JP3556439B2 - 顔画像処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、目の開閉状況から覚醒度低下状態、居眠り状態などを検出する顔画像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、車両運転者の脇見、居眠り運転等の運転状態を検出するため、運転者の顔を車両室内に設けられたカメラで撮影し、得られた顔画像を処理して顔の特徴点である目を抽出して目の開閉を検出する顔画像の処理装置が開発されている。このような従来例としては、濃度階調画像を2値画像に変換した後、抽出された顔の輪郭の内側での黒色領域より目を抽出し、検出した目領域での連続黒色画素の最大数を用いて目の開閉を判定する発明が特開平6−32154号公報に開示されている。
【0003】
従来例1.
図12は特開平6−32154号公報(従来例1)における運転者の状態検出のフローチャートを示したものであり、図13はこの従来例1における画像より抽出した目領域の2値画像より目の開閉を判定する時の説明図である。
【0004】
図において、まず画像入力手段2に運転者の顔を撮影したカメラからの濃度階調画像が映像信号として入力され、アナログ/ディジタル変換(A/D変換)され、このA/D変換されたディジタル階調画像がステップS90でフレームメモリに入力される。
【0005】
次に、フレームメモリに記憶した画像データが読み出されて、ステップ91で2値化手段により適当な2値化閾値で2値画像化され、ステップS92により決定される顔の横方向検索開始ラインより顔の左右横方向に白色画素が検索され、ステップS93で連続した白色画素数がカウントされ、ステップS94で前記連続白色画素の最大となるときの白色画素領域の端部より顔の横幅輪郭線が特定される。
【0006】
さらに、ステップS94により特定された顔の横幅輪郭線より、ステップS95で眼球存在領域の顔の横方向座標が設定され、ステップS96で顔の縦方向の検索開始ラインが設定されて、ステップS97において前記眼球存在領域内で前記検索開始ラインより黒色画素が連続した黒色画素領域を検索し、ステップS98において、検索した黒色画素領域の位置関係や縦方向の黒色画素数に基づき眼球領域を特定する。
【0007】
次に、瞬目検出手段7は、図13に示したように、特定された眼球領域内での縦方向黒色画素数の最大値を検索し、この図の場合は検索ライン(ニ)を選択して、このライン上の黒色連続数を目の開閉度として検出する。即ち、開眼時は、前記黒色画素数の最大値が大きく、閉眼時は開眼時と比較して小さくなることを利用しており、この開閉眼を決定する閾値は、装置がスタートしてから5分間の間の黒色画素数の最大値のMAX値とMIN値によって決定される。
【0008】
最後に、ステップ99の居眠り判定手段において、瞬目検出手段7により検出した目の開閉状態に基づき居眠りを判定する。
【0009】
従来例2.
また、我々自身は、特願平7−309260号(特開平9−147120号公報;従来例2)において、運転者の姿勢の変化に対しても正確に目の開閉を検出する顔画像処理装置を既に出願した。以下、この顔画像処理装置の発明について説明する。
【0010】
図14は特願平7−309260号における一実施の形態であり、この顔画像処理装置は、顔画像を撮影するカメラ1、顔画像を入力する画像入力手段2、目領域を特定する目領域判定手段3、目の開閉状態に応じた評価値を出力する目開閉評価手段4、時間計測手段12、閾値評価手段13、閾値設定手段6、目開閉判定手段7から構成されている。
【0011】
次に、上記顔画像処理装置の動作について説明する。カメラ1で撮影された顔画像は上述した従来例1と同様に、画像入力手段2に入力されてA/D変換され、さらにディジタル階調画像に変換されて、目領域判定手段3により画像中の目領域の特定が成される。次に、特定された目領域中の目画像が目開閉評価手段4により処理されて、目の開閉状態に応じた値が出力される。ここで、目開閉評価手段4は、例えば前記した目領域内の縦方向の黒色の連続数の最大値のようなもので、目の開閉状態によって、値が単調に変化するものであれば、どのような評価手法を用いても良い。
【0012】
次に、目開閉評価手段4の出力は、時間計測手段12及び開閉判定手段7に入力される。また、時間計測手段12には閾値設定手段6より2つの閾値も入力されている。次に、時間計測手段12の動作について図15に示したタイムチャートを用いて説明する。図15において、目開閉評価手段4の出力は、閾値設定手段6より入力される2つの閾値、開側閾値及び閉側閾値と比較され、例えば、図に示したように、開側閾値より開側のグループAと閉側閾値より開側のグループBが作られる。時間計測手段12は図に示すグループAとグループBの斜線部分の時間を所定時間毎に積算計測するものである。図15は閾値設定手段6により設定される2つの閾値が適正な値である状態を示しており、開側閾値が丁度目開閉評価手段4の出力の揺らぎの下端にあり、閉側閾値は開側閾値より適当なオフセットを持って設定されているので、目開状態の目開閉評価手段4の出力の揺らぎに対して十分余裕があり、確実に目閉を検出することができる。
【0013】
次に、閾値評価手段13の動作を図15〜図17に示すタイムチャートを用いて説明する。図15は2つの閾値が適正な値の時を示しており、開側閾値が丁度目開閉評価手段4の出力の開状態における揺らぎの下端にかかっており、閉側閾値は開側閾値より適当なオフセットを持って設定されているので、開状態における揺らぎが閾値にかかることが無いことを示している。したがって、図からも分かるように、グループAの積算時間とグループBの積算時間を比較すると、
グループAの積算時間は必ずグループBの積算時間より短いが、
(グループAの積算時間 nearly equal グループBの積算時間)
となる。
【0014】
図16及び図17は、それぞれ閾値設定が開側に行き過ぎているケースと、閉側に行き過ぎているケースを図15と同様に示したものであり、図16ではグループAの積算時間がほとんど0であり、また閉側閾値が目開閉評価手段4の出力の開状態の揺らぎにかかっていることが分かる。このような状態の時にグループAとグループBの積算時間を比較すると、
(グループAの積算時間 << グループBの積算時間)
となる。
【0015】
一方、図17では、開側閾値が目開閉評価手段3の出力の開状態の揺らぎの下端よりもさらに閉側にあるため、グループAの積算時間とグループBの積算時間の比較を行うと、
(グループAの積算時間 nearly equal グループBの積算時間)
となる。従って、グループAの積算時間とグループBの積算時間を比較評価することにより、閾値設定手段6の設定した2つの閾値が適正なものであるか、また、どちら側に行き過ぎているかを評価することができる。
【0016】
最後に、開閉判定手段7は、例えば閾値設定手段6により設定される閉側閾値を用いて開閉判定を行い、具体的には、目開閉評価手段4の出力と閉側閾値との比較を行い、閉側閾値より開側であれば目開、閉側であれば目閉と判定する。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来装置においては、所定時間内の目開閉評価手段の出力の揺らぎを基にして、開閉判定閾値の妥当性を評価しつつ前記閾値を制御するとともに、開閉判定を行っているので、閾値制御の応答性がよくない。そのため、所定時間中の運転者の姿勢変化や、運転者にあたる外光の状態が変化した場合、閉眼していないにもかかわらず、誤って閉眼と検出したり、閉眼したにもかかわらず、閉眼を検出できないといった問題点があった。
【0018】
さらに、運転者がスピードメータ等を見るためにふせ目をした場合、前記開閉評価手段の出力もそれに応じて閉側になるため、実際には閉眼していないにもかかわらず、長時間閉眼したという誤検出を生じやすいといった問題点があった。
【0019】
また、一度閉眼した後、ふせ目となる場合、短い閉眼時間にもかかわらず、長い閉眼として誤検出するという問題点があった。
【0020】
加えて、外光の当たり具合により、例えば陰になってあまり良く目画像が抽出されなかったり、また、光が強くあたりすぎて目画像が白飛びかげんになったりすると、誤って閉眼と判定するといった問題点があった。
【0021】
この発明は上記のような問題点を解消するためになされたものであり、運転者の姿勢変化や外光の状態が変化しても、また、ふせ目の場合も誤検出を抑制し、安定して目の開閉を判定できる顔画像処理装置を得ることを目的としている。
【0022】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明に係る顔画像処理装置は、顔画像を撮像するカメラと、前記カメラからの映像信号に基づいて目画像を抽出する目画像抽出手段と、前記目画像に基づいて目の開閉に応じて連続した開閉評価値を出力する開閉評価手段と、前記開閉評価手段の出力の高周波成分を除去するフィルタ手段と、前記フィルタ手段の出力から目の閉側方向に所定値離して開閉判定閾値を設定する開閉閾値設定手段と、前記開閉判定閾値によりも目の開方向に所定幅だけ離して設定される値と閉眼判定中の前記開閉評価値の最閉値との間に目を閉から開に判定する開判定閾値を設定する開判定閾値設定手段と、前記開閉閾値設定手段の出力を開から閉に判定する閉判定閾値として取り込み、この閉判定閾値および前記開判定閾値設定手段から与えられる開判定閾値に対して前記開閉評価手段の出力を比較することで目の開閉判定を行う開閉判定手段と、を備えたことを特徴とする。
【0023】
また、請求項2記載の発明に係る顔画像処理装置は、顔画像を撮像するカメラと、前記カメラからの映像信号に基づいて目画像を抽出する目画像抽出手段と、前記目画像に基づいて目の開閉に応じて連続した開閉評価値を出力する開閉評価手段と、前記開閉評価手段の出力の高周波成分を除去するフィルタ手段と、前記フィルタ手段の出力から目の閉側方向に所定値離して開閉判定閾値を設定する開閉閾値設定手段と、前記フィルタ手段の出力から所定値離して設定される開閉判定閾値から目の開側方向に所定値離して少なくとも1つの開閉閾値制御用閾値を設定する開閉閾値制御用閾値設定手段と、前記開閉評価手段の出力が前記開閉閾値制御閾値より閉側になったときに、所定期間にわたって前記開閉閾値設定手段による開閉判定閾値の更新を禁止するとともに、前記所定時間中に前記開閉評価手段の出力が、前記開閉判定閾値より閉側にならない場合は、前記開閉判定閾値の更新禁止を解除して新たに開閉判定閾値を設定する開閉閾値再設定手段と、この開閉閾値再設定手段で設定された開閉判定閾値に対して前記開閉評価手段の出力を比較することで目の開閉判定を行う開閉判定手段と、を備えたことを特徴とする。
【0024】
請求項3記載の発明に係る顔画像処理装置は、請求項1または請求項2に記載の発明の構成において、前記開閉判定閾値から閉側方向に所定値離してふせ目判定閾値を設定するふせ目閾値設定手段と、前記開閉評価値が前記開閉判定閾値より閉側かつ、前記ふせ目判定閾値より開側の状態が所定時間続いた時に、前記時間中の開閉評価値の時間変化の形状を評価するふせ目判定手段を備え、前記開閉判定手段は、前記ふせ目判定手段によりふせ目が判定された場合は、閉判定しないものであることを特徴とする。
【0025】
請求項4記載の発明に係る顔画像処理装置は、請求項3記載の発明の構成において、前記ふせ目閾値設定手段は、前記ふせ目判定閾値を設定する所定値を、閉眼を検出したときの開閉判定閾値と、閉眼判定中の時間が所定期間内のときの前記開閉評価手段の開閉評価値の最閉値との離間幅よりも小さくなるように設定するものであることを特徴とする。
【0026】
請求項5記載の発明に係る顔画像処理装置は、請求項3または請求項4記載の前記開閉判定手段は、前記開閉判定閾値により閉判定された後、前記開閉評価値が前記開閉判定閾値より閉側に所定値離して設定される前記ふせ目判定閾値より開側で、かつ、閉から開に判定する開閉判定閾値より閉側の状態が、所定時間続いた場合は、閉眼が終了したとして開判定をすることを特徴とする。
【0027】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
この発明の実施の形態1は、カメラにより運転者等の顔を撮影して画像入力手段に顔画像を入力し、目画像抽出手段において前記顔画像に基づいて目画像を抽出し、抽出した目画像より目開閉評価手段で目の開閉に応じた評価値を得、そしてフィルタ手段により開眼の時の平均的な開閉評価値を求め、開閉閾値設定手段により適切な開閉判定閾値を設定し、開閉評価値と開閉判定閾値により目の開閉の検出を行うものである。
【0028】
図1はこの発明の実施の形態1による顔画像処理装置の構成を示すブロック図である。この顔画像処理装置は、車両運転者等の顔を撮像する車両室内に設けられたカメラ1と、カメラ1の撮像情報である映像信号を受けてA/D変換しディジタル階調画像を出力する画像入力手段2と、画像入力手段2のディジタル階調画像を受けこの画像中において車両運転者の目があると思われる目領域を特定する目画像抽出手段3と、車両運転者の目の開度に応じた検出結果を出力する開度検出手段としての開閉評価手段4と、開閉評価手段4の出力波形の高周波成分を除去するフィルタ手段5と、フィルタ手段5の出力波形から目の閉側に所定値離した波形を出力する開閉判定閾値設定手段6と、開閉評価手段4の出力と開閉判定閾値設定手段6の出力とを比較して目の開又は閉判定を行う目開閉判定手段7とから構成されている。
【0029】
次に、実施の形態1の顔画像処理装置の動作について説明する。カメラ1で撮影された車両運転者等の顔画像は従来例で説明したものと同様に、画像入力手段2に入力されてA/D変換されることにより、ディジタル階調画像に変換され、さらに目画像抽出手段3により画像中の目画像の特定が成される。次に、特定された目画像が開閉評価手段4により処理されて、目の開閉状態に応じた値が出力される。ここで、開閉評価手段4は、例えば前記した目領域内の縦方向の黒の連続数の最大値のようなもので、目の開閉状態によって、値が単調に変化するものであれば、どのような評価手法を用いても良い。
【0030】
開閉評価手段4の出力は、図2に示したように、目画像の状態や運転者の姿勢等による値の変化とまばたきによる値の変化が重畳され、点線4aに示すような波形となる。この点線4aに示したように、まばたきの場合は、姿勢の変化等と比較して開閉評価値の動きが急になる。
【0031】
次に、点線4aの波形をフィルタ手段5に入力して、波形の高周波成分を除去すると、実線5aに示すように、まばたき以外の開閉評価手段4の出力変化はあまり変化せず、まばたきによる開閉評価値4bのような急激な変化が減衰された形の波形が得られる。開閉閾値設定手段6には、フィルタ手段5の出力5aが入力されており、この出力5aから閉側に所定値離した波形6a(一点鎖線)を開閉判定閾値として出力する。
【0032】
最後に、開閉判定手段7は、開閉評価手段の出力4aと開閉判定閾値設定手段6の出力6aとを比較し、開閉評価手段4の出力4aの方が開閉判定閾値設定手段6の出力6aより開側であれば開判定を行い、開閉評価手段4の出力4aの方が開閉判定閾値設定手段6の出力6aより閉側であれば閉判定を行う。
【0033】
以上のように、実施の形態1に示した手順を用いて開閉判定すれば、フィルタ手段5によって減衰されるまばたきのような急な開閉評価手段の変化を持つもののみ、まばたきとして検出できる。
【0034】
また、被撮影者の個人差や、撮影条件が変化しても常に目の開閉が正しく判定できるように閾値を設定することが可能となり、個人差によらず又長時間安定して目の開閉を検出することができる。
【0035】
実施の形態2.
実施の形態2は、前記実施の形態1の開閉判定手段において閉眼と判定した後、開判定閾値設定手段により閉眼と判定したときの開閉判定閾値と閉眼判定中の開閉評価値により、次に開判定するときの開判定閾値を設定し、開閉評価値と開判定閾値により目の閉から開を検出するものである。
【0036】
図3は実施の形態2による顔画像処理装置の構成を示すブロック図であり、実施の形態1の構成に加え、開判定閾値設定手段8が新たに加わるとともに、開閉判定手段7の動作が若干異なるものである。以下この実施の形態について説明する。
【0037】
カメラ1によって撮像された顔画像は、画像入力手段2に入力され、A/D変換されることによりディジタル階調画像に変換され、目画像抽出手段3により画像中の目画像の特定がなされ、そして、特定された目画像が開閉評価手段4により処理されて目の開閉状態に応じた値が出力されるのは、実施の形態1と同様である。さらに、開閉評価手段4の出力はフィルタ手段5に入力され、フィルタ手段5の出力が開閉閾値設定手段6に入力されて開閉閾値を設定し、開閉判定手段7により開閉評価手段4の出力と開閉閾値設定手段6の出力により閉判定されることも、実施の形態1と同様である。ただし、一旦開閉判定手段7が閉判定してから、次に開判定する方法が本実施の形態2と実施の形態1が異なる点である。次に、この違いについて説明する。
【0038】
図4は実施の形態2の動作を記述したタイムチャート図である。図において、実線4aは開閉評価手段4により出力される開閉評価値を示し、実線6aは、実施の形態1で説明した通り、開閉評価手段4の出力をフィルタ手段5により高周波成分を除去した後開閉閾値設定手段6により閉側に所定値離して設定される出力波形を示す。
【0039】
また、図4において、6bは開閉閾値設定手段6の出力6aとフィルタ手段5の出力間の所定値幅、8aは最初に閉判定した時(時刻7b)の開閉判定閾値6aに所定値を加えた値、8bは閉判定中の開閉評価値の最閉値、8cは値8aと値8b間の開から閉への変化量、8dは上記変化量から後述のように演算して求めた開判定閾値、実線7aは開閉判定手段7の出力、時刻7bは開閉判定閾値6aにより最初に閉判定した時点、時刻7cは開閉判定閾値6aに開判定をする時点(これは実施の形態1の場合と同じ)、時刻7dは開判定閾値8dにより開判定をする時点を示し、その詳細は下記に説明する。
【0040】
図4において、開閉評価値4aが開閉判定閾値6aより閉側になる時刻7bにおいて、実施の形態1と同様に開閉判定手段7は運転者の目の閉判定を行う。このとき、開閾値設定手段8は、閉判定したとき(時刻7b)の開閉判定閾値6aの値に所定値6bを開側に加えた値8aを記録し、さらに閉判定している間中、最閉値8bを更新しながら記録する。ここで、所定値6bを開閉判定閾値設定手段6で行われるフィルタ手段5の出力に対応しているものとすれば、値8aは丁度目を閉じ始めたときの開閉評価値と見なすことができる。さて、値8bは閉判定中の最閉値を更新しながら記録しているので、目が閉じ切ったときの値8bが求められ、値8aと値8bの間の距離8cが目の開から閉への変化量に相当することになる。つぎに、この変化量8cの配分において、例えば1/2の所に開判定閾値8dを設定すると、これが開判定閾値設定手段8の出力となる。最後に、時刻7dにおいて開閉評価値6aが開判定閾値8dより開側になると、開閉判定手段7は開と判定する。その結果、開閉判定手段7の出力7aの閉判定の幅が実施の形態1の場合の開判定時点7cよりも長くなるので、正確な閉眼持続時間が検出できるとともに、目を閉じたときの開閉評価値4aの変化量8cの大小にかかわらず、同じ閉眼持続時間の検出が期待できる。
【0041】
実施の形態3.
図5は実施の形態3による顔画像処理装置の構成を示すブロック図であり、実施の形態1の構成に加え、開閉閾値制御用閾値設定手段9及び開閉閾値再設定手段10が新たに加わったものである。
【0042】
開閉閾値制御用閾値設定手段9は、フィルタ手段5の出力5aから所定値離して設定される開閉判定閾値6aから目の開側方向に所定値離した1つの開閉閾値制御用閾値9aを設定するものである。また、開閉閾値再設定手段10は、開閉評価手段4の出力4aが開閉閾値制御閾値9aよりも閉側になったときに、所定期間9eにわたって開閉閾値設定手段6による開閉判定閾値6aの更新を禁止するとともに、上記の所定時間中に開閉評価手段4aの出力が開閉判定閾値6aよりも閉側にならない場合は、開閉判定閾値6aの更新禁止を解除して新たに開閉判定閾値6aを設定するものである。
【0043】
図5に示すように、実施の形態3では実施の形態1を基に構成したものであるが、実施の形態2に適応してもなんら問題はない。以下この実施の形態3について図5を用いて説明する。
【0044】
実施の形態1と同様にして、カメラ1によって撮像された顔画像は、画像入力手段2、目画像抽出手段3、開閉評価手段4によって、その顔画像における目画像が抽出され、目の開閉状態に応じた開閉評価値が出力される。そして、開閉評価手段4の出力はフィルタ手段5に入力されて高周波成分が除去され、フィルタ手段5の出力が開閉閾値設定手段6に入力されて、実施の形態1と同様に、フィルタ手段5の出力から目の閉側方向に所定値離した開閉判定閾値6aが設定される。
【0045】
開閉閾値設定手段6の出力6aは、開閉閾値制御用閾値設定手段9に入力され、当該手段9から出力される開閉閾値制御用閾値9aが開閉閾値再設定手段10に入力される。開閉閾値再設定手段10には、さらに開閉閾値設定手段6からの出力6aと、開閉評価手段4からの出力4a、および、開閉判定手段7からの開閉信号7aがそれぞれ入力されており、これらの入力4a,6a,7a,9aから開閉判定閾値10aを開閉判定手段7に出力する。開閉判定手段7では、開閉評価手段4の出力4aと、開閉閾値再設定手段10の出力10aにより開閉が判定される。
【0046】
図6は実施の形態3の動作を記述したタイムチャート図であり、実線4aは開閉評価手段4の出力、点線6aは開閉閾値設定手段6の出力であり、それぞれ実施の形態1,2で説明したものと同様である。実線7aは開閉判定手段7の出力を示し、太実線9aは本実施の形態の開閉閾値制御用閾値設定手段9の出力を、太点線10aは開閉閾値再設定手段10の出力を示す。なお、この図では開閉評価手段4の出力4aは一度も開閉閾値設定手段6の出力である開閉判定閾値6aより閉側になることはなく、上記の実施の形態1,2 ではまばたきを検出できないような状態を示している。
【0047】
開閉閾値制御用閾値設定手段9は、開閉閾値設定手段6の出力6aに所定値9bを加えた値9aを出力しており、図では、太実線9aのような閾値(開閉閾値制御用閾値)を出力する。ここで、この所定値9bは、フィルタ手段5の出力から開閉閾値6aを生成する際に用いる所定値より小さく設定されている。さて、時刻9cの時点で、開閉評価値4aが開閉閾値制御用閾値9aより閉側になると開閉閾値再設定手段10は、開閉閾値設定手段6の出力6aをそのまま出力するのをやめ、開閉評価値4aが開閉閾値制御用閾値9aより閉側の間、少なくとも時間9eの間、時刻9cにおける開閉判定閾値6aの値を保持し、太点線10aのような開閉判定閾値を開閉判定手段7に出力する。ここで、開閉判定手段7は、この時間9e内に、開閉評価値4aが開閉閾値再設定手段10の出力10aより閉側になった時刻7eで閉判定を行う。このようにして、開閉判定手段7が閉判定を行うと、閉判定を行っている間中、開閉閾値再設定手段10はその時の開閉判定閾値10aを保持し、再度開閉評価値4aが開閉判定閾値10aより開側になる時刻7fまで開閉判定閾値10aを保持する。開閉判定手段7により開判定となると、開閉閾値再設定手段10は、開閉閾値設定手段6の出力6aをそのまま出力する。
【0048】
一方、図の時刻9fは、例えば運転者の姿勢が変化した場合のように開閉評価値4aがステップ状に閉側にシフトしたことを想定している。このときも時刻9fにおいて開閉評価値4aが開閉閾値制御用閾値9aより閉側になり、開閉閾値再設定手段10の出力10aも保持状態になっているが、所定時間内(9fから9gの期間)にこの保持された開閉閾値10aより開閉評価値4aが閉側にならないので、開閉判定手段7は閉判定を行わない。さらに、所定時間がたって時刻9gになると、保持は解除され、開閉閾値再設定手段10の出力は開閉閾値設定手段6の出力6aと同じになる。
【0049】
なお、上記の説明では、開閉判定手段7が閉眼から開眼に判定する動作について実施の形態1に近い方法を提示したが、本実施の形態の目的は開眼から閉眼を判定する方法を示しており、閉眼から開眼を判定する方法を規定しているわけではなく、当然、閉眼から開眼への判定方法についても、実施の形態2に示した方法であっても何ら差支えはない。また、下記の実施の形態4においても、閉眼から開眼への判定方法を説明するが、それと組合わせても問題はない。
【0050】
実施の形態4.
この実施の形態は、図7に示すように実施の形態2に実施の形態3による閉判定の方法と、ふせ目閾値設定手段11を加えたものである。以下この実施の形態について図7を用いて説明する。
【0051】
実施の形態4において、ふせ目閾値設定手段11は、開閉閾値再設定手段10により設定された開閉判定閾値10aを基準として、目の閉方向にふせ目判定閾値11aを設定する。また、開閉判定手段7は、開閉評価値4aが開閉判定閾値10aより閉側、ふせ目判定閾値11aより開側の状態が所定時間継続したとき、その間の開閉評価値4aが例えば値の変化が少ないなどの特徴を持っていれば閉眼とせずにふせ目であると判定して開判定を行う。
【0052】
また、ふせ目判定閾値設定手段11は、閉眼判定中の時間が所定時間範囲の時の開閉評価手段の最閉値と、この閉眼を判定したときの開閉判定閾値から演算して、個人毎に適切なふせ目判定閾値を設定する。
【0053】
更に、開閉判定手段7は、開閉評価値4aと開閉判定閾値10aとより閉判定された後、開閉評価値4aがふせ目判定閾値11aより開側で、開閉判定閾値10より開側の状態が所定時間持続した場合、一度閉眼した後ふせ目状態になったと判断し、開閉評価値4aがふせ目判定閾値11aより開側になった時点で閉眼判定を終了し開眼判定とする。
【0054】
次に、実施の形態4の動作について説明する。カメラ1によって撮像された顔画像は、画像入力手段2、目画像抽出手段3、開閉評価手段4によって、その顔画像における目の開閉評価値が出力されるのは、実施の形態1と同様である。さらに、開閉評価手段4の出力がフィルタ手段5に入力され、フィルタ手段5の出力が開閉閾値設定手段6に入力されて、実施の形態1と同様にして開閉判定閾値6aが設定される。開閉閾値設定手段6の出力6aは、開閉閾値制御用閾値設定手段9に入力され、開閉閾値制御用閾値9aが開閉閾値再設定手段10に入力される。開閉閾値再設定手段10には、さらに開閉閾値設定手段6からの出力6aと、開閉評価手段4からの出力4a、および、開閉判定手段7からの開閉信号7aが入力されており、これらの入力から開閉判定閾値10aを開閉判定手段7に出力する。ふせ目閾値設定手段11には、開閉閾値再設定手段10の出力10aと開閉判定手段7からの出力7aとが入力されており、ふせ目閾値設定手段11の出力11aは開閉判定手段7に入力される。開閉判定手段7は、開閉評価手段4の出力、開閉閾値再設定手段10の出力4a、ふせ目閾値設定手段11の出力11a、および開判定閾値設定手段8の出力8dがそれぞれ入力され、所定の手順に従って開閉眼を判定する。
【0055】
図8(a)は、目の開度と開閉評価値との関係を示しており、目が開いているほど大きな値を示す例を示している。次に、図8(b)は、ドライバが早いまばたきをしたときの目画像の様子と、それにつれて変化する開閉評価手段4の出力の変化の様子を模式的に示したものである。同様に、図8(c)は、ドライバがスピードメータを見るなどしてふせ目を長時間行った時の様子、図8(d)は、例えば眠たくなった時などに長時間目を閉じた時の様子を示したものである。
【0056】
図8(b)〜(d)から分かるように、それぞれの特長は、図8(b)の場合は、完全に目が閉じ切らず途中から開眼したり、開閉評価手段4の出力のノイズ取りの目的でフィルタを用いたりすることにより、開眼時の値と、再閉値の変化量は少なく、かつ変化期間は比較的短くなる。次に、図8(c)の場合は、メータ等を見ているので上瞼が落ち、目を半開き状態で長時間その状態を保つため、やはり図8(b)と同様に開眼時と最閉値の変化量は少ないが、閉値の状態が長くなる。一方、眠たくなるなどして、長時間に渡って閉眼する図8(d)の場合は、完全に目を閉じきるので最閉値は、図8(b)及び(c)よりも開閉評価値が小さく、かつ、最閉値の状態が長くなる。ここで、開閉閾値再設定手段10の出力が図8(b)に示したような早いまばたきも検出できるように設定すると、図8(c)の長時間のふせ目を長時間の閉眼として誤まって検出してしまう。逆に、図8(c)のふせ目を検出しないように設定すると、図8(a)の早いまばたきが検出できなくなる。このため、この実施の形態4では、一定の時間幅11bを設定することで両者を区別できるようにしている。
【0057】
次に、本実施の形態の動作を図9に示すタイムチャートを用いて説明する。図9は図8と同様に、図(a)は早いまばたきの場合、図(b)はふせ目の場合、図(c)は長時間閉眼の場合の動作を示したものである。
【0058】
図9(a)において、実線4aは開閉評価手段4の出力、点線10aは開閉閾値再設定手段10の出力、点線11aはふせ目閾値設定手段11により開閉閾値4aから閉方向に所定値だけ離して設定されたふせ目閾値である。
【0059】
開閉評価値4aは時刻7eにおいて、開閉閾値10aより閉側になっているが、本実施の形態では、まだ閉判定を行わない。次に、最閉値を見るとふせ目閾値11aより下回ることなく、開状態に戻っている模様を示している。このような波形が開閉判定手段7に入力されると、例えば図9(a)の実線4aで示したような早いまばたきでは、所定時間11b中に開閉判定閾値10aより閉側になってから再び開側になるので、これはまばたきであると判定し、時刻7eまでさかのぼって閉判定を行い、実線7aで示したようなまばたき検出を検出する。一方、開閉評価値が波線4a*で示すように所定時間11b中に開閉判定閾値10aより開側にいかない場合は、所定時間中に目の開閉動作が止ることがないので、例えば破線4a*の微分値を積算する等してその動きの変化量を計測すると大きくなるので、この積算量が所定値を超えた場合、図(a)に示したように時刻7eまでさかのぼって閉判定を開始する。さらに、所定時間11bが終了し、開閉評価値4a*が開閉判定閾値10aより開側になった時点で開判定とする。
【0060】
次に、図9(b)に示すふせ目の時の動作について説明する。ふせ目の場合も先に説明した早いまばたきと同様に所定時間11b中に開閉評価値4aが開閉閾値10aより開側になることはない。しかし、ふせ目の場合、目が半開きの状態が持続するため、開閉評価値4aの変化率は少ない。従って、早いまばたきの場合に説明したように動きの変化量を計測して積算するとあまり大きくないので、積算値は所定値を超えることはない。よって、ふせ目と早いまばたきとを区別することができ、ふせ目と判定した場合は、所定時間11bが終った時点で、開閉閾値10aを開閉評価値4aより閉側に設定することにより、以降まばたきが生ずるまで、開閉評価値4aが開閉閾値10aより閉側になることはなく、誤って閉眼と誤検出する危険性は減少する。
【0061】
次に、図9(c)に示す長いまばたきの時の動作について説明する。長いまばたきの場合は、開閉評価値4aが開閉閾値10aより閉側になり、さらに所定時間11b中にふせ目閾値11aよりも閉側になる。すなわち、完全に目を閉じたことが検出できるため、時刻7eまでさかのぼって閉判定を行い、開閉評価値4aが開閉閾値10aより開側になるまで閉判定を持続する。
【0062】
また、図10には、まばたきをした直後にふせ目をした時のタイムチャートを示したものである。図に示したように様に、開閉評価値4aは、時刻7eの時点で開閉閾値10aより閉側になり、さらに全閉した時にはふせ目閾値11aよりも閉側にくるので、上記の説明のように必ず閉判定がなされる。次に、開眼時は以上の例とは異なり、目を完全には開けずにふせ目状態になっている。ふせ目の場合は、前述したように、開閉評価値4aは開閉閾値10aより閉側なので、前述した方法ではふせ目をしている間中、閉判定が続いてしまい、誤検出となる。しかし、本実施の形態では、ふせ目閾値11aより開側になった時点から所定時間11cの間、ふせ目閾値11aより開側、開閉閾値10aより閉側の状態が続いた場合、上記で説明したふせ目判定と同様にすることにより、ふせ目であるかを判定し、ふせ目であると判定した場合は、図10に示したように、時刻7fの時点で開判定とする。
【0063】
なお、上記実施の形態の説明では、開閉判定手段7の判定出力7aを、開閉閾値10aにより開から閉、閉から開への判定の両方に使用しているが、別の実施の形態でも説明したように別の閾値を用いて判定しても差し支えはない。
【0064】
また、個人によって目の開時の開閉評価値と、全閉時の開閉評価値との差に個人差が生ずることは容易に推測できる。次にこの個人差を吸収する方法を説明する。図11は、まばたきの長さと、開閉評価値の変化を記述したものであり、まばたきの長さが時間7hの場合の開閉評価値の開時と閉眼判定中の最閉値との差が4hであることを示しており、さらに閉眼までの時間が7i,7j,7kと長くなるとそれにつれて,4j,4kと大きくなるとともに、最値4kで平衡に達する。従って、この図では時間7j以上のまばたきの時の変化量4kが、この個人の開時と全閉時の開閉評価手段4の出力の変化量に相当することになる。従って、この値4kよりふせ目判定閾値11aが下回らないように設定すれば、上述したふせ目判定閾値11aを全閉時の開閉評価手段4の出力より閉側に設定してしまうことを防ぐことができ、個人ごとに最適なふせ目判定閾値11aを設定することができる。
【0065】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、入力された顔画像から目画像を抽出し、開閉評価手段によって目画像より目の開閉を評価し、この開閉評価値をフィルタ手段に入力して急峻な評価値の変化を除き、続いて、開閉閾値設定手段によってフィルタ手段の出力より一定幅だけ閉側に開閉判定閾値を設定し、また、この開閉判定閾値によりも目の開方向に所定幅だけ離して設定される値と閉眼判定中の開閉評価値の最閉値との間に開判定閾値を設定し、前記開閉評価手段の出力を上記の両閾値と比較することで被撮影者の目の開閉を検出するように構成したので、被撮影者の個人差や、撮影条件が変化しても常に目の開閉が正しく判定できるような適切な閾値を設定することが可能となり、個人差によらず、また長時間安定して目の開閉を検出することができる。しかも、より正確に目の開閉を検出できるとともに、開閉時の開閉評価値の変化量が異なっていても同じ形状であれば、同じ長さのまばたきとして検出ができる。
【0066】
請求項2記載の発明によれば、開閉閾値から開側に所定値離して開閉閾値制御用閾値を設定し、開閉評価値が前期開閉閾値制御用閾値より閉側、開閉閾値より開側の時、所定時間前期開閉閾値の更新を禁止するように構成したので、開閉評価値の変化量が少ない早いまばたきも検出できる。さらに、所定時間内に開閉閾値より閉側にならなければ開閉閾値の更新禁止を解除し通常に戻すので、単なる姿勢の変化を誤って閉眼として検出することもない。
【0067】
請求項3記載の発明によれば、開閉閾値から所定値閉側に離してふせ目閾値を設定し、開閉評価値が前期開閉閾値より閉側、前期ふせ目閾値より開側の状態が所定時間続き、その所定時間中の開閉評価値の変化量が少なければふせ目であると判定して閉眼判定を行わず、変化量が大きければまばたきであると判定して、開閉評価値が開閉閾値より閉側になった時点から閉判定をするように構成したので、まばたきとふせ目とを区別して、正確にまばたきを検出できる。
【0068】
請求項4記載の発明によれば、所定時間の長さを持つ開閉評価値の最閉値と、そのまばたきの閉眼を判定したときの開閉閾値とより、その個人のまばたきの時の評価値の変化量を検出し、この変化量よりふせ目閾値がその個人の最閉値より閉側にならないように設定できるように構成したので、個人毎に最適なふせ目閾値を設定することができる。
【0069】
請求項5記載の発明によれば、閉眼と判定した後、開閉評価値がふせ目閾値より開側、開閉閾値より閉側の状態が所定時間続くとともに、その所定時間中の開閉評価値の変化が少なければ、まばたきの後ふせ目をしたと判定し、開閉評価値がふせ目閾値より開側になった時点で開判定をするように構成したので、まばたきの後ふせ目をした場合でも、長いまばたきとして検出することなく、正確なまばたきの長さを検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1の顔画像処理装置の構成を示すブロック図である。
【図2】実施の形態1の動作を示すタイムチャート図である。
【図3】実施の形態2の顔画像処理装置の構成を示すブロック図である。
【図4】実施の形態2の動作を示すタイムチャート図である。
【図5】実施の形態3の顔画像処理装置の構成を示すブロック図である。
【図6】実施の形態3の動作を示すタイムチャート図である。
【図7】実施の形態4の顔画像処理装置の構成を示すブロック図である。
【図8】目の開閉の様子と、目の開閉評価値の関係を示した図である。
【図9】実施の形態4の動作を示すタイムチャート図である。
【図10】実施の形態4の動作を示すもう一つのタイムチャート図である。
【図11】まばたきの長さと開閉評価値の開眼時と閉眼時との差の関係を示す図である。
【図12】従来例1の顔画像処理装置の動作フロー図である。
【図13】従来例1の顔画像処理装置の目開閉判定説明図である。
【図14】従来例2の顔画像処理装置の状概略構成図である。
【図15】従来例2において、目の開閉閾値が正しく設定されているときの動作を示すタイムチャート図である。
【図16】従来例2において、目の開閉閾値が開側にずれて設定されているときの動作を示すタイムチャート図である。
【図17】従来例2において、目の開閉閾値が閉側にずれて設定されているときの動作を示すタイムチャート図である。
【符号の説明】
1 カメラ、2 画像入力手段、3 目画像抽出手段、4 開閉評価手段、5 フィルタ手段、6 開閉閾値設定手段、7 開閉判定手段、8 開判定閾値設定手段、9 開閉閾値制御用閾値設定手段、10 開閉閾値再設定手段、11 ふせ目閾値設定手段。
Claims (5)
- 顔画像を撮像するカメラと、前記カメラからの映像信号に基づいて目画像を抽出する目画像抽出手段と、前記目画像に基づいて目の開閉に応じて連続した開閉評価値を出力する開閉評価手段と、前記開閉評価手段の出力の高周波成分を除去するフィルタ手段と、前記フィルタ手段の出力から目の閉側方向に所定値離して開閉判定閾値を設定する開閉閾値設定手段と、前記開閉判定閾値によりも目の開方向に所定幅だけ離して設定される値と閉眼判定中の前記開閉評価値の最閉値との間に目を閉から開に判定する開判定閾値を設定する開判定閾値設定手段と、前記開閉閾値設定手段の出力を開から閉に判定する閉判定閾値として取り込み、この閉判定閾値および前記開判定閾値設定手段から与えられる開判定閾値に対して前記開閉評価手段の出力を比較することで目の開閉判定を行う開閉判定手段と、を備えたことを特徴とする顔画像処理装置。
- 顔画像を撮像するカメラと、前記カメラからの映像信号に基づいて目画像を抽出する目画像抽出手段と、前記目画像に基づいて目の開閉に応じて連続した開閉評価値を出力する開閉評価手段と、前記開閉評価手段の出力の高周波成分を除去するフィルタ手段と、前記フィルタ手段の出力から目の閉側方向に所定値離して開閉判定閾値を設定する開閉閾値設定手段と、前記フィルタ手段の出力から所定値離して設定される開閉判定閾値から目の開側方向に所定値離して少なくとも1つの開閉閾値制御用閾値を設定する開閉閾値制御用閾値設定手段と、前記開閉評価手段の出力が前記開閉閾値制御閾値より閉側になったときに、所定期間にわたって前記開閉閾値設定手段による開閉判定閾値の更新を禁止するとともに、前記所定時間中に前記開閉評価手段の出力が、前記開閉判定閾値より閉側にならない場合は、前記開閉判定閾値の更新禁止を解除して新たに開閉判定閾値を設定する開閉閾値再設定手段と、この開閉閾値再設定手段で設定された開閉判定閾値に対して前記開閉評価手段の出力を比較することで目の開閉判定を行う開閉判定手段と、を備えたことを特徴とする顔画像処理装置。
- 前記開閉判定閾値から閉側方向に所定値離してふせ目判定閾値を設定するふせ目閾値設定手段と、前記開閉評価値が前記開閉判定閾値より閉側かつ、前記ふせ目判定閾値より開側の状態が所定時間続いた時に、前記時間中の開閉評価値の時間変化の形状を評価するふせ目判定手段を備え、前記開閉判定手段は、前記ふせ目判定手段によりふせ目が判定された場合は、閉判定しないものであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の顔画像処理装置。
- 前記ふせ目閾値設定手段は、前記ふせ目判定閾値を設定する所定値を、閉眼を検出したときの開閉判定閾値と、閉眼判定中の時間が所定期間内のときの前記開閉評価手段の開閉評価値の最閉値との離間幅よりも小さくなるように設定するものであることを特徴とする請求項3記載の顔画像処理装置。
- 前記開閉判定手段は、前記開閉判定閾値により閉判定された後、前記開閉評価値が前記開閉判定閾値より閉側に所定値離して設定される前記ふせ目判定閾値より開側で、かつ、閉から開に判定する開閉判定閾値より閉側の状態が、所定時間続いた場合は、閉眼が終了したとして開判定をすることを特徴とする請求項3または請求項4記載の顔画像処理装置。
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