JP3558468B2 - バイク用u字ロックの収納構造 - Google Patents
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B62—LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
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- B62H5/00—Appliances preventing or indicating unauthorised use or theft of cycles; Locks integral with cycles
- B62H2005/008—Arrangements or adaptations for supporting U-locks on cycles
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、バイク用U字ロックの収納構造に関し、特に2人乗り用のダブルシート底面にU字ロックを保持する収納構造に関するものである。なお、ダブルシートとは、バイク運転者のライダー用シートの後部にタンデムライダー用のシートが分離しないで連続して一体に形成された2人乗り用のシートをいう。
【0002】
【従来の技術】
自動二輪車や鞍乗型の三輪車等のバイクは、駐車時の保管や盗難防止等のためにU字ロックが用いられる。このU字ロックは、U字形状に曲ったU字ロック棒を車輪のタイヤと例えば道路脇あるいは駐車場の支柱との間に装着して連結し、その開放側端部同士をロック本体で閉じて分離できなくするものである。このようなU字ロックは、走行中は車両本体内に収納しておかなければならない。
【0003】
従来、このU字ロックは、車体シート下あるいは車体後部の物品収納ケース内に収納保持したり、車体フレーム側に取付け部材を用いて保持していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、U字ロックは比較的形状(長さ)が大きく、物品収納ケース内に収納した場合、コンパクトな収納形態とならず他の物品の収納スペースを大きく制約しスペースの有効利用が図られなかった、また、車体フレーム側に取付け部材を介して保持する場合にも、フレーム内でのスペース的制約が多く、他部品との干渉を避けたコンパクトな配置が得られずフレームの簡素化が図られなかった。
【0005】
また、このようなU字ロックを、他の収納物品やフレームに制約されないシート底面に取付けようとしても、車体フレーム側に対応した形状のシート底面の構成上、U字ロック端部がシート端部から突出し、車体フレームに対しシートを装着することが困難となって、コンパクトで円滑なシート着脱操作が図られなかった。
【0006】
本発明は上記の点を考慮してなされたものであって、シート着脱操作に支障を来さず、コンパクトで円滑にシート底面にU字ロックを保持可能なバイク用U字ロックの収納構造の提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明では、車体フレーム側とシート側の一方に前後方向に突出する鈎片を設け、他方にこの鈎片を挿入してシートの少くとも上方への移動を拘束する係止部を設けてシート係止手段を構成し、この鈎片を係止部に係止させた後、この係止部を中心にシートを円弧運動させてシートを車体フレーム上に装着し、この状態でシートを車体フレームに対し固定するシートロック手段を、前記シート係止手段から前後方向に所定距離離れた位置に有し、U字を形成する開放側端部と連結部とからなるU字ロックと、その開放側端部同士を連結してロックするロック本体とからなる盗難防止用U字ロック装置をシートの下側に収納するバイク用U字ロックの収納構造において、前記シート底面に、前記U字ロックの前後方向の動きを規制する第1保持部と、左右方向の動きを規制する第2保持部を設け、車両前後方向に関し、前記第1保持部は前記シートロック手段側に、前記第2保持部は前記シート係止部側に設け、前記U字ロックの直線部を車両前後方向と平行に、且つシートの係止手段側の端部から、U字ロックの一部が突出した状態でこのU字ロックおよびロック本体を収納したことを特徴とするバイク用U字ロックの収納構造を提供する。
【0008】
この構成によれば、第1および第2の保持部により、U字ロックを前後左右方向に固定し、シート係止手段側、即ちシートから突出した第2保持部側を先に車体フレーム側に係止させ、その後この係止部を中心にシートを旋回させてU字ロックが突出していない側のシート端部を車体フレーム上にセットし、シートロック手段により固定することができる。したがって、シート底面スペースを有効に利用し、他の物品やフレーム構造に制約を与えることなく、コンパクトな構成が図られ、かつ円滑なシート着脱操作が可能なU字ロック収納構造が実現される。
【0009】
【発明の実施の形態】
好ましい実施の形態においては、前記U字ロックの両直線部間のシート底面に、前記ロック本体を固定保持したことを特徴としている。
【0010】
この構成によれば、U字形状の内部側にロック本体が固定保持されるため、シート底面のスペースが無駄なく有効に利用され、他の物品の収納スペースを狭めることなくコンパクトな構造が得られる。
【0011】
別の好ましい実施の形態においては、前記第1保持部は、前記U字ロックの連結部中央を外側から保持するC形受け具からなり、前記第2保持部は、前記U字ロックの両直線部をそれぞれ挿入して保持する左右2つのU字状ブラケットからなることを特徴としている。
【0012】
この構成によれば、U字ロックを収納する場合、まずその両直線部をシート底面から垂下する左右2つのU字状ブラケットに挿入して保持し、その後U字連結部を同じくシート底面から垂下するC形受け具内に挿入して保持する。これにより、簡単な構成で容易に確実にU字ロックをシート底面に固定保持することができる。
【0013】
さらに別の好ましい実施の形態においては、前記シートの前側に前記シートロック手段を有し、後側に前記シート係止手段を有することを特徴としている。
【0014】
この構成によれば、U字ロックをシート後方に突出させ、この後側をまず車体フレームに係止させ、その後シート前側を旋回させて前側を車体中央部でフレーム側にロックすることができ、円滑なシート着脱操作ができるとともに、シート後方のテールカウル内のスペースが有効に利用できる。
【0015】
【実施例】
図1は本発明が適用される自動二輪車の外観図であり、図2および図3は、その車体フレームの側面図および平面図である。この自動二輪車60の車体フレームは、ヘッドパイプ1と、左右のタンクレール2と、ダウンチューブ3と、リヤアームブラケット4と、リヤアーム62を支承するピボット5と、シートレール6と、このシートレール6の後部に設けたサブレール7(図2、図3)と、補強用バックステー8とにより構成される。ヘッドパイプ1にはハンドルのステアリング軸が装着され、その両側に、ステアリング軸に固定されたハンドルクラウンを介して左右フロントフォーク64が装着される。
【0016】
左右2本のタンクレール2間に燃料タンク61が支持される。この燃料タンク61の後方に隣接してダブルシート10が装着される。ダブルシート10の後方にはテールカウル53が装着され車体フレーム後部を覆う。テールカウル53の内側にはテールランプ54およびリヤフェンダー42が装着される。ダウンチューブ3はエンジン本体63を支持する。
【0017】
以下この自動二輪車の車体フレームについて、図2および図3を参照して、さらに詳しく説明する。ヘッドパイプ1は円筒体からなり、ハンドルのステアリング軸が回転可能に装着される。このヘッドパイプ1の上部には、前述のように、燃料タンク61を保持する2本の丸形メインパイプからなるタンクレール2が接合される。一方、ヘッドパイプ1の下部には、エンジン63を保持する2本の丸形メインパイプからなるダウンチューブ3が接合される。前記タンクレール2とダウンチューブ3は、それぞれパイプ後端でリヤアームブラケット4により結合されている。また、リヤアームブラケット4には、ピボットを保持するピボット孔5が形成されている。このピボット孔5に後輪を支持するリヤアーム62が装着される。
【0018】
前記タンクレール2の後端側には、ダブルシート10を支持する後方に延びる長い丸形パイプからなる2本のシートレール6が設けられている。また、シートレール6と前記リヤアームブラケット4の間には、シートレール6を補強するバックステー8が設けられ、シートレール6を支持補強している。前記2本のシートレール6は、前方側6aがライダーの脚をまたがらせるため幅狭に形成され、後方のタンデム側6bが横方向のスペースを確保するために幅広に形成され、またその後端6cは若干上方に折り曲げられている。
【0019】
2本のシートレール6のタンデム側6b上には、ダブルシート10のタンデム側10bを支持する小径パイプからなるサブレール7がそれぞれ設けられている。この2本のサブレール7は、ダブルシート10のタンデム側10bの荷重を受けるようにその中央部が上方かつ内方に突出してシートレール軸方向に沿ってそれぞれ設けられている。2本のサブレール7の後端はクロスメンバ7aで連結される。従って、2本のサブレール7によりダブルシート10のタンデム側10bの荷重を支持し、前方側10aに対し後方側10bが高く段違いになったダブルシート10全体をサブレール7を設けたシートレール6により確実に支持し、保持している。
【0020】
また、ダブルシート10の後方側10bを支持する2本のサブレール7は、小径パイプから構成されているため、図4に示すようにサブレール7間の左右の間隔内幅L1が広くなって雨具等の備品がその上方から挿入しやすくなり、ダブルシート10下のタンデム側スペースが物入れとして有効に利用できる。
【0021】
図4において、サブレール7はダブルシート10の底板11を直接支持している。これらのサブレール7およびシートレール6は左右のテールカウル53(図8)の側面を構成する部分41で覆われ、この部分41とリヤフェンダー42で囲まれた空間43が物品収納スペースとして利用される。
【0022】
前記ダブルシート10にはシートロック機構が備わる。このシートロック機構は、車体の左側中央側面に、キー孔52a(図1)が形成されており、そのキー孔にキーを挿入し操作することにより、キー孔がある操作部からワイヤを介してそのワイヤ先端に取付けられたロック爪が進退可能になってシートボトム底面側に穿設されたロック孔に係合自在に設けられている。ダブルシート10を車体フレームに装着することにより、ロック爪が弾発的にロック孔内に自動的に進入してロックされる。ロック解除の場合には、キーの操作により、ロック爪をロック孔から外してロックを解除する。
【0023】
以下図5〜図8を参照して、本発明の実施例に係るU字ロック収納構造について説明する。図5は、ダブルシートにU字ロックとロック本体からなるバイク盗難防止用のロック装置(図7)を格納できるようにした収納構造の例を示すものである。
【0024】
ダブルシート10を保持するシートボトム(底板)11には、タンデム側(後側)10bの後部の左右に配置したU字状ブラケット(保持部材)12とタンデム側10bの前部の中央に配置したC字断面の受け具13からなるU字ロック格納部Aと、このU字ロック格納部A内のU字ロックの左右両直線部の中間部に設けたロック本体格納部Bとを有している。このU字状ブラケット12およびC字断面の受け具13は、ともに樹脂モールド成型により、シートボトム11と一体に形成されている。
【0025】
ロック本体格納部Bは前記左右のU字状ブラケット12よりも僅か前方の中央位置に配置した支持金具16と、その支持金具16に取付けられたゴムバンド17と、前記C字受け具13よりも僅か前方に設けたピン18に係止するゴムバンド17の先端に取付けたフック19aを有する撮み19により構成されている。これにより、ダブルシート10の下部に設けた前記U字状ブラケット12とC字受け具13からなるU字ロック格納部Aに、U字ロック14が格納され、またこのU字ロック格納部の内側で、支持金具16とゴムバンド17とロックピン18とフック19aを有する撮み19からなるロック本体格納部Bには、ロック本体15が格納される。
【0026】
このダブルシート10には、図6に示すように、その前側に前述のシートロック機構52が備わり、後側には後述のシート係止機構70が備わる。このシート係止機構70は、シート後部の底板11に鈎片(フックブラケット)51が後方に突出して設けられ、この鈎片11を前記左右サブレール7間に設けたクロスメンバ7aの下面側に挿入することにより、シート後部の上方への動きが拘束され、シート10が車体フレーム側に係止される。
【0027】
ダブルシート10を車体に装着する場合には、まず、このシート後方の係止機構70により、ダブルシート10を車体フレーム側に係止する。その後、この係止機構70を中心にダブルシート10を円弧運動させ、シート前側を車体フレーム側に上から押し付けて、前述のようにシートロック機構52のロック爪を弾発的にロック孔に係合させて自動的にロックする。
【0028】
U字ロック14をダブルシート10へ格納する場合は、まず前記キーの操作により、ダブルシート10のロックを解除して、バイク用フレームからダブルシート10を取り外し、ダブルシート10の下部に設けたU字ロック格納部Aの左右2ケ所のU字状保持部12に2本のU字ロック14の先端側(開放側)14aをC1(図5)で示す状態で前方側から(図の左側から)挿着し、次にU字ロック14の底部側(連結部側)14bを上方に上げてC2で示す状態にし、さらに略水平になったU字ロック14を前方に移動してC3で示す状態にしてU字ロック14の連結部側14bをC字受け具13に係止することにより格納する。
【0029】
また、ロック装置のロック本体15をダブルシート10へ格納する場合は、前記U字ロック14を格納した後、そのU字ロック14の内側にロック本体15を位置させて、ロック本体格納部Bのフック19aを有する撮み19を摘んでフック19aをダブルシート10側に設けられたピン18に係止することにより、ゴムバンド17の抑え力で支持し格納する。これによって、U字ロック14およびロック本体15がダブルシート10の下部に確実に固定され格納される。
【0030】
このようにU字ロック装置を底板に保持したダブルシート10は、U字ロックの開放側両先端14aがシート後方に突出するため、車体フレームに対しそのまま上から装着しようとすれば、フレーム後端のクロスメンバ7a(図1、図2参照)が邪魔して装着できない。従って、シートを装着するときには、まずU字ロックの突出端部をクロスメンバ7aの下を通してからシートを後方にスライドさせるようにしてフレーム(クロスメンバ7a)の下面にシート側に設けた前記フックブラケット(鈎片)51(図6)を係止させる。その後、前述のように、シートを円弧運動させてシート前側のシートロック機構51(図6)によりシートを車体フレームにロックする。
【0031】
U字ロック14およびロック本体15をダブルシート10の下部から取り外す時には、シートロックを外してバイク用フレームからダブルシート10を取り外した状態で前記操作の逆操作を行うことにより、簡単に取り外すことができる。そして、U字ロック14およびロック本体15からなるバイク用盗難防止用のロック装置を用いてバイクの車輪と例えば鉄柱の間をこのロック装置でロックすることにより、盗難が防止される。
【0032】
図6は、上記実施例のシート後部側の構成配置図である。ダブルシート10の後部シートボトム11にフックブラケット(鈎片)51がボルト締めにより固定される。このフックブラケット51は、左右のサブレール7間にわたって連結固定されたクロスメンバ7aの下側に進入し、その下面に係合して上方への離脱を防止する。これらのフックブラケット51およびクロクメンバ7aによりシート係止機構70が構成される。また、車体中央部のシート下部には、シートロック機構52が備わる。このシートロック機構は、前述のように、ロック爪とロック孔(いずれも図示しない)からなり、シートをフレームに装着することにより、自動的に弾発的にロック爪がロック孔内に進入してロックされ、ロック解除のときには、車体中央部左側の側面に設けたキー孔52aにキーを差込んで回転し、ワイヤを介してロック爪をロック孔から引き抜くことによりロックが解除される。
【0033】
ダブルシート10のタンデムライダー側の後部はテールカバー53で覆われる。このテールカバー53の内側にはテールランプ54およびその下側にリヤフェンダ55が装着される。このテールカバー53で覆われた車体後部に、前述のように、クロスメンバ7aの下側を通してダブルシート10の後方に突出するU字ロック14の後端部が収まる。
【0034】
上記実施例においては、U字ロックの直線部開放側端部をシート後方に突出させ、U字ロック連結部を保持するC字受け具13がU字ロック14の前後方向の動きを規制する第1の保持部を構成し、直線部を保持する左右2つのU字ブラケット12が左右方向の動きを規制する第2の保持部を構成している。このような構成に代えて、U字ロックの連結部をシート後方に突出させ、各直線部を前後2つのU字ブラケット12(合計4つ)で保持し、U字ロック14をシート底面に装着した後、ロック本体15をU字ロック14の開放側端部に施錠してU字ロックの抜け落ちを防止してもよい。この場合には、前側2つのU字ブラケット12が、ロック本体15とともに、U字ロック14の前後方向の動きを規制する第1の保持部を構成し、後側2つのU字ブラケット12はU字ロック14の左右方向の動きを規制する第2の保持部を構成する。
【0035】
図8は本発明の別の実施例の構成説明図である。この例は、U字ロック14をダブルシート10の前側の底板11に取付け、その開放側端部をシート前方に突出させた構成である。この場合、シート前方に突出した部分のU字ロック14は、燃料タンク61(図1)の下側のスペース内に格納される。したがって、この例では、前記実施例と逆に、シートの上方への動きを規制するシート係止機構がシート前側に配置され、シートロック機構が後側に設けられる。シート装着時には、まず、突出したU字ロック14を燃料タンク下側に挿入するとともにシート係止機構(図示しない)でシートを燃料タンクあるいは車体フレームに設けた係止部材(図示しない)に係止させてシート前側をセットし、その後この前側のシート係止機構部を中心にシート後側を円弧運動させてシートを車体フレーム側に押圧して、シート後側に設けたシートロック機構(図示しない)を自動的にロックする。
【0036】
その他のU字ロック収納の構成および作用、収納方法等については前記実施例と同様である。
【0037】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明においては、第1の保持部(実施例ではC字受け具)および第2の保持部(実施例ではU字状ブラケット)により、U字ロックを前後方向および左右方向に固定し、シートから突出した第2保持部側を先に車体フレーム側に係止させ、その後この係止部を中心にシートを旋回させてU字ロックが突出していない側のシート端部を車体フレーム上にセットし、シートロック手段により固定することができる。したがって、シート底面スペースを有効に利用し、他の物品やフレーム構造に制約を与えることなく、コンパクトな構成が図られ、かつ円滑なシート着脱操作が可能なU字ロック収納構造を実現することができる。
【0038】
また、従来では段付シートの底面にU字ロックを収納する際に、U字ロックがシート端部から突出しないようにすると、U字ロックがシートボトムに対して離間する部分が生じスペースを無駄にする。またこの離間部分をなくすためにはシートボトム底部にU字ロックに沿わせるための無意味な部分を形成しなければならず収納空間が狭められる。これに対し本発明では、シート端部からU字ロックを突出させた状態でスペースを有効に利用することができ、特にメイン及びタンデムライダーの2人用ダブルシート等の段差のあるシートを有する自動二輪車に対し効果が大きい。
【0039】
また、前記U字ロックの両直線部間のシート底面に、前記ロック本体を固定保持する構成にすれば、U字形状の内部側にロック本体が固定保持されるため、シート底面のスペースが無駄なく有効に利用され、他の物品の収納スペースを狭めることなくコンパクトな構造が得られる。
【0040】
さらに、前記第1保持部は、前記U字ロックの連結部中央を外側から保持するC形受け具からなり、前記第2保持部は、前記U字ロックの両直線部をそれぞれ挿入して保持する左右2つのU字状ブラケットからなる構成とすれば、U字ロックを収納する場合、まずその両直線部をシート底面から垂下する左右2つのU字状ブラケットに挿入して保持し、その後U字連結部を同じくシート底面から垂下するC形受け具内に挿入して保持することができ、これにより、簡単な構成で容易に確実にU字ロックをシート底面に固定保持することができる。
【0041】
また、前記シートの前側に前記シートロック手段を有し、後側に前記シート係止手段を有する構成とすれば、U字ロックをシート後方に突出させ、この後側をまず車体フレームに係止させ、その後シート前側を旋回させて前側を車体中央部でフレーム側にロックすることができ、円滑なシート着脱操作ができるとともに、シート後方のテールカウル内のスペースが有効に利用できる。
【0042】
また、U字ロックをシート後部側に突出させれば、メイン運転者側のシート高さを低くすることができ、運転者の足つき性が向上して一時停止時等の安定性がよくなる。また、U字ロックをシート前部の燃料タンク側に突出させれば、シート後部下側の収納空間が広くなりスペースの有効利用が図られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される自動二輪車の外観図。
【図2】図1の自動二輪車の車体フレームの側面図。
【図3】図2のフレームの平面図。
【図4】図2のA−A矢視図。
【図5】本発明に係るU字ロックの収納方法説明図。
【図6】本発明が適用されるダブルシートの着脱操作の説明図。
【図7】U字ロック装置の基本構成図。
【図8】本発明の別の実施例の構成説明図。
【符号の説明】
6:シートレール、7:サブレール、7a:クロスメンバ、
10:ダブルシート、11:底板、12:U字状ブラケット(保持部材)、
13:C字受け具、14:U字ロック、15:ロック本体、16:支持金具、
17:ゴムバンド、18:ロックピン、19:撮み、
52:シートロック機構、70:シート係止機構。
【発明の属する技術分野】
本発明は、バイク用U字ロックの収納構造に関し、特に2人乗り用のダブルシート底面にU字ロックを保持する収納構造に関するものである。なお、ダブルシートとは、バイク運転者のライダー用シートの後部にタンデムライダー用のシートが分離しないで連続して一体に形成された2人乗り用のシートをいう。
【0002】
【従来の技術】
自動二輪車や鞍乗型の三輪車等のバイクは、駐車時の保管や盗難防止等のためにU字ロックが用いられる。このU字ロックは、U字形状に曲ったU字ロック棒を車輪のタイヤと例えば道路脇あるいは駐車場の支柱との間に装着して連結し、その開放側端部同士をロック本体で閉じて分離できなくするものである。このようなU字ロックは、走行中は車両本体内に収納しておかなければならない。
【0003】
従来、このU字ロックは、車体シート下あるいは車体後部の物品収納ケース内に収納保持したり、車体フレーム側に取付け部材を用いて保持していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、U字ロックは比較的形状(長さ)が大きく、物品収納ケース内に収納した場合、コンパクトな収納形態とならず他の物品の収納スペースを大きく制約しスペースの有効利用が図られなかった、また、車体フレーム側に取付け部材を介して保持する場合にも、フレーム内でのスペース的制約が多く、他部品との干渉を避けたコンパクトな配置が得られずフレームの簡素化が図られなかった。
【0005】
また、このようなU字ロックを、他の収納物品やフレームに制約されないシート底面に取付けようとしても、車体フレーム側に対応した形状のシート底面の構成上、U字ロック端部がシート端部から突出し、車体フレームに対しシートを装着することが困難となって、コンパクトで円滑なシート着脱操作が図られなかった。
【0006】
本発明は上記の点を考慮してなされたものであって、シート着脱操作に支障を来さず、コンパクトで円滑にシート底面にU字ロックを保持可能なバイク用U字ロックの収納構造の提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明では、車体フレーム側とシート側の一方に前後方向に突出する鈎片を設け、他方にこの鈎片を挿入してシートの少くとも上方への移動を拘束する係止部を設けてシート係止手段を構成し、この鈎片を係止部に係止させた後、この係止部を中心にシートを円弧運動させてシートを車体フレーム上に装着し、この状態でシートを車体フレームに対し固定するシートロック手段を、前記シート係止手段から前後方向に所定距離離れた位置に有し、U字を形成する開放側端部と連結部とからなるU字ロックと、その開放側端部同士を連結してロックするロック本体とからなる盗難防止用U字ロック装置をシートの下側に収納するバイク用U字ロックの収納構造において、前記シート底面に、前記U字ロックの前後方向の動きを規制する第1保持部と、左右方向の動きを規制する第2保持部を設け、車両前後方向に関し、前記第1保持部は前記シートロック手段側に、前記第2保持部は前記シート係止部側に設け、前記U字ロックの直線部を車両前後方向と平行に、且つシートの係止手段側の端部から、U字ロックの一部が突出した状態でこのU字ロックおよびロック本体を収納したことを特徴とするバイク用U字ロックの収納構造を提供する。
【0008】
この構成によれば、第1および第2の保持部により、U字ロックを前後左右方向に固定し、シート係止手段側、即ちシートから突出した第2保持部側を先に車体フレーム側に係止させ、その後この係止部を中心にシートを旋回させてU字ロックが突出していない側のシート端部を車体フレーム上にセットし、シートロック手段により固定することができる。したがって、シート底面スペースを有効に利用し、他の物品やフレーム構造に制約を与えることなく、コンパクトな構成が図られ、かつ円滑なシート着脱操作が可能なU字ロック収納構造が実現される。
【0009】
【発明の実施の形態】
好ましい実施の形態においては、前記U字ロックの両直線部間のシート底面に、前記ロック本体を固定保持したことを特徴としている。
【0010】
この構成によれば、U字形状の内部側にロック本体が固定保持されるため、シート底面のスペースが無駄なく有効に利用され、他の物品の収納スペースを狭めることなくコンパクトな構造が得られる。
【0011】
別の好ましい実施の形態においては、前記第1保持部は、前記U字ロックの連結部中央を外側から保持するC形受け具からなり、前記第2保持部は、前記U字ロックの両直線部をそれぞれ挿入して保持する左右2つのU字状ブラケットからなることを特徴としている。
【0012】
この構成によれば、U字ロックを収納する場合、まずその両直線部をシート底面から垂下する左右2つのU字状ブラケットに挿入して保持し、その後U字連結部を同じくシート底面から垂下するC形受け具内に挿入して保持する。これにより、簡単な構成で容易に確実にU字ロックをシート底面に固定保持することができる。
【0013】
さらに別の好ましい実施の形態においては、前記シートの前側に前記シートロック手段を有し、後側に前記シート係止手段を有することを特徴としている。
【0014】
この構成によれば、U字ロックをシート後方に突出させ、この後側をまず車体フレームに係止させ、その後シート前側を旋回させて前側を車体中央部でフレーム側にロックすることができ、円滑なシート着脱操作ができるとともに、シート後方のテールカウル内のスペースが有効に利用できる。
【0015】
【実施例】
図1は本発明が適用される自動二輪車の外観図であり、図2および図3は、その車体フレームの側面図および平面図である。この自動二輪車60の車体フレームは、ヘッドパイプ1と、左右のタンクレール2と、ダウンチューブ3と、リヤアームブラケット4と、リヤアーム62を支承するピボット5と、シートレール6と、このシートレール6の後部に設けたサブレール7(図2、図3)と、補強用バックステー8とにより構成される。ヘッドパイプ1にはハンドルのステアリング軸が装着され、その両側に、ステアリング軸に固定されたハンドルクラウンを介して左右フロントフォーク64が装着される。
【0016】
左右2本のタンクレール2間に燃料タンク61が支持される。この燃料タンク61の後方に隣接してダブルシート10が装着される。ダブルシート10の後方にはテールカウル53が装着され車体フレーム後部を覆う。テールカウル53の内側にはテールランプ54およびリヤフェンダー42が装着される。ダウンチューブ3はエンジン本体63を支持する。
【0017】
以下この自動二輪車の車体フレームについて、図2および図3を参照して、さらに詳しく説明する。ヘッドパイプ1は円筒体からなり、ハンドルのステアリング軸が回転可能に装着される。このヘッドパイプ1の上部には、前述のように、燃料タンク61を保持する2本の丸形メインパイプからなるタンクレール2が接合される。一方、ヘッドパイプ1の下部には、エンジン63を保持する2本の丸形メインパイプからなるダウンチューブ3が接合される。前記タンクレール2とダウンチューブ3は、それぞれパイプ後端でリヤアームブラケット4により結合されている。また、リヤアームブラケット4には、ピボットを保持するピボット孔5が形成されている。このピボット孔5に後輪を支持するリヤアーム62が装着される。
【0018】
前記タンクレール2の後端側には、ダブルシート10を支持する後方に延びる長い丸形パイプからなる2本のシートレール6が設けられている。また、シートレール6と前記リヤアームブラケット4の間には、シートレール6を補強するバックステー8が設けられ、シートレール6を支持補強している。前記2本のシートレール6は、前方側6aがライダーの脚をまたがらせるため幅狭に形成され、後方のタンデム側6bが横方向のスペースを確保するために幅広に形成され、またその後端6cは若干上方に折り曲げられている。
【0019】
2本のシートレール6のタンデム側6b上には、ダブルシート10のタンデム側10bを支持する小径パイプからなるサブレール7がそれぞれ設けられている。この2本のサブレール7は、ダブルシート10のタンデム側10bの荷重を受けるようにその中央部が上方かつ内方に突出してシートレール軸方向に沿ってそれぞれ設けられている。2本のサブレール7の後端はクロスメンバ7aで連結される。従って、2本のサブレール7によりダブルシート10のタンデム側10bの荷重を支持し、前方側10aに対し後方側10bが高く段違いになったダブルシート10全体をサブレール7を設けたシートレール6により確実に支持し、保持している。
【0020】
また、ダブルシート10の後方側10bを支持する2本のサブレール7は、小径パイプから構成されているため、図4に示すようにサブレール7間の左右の間隔内幅L1が広くなって雨具等の備品がその上方から挿入しやすくなり、ダブルシート10下のタンデム側スペースが物入れとして有効に利用できる。
【0021】
図4において、サブレール7はダブルシート10の底板11を直接支持している。これらのサブレール7およびシートレール6は左右のテールカウル53(図8)の側面を構成する部分41で覆われ、この部分41とリヤフェンダー42で囲まれた空間43が物品収納スペースとして利用される。
【0022】
前記ダブルシート10にはシートロック機構が備わる。このシートロック機構は、車体の左側中央側面に、キー孔52a(図1)が形成されており、そのキー孔にキーを挿入し操作することにより、キー孔がある操作部からワイヤを介してそのワイヤ先端に取付けられたロック爪が進退可能になってシートボトム底面側に穿設されたロック孔に係合自在に設けられている。ダブルシート10を車体フレームに装着することにより、ロック爪が弾発的にロック孔内に自動的に進入してロックされる。ロック解除の場合には、キーの操作により、ロック爪をロック孔から外してロックを解除する。
【0023】
以下図5〜図8を参照して、本発明の実施例に係るU字ロック収納構造について説明する。図5は、ダブルシートにU字ロックとロック本体からなるバイク盗難防止用のロック装置(図7)を格納できるようにした収納構造の例を示すものである。
【0024】
ダブルシート10を保持するシートボトム(底板)11には、タンデム側(後側)10bの後部の左右に配置したU字状ブラケット(保持部材)12とタンデム側10bの前部の中央に配置したC字断面の受け具13からなるU字ロック格納部Aと、このU字ロック格納部A内のU字ロックの左右両直線部の中間部に設けたロック本体格納部Bとを有している。このU字状ブラケット12およびC字断面の受け具13は、ともに樹脂モールド成型により、シートボトム11と一体に形成されている。
【0025】
ロック本体格納部Bは前記左右のU字状ブラケット12よりも僅か前方の中央位置に配置した支持金具16と、その支持金具16に取付けられたゴムバンド17と、前記C字受け具13よりも僅か前方に設けたピン18に係止するゴムバンド17の先端に取付けたフック19aを有する撮み19により構成されている。これにより、ダブルシート10の下部に設けた前記U字状ブラケット12とC字受け具13からなるU字ロック格納部Aに、U字ロック14が格納され、またこのU字ロック格納部の内側で、支持金具16とゴムバンド17とロックピン18とフック19aを有する撮み19からなるロック本体格納部Bには、ロック本体15が格納される。
【0026】
このダブルシート10には、図6に示すように、その前側に前述のシートロック機構52が備わり、後側には後述のシート係止機構70が備わる。このシート係止機構70は、シート後部の底板11に鈎片(フックブラケット)51が後方に突出して設けられ、この鈎片11を前記左右サブレール7間に設けたクロスメンバ7aの下面側に挿入することにより、シート後部の上方への動きが拘束され、シート10が車体フレーム側に係止される。
【0027】
ダブルシート10を車体に装着する場合には、まず、このシート後方の係止機構70により、ダブルシート10を車体フレーム側に係止する。その後、この係止機構70を中心にダブルシート10を円弧運動させ、シート前側を車体フレーム側に上から押し付けて、前述のようにシートロック機構52のロック爪を弾発的にロック孔に係合させて自動的にロックする。
【0028】
U字ロック14をダブルシート10へ格納する場合は、まず前記キーの操作により、ダブルシート10のロックを解除して、バイク用フレームからダブルシート10を取り外し、ダブルシート10の下部に設けたU字ロック格納部Aの左右2ケ所のU字状保持部12に2本のU字ロック14の先端側(開放側)14aをC1(図5)で示す状態で前方側から(図の左側から)挿着し、次にU字ロック14の底部側(連結部側)14bを上方に上げてC2で示す状態にし、さらに略水平になったU字ロック14を前方に移動してC3で示す状態にしてU字ロック14の連結部側14bをC字受け具13に係止することにより格納する。
【0029】
また、ロック装置のロック本体15をダブルシート10へ格納する場合は、前記U字ロック14を格納した後、そのU字ロック14の内側にロック本体15を位置させて、ロック本体格納部Bのフック19aを有する撮み19を摘んでフック19aをダブルシート10側に設けられたピン18に係止することにより、ゴムバンド17の抑え力で支持し格納する。これによって、U字ロック14およびロック本体15がダブルシート10の下部に確実に固定され格納される。
【0030】
このようにU字ロック装置を底板に保持したダブルシート10は、U字ロックの開放側両先端14aがシート後方に突出するため、車体フレームに対しそのまま上から装着しようとすれば、フレーム後端のクロスメンバ7a(図1、図2参照)が邪魔して装着できない。従って、シートを装着するときには、まずU字ロックの突出端部をクロスメンバ7aの下を通してからシートを後方にスライドさせるようにしてフレーム(クロスメンバ7a)の下面にシート側に設けた前記フックブラケット(鈎片)51(図6)を係止させる。その後、前述のように、シートを円弧運動させてシート前側のシートロック機構51(図6)によりシートを車体フレームにロックする。
【0031】
U字ロック14およびロック本体15をダブルシート10の下部から取り外す時には、シートロックを外してバイク用フレームからダブルシート10を取り外した状態で前記操作の逆操作を行うことにより、簡単に取り外すことができる。そして、U字ロック14およびロック本体15からなるバイク用盗難防止用のロック装置を用いてバイクの車輪と例えば鉄柱の間をこのロック装置でロックすることにより、盗難が防止される。
【0032】
図6は、上記実施例のシート後部側の構成配置図である。ダブルシート10の後部シートボトム11にフックブラケット(鈎片)51がボルト締めにより固定される。このフックブラケット51は、左右のサブレール7間にわたって連結固定されたクロスメンバ7aの下側に進入し、その下面に係合して上方への離脱を防止する。これらのフックブラケット51およびクロクメンバ7aによりシート係止機構70が構成される。また、車体中央部のシート下部には、シートロック機構52が備わる。このシートロック機構は、前述のように、ロック爪とロック孔(いずれも図示しない)からなり、シートをフレームに装着することにより、自動的に弾発的にロック爪がロック孔内に進入してロックされ、ロック解除のときには、車体中央部左側の側面に設けたキー孔52aにキーを差込んで回転し、ワイヤを介してロック爪をロック孔から引き抜くことによりロックが解除される。
【0033】
ダブルシート10のタンデムライダー側の後部はテールカバー53で覆われる。このテールカバー53の内側にはテールランプ54およびその下側にリヤフェンダ55が装着される。このテールカバー53で覆われた車体後部に、前述のように、クロスメンバ7aの下側を通してダブルシート10の後方に突出するU字ロック14の後端部が収まる。
【0034】
上記実施例においては、U字ロックの直線部開放側端部をシート後方に突出させ、U字ロック連結部を保持するC字受け具13がU字ロック14の前後方向の動きを規制する第1の保持部を構成し、直線部を保持する左右2つのU字ブラケット12が左右方向の動きを規制する第2の保持部を構成している。このような構成に代えて、U字ロックの連結部をシート後方に突出させ、各直線部を前後2つのU字ブラケット12(合計4つ)で保持し、U字ロック14をシート底面に装着した後、ロック本体15をU字ロック14の開放側端部に施錠してU字ロックの抜け落ちを防止してもよい。この場合には、前側2つのU字ブラケット12が、ロック本体15とともに、U字ロック14の前後方向の動きを規制する第1の保持部を構成し、後側2つのU字ブラケット12はU字ロック14の左右方向の動きを規制する第2の保持部を構成する。
【0035】
図8は本発明の別の実施例の構成説明図である。この例は、U字ロック14をダブルシート10の前側の底板11に取付け、その開放側端部をシート前方に突出させた構成である。この場合、シート前方に突出した部分のU字ロック14は、燃料タンク61(図1)の下側のスペース内に格納される。したがって、この例では、前記実施例と逆に、シートの上方への動きを規制するシート係止機構がシート前側に配置され、シートロック機構が後側に設けられる。シート装着時には、まず、突出したU字ロック14を燃料タンク下側に挿入するとともにシート係止機構(図示しない)でシートを燃料タンクあるいは車体フレームに設けた係止部材(図示しない)に係止させてシート前側をセットし、その後この前側のシート係止機構部を中心にシート後側を円弧運動させてシートを車体フレーム側に押圧して、シート後側に設けたシートロック機構(図示しない)を自動的にロックする。
【0036】
その他のU字ロック収納の構成および作用、収納方法等については前記実施例と同様である。
【0037】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明においては、第1の保持部(実施例ではC字受け具)および第2の保持部(実施例ではU字状ブラケット)により、U字ロックを前後方向および左右方向に固定し、シートから突出した第2保持部側を先に車体フレーム側に係止させ、その後この係止部を中心にシートを旋回させてU字ロックが突出していない側のシート端部を車体フレーム上にセットし、シートロック手段により固定することができる。したがって、シート底面スペースを有効に利用し、他の物品やフレーム構造に制約を与えることなく、コンパクトな構成が図られ、かつ円滑なシート着脱操作が可能なU字ロック収納構造を実現することができる。
【0038】
また、従来では段付シートの底面にU字ロックを収納する際に、U字ロックがシート端部から突出しないようにすると、U字ロックがシートボトムに対して離間する部分が生じスペースを無駄にする。またこの離間部分をなくすためにはシートボトム底部にU字ロックに沿わせるための無意味な部分を形成しなければならず収納空間が狭められる。これに対し本発明では、シート端部からU字ロックを突出させた状態でスペースを有効に利用することができ、特にメイン及びタンデムライダーの2人用ダブルシート等の段差のあるシートを有する自動二輪車に対し効果が大きい。
【0039】
また、前記U字ロックの両直線部間のシート底面に、前記ロック本体を固定保持する構成にすれば、U字形状の内部側にロック本体が固定保持されるため、シート底面のスペースが無駄なく有効に利用され、他の物品の収納スペースを狭めることなくコンパクトな構造が得られる。
【0040】
さらに、前記第1保持部は、前記U字ロックの連結部中央を外側から保持するC形受け具からなり、前記第2保持部は、前記U字ロックの両直線部をそれぞれ挿入して保持する左右2つのU字状ブラケットからなる構成とすれば、U字ロックを収納する場合、まずその両直線部をシート底面から垂下する左右2つのU字状ブラケットに挿入して保持し、その後U字連結部を同じくシート底面から垂下するC形受け具内に挿入して保持することができ、これにより、簡単な構成で容易に確実にU字ロックをシート底面に固定保持することができる。
【0041】
また、前記シートの前側に前記シートロック手段を有し、後側に前記シート係止手段を有する構成とすれば、U字ロックをシート後方に突出させ、この後側をまず車体フレームに係止させ、その後シート前側を旋回させて前側を車体中央部でフレーム側にロックすることができ、円滑なシート着脱操作ができるとともに、シート後方のテールカウル内のスペースが有効に利用できる。
【0042】
また、U字ロックをシート後部側に突出させれば、メイン運転者側のシート高さを低くすることができ、運転者の足つき性が向上して一時停止時等の安定性がよくなる。また、U字ロックをシート前部の燃料タンク側に突出させれば、シート後部下側の収納空間が広くなりスペースの有効利用が図られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される自動二輪車の外観図。
【図2】図1の自動二輪車の車体フレームの側面図。
【図3】図2のフレームの平面図。
【図4】図2のA−A矢視図。
【図5】本発明に係るU字ロックの収納方法説明図。
【図6】本発明が適用されるダブルシートの着脱操作の説明図。
【図7】U字ロック装置の基本構成図。
【図8】本発明の別の実施例の構成説明図。
【符号の説明】
6:シートレール、7:サブレール、7a:クロスメンバ、
10:ダブルシート、11:底板、12:U字状ブラケット(保持部材)、
13:C字受け具、14:U字ロック、15:ロック本体、16:支持金具、
17:ゴムバンド、18:ロックピン、19:撮み、
52:シートロック機構、70:シート係止機構。
Claims (4)
- 車体フレーム側とシート側の一方に前後方向に突出する鈎片を設け、他方にこの鈎片を挿入して少くともシートの上方への移動を拘束する係止部を設けてシート係止手段を構成し、
この鈎片を係止部に係止させた後、この係止部を中心にシートを円弧運動させてシートを車体フレーム上に装着し、この状態でシートを車体フレームに対し固定するシートロック手段を、前記シート係止手段から前後方向に所定距離離れた位置に有し、
U字を形成する開放側端部と連結部とからなるU字ロックと、その開放側端部同士を連結してロックするロック本体とからなる盗難防止用U字ロック装置をシートの下側に収納するバイク用U字ロックの収納構造において、
前記シート底面に、前記U字ロックの前後方向の動きを規制する第1保持部と、左右方向の動きを規制する第2保持部を設け、
車両前後方向に関し、前記第1保持部は前記シートロック手段側に、前記第2保持部は前記シート係止部側に設け、
前記U字ロックの直線部を車両前後方向と平行に、且つシートの係止手段側の端部からU字ロックの一部が突出した状態でこのU字ロックおよびロック本体を収納したことを特徴とするバイク用U字ロックの収納構造。 - 前記U字ロックの両直線部間のシート底面に、前記ロック本体を固定保持したことを特徴とする請求項1に記載のバイク用U字ロックの収納構造。
- 前記第1保持部は、前記U字ロックの連結部中央を外側から保持するC字形受け具からなり、
前記第2保持部は、前記U字ロックの両直線部をそれぞれ挿入して保持する左右2つのU字状ブラケットからなることを特徴とする請求項1または2に記載のバイク用U字ロックの収納構造。 - 前記シートの前側に前記シートロック手段を有し、後側に前記シート係止手段を有することを特徴とする請求項1、2または3に記載のバイク用U字ロックの収納構造。
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