JP3559634B2 - 予防器具の有孔検査装置及び方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばコンドーム、手袋、その他の弾性材質の薄肉器具等の予防器具(prophylactic device)における完全性試験の分野に関する。
【0002】
【従来の技術】
エイズ罹患率と望まれぬ妊娠が世界的に問題となっている今日において、性病予防器具としてまた避妊具としての機能を有するコンドーム等の予防器具は、その機能を果たすのに信頼しうるものであるか否かが重要であり、その信頼性の検査にあたっては、当然の事ながら、体液がコンドームを通過してしまうような孔を検出する有孔検査に重点が置かれる。発明者の知るところでは、この検査は米国FDA(食品・医薬品局)によると10ミクロン程度の小さい穴を検出し得る検査でなければならないとされている。しかし、理想的には如何なる欠陥のあるコンドームも全て検査によって不合格とされるべきである。そしてこの為に従来から様々な有孔検査が行われてきた。その一例として水漏れ検査による有孔検査がある。この水漏れ検査はコンドームに所定量の水を注入しその外面に水滴が生ずるか否かを試験者が視認する方法による試験である。即ちこの方法は、コンドームに開いた小さい孔を通じて漏れる水が形成する、コンドーム表面上の極めて小さい水滴を検出する方法である。
【0003】
また別の検査方法としては、例えば電気的方法による検査方法がある。この検査方法の内、「湿式検査」では、コンドームが導電性材料からなる心棒を覆って引き延ばされ、導電性水溶液に浸漬される。そしてこの心棒と水溶液との間に低電圧を印加すると、コンドームに孔が開いている場合には電流が流れるので、欠陥のあるコンドームを選別し、不合格とすることができる。また「乾式検査」では、コンドームは導電性材料からなる心棒を覆って引き延ばされ、導電性ブラッシ(conductive brushes)か微細鋼スクリーン(fine steel screen)がコンドームの外面と接触して置かれる。そして導電性心棒と導電性ブラッシ又は微細鋼スクリーンとの間に電圧を印加すると、コンドームに孔があれば電流が流れるので、このようなコンドームを不合格とすることができる。
【0004】
更に別の検査方法として、米国特許第5,129,256号には、コンドームを多孔性中空心棒を覆って引き延ばしておいて、当該心棒内の空間に部分的真空を引き、その壁を流通する気体に対して多孔性中空心棒の内部を真空圧力変換器で監視することによってコンドームを試験する方法及び装置が開示されている。この方法において、多孔性中空心棒はコンドームの内径より小さい外径を有するのが望ましいと指摘されている。心棒壁内の気孔開口は、壁外面に亘って実質的に均一に分布され、好ましくは10から50ミクロンのメジアン径を有し、最適にはメジアン径は20ミクロンであるとされている。当該心棒の多孔性部分は、一端で閉じられ、0.04から0.50インチの壁厚を有し且つ34%から60%の空孔容積を有する円筒体から成るものとされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、以上のような方法によるコンドーム等の予防器具の有孔検査方法には種々の問題点がある。例えば水漏れ検査では、実際に数ミクロン程度の穴から生ずる僅かな水滴を検査員が継続的に監視し発見しなければならない。ところがこの場合、たとえ検査員が有孔位置を予め知っていたとしても困難であり、その結果、検査員の不注意により水滴が見逃されてしまう可能性を完全には否定しきれず、孔の開いているコンドームが製品として許容されてしまうおそれがないとはいえない。また一方で、欠陥のないコンドームに水滴が付着する可能性もあり、良品のコンドームが不合格とされる場合もある。更にはこれらの困難性に加えて、検査に長時間を必要とするというマイナス面も有する。
【0006】
更に、電気的に孔を検出する検査方法では、例えばポリウレタンのようなある種の非ラテックス材料からできたコンドームであれば適切に孔を検出することはできない。
【0007】
また、多孔性中空心棒を用い、所定の圧力差を利用する有孔検査方法では、心棒が粒子を焼結してできていれば、微細気孔とした方が望ましい。というのは、当該心棒の表面における気孔間の心棒壁面の寸法が小さければ小さいほどその分、当該心棒の表面における気孔間の心棒壁面とコンドームに開いた孔との接触面積が少なくて済み、孔の開いたコンドームの検査漏れを最小限度になくし得るからである。
【0008】
そこで本発明は、コンドームの孔を検出する従来の各種検査方法よりも更に確実な有孔検査方法を実施可能とする有孔検査システムを提供せんとするものである。なお、同様の目的を持ち、別の解決手段を提供する発明が、特願平7−182384号として本願出願人によりなされている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明による検査方法は、コンドーム等の予防器具を、好ましくはそれに対応する形状を有する多孔性中空ライナー(以下、単に「多孔性ライナー」という)の中央中空部に設置し、そして多孔性ライナー外部の空間とコンドーム内部の空間との間に圧力差を発生させて有孔検査を行う方法である。つまり、コンドーム内から圧力差で漏れだす気体を多孔性ライナーが有する多数の微細孔を介して検出することで有孔検査を行うものである。この圧力差は、コンドーム内部の空間の圧力を増圧させる一方、その多孔性ライナー内部の空間を大気圧とすることによって発生させることができる。また、多孔性ライナー外部に部分的な真空を発生させる一方、コンドームの内側の空間を大気圧とすることによっても圧力差を発生させることができる。
【0010】
ここで上記検査方法を順を追って説明すると、これらの圧力差はコンドームを膨らませる第一の期間に発生される。次いで、第二の期間中にコンドーム内の圧力を安定化せしめ、そして第三の期間中に圧力差の変化率を測定し、それが所定値を越えているかどうかを調べてコンドームの孔を通じての気体漏れの有無を表示するものである。第二及び第三の期間中、本発明による一実施形態では、多孔性ライナーの内圧がより高圧とされていれば、又は多孔性ライナー及びコンドームの外周部閉空間がコンドームの内部よりも低圧とされていれば、コンドームの孔を通過する気体によって多孔性ライナーの外周部近辺の閉空間の内部圧力が積分的に増加する。そして、この圧力は第三の期間の開始時と終了時に検査され、この両検査における圧力の変化量を予め算出された限界値と比較することで当該コンドームが検査に合格しうるものであるか否かが決定される。
【0011】
また本発明の一態様によれば、多孔性ライナーとコンドームの外側の閉空間乃至領域の圧力が気体漏れを示すのに充分な迅速性を以て増大しているかどうかに関して第三の期間中になされる決定は、それらの圧力を基準圧力と比較することによってもなされる。この場合、基準圧力よりも大きくなれば、気体漏れがあることになり、基準圧力よりも小さくなれば、気体漏れは無いことになる。これは、変換器(transducer)でコンドームの外側の圧力を測定する絶対測定よりも正確な方法である。
【0012】
上記従来技術の説明からも分かるように、理論的観点からは、多孔性ライナーの表面上の気孔が小さければ小さいほど、コンドームから検出できる孔は小さくなる。この発明の重要な態様によれば、検査時においてコンドーム本体部に対応する部分については多孔性ライナーの気孔の大きさは、コンドームのいかなる箇所に開いた許容最小サイズの孔でも十分検出できるように小さくされる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。
【0014】
図1に示す実施形態において、ハウジング(2,4,6)は3つのセクション、即ち頭部ハウジング部2、中間ハウジング部4及び底部ハウジング部6に大別される。その形状は、円筒形状とするのが好ましいが、その他の任意の形状、例えば図1に示すような多孔性ライナーと同一形状としてもよい。また、ハウジングの材質としては、例えばステンレス鋼又はアルミニウムが好適である。
【0015】
頭部ハウジング部2には、ボルト10を介してブラケット8が固定されており、このブラケット8の他端は後述する線形摺動ロッド172を含むスライド手段に堅く固定されている。中間ハウジング部4の頭部は、頭部ハウジング部2との間で相互協同するネジ部12を介して当該頭部ハウジング部2と螺合されている。この中間ハウジング部4の段下がり肩部16には、Oリング18を保持するチャネル14を設けている。そしてこのOリング18が、頭部ハウジング部2と中間ハウジング部4との間に気密シールを形成する。これと同様に、中間ハウジング部4の底部も、協同ネジ20を介して底部ハウジング部6の頭部に螺合されるとともに、その段下がり肩部24には環状にチャネル22が設けられ、Oリング26を保持している。そしてこのOリング26は、中間ハウジング部4の底部と底部ハウジング部6との間に気密シールを形成し、外気を遮断することとなる。
【0016】
なお、各ハウジング部によって形成されたハウジング(2,4,6)は、前記した本発明の目的を達成する方法であれば、所望の方向にその頭部ハウジング部2を向けて実施され得るのは勿論である。つまり本実施形態による各ハウジング部2、4、及び6は、説明の便宜のためにそれぞれ「頭部」、「中間」及び「底部」と例示的に用いているものであり、この意味に限定されるものではない。
【0017】
頭部ハウジング部2は、最上部中央に雌ネジ部30を含む通気口28を有し、図示せぬ空気ライン乃至導管を接続するために用いられるコネクタの雄ネジ部を受容する。通気口28の中間部は通気路32を含み、この通気路32はそれよりも大きい径の浅い空気チャンバー34で終端する。そして、この浅い空気チャンバー34は、ベル形のキャビティー36に対して開口し、後述する多孔性ライナーの頭部38及びその中央ハブ部100を受容する。
【0018】
中間ハウジング部4は、同芯にした円筒状キャビティ乃至チャンバー40を具備し、多孔性ライナーの底部42を受容する。図1に示すように、多孔性ライナーの頭部38の底部と底部42の頭部は、比較的狭い隙間乃至溝44を持つ状態で断面相欠き継ぎ的な接合を与える形状とされている。なお、後述するようにこの溝44は、頭部38と底部42のそれぞれにおける後述の溝乃至空気路98(図3、5、6及び7参照)を頭部38と底部42について縦方向で揃えなくとも済むように機能する。。
【0019】
底部ハウジング部6は、同芯にした円筒状キャビティ46を含み、このキャビティー46は、その底部48から段下り乃至縮径的な頭部50に向かって延在しており、この頭部50の下で終端している。これ等の間には、頭部50の上面を通る開口部に近接させてキャビティー46の内側壁の最上部に、金属シール・リング52が形成されている。
【0020】
可動昇降台60は、図1のように、底部ハウジング部6の底部48に近接して設置される。本実施形態では可動昇降台60は、Oリング64を保持すべく設けられた環状の溝乃至チャネル62を含み、そして可動昇降台60がOリング64を圧縮する状態になると、この圧縮されたOリング64は、可動昇降台60と底部ハウジング部6の底部48との間に気密シールを形成し外気を遮断することになる。水平方向で開口する通気口54は、図示せぬ空気ラインと会合するコネクタを接続するための雌ネジ部56と、キャビティー66に開口する通気路58とにより形成される。また、可動昇降器60は、凹状で且つ中央に位置するキャビティー66内の底面で非膨張性コンドーム保持体68の下端部を担持するように示されている。
【0021】
そして、図1に示すように可動昇降器60の位置決めが行なわれると、非膨張性コンドーム保持体68の大部分は、多孔性ライナーの頭部38及び底部42との間の中空キャビティー70内に格納されることになる。また、この実施形態では、コンドーム保持体68の外周面を覆うようにコンドーム72を被覆した状態で示してあり、コンドーム72の基端開口部では、底部ハウジング部6に設けられている金属シールリング52の押圧によってコンドーム保持体68との間で気密シールを形成している。
【0022】
また、この実施形態のコンドーム保持体68は、非膨張性のものであり、且つその軸に沿って中央通気路76を備えたほぼ円筒形状に成形されている。このコンドーム保持体68は、検査キャビティーに挿入されて有孔検査に供されるコンドームやその他の予防器具を支持するような外観形状とされるが、その径は、コンドームを容易にコンドーム保持体68に装着できるように、コンドームの径よりも小さい方が好ましい。しかしながら、実際の検査では、コンドーム保持体68の径は、コンドーム72と同じか、それよりも大きい径をもつものであってもよい。
【0023】
後に詳細に説明するコンドームの有孔検査方法を簡単に説明する。図1に示すように設置されるコンドーム72は、通気口54に加圧空気を注入することによって検査される。即ち、注入された加圧空気は、この通気口54から可動昇降台60の円筒状キャビティー66へと流れ、中央通気路76に通じている図示せぬ通気路を介して非膨張性コンドーム保持体68の底部の周囲にも流れる。そして加圧空気は、中央通気路76を経由してコンドーム72の内部にも流入してコンドーム72を膨張させる。
【0024】
なお、一般的にコンドーム72は、かかる膨張又は加圧中に、12%から15%を典型的範囲として、12%に満たない範囲から15%を超える範囲にまで膨張させると多孔性ライナー(38,42)の内面形状に適合するようになる。またこの実施形態では、空圧源200(図16参照)は、例えば平方インチ当たり100ポンドまでの圧力で空気を供給するようにしているが、検査に当たっては、およそ20ポンドから100ポンドを典型的領域として、平方インチ当たり20ポンドに満たない領域から100ポンドを超える領域に及ぶ圧力をもって検査されることになる。
【0025】
コンドーム72が膨張すると、通気口28を大気から遮断し、その後多孔性ライナー(38,42)とハウジング(2,4,6)の間の空間で圧力を安定させるための安定化期間に入る。そして、基準変化率に対する通気口28内の圧力増加の変化率が測定され、何らかの気体漏れが前記コンドーム72にあるか否かを検出する。もし気体漏れが有ると、加圧空気は、多孔性ライナー(38,42)の内壁に対して気密状態で加圧膨張されるコンドーム72の内側から、多孔性ライナー(38,42)にある気孔特に、コンドーム72の気体漏れ孔と対向する位置にある気孔(図示せず)を通して、また後にさらに詳しく説明するように、多孔性ライナー(38,42)外壁に設けられた開口通気路や多孔性ライナーの円筒部乃至中空部自体を通して、通気路32に流入し、通気口28内の圧力値に変化をもたらすようになっている。なお、ここで示した実施形態による開口通気路として、後述するように複数の溝乃至空気路98(図3)が設けられている。こうして、通気口28内で測定される圧力変化は、通気路32内における所定時間に対する圧力増加率の大きさに依存することになり、そしてこの圧力変化のいかんによってコンドームを合格とすべきか不合格とすべきかが決定されることになる。
【0026】
コンドーム72の検査が終了すると、通気口28及び54は、大気に対して排気して、コンドーム72をコンドーム保持体68上に収縮し戻すようにする。すると可動昇降台60は、降下するかあるいはハウジング(2,4,6)から離れるように移動してコンドーム保持体68が多孔性ライナー(38,42)及びハウジング(2,4,6)からそれぞれ分離されることになる。そしてコンドーム72が、通常はコンドーム保持体68から巻き取りつつ取り外された後、もし検査に合格すれば、商品として包装されるが、検査に不合格であれば、そのコンドーム72は廃棄されることになる。この際、時間節約のため、不合格とされたコンドーム72は、非膨張性コンドーム保持体68の通気路76に高圧空気を注入して吹き出すようにして取り外してもよい。また他の実施形態としては、コンドーム保持体68上のコンドーム72を多孔性ライナー(38,42)から引き出す際に、通気口54を大気に排気する共に、僅かに加圧した空気を通気口28内に注入するのが望ましい。こうすることでコンドーム72は、それが多孔性ライナー(38,42)の内壁に粘着している場合よりも、より容易且つ迅速に多孔性ライナー(38,42)から開放する動作を確実にすることができるからである。
【0027】
更に、図1に示すように、コンドーム72の基端開口部近傍のコンドーム底部74は、通常、コンドーム72の他の部分よりも厚い円形リムを形成しているが、前記したように、そのような円形リムがないコンドーム72についても勿論、本発明による有孔検査方法を適用することが可能である。また、本発明は、コンドームの有孔検査に限定されるものではなく、所定の修正を施すことにより、ゴム手袋、合成ゴム手袋、消毒用ゴム・フィンガ・チップ、弾性管等といったその他の予防器具の検査についても適用可能である。
【0028】
以上のような図1に示す非膨張性のコンドーム保持体68のみならず、本発明の好適な実施形態としては、図2に示すような膨張性のコンドーム保持体78を用いることも可能である。なお、図2に示す装置の他の部分については、断りがない限り、図1に示す装置と同じものである。
【0029】
この実施形態による、膨張性コンドーム保持体78は、図2に示すように、エラストマー製のシース80を備え、このシース80によりカムロッド86、第一カム部88及び第二カム部90から成るカムロッド・アセンブリ84の周りに、複数の拡縮自在なフィンガ82(図2では二つのみが示されているが、本実施形態では四つが用いられている)を弾性的に保持させた構成とされている。以下、詳述するように、伸縮自在のフィンガ82は各々、一般に円筒状の膨張性コンドーム保持体78の四分の一円の断面形状を有する。
【0030】
また図2では、膨張性コンドーム保持体78は、収縮状態乃至非膨張状態について示されている。この非膨張状態は、図1の発明の実施形態で記載したのと同様に、コンドーム72の有孔検査中に一般的に採られる状態である。ただ、本実施形態の場合、注入される空気は、カムロッド86の外壁とフィンガ82の内壁との間に生じる空隙を通って流れ、検査中のコンドーム72を膨張させ且つ収縮できるようにしてある。
【0031】
コンドーム72の検査が終了すると、可動昇降台60は、図15に示すように、ハウジング(2,4,6)から離れるように移動し、膨張性コンドーム保持体78を多孔性ライナー(38,42)からそれぞれ、開放するようにする。そして次にカムロッド86を一方向(図2の下方向)に引っ張り、第一カム部88及び第二カム部90をそれぞれ、各フィンガ82の第一、第二および第三の内側カム面(92,94,96)に係合させることで、これらのフィンガ82を弾性シース80の張力に反発させる。こうすることにより、膨張性コンドーム保持体78がその外壁にコンドーム72を密着させるのに必要な程度にまで拡張し、より緊密にした状態でコンドーム72を巻外すことが可能となる。もしコンドーム72が膨張性コンドーム保持体78に緩く保持されていると、このように緊密性の高い状態で巻外すことは不可能である。つまり、コンドーム保持体78上でコンドーム72を僅かに引き伸ばす状態までコンドーム保持体78を膨張させると、コンドーム72をより容易に巻外すことが可能となる。なお、これを達成する機構は、図15に関して、より詳細に後述する。
【0032】
図3は、多孔性ライナーの頭部38の上平面図であり、複数の溝乃至空気路98が、その頭部38に形成されている。頭部38の頂部には、その中央に位置するハブ部100から空気路98が所定の間隔をもって放射状に設けられている。頂部における空気路98は、隣接する三角形の部分102の間に形成されている。
【0033】
更に、図3及び図5の各図に示す多孔性ライナーの頭部38の部分拡大図において空気路98のある部分の頭部38の壁厚は、その内壁部104の厚さと同等の厚みを有する。これに対して空気路98が形成されていない部分の壁厚は、符号106として示されている分だけ壁厚を増すようにしてある。また、図示されているように、この空気路98は、中央ハブ100から、頭部38の上方ベル形状部分、更には平行に対向する側面壁部分108にまで連続して設けられている。
【0034】
このような多孔性ライナーの頭部38は、図4に示すような断面形状を有する。この頭部38の底部では、その内壁104の帯状最底部が破断した状態で示されている。つまり、頭部の内壁104の底部110の長さは、頭部の外壁106の底部112よりも短く、したがって所定の距離(矢印114参照)分だけ離れている。これら双方の壁部104及び106のそれぞれの底部110及び112の間の所定距離114は、後述するように、図1及び図2に示す比較的狭い隙間乃至溝44を与えるような寸法とされている。
【0035】
この実施形態による多孔性ライナーの底部42の上平面図及び側立面図をそれぞれ、図6及び図7に示す。図6に示すように、この底部42に形成されている溝乃至空気路116は、その内側壁120の外側まで底部の外壁118を切り込んで形成されている。更に、図7に示されているように、内側壁120は、矢印124で示されている所定の距離だけ、外側壁118の上方肩部122を越えて延長している。ここで注意すべきは、この距離124は、距離114より十分に広くされており、この結果、上述した図1における隙間44が形成される。
【0036】
前記したように多孔性ライナーの底部42と係合する頭部38から成る多孔性ライナー(38,42)は、一例として5〜20ミクロン径の気孔を備える多孔性材料により作られている。通常、コンドーム又は他の予防器具を検査するに際しては、この気孔の大きさが小さければ小さいほど、空気漏れに対してより小さい孔を検出することができるが、この点米国FDA(食品・医薬品局)による検査条件に適合するようにコンドームを検査するためには、この気孔は約10ミクロンの大きさでなければならない。このような本発明による多孔性ライナー(38,42)は、本発明者等の仕様に即して、米国ジョージア州30281−2828フェアバーン、ボハンノン・ロード500番地に在るポレックス・テクノロジース社製を使用することができる。コンドーム以外の予防器具の有孔検査をする場合には、別の所望形状による多孔性ライナーを用いることができることは勿論である。また、前記実施形態による多孔性ライナーの最も薄い壁部の厚みは、少なくとも0.125インチである。この厚みであれば平方インチ当たり約100ポンドの耐圧検査でもコンドーム72が加圧又は膨張に耐ることが可能である。
【0037】
図1及び図2では多孔性ライナーの頭部38は、頭部ハウジング部2のベル形状キャビティー36に適合するように示されているが、勿論この頭部ハウジング2の形状は、頭部38の形状に適合するように形成されているものである。また多孔性ライナーの底部42は、同様に中間ハウジング部4の円筒状キャビティー40に適合するように示されているが、勿論この中間ハウジング部4の形状は、底部42の形状に適合するように形成されているものである。
【0038】
頭部ハウジング部2及び中間ハウジング部4が相互に螺合されると、多孔性ライナーの頭部38の内側壁104は、図示のように、底部42の内側壁120の頭部面に接触しようとする。また、頭部38及び底部42は、検査されるべきコンドーム72の形状に適合するように成形されていることに留意されたい。この実施形態では、頭部38はベル状に成形され、そして底部42は、下方に向かって集束又は先細りとなった側部を備えた円筒状である。
【0039】
図8、図9および図10は、それぞれ、一つのフィンガ82(図2参照)を正面から見た立面図、側立面図および上平面図を示す。各々のフィンガ82は、丸まったタブ状の最上部126を有し、フィンガ82の軸中央部に位置するリブ128が突出している。そのリブ128に続いて、リブ128の長さのほぼ半分の長さを有する段下り平坦部130と傾斜面132とが第一カム面92を形成している。この傾斜面132は、テーパー付きのリブ状部134で終端し、このリブ状部134は第二カム面96で終端する。この第二カム面96は、第一カム面92と同様に平坦部136とテーパー状に広がり且つ外側方向へ傾斜する傾斜面138とにより形成される。この傾斜面138は、それに続く比較的長い平坦面140で終端し、この平坦面140は比較的狭いフット部材142で終端するように形成される。また、このフット部材142の底部は僅かに広がった部分144を形成する。つまりこのような形状を備えることにより、加圧空気がこのフット部材140の周囲を流通すると共に、膨張性コンドーム保持体78の前述した中央部の空隙にも流入することになり、その結果コンドームを膨張させることが可能となる。このようなフィンガ82は、上からみると、図10に示すように中心角約90゜の円弧θとなるような、又はほぼ四分の一円となるような扇形形状である。したがって、弾性シース80を用いて当該フィンガ82を四本、各々弾性的に結合させると、コンドーム形状のコンドーム保持体78を形成することになる。
【0040】
図2、図15及び図16に示す実施形態によるエンジニアリング・プロトタイプのフィンガ82の典型的な大きさを示す寸法群を図8及び図9に示す。図8及び図9において例えば、d1は0.574インチ;d2は0.30インチ;d4は0.063インチ;d5は0.125インチ;d6は0.130インチ;d7は0.260インチ;d8は0.227インチ;d9は0.50インチ;d10は0.75インチ;d11は3.25インチ;d13は1.313インチ;d14は0.75インチ;d15は2.313インチ;d16は0.179インチ;d17は0.078インチ;d18は0.25インチ;d19は0.30インチ;そして、d20は0.063インチである。
【0041】
図11に、カムロッドアセンブリ84を示す。カムロッド86は、この実施形態では、長さd21が7.06インチであり、先細りに形成した上端部146は長さd22が0.569インチで、そして中空芯部148を備える。第一カム部88はカムロッド86上に設置され、その底面はこのカムロッド86の上端部146の先端から距離d23が2.625インチのところにある。また、第二カム部90は、その底面と第一カム部88の底面との間で3.25インチの距離d24の部分のカムロッド86上に強固に設置されている。上端部146の幅d25は、約0.188インチである。この上端部146の端部に面するカムロッド86の上端には、図12に示すように、面取り部を有するように形成する。
【0042】
図13Aは、第一カム部88を正面から見た立面図であり、図13Bはその側立面図である。この実施形態では、第一カム部88は、前面154を上面とする台形状に形成され主要面を底面として終端する。そして各面の一辺の長さは、0.607インチの寸法d26及び0.759インチの最大寸法d27となるように形成される。また、同図に示すようにネジ穴150が第一カム部88の中心を通って形成され、カムロッド86のネジ状外部152に螺合している(図11参照)。このネジ穴150の径は、1/4インチである。更に図13Bに示すように、この実施形態では、第一カム部88のネジ部は、0.25インチの幅d28を有し、このカム部88の全長d29は0.625インチの長さである。
【0043】
また、この実施形態においては、図14Aの正面から見た立面図及び図14Bの側立面図に示されているように、第二カム部90は、前面158を上面とする台形状に形成され主要面を底面として終端する。そして各面の一辺の長さは、0.544インチの寸法d30及び0.633インチの最大寸法d31となるように形成される。図14Bに示されている側面160の長さd32は、0.25インチで、第二カム部90の全長d33は、この実施形態では、0.625インチである。本発明を応用して適用する場合には、他の寸法等を用いることも可能である。また、ネジ穴161は、前面158の中央に位置する。しかしながら、この実施形態では、上記のように一例として示したカムロッドアセンブリ84の構成部材および伸縮自在のフィンガ82に対して与えられる寸法は、典型的なコンドーム72をコンドーム保持体78から巻外すのに必要な程度にコンドーム保持体78が膨張するような寸法となっている。
【0044】
図15に示すように、コンドーム72又は他の予防器具を検査するための本発明による有孔検査システムは、大規模に自動化することが可能である。同図に示すように、ブラッケット8は、一端を複数のボルト160(図15では一つのみを示している)を介してフレーム部材162に固定されている。このようにして、ハウジング(2,4,6)は、この実施形態では、可動昇降台60に担持される膨張性コンドーム保持体78を覆うようにブラケット8に強固に固定されており、また可動昇降台60は、ブラッケット164の頭部に強固に設置されている。
【0045】
第一空圧シリンダー166は、可動昇降台60の底部に強固に固着する。そしてこの第一空圧シリンダー166は、第一空圧シリンダー166からの制御ロッドをカムロッド86に接続するための図示せぬ接続手段と、第一カム部88及び第二カム部90を膨張性フィンガが弾性シース80に向けて膨張するような位置まで移動させるために、カムロッド86を下方向に引っ張るように選択的に作動させる図示せぬ作動手段と、回転ベルト乃至ブラッシ・アセンブリ168によってコンドーム72を巻外すことができるようにコンドーム72をしっかりと固定する図示せぬ手段とを備える。
【0046】
ブラッケット164は、複数のボルト175を介して線形摺動ロッド172に設置されたブッシング170に強固に結合している。このブラッケット164の底部は、複数の固着ナット176を介して第二空圧シリンダー174に強固に固着されている。各固着ナット176は、ブラッケット164を第二空圧シリンダー174の押しロッド178に強固に接続している。
【0047】
シリンダー設置ブラッケット180は、複数のボルト160を介して第二空圧シリンダー174にその一端を固着させ、その他端を複数のボルト160を介してフレーム部材162に固着させている。こうして第二空圧シリンダー174は、選択的に起動されて、コンドーム保持体78を摺動ロッド172に沿って上下に移動することになる。そして、空圧シリンダー174が上昇動作をすると、コンドーム保持体78が押圧されて多孔性ライナー(38,42)と係合することになり、コンドーム72を検査する状態となる。検査が終了すると、空圧シリンダー174は下降動作し、コンドーム保持体78を多孔性ライナー部(38,42)から図15に示す位置まで引き出すようにする。
【0048】
回転ベルト乃至ブラッシアッセンブリ168は、図示せぬ加圧手段により、膨張性コンドーム保持体78に設置されているコンドーム72に対し選択的に押し出されるようになっているもので、作動ロッド182をコンドーム保持体78に向けて押し出す回転ベルト乃至ブラッシアッセンブリ168により形成される。そして、この回転ベルト乃至ブラッシアッセンブリ168が矢印184方向に移動することによって、コンドーム72をコンドーム保持体78から巻外すことができる。
【0049】
次に、本発明の種々の実施形態による方法に従って、図16を参照して、コンドーム72の有孔検査システムを実行するための装置の概要について説明する。なお、同16に示す実施形態では、説明の便宜のために、図15に示した複数の検査装置を多孔性ライナー状素子186として象徴的に示している。
【0050】
空気ライン乃至空気導管188は、バルブマトリックス(VALVING MATRIX)190と各々の検査装置186の可動昇降台60にある通気口54との間にそれぞれ接続してある。一方、他の複数の空気ライン乃至空気導管192は、バルブマトリックス190と各々の検査装置186の頭部ハウジング2にある通気口28との間にそれぞれ接続してある。この複数の空気ライン192はまた、複数の圧力変換器194の入力ポートにそれぞれ接続してある。これらの圧力変換器194の出力ポートは、個別に接続されており、マイクロプロセッサ(MICROPROCESSOR)196に複数の圧力信号を入力する。そして、このマイクロプロセッサ196とバルブ・マトリックス190との間には、圧力計(MANOMETER)198が接続されている。
【0051】
空圧源(AIR PRESSURE SOURCE)200は、フィルター(FILTER)202を介して、バルブ・マトリックス190に接続されている。空圧源200は、異なる圧力間の差圧を、図示せぬ個々の圧力ラインを介して、検査圧力のため、コンドーム抜き出しのため、ダスト排出のため、コンドーム保持体移動のため、コンドーム保持体膨張のため、多孔性ライナー膨張のためそして不合格コンドーム排出のため、それぞれ供給する。また、基準タンク(REFERENCE TANK)206は、安定した圧力基準信号を前記複数の圧力変換器およびマイクロプロセッサ196に入力する。
【0052】
いずれかの操作態様の下での上記装置の制御は、マイクロプロセッサ196によって実行される。このマイクロプロセッサ196は、バルブマトリックス190内の図示せぬ複数のバルブを操作して、検査装置186を空圧源200と圧力計198に結合させる。そして、マイクロプロセッサ196が検査している各々のコンドーム72に空気漏れを検出したか否かの表示信号は、それぞれ個々の検査装置アセンブリ186を介して送られることになる。
【0053】
圧力変換器194は、検査装置186の頭部ハウジング2にある通気口28内の圧力を測定し、これに対応する圧力信号をマイクロプロセッサ196に対して出力するために用いられる。より具体的には、圧力変換器194は、通気口28内の圧力を基準タンク206内の圧力と比較し、通気口28内の空気圧の変化率の測定値を得るために使用される。また、圧力計198は、検査下のコンドーム72内の絶対圧力を測定するために用いられる。フィルター202は、空圧源200からの加圧空気が、バルブマトリックス190のバルブに供給される前に、汚染物を含まないようにするために用いられる。
【0054】
そしてマイクロプロセッサ196は、要求される検査順序及び要求される測定結果を実行するようにプログラムされる。このプログラミングは、要求された複数の時刻にバルブマトリックス190にあるバルブの適切な開閉、種々の測定圧力又は圧力の変化率、欠陥試験等を表す複数の信号を処理を実行するようになっている。この点に関連して、以下、本発明による典型的な予防器具の有孔検査サイクルを、図17を用いて説明する。
【0055】
先ず第一の期間T1(INFLATE)中に、マイクロプロセッサ196がバルブマトリックス190を操作して空圧源200を試験装置186の通気口54に接続して検査対象のコンドーム72を膨張させる。そしてこのコンドーム72が所望の圧力範囲、即ち、一般には平方インチ当たり20から100ポンドの範囲内にまで膨張すると、検査装置186内の圧力を安定させるために、次に安定化期間T2(STABILIZ)に入る。圧力が安定すると、第三の期間T3(TEST)に亘って検査モードに入り、検査装置186の通気口28内の圧力の変化率を測定する。所定の時間を通じて測定された圧力の変化率が所定値を越えると、その検査対象となっているコンドーム72は不合格とされ、そうでなければ、そのコンドーム72は合格とされることになる。
【0056】
なお、このような検査サイクルにおいて、マイクロプロセッサ196を操作することによって、例えば、この実施形態では、それぞれの検査装置186が3つの操作期間T1,T2及びT3の異なる期間にそれぞれある場合であっても、任意の順序で三つのコンドームを同時に検査するようにプログラムすることも可能である。また、その他の応用例としては、検査装置186および検査システムは、この発明の種々の実施形態に従って実施できる範囲内で、任意の数のコンドーム72を同時に検査するように設計することも可能である。
【0057】
次に、この発明の種々の実施形態にしたがって、より詳細にコンドーム72の有孔検査を行う方法を、図2、図15、図16及び図17を参照して説明する。なお、マイクロプロセッサ196は、要求される工程を自動的に実行するようにプログラミングしてある。先ず第一工程では、図15に示されているようにコンドーム保持体78の位置決めを行うが、膨張性コンドーム保持体78を用いる場合には、非膨張状態にしておく必要がある。そして、検査対象となるコンドーム72が膨張性コンドーム保持体78を覆って設置される。
【0058】
第二工程では、この実施形態では、第一空圧シリンダー174を作動させ、膨張性コンドーム保持体78を多孔性ライナー(38,42)内に移動させる。この場合、第一空圧シリンダー174を機能させるためには、カムやその他の駆動手段を用いることが可能である。そして第一空圧シリンダー174によって充分な力が加えられることによって、図2に示すように底部ハウジング部6の金属シール・リング52、弾性シート80およびコンドーム72の底部の間に気密シールが形成されることになる。
【0059】
第三工程では、バルブマトリックス190を操作して、空圧源200を検査装置186の通気口54に接続する一方、通気口28を大気に開放することによって第一の期間T1を開始して、コンドーム72を所定の圧力で膨らませる。それと共に、多孔性ライナー(38,42)とハウジング(2,4,6)の間のそれぞれの空間を大気と連通させる。こうして膨張したコンドーム72の外側壁は、多孔性ライナー(38,42)の対向内側壁に押しつけられるようになる。そして、膨張期間T1が経過すると、バルブマトリックス190を操作して、通気口28を密閉または閉鎖し、それによって多孔性ライナー(38,42)とハウジング(2,4,6)の間の空間をそれぞれ、大気から隔離する。
【0060】
次の工程は、検査装置を、多孔性ライナー(38,42)とハウジング(2,4,6)の間のそれぞれ、空間内の空気圧力を安定化せしめることである。そしてこの安定化期間T2が経過すると、多孔性ライナー(38,42)とハウジング(2,4,6)の間のそれぞれの空間内の圧力増加率を測定するために、第三の期間T3に入る。この測定に際しては、バルブマトリックス190を操作して、空圧源200から通気口58へ供給される所定の圧力を維持すると共に、圧力変換器194からの圧力信号を基準タンク206内の圧力と比較することによって行われる。これは、期間T3の開始時の圧力とその終了時の圧力を測定し、圧力の増加がある場合にはその増加分を時間T3で割ることによってなされる。
【0061】
こうして測定された圧力増加率は、マイクロプロセッサ196によって所定の基準値に対して比較される。もし測定された圧力増加率が所定の時間に対して予め設定された合格基準値を越える場合には、そのコンドーム72は不合格とされることになり、越えない場合には、合格とされることになる。そして、バルブマトリックス190の操作により検査装置186の通気口54及び28を大気に開放し、検査されているコンドーム72の内側から空気圧を排出する。
【0062】
次の工程では,第二空圧シリンダー174を操作して,コンドーム72を保持する膨張性コンドーム保持体78を多孔性ライナー(38,42)及びハウジング(2,4,6)から引き出す。この引き出し工程を実行するに当たって、より好ましくは、バルブマトリックス190の操作によって空圧源200からの加圧空気を通気口28に注入するようにして、コンドーム72が多孔性ライナー(38,42)の内側壁面に粘着するのを実質的に防止できるようにするのがよい。こうすることでコンドーム保持体78に設置されたコンドーム72の取り外しを容易にすることができるからである。
【0063】
以上のような検査の結果、もしコンドーム72が不合格とされるものである場合には、次の工程では、この不合格とされたコンドーム72をコンドーム保持体78から吹き出させる。これは、このコンドーム保持体78をハウジング部(2,4,6)から引き出すと共に、加圧空気を可動昇降台にある通気口54に注入することによって行われる。これに対して、もしコンドーム72が合格とされるものである場合には、第一空圧シリンダー166を操作して、図15に示されているように、複数の伸縮自在のフィンガ82を互いに分離してそれが伸長する位置に移動させるために、カムロッドアセンブリ84を下方または一方向に引っ張るようにする。この操作は、実際のシステムでは、コンドーム72が不合格とされてコンドーム保持体78から吹き出されているか、或いは、合格とされてコンドーム保持体78上に残置されているかどうかに拘らず実行可能である。
【0064】
そして回転ベルト乃至ブラッシアッセンブリ168をコンドーム72に対して移動させることによって、検査に合格したコンドーム72を膨張性コンドーム保持体78から巻出す操作を行う。そして、巻出されたコンドーム72は、コンドーム保持体78頭部から自動的にぽんと飛び出して、回収され、最終的な商品として包装されることになる。
【0065】
次の工程では、第一カム部88及び第二カム部90とフィンガ82との係合状態を解除するためにカムロッド86を上方に移動させることで膨張性コンドーム保持体78をその非膨張状態に戻すようにするために第一空圧シリンダー166を操作する。ここで、弾性シース80は、戻しバネとして作用し、第一カム部88及び第二カム部90がそれ等から外されるのに伴って、複数のフィンガ82を互いに向けて移動させる力を提供する。
【0066】
次の工程では、空圧源200からの高圧空気を通気口28に加え、多孔性ライナー(38,42)の内側表面に集積していた可能性のあるあらゆる粉末を検査終了後のコンドーム72から吹出するようにバルブマトリックス190を操作する。
【0067】
ここに例示される本発明による好適な検査サイクルの最終工程は、通気口(28,54)を大気に開放し、それによって多孔性ライナー(38,42)及びハウジング(2,4,6)の間の空間を、それぞれ、大気に排気するようにバルブマトリックス190を操作することである。
【0068】
この発明の種々の実施形態について添付図面に沿って説明したが、もちろん以上に記載したものに限定される訳ではない。この分野の当業者であれば、前記した実施形態に対する様々な修正を認めるかもしれないが、かかる修正は請求項に記載された発明の精神と範囲とにしたがい、包括されるように理解されなければならない。例えば、典型的なコンドーム72の検査サイクルのうち膨張期間T1において、コンドーム72内の圧力が得られない場合には、マイクロプロセッサ196は、このコンドーム72を不合格とするように動作することになる所定の圧力変化率で増大するか否かを決定するために、圧力計198を用いることができる。また、マイクロプロセッサ196は更に、膨張期間中に不合格とされるコンドーム72の数を記録するようにプログラムすることができる。このようにすることで、過剰数のコンドーム72が不合格とされる場合、検査装置186が正常に機能しているか否かをチェックすることが可能となる。
【0069】
また、マイクロプロセッサ196は、各検査装置186によって不合格とされるコンドーム72の数及び合格とされる数を記録することによって、検査システムの動作を監視するようにプログラムすることができる。もし所定検査数X回の間に全く不合格コンドームが無いか、或いはY回の検査の間に全く合格コンドームが無ければ、有孔検査システムは検査装置186を点検するために停止される。また、所定検査数に対して特定の検査装置186によって全く不合格コンドームを発見できない場合や、或いは他の所定検査数に対して全く合格コンドームを検出することができない場合には、検査装置186を点検するため検査システムを停止するようにプログラミングしてもよい。
【0070】
また、例えば、コンドーム72を膨らませるために空気の代わりに標識気体を用いるようにしてもよい。この場合には、コンドーム72の外側領域内の圧力増加を検査する代わりに、このコンドーム72内の漏れまたは孔を検出するためにコンドーム72の外側の標識気体の存否を検出する検出器を用いることができる。或いは、コンドーム72を検査するために、前記したように、標識気体および差圧の変化率の両方を同時に採用することも可能である。
【0071】
更にまた、ヘリウムのような低分子量気体を空気の代わりに用いることも可能である。この場合には、空気がコンドーム72内の孔を流通するよりもヘリウムの方が流通するのが速いことから、検査時間の短縮を図ることも可能となる。また、この発明の種々の実施形態を例示するのにコンドームが用いてきたが、他の多くの予防器具をこの発明による上述の実施形態によって検査することも勿論可能である。この場合には、検査対象に対して好適な多孔性ライナー(38,42)は、必要に応じて成形することができる。
【0072】
その他の実施形態としては、例えば、可動昇降台60の通気路58を大気に開口し続けると共に、頭部ハウジング部2にある通気口28に真空を引くことによってコンドーム72を検査する方法もある。図1、図2及び図15に関して、非膨張性コンドーム保持体68又は膨張性コンドーム保持体78をコンドームと共に多孔性ライナー(38,42)に挿入した状態では、コンドーム72は多孔性ライナー(38,42)の内側壁方向に引っ張られ、事実上膨らまされることになる。そしてその時に、通気口28内の真空の低下、或いはその中の圧力増加率を監視することによって、コンドーム内の気体漏れを検出することができる。
【0073】
前掲した実施形態で説明したように圧力変化率は、基準圧力又は所定の圧力に対して比較されて、これにより検査対象のコンドーム72を合格とすべきか、或いは不合格とすべきかが決定される。ここで、多孔性ライナー(38,42)は、テーパー状のコンドームを検査するにあたってはテーパー形状であることが要求されるので、二つのセクションにより構成されるが、非テーパー状または垂直壁状のコンドームを検査する場合であれば、多孔性ライナー(38,42)は、一片内におくことが可能であることに留意されたい。また、金属リング・シール52は、例えば、弾性体で膨張可能なシールによって置換可能である点にも留意されたい。
【0074】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によると、予防器具の外形に相応した内部キャビティーを有する多孔性中空ライナーを用い、この多孔性中空ライナーの介在で漏れ気体を検出することにより、予防器具の製品性を損なうような過剰な変形を与えることなく、必要な内外の気圧差を与えれるようにしているので、検査対象器具の内部と外部の気圧差を利用した気体漏れでの有孔検査を高精度で且つ効率的に行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】非膨張性コンドーム保持体を含むコンドーム検査装置の一実施形態を示す断面図。
【図2】膨張性コンドーム保持体を含むコンドーム検査装置の他の実施形態を示す断面図。
【図3】本発明による多孔性ライナーの頭部を上から見た平面図。
【図4】図3に示す多孔性ライナーの頭部の縦方向断面図。
【図5】図3に示す多孔性ライナーの頭部の部分的側立面図。
【図6】本発明による多孔性ライナーの底部を上から見た平面図。
【図7】図6に示す多孔性ライナーの底部の縦断面図。
【図8】図2に示す膨張性コンドーム保持体の一構成部材である伸縮自在のフィンガを正面から見た立面図。
【図9】図8に示すフィンガの側立面図。
【図10】図8に示すフィンガを上から見た平面図。
【図11】図2に示す膨張性コンドーム保持体の一構成部材であるカムロッドアセンブリを正面から見た立面図。
【図12】図11に示すカムロッドアセンブリの一端の立面図。
【図13】分図Aは図11に示すカムロッドアセンブリの第一カム部を正面から見た立面図で、分図Bは図13Aに示す第一カム部の側立面図。
【図14】分図Aは図11に示すカムロッドアセンブリの第二カム部を正面から見た立面図で、分図Bは図14Aに示すカム部の側立面図。
【図15】コンドーム保持体を多孔性ライナーと係合させ又は係合から外すように移動させるためのスライド手段、膨張性コンドーム保持体を操作する機構、およびコンドームを巻き上げる機構を含む、本発明の一実施形態による部分的断面部分を備えた説明図。
【図16】コンドームの自動検査を含む有孔検査システムを示すブロック図。
【図17】検査対象のコンドーム又はその他の予防器具の合否判定に際し、検査下のコンドームの膨張、膨張コンドーム内の圧力の安定化及び圧力変化率検査に対するグラフ。
【符号の説明】
2,4,6 ハウジング部
8 ブラケット
18,26,64 Oリング
32,54 通気路
38 多孔性ライナーの頭部
42 多孔性ライナーの底部
52 金属シール・リング
60 可動昇降台
68,78 コンドーム保持体
72 コンドーム
76 中央通気路
84 カムロッドアセンブリ
86 カムロッド
88,90 カム部 166,174 空圧シリンダ
168 ブラッシアセンブリ
190 バルブマトリックス
194 圧力変換器
196 マイクロプロセッサ
198 圧力計
200 空圧源
206 基準タンク
Claims (17)
- 予防器具の有孔検査を行う検査システムであって、検査対象の予防器具の形状に相応する内部キャビティーを有する多孔性中空ライナーと、
その上に予防器具を保持する保持体と、この保持体の底部に接続され、当該保持体を多孔性中空ライナーの内部キャビティーに選択的に移入し、前記予防器具を検査するか又は予防器具の検査に引き続いて、予防器具を備えた前記保持体を多孔性中空ライナーから引き出すスライド手段と、を具備して前記予防器具を前記内部キャビティー内に保持する保持手段と、
前記予防器具の内部空間と前記多孔性ライナーの外側側部に近接する閉空間との間で生じる所定の気圧差を与える手段であって、前記予防器具の外壁が前記内部キャビティーの内側側壁に対して押圧され又は引っ張られるようにして、事実上予防器具を膨張せしめる前記気圧差発生手段と、
前記気圧差の変化を測定して前記予防器具の目的用途に対して、前記予防器具の合否を決定する手段と、を備えてなり、
前記スライド手段が、前記保持体底部を保持する頭部表面上の凹部を有する昇降台と、該昇降台に固着された第一ブラッケットと、線形摺動ロッドと、前記線形摺動ロッド上にスライド可能に設置され且つ前記第一ブラッケットに固着されたブッシングと、細長い支持部材と、前記線形摺動ロッドを前記支持部材に、当該支持部材に対し所定の間隔で平行となるように、取り付ける手段と、前記多孔性中空ライナーを前記支持部材に取り付け、前記多孔性中空ライナーの入り口開口を前記保持体に亘って懸架する手段と、前記支持部材から且つ前記昇降台の下に懸架された第一起動手段であって、同起動手段の押しロッドは前記昇降台の下側に取り付けられており、それによってこの第一起動手段は、前記保持体を前記多孔性中空ライナーに挿入するために前記昇降台を前記多孔性中空ライナーに向かって選択的に移動させ且つ前記保持体を前記多孔性中空ライナーから抜き出すために前記昇降台を前記多孔性中空ライナーから離れるように移動させるように操作可能である上記第一起動手段と、を具備するものである検査システム。 - 気圧差発生手段は、予防器具外部の大気圧に対して予防器具の内部気圧を増大するものである請求項1記載の検査システム。
- 頭部、底部および側部を有し且つ多孔性中空ライナーの外側形状に相応するように形成され、その内部に前記多孔性中空ライナーを保持する内部キャビティーを有するハウジングと、前記ハウジングの頭部にある第一の通気口であって、前記ハウジングの前記キャビティー内に延在し且つ気体を前記ライナーの気孔を通して前記ライナーのキャビティーと前記第一の通気口との間に流通せしめる気体通路を含む前記第一の通気口と、を更に備えるものである請求項1記載の検査システム。
- 多孔性中空ライナーは、多孔性中空ライナーの外側壁部の周囲に間隔をもって配置され、前記ハウジングの前記第一通気口に近接する前記多孔性中空ライナーの頭部から、前記多孔性中空ライナーを前記ハウジング内に設置せしめ、前記ライナーの最低部まで延長し、気体流に対して、前記第一通気口と前記多孔性中空ライナー壁部の反対側の前記検査対象の予防器具の気孔に近接する前記多孔性中空ライナーの壁の一部との間に開口通路を提供し、それによって前記予防器具内の孔から前記第一の通気口と前記予防器具の孔の位置との間にある前記ライナーの材料の長さの蛇行性気孔通路を通して流れねばならない気体を阻止する複数の縦方向溝とを具備して成ることを特徴とする請求項3に記載するシステム。
- 昇降台は、気体を第二通気口と検査状態の予防器具の内部空間との間を流通せしめる前記昇降台を通ずる気体通路と、前記第一気体口と前記第二気体口との間に接続された前記気圧差発生手段と、を具備するものである請求項1記載の検査システム。
- 検査終了後に予防器具を巻外さしめるために保持体を僅かに引き延ばし、且つ前記保持体を前記多孔性中空ライナーから除去するように選択的に作動可能な手段を含む前記保持体と、を更に備えるものである請求項1記載の検査システム。
- 予防器具を保持体に係合し、保持体から除去するため予防器具を自動的に巻き上げるように選択的に起動可能な手段と、を備えるものである請求項6記載の検査システム。
- コンドームの有孔検査システムであって、検査対象のコンドームの外側壁形状に相応するように形成された内部キャビティーを有する多孔性中空ライナーと、
その上にコンドームを保持する保持体と、該保持体の底部に接続され、同保持体を多孔性のライナーの内部キャビティーに選択的に移入し、前記コンドームを検査するか或いは該コンドームの検査に引き続いて、該コンドームを備えた前記保持体を前記ライナーから引き出すスライド手段と、を具備して検査のためコンドームの実質的な部分を前記内部キャビティー内に保持するコンドーム保持体と、
前記コンドームの内側空間と前記ライナーの外部壁に近接する閉空間との間に、所定の気圧差であって、前記コンドームを、その外部壁が前記ライナーの前記内部キャビティーの内側壁に対して押しつけられた又は引っ張られた状態で、膨張せしめる前記所定の気圧差発生手段と、
前記気圧差の変化を測定して、その目的とする用途に対して、前記コンドームの合否を決定する手段と、
頭部、底部及び側部を有し且つ多孔性のライナーの外部形状に相応するように形成され、その内部に前記ライナーを保持する内部キャビティーを有するハウジングと、
前記ハウジングのキャビティー内に延在する気体通路を含む前記ハウジングの頂部にある第一通気口であって、前記気体通路は気体を前記ライナーの気孔を通して前記ライナーの前記キャビティーと前記第一通気口との間を流通せしめる該通気口と、を備えてなり、
前記スライド手段が、前記保持体の底部を保持する頭部表面上の凹部を有する昇降台と、該昇降台に固着された一端、および他端を有する第一ブラッケットと、線形摺動ロッドと、該摺動ロッド上にスライド可能に設置され且つ前記第一ブラッケットに固着されたブッシングと、細長い支持部材と、前記線形摺動ロッドを前記支持部材に、当該支持部材に対し所定の間隔で平行となるように、取り付けるための取付部材と、前記ライナーを前記支持部材に取り付け、前記ライナーの入り口開口を前記保持体に亘って懸架する手段と、前記支持部材から且つ前記昇降台の下に懸架された第一起動手段であって、同起動手段の押しロッドは前記昇降台の下側に取り付けられており、それによって、この第一起動手段は、前記保持体を前記ライナーに挿入するために前記昇降台を前記多孔性ライナーに向かって選択的に移動させ且つ前記保持体を前記ライナーから除去するために前記昇降台を前記ライナーから隔離移動させるように操作可能である上記第一起動手段と、を具備する検査システム。 - 気圧差発生手段は、前記コンドーム外部の大気圧に対してコンドームの内部気圧を増大するものである請求項8記載の検査システム。
- 多孔性のライナーは更に、前記ライナーの外部壁の周りに間隔をもって配置され、前記ハウジングの前記第一通気口に近接する前記ライナーの最上部から、前記ライナーを前記ハウジング内に設置した状態で、前記ライナーの最低部まで延長し、気体流に対して、前記第一通気口と前記ライナー壁部の反対側にある前記コンドーム内の孔に近接する前記ライナーの壁の一部との間に開口通路を提供し、それによって前記コンドーム内の孔から、前記コンドームを通して前記第一の通気口と前記孔の位置との間で前記ライナーの材料の長さの蛇行性気孔通路を通して流通しなければならない気体を阻止する複数の縦方向の溝と、を更に具備するものである請求項8記載の検査システム。
- 検査終了後予防器具を巻外さしめるために、前記保持体を僅かに引き延ばし且つ前記保持体を前記ライナーから除去するように選択的に作動可能な手段を含む前記保持体と、を更に具備するものである請求項8記載の検査システム。
- 予防器具を前記保持体に係合し、前記保持体から除去するため前記コンドームを自動的に巻き上げるように選択的に起動可能な手段と、を更に具備するものである請求項11記載の検査システム。
- 多孔性のライナーは、コンドームの最上部の形状に相応するように独立して形成された頭部と、前記コンドームの残る下方部の形状に適合するように形成され、前記頭部の最下方の円周方向肩部に接合するように形成され、実質的に連続した内側壁部を備えた前記ライナーを形成する最上方の円周方向肩部を有する独立した底部と、を具備するものである請求項10記載の検査システム。
- 昇降台は、気体を第二通気口と検査対象のコンドームの内部空間との間を流通せしめる前記昇降台を通ずる気体通路と、前記第一の通気口と前記第二通気口との間に接続された前記圧力差発生手段と、を具備するものである請求項8記載の検査システム。
- 多孔性のライナーは、前記頭部の内壁の底部縁に接する頭部縁を有する上方に突出する内壁部を含む前記底部の前記最上方肩部と、を具備して成り、前記頭部は更に、前記底部の前記内壁部に重複するが、それより長さにおいて短い下方に突出する外壁部を具備して成り、それによって前記頭部の外壁部と前記底部の外壁部との間に間隙または円形チャネルを提供し、それによって前記頭部の縦方向溝と前記底部の縦方向溝とを並べてそれ等の間の気体に対して開口通路を提供する必要を避けるものである請求項13記載の検査システム。
- ハウジングは、多孔性のライナーの前記頭部をその内に保持し且つ前記第一の通気口を含む頭部と、前記ライナーの前記底部をその内に保持する中間部と、該中間部の内部キャビティーに開口する内部キャビティーを含む底部と、前記頭部を前記中間部に接続し、その間に気密シールを設ける手段と、前記中間部を前記底部に接続し、その間に気密シールを設ける手段と、を具備して成ると共に、前記中間部の前記内部キャビティーは前記頭部の内部キャビティーに開口しているものである請求項15記載の検査システム。
- ハウジング、コンドームおよび保持体の内壁の最下方部の間に気密シールを提供する手段とを具備して成り、前記保持体は更に、気体を前記ハウジングの前記第二通気口から、前記保持体の開口中央部を通して、前記コンドームに流通せしめ、前記コンドームを備えた前記保持体が前記ハウジング内の前記ライナーに挿入された後、前記コンドームを膨張させる手段と、を更に具備するものである請求項8記載の検査システム。
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