JP3559168B2 - トルクコンバータ用ブレードの組付方法、及びその方法に用いる組付装置 - Google Patents

トルクコンバータ用ブレードの組付方法、及びその方法に用いる組付装置 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、トルクコンバータのタービンやポンプのシェルにブレードを機械的に組付ける方法と装置の改良、更に詳しくは、複雑なハンド機構を用いることなく、ブレードのシェルへの自動組付をスムーズかつ確実に行うことができるトルクコンバータ用ブレードの組付方法、及びその方法に用いる組付装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
トルクコンバータの構成部品であるタービン動翼は、シェルに多数のブレードを組付けて成る。このシェルは、円形トレー状を成して中心部に取付孔を有し、その湾曲面には各組が所定の弧状を成す多数組のスリット列が一定の規則をもって開設されている。また、各ブレードは、トルク伝達効率を向上させるために捩じり及び曲げ加工を施して三次元形状に形成され、そのプレートの下縁部には略三角形のタブ(tab )が複数突設されている。そこで、タービン動翼を組み立てる際には、作業者が前記各タブを対応するスリットに嵌入して1枚のブレードを1組のスリット列に組付け、同様の操作を所定のブレード枚数だけ繰返すことにより、タービン動翼の組立てを行っていた。
【0003】
ところで、このようなブレードの組付けは、シェルの湾曲面に弧状に開設されたスリットに三次元形状のブレードのタブを各々嵌入する作業であるため、1枚のブレードの全タブを対応するスリットに1回の進退動作で一発嵌入させることはできず、複雑で微妙な円弧動作をさせながらブレードの各タブをスリットに巧みに嵌入する必要があった。このため、従来、かゝる円弧動作を柔軟に行える手作業にてブレードの組付けを行うことが多く、その結果、人件費が高騰するうえに、作業者の技巧差による生産効率のばらつきも生じるという問題があった。
【0004】
そこで、上記の手作業の代わりに、人の手の如き形態のロボットハンド機構を用いてブレードをシェルに機械的に組付ける装置が提案されている。ところが、この組付装置にあっては、手作業と同様の複雑な円弧動作をロボットハンド機構で実現しなければならないので、このハンド機構が複雑になって装置の製造コストが増大するうえに、ブレードをシェルに確実に組付けるには嵌入時にハンド部がブレードに対して辷り動かないようブレードの両翼面をハンド部で強く挟持する必要があるので、このハンド部の構造も大掛りにならざるを得ないという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来のブレード組付作業に上記の如き問題があったことに鑑みて為されたものであり、複雑なハンド機構を用いることなく、ブレードのシェルへの自動組付をスムーズかつ確実に行うことができるトルクコンバータ用ブレードの組付方法、及びその装置を提供することを技術的課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者が上記技術的課題を解決するために採用した手段を、添附図面を参照して説明すれば、次のとおりである。
【0007】
即ち、本発明は、多数組のスリット列が一定の規則をもって開設されたシェルに、これら各スリット列に対応する複数のタブを縁部に有する三次元形状のブレードを組付けて、トルクコンバータ構成部品を形成する方法において、
前記ブレードの一方側の翼面を吸着して保持し、保持されたブレードを上方から前記シェルに向けて下降させてブレードの少なくとも1つのタブを前記シェルにおけるスリット列の対応するスリットに仮嵌めし、仮嵌めされたブレードの吸着対向側の翼面の所要位置を所要角度から押圧することによって仮嵌めタブを基点として当該ブレードの姿勢を変えつゝ残りのタブを対応するスリットに各々案内して全タブを仮嵌めせしめる一方、
こうして仮嵌めされたブレードを両方の翼面から前記吸着力と押圧力とで各々挟むように支持しつゝ、当該ブレードのタブ付縁部が下方に押込まれるように上から押圧して全タブを対応するスリットに根元まで突込んで、ブレードをシェルに組付けるという方法的手段を採用することによって、上記課題を解決した点に特徴がある。
【0008】
また、本発明は、多数組のスリット列が一定の規則をもって開設されたシェルに、これら各スリット列に対応する複数のタブを縁部に有する三次元形状のブレードを組付けて、トルクコンバータ構成部品を形成するブレード組付装置において、
前記シェルを載置可能なテーブル、このテーブルに載置されたシェルを上方から押えて保持するクランプを備えたシェル保持手段と;
前記ブレードを所要位置に供給するブレードフィーダと;
このブレードフィーダにて供給されるブレードの一方側の翼面を吸着してブレードを保持する吸着ヘッドを下端部に備え、吸着保持されたブレードの少なくとも1つのタブを前記シェルにおけるスリット列の対応するスリットに仮嵌めするブレード移送体と;
このブレード移送体にて仮嵌めされたブレードの吸着対向側の翼面の所要位置を所要角度から押圧することによって、残りのタブを対応するスリットに各々案内して全タブを仮嵌めする案内プッシャと;
この案内プッシャの押圧動作と協動してその押圧方向に吸着ヘッドを移動せしめるヘッド協動手段と;
前記案内プッシャにて仮嵌めされたブレードのタブ付縁部が下方に押込まれるように上から押圧して全タブを対応するスリットに根元まで突込む押込プッシャとを包含して構成するという装置的手段を採用することによって、上記課題を解決した点に特徴がある。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を添附図面に示す実施形態に基いて更に詳しく説明する。なお、図1は本発明の実施形態であるブレード組付装置の全体概要を示す側面説明図、図2は図1の本実施形態装置においてシェルを組付位置に傾斜保持した状態を示す側面説明図、図3は本発明のトルクコンバータ構成部品であるタービンを構成するブレードとシェルの一部を拡大して示す斜視図、図4〜図7は1枚のブレードをシェルに組付ける工程を段階的に拡大して示した部分斜視説明図である。
【0010】
まず、本発明の実施形態であるトルクコンバータ用ブレードの組付装置の構造を図1〜図3に基いて説明する。図3において、符号Bで指示するものはブレードであり、磁性体から成る板材に捩じり及び曲げ加工を施して三次元的な形状に形成されている。このブレードBの下縁部には、略三角形のタブb・b・b・bが4つ突設されている。また、符号Hで指示するものはシェルであり、中心部に取付孔mを有する円形トレー状に湾曲形成して作製されている。このシェルHの湾曲面には、各組が所定の弧状を成す4つのスリットs・s・s・sを含むスリット列Sが一定の規則をもって全周に多数組開設されており、取付孔mの周囲には複数のリベット孔p・p・・・・が開設されている。そして、前記ブレードBのタブb・b・b・bをシェルHにおける1組のスリット列Sの対応するスリットs・s・s・sに各々嵌入して(タブbがスリットsに対応し、bがs、bがs、bがsに順次対応する)、1枚のブレードBを1組のスリット列Sに組付け、この組付操作を全組のスリット列S・S・・・・に対して繰返すことにより、トルクコンバータ構成部品(本実施形態では、タービン)が形成される。
【0011】
図1および図2において、符号1で指示するものは、上記シェルHを保持するシェル保持手段である。このシェル保持手段1は、シェルHの取付孔mを嵌合してシェルHが載置されるテーブル11と、このテーブル11に載置されたシェルHを斜め上方から押えて保持するクランプ12とから構成されている。このクランプ12は、設置台T上に立設された柱状の架台Vに固定され所要位置に配設されている。なお、本実施形態装置のテーブル11としては、等分に割出可能なインデックステーブルが使用されており、シェルHが載置されたテーブル11を所要角度ずつ順次回転させて、シェルHの各組のスリット列S・S・・・・をブレードBの組付位置に位置決め可能となっている。
【0012】
符号2で指示するものは、上記シェルHが載置されるテーブル11を傾斜可能な傾斜手段である。この傾斜手段2は、図2に示すように、前記テーブル11が上面に設置された傾斜板21と、この傾斜板21の一端を設置台T上に枢支する枢支部22と、前記傾斜板21の下面に先端が連結されたシリンダ部材23とから構成されている。このシリンダ部材23のロッドを進出させると、傾斜板21が枢支部22の回りに揺動するので、傾斜板21上のテーブル11に載置されたシェルHを設置台T面に対し所要の傾斜角度に配置することができる。なお、本実施形態装置においては、後述のブレード移送体に吸着保持したブレードBを設置台T面に対して垂直に下降させた際に、そのブレードBのタブbとbが1組のスリット列Sの対応するスリットsとsに丁度仮嵌めされるようシェルHの傾斜角度を設定してある。
【0013】
符号3で指示するものは、上記ブレードBを所要位置に供給するブレードフィーダである。このブレードフィーダ3は、細長いガイドレールを斜設して構成されており、このガイドレールの溝内に多数のブレードB・B・・・・を立てた状態で重ねて収容してある。また、ブレードフィーダ3の出口は、その出口から供給されたブレードBが後述のブレード移送体の吸着ヘッドに保持されるような位置に配設されている。さらに、前記ブレードフィーダ3の出口は最下端に位置するので、収容された多数のブレードB・B・・・・は重力で滑り落ちて出口へスムーズに供給される。なお、ブレードフィーダ3にブレードBを収容する際には、ブレードフィーダ3の入口側から自動搬送装置等でブレードBを連続的に送給したり、あるいは手作業でブレードBを入れてもよい。
【0014】
符号4で指示するものは、上記ブレードフィーダ3にて供給されるブレードBを上方からシェルHに向けて移送するブレード移送体であり、金属棒材にて作製されている。このブレード移送体4の下端部には、磁力を有する吸着ヘッド41が装着されており、この吸着ヘッド41によりブレードBの一方側の翼面を吸着してブレードBを保持可能となっている。また、ブレード移送体4は、後述の昇降手段により設置台T面に対して垂直に昇降自在に構成されており、下端部の吸着ヘッド41によって吸着保持されたブレードBを上方からシェルHに向けて下降させて、図3に示すブレードBのタブbとbをシェルHにおける1組のスリット列Sの対応するスリットsとsに仮嵌め可能となっている。さらに、吸着ヘッド41の吸着側形状は、ブレードBの翼面形状に合わせて成形してあるので、ブレードBの翼面が吸着ヘッド41面にピッタリと密着して、ブレードBのタブbとbの向きをシェルHに対して正確に位置決めすることができると共に、密着力が増大してブレードBを安定に保持することもできる。
【0015】
符号5で指示するものは、上記ブレード移送体4を昇降させるための昇降手段である。この昇降手段5は、前記ブレード移送体4の上端に連結された昇降ロッド51と、この昇降ロッド51に連結された直動案内52と、前記昇降ロッド51を進退動作せしめるアクチュエータ53(本実施形態では、流体圧シリンダを使用)とから構成されている。このアクチュエータ53は、柱状架台Vに固定されており、この架台Vは設置台T上の架台Vの上方に後述のヘッド協動手段によって可動自在に配設されている。
【0016】
符号6で指示するものは、上記ブレード移送体4にて仮嵌めされたブレードBの吸着対向側の翼面の所要位置を所要角度から押圧する案内プッシャである。この案内プッシャ6は、前記ブレードBの翼面を先端で押圧する進退ロッド61と、この進退ロッド61を設置台T面と平行に進退動作せしめるアクチュエータ62(本実施形態では、流体圧シリンダを使用)とから成り、設置台T上に立設された柱状の架台Vに固定されている。そして、シェルHにおけるスリット列Sのスリットsとsにタブbとbが仮嵌めされたブレードBの吸着対向側の翼面を前記案内プッシャ6の進退ロッド61の先端で押圧すると、図3に示すブレードBの残りのタブbとbが対応するスリットsとsに各々案内されて全タブが各スリットに仮嵌めされる。なお、案内プッシャ6の固定位置は、ブレードBの残りのタブbとbの略中央の翼面位置を、シェルHの対応するスリットsとsを繋ぐ弧の中間点における接線に対して略直角の方向から進退ロッド61の先端で押圧できるように大略設定してある。
【0017】
符号7で指示するものは、上記案内プッシャ6の押圧動作と協動してその押圧方向に吸着ヘッド41を移動せしめるヘッド協動手段である。このヘッド協動手段7は、前記昇降手段5が固定された架台Vを上面に配設したスライダ71と、このスライダ71が進退移動するレール72と、前記スライダ71を進退動作せしめるアクチュエータ73とから構成されている。そして、前記レール72が設置台T上の架台Vの上面に敷設されており、その敷設方向は前記案内プッシャ6の押圧方向と平行になっている。本実施形態装置においては、吸着ヘッド41を下端部に有するブレード移送体4が連結された昇降手段5全体が、架台Vを介して前記スライダ71によって進退移動可能となっており、案内プッシャ6の進退ロッド61先端でブレードBの翼面を押圧すると、その対向側のブレードB翼面に吸着されている吸着ヘッド41がその押圧動作と協動して同押圧方向に若干移動する。これにより、案内プッシャ6の押圧動作が吸着ヘッド41によって妨げられることなくスムーズに行われる。なお、動作タイミングは、図示しない制御器によって合わせてある。
【0018】
符号8で指示するものは、上記案内プッシャ6にて全タブが仮嵌めされたブレードBを上から押圧して全タブを根元まで突込む押込プッシャである。この押込プッシャ8は、前記ブレードBの上縁部を先端で押圧する進退ロッド81と、この進退ロッド81を進退動作せしめるアクチュエータ82(本実施形態では、流体圧シリンダを使用)とから成り、設置台T上の柱状架台Vに固定されている。これにより、ブレードBのタブ付縁部が下方に押込まれるようにブレードBを上から押圧して全タブb・b・b・bをシェルHにおけるスリット列Sの対応するスリットs・s・s・sに根元まで突込んで、ブレードBをシェルHに確実に組付けることができる。
【0019】
上記の如く構成された本実施形態装置を用いて、1枚のブレードBをシェルHにおける1組のスリット列Sに組付ける工程を図4〜図7に基いて段階的に説明する。図4〜図7においては、組付けるべきブレードBに施す操作を見易くするために、図1及び図2に記載した各部材の配置を左右に略逆にして示してある。なお、図4の前工程において、テーブル11に載置されたシェルHが傾斜手段2によって設置台T面に対して所要の傾斜角度に配置されており、ブレードフィーダ3にて供給されたブレードBの凹曲側翼面がブレード移送体4下端部の吸着ヘッド41に吸着保持されているものとする。
【0020】
まず、図4には、1枚のブレードBのタブbとbをシェルHにおけるスリット列Sの対応するスリットsとsに仮嵌めした状態が示してある。この仮嵌め状態は、シェルHの上方においてブレードBの凹曲側翼面が吸着保持されたブレード移送体4を、昇降手段5で下降させることによって実現されている。この下降方向が設置台T面に対して垂直となるように、シェルHを傾斜手段2により設置台T面に対して所要の傾斜角度に設定してある。図4の工程において、ブレードBのタブbとbを奥深く嵌入せずに仮嵌めしたことにより、これら各タブb・bを基点としたブレードBの可動範囲が大きくなって、次の工程をスムーズに行うことが可能となる。
【0021】
つぎに、図5には、上記仮嵌め状態からブレードBの全タブをシェルHの対応するスリットに仮嵌めした状態が示してある。この全タブ仮嵌め状態は、タブの一部が仮嵌めされたブレードBの吸着対向側の凸曲側翼面の所要位置を、案内プッシャ6の進退ロッド61先端で所要角度から押圧することによって実現されている。より詳しくは、図4に示す如く仮嵌めされたタブb・bとスリットs・sとの間には十分動き得る遊びがあるので、ブレードBの凸曲側翼面を押圧すると、嵌まり深さや角度等が可動する各タブb・bを基点として当該ブレードBの姿勢が変わりつゝ、残りのタブbとbがシェルH面に沿って対応するスリットsとsに各々案内されて、全タブb・b・b・bがスリットs・s・s・sにスムーズに仮嵌めされる。また、案内プッシャ6の押圧動作と協動して、ブレードBの凹曲側翼面に吸着されている吸着ヘッド41を下端部に有するブレード移送体4がヘッド協動手段7により同押圧方向に若干移動するので、前記押圧動作は吸着ヘッド41にて妨げられることなくスムーズに行われる。なお、本実施形態においては、ブレードBの残りのタブbとbの略中央の翼面位置を、シェルHの対応するスリットsとsを繋ぐ弧の中間点における接線に対して略直角の方向から進退ロッド61の先端で押圧できるように案内プッシャ6の固定位置を大略設定してある。
【0022】
次いで、図6には、上記の全タブ仮嵌め状態からブレードBの全タブを各スリットに根元まで突込んだ状態が示してある。この押込状態は、全タブが仮嵌めされたブレードBを両方の翼面から前記吸着ヘッド41による吸着力と前記案内プッシャ6による押圧力とで各々挟むように支持しつゝ、これら挟持力に抗して当該ブレードBのタブ付縁部が下方に押込まれるようにブレードBの上縁部を押込プッシャ8の進退ロッド81先端で上から押圧することによって実現されている。これにより、不安定な仮嵌め状態のブレードBの全タブを各スリットに確実に根元まで押し込むことができ、ブレードBをシェルHに強固に組付けることが可能となる。
【0023】
最後に、図7には、上記組付状態から次のブレードBを組付ける前に各部材を原点復帰させる状態が示してある。この原点復帰操作は、まずブレード移送体4を吸着ヘッド41の吸着力に逆らって上昇させてから、案内プッシャ6の進退ロッド61および押込プッシャ8の進退ロッド81を各々退避させる。そして、シェルHが載置されたインデックステーブル11を所要角度だけ回転させて、次のブレードBを組付けるべき1組のスリット列Sをブレード移送体4の真下に位置決めさせる。その後、図4〜図6に示す如き組付操作を所定のブレード枚数だけ繰返すことにより、シェルHにおける全組のスリット列S・S・・・・にブレードB・B・・・・が組付けられて、トルクコンバータ構成部品であるタービンが形成される。
【0024】
本発明の最大の特徴は、複雑なブレード組付作業を仮組付工程と本組付工程とに分けて単純化した多段階組付方式を採用し、かつ、スムーズな仮組付と確実な本組付を実現した点にある。より詳しくは、仮組付工程において、一方の翼面を吸着保持したブレードBを移送させてこのブレードBのタブの一部を仮嵌めする工程と、ブレードBの全タブを仮嵌めする工程とに更に分け、この全タブ仮嵌め工程においてブレードBの吸着対向側の翼面を案内プッシャ6で押圧して残りのタブを対応するスリットに案内するという巧みな工夫を施すことにより、スムーズな仮組付が可能となったのである。さらに、本組付工程において、仮組付工程で用いたブレードB両翼面に対する吸着力と押圧力とを不安定な仮嵌め状態のブレードBの支えとして利用し、当該ブレードBのタブ付縁部が下方に押込まれるように押込プッシャ8で上から押圧して根元まで突込むという巧みな工夫を施すことにより、確実な本組付が可能となったのである。よって、従来の複雑なハンド機構を用いることなく、ブレードBのシェルHへの自動組付をスムーズかつ確実に行うことができる。
【0025】
本発明の実施形態は概ね上記のとおりであるが、本発明は前述の実施形態に限定されるものでは決してなく、「特許請求の範囲」の記載内において種々の変更が可能であって、例えば、上記の部分タブ仮嵌めと全タブ仮嵌めとから成る仮組付工程を更に分けて一層スムーズな仮組付を実現することも可能であり、また、ブレードBの三次元形状に応じて案内プッシャ6および押込プッシャ8の押圧角度を適宜調節したり、これらプッシャ6・8の本数を変えることも可能であり、これら何れの変更態様も本発明の技術的範囲に属することは言うまでもない。
【0026】
【発明の効果】
以上実施形態を挙げて説明したとおり、本発明にあっては、三次元形状のブレードのタブをシェルにおけるスリット列の対応するスリットに各々嵌入する複雑な組付作業を仮組付工程と本組付工程とに分けて単純化した多段階組付方式を採用し、かつ、仮組付工程において、一方の翼面を吸着保持したブレードを移送させてこのブレードのタブの一部を仮嵌めする工程と、ブレードの全タブを仮嵌めする工程とに更に分け、この全タブ仮嵌め工程においてブレードの吸着対向側の翼面を案内プッシャで押圧して残りのタブを対応するスリットに案内するという巧みな工夫を施し、さらに、本組付工程において、仮組付工程で用いたブレード両翼面に対する吸着力と押圧力とを不安定な仮嵌め状態のブレードの支えとして利用し、当該ブレードのタブ付縁部が下方に押込まれるように押込プッシャで上から押圧して根元まで突込むという巧みな工夫を施したので、従来の複雑なハンド機構を用いることなく、ブレードのシェルへの自動組付をスムーズかつ確実に行うことが可能となる。よって、タービンやポンプ等のトルクコンバータ構成部品の製造分野における実用価値は頗る大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態であるブレード組付装置の全体概要を示した側面説明図である。
【図2】図1の本実施形態装置においてシェルを組付位置に傾斜保持した状態を示す側面説明図である。
【図3】本発明のトルクコンバータ構成部品であるタービンを構成するブレードとシェルの一部を拡大して示した斜視図である。
【図4】1枚のブレードをシェルに組付ける工程のうち、ブレードの2つのタブを対応するスリットに仮嵌めする状態を拡大して示した部分斜視説明図である。
【図5】1枚のブレードをシェルに組付ける工程のうち、ブレードの全タブを対応するスリットに仮嵌めする状態を拡大して示した部分斜視説明図である。
【図6】1枚のブレードをシェルに組付ける工程のうち、ブレードの全タブを対応するスリットに押し込む状態を拡大して示した部分斜視説明図である。
【図7】1枚のブレードをシェルに組付けた後、次のブレードを組付ける前に各部材を原点復帰させる状態を拡大して示した部分斜視説明図である。
【符号の説明】
B ブレード
・b・b・b タブ
H シェル
S スリット列
・s・s・s スリット
m 取付孔
p リベット孔
T 設置台
・V・V・V 架台
1 シェル保持手段
11 テーブル
12 クランプ
2 傾斜手段
21 傾斜板
22 枢支部
23 シリンダ部材
3 ブレードフィーダ
4 ブレード移送体
41 吸着ヘッド
5 昇降手段
51 昇降ロッド
52 直動案内
53 アクチュエータ
6 案内プッシャ
61 進退ロッド
62 アクチュエータ
7 ヘッド協動手段
71 スライダ
72 レール
73 アクチュエータ
8 押込プッシャ
81 進退ロッド
82 アクチュエータ

Claims (2)

  1. 多数組のスリット列が一定の規則をもって開設されたシェルに、これら各スリット列に対応する複数のタブを縁部に有する三次元形状のブレードを組付けて、トルクコンバータ構成部品を形成する方法において、
    前記ブレードの一方側の翼面を吸着して保持し、保持されたブレードを上方から前記シェルに向けて下降させてブレードの少なくとも1つのタブを前記シェルにおけるスリット列の対応するスリットに仮嵌めし、仮嵌めされたブレードの吸着対向側の翼面の所要位置を所要角度から押圧することによって仮嵌めタブを基点として当該ブレードの姿勢を変えつゝ残りのタブを対応するスリットに各々案内して全タブを仮嵌めせしめる一方、
    こうして仮嵌めされたブレードを両方の翼面から前記吸着力と押圧力とで各々挟むように支持しつゝ、当該ブレードのタブ付縁部が下方に押込まれるように上から押圧して全タブを対応するスリットに根元まで突込んで、ブレードをシェルに組付けることを特徴としたトルクコンバータ用ブレードの組付方法。
  2. 多数組のスリット列が一定の規則をもって開設されたシェルに、これら各スリット列に対応する複数のタブを縁部に有する三次元形状のブレードを組付けて、トルクコンバータ構成部品を形成するブレード組付装置において、
    前記シェルを載置可能なテーブル、このテーブルに載置されたシェルを上方から押えて保持するクランプを備えたシェル保持手段と;
    前記ブレードを所要位置に供給するブレードフィーダと;
    このブレードフィーダにて供給されるブレードの一方側の翼面を吸着してブレードを保持する吸着ヘッドを下端部に備え、吸着保持されたブレードの少なくとも1つのタブを前記シェルにおけるスリット列の対応するスリットに仮嵌めするブレード移送体と;
    このブレード移送体にて仮嵌めされたブレードの吸着対向側の翼面の所要位置を所要角度から押圧することによって、残りのタブを対応するスリットに各々案内して全タブを仮嵌めする案内プッシャと;
    この案内プッシャの押圧動作と協動してその押圧方向に吸着ヘッドを移動せしめるヘッド協動手段と;
    前記案内プッシャにて仮嵌めされたブレードのタブ付縁部が下方に押込まれるように上から押圧して全タブを対応するスリットに根元まで突込む押込プッシャとを包含して構成されていることを特徴としたトルクコンバータ用ブレードの組付装置。
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