JP3556790B2 - 排気ガスセンサ及び排気ガスセンサシステム - Google Patents

排気ガスセンサ及び排気ガスセンサシステム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、排気ガスセンサとそれを用いた排気ガスセンサシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車等の排気ガスに含有される炭化水素(以下、HCという)やCO、あるいは窒素酸化物(以下、NOという)等の被検出成分を検出するためのセンサとして、例えば抵抗型センサが知られている。これは、検出素子としてSnO等の酸化物半導体が使用され、被検出成分の吸着に伴う酸化物半導体の抵抗変化に基づき、該被検出成分の排気ガス中の含有量を検出するものである。また、これとは別に、ジルコニア素子の両面にPt多孔質電極を形成するとともに一方の多孔質電極を酸化触媒で覆った構造のCOセンサも提案されている。該センサにCOと酸素とを含有するガスを接触させると、酸化触媒で覆わない側の電極ではCOの酸化反応が起こり、電極電位はCO濃度の影響を受けた混成電位となるのに対し、酸化触媒で覆った電極側ではCOが完全に酸化されて、ガス中の酸素濃度に依存した電位となる。そして、両電極間の電位差を出力として取り出せば、これに基づいてガス中のCO濃度を知ることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
まず、前者の抵抗型センサにおいては、酸化物半導体による検出素子の出力が、排気ガス中に含有される酸素濃度により変化する特性を有している。そのため、同じ汚染物質濃度に対しても、排気ガス中の酸素濃度により検出出力値が変動してしまう問題がある。そこで、例えば特開平5−180794等に開示されているように、固体電解質を用いたポンプ素子により排気ガス中に酸素を送り込んでその濃度を高め、ガス中の酸素濃度の相対的な変動を小さくすることにより検出精度を高める提案がなされている。しかしながら、排気ガス中の酸素の濃度が大きく変化した場合には、ポンプ素子からの酸素導入による相対濃度変動の抑制効果が不十分となり、満足な検出精度が得られない欠点がある。一方、後者の混成電位を用いるタイプのセンサも、酸化触媒で覆った電極の電位がガス中の酸素濃度に応じて変化するため、同様の問題が生ずる。
【0004】
本発明の課題は、排気ガス中の酸素濃度が変化しても、ガス中の被検出成分の濃度を高精度で検出できる排気ガスセンサと、それを用いた排気ガスセンサシステムとを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段及び作用・効果】
本発明は、排気ガス中に含まれる被検出成分の検出を行うためのセンサに関するものであり、その要部は下記のように構成される。すなわち、該排気ガスセンサは、酸素イオン伝導性固体電解質により構成され、その両面に酸素透過性を有する電極が形成された酸素濃淡電池素子と、酸素イオン伝導性固体電解質により構成されて両面に酸素透過性を有する電極が形成され、かつ酸素濃淡電池素子との間に排気ガスの流通が許容された所定量の隙間が形成されるように、該酸素濃淡電池素子に対向配置された酸素ポンプ素子と、酸素ポンプ素子と前記酸素濃淡電池素子との少なくとも一方を、予め定められたセンサ作動温度に加熱する加熱素子とを備える。酸素ポンプ素子は、酸素濃淡電池素子に生ずる濃淡電池起電力の絶対値が減少する方向に、上記隙間に酸素を汲み込み又は該隙間から酸素を汲み出す働きをなす。一方、上記隙間と、酸素濃淡電池素子を挟んでこれと反対側の空間(反対空間)とには、それぞれ被検出成分と酸素とを含有する排気ガスが導入される。
【0006】
また、酸素ポンプ素子の隙間側の電極を第一電極、酸素濃淡電池素子の隙間側の電極を第二電極、酸素濃淡電池素子の反対空間側の電極を第三電極として、隙間と反対空間とに導入された排気ガス中の被検出成分が、少なくともそれら隙間と反対空間との一方において、第一〜第三電極の少なくともいずれかを酸化触媒として排気ガス中の酸素と反応することにより消費されるとともに、隙間と反対空間との間で酸素との反応による被検出成分の消費量に差が生じるように、それら第一〜第三電極の被検出成分と酸素との反応に対する触媒活性が調整される。
【0007】
そして、本発明の排気ガスセンサの第一の構成においては、酸素濃淡電池素子の濃淡電池起電力の絶対値が、10mV以下に設定された起電力目標値ECに到達したときの酸素ポンプ素子に流れる電流値が、排気ガス中の被検出成分の濃度を反映した情報として取り出される。
【0008】
一方、本発明の排気ガスセンサの第二の構成においては、酸素を1体積%以上含有し、かつセンサ作動温度において酸素と反応する成分を実質的に含有しない試験ガスを上記隙間及び反対空間に導入したときの、酸素濃淡電池素子に生ずるオフセット起電力の絶対値をEOS(単位:mV)とし、これに対応して起電力目標値ECが(EOS−5)mV以上(EOS+5)mV以下の範囲内で設定されるとともに、酸素濃淡電池素子の濃淡電池起電力の絶対値が上記起電力目標値ECに到達したときの酸素ポンプ素子に流れる電流値が、排気ガス中の被検出成分の濃度を反映した情報として取り出される。
【0009】
次に、本発明の排気ガスセンサシステム(以下、単に「センサシステム」ともいう。)は、上記排気ガスセンサと、酸素濃淡電池素子に発生する濃淡電池起電力を検出する起電力検出手段と、その検出された濃淡電池起電力の絶対値が減少する方向において、該酸素ポンプ素子と酸素濃淡電池素子との間の隙間に酸素を汲み込み、又は該隙間から酸素が汲み出されるように、酸素ポンプ素子に印加される電圧を調整するポンプ素子電圧調整手段と、濃淡電池起電力の絶対値が上記起電力目標値ECに到達したときの、酸素ポンプ素子を流れる電流値又は該電流値を反映した情報を、被検出成分の濃度を反映した情報として出力する出力手段とを備えたことを特徴とする。
【0010】
上述のように構成された排気ガスセンサないしセンサシステムでは、酸素濃淡電池素子を挟んで上記隙間と反対空間側とに被検出成分と酸素とを含有した排気ガスが導入され、隙間に面する側に配置された第一及び第二電極と、反対空間側に配置された第三電極の酸化触媒としての活性が、上記隙間側と反対空間側とで被検出成分の酸化による消費量に差が生ずるように調整されており、被検出成分が多く消費される側では酸素も多く消費されることとなる。これにより、酸素濃淡電池素子の両側には酸素濃度差が生じ、それに基づく濃淡電池起電力が発生することとなる。酸素ポンプ素子は、例えば隙間側が低酸素濃度側となる場合には該隙間に酸素を汲み込み、逆に高酸素濃度側となる場合には該隙間から酸素を汲み出して、上記濃淡電池起電力を起電力目標値ECになるように制御する。
【0011】
そして、濃淡電池起電力が起電力目標値ECに到達したときの酸素ポンプ素子に流れる電流(以下、ポンプ電流という)は、排気ガス中の被検出成分の濃度値をほぼ反映した値となることから、これに基づいて上記被検出成分の濃度を検出することができる。また、上記ポンプ電流の値は、排気ガス中の被検出成分の濃度が変化しない限り、排気ガス中の酸素濃度の影響をほとんど受けず、また、被検出成分の濃度変化に対するポンプ電流の値の変化もほぼ直線的となる。これにより、酸素濃度が所定の範囲で変化しても、排気ガス中の被検出成分の濃度を精度よく検出することができる。
【0012】
なお、酸素濃淡電池素子と酸素ポンプ素子との間に形成される隙間の大きさは、例えば1mm以下に設定するのがよい。隙間の大きさが1mmを超えると、隙間による新たな排気ガスの流入規制効果が小さくなり、センサの検出精度が低下する場合がある。また、第一電極の面積Spと第二電極の面積Ssとの比をSp/Ssを1以上とすれば、第二電極付近の酸素濃度を一定にすることができ、ひいてはセンサ出力の精度及び安定性を向上させることができる。
【0013】
ここで、酸素濃淡電池素子を挟んで隙間側と反対空間側とで、酸素濃度が互いに等しくなるように、酸素ポンプ素子による隙間への酸素の汲み込みないしは汲み出しを行うようにすれば、それら両空間での被検出成分の消費量の差に対し、ポンプ電流が直接的に対応することになるから、被検出成分の濃度をさらに精度よく検出することができ、また検出結果の解析も容易となる。この場合、酸素濃淡電池素子の両側の酸素濃度が等しくなれば、濃淡電池起電力は理論上は0となるから、酸素ポンプ素子は、該濃淡電池起電力が0となるように隙間に対する酸素の汲み込みないしは汲み出しを行うこととなる。しかしながら、酸素濃淡電池素子の両側の酸素濃度が等しくなっても、通常は、酸素濃淡電池素子の起電力は0にはならず、一定のオフセット起電力が残ることが多い。
【0014】
本発明者らは、一般に使用されているほとんどの酸素イオン伝導性固体電解質について、該固体電解質により酸素濃淡電池素子を構成した場合のオフセット起電力の絶対値が10mV以下の範囲に収まっていることに着眼するとともに、本発明の排気ガスセンサの第一の構成において、起電力目標値ECを10mV以下に設定し、濃淡電池起電力の絶対値が該起電力目標値ECに到達したときの酸素ポンプ素子に流れる電流値を検出信号として採用することで、排気ガス中の被検出成分の濃度を正確に検出できることを見い出したのである。なお、測定雰囲気の酸素濃度範囲が判っている場合は、その範囲の最大酸素濃度におけるオフセット起電力を起電力目標値とするのが望ましい。
【0015】
一方、本発明者らは鋭意検討の結果、次のことを見い出し、本発明の第二の構成を完成するに至ったのである。すなわち、酸素濃淡電池素子のオフセット起電力が、検出に係る排気ガス中の酸素濃度が低くなるほど変動しやすくなり、一定以下の酸素濃度におけるオフセット起電力を基準として起電力目標値ECを設定すると、センサ出力が排気ガス中の酸素濃度の影響を受けやすくなる。そしてこれを解決するためには、酸素を1体積%以上含有し、かつセンサ作動温度において酸素と反応する成分を実質的に含有しない試験ガスを隙間及び反対空間に導入したときの、酸素濃淡電池素子に生ずるオフセット起電力の絶対値をEOS(単位:mV)とし、これを基準として起電力目標値ECを(EOS−5)mV以上(EOS+5)mV以下の範囲内で設定することが有効となる。そして、起電力目標値ECをを上記範囲で設定することで、排気ガス中の酸素濃度の影響を受けない、より安定したセンサ出力を得ることができる。この場合、起電力目標値ECは、なるべくEOSに近い値として設定することが、センサの検出精度を高める上で望ましい。なお、EOSを決定するための試験ガス中の酸素濃度は、望ましくは10%以上のものを使用するか、あるいは大気を使用するのがよい。また、起電力目標値ECを、第一の構成と同様に10mV以下に設定することにより、より安定で精度の高いセンサ出力を得ることができる。
【0016】
本発明の排気ガスセンサは、例えばガソリンエンジンの酸化触媒コンバータ、あるいは三元触媒コンバータの下流側に配置され、該コンバータ中の三元触媒の劣化を検知するものとして構成することができる。この場合、排気ガス中の酸素は、上流側の触媒においてCOあるいはHCの酸化のためにかなりの部分が消費された状態で、排気ガスセンサに導入されることとなる。この場合、検出に係る排気ガス中の酸素濃度は、おおむね5000ppm以下のレベルとなっていることから、排気ガスセンサとしては、酸素濃度が上述のように低い領域で被検出成分を精度よく検出できるように構成することが望ましい。そのためには、例えば酸素濃度が100ppmに対応するセンサ出力をQ100とし、1000ppmに対応するセンサ出力をQ1000として、出力変化率Δ(%){|Q100−Q1000|/Q100}×100が±30%以下、より望ましくは±10%以下となるように、前述の起電力目標値ECを設定するのがよい。
【0017】
なお、参考技術として、酸化触媒活性の異なる電極を酸素濃淡電池素子の両面に形成し、その一方の側に一定量の隙間を形成した状態で酸素ポンプ素子を対向配置したタイプのセンサとしては、例えば特開昭61−95243号公報に開示された空燃比センサがある。しかしながら、上記公報のセンサは、混合気中のCOあるいはHC等の燃焼成分濃度と酸素濃度との比を空燃比として検出するためのものであり、排気ガス中の被検出成分の量を、該排気ガス中の酸素濃度とは無関係に検出する本発明のセンサとは、根本的にその目的及び作用・効果が異なるものである。そして、その当然の帰結として本発明の排気ガスセンサは、酸素濃淡電池素子に対する起電力目標値ECが、上記公報の空燃比センサとは異なる上記本発明特有の使用目的に適合するように設定され、また酸素ポンプ素子は、酸素濃淡電池素子の起電力を該起電力目標値ECに近付けるように作動するという、上記公報技術には全く開示されていない特徴を有しているのである。
【0018】
次に、酸素濃淡電池素子の両面に形成された第二及び第三電極は、被検出成分に対する被検出成分と酸素との反応に対する触媒活性が互いに異なるものとして構成することができる。これにより、前述の隙間と反対空間との間の被検出成分の消費量の差が大きくなり、センサ出力レベルが高められて、被検出成分の検出感度を向上させることができる。この場合、第二電極の上記被検出成分と酸素との反応に対する触媒活性が第三電極よりも大きくなるようにすれば、排気ガス中の被検出成分の濃度に対するセンサ出力の直線性が高められ、ひいては被検出成分の検出精度をさらに向上できる場合がある。なお、該構成において酸素ポンプ素子は、酸素濃淡電池素子に生ずる濃淡電池起電力の絶対値が減少するように、前記隙間に酸素を汲み込むものとされる。ここで、第一電極及び第二電極の双方について、被検出成分に対する被検出成分と酸素との反応に対する触媒活性を第三電極よりも大きくすると、上記隙間と反対空間との間の被検出成分の消費量の差がさらに大きくなり、被検出成分の検出感度を高めることができる。
【0019】
より具体的には、第二電極と前記第三電極とは、次のように定義される被検出成分転換率ηの差が20%以上となるものを組み合わせて使用することが望ましい。すなわち、直径12mm×厚さ1mmの前記酸素イオン伝導性固体電解質の円板上に、第二電極ないし第三電極と同一の材質及び条件により直径8mmの円板状の多孔質電極を形成した試料を、ガスの入口と出口とを有した筒状体内に配置するとともにこれをセンサ作動温度に加熱し、その状態で該筒状体に対し、酸素300ppmと被検出成分350ppmと水蒸気3%とを含有し、残部がアルゴンからなる試験ガスを入口から流速100ml/分で導入して、これを出口から排出させたときの、排出後の試験ガス中の被検出成分濃度をCs(単位:ppm)として、上記被検出成分転換率η(%)を、次式:
η={(350−Cs)/350}×100 ‥‥(1)
により求める。
【0020】
すなわち、試験ガス中に含まれる被検出成分が、電極を酸化触媒として酸化され消費されると、排出後の試験ガス中の被検出成分濃度Csは減少することから、上記被検出成分転換率ηは大きくなる。従って該ηを、センサ中の各電極の被検出成分に対する被検出成分と酸素との反応に対する触媒活性を表すパラメータ、ひいては隙間ないし反対空間における被検出成分の消費量を反映したパラメータとして用いることができる。そして、第二電極と前記第三電極との間で、上記ηの値の差を20%以上とすることにより、隙間と反対空間との間の被検出成分の消費量の差が大きくなり、センサ出力レベルが高められて、被検出成分の検出感度を向上させることができる。例えば第二電極を第三電極よりも被検出成分と酸素との反応に対する触媒活性の高いものとして構成する場合は、第二電極を、その被検出成分転換率ηが第三電極のそれよりも20%以上高くなるように構成するのがよい。なお、ηの値の差はより望ましくは30%以上とするのがよい。
【0021】
ここで、電極の上記ηの値はセンサ作動温度に応じて変化する。そして、センサ作動温度は、上記ηの差が20%以上、望ましくは30%以上となるように設定するのが望ましいといえる。この場合、印加電圧を一定とした場合の酸素ポンプ素子のポンプ電流値がなるべく高くなるように、センサ作動温度を設定すれば、被検出成分の検出感度はさらに向上する。
【0022】
次に、被検出成分が例えばCOあるいはHCの場合、上記第一〜第三電極のうち、酸素との反応に対する触媒活性が高くなるべきものは、Pt、Pd及びRhのいずれかを主体とする金属(単体又は合金)又は、Pt−Pd系合金、Pt−Rh系合金、Rh−Pd系合金、Pd−Ag系合金等(以下、本明細書においては、これらを高活性金属グループという。)で構成することができる。また、逆に触媒活性が低くなるべきものは、Au、Ni及びAgのいずれかを主体とする金属(単体又は合金)又は、Pt−Au系合金,Pt−Ni系合金、Pt−Ag系合金,Ag−Pd系合金、Au−Pd系合金等(以下、本明細書において、これらを低活性金属グループという。)により構成することができる。いずれの金属も、前述の素子を構成する固体電解質へ酸素を注入するための酸素分子の解離反応、及び該固体電解質から酸素を放出させるための酸素の再結合反応に対する可逆的な触媒機能(以下、酸素解離触媒機能という)は高いが、炭化水素系の被検出成分と酸素との反応に対する触媒活性については、前者のグループと後者グループとの間では大きな差がある。そして、例えば第一電極と第二電極とをPt、Pd及びRhのいずれかを主体とする金属等の高活性金属グループに属するもので構成し、第三電極をAu、Ni及びAgのいずれかを主体とする金属等の低活性金属グループに属するものにより構成すれば、前述の隙間と反対空間との間の被検出成分の消費量の差が大きくなり、センサ出力レベルが高められて被検出成分の検出感度を向上させることができる。上記被検出成分と酸素との反応に対する触媒活性については、Pt又はPdとAuとの間の差が特に著しく、これらを主体とする金属を電極材料として採用することは、上述の効果を高める上でさらに望ましいといえる。
【0023】
被検出成分が例えばメタンである場合、例えば上記材質の電極の組合せにより、その検出感度と選択性が特に向上する場合がある。とりわけ、被検出成分と酸素との反応に対する触媒活性の高い側の電極をPt又はPdを主体とする金属で構成し、同じく低い側の電極をAuを主体とする金属で構成した場合には、メタン検出に対する選択性を著しく向上させることができる。
【0024】
なお、被検出成分に対する被検出成分と酸素との反応に対する触媒活性の小さい電極を構成する場合、その少なくとも排気ガスとの接触表面を含んだ部分を、被検出成分と酸素との反応に対して触媒不活性な材料で構成することができる。この場合、電極の全体を上記触媒不活性な材料で構成できることはもちろんであるが、排気ガスとの接触部において、その表層部のみを触媒不活性な材料で構成するようにしてもよく、例えば触媒活性な材料で本体部を形成し、その表面に触媒不活性な材料によりコーティングを施して電極を得るようにしてもよい。触媒不活性な材料としては、例えば、前述のAu、Ni及びAgのいずれかを主体とする金属等の低活性金属グループに属するもの、あるいはSnO、ZnO、In、WO、Bi等の酸化物を例示することができる。
【0025】
次に、酸素ポンプ素子と酸素濃淡電池素子との間に形成される隙間には、金属メッシュ又は多孔質金属で構成されたガス保持部材を介挿してもよい。このようにすると、該ガス保持部材が上記隙間形成のためのスペーサとして機能し、隙間の寸法精度を高めることができる。なお、上記ガス保持部材をメッシュで構成する場合、その網目の形成密度が100〜500メッシュのものを使用することが望ましい。
【0026】
また、酸素濃淡電池素子の前記第三電極の形成された側に、該酸素濃淡電池素子との間に所定の隙間を形成する隙間形成部材を配置することができる。こうすれば、前述のオフセット起電力の絶対値が小さくなり、またその変動が少なくなって、センサの検出精度が高められる場合がある。この場合、隙間形成部材は、酸素濃淡電池素子をセンサ作動温度に加熱するための板状の加熱素子とすることができる。こうすれば、加熱素子が隙間形成部材を兼ねることになり、センサをコンパクトに構成できる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に示す実施例を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施例たる排気ガスセンサ1の要部の構成を示す分解斜視図である。すなわち、排気ガスセンサ1は、それぞれ横長板状に形成された第一のヒータ2(加熱素子)、酸素ポンプ素子3、酸素濃淡電池素子4及び第二のヒータ5(加熱素子)がこの順序で積層されたものとして構成されている。図2(a)〜(c)に示すように、第一のヒータ2と酸素ポンプ素子3との間、酸素ポンプ素子3と酸素濃淡電池素子4との間、及び酸素濃淡電池素子4と第二のヒータ5との間には、それぞれガラスあるいはセメント等で構成されたスペーサ6,7,8が介挿されており、各素子間には所定量の隙間14〜16がそれぞれ形成される。なお、隙間15は、請求項でいう酸素ポンプ素子と酸素濃淡電池素子との間の隙間に、また隙間16は同じく反対空間に相当する。また、第二のヒータ5は、隙間形成部材の役割も果たしている。
【0028】
酸素ポンプ素子3及び酸素濃淡電池素子4は、酸素イオン伝導性を有する固体電解質により構成されている。そのような固体電解質としては、YないしCaOを固溶させたZrOが代表的なものであるが、それ以外のアルカリ土類金属ないし希土類金属の酸化物とZrOとの固溶体を使用してもよい。また、ベースとなるZrOにはHfOが含有されていてもよい。なお、第一及び第二のヒータ2,5は、公知のセラミックヒータで構成されている。
【0029】
次に、酸素ポンプ素子3は横長板状に形成され、その長手方向における一方の端部寄りにおいてその両面に、酸素分子解離能を有した多孔質電極10,11が形成されている。また、酸素濃淡電池素子4には、上記酸素ポンプ素子3の電極10,11に対応する位置においてその両面に、同様の多孔質電極12,13が形成されている。また、前述のスペーサ6〜8は、それら多孔質電極10〜13と干渉しない位置において、例えば素子3ないし素子4の縁部に断続的に沿うように配置され、上記各隙間14〜16への排気ガスEGの導入が許容されるようになっている。また、酸素ポンプ素子3の電極11と酸素濃淡電池素子4の電極12とは、隙間15を挟んで互いに対向するように配置される。
【0030】
酸素ポンプ素子3の各多孔質電極10,11からは、該素子3の長手方向に沿って排気ガスセンサ1の取付基端側に向けて延びる電極リード部10a,11aがそれぞれ一体に形成されており、該基端側において酸素ポンプ素子3には接続端子10b,11bの一端が埋設されている。そして、例えば、接続端子10b,11bは、図2(b)に示すように、金属ペーストの焼結体として形成された導通部10fにより、電極リード部10a,11aの末端に対して電気的に接続されている。また、酸素濃淡電池素子4の各多孔質電極12,13にも同様に電極リード部12a及び13aが一体に形成されており、それぞれ接続端子12b,13bが取り付けられている。
【0031】
図3(a)は、排気ガスセンサ1の全体の構成例を、また(b)はその内部構造を示している。すなわち、第一のヒータ2、酸素ポンプ素子3、酸素濃淡電池素子4及び第二のヒータ5がスペーサ6〜8を介して積層されて積層体31が形成されるとともに、角型の貫通孔30aを有するセラミックストッパ30が、積層体31に対し外側から嵌着されている。上記積層体31は、一端側が開放し、貫通孔32aが形成された底部32bを他端側に有するセラミック碍管32の内側に、各電極10〜13の形成された端部(以下、検出端部という)31aが貫通孔32aから突出するように配置されるとともに、該碍管32と積層体31との間にはガラスGが充填されいる。なお、セラミックストッパ30は、その端面が碍管32の底部32bの内面と当接することにより、積層体31の碍管32からの突出量を規定する役割も果たしている。
【0032】
また、碍管32の外側は、金属製の外筒33と、かしめ結合部34aにより該外筒33と一体化された主体金具34とにより覆われている。主体金具34の外周面には、センサ1を排気管等の図示しない取付部に取り付けるための雄ねじ部34bが形成されるとともに、その先端側に形成された開口部34cおいて、前述の積層体31の検出端部31aを突出させている。また、主体金具34の開口部34cの周縁には円環状のプロテクタ取付スリーブ34dが一体的に形成されている。そして、検出端部31aを覆うとともに、該検出端部31aへの排気ガスの流通を許容する多数の貫通孔35aを有した円筒状のプロテクタ35が、上記プロテクタ取付スリーブ34dに対し外側から嵌着され、さらにスポット溶接等により接合され一体化されている。一方、碍管32の中間部において主体金具34との間に形成される空間には、そのかしめ結合部34aに近い側に、かしめ時の加工力を受けとめるためのかしめ金具36が配置され、さらに残余の空間には充填材80が充填されている。
【0033】
一方、積層体31を構成する各素子2〜5の接続端子(図1等)には、リード線37が溶接等により接合されており、その末端側が碍管32及び外筒33の端部から外側に延出している。なお、リード線37の中間部はゴム等の弾性材料で構成されたシール部材38により覆われており、そのさらに外側には金属製の保護外筒39がはめ込まれている。そして、該保護外筒39の端縁側が外筒33に対してかしめにより一体化されている。
【0034】
上記排気ガスセンサ1の組み立ては、例えば以下のようにして行うことができる。すなわち、図4(a)に示すように、素子2〜5をスペーサ6〜8を介して積層して積層体31を作り、(b)に示すようにこれにセラミックストッパ30を嵌着する。続いて、(c)に示すように、素子2〜5の各接続端子に例えばステンレス鋼製のリード線37を溶接により接合し、さらに(d)に示すように、該積層体31を碍管32内に挿入し、その内側にガラス粉末を充填した後、これを所定の炉で約800℃に加熱してガラス粉末を溶融させ、碍管32と積層体31との間をガラスシールする。
【0035】
そして、図5(a)に示すように、積層体31が一体化された碍管32を主体金具34内に配置し、また、碍管32と主体金具34との間に充填材80とかしめ金具36を挿入する。そして、さらに碍管32の主体金具34からの露出部分に外筒33を被せ、次いで主体金具34を外筒33に向けて加熱しながらかしめることにより、かしめ結合部34aが形成され、主体金具34と外筒33とが一体化される。続いて、同図(b)に示すように、シール部材38と保護外筒39とが一体化された別のリード線群37aを、それぞれ対応するリード線37に溶接する(以下、一体化された両リード線に改めて符号37を付与する)。そして、シール部材38と保護外筒39とをリード線37上を滑らせてその末端部を外筒33内に挿入し、両者の間をかしめることにより図5(c)に示す状態となり、さらにプロテクタ35を主体金具34に対して溶接により取り付ければ、図5(d)に示すように、排気ガスセンサ1の組み立てが完了する。
【0036】
上記排気ガスセンサは、例えば排気管に設けられた取付部に対し、プロテクタ35側が該排気管内に位置するように取り付けられる。図6に示すように、この状態で酸素ポンプ素子3には、多孔質電極10,11の一方が正、他方が負となるように前述のリード線37(図3)を介して電圧が印加される。そして、極性が正となる多孔質電極においては、これと接する排気ガス中の酸素分子が該電極上で解離され、上記印加された電圧が駆動力となって解離された酸素がイオンの形で素子3内に送り込まれる。また、上記電圧印加により素子3内を輸送される酸素イオンは、極性が負となる多孔質電極上で電子を受け取り、さらに酸素分子に再結合して雰囲気中に放出される。
【0037】
また、酸素濃淡電池素子4においては、多孔質電極12,13には電圧が印加されず、それら電極12,13とそれぞれ接する排気ガス中の酸素分子が該電極12,13上で解離され、それぞれ酸素イオンの形で素子4内に拡散する。そして、電極12側と13側とで酸素濃度に差がある場合には、素子4内に酸素イオンの濃度勾配が生じ、その濃度勾配に応じた濃淡電池起電力が両電極12,13に生ずることとなる。なお、以下においては、酸素ポンプ素子3と酸素濃淡電池素子4との間に形成されている隙間15に関し、酸素ポンプ素子3の該隙間15に面さない多孔質電極10を外側電極、同じく隙間15に面する多孔質電極11を第一電極、隙間15に面する酸素濃淡電池素子4の多孔質電極12を第二電極、同じく隙間15に面さない多孔質電極13を第三電極と呼ぶことにする。
【0038】
一方、上記多孔質電極10〜13のうち、少なくとも一部のものは、上述の酸素分子の解離ないし再結合を行う役割のほかに、これと接する排気ガス中の炭化水素系の被検出成分と酸素との結合反応、すなわち被検出成分の燃焼反応を促進する酸化触媒としても機能する。そして、本発明の排気ガスセンサでは、上記4つの電極10〜13のうち、第一電極11、第二電極12及び第三電極13の3つのものについて、被検出成分と酸素との反応に対する触媒活性(以下、酸化触媒活性ともいう)が、酸素濃淡電池素子4の両側(すなわち隙間15側と隙間16側)において酸素との反応による被検出成分の消費量に差が生じるように調整される。
【0039】
具体的には、図6において、第一電極11と第二電極12とが例えば炭化水素に対する酸化触媒活性が高いPt多孔質電極により、また、第三電極13が該酸化触媒活性が低いAu多孔質電極によりそれぞれ構成される。なお、隙間15及び隙間16の大きさは、スペーサ7及び8の高さ調整によりそれぞれ1mm以下の範囲で調整される。一方、第一電極11の面積Spは第二電極12の面積SSと等しいか、それよりも大きく設定される。
【0040】
酸素ポンプ素子3と酸素濃淡電池素子4とは、例えば以下の方法により製造することができる。すなわち、固体電解質粉末を有機バインダとともに混練した生地を用いて、酸素センサ素子3ないし酸素濃淡電池素子4に対応した形状のグリーン成形体を作製する。なお、接続端子10b〜13bは、その端部をグリーン成形体中に埋め込んでおく。次に、Pt等の金属粉末に、素子3ないし素子4を構成する固体電解質と同じ材質のセラミック粉末を所定量(例えば10重量%程度)混合して作製したペーストを用いて、上記グリーン成形体の両面に電極10〜13(及び電極リード部10a〜13a)の印刷パターンを形成する。そして、これを焼成することにより、酸素ポンプ素子3と酸素濃淡電池素子4とが得られる。なお、印刷パターンは焼結されてそれぞれ電極10〜13及び電極リード部10a〜13aとなる。ただし、Au、Ag、Pdやこれらの合金など、セラミックス(固体電解質)の焼成温度よりも低い融点の金属を電極材料として用いる場合には、前記グリーン成形体を焼成した後にペースト印刷し、セラミックスの焼成温度より低い温度で焼き付けてもよい。
【0041】
以下、排気ガスセンサ1の使用方法について説明する。
図6に示すように、排気ガスセンサ1を排気管に取り付け、酸素ポンプ素子3と酸素濃淡電池素子4との間の隙間15と、酸素濃淡電池素子4とヒータ5との間の隙間16(反対空間)とに、それぞれ炭化水素系の被検出成分と酸素とを含有する排気ガスが導入されると、隙間15側に位置する電極11,12がいずれもPtで形成されており、隙間16側に位置する電極13がAuで構成されていることから、該排気ガス中の被検出成分の酸化による消費量は、隙間15側において隙間16側よりも大きくなる。そして、被検出成分の消費量の大きい側においては、排気ガスEG中の酸素の消費量も大きくなることから、隙間16内の酸素濃度は隙間15内のそれよりも高くなり、酸素濃淡電池素子4には隙間16側を正とする濃淡電池起電力が生ずる。
【0042】
そして、上記濃淡電池起電力の絶対値が例えば10mV以下の一定値となるように、酸素ポンプ素子3により隙間14側から隙間15側へ酸素を汲み込むと、該酸素ポンプ素子3を流れる電流(以下、酸素ポンプ電流あるいはポンプ電流という)は、被検出成分の酸化に消費された酸素量を反映した値となる。また、排気ガスEG中の被検出成分の濃度が高くなると、その酸化により消費される酸素量は増大し、結果としてポンプ電流も大きくなる。従って、ポンプ電流を測定することにより、排気ガスEG中の被検出成分の濃度を知ることができる。
【0043】
図7は、上記原理に基づいて排気ガス中の被検出成分の濃度を検出する、本発明のセンサシステムの一構成例を示すブロック図である。すなわち、該センサシステム200においては、上記排気ガスセンサ1の酸素濃淡電池素子4の第二電極12と第三電極13とが、それぞれ非反転増幅器20(ポンプ素子電圧調整手段、起電力検出手段)のマイナス端子(接地端子)とプラス端子にそれぞれ接続される。これにより、該素子4で生ずる濃淡電池起電力は、非反転増幅器20の接地側に接続された抵抗器22の電気抵抗値をR0、同じく負帰還接続された抵抗器21の電気抵抗値をR1として、ゲインR1/R0で増幅される。
【0044】
一方、非反転増幅器20の出力側は酸素ポンプ素子3の第一電極11に接続されており、上記増幅された濃淡電池起電力が酸素ポンプ素子3に印加される。ここで、酸素濃度は隙間16側で高くなるので、酸素濃淡電池素子4には第三電極13側を正とする濃淡電池起電力が生ずる。そして、その濃淡電池起電力は、非反転増幅器20により極性反転せずに増幅され、酸素ポンプ素子3の第一電極11に印加される。これにより、酸素ポンプ素子3には第一電極11側を正としてポンプ電流が流れることとなり、図中矢印で示すように、隙間14内の酸素が隙間15側へ汲み込まれる。このポンプ電流は反転増幅器23(出力手段)により増幅され、これが排気ガスEG中のメタン濃度を反映したセンサ出力として取り出されることとなる。なお、酸素ポンプ素子3の内部抵抗値をRi、反転増幅器23に負帰還接続された抵抗器25の電気抵抗値をR3とすれば、反転増幅器23のゲインはR3/Riとなる。また、本実施例では、該反転増幅器23の出力は、ゲイン1の反転増幅器24(R4=R5)により極性反転されるようになっている。
【0045】
ここで、上記回路構成によれば、隙間15内の酸素濃度が減少して濃淡電池起電力が大きくなると、酸素ポンプ電流は大きくなり、酸素ポンプ素子3による隙間15への酸素の汲み込みが進む。すると、濃淡電池起電力は次第に小さくなるから、酸素ポンプ電流は小さくなる方向に制御される。その結果、最終的には濃淡電池起電力はほぼ0に近づくように酸素ポンプ電流が制御され、そのときの酸素ポンプ電流の平衡値から、被検出成分の濃度を知ることができる。この場合、起電力目標値ECはほぼ0に等しい値であるとみなしうる。
【0046】
濃淡電池起電力が0であるということは、理論上は酸素濃淡電池素子4の両側(すなわち、隙間15及び16)の酸素濃度が等しくなっていることを意味する。このことは、ポンプ電流が隙間15と16とにおける被検出成分の消費量の差に直接的に対応していることも意味するから、被検出成分の濃度を精度よく検出でき、また検出結果の解析も容易になる。しかしながら通常は、隙間15及び16の酸素濃度が等しくなっても、酸素濃淡電池素子4の起電力は実際には0にはならず、一定のオフセット起電力が残ることが多い。この場合は、上記オフセット起電力に対応する起電力目標値ECを10mV以下の範囲で設定し、濃淡電池起電力の絶対値が該起電力目標値ECに到達したときの酸素ポンプ素子3に流れる電流値を検出信号として採用することで、排気ガス中の被検出成分の濃度をより正確に検出できる。
【0047】
また、酸素濃淡電池素子4のオフセット起電力は、検出に係る排気ガス中の酸素濃度が低くなるほど変動しやすくなり、一定以下の酸素濃度におけるオフセット起電力を基準として起電力目標値ECを設定すると、センサ出力が排気ガス中の酸素濃度の影響を受けやすくなる。そこで、酸素を例えば1体積%以上(望ましくは10体積%以上)含有し、かつセンサ作動温度において酸素と反応する成分を実質的に含有しない試験ガスを、隙間15及び16にそれぞれ導入したときのオフセット起電力の絶対値をEOS(単位:mV)とし、これを基準として起電力目標値ECを(EOS−5)mV以上(EOS+5)mV以下の範囲内で設定することが有効である。
【0048】
図8は、オフセット起電力に応じて起電力目標値ECを自由に設定できるセンサシステムの構成例を示している。該構成においては、マイクロプロセッサ41を含んだセンサ制御部40に前述の排気ガスセンサ1が接続される。マイクロプロセッサ41は、CPU41、RAM42、ROM43及びそれらが接続されるI/Oポート44を含んで構成され、該I/Oポート44には、アンプ49を介して酸素ポンプ素子3が、またA/D変換器46とアンプ50とを介して酸素濃淡電池素子4が、さらにアンプ47及び48を介して第一及び第二のヒータ2,5がそれぞれ接続される。また、ROM43にはセンサ1の作動を司る制御プログラムと、前述の起電力目標値ECの値及びヒータ電流の設定値とが記憶されている。ここで、CPU41はポンプ素子電圧調整手段及び起電力検出手段の主体をなす。また、RAM42は、上記CPU41のワークエリアとして機能する。
【0049】
そして、酸素ポンプ素子3への印加電圧は、CPU41が指示する値でI/Oポート44及びアンプ49を介して出力される。また酸素濃淡電池素子4の起電力はアンプ50で増幅され、A/D変換器46でデジタル化されてI/Oポート44へ入力される。なお、本実施例では、起電力目標値ECに対し制御不感帯が±δの幅で設定されるものとする。また、ヒータ2及び5の通電制御も該センサ制御部40が行うものとする。
【0050】
図9は、上記制御プログラムに基づくセンサ作動の制御の流れを示している。すなわち、制御プログラムをスタートさせると、S1で酸素ポンプ電流Ipが初期値I0となるように、酸素ポンプ素子3への印加電圧がVpで出力され、S2で入力された濃淡電池起電力EMFの値を読み込む。そして、該EMFが制御許容範囲EC±δから外れている場合には、これが該範囲に入るようにVp(すなわちIp)を増大又は減少させ(S3〜S6)、制御許容範囲内に入っている場合にはS7でそのときのVp(すなわちIp)の値を保持させてS2へ返り、以下同様の処理を繰り返す。これにより、濃淡電池起電力EMFは、ほぼECの近傍に保持されることとなる。そして、このときの酸素ポンプ素子3の出力電流値を、センサ出力として取り出すことができる。
【0051】
なお、酸素ポンプ素子3の外側電極側は、排気ガス雰囲気から隔離して、ここに大気を導入するようにしてもよい。
【0052】
また、酸素ポンプ素子3と酸素濃淡電池素子4の各電極10〜13の材質の組合せは、酸素濃淡電池素子4の両側で、被検出成分の酸化による消費量に差が生ずるものであれば、図10(a)に示す上述の組合せ以外にも各種採用することができる。図10(b)においては、酸素ポンプ素子3の外側電極10を酸化触媒活性の低いAu多孔質電極で構成した例である。また、(c)及び(e)は、隙間15に面する第一電極11及び第二電極12の一方をAu多孔質電極で構成した例である。また、(d)は、第一電極11及び第二電極12をいずれも酸化触媒活性の低いAu多孔質電極で構成し、第三電極13を酸化触媒活性の高いPt多孔質電極で構成した例である。この場合、被検出成分の消費量は隙間16側において15側よりも高くなり、酸素ポンプ素子3は隙間15から酸素を汲み出すように作動することとなる。(f)は、該構成で第一電極11をAu多孔質電極で置き換えた例である。
【0053】
一方、酸化触媒活性の低い電極は、図11(a)に示すように、Pt、Rh、Pd、Ir等、高活性金属グループに属するもので多孔質電極の本体部101を形成しておき、その排気ガスとの接触表面側に、触媒不活性な材料(例えば、Au又はAgを主体とする金属などの低活性金属グループに属するもの、あるいはSnO、ZnO、In、WO、Bi等の酸化物)によるコーティング102を施して最終的な電極としてもよい。
【0054】
この場合、上記コーティング102は、例えば図11(b)に示すように、上記触媒不活性な材料粒子を含んだペーストを本体部101上に塗付して再焼成する方法により形成したり、あるいは同図(c)に示すように、真空蒸着やスパッタリング等の気相製膜法により形成することができる。なお、上記図11(b)ないし(c)に示すように、多孔質に形成された本体部101には、多数の空隙Pが入り組んで形成されているため、コーティング102がそのような空隙Pの内面奥深くにまで必ずしも形成されない場合もありうるが、被検出成分と酸素との反応に対する触媒活性を十分に小さくできるのであれば、そのような未コーティング部が形成されていても差し支えない。
【0055】
また、図12に示すように、酸素ポンプ素子3と酸素濃淡電池素子4との間に形成される隙間15には、金属メッシュ又は多孔質金属(例えばPt製のもの)で構成されたガス保持部材60を介挿することができる。なお、上記ガス保持部材を金属メッシュで構成する場合、その網目の形成密度が100〜500メッシュのものを使用することが望ましい。
【0056】
以下、上記本発明の排気ガスセンサ1の適用例について説明する。まず、図13(a)はガソリンエンジンの排気ガス浄化システムを模式的に示しており、排気管に対しエンジンに近い側から、エンジンの空燃比制御のための酸素センサ▲1▼、排気ガス中のHCの酸化とNOの還元とを同時に行ってこれを浄化する三元触媒コンバータ、浄化後の排気ガス中の酸素濃度を測定するための酸素センサ▲2▼がこの順序で取り付けられている。そして、本発明の排気ガスセンサ1はそのさらに下流側に設けられており、例えば触媒の劣化判別のために浄化後の排気ガス中のHC濃度を測定するものとされている。
【0057】
一方、図13(b)は、ディーゼルエンジンの排気ガス中の排気ガス浄化システムを模式的に示しており、排気管に対しエンジンに近い側から、HC源としての軽油を排気ガス中に噴射するための軽油噴射弁と、NO浄化触媒とがこの順序で配置されており、該NO浄化触媒は軽油噴射により添加されたHCを還元剤としてNOを窒素と酸素とに分解することによりこれを浄化する働きをなす。そして、本発明の排気ガスセンサ1は上記NO浄化触媒の上流側に配置され、排気ガス中に噴射すべき軽油の量をフィードバック制御するために、軽油噴射後の排気ガス中のHC濃度をモニタする役割を果たすこととなる。
【0058】
図14は、本発明の排気ガスセンサの応用例として、板型の酸素センサ151を組み込んだ複合センサの例を示している。該複合センサ149においては、板型酸素センサ151が第二ヒータ5と酸素濃淡電池素子4との間に配置されており、隙間16は該板型酸素センサ151と酸素濃淡電池素子4との間に形成されている。板型酸素センサ151はZrO等の酸素イオン伝導性固体電解質で構成され、その内部に大気導入室152が形成されるとともに、該大気導入室152に関して酸素濃淡電池素子4と反対側の壁部155には、その両面に多孔質電極153及び154が形成されている。そして、電極154側に排気ガスを接触させることにより、大気導入室152に導入される大気(空気)を基準ガスとして上記壁部155には、排気ガス中の酸素濃度に応じた濃淡電池起電力が生ずる。これをセンサ出力として取り出せば、排気ガス中の酸素濃度を知ることができる。このような複合センサ149を用いることより、例えば図13(a)において、酸素センサ▲2▼と本発明の排気ガスセンサ1との2本のセンサを1本にまとめることができる。
【0059】
また、図15は、全領域酸素センサを組み合わせた複合センサの例を示している。該複合センサ159は、図14の構成において、板型酸素センサ151を全領域酸素センサ160と置き換えた構造を有している。全領域酸素センサ160は酸素イオン伝導性固体電解質で構成され、測定室165を挟んで酸素ポンプ素子161と酸素濃淡電池素子162とが対向配置された構造を有し、排気ガスは多孔質セラミック等で構成された拡散孔167を通って測定室165に導入される。そして、酸素濃淡電池素子162は、素子内に埋設された電極163を酸素基準電極として、測定室165側の電極164との間に生ずる濃淡電池起電力により、測定室165内の酸素濃度を測定する。
【0060】
一方、酸素ポンプ素子161には電極166及び168を介して図示しない外部電源により電圧が印加され、その電圧の向きと大きさにより定まる速度で、測定室165に対し酸素を汲み込む又は汲み出すようになっている。そして、該酸素ポンプ素子161の作動は、酸素濃淡電池素子162が検知する測定室165内の酸素濃度に基づいて図示しない制御部により、該測定室165内の酸素濃度が理論空燃比に対応する濃度に一定に保持されるように制御され、このときの酸素ポンプ素子161のポンプ電流に基づいて排気ガスの空燃比(A/F)を知ることができる。このような複合センサ159を用いれば、前述の図14の複合センサ149と同様に、図13(a)において酸素センサ▲2▼と本発明の排気ガスセンサ1との2本のセンサを1本にまとめることができるほか、その酸素濃度測定の精度をさらに向上させることができる。また、図13(b)に示す軽油噴射制御用のセンサとして用いた場合は、排気ガス中の酸素濃度測定によるディーゼル燃焼制御を行うことも可能となる。
【0061】
また、図16は、2チャンバー方式のNOセンサを組み合わせた複合センサの例を示している。該複合センサ169は、図14の構成において、板型酸素センサ151をNOセンサ170で置き換えた構造を有している。NOセンサ170はZrO等の酸素イオン伝導性固体電解質で構成され、その内部には第一及び第二の測定室171,172が隔壁171aを挟んで、センサの厚さ方向に互いに隣接して形成されるとともに、上記隔壁171aには多孔質セラミック等で構成されてそれらを互いに連通させる第二拡散孔173が形成されている。また、第一測定室171は第一拡散孔174により周囲雰囲気と連通している。そして、第一測定室171に対しては電極176及び177を有する第一酸素ポンプ素子175が、また、第二測定室172に対しては電極179及び180を有する第二酸素ポンプ素子178が、それぞれ壁部171aと反対側に位置するように配置されている。また、隔壁171aには、第一測定室171内の酸素濃度を検出する酸素濃淡電池素子183(隔壁171a内の酸素基準電極181と、第一測定室171に面する対向電極182を有する)が形成されている。
【0062】
その作動であるが、まず第一測定室171内に周囲雰囲気のガスが第一拡散孔174を通って導入される。そして、その導入されたガスから酸素が第一酸素ポンプ素子175により汲み出される。なお、測定室内の酸素濃度は酸素濃淡電池素子183により検出され、その検出値に基づいて図示しない制御部により第一の酸素ポンプ素子175は、第一測定室171内のガス中の酸素濃度が、NOの分解を起こさない程度の一定値となるように、その酸素汲み出しのための作動が制御される。このようにして酸素が減じたガスは第二測定室172へ第二拡散孔173を通って移動し、そこでガス中のNOと酸素とが完全に分解するように、第二酸素ポンプ素子178により酸素が汲み出される。このときの第二酸素ポンプ素子178のポンプ電流に基づいてガス中のNOの濃度を知ることができる。
【0063】
上述のような複合センサ169を用いれば、排気ガス中のHC、NO及び酸素濃度を1本のセンサで測定することが可能となる。
【0064】
【実施例】
(実施例1)
▲1▼実験1
粉末とZrO粉末とを含有するセラミックグリーンシートを円板状に打抜き、その片面に、Pd(52重量%)−Ag(48重量%)からなる合金粉末ないしAu粉末にZrO粉末を所定量配合したペースト(いずれも金属粉末の平均粒径1.0μm)により円形の電極パターンを形成し、これを温度1470℃で焼成して、直径12mm、厚さ1mmの、Yを5モル%含有するZrO焼結体からなる固体電解質の円板上に、直径8mmの円板状のPd多孔質電極ないしAu多孔質電極を形成した試料をそれぞれ作製した。次に、図17に示すように、ガスの入口71と出口72とを有した筒状体73内に各試料74を配置するとともに、これを電気炉75により675〜850℃の各種温度に保持した。そして、その状態で酸素300ppmと、被検出成分としてのメタン350ppmと、水蒸気3%とを含有して残部がArからなる試験ガスを、入口71から流速100ml/分で導入し、これを出口72から排出させたときの、排出後の試験ガス中のメタン濃度Cs(単位:ppm)を測定して、
η={(350−Cs)/350}×100(単位:%)
により定義されるメタン転換率ηを各温度にて求めた。図18(a)に、メタン転換率ηの各温度毎の測定結果を示す。すなわち、Au多孔質電極を用いた試料は転換率ηがおおむね10%以下の低い値を示しているのに対し、Pd多孔質電極を用いた試料はηが温度の上昇とともに増大し、700℃で両試料のηの差は約20%、750℃以上では30〜40%に達していることがわかる。
【0065】
▲2▼実験2
次に、実験1と同一の材質及び寸法の固体電解質板の両面に、外側電極及び第一電極として直径8mmの円板状のAu多孔質電極を、実験1と同一の条件にて形成して酸素ポンプ素子を作成した。また、同様の固体電解質円板の一方の面に第二電極として直径8mmのPd多孔質電極を、また他方の面に第三電極として直径3mmのAu多孔質電極を形成して酸素濃淡電池素子を作製した。そして両素子を、第一電極と第二電極とが対向するように、間に100〜500メッシュのPtメッシュあるいはAuメッシュを挟んで重ね合わせてセンサを作製した。
【0066】
そして、図7に示すものと同様の回路に各素子(すなわち、酸素ポンプ素子3及び酸素濃淡電池素子4)を接続し、図17に示す装置を用いて、Pd多孔質電極とAu多孔質電極との間で実験1で測定したηの差が最も大きくなる温度である750℃にこれを加熱した。そして、この状態で、50〜700ppmの各種濃度の被検出成分としてのメタンと、300ppmの酸素と、3体積%の水蒸気と、残部アルゴンからなる試験ガスを100ml/分の流速で流通し、平衡時の酸素濃淡電池素子の起電力EMFを測定するとともに、その起電力EMFが起電力目標値ECになるように酸素ポンプ素子を作動させ、そのポンプ電流Ipを測定した。
【0067】
その結果、図19に示すように、ポンプ電流Ip(図中「●」で示す)は、試験ガス中のメタン濃度に対してほぼ直線的に増大し、該Ipからメタン濃度を検出できることがわかった。また、図18(b)に示すように、メタン濃度を300ppmに固定して、センサ温度を650〜850℃で変化させて測定を行ったところ、センサ出力は前述のηの差が最も大きくなる750℃近傍で最大値を示しており、ηの差がなるべく大きくなる温度でセンサを作動させることが、センサ感度を向上させる上で有効であることもわかった。なお、参考のため、酸素ポンプ素子を作動させなかった場合の、酸素濃淡電池素子の起電力を、各メタン濃度について測定した(図中「○」で示す)。その結果、試験ガス中の酸素濃度に対してほぼ理論空燃比をなすメタン含有量(約200ppm)の近傍で起電力は急増していることがわかった。このことは、上記組成以上の領域では、メタンに対する酸化触媒活性が大きいPdで構成された第二電極側(すなわち隙間側)でメタンのほぼ全量が酸化により消費され、逆に酸化触媒活性の低いAuで構成された第三電極側(すなわち反対空間側)ではメタンがあまり消費されないために、酸素濃淡電池素子の両側で大きな酸素濃度差が生じたことを意味するものである。なお、酸素濃淡電池素子として、第二電極と第三電極とをいずれもAu多孔質電極としたもの、及びいずれもPd多孔質電極としたものを作製し、これを用いて同様の実験を行ったところ、図20に示すように、これら試料ではメタン濃度によらず起電力はほとんど生じなかった。
【0068】
また、試験ガス中に、水蒸気(7.5%)、炭酸ガス(10.0%)、一酸化窒素(284ppm)、一酸化炭素(300ppm)のいずれかを妨害ガスとして混在させたときの、ポンプ電流Ipのメタン濃度依存性に及ぼす影響についても調べた。図21に結果を示す通り、Ipのメタン濃度依存性は妨害ガスの影響をほとんど受けず、メタン検出に対する選択性が良好であることがわかる。
【0069】
次に、試験ガス中のメタン濃度を350ppmに固定し、酸素濃度を100〜800ppmの範囲で各種変化させて同様の実験を行った結果を図22に示す。すなわち、ポンプ電流Ipは試験ガス中の酸素濃度によらずほぼ一定の値を示しており、センサ出力としてのIpに対する試験ガス中の酸素濃度の影響が小さいことがわかる。
【0070】
(実施例2)
実施例1の実験1と同一の材質及び寸法の固体電解質板の両面に、外側電極及び第一電極として直径8mmの円板状のAu多孔質電極を、実験1と同一の条件にて形成して酸素ポンプ素子を作成した。また、同様の固体電解質円板の一方の面に第二電極として直径8mmのPdないしAuの多孔質電極(Auは比較例)を、また他方の面に第三電極として直径3mmのAu多孔質電極を形成して酸素濃淡電池素子を作製した。そして両素子を、第一電極と第二電極とが対向するように、間に100〜500メッシュのPtメッシュあるいはAuメッシュを挟んで重ね合わせてセンサを作製した。
【0071】
そして、図7に示すものと同様の回路に各素子(すなわち、酸素ポンプ素子3及び酸素濃淡電池素子4)を接続し、図17に示す装置を用いて、850〜900℃に加熱しながら、0.3〜0.8体積%の各種濃度の被検出成分としてのメタンと、0.5体積%の酸素と、5体積%の水蒸気と、残部アルゴンからなる試験ガスを該炉内に100ml/分の流速で流通し、平衡時の酸素濃淡電池素子の起電力EMFを測定するとともに、その起電力EMFが起電力目標値ECになるように酸素ポンプ素子を作動させ、ポンプ電流Ipを測定した。また、ポンプ電流Ipは、図23に示すように、試験ガス中のメタン濃度に対してほぼ直線的に増大し、該Ipからメタン濃度を検出できることがわかった。
【0072】
また、試験ガス中のメタン濃度を0.5%に固定し、酸素濃度を0.3〜0.8体積%の範囲で各種変化させて同様の実験を行った結果を図24に示す。すなわち、ポンプ電流Ipは試験ガス中の酸素濃度によらずほぼ一定の値を示しており、センサ出力としてのIpに対する試験ガス中の酸素濃度の影響が小さいことがわかる。
【0073】
また、酸素濃淡電池素子を酸素ポンプ素子に対して上記とは反転させた状態、すなわちAu多孔質電極が第二電極となり、Pd多孔質電極が第三電極となるように配置した状態で、メタン濃度を各種変化させた試験ガスを用いて同様の実験を行った結果を図25に示す。この場合は、酸素濃淡電池素子を反転させない図23の結果と比較して、Ipのメタン濃度に対する変化率(勾配)が大きくなっており、センサの感度が向上していることがわかる。
【0074】
(実施例3)
図2及び図3に示す排気ガスセンサ1において、外側電極10、第一電極11及び第二電極12をPt多孔質電極により、第三電極13をAu多孔質電極により形成したものを作製した。ただし、各素子2〜5に使用した固体電解質は上記実施例1及び2と同じものを使用し、その寸法は4mm×45mm×0.4mmとした。また、隙間14の大きさは0.06mm、隙間15の大きさは0.15mm、隙間16の大きさは0.07mmとした。該センサ1を酸素を50〜250000ppm、水蒸気10%、炭酸ガス10%、残部窒素からなる試験ガス中に保持して素子3及び4が800℃になるようにヒータ2,5により加熱した。なお、この時のヒータの温度は900℃であった。その状態で、酸素ポンプ素子3に通電しない場合の酸素濃淡電池素子4に生ずる起電力(オフセット起電力)EOSを各酸素濃度毎に測定した。結果を図26に示す。すなわち、オフセット起電力EOSは酸素濃度が10000ppm(1体積%)未満では急増しているのに対し、10000ppm以上、特に100000ppm以上ではほぼ1〜1.5mVの範囲(大気中で1.22mV)で安定化していることがわかる。
【0075】
次に、上記センサ1を排気管に取り付け、さらに図8に示す制御部40に接続するとともに、設定センサ作動温度800℃、起電力目標値ECを−5〜8.3mVの各種値として酸素ポンプ素子3を作動させ、ここに酸素100〜1000ppm、水蒸気10%、炭酸ガス10%、メタン0又は300ppm、残部窒素からなる試験ガス(温度300℃)を12L/分の流速で流通して、ポンプ電流Ip(センサ出力)を測定した。結果を、いずれのメタン濃度においても、各起電力目標値ECに対応するセンサ出力の酸素濃度依存性の形で図27及び28に示す。EC=1.22mV(大気中でのEOSに相当)、−1.8mV、0mV、3.7mV及び4.2mV(EOS±5mVの範囲内)においては、センサ出力の酸素濃度依存性は小さくなっているのに対し、(EOS−5)mV以上(EOS+5)mV以下の範囲から外れるEC=−5mV、5.1mV及び8.3mVでは、センサ出力の酸素濃度依存性が大きくなっていることがわかる。
【0076】
(実施例4)
実施例3と同一の排気ガスセンサ1を排気管に取り付け、ここに酸素1000ppm、炭酸ガス10%、メタン0〜500ppm、残部窒素からなる試験ガスを4〜20L/分の各種流速で流通して、ポンプ電流Ip(センサ出力)を測定した。結果を、各流速に対応するセンサ出力のメタン濃度依存性の形で図29に示す。すなわち、上記本発明のセンサ1はメタン濃度に対して直線的な出力を示し、ガス流速の影響も小さいことがわかる。
【0077】
(実施例5)
実施例3と同一の排気ガスセンサ1を排気管に取り付け、ここに酸素100〜1000ppm、炭酸ガス10%、メタン0〜500ppm、残部窒素からなる試験ガスを12L/分の流速で流通して、ポンプ電流Ip(センサ出力)を測定した。結果を、各酸素濃度に対応するセンサ出力の、メタン濃度依存性の形で図30に示す。すなわち、上記本発明のセンサ1はメタン濃度に対して直線的な出力を示し、酸素濃度の影響も小さいことがわかる。
【0078】
(実施例6)
実施例3と同一の排気ガスセンサ1を排気管に取り付け、ここに酸素1000ppm、炭酸ガス10%、メタン0〜500ppm、水蒸気0又は10%、残部窒素からなる試験ガスを12L/分の流速で流通して、ポンプ電流Ip(センサ出力)を測定した。結果を、各水蒸気量に対応するセンサ出力の、メタン濃度依存性の形で図31に示す。すなわち、上記本発明のセンサ1はメタン濃度に対して直線的な出力を示し、またガスを10%加湿してもその影響は小さいことがわかる。
【0079】
(実施例7)
実施例3と同一の排気ガスセンサ1を排気管に取り付け、ここに酸素1000ppm、炭酸ガス10%、メタン0〜500ppm、水蒸気0又は10%、残部主に窒素からなり、さらに一酸化窒素(270ppm)、一酸化炭素(270ppm)、プロピレン(270ppmC(ppmCは炭素換算濃度を示す))のいずれかを妨害ガスとして混在させた試験ガスを12L/分の流速で流通して、ポンプ電流Ip(センサ出力)を測定した。結果を、各妨害ガス成分毎のセンサ出力のメタン濃度依存性の形で図32に示す。すなわち、上記本発明のセンサ1はメタン濃度に対して直線的な出力を示し、また妨害ガスの影響は小く、メタンに対して優れた選択性を示していることがわかる。
【0080】
(実施例8)
図33に示すように、排気量1500ccの直列4気筒ガソリンエンジンの排気管に対し、空燃比制御用の全領域酸素センサ、三元触媒コンバータ、メタン導入用マスフローコントローラ、排気ガス分析計、実施例3と同一の排気ガスセンサ1及びサイレンサを、上流側からこの順序で取り付けた。また、三元触媒コンバータ中の触媒は、公知の三元触媒の新品市販品と、ある程度使用して劣化した状態を想定するために、大気雰囲気中で800℃で50時間熱処理したものとの2種類を使用した。そして、各触媒を使用して、表1に示す2種類の条件でエンジンを作動させ、マスフローコントローラでメタンを添加しつつ、これを含めた排気ガス中の炭化水素の濃度を排気ガス分析計で分析しながら、センサ1のポンプ電流(センサ出力)を測定した。
【0081】
まず、両運転条件における各触媒の全HC(THC)、一酸化炭素(CO)、一酸化窒素(NO)に対する浄化率を測定した結果を表2に示している。このように、表1の走行条件▲2▼において、熱処理した触媒は炭化水素の浄化能力が劣化していることがわかる。また、触媒が劣化すると、セリア(CeO)等の酸素貯蔵能力も低下し、排気ガス中の酸素濃度は増大する。しかしながら、図34に示すセンサ出力の測定結果からもわかるように、出力の炭化水素濃度依存性は、触媒劣化の影響(あるいは走行条件)をあまり受けておらず、良好な直線性を示していることがわかる。
【0082】
【表1】
Figure 0003556790
【0083】
【表2】
Figure 0003556790

【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の排気ガスセンサの一実施例の要部を示す分解斜視図。
【図2】その詳細な構造を示す説明図。
【図3】その組立構造の一例を示す説明図。
【図4】その組立方法の工程説明図。
【図5】図4に続く説明図。
【図6】上記センサの作動説明図。
【図7】センサの制御回路の一例を示すブロック図。
【図8】同じく別の例を示すブロック図。
【図9】図8の制御回路によるセンサの作動制御の流れを示すフローチャート。
【図10】電極構成のいくつかの変形例を示す模式図。
【図11】コーティングにより触媒不活性な電極を作成する方法の説明図。
【図12】酸素ポンプ素子と酸素濃淡電池素子との間にガス保持部材を介挿した例を示す模式図。
【図13】本発明の排気ガスセンサのいくつかの適用例を示す模式図。
【図14】本発明の排気ガスセンサを用いた複合センサの第一の例を示す説明図。
【図15】同じく第二の例を示す説明図。
【図16】同じく第三の例を示す説明図。
【図17】実施例1で使用した実験装置を示す模式図。
【図18】実施例1における、Pd多孔質電極とAu多孔質電極とのメタンの転換率ηの温度依存性を示すグラフ、及びそれら電極を用いた排気ガスセンサの出力の温度依存性を示すグラフ。
【図19】実施例1の排気ガスセンサの出力のメタン濃度依存性を示すグラフ。
【図20】その酸素濃淡電池素子の起電力のメタン濃度依存性を、各種電極の組合せ毎に示すグラフ。
【図21】実施例1の排気ガスセンサの出力に及ぼす妨害ガスの影響を示すグラフ。
【図22】実施例1の排気ガスセンサの出力に及ぼす酸素濃度の影響を示すグラフ。
【図23】実施例2の排気ガスセンサの出力のメタン濃度依存性を示すグラフ。
【図24】実施例2の排気ガスセンサの出力に及ぼす酸素濃度の影響を示すグラフ。
【図25】実施例2の変形例の排気ガスセンサにおける、出力のメタン濃度依存性を示すグラフ。
【図26】実施例3の排気ガスセンサにおける、酸素濃淡電池素子のオフセット起電力の酸素濃度依存性を示すグラフ。
【図27】実施例3の排気ガスセンサにおいて、起電力目標値を各種値に設定したときのセンサ出力の酸素濃度依存性を示すグラフ(メタン濃度0ppm)。
【図28】実施例3の排気ガスセンサにおいて、起電力目標値を各種値に設定したときのセンサ出力の酸素濃度依存性を示すグラフ(メタン濃度300ppm)。
【図29】実施例4の実験結果を示すグラフ。
【図30】実施例5の実験結果を示すグラフ。
【図31】実施例6の実験結果を示すグラフ。
【図32】実施例7の実験結果を示すグラフ。
【図33】実施例8の実験に用いた装置の構成を示す模式図。
【図34】その実験結果を示すグラフ。
【符号の説明】
1 排気ガスセンサ
2 第一のヒータ(加熱素子)
3 酸素ポンプ素子
4 酸素濃淡電池素子
5 第二のヒータ(加熱素子、隙間形成部材)
11 第一電極
12 第二電極
13 第三電極
15 隙間
16 隙間(反対空間)
20 非反転増幅器(ポンプ素子電圧調整手段、起電力検出手段)
23 反転増幅器(出力手段)
41 CPU(ポンプ素子電圧調整手段、起電力検出手段)
60 ガス保持部材

Claims (14)

  1. 排気ガス中に含まれる被検出成分の検出を行うためのガスセンサであって、酸素イオン伝導性固体電解質により構成され、その両面に酸素透過性を有する電極が形成された酸素濃淡電池素子と、酸素イオン伝導性固体電解質により構成されて両面に酸素透過性を有する電極が形成され、かつ前記酸素濃淡電池素子との間に排気ガスの流通が許容された所定量の隙間が形成されるように、該酸素濃淡電池素子に対向配置されるとともに、該酸素濃淡電池素子に生ずる濃淡電池起電力の絶対値が減少する方向に、前記隙間に酸素を汲み込み又は該隙間から酸素を汲み出す酸素ポンプ素子と、前記酸素ポンプ素子と前記酸素濃淡電池素子との少なくとも一方を、予め定められたセンサ作動温度に加熱する加熱素子とを備え、前記隙間と、前記酸素濃淡電池素子を挟んでこれと反対側の空間(以下、反対空間という)とに、それぞれ被検出成分と酸素とを含有する排気ガスが導入され、また、前記酸素ポンプ素子の前記隙間側の電極を第一電極、前記酸素濃淡電池素子の前記隙間側の電極を第二電極、前記酸素濃淡電池素子の前記反対空間側の電極を第三電極として、前記隙間と前記反対空間とに導入された前記排気ガス中の前記被検出成分が、少なくともそれら隙間と前記反対空間との一方において、前記第一〜第三電極の少なくともいずれかを酸化触媒として前記排気ガス中の酸素と反応することにより消費されるとともに、前記隙間と前記反対空間との間で酸素との反応による前記被検出成分の消費量に差が生じるように、それら第一〜第三電極の被検出成分と酸素との反応に対する触媒活性が調整されており、前記酸素濃淡電池素子の前記濃淡電池起電力の絶対値が、10mV以下に設定された起電力目標値ECに到達したときの前記酸素ポンプ素子に流れる電流値を、前記排気ガス中の前記被検出成分の濃度を反映した情報として取り出すようにしたことを特徴とする排気ガスセンサ。
  2. 排気ガス中に含まれる被検出成分の検出を行うためのガスセンサであって、酸素イオン伝導性固体電解質により構成され、その両面に酸素透過性を有する電極が形成された酸素濃淡電池素子と、酸素イオン伝導性固体電解質により構成されて両面に酸素透過性を有する電極が形成され、かつ前記酸素濃淡電池素子との間に排気ガスの流通が許容された所定量の隙間が形成されるように、該酸素濃淡電池素子に対向配置されるとともに、該酸素濃淡電池素子に生ずる濃淡電池起電力の絶対値が減少する方向に、前記隙間に酸素を汲み込み又は該隙間から酸素を汲み出す酸素ポンプ素子と、前記酸素ポンプ素子と前記酸素濃淡電池素子との少なくとも一方を、予め定められたセンサ作動温度に加熱する加熱素子とを備え、前記隙間と、前記酸素濃淡電池素子を挟んでこれと反対側の空間(以下、反対空間という)とに、それぞれ被検出成分と酸素とを含有する排気ガスが導入され、また、前記酸素ポンプ素子の前記隙間側の電極を第一電極、前記酸素濃淡電池素子の前記隙間側の電極を第二電極、前記酸素濃淡電池素子の前記反対空間側の電極を第三電極として、前記隙間と前記反対空間とに導入された前記排気ガス中の前記被検出成分が、少なくともそれら隙間と前記反対空間との一方において、前記第一〜第三電極の少なくともいずれかを酸化触媒として前記排気ガス中の酸素と反応することにより消費されるとともに、前記隙間と前記反対空間との間で酸素との反応による前記被検出成分の消費量に差が生じるように、それら第一〜第三電極の被検出成分と酸素との反応に対する触媒活性が調整されており、さらに、酸素を1体積%以上含有し、かつ前記センサ作動温度において酸素と反応する成分を実質的に含有しない試験ガスを前記隙間及び反対空間に導入したときの、前記酸素濃淡電池素子に生ずるオフセット起電力の絶対値をEOS(単位:mV)とし、これに対応して起電力目標値ECが(EOS−5)mV以上(EOS+5)mV以下の範囲内で設定され、前記酸素濃淡電池素子の前記濃淡電池起電力の絶対値が前記起電力目標値ECに到達したときの前記酸素ポンプ素子に流れる電流値を、前記排気ガス中の前記被検出成分の濃度を反映した情報として取り出すようにしたことを特徴とする排気ガスセンサ。
  3. 前記酸素濃淡電池素子の両面に形成された前記第二及び第三電極は、前記被検出成分に対する被検出成分と酸素との反応に対する触媒活性が互いに異なるものとされている請求項1又は2に記載の排気ガスセンサ。
  4. 前記第二電極は、前記被検出成分と酸素との反応に対する触媒活性が前記第三電極よりも大きいものとされ、前記酸素ポンプ素子は、前記酸素濃淡電池素子に生ずる濃淡電池起電力の絶対値が減少するように、前記隙間に酸素を汲み込むものとされる請求項3記載の排気ガスセンサ。
  5. 前記第一電極及び第二電極は、前記被検出成分と酸素との反応に対する触媒活性が前記第三電極よりも大きくされている請求項4記載の排気ガスセンサ。
  6. 前記第二電極と前記第三電極とは、直径12mm×厚さ1mmの前記酸素イオン伝導性固体電解質の円板上に、前記第二電極ないし第三電極と同一の材質及び条件により直径8mmの円板状の多孔質電極を形成した試料を、ガスの入口と出口とを有した筒状体内に配置するとともにこれを前記センサ作動温度に加熱し、その状態で該筒状体に対し、酸素300ppmと被検出成分350ppmと水蒸気3%とを含有し、残部がArからなる試験ガスを前記入口から流速100ml/分で導入して、これを前記出口から排出させたときの、排出後の前記試験ガス中の被検出成分濃度をCs(単位:ppm)として、η={(350−Cs)/350}×100(単位:%)
    により定義される被検出成分転換率ηの差が、20%以上となるものが使用される請求項3ないし5のいずれかに記載の排気ガスセンサ。
  7. 前記第一電極及び前記第二電極の少なくとも一方が、主にPt、Pd及びRhのいずれかを主体とする金属又は、Pt−Pd系合金、Pt−Rh系合金、Rh−Pd系合金、Pd−Ag系合金のいずれかにより構成され、前記第三電極がAu、Ni及びAgのいずれかを主体とする金属又は、Pt−Au系合金、Pt−Ni系合金、Pt−Ag系合金,Ag−Pd系合金、Au−Pd系合金のいずれかにより構成されている請求項4ないし6のいずれかに記載の排気ガスセンサ。
  8. 前記第一電極及び第二電極の少なくとも一方がPd−Ag系合金により構成され、前記第三電極がAu又はAuを主体とする合金により構成されている請求項4ないし7のいずれかに記載の排気ガスセンサ。
  9. 前記酸素濃淡電池素子と前記酸素ポンプ素子との間に形成される前記隙間の大きさが1mm以下とされている請求項1ないし8のいずれかに記載の排気ガスセンサ。
  10. 前記酸素ポンプ素子と前記酸素濃淡電池素子との間に形成される前記隙間には、金属メッシュ又は多孔質金属で構成されたガス保持部材が介挿され、そのガス保持部材の空隙に前記排気ガスが保持されるようにした請求項1ないし9のいずれかに記載の排気ガスセンサ。
  11. 前記被検出成分はメタンである請求項1ないし10のいずれかに記載の排気ガスセンサ。
  12. 前記酸素濃淡電池素子の前記第三電極の形成された側に、該酸素濃淡電池素子との間に所定の隙間を形成する隙間形成部材が配置された請求項1ないし11のいずれかに記載の排気ガスセンサ。
  13. 前記隙間形成部材は、前記酸素濃淡電池素子を前記センサ作動温度に加熱するための板状の加熱素子とされている請求項12記載の排気ガスセンサ。
  14. 請求項1ないし13のいずれかに記載の排気ガスセンサと、前記酸素濃淡電池素子に発生する濃淡電池起電力を検出する起電力検出手段と、その検出された濃淡電池起電力の絶対値が減少する方向において、該酸素ポンプ素子と前記酸素濃淡電池素子との間の前記隙間に酸素を汲み込み、又は該隙間から酸素が汲み出されるように、前記酸素ポンプ素子に印加される電圧を調整するポンプ素子電圧調整手段と、前記濃淡電池起電力の絶対値が前記起電力目標値ECに到達したときの、前記酸素ポンプ素子を流れる電流値又は該電流値を反映した情報を、前記被検出成分の濃度を反映した情報として出力する出力手段と、を備えたことを特徴とする排気ガスセンサシステム。
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