JP3557843B2 - リフロー装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子部品を基板に半田付けするためのリフロー装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電子部品は、基板の電極上に形成された半田部上に搭載された後、リフロー装置へ送られて半田付けがなされる。リフロー装置は、基板をコンベヤにより搬送しながら、基板をヒータで加熱することにより半田部を溶融させ、次いで冷却して溶融した半田部を固化させることにより、電子部品を電極上に半田付けするようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
電子部品の半田付けのために、フラックスが使用される。フラックスは、クリーム半田に混入したり、あるいは半田プリコート部上に塗布するなどして使用される。基板をコンベヤで搬送しながら加熱する際には、フラックスは気化してガスとなり、排ガスとともにリフロー装置から外界へ放出される。しかしながらフラックスを含む排ガスが外界へ放出されると環境上の問題を生じることから、排ガス中のフラックスを回収することが望ましい。
【0004】
そこで本発明は、排ガス中にガス化して含まれるフラックスを効率よく回収できるリフロー装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、本体ボックスと、本体ボックス内を基板を搬送するコンベヤと、コンベヤに沿って配設されて基板を加熱するヒータおよびファンと、本体ボックスの上部から排出される排ガスを外界へ導出するための排気ダクトと、本体ボックスと排気ダクトの間に配設されたフラックス回収部とを備えたリフロー装置であって、前記ヒータおよび前記ファンは前記コンベアの上方に設けられた内室の内部に設けられており、またフラックス回収部が、本体ボックスと排気ダクトを接続する外管と、外管の内部にあって互いに間隔をあけて傾斜姿勢で多段に斜設された板体と、板体の上流側端部に冷風を吹き当てるファンと、板体の下流側側端部の下方にあって板体に吹き当ることにより結露して液化し板体に沿って流下したフラックスを回収する回収手段とから構成した。また前記内室の下流側上部に排ガスを前記フラックス回収部へ導出するためのファンと排気部を設けた。
【0006】
【発明の実施の形態】
上記構成の本発明によれば、排ガス中に含まれるフラックスを板体に当てて液化させ、板体に沿って流下させて回収することができる。
【0007】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施の形態のリフロー装置の断面図、図2は、同リフロー装置のフラックス回収部の断面図、図3は同リフロー装置のフラックス回収部の板体の断面図である。
【0008】
まず、図1を参照してリフロー装置の全体構造を説明する。1は本体ボックスであり、その内部にはコンベヤ2が水平に配設されている。コンベヤ2は基板3を左方へ搬送する。基板3の電極上には半田部4が形成されて電子部品5が搭載されている。
【0009】
コンベヤ2の上方には内室6が設置されており、内室6の内部にはヒータ7とファン8がコンベヤ2による基板3の搬送路に沿うように配設されている。内室6の上流側上部と下流側上部にはそれぞれ排気部11、12が設けられている。一方の排気部11の側部にはファン13が設けられており、またファン13に対向する本体ボックス1の上部には排気ダクト14が設置されている。また他方の排気部12の側部にもファン15が設けられている。ファン15に対向する本体ボックス1の上部にはフラックス回収部20が設けられており、フラックス回収部20には排気ダクト16が接続されている。
【0010】
次に、図2および図3を参照して、フラックス回収部20の構造を説明する。21は本体ボックス1と排気ダクト16を接続する外管である。外管21の内部には、断面カギ型の板体22が互いに間隔をおいて多段に積層して配設されている。図2に示すように板体22は傾斜姿勢で斜設されている。板体22の上流側側端部に対向する外管21には窓部23が開口されており、窓部23の外方には冷却ファン24が設置されている。また板体22の下流側側端部の下方には受皿25が設置されており、受皿25にはドレイン用コック26が設けられている。図3において、27は液化したフラックスである。
【0011】
このリフロー装置は上記のような構成より成り、次に動作を説明する。図1において、基板3はコンベヤ2により右方へ搬送される。その間に、基板3はヒータ7で加熱された空気がファン8で吹き当てられることにより加熱され、半田部4は溶融する。次いで基板3は下流側のファン8により冷却され、溶融した半田部4は固化して電子部品5は基板3に半田付けされる。
【0012】
半田部4にはフラックスが混入あるいは塗布されており、フラックスはヒータ7の熱で加熱されることによりガス化する。リフロー中にはファン13、15は回転しており、内室6内のガス化したフラックスを含む排ガスは、排気部11、12から導出され、排気ダクト14、16を通って外界へ放出される。このうち、下流側の排気部12から導出された排ガスはフラックス回収部20を通って排気ダクト16へ送り出される。
【0013】
図2および図3において、冷却ファン24が回転することにより冷風は板体22に吹き当てられ、板体22は冷却されている。したがって排ガス中のフラックスは板体22に吹き当って冷却され、結露して液化する。液化したフラックス27は下方の板体22上に滴下し、傾斜姿勢の板体22に沿って流下して受皿25上に滴下する。この場合、冷却ファン24から送風される冷風に押されてフラックス27は板体22に沿って速かに流下し、受皿25上に滴下する。そして受皿25上に溜まったフラックス27はドレイン用コック26を開いて取り出される。なお液化したフラックスが排気ファン15やコンベヤ2で搬送される基板3上に落下すると、排気ファン15の回転むらや故障を生じ、また基板3を劣化させる。
【0014】
以上のようにこのリフロー装置によれば、排ガス中にガス化して混入するフラックスを効率よく回収することができる。以上のように本発明は、フラックス回収部20は高温状態でフラックスがガス化しやすい下流側の排気ダクト16にのみ設けているまたフラックス回収部は、本体ボックス内にチッソガスを供給するチッソリフロー装置にも適用できる。
【0015】
本発明によれば、排ガス中に含まれるガス化したフラックスを効率よく液化させて速かに回収できるので、フラックスを含む排ガスが外界へ放出されて環境上の問題を生じるのを解消することができる。また液化したフラックスは板体に沿って速かに流下するので、本体ボックス内の基板などに落下することはなく、したがって基板などに悪影響を与えることもない。また傾斜姿勢で斜設された板体の上流側側端部にファンにより冷却を吹き当てることにより、その冷風に押されてフラックスは板体に沿って速かに流下し、板体の下流側側端部の下方に設けられた回収手段に滴下して回収できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態のリフロー装置の断面図
【図2】本発明の一実施の形態のリフロー装置のフラックス回収部の断面図
【図3】本発明の一実施の形態のリフロー装置のフラックス回収部の板体の断面図
【符号の説明】
1 本体ボックス
2 コンベヤ
3 基板
4 半田部
5 電子部品
7 ヒータ
8 ファン
16 排気ダクト
20 フラックス回収部
21 外管
22 板体
24 冷却ファン
25 受皿
26 ドレイン用コック
27 フラックス

Claims (1)

  1. 本体ボックスと、本体ボックス内を基板を搬送するコンベヤと、コンベヤに沿って配設されて基板を加熱するヒータおよびファンと、本体ボックスの上部から排出される排ガスを外界へ導出するための排気ダクトと、本体ボックスと排気ダクトの間に配設されたフラックス回収部とを備えたリフロー装置であって、前記ヒータおよび前記ファンは前記コンベアの上方に設けられた内室の内部に設けられており、またフラックス回収部が、本体ボックスと排気ダクトを接続する外管と、外管の内部にあって互いに間隔をあけて傾斜姿勢で多段に斜設された板体と、板体の上流側端部に冷風を吹き当てるファンと、板体の下流側側端部の下方にあって板体に吹き当ることにより結露して液化し板体に沿って流下したフラックスを回収する回収手段とから成り、且つ前記内室の下流側上部に排ガスを前記フラックス回収部へ導出するためのファンと排気部を設けたことを特徴とするリフロー装置。
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