JP3557370B2 - 燻蒸消毒用被覆シート及びこれを用いた燻蒸消毒方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、害虫被害による枯損木を燻蒸処理する際、あるいは土壌を燻蒸処理する際等において、燻蒸剤の揮散防止のために使用する燻蒸消毒用被覆シート及びこれを用いた燻蒸消毒方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、松食い虫による松林の被害は、北海道と青森県を除く全国に蔓延し、その被害量はピーク時に比べ半減したとはいえ、依然として毎年100万立方メートル近い水準にあり、未だに異常な被害は終息に至っていない。松食い虫の被害対策には様々な手段がとられているが、被害枯損木の燻蒸処理は、次年度の感染源となる枯損木に寄生するマツノマダラカミキリを駆除できることから、一つの重要な手段となっている。具体的には、カーバムまたはカーバムナトリウム塩を玉切って積み重ねた被害丸太に処理し、ポリエチレンシートやビニールシートで被覆して燻蒸消毒する。
【0003】
また、土壌中に生息し、そこで栽培される農作物に寄生し大きな被害をもたらす病害虫が知られており、農産物の地域特産化や施設園芸の普及等農地の高度利用に伴う連作は、土壌病害虫の密度や活動を高め、被害の増加・慢性化をもたらしている。土壌中という特殊環境下にあるため、一般の農薬では、これら土壌病害虫の防除に有効に作用するものが少なく、燻蒸剤による土壌消毒が最も有効な手段として行われている。例えば、臭化メチル、クロルピクリン、カーバム、ダゾメット、メチルイソチオシアネート、1、3−ジクロロプロペン等の燻蒸剤は、広範囲の的確な防除効果を発揮する。これら土壌燻蒸剤を使用するに際しては、多くの場合その消毒効果を高めるために薬剤処理後、土壌表面をシートで被覆する。
【0004】
上記燻蒸処理の際に被覆材として使用されるシートとして、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル等のプラスチック製のフィルムが用いられている。また、これらのシート、フィルムから薬剤成分が透過揮散するのを更に抑制するために、ガスバリヤー性の高い素材を用いたり、シートを厚くしたり、積層構造にするなどの改良が提案されている。例えば、特開昭56−96648号公報、特開昭59−216534号公報、特開平8−325108号公報等には、ポリエチレン/ポリアミド6ラミネートフィルム、ポリビニリデンクロライド/ポリエチレン、ポリプロピレン積層フィルム等が提案されている。
【0005】
しかしながら、これらのプラスチック製シートは、使用後に林野や農地から回収して廃棄処理する必要がある。この回収や処分に多大な労力や費用がかかるばかりか、処分方法に応じてさまざまな環境汚染を引き起こしている。すなわち、プラスチック製シートを土壌中に埋没処理する場合は埋没地の地盤軟弱化を引き起こし、埋没処理場所の不足から焼却処理をすれば、燃焼時の高熱により焼却炉の破損をもたらしたり、ダイオキシンなどの有害物質を排出する。
【0006】
燻蒸処理用プラスチック製シートの素材に生分解性プラスチックを用い、使用後に土壌中へ埋没して微生物分解させる方法は、廃棄物処理方法として有望であるが、生分解性プラスチックは極めて高価であるという経済的理由と、薬剤成分を透過させ易いという物理的性質から、生分解性の燻蒸消毒用被覆シートは実用化されていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、生分解性を有し且つ燻蒸ガスに対し高バリヤー性を有する燻蒸消毒用被覆シート、及び被覆シートの廃棄処理を必要としない燻蒸消毒方法を提供することである。
【0008】
生分解性熱可塑性樹脂フィルムは、従来からこの分野で用いられているポリエチレンフィルムに比べて、燻蒸剤に対するガスバリヤー性が低く、燻蒸消毒用被覆シートとして用いることができない。ところが、本発明者らの発見によれば、生分解性熱可塑性樹脂をセルロースからなる紙と積層したラミネート紙は、生分解性熱可塑性樹脂の使用量が少なくても強度が優れ、且つ燻蒸ガスに対してバリヤー性を有する。本発明は、この発見に基づいて、燻蒸消毒用被覆シート及びこれを用いた燻蒸消毒方法を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、セルロース成分からなる基紙の少なくとも片面に生分解性熱可塑性樹脂層が積層されてなることを特徴とする燻蒸消毒用被覆シートに関する。
【0010】
また、本発明は、セルロース成分からなり透気度が300秒/100ml以上である基紙の片面に生分解性熱可塑性樹脂層が積層されてなることを特徴とする燻蒸消毒用被覆シートに関する。
【0011】
また更に、本発明は、セルロース成分からなり透気度が130秒/100ml以上である基紙の両面に生分解性熱可塑性樹脂層が積層されてなることを特徴とする燻蒸消毒用被覆シートに関する。
【0012】
本発明はまた、害虫被害の枯損木の燻蒸消毒方法において、枯損木を燻蒸剤で処理し、上記の燻蒸消毒用被覆シートで被覆することを特徴とする燻蒸消毒方法に関する。
【0013】
さらに本発明は、土壌の燻蒸消毒方法において、燻蒸剤で処理した土壌を上記の燻蒸消毒用被覆シートで被覆することを特徴とする燻蒸消毒方法に関する。
【0014】
本発明において基紙として用いられる紙は、セルロース成分からなる紙であり、針葉樹パルプ、広葉樹パルプ等の木材パルプ、亜麻、ケナフ、バガス、マニラ麻等の非木材植物から製造される非木材パルプを原料に用いて抄造されるものである。紙とは、各種繊維をからみ合わせ、こう着させて作られるものであるが、本発明においては、基紙自体も生分解性を有することが必要であるので、生分解性を有しない合成高分子繊維からなる化繊紙等は不適合である。
【0015】
坪量は15g/m2〜150g/m2、好ましくは40g/m2〜80g/m2、更に好ましくは50g/m2〜70g/m2である。坪量が15g/m2に満たない場合には生分解性熱可塑性樹脂と積層しても強度や燻蒸剤揮散防止効果が低く、150g/m2を超える場合には生分解性熱可塑性樹脂との積層シートの柔軟性が不足して地表面や枯損木との間に隙間が生じて完全に被覆することができない。
【0016】
実験によれば、基紙と生分解性熱可塑性樹脂との積層シートが燻蒸剤に対してより高いガスバリヤー性を有するためには、基紙の透気度は高いほど望ましい。従来用いられているポリエチレンフィルムと同等以上の燻蒸剤に対するガスバリヤー性を有するためには、基紙の片面に生分解性熱可塑性樹脂層が積層されたラミネート紙の場合には、基紙の透気度を300秒/100ml以上とすることが望ましく、基紙の両面に生分解性熱可塑性樹脂層が積層されたラミネート紙の場合には、基紙の透気度を130秒/100ml以上とすることが望ましい。更に高い燻蒸ガスバリヤー性を得るためには、いずれの場合も基紙の透気度を1000秒/100ml以上とすることが望ましい。
【0017】
基紙の透気度を高める方法としては、原料となるパルプの叩解度を高める、抄紙後の紙匹へ塗工剤を塗工する、カレンダー処理を施すなどの方法がある。しかし、塗工剤の塗工やカレンダー処理による透気度の向上は、過度になると、生分解性熱可塑性樹脂層との積層において密着性が劣るようになるので、紙層と樹脂層とが剥がれ易くならない程度にしなければならない。
【0018】
一方、紙料に抄紙用填料を添加すると、抄紙後の紙の透気度を減少させることになるが、抄紙用填料の添加は、紙の水分散性を高めたり、不透明度を高めたりするので、製品シートの生分解性を向上させる上で望ましく、また、製品の外観上必要とされる場合もある。従って、パルプの叩解の程度、紙料への抄紙用填料の添加、抄紙後の紙匹への塗工等の一般的な製紙技術の組み合わせにおいて、所定以上の透気度が得られるように適宜調節することが必要となる。
【0019】
紙料へ添加する抄紙用填料としては、炭酸カルシウム、クレー、酸化チタンなどの水不溶性鉱物粉末が挙げられる。また、塗工剤としては、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース塩、アルギン酸塩、澱粉類、水溶性セルロース誘導体等の生分解性を有する高分子水溶液、及び上記高分子水溶液に無機填料を加えたピグメント塗工液などが挙げられる。更に、基紙の耐水性を高めるために、必要に応じてサイズ剤、撥水剤、湿潤強度付与剤を添加することができる。サイズ剤としては、ロジン系、中性ロジン系、石油樹脂系、アルキルケテンダイマー、アルケニル無水コハク酸系などが挙げられる。撥水剤としては、生分解性を有するワックス系エマルジョン、パラフィン系エマルジョンが好適に使用できる。湿潤強度付与剤としては、ポリアミンエピクロルヒドリン樹脂、ポリアミドポリアミンエピクロルヒドリン樹脂等が挙げられる。
【0020】
かくして得られる基紙の片面または両面に生分解性熱可塑性樹脂を積層複合化し、ラミネート紙が製造される。
【0021】
本発明において、上記基紙に積層するのに使用される生分解性熱可塑性樹脂とは、生分解性と熱可塑性とを兼備し、射出成形、中空成形、押し出し成形、発泡成形、熱成形等が可能な樹脂である。生分解性熱可塑性樹脂の代表的なものとして、グリコールと多官能カルボン酸の重縮合体である脂肪族ポリエステルが挙げられる。例えば、ポリエチレンオキサレート、ポリエチレンサクシネート、ポリエチレンアジペート、ポリエチレンアゼレート、、ポリブチレンオキサレート、ポリブチレンサクシネート、ポリブチレンアジペート、ポリブチレンセバケート、ポリヘキサメチレンセバケート、ポリネオペンチルオキサレート、及びポリブチレンサクシネートアジペートのような共重合体が挙げられる。
【0022】
また、ポリグリコール酸やポリ乳酸のようなポリ(α−ヒドロキシ酸)からなる重合体およびこれらの共重合体、ポリ(ε−カプロラクトン)、ポリ(β−プロピオラクトン)のようなポリ(ω−ヒドロキシアルカノエート)からなる重合体およびこれらの共重合体が挙げられる。
【0023】
更に、ポリ−3−ヒドロキシプロピオネート、ポリ−3−ヒドロキシブチレート、ポリ−3−ヒドロキシカプロレート、ポリ−3−ヒドロキシヘプタノエート、ポリ−3−ヒドロキシオクタノエート及びこれらとポリ−3−ヒドロキシバリレートやポリ−4−ヒドロキシブチレートとの共重合体のようなポリ(β−ヒドロキシアルカノエート)が挙げられる。
【0024】
これらの生分解性熱可塑性樹脂は、粉末状、ペレット状、シート状、繊維状で供給される。
【0025】
これらの生分解性熱可塑性樹脂の基紙への積層複合化は、溶融押し出し式ラミネーターを用い、生分解性熱可塑性樹脂を溶融状態でスリットから押し出し、固化する前に基紙上に積層して圧着接合する一般的ラミネート方法で実施できる。生分解性熱可塑性樹脂フィルム層の厚さは、溶融樹脂の吐出速度、基紙の通紙速度、Tダイのスリット幅などによって調整することができる。
【0026】
また、生分解性熱可塑性樹脂からブロー成形法などで製造されたフィルムを基紙に重ね、生分解性熱可塑性樹脂の融点付近の温度に加熱した熱ロールの間を通してフィルムを基紙に溶融圧着させる方法でラミネート紙を製造することもできる。更に、基紙にポリカプロラクトン等の生分解性高分子をトルエン等の溶媒に溶解した溶液を塗布し、生分解性熱可塑性樹脂からブロー成形法などで製造されたフィルムを接着、乾燥する方法でラミネート紙を製造することができる。
【0027】
ラミネート紙は、基紙の片面に生分解性熱可塑性樹脂フィルム層を設けた構成、基紙の両面に生分解性熱可塑性樹脂フィルム層を設けた構成、生分解性熱可塑性樹脂フィルム層の両面に基紙を配置した構成のいずれでもよく、基紙や生分解性熱可塑性樹脂フィルム層はそれぞれ一種類以上の層を重ねた多層構造であってもよい。更に、生分解性熱可塑性樹脂繊維を網状に編み上げたネット、並びに生分解性熱可塑性樹脂繊維又は生分解性熱可塑性樹脂フィルムを互いに直交させて交絡点を熱融着させたネットを上記各構成のシートの片面もしくは両面へ熱ロールや接着剤を用いる前記ラミネート紙の製造方法によって接合し、強度補強を行ってもよい。
【0028】
生分解性熱可塑性樹脂フィルム層の厚さは、10〜50μm、望ましくは、20〜40μmである。10μmより薄い場合には、紙と積層を行っても強度やガスバリヤー性が不十分であり、また、50μmより厚くしてもガスバリヤー性の更なる向上は殆どないので高価な生分解性熱可塑性樹脂を多量に使うことになり経済的に不利である。
【0029】
実験によれば、基紙として用いられるセルロース系の紙のみ、あるいは生分解性熱可塑性樹脂単独のフィルムでは、燻蒸剤に対するガスバリヤー性が低いものが、それらを積層したラミネート紙は、燻蒸剤に対するガスバリヤー性が向上し、特に基紙の透気度が1000秒/100ml以上となると燻蒸剤に対するガスバリヤー性が飛躍的に向上する。この理由は正確には解明されていないが、セルロース系の基紙と生分解性熱可塑性樹脂層との界面において、ガスの透過が抑制されることが推測される。
【0030】
本発明にかかる上記のラミネート紙は、使用において適切な大きさのシートにして、土壌や枯損木を覆う燻蒸消毒用被覆に使用される。具体的には、土壌や枯損木の上に燻蒸剤溶液を散布した後、被覆シートで覆い、シートの端部は土壌中に埋めて密閉空間を造り、内部に燻蒸剤が充満するようにして、例えば2〜3週間放置する。被覆シートにより、燻蒸剤が外部に揮散することが防止されて燻蒸消毒効果が得られる。
【0031】
また、燻蒸期間中の生分解を更に遅らせるために、基紙へのサイズ剤、撥水剤、湿潤強度付与剤の添加並びに生分解性熱可塑性樹脂フィルム層の厚さの増大によって生分解性を抑えることで達成できる。
【0032】
本発明にかかる燻蒸消毒用被覆シートは、燻蒸期間終了後、土壌中に埋設して生分解により廃棄処理することができる。生分解の速度は、土壌中への埋設形態、天候による変動が大きいが、約6ヶ月でシートは崩壊する。
【0033】
【実施例】
以下、本発明を実施例及び比較例に基づいて具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。尚、実施例並びに比較例における各シートの特性値は、以下の方法によって測定した。
【0034】
(1)坪量:JIS P8124に準じて測定した。
【0035】
(2)厚さ:JIS P8118に準じて測定した。
【0036】
(3)透気度:JAPAN TAPPI No.5に準じ、王研式透気度計により測定した。
【0037】
(4)平滑度:JAPAN TAPPI No.5に準じ、王研式平滑度計によって測定した。
【0038】
(5)積層フィルム接着強さ:積層フィルムの押し出し方向に長さ180mm、15mm幅の試験片を切り出し、長さ方法の端から50mmのところまでフィルム層と紙層を引き剥がした。引き剥がした両端を定速伸長型引張強さ試験機(東洋ボールドウィン(株)製テンシロンUTM−4−100型)のチャックに挟み、JIS P8113に準じ、引張速度30mm/分で100mm引き剥がし、その間の最大強さを測定した。
【0039】
(6)引張強さ:JIS P8113に準じて測定した。
【0040】
(7)伸び:JIS P8132に準じて測定した。
【0041】
(8)湿潤引張強さ:JIS P8135に準じて測定した。
【0042】
(9)燻蒸ガスバリヤー性試験
図1の試験装置を用いて、各シートのクロルピクリン及びバーカム剤の活性成分であるメチルイソチオシアネートに対するバリアー性試験を行った。図1の装置は、投入槽1と透過槽2が、連通孔3と連通孔4の部分において型枠5を介して接続されており、投入槽1は内容積29.6リットルで、上部コック6、下部コック7及び天井コック8があり、透過槽2は内容積13.7リットルで、上部コック9、下部コック10及び天井コック11がある。投入槽1の連通孔3と型枠5の間、及び透過槽2の連通孔4と型枠5の間は、それぞれパッキン12、13で気密になっており、投入槽1の連通孔3とパッキン12の間に試験用シート14を取り付け、薬剤を投入槽1に投薬した。
【0043】
25℃恒温室に保管し、一定時間後の投入槽内ガス濃度及び透過層内ガス濃度を測定した。薬剤としてメチルイソチオシアネートを用いるときは、メチルイソチオシアネートをシャーレに入れて投入槽内に設置後、装置を組み立てた。濃度測定は、24時間経過後に、各槽の上部コック及び下部コックより内部ガスを0.3ml採取し、FID検出器を装着したガスクロマトグラフを用いて行った。また、薬剤として、クロルピクリンを用いた場合は、図1の装置を組み立てた後に、投入槽1の天井コック8より、クロルピクリン5mlを注射器で注入し、24時間後に、各槽の上部コック及び下部コックより内部ガスを0.3ml採取し、TCD検出器を装着したガスクロマトグラフを用いて濃度測定を行った。
【0044】
燻蒸剤ガス透過率は、次式により求めた。
燻蒸剤ガス透過率(%)
=透過槽ガス濃度(g/cm3)÷投入槽ガス濃度(g/cm3)×100
【0045】
[実施例1]
針葉樹晒し木材パルプ60重量%広葉樹晒し木材パルプ40重量%をスローネス65°SRまで叩解し、長網抄紙機を用いて坪量が34g/m2となるように抄造した。抄造中に、塗工量1g/m2になるようポリビニルアルコール((株)クラレ製、商品名PVA117H)の3重量%水溶液をサイズプレス塗工して原紙を製造した。この原紙にスーパーカレンダー加工を施して、坪量35g/m2のラミネート用基紙を製造した。
【0046】
次に、溶融押し出しラミネーター(武蔵野機械(株)製)を用い、生分解性熱可塑性樹脂であるポリブチレンサクシネート(昭和高分子(株)製商品名ビオノーレ#1903)を溶融させ、ダイ温度260℃で上記基紙の片面へ厚さ40μmのフィルム状に積層し、片面ラミネート紙を製造した。
【0047】
基紙及び片面ラミネート紙の物性を表1に示した。基紙は、透気度75000秒/100mlであり、ラミネート加工に耐え得る引張り強さを有していた。片面ラミネート紙は透気度が52.4万秒/100mlで、また、引張り強さ3.68kN/m、湿潤引張り強さ0.993kN/mであり、燻蒸消毒用被覆シートとして実地での使用に耐える機械的強度を有していた。
【0048】
また、メチルイソチオシアネートガス透過率を測定するために、上記ラミネート紙から250mm×250mmのシートを切り出し、図1の装置において、試験用シート14として取り付け測定を行った。この際、シートの生分解性熱可塑性樹脂層側を投入槽1即ちガス発生側に向けて、紙層側を型枠5に向けて、取り付けた。表1に示したように、メチルイソチオシアネートのガス透過率は2.21%と極めて低く、燻蒸ガスに対して高いバリヤー性があることが判った。
【0049】
[実施例2]
針葉樹晒し木材パルプ20重量%広葉樹晒し木材パルプ80重量%をスローネス70°SRまで叩解し、木材パルプに対して23重量%の炭酸カルシウム及び2重量%の酸化チタンを添加し、長網抄紙機を用いて坪量が40g/m2となるように抄造した。抄造中に酸化澱粉(日本コーンスターチ(株)製、商品名SK−100)の6重量%水溶液をサイズプレス塗工して原紙を製造した。この原紙にスーパーカレンダー加工を施して、坪量41g/m2のラミネート用基紙を製造した。
【0050】
次に、実施例1と同じ溶融押し出しラミネーターを用い、生分解性熱可塑性樹脂であるポリブチレンサクシネート(昭和高分子(株)製商品名ビオノーレ#1903)40重量%とポリブチレンサクシネートアジペート(昭和高分子(株)製商品名ビオノーレ#3030)60重量%とを混合溶融させ、ダイ温度260℃で上記基紙の片面へ厚さ30μmのフィルム状に積層し、片面ラミネート紙を製造した。
【0051】
基紙及び片面ラミネート紙の物性を表1に示した。基紙は、透気度1853秒/100mlであり、ラミネート加工に耐え得る引張り強さを有していた。片面ラミネート紙は透気度が56.6万秒/100mlで、また、引張り強さ2.85kN/m、湿潤引張り強さ0.757kN/mであり、燻蒸消毒用被覆シートとして実地での使用に耐える機械的強度を有していた。
【0052】
また、実施例1と同様にしてガス透過率を測定したところ、表1に示したように、メチルイソチオシアネートのガス透過率は28.0%と低く、燻蒸ガスに対してバリヤー性があることが判った。
【0053】
[実施例3]
針葉樹未晒し木材パルプ75重量%広葉樹未晒し木材パルプ25重量%をスローネス59°SRまで叩解し、長網抄紙機を用いて坪量が54g/m2となるように抄造した。抄造中にポリビニルアルコール((株)クラレ製、商品名PVA117H)の3重量%水溶液をサイズプレス塗工して、坪量55g/m2のラミネート用基紙を製造した。
【0054】
次に、実施例1で用いたのと同じ溶融押し出しラミネーターを用い、生分解性熱可塑性樹脂であるポリブチレンサクシネート(昭和高分子(株)製商品名ビオノーレ#1903)を溶融させ、ダイ温度260℃で上記基紙の片面へ厚さ40μmのフィルム状に積層し、片面ラミネート紙を製造した。
【0055】
基紙及び片面ラミネート紙の物性を表1に示した。基紙は、透気度1185秒/100mlであり、ラミネート加工に耐え得る引張り強さを有していた。片面ラミネート紙は透気度が59.7万秒/100mlで、また、引張り強さ6.38kN/m、湿潤引張り強さ1.36kN/mであり、燻蒸消毒用被覆シートとして実地での使用に耐える機械的強度を有していた。
【0056】
また、実施例1と同様にしてガス透過率を測定したところ、表1に示したように、メチルイソチオシアネートのガス透過率は15.2%と低く、燻蒸ガスに対してバリヤー性があることが判った。更に、ラミネート紙の試験用シートを装置1に取り付ける際に、方向を逆にして紙層側を投入槽1即ちガス発生側に向けて取り付け測定を行ったところ、メチルイソチオシアネートのガス透過率は14.3%となり、前記の生分解性熱可塑性樹脂層側を投入槽1側に向けて取り付けた場合よりガスバリヤー性がやや高かった。
【0057】
また、燻蒸剤としてクロルピクリンを用いて、試験用シートの樹脂層側を投入槽1に向けて測定した場合のガス透過率は、4.37%と極めて低く、高いガスバリヤー性を有していた。
【0058】
[実施例4]
実施例3で製造した基紙を原紙として、これにスーパーカレンダー加工を施して、ラミネート用基紙を製造した。
【0059】
次に、実施例1で用いたのと同じ溶融押し出しラミネーターを用い、生分解性熱可塑性樹脂であるポリブチレンサクシネート(昭和高分子(株)製商品名ビオノーレ#1903)を溶融させ、ダイ温度260℃で上記基紙の片面へ厚さ40μmのフィルム状に積層し、片面ラミネート紙を製造した。
【0060】
基紙及び片面ラミネート紙の物性を表1に示した。基紙は、透気度1505秒/100mlであり、ラミネート加工に耐え得る引張り強さを有していた。片面ラミネート紙は透気度が60.5万秒/100mlで、また、引張り強さ6.33kN/m、湿潤引張り強さ1.18kN/mであり、燻蒸消毒用被覆シートとして実地での使用に耐える機械的強度を有していた。
【0061】
また、実施例1と同様にしてガス透過率を測定したところ、表1に示したように、メチルイソチオシアネートのガス透過率は19.8%と低く、燻蒸ガスに対してバリヤー性があることが判った。
【0062】
また、燻蒸剤としてクロルピクリンを用いた場合のガス透過率は、6.38%と極めて低く、高いガスバリヤー性を有していた。
【0063】
[実施例5]
針葉樹未晒し木材パルプ75重量%広葉樹未晒し木材パルプ25重量%をスローネス53°SRまで叩解し、坪量55g/m2の無塗工紙を抄造し、これをラミネート用基紙とした。次に、実施例4と同様にしてラミネートを行い、片面ラミネート紙を製造した。
【0064】
基紙及び片面ラミネート紙の物性を表2に示した。該片面ラミネート紙は透気度が59万秒/100mlで、また、引張り強さ5.76kN/m、湿潤引張り強さ1.34kN/mであり、燻蒸消毒用被覆シートとして実地での使用に耐える機械的強度を有していた。
【0065】
また、実施例1と同様にしてガス透過率を測定したところ、表2に示したように、メチルイソチオシアネートのガス透過率は85.9%であり、燻蒸ガスに対するバリヤー性が、従来から使用されている厚さ約100μmのポリエチレンフィルムと同様であることが判った。
【0066】
[実施例6]
針葉樹未晒し木材パルプをスローネス45°SRまで叩解し、坪量45g/m2の無塗工原紙を抄造後、スーパーカレンダー加工を施してラミネート用基紙を製造した。
【0067】
次に、実施例1で用いたのと同じ溶融押し出しラミネーターを用い、生分解性熱可塑性樹脂であるポリブチレンサクシネート(昭和高分子(株)製商品名ビオノーレ#1903)を溶融させ、ダイ温度260℃で上記基紙の片面へ厚さ20μmのフィルム状に積層し、ついで、反対面にも同様に積層して両面ラミネート紙を製造した。
【0068】
基紙及び両面ラミネート紙の物性を表2に示した。基紙は、透気度135秒/100mlであり、ラミネート加工に耐え得る引張り強さを有していた。両面ラミネート紙は透気度が60万秒/100mlで、また、引張り強さ5.20kN/m、湿潤引張り強さ1.25kN/mであり、燻蒸消毒用被覆シートとして実地での使用に耐える機械的強度を有していた。また、両面ラミネート紙から250mm×250mmのシートを切り出してメチルイソチオシアネートガス透過率を測定した。表2に示したように、従来から使用されている厚さ約100μmのポリエチレンフィルムと同等の燻蒸ガスに対するバリヤー性があることが判った。
【0069】
[比較例1]
実施例3で製造したラミネート用基紙、即ち未晒しクラフト紙のみを用いて、メチルイソチオシアネートガス透過率を測定した。このクラフト紙の物性とガス透過率をを表3に示した。ガス透過率は100%であり、ラミネートを施さないクラフト紙のみでは、ガスバリヤー性がほとんどなかった。
【0070】
[比較例2]
生分解性熱可塑性樹脂であるポリブチレンサクシネート(昭和高分子(株)製商品名ビオノーレ#1903)を溶融させ、Tダイ法で厚さ40μmのフィルムを製造した。このフィルムを用い、メチルイソチオシアネートガス透過率を測定した。この樹脂フィルムの物性とガス透過率を表3に示した。ガス透過率は96.7%であり、基紙にラミネートしない生分解性熱可塑性樹脂フィルムのみでは、ガスバリヤー性がほとんどなかった。
【0071】
前記実施例3のラミネート紙は、比較例1の基紙に比較例2の生分解性熱可塑性樹脂層をラミネートしたものに相当するので、ラミネートにより、燻蒸ガスバリヤー性が飛躍的に向上することが明らかである。
【0072】
[比較例3]
市販の厚さ約0.1mmのポリエチレンフィルム(信越ポリマー(株)製)を用いて、メチルイソチオシアネートガス透過率並びにクロルピクリンガス透過率を測定した。ポリエチレンフィルムの物性とガス透過率を表3に示した。ガス透過率はそれぞれ86.6%、72.4%であり、ポリエチレンフィルムのガスバリヤー性は予想外に低いものであった。
【0073】
【表1】
【0074】
【表2】
【0075】
【表3】
【0076】
[実施例7] マツノマダラカミキリ寄生丸太の燻蒸消毒試験
マツノマダラカミキリ被害で枯損したアカマツを玉切った1.8m丸太を井桁積みし、カーバム剤(カーバム50%含有)を0.5l/m3及び1.0l/m3の薬量になるように集積材表面に散布し、直ちに本発明のシート又は市販のポリエチレンシート(厚さ0.1mm)で集積材を被覆した。本発明のシートとしては、実施例1の方法で製造されたラミネート紙を用い、ポリエチレンシートは比較例3で用いたものと同一のシートを用い、それぞれ4m×4mの大きさのシートにして使用した。シートの裾は土に埋め込んだ。燻蒸消毒中の被覆シート内温度は最高13℃であり、最低約7℃で推移した。14日間燻蒸後、丸太を割材しマツノマダラカミキリ幼虫の生死を調査した。
【0077】
その結果を表4に示したが、0.5l/m3薬量で処理しポリエチレンシートで被覆した区にのみ生きた幼虫が3匹認められた。他の区では、すべて100%の死虫率であった。尚、死虫率は、処理した丸太を細かく割っていき、発見された虫の生死を確認し、死んでいる虫の割合を百分率で表したものである。また、燻蒸期間中の実施例1のラミネート紙からなるシートの外観を観察したが、強風の日が続いたにもかかわらず破損もなく、十分な強度が示された。
【0078】
【表4】
【0079】
[実施例8] 土壌の燻蒸消毒試験(トマト萎凋病防除効果試験)
ポテト/シュークローズ液体培地で振とう培養して得たトマト萎凋病菌を105個/ml乾土相当量を土壌混和した。クロルピクリン処理区を2区、無処理区を1区設定し、各区とも50の植え穴を設けた。クロルピクリン処理区には、接種翌日に、クロルピクリン剤(クロルピクリン80%含有)を植え穴当たり3mlの割合で深さ15cmに注入した。薬剤処理後直ちに本発明のシート(実施例1で得られたラミネート紙)又は市販のポリエチレンシート(厚さ0.05mm)で被覆した。シートの大きさは、いずれも4m×4mであった。10日後に被覆を除去し、さらに5日後に、クロルピクリン処理区、無処理区とも各50株トマト苗(品種:強力米寿2号)を定植した。
【0080】
3ヶ月後に発病調査を行った結果を表5に示した。実施例1のラミネート紙から成るシートで被覆した区では、市販ポリエチレンシートで被覆した区より萎凋病の発病が強く抑制された。
萎凋病の発病度は、以下のようにトマト茎導管の褐色変化の度合いによって発病度指数を定め、下記式によって算出した。
発病度=Σ(発病程度別株数×発病指数)×100/調査株数×3
【0081】
【表5】
【0082】
【発明の効果】
本発明による燻蒸消毒用被覆シートは、土壌に埋設することにより、生分解して消滅するため、回収や処分の費用が少なく、従来のプラスチック製シートやフィルムのように燻蒸処理後に放置しても半永久的に残留して環境の美化を損なうことがない。また、焼却処理や埋め立て処理によって有害物質を排出したり、埋立地の地盤軟弱化をもたらすなどの環境破壊を引き起こすことがない。
本発明による燻蒸消毒用被覆シートは、生分解性プラスチックフィルムを紙と積層複合化することによって、各素材単体では発揮できない燻蒸剤ガスに対する高いバリヤー性を実現しているため、高価な生分解性熱可塑性樹脂フィルムや燻蒸剤の使用量を節減でき、燻蒸処理のコスト低減に有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】燻蒸ガスバリヤー性の試験装置の説明図である。
【符号の説明】
1 投入槽
2 透過槽
3 投入槽の連通孔
4 透過槽の連通孔
5 型枠
6 投入槽の上部コック
7 投入槽の下部コック
8 投入槽の天井コック
9 透過槽の上部コック
10 透過槽の下部コック
11 透過槽の天井コック
12 パッキン
13 パッキン
14 試験用シート
Claims (5)
- セルロース成分からなり透気度が300秒/100ml以上である基紙の片面に生分解性熱可塑性樹脂層が積層されてなることを特徴とする燻蒸消毒用被覆シート。
- セルロース成分からなり透気度が130秒/100ml以上である基紙の両面に生分解性熱可塑性樹脂層が積層されてなることを特徴とする燻蒸消毒用被覆シート。
- 基紙の透気度が1000秒/100ml以上であることを特徴とする請求項1〜2のいずれかに記載の燻蒸消毒用被覆シート。
- 害虫被害の枯損木の燻蒸消毒方法において、枯損木を燻蒸剤で処理し、請求項1〜3のいずれかに記載の燻蒸消毒用被覆シートで被覆することを特徴とする燻蒸消毒方法。
- 土壌の燻蒸消毒方法において、燻蒸剤で処理した土壌を請求項1〜3のいずれかに記載の燻蒸消毒用被覆シートで被覆することを特徴とする燻蒸消毒方法。
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