉砕物と樹脂を混合する方法としては、特に制限されず、ミキシングロール、バンバリーミキサー、押出し機、ニーダー、ヘンシェルミキサーなどの公知の混合装置を使用して混合する方法が挙げられる。また、該混合調製は予め少量の樹脂とガラス粉砕物とでマスターバッチを作製し、これと前記樹脂と、場合により残りの添加剤を配合して樹脂組成物を得てもよい。ガラス粉砕物の配合量は、樹脂組成物中、0.1〜0.3重量%である
【0012】
また、本発明のスリップ性樹脂組成物は、前記ガラス粉砕物以外に、滑剤を配合することができる。滑剤としては、例えば、高級脂肪酸、脂肪酸アミド、脂肪酸エステル、脂肪酸アルコールなどが挙げられる。また、その他必要に応じて、帯電防止剤、安定剤、中和剤、酸化防止剤、顔料、染料などを配合することができる。
【0013】
本発明のスリップ性樹脂組成物の形態としては、特に制限されず、射出成形品、パイプ成形品、ブロー成形品、インフレーションフィルム、Tダイフィルムなどのフィルム品などが挙げられる。該フィルム品に成形する方法としては、特に制限されず、インフレーション成形、押出し成形など公知の方法を適用すればよく、例えば、二軸延伸を成形と同時又は逐次的に行うことができる。また、フィルムのコロナ処理や火炎処理を行い印刷やラミネートに適したフィルムとすることができる。
【0014】
【実施例】
次に、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、これは単に例示であって、本発明を制限するものではない。
実施例1
平均粒子径5μmのEガラス粉砕品(セグロセラ;石塚硝子社製)5重量%と、低密度ポリエチレン(LDPE)(サンテックF2270;旭化成社製)95重量%とをヘンシェルミキサーで混合した後、45mm二軸押出し機で造粒し、マスターバッチを作製した。次いで、該マスターバッチ4重量%と、低密度ポリエチレン(LDPE)(サンテックF2270(旭化成社製))96重量%とを混合して、30mmインフレーション成形機にて成形し、厚さ30μmのフィルムを得た。得られたフィルムについて、静摩擦係数、透明性及び成形時のダイスの目やに発生の有無を調べた。
【0015】
静摩擦係数は摩擦係数測定器(東洋精機製作所社製)を用いて測定した値であり、透明性は直読ヘーズコンピュータ(スガ試験機)で測定したヘイズ値で評価した。ヘイズ値は小さい程透明性に優れる。また、目やに発生の有無は、樹脂成形時、ダイスに目やにが発生した場合を「×」、目やにがわずかではるが発生した場合を「△」、発生の無い場合を「○」とした。結果を表1に示す。
【0016】
比較例1
マスターバッチ作成の際、Eガラス粉砕品5重量%に代えて、シリカ粉末(サイリシア350;フジシリシア化学社製)5重量%を使用した以外は、実施例1と同様の方法により行った。静摩擦係数、透明性及び樹脂成形時の目やに発生の有無は実施例1と同様の方法で行った。結果を表1に示す。
【0017】
比較例2
マスターバッチ作成の際、Eガラス粉砕品5重量%に代えて、エルカ酸アミド(ニュートロン;日本精化社製)5重量%を使用した以外は、実施例1と同様の方法により行った。静摩擦係数、透明性及び樹脂成形時のダイスの目やに発生の有無は実施例1と同様の方法で行った。結果を表1に示す。
【0018】
比較例3
マスターバッチ作成の際、Eガラス粉砕品5重量%に代えて、架橋アクリルビーズ(エポスターMA1010;日本触媒化学社製)5重量%を使用した以外は、実施例1と同様の方法により行った。静摩擦係数、透明性及び樹脂成形時のダイスの目やに発生の有無は実施例1と同様の方法で行った。結果を表1に示す。
【0019】
比較例4
Eガラス粉砕品や他のスリップ剤を使用することのないナチュラル樹脂フィルム(サンテックF2270;旭化成社製)を作製した。結果を表1に示す。
【0020】
【表1】
Figure 0003559921
【0021】
【発明の効果】
本発明によれば、工業的に安価なガラス粉砕物単独の配合で優れた滑り性と透明性を付与できると共に、例えば樹脂シート成形時、ダイスに目やにを発生させることがない。また、ガラス粉砕物は一般ガラスの回収品(カレット)を粉砕・分級したものが使用でき資源の有効利用の点でも好ましい。

Claims (3)

  1. 平均粒子径が0.1〜200μmであって、表面が金属で被覆されていない、Eガラス、Cガラス、Sガラス又はGガラス粉砕物を0.1〜0.3重量%含有することを特徴とするスリップ性ポリオレフィン樹脂組成物。
  2. 平均粒子径が0.1〜200μmであって、表面が金属で被覆されていない、Eガラス、Cガラス、Sガラス又はGガラス粉砕物を0.1〜0.3重量%含有することを特徴とするスリップ性ポリエチレンテレフタレート樹脂組成物。
  3. 平均粒子径が0.1〜200μmであって、表面が金属で被覆されていない、Eガラス、Cガラス、Sガラス又はGガラス粉砕物を0.1〜0.3重量%含有することを特徴とするスリップ性ポリアクリル樹脂組成物。
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