JP3557510B2 - 半導体装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体集積回路のような半導体装置に関し、特に、半導体基板の内部回路をサージ電流のような過大電流から保護するための保護回路およびこの保護回路に関連して生じる漏洩電流に起因する耐圧性の低下防止を図るためのガードリング機構が設けられた半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体基板に集積回路が組み込まれた半導体集積回路では、回路の入力パッドに静電気等によって過大な電圧が印加し、そのために入力パッドに接続された内部回路にサージ電流が流れると、この内部回路が損傷を受ける。
このサージ電流による内部回路の損傷を防止するために、半導体基板にソース・ドレインが形成されたMOSトランジスタを利用して、過大なサージ電流が内部回路に入力することを防止するためのバイパス路が形成される。
このMOSトランジスタは、通常の電流に対してはソースドレイン間のチャンネルを遮断することにより、バイパス路を遮断するが、サージ電流のような過大な電流に対してはチャンネルを連通させることにより、バイパス路を連通させ、過大電流の内部回路への流入を阻止する。
【0003】
このようなMOSトランジスタを保護回路として利用した半導体装置では、このMOSトランジスタのソースドレイン間に生じるキャリアの一部が、この保護回路の周辺に形成された他の回路部分に流れると、半導体装置の耐圧性の低下を招くおそれがある。
そこで、MOSトランジスタで構成される保護回路から漏れ出るキャリアが保護回路の周辺の回路部分に移動することを防止するために、保護回路と周辺の回路部分との間に、保護回路からの漏洩キャリアを吸収するウエル領域を備えるガードリンク機構が形成される。
【0004】
ガードリング機構では、例えば基板がp型半導体基板から成るとき、そのウエル領域は、半導体基板の導電型と反対の導電型であるn型で構成され、またn型の高濃度不純物領域で、電源線に接続される。また、半導体基板がp型のとき保護回路のMOSトランジスタは、nチャンネル型のMOSトランジスタが用いられる。
このガードリング機構によれば、保護回路のn型MOSトランジスタのソースドレイン間に生じるキャリアが、n型ウエル領域を経て、そのn型高濃度不純物領域に印加される正電源電位により吸収されることから、このキャリアに起因する耐圧性の低下を防止することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来の前記ガードリング機構では、そのウエル部に形成されるn型高濃度不純物領域、p型半導体基板およびMOSトランジスタのn型不純物領域からなるドレインとが、それぞれコレクタ、ベースおよびエミッタとして機能する寄生NPNトランジスタを形成する。
この寄生トランジスタは、入力パッドに半導体基板の電位よりも低い電圧が作用すると、そのベース電位である基板電位がエミッタ電位である前記ドレイン電位よりも高くなることから、導通する。また、この寄生トランジスタが導通状態におかれる状況では、前記ドレインをエミッタとする前記寄生トランジスタと同等な、ガードリング機構以外の寄生NPNトランジスタは導通する。
【0006】
これら寄生トランジスタの導通は、回路動作の上で、種々の不都合を招く。そのため、内部回路を過大電流から保護するための保護回路およびこの保護回路に関連して生じる漏洩電流による耐圧性の低下防止を図るためのガードリング機構が設けられた半導体装置の寄生トランジスタの導通を阻止する技術が望まれていた。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、以上の点を解決するために、次の構成を採用する。
〈構成〉
本発明は、入力パッドを経て入力信号を受ける内部回路が組み込まれたn型またはp型のいずれか一方の導電型を有する半導体基板と、入力パッドに加わるサージ電流から内部回路を保護すべく半導体基板に組み込まれた、ソースおよびドレインを有するMOSトランジスタを備える保護回路と、保護回路のMOSトランジスタから内部回路への漏洩電流を遮断すべく半導体基板に、保護回路のMOSトランジスタと内部回路との間に形成されるガードリング機構とを含む半導体装置において、ガードリング機構が、半導体基板の導電型と異なる他方の導電型を有するウエル領域と、該ウエル領域の表面に互いに間隔をおいて形成され相互に異なる導電型を有しかつ前記MOSトランジスタに順方向電流を供給すべく相互にほぼ等しい電圧が印加される一対の高濃度不純物領域とを備え、ウエル領域の該ウエル領域と同一導電型の一方の高濃度不純物領域、半導体基板および前記MOSトランジスタのドレイン領域をそれぞれコレクタ、ベースおよびエミッタとする第1の寄生トランジスタと、ウエル領域の他方の高濃度不純物領域、ウエル領域および半導体基板をそれぞれエミッタ、ベースおよびコレクタとする第2の寄生トランジスタが構成されることを特徴とする。
【0008】
〈作用〉
本発明に係る半導体装置では、第1の寄生トランジスタを導通状態におくような状況、例えば入力パッドにサージ電流が入力することにより、前記MOSトランジスタのドレイン電位が半導体基板の電位よりも低下すると、このMOSトランジスタのドレイン電位をエミッタ電位とし、半導体基板電位をベースとする第1の寄生トランジスタおよびこれと並列的に構成される同等な、ガードリング機構以外の寄生トランジスタが導通する。
第1の寄生トランジスタが導通すると、そのコレクタからベースへ向けて流れる電流に対してウエル部での寄生抵抗が発生し、その電圧降下によって第2の寄生トランジスタのエミッタ電位に対するベース電位が下がる。このベース電位の降下により、第2の寄生トランジスタが導通する。
この第2の寄生トランジスタの導通により、半導体基板を経て、前記MOSトランジスタのドレイン電位が上昇する。
【0009】
そのため、第2の寄生トランジスタの導通により、第1の寄生トランジスタおよびそれと同等な各寄生トランジスタの導通原因であるMOSトランジスタのドレイン電位の変動が補償され、導通状態にあった第1の寄生トランジスタおよびそれと同等な各寄生トランジスタのベース電流が低減し、これにより各寄生トランジスタが遮断される。
【0010】
その結果、内部回路を過大電流から保護するための保護回路およびこの保護回路に関連して生じる漏洩電流による耐圧性の低下防止を図るためのガードリング機構が設けられた半導体装置の各寄生トランジスタの導通による種々の弊害が解消される。
【0011】
ガードリング機構の一対の高濃度不純物領域のうち、保護回路のMOSトランジスタのドレインと異なる導電型の高濃度不純物領域を、他方の導電型の高濃度不純物領域よりも、このドレインに近接して配置することが望ましい。
この配置により、第2の寄生トランジスタが導通すると、半導体基板を経て、前記MOSトランジスタのドレイン電位を迅速に補償することができ、これにより、第1の寄生トランジスタを含むこれと同種の寄生トランジスタの遮断を迅速かつ効果的におこなわしめることができる。
【0012】
第1の寄生トランジスタの導通による第2の寄生トランジスタの導通を迅速かつ確実に行わせるために、ガードリング機構の一対の高濃度不純物領域のうち、第1の寄生トランジスタのコレクタとなる高濃度不純物領域に接続される電源線に、抵抗体を挿入することが望ましい。
この抵抗体の挿入により、第1の寄生トランジスタが導通したとき、第2の寄生トランジスタを導通させるためのベース電位を確実に起生することができ、これにより第2の寄生トランジスタの導通による第1の寄生トランジスタおよびこれと同等な他の寄生トランジスタの遮断を一層確実におこなわしめることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図示の実施の形態について詳細に説明する。
〈具体例1〉
図1は、本発明に係る半導体装置の具体例1を示す断面図である。
本発明に係る半導体装置10は、図1に示す例では、半導体基板はp型の導電型を示すp型半導体基板11がグランド電位で使用されている。
半導体基板11には、入力パッド12に入力した信号を受ける入力回路13が内部回路の一部として組み込まれており、また多数の例えばMOSトランジスタ14および15を含む回路部分が内部回路の一部として組み込まれている。
【0014】
また、半導体基板11には、入力パッド12に作用する静電気でのサージ電流のような過大電流が入力回路13に流入することを防止するための保護回路16が設けられ、さらに、この保護回路16に起因する漏洩電流がMOSトランジスタ14および15のような内部回路に流れることを防止するためのガードリング機構17が設けれられている。
【0015】
保護回路16は、従来よく知られたMOSトランジスタ18から成り、このMOSトランジスタ18は、半導体基板11上のフィールド酸化膜11aで区画された活性領域に組み込まれている。
MOSトランジスタ18は、図示の例では、半導体基板11の導電型と異なる導電型であるn型の一対の不純物領域で構成されるソース19およびドレイン20と、ゲート21とを備えるnチャンネルMOSトランジスタである。ソース19には、グランド電位(Vss)線が接続されている。また、ドレイン20およびゲート21は、入力回路13に接続された入力パッド12に接続されている。
【0016】
この保護回路16は、従来よく知られているように、入力パッド12に入力する通常の電流信号に対しては、MOSトランジスタ18のソース19およびドレイン20間のチャンネルを遮断状態におく。従って、入力パッド12に入力する信号は、適正に入力回路13に入力される。
【0017】
他方、静電気等により、入力パッド12にサージ電流のような過大電流が入力すると、MOSトランジスタ18は、そのゲート21電圧により、ソース19およびドレイン20間のチャンネルを連通させることから、この過大電流の大部分はこのドレイン20からグランド電位(Vss)線に案内される。
その結果、入力回路13への過大電流の流入が阻止され、これにより入力回路13がこの過大電流から保護される。
【0018】
保護回路16のMOSトランジスタ18がそのソース19およびドレイン20間のチャンネルを形成したとき、その間を流れるキャリアが半導体基板11を経て他の回路部分、例えばMOSトランジスタ14および15へ流れ込むと、これら回路部分が影響を受ける。
この保護回路16からのキャリアの漏れによる漏洩電流の影響を防止するために、保護回路16と、内部の回路部分(14および15)との間に、ガードリング機構17が設けられている。
【0019】
ガードリング機構17は、n型の半導体基板11に形成され、この基板11の導電型と異なるp型の導電性のウエル領域22と、該ウエル部に形成された一対の高濃度不純物領域23および24とを備える。
一対の高濃度不純物領域のうち、一方の高濃度不純物領域23は、ウエル領域22と同一の導電型である。また、他方の高濃度不純物領域24は、ウエル領域22とは異なる導電型すなわちp型を示す。両高濃度不純物領域23および24は、電源電圧(Vcc)線に接続されている。
【0020】
ガードリング機構17の一方の高濃度不純物領域23は、n型であり、半導体基板11はp型であり、保護回路16のドレイン20はn型である。そのため、これら各部23、11および20をそれぞれコレクタ、ベースおよびエミッタとする第1の寄生NPNトランジスタT1が構成される。
また、ガードリング機構17の他方の高濃度不純物領域24は、p型であり、ウエル領域22はn型であり、半導体基板11はp型であることから、これら各部24、22および11をそれぞれエミッタ、ベースおよびコレクタとする第2の寄生PNPトランジスタT2が構成される。
【0021】
第1の寄生NPNトランジスタT1のベースは、第2の寄生PNPトランジスタT2のコレクタに接続される。また、両寄生トランジスタT1およびT2のそれぞれの順方向電流に対して、ウエル領域22の抵抗による寄生抵抗Rが第1の寄生NPNトランジスタT1のコレクタと第2の寄生PNPトランジスタT2のベースとの間に構成される。
【0022】
半導体基板11は、グランド電位Vssであり、入力パッド12への入力信号は、通常正電位であることから、これら寄生トランジスタT1およびT2が動作することはない。
ガードリング機構17は、従来におけると同様に、電源電圧Vccが印加されるウエル領域22を経て、保護回路16からのキャリアの漏れによる漏洩電流を吸収する。
【0023】
ガードリング機構17により保護される内部回路の例として挙げたMOSトランジスタ14は、半導体基板11の導電型と異なる導電型であるn型の一対の不純物領域25および26をドレインおよびソースとするnチャンネルMOSトランジスタである。それぞれの不純物領域25および26には、後述する回路のノードN1およびN2が接続され、それぞれに正電位が印加され、ゲート27には電源電圧(Vcc)線が接続されている。
【0024】
また、内部回路の例である他方のMOSトランジスタ15は、n型ウエル領域28に形成されたn型の高濃度不純物領域29および一対のp型高濃度不純物領域30および31を備えるpチャンネルMOSキャパシタであり、それぞれの不純物領域29、30および31には、後述する回路のノードN3が接続され、正電位が印加される。このMOSキャパシタ15のゲート32は、出力端Nout として利用されている。
【0025】
これら内部回路14および15の構成部分のうち、半導体基板11と異なる導電型の不純物領域25、26および29は、ガードリング機構17の不純物領域23におけると同様に、それぞれ正の電位を印加される。また、それぞれの不純物領域25、26または29、半導体基板11、および保護回路16のドレイン20をそれぞれコレクタ、ベースおよびエミッタとする、第1の寄生NPNトランジスタT1と同様な寄生トランジスタT3〜T5を構成する。
【0026】
このような寄生トランジスタT3〜T5は、前記したとおり、入力パッド12への入力信号が正電位である限り、寄生トランジスタT1およびT2と同様、動作することはない。また、ガードリング機構17による前記したキャリア吸収作用により、寄生トランジスタT3〜T5を含む内部回路(14および15)が保護回路16からの漏洩電流の影響を受けることはない。
【0027】
ところが、入力パッド12へのサージ電流の流入等によって、ドレイン20に負の電位が印加され、ドレイン20の電位が半導体基板11のグランド電位Vssよりも低くなると、各寄生トランジスタT1、T3〜T5のベース電位がそれぞれのエミッタ電位よりも高くなることから、各寄生トランジスタT1、T3〜T5が導通する。
【0028】
しかしながら、第1の寄生NPNトランジスタT1が導通すると、寄生抵抗Rの電圧降下作用により、第2の寄生PNPトランジスタT2のベース電位が降下することから、そのエミッタベース間の電位差により、寄生トランジスタT2が導通する。
【0029】
この第2の寄生PNPトランジスタT2の導通により、高濃度不純物領域24に印加された電源電圧(Vcc)線からドレイン20へ向けて順方向電流が流れ、その順方向電流により、半導体基板11を経て、ドレイン20の電位がこの半導体基板11の電位に向けて上昇する。
【0030】
その結果、各寄生トランジスタT1〜T5を動作させる原因となったドレイン20の電位と、半導体基板11の電位との間の反転した電位差が解消され、これにより、各寄生トランジスタT1〜T5が遮断状態におかれる。
そのため、これら各寄生トランジスタT1〜T5の動作を瞬時に停止させることにより、寄生トランジスタの動作を実質的にかつ効果的に抑制することができる。
【0031】
図2は、図1に示した具体例1の回路図であり、図1では、内部回路の一例として示したMOSトランジスタ14および15を含む内部回路例が示されている。
図2では、図1に示した入力パッド12から入力回路13への過電流を防止するための保護回路16がMOSトランジスタ18で示されている。また、ガードリング機構17が、第1の寄生NPNトランジスタT1、第2の寄生PNPトランジスタT2および寄生抵抗Rとして、示されている。
【0032】
MOSトランジスタ14および15を含む図示の回路は、一対のCMOS33aおよび33bから成る作動増幅器33を利用した従来よく知られた定電圧電源回路34である。
作動増幅器33は、その貫通電流を防止するための従来よく知られた電流制限素子35を介して、電源電圧(Vcc)線およびグランド電位(Vss)線間に設けられている。作動増幅器33は、基準電圧入力端子VRの電圧と、ノードN2に接続された入力ゲートNgの電圧との差に応じて、ノードN3の出力端Nout から一定電圧を出力すべく動作する。この出力電圧の平滑化のために、前記したpチャンネルMOSキャパシタ15がノードN3と出力端Nout との間に挿入されている。
また、電源電圧(Vcc)線と出力端Nout との間には、可変抵抗として機能するpMOSトランジスタ36が接続されている。
【0033】
MOSトランジスタ14は、電源電圧(Vcc)線とグランド電位(Vss)線との間に、可変抵抗として作用するMOSトランジスタ35と共に挿入された分圧抵抗回路r1〜rnから、所望の分圧値を得るためのの選択スイッチとして機能する複数のMOSトランジスタの一つであり、その1つが代表として示されている。
【0034】
MOSトランジスタ14からなる選択スイッチにより、電源電圧(Vcc)線とグランド電位(Vss)線との間で、適正な分圧が選択され、その分圧が作動増幅器33の入力ゲートNgに印加されると、適正な電圧が出力端Nout から出力される。
【0035】
定電圧電源回路34は、従来よく知られているように、例えば、出力端Nout の電圧が降下すると、分圧抵抗回路r1〜rnからのノード電圧N2が低下し、入力ゲートNgの電圧が低下する。この入力ゲートNgの電圧低下により、そのMOSトランジスタ33a2の抵抗が増大すると、その分、MOSトランジスタ33a1とMOSトランジスタ33b1との両ゲート間のノードN4の電位が上昇する。
【0036】
ノードN4の電位の上昇により、pMOSトランジスタ33b1の抵抗は増大し、この抵抗の増大分に応じてノードN3の電位が低下する。ノードN3の電位の低下により、pMOSトランジスタ36の抵抗が低下すると、出力端Nout の電位が上昇し、これにより前記した出力端Nout の電圧降下が補償される。
前記した従来よく知られた差動動作により、定電圧電源回路34は、その出力端Nout から一定電圧の電流を他の内部回路に供給する。
【0037】
前記した定電圧電源回路34で、寄生トランジスタT3〜T5が動作し、該寄生トランジスタが導通状態におかれると、各ノードN1〜N3での電圧の低下を引き起こすことから、前記した電圧制御の動作が不安定になる。
しかしながら、本発明によれば、前記したように、寄生トランジスタの動作を効果的に抑制することができることから、定電圧電源回路34の動作を安定させることができる。
【0038】
〈具体例2〉
図3および図4は、本発明に係る半導体装置の具体例2を示す断面図およびその回路図である。
具体例2では、図3に示されているように、ガードリング機構17の高濃度不純物領域24には、電源電圧(Vcc)線が直接に接続されているのに対し、高濃度不純物領域23には、抵抗体Raを介して、電源電圧(Vcc)線が接続されている。
【0039】
この抵抗体Raは、図4に明確に示されているとおり、第1の寄生NPNトランジスタT1にコレクタ電流が流れたとき、その電圧降下により、第2の寄生PNPトランジスタT2のベース電位をより大きく低減させる。
従って、第1の寄生NPNトランジスタT1の導通による第2の寄生PNPトランジスタT2の導通、すなわち該寄生PNPトランジスタT2の作動をより確実に行わせることができる。
【0040】
また、具体例1および具体例2では、ガードリング機構17のウエル領域22に設けられる一対の高濃度不純物領域23および24のうち、保護回路16のMOSトランジスタ18のドレイン20と異なる導電型の不純物領域24を他方の不純物領域23よりもドレイン20に近接して配置した例を示したが、n型不純物領域23をp型不純物領域24よりもn型ドレイン20に近接させて配置することができる。
しかしながら、第2の寄生PNPトランジスタT2の動作によるドレイン20への電流注入作用を確実に行い、寄生PNPトランジスタT2の動作による寄生トランジスタT2〜T5の作動停止を確実に行う上で、前記した具体例に示したとおりの配置が望ましい。
【0041】
前記したところでは、半導体基板がn型の導電型の例について説明したが、本願発明を、半導体基板がp型の導電型についても適用することができる。
半導体基板がp型の場合、保護回路のMOSトランジスタは、pチャンネルMOSトランジスタが採用される。また、ガードリング機構のウエル領域は、p型ウエル領域が採用され、第1の寄生トランジスタは、PNPトランジスタとなり、第2の寄生トランジスタはNPNトランジスタとなる。このとき第1の寄生トランジスタに接続される前記抵抗Raは、この第1の寄生PNPトランジスタのP型高濃度不純物領域に接続される。
【0042】
【発明の効果】
本発明に係る半導体装置では、前記したように、ガードリング機構に関連して形成される第1の寄生トランジスタおよびガードリング機構以外の部分で形成される同種の寄生トランジスタが導通すると、この第1の寄生トランジスタの導通によって第2の寄生トランジスタが導通し、該第2のトランジスタの導通により、第1の寄生トランジスタおよびこれと同種の寄生トランジスタの導通原因となる保護回路のMOSトランジスタのドレイン電位の変動が補償される。
【0043】
従って、本発明によれば、第1の寄生トランジスタの導通により、第2の寄生トランジスタを導通させることができ、この第2の寄生トランジスタの導通によって、第1の寄生トランジスタおよびこれと同種の寄生トランジスタを遮断することができることから、寄生トランジスタの導通による悪影響を招くことなく保護回路およびガードリング機構に所定の機能を発揮させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る半導体装置の一部を概略的に示す具体例1の断面図である。
【図2】本発明に係る具体例1の回路図である。
【図3】本発明に係る半導体装置の具体例2の断面図である。
【図4】本発明に係る具体例2の回路図である。
【符号の説明】
10 半導体装置
11 半導体基板
12 入力パッド
13 入力回路
14、15 内部回路(MOSトランジスタ)
16 保護回路
17 ガードリング機構
18 保護回路のMOSトランジスタ
19、20 保護回路のMOSトランジスタのドレイン、ソース
22 ウエル領域
23、24 ガードリング機構のウエル領域の不純物領域
T1 第1の寄生トランジスタ
T2 第2の寄生トランジスタ
R 寄生抵抗
Ra 抵抗体
Claims (1)
- 入力パッドを経て入力信号を受ける内部回路が組み込まれたn型またはp型のいずれか一方の導電型を有する半導体基板と、前記入力パッドに加わるサージ電流から前記内部回路を保護すべく前記半導体基板に組み込まれた、ソースおよびドレインを有するMOSトランジスタを備える保護回路と、前記MOSトランジスタから前記内部回路への漏洩電流を遮断すべく前記半導体基板の前記MOSトランジスタと前記内部回路との間に形成されるガードリング機構とを含み、
該ガードリング機構は、前記半導体基板の導電型と異なる他方の導電型を有するウエル領域と、該ウエル領域の表面に互いに間隔をおいて形成され相互に異なる導電型を有し、かつ前記MOSトランジスタに順方向電流を供給すべく相互にほぼ等しい電圧が印加される一対の高濃度不純物領域とを備え、
前記ウエル領域の該ウエル領域と同一導電型の一方の前記高濃度不純物領域、前記半導体基板および前記MOSトランジスタの前記ドレイン領域をそれぞれコレクタ、ベースおよびエミッタとする第1の寄生トランジスタと、前記ウエル領域の他方の前記高濃度不純物領域、前記ウエル領域および前記半導体基板をそれぞれエミッタ、ベースおよびコレクタとする第2の寄生トランジスタとが構成されることを特徴とする半導体装置。
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