JP3556253B2 - 改良された歯白化作用を有する口腔用組成物 - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、概して、歯の表面上に適用された場合に歯を白くする作用をする口腔用組成物、更に詳しくは、消費者に利用可能な既存の製品よりも有効である歯白化用の口腔用組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
歯は、内部象牙質層および歯の保護層である外部硬質エナメル質層から成る。本来、歯のエナメル質層は不透明白色または僅かにオフホワイト色である。染色されたりまたは変色することがあるのはこのエナメル質層である。歯のエナメル質層は、幾分多孔質の表面を生じるヒドロキシアパタイト鉱物結晶から成る。エナメル質層のこの多孔性が、染色剤および変色性物質をエナメル質に浸透させ且つ歯を変色させるものであると考えられる。
【0003】
個人が日常生活において接触する多数の物質は、歯を「染色」しまたはその「白さ」を減少させることがある。特に、飲食される食物、タバコ製品および流動物、例えば、お茶およびコーヒーは歯を染色する性質がある。これらの製品または物質は、歯のエナメル質層上に蓄積し且つ歯に被膜を形成する性質がある。次に、これらの染色性および変色性物質はエナメル質層に浸透することがある。
【0004】
歯科専門家によって用いられる歯白化の一つの方法は、30%過酸化水素を熱および光と併用して酸化反応を促進することを必要とする。この方法は迅速であるが、臨床的および科学的事例によって熱および光を伴わない有効な白化処理が望ましいことが示されているので、歯科医に好まれなくなっている。
【0005】
歯を漂白するもう一つの専門的な方法は、過酸化水素発生化合物、例えば、過酸化尿素(過酸化カルバミド)を10%濃度で用いて望ましい白化作用を達成することを行なう。過酸化尿素は唾液中に存在する水によって速やかに過酸化水素に分解する。この方法は診療室監視在宅漂白システムとして知られており、漂白剤が入っているマウスガードまたはトレーの使用を必要とする。次に、トレーを使用者の歯の上に置き、そして漂白を生じさせる。この処置方法は、恐らくは口腔組織の鉱物質除去および刺激のために、歯の感受性を含む欠点を有する。トレー適用法のもう一つの欠点は、漂白作用が極めて遅いということである。
【0006】
消費者が在宅でまたは私的に用いることができ、しかも用いるのに安全且つ容易である歯白化製品に対する市場の需要がある。家庭使用のための製品には、熟練した歯科専門家が用いるのに利用可能な歯白化用の組成物または製品を用いるべきでない。例えば、多数の歯科開業医によって歯を漂白するのに用いられる30%過酸化水素漂白剤は、刺激性であるに足る濃度であり且つ消費者が家庭使用するには潜在的に危険である。
【0007】
より最近、本明細書中にその開示が完全に包含されている1991年11月22日出願の同時係属米国特許出願第07/796,160号明細書において開示されたように、過酢酸はヒトの歯を変色または染色するのに意外にも有効な漂白剤または白化剤であるということが発見された。該出願に記載されたように、過酢酸の1重量%水溶液は、歯に対して周囲温度〜口腔域温度で適用された場合に、過酸化水素の30重量%水溶液よりも速い且つ優れた白化作用を生じる。上記に論及した出願でも記載されたように、過酢酸は、スワブ塗布によるように歯に直接適用することができるし、局所的に適用するための練歯磨、ゲルまたはリンス剤などの口腔用組成物中に配合することができるしまたは、過酸化物源、例えば、過酸化水素、過酸化尿素、過ホウ酸ナトリウム、過炭酸ナトリウムおよび金属過酸化物、例えば、SrO2、CaO2およびNaO2と、ペルオキシ酸前駆物質または不安定なアセチル基を有する活性剤との反応によって口腔用組成物中の現場で発生することができる。このような活性剤の典型的な例としては、テトラアセチルエチレンジアミン、ペンタアセチルグルコース、テトラアセチルグリコールウリル、ソルビトールヘキサアセテートまたはフルクトースペンタアセテートがある。
【0008】
消費者による家庭使用のために包装された過酢酸の使用に関係した主要な欠点の一つはその相対的不安定性である。過酢酸の希1%水溶液は周囲温度で僅か30日間程度で実質的に分解する。3℃での貯蔵は安定性を有意に改良するが、消費者または専門家用の製品の標準的な市場寿命に必要な程度までではない。更に、消費者または専門家用の製品中に存在する多数の一般的なアジュバント、例えば、香料および他の有機材料は過酢酸と速やかに反応してアジュバントおよび過酢酸双方を破壊することがある。
【0009】
これらの因子は、練歯磨用途において過酢酸化学を用いるのに好ましいアプローチが使用時に現場で過酢酸を発生することであるということを指示する傾向がある。過酸化水素源および酢酸のカルボン酸塩誘導体、例えば、アミドまたはエステルは、水中において過酸化水素から十分な濃度のペルヒドロキシル陰イオンを発生させるほど十分に高いpHで一緒に混合することができる。ペルヒドロキシル陰イオンは、以下の反応にしたがって酢酸塩誘導体を求核攻撃して過酢酸を生じる。
【0010】
【化1】
類似の化学は、乾燥漂白剤および洗濯用組成物中において過酸化水素および過有機酸を発生させるのに用いられてきた。例えば、英国特許第836,988号明細書は、無機H2O2源、例えば、過ホウ酸ナトリウムまたは過炭酸ナトリウムおよび有機カルボン酸エステル、例えば、フェノールのエステル、単糖のエステルまたは3個若しくはそれ以上のエステル基を有する二糖のエステルを含む織物漂白用組成物を開示している。
【0011】
過酢酸の発生に対する現場のアプローチは、更に、上記で論及した米国特許出願第07/796,160号明細書に記載の練歯磨組成物に関して開示された。
【0012】
更に、米国特許第5,055,305号明細書は、過ホウ酸過硫酸塩若しくはピロリン酸塩水和物または金属過酸化物の塩、ペルオキシ酸漂白剤前駆物質および発泡生成基剤組成物を含む漂白剤を本質的な成分として含む義歯のインビトロ清浄用発泡性錠剤を開示している。開示された多数の有機過酸前駆物質の中には、前述の英国特許第836,988号明細書において織物漂白用および洗剤用組成物に対して更に一般的に開示されているアセチルサリチル酸などのカルボン酸エステルがある。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
練歯磨組成物がインビボ使用に関して設計されているこのような用途において、通常、使用者は練歯磨が歯と接触している時間を制限したいものであるから、過酢酸発生成分はそれらを混合した直後に反応するということが不可欠である。更に、インビボ用途に有用な過酸化物発生剤およびペルオキシ酸漂白剤前駆物質の種類は、これらの成分が口腔組織に対して生理的に安全で且つ刺激性でないという必要条件のために厳しく制限される。インビボ使用のもう一つの必要条件は、過酢酸が安全な生理的中性pH7に近い比較的中性のpHで発生するということである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ビヒクル中に溶解または懸濁した安全で且つ有効な白化量の過酢酸を含む歯白化用の口腔用組成物であって、該過酢酸が水、アセチルサリチル酸および水溶性アルカリ金属過炭酸塩を混合することによってビヒクル中の現場で発生する上記組成物を提供する。
【0015】
本発明は、過酢酸が速やかに且つ多量に、そして約9.0未満の比較的低いpHで発生し、それによって消費者による便利で且つ有効な家庭使用並びに歯科医による専門的な使用を容易にするという利点を提供する。
【0016】
本発明の組成物中で用いられる過酸化水素源は水溶性アルカリ金属過炭酸塩、例えば、過炭酸ナトリウムまたは過炭酸カリウムである。好ましい過酸化水素源は、化学式2Na2CO3・3H2O2を有する炭酸ナトリウムペルオキシ水和物とも称する過炭酸ナトリウムである。この材料は、それが極めて水溶性であり且つ速やかに溶解してアセチルサリチル酸と反応して過酢酸を発生し、そして更に、反応媒質中においてアルカリ度源を提供するので特に好ましい。
【0017】
過炭酸塩との組合わせで用いられる過酢酸前駆物質は、アスピリンとしてより一般的に知られ且つ化学式CH3COOC6H4COOHを有するアセチルサリチル酸(オルト−アセトキシ安息香酸)である。
【0018】
過炭酸塩およびアセチルサリチル酸成分は、工業用および薬理学用等級双方の微粉状態でそれぞれ商業的に入手可能である。これらの成分が水中に20〜25℃の温度で溶解すると、それらは速やかに反応して、ペルヒドロキシル陰イオンによるアセチルサリチル酸のアセチルエステル基に対する求核攻撃の結果として過酢酸を発生する。アセチルサリチル酸分子上のカルボン酸基の存在は、過炭酸塩の分解の結果として生じたアルカリ度をある程度中和する性質があり、それによって10未満、概して約8.0〜約9.0の範囲の溶液pHを生じる結果となる。
【0019】
過酢酸の白化剤としての性能を増強するには、口腔用組成物のpHを酸性範囲、すなわち、pH7.0未満、好ましくは、約5.0〜約6.5のpHに調整することが望ましい。pHを調整するために、何等かの無毒性酸または酸塩を口腔用組成物に対して加えることができる。好ましくは、クエン酸、酒石酸、これらの酸の部分塩、リン酸水素一ナトリウムなどの材料を口腔用組成物に対して加えて酸性pHを得ることができる。
【0020】
口腔用組成物中に配合される過酢酸の量は、目的の使用に応じて変更することができる。診療所処置において熟練した専門家が用いるには、過酢酸の濃度は約0.25〜5重量%であることができる。家庭使用には、概して、約0.01〜約0.50重量%の範囲の更に低い濃度の過酢酸が指定されている。これらの値をこのような量の過酢酸を生じるのに必要な過酢酸前駆物質の量に換算すると、口腔用組成物は、アルカリ金属過炭酸塩およびその中に配合されるアセチルサリチル酸の組合わせを約0.5〜約35重量%、更に好ましくは、約1〜約20重量%含むことができる。アルカリ金属過炭酸塩対アセチルサリチル酸の好ましい重量比は約4:1〜1:4であってよい。過炭酸ナトリウム対アセチルサリチル酸の更に好ましい重量比は約1:1〜約2:1の範囲、最も好ましくは、約1.6:1である。本発明の口腔用組成物を製造するのに用いられるビヒクルとしては、水、含水口腔用リンス剤、ペースト、ゲルおよび当該技術分野で知られている類似の形態を挙げることができる。専門的または家庭使用のために、測定された量の過炭酸塩およびアセチルサリチル酸を別個に水中に溶解し且つ反応させて過酢酸の望ましい濃度、例えば、約0.1〜約5重量%の濃度を有する溶液を生成することができる。専門的な使用には、この溶液をヒュームドシリカまたは非イオン性ゲル化剤、例えば、ヒドロキシエチルセルロースを用いて更にゲル化し、そして歯科医によって患者の歯に適用することができる。特に好ましい応用は、これらの成分の乾燥粉末混合物または、一つの層が過炭酸塩成分を含み且つ別の層がアセチルサリチル酸成分を含んでいる多層錠剤を供給することである。
【0021】
口腔用組成物が、練歯磨のように、ビヒクルが既に若干の水を含んでいるペーストまたはゲルの形である場合、当然ながら、反応性成分は消費者が使用する前に化学反応を避けるように分離されている必要がある。このような口腔用組成物は、過炭酸塩を含む非水性相およびアセチルサリチル酸を含む水性相を含む少なくとも2種類の別個の純粋な担体層の形で提供することができる。このような分離は、更に、該組成物を消費者が使用する場合に水に溶解するかまたは破砕される材料中に一方または双方の成分を封入することによって提供することができる。
【0022】
本発明のアセチルサリチル酸成分を含むように配合されたゲルまたはペーストは、更に、ゲル化剤、例えば、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロックコポリマー、保湿剤、例えば、グリセリン、ソルビトールまたはポリエチレングリコール、非イオン性界面活性剤、甘味料および香料を含むことができる。水はゲルまたはペースト中に存在することができ、概して、口腔用組成物の約40〜70重量%を構成する。汚染を最小限に抑えるために、蒸留水または脱イオン水が好適である。
【0023】
本発明の口腔用組成物中において非イオン性であり且つ有用なゲル化剤であるポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロックコポリマーは、式
HO(C2H4O)b(C3H6O)b(C2H4O)bH
(式中、aは、(C3H4O)によって表わされる疎水性塩基の分子量が約2750〜4000であるような整数であり、bは、(C2H4O)によって表わされる親水性部分(残基)が該コポリマーの約70〜80重量%を構成しているような整数である)によって表わされる。F(個体フレークまたは粉末)型のプルロニック(Pluronic)TMポリオール(Polyols)が好適である。
【0024】
他の有用な増粘剤としては、コロイド状カルボキシビニルポリマー、架橋ポリカルボキシレートポリマー、ポリビニルピロリドンおよびヒュームドシリカがある。
【0025】
ゲル化剤は本発明の口腔用組成物中に該組成物の約0.25〜約40重量%、好ましくは、約0.5〜約30重量%の濃度で存在することができる。
【0026】
添加剤として有用なポリエチレングリコールを代表するものとして、一般式
HOCH2(CH2CH2O)nCH2OH
(式中、nはオキシエチレン基の平均数を表わす)
を有するエチレンオキシドの非イオン性ポリマーである商標カーボワックス(CARBOWAX)TMとして知られるポリエチレングリコールがある。カーボワックスTMポリエチレングリコールは、平均分子量を表わす400、600、800等のような数によって表示される。本明細書中で用いられるポリエチレングリコールの平均分子量は約200〜1000、好ましくは400〜800、そして最も好ましくは600である。
【0027】
他の有用な保湿剤としては、ヒドロキシル基上の水素がメチル基で置換されたキャップ付きポリエチレングリコールなどの非ヒドキシル化組成物がある。グリセリン、ソルビトールポリエチレングリコールおよびキャップ付きポリエチレングリコールなどの保湿剤は、本発明の口腔用組成物中に該組成物の約10〜約40重量%、好ましくは約15〜約25重量%の濃度で含まれることができる。
【0028】
陰イオン性および非イオン性化合物などの界面活性剤は、本発明の口腔用組成物中に含まれて、湿潤剤、可溶化剤および乳化剤として役立つことができる。特に有用な陰イオン性界面活性剤としては、ラウリル硫酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸塩およびココナットモノグリセリドスルホン酸ナトリウムがある。特に有用な非イオン性界面活性剤は、ソルビトールとソルビトールのC10〜18脂肪酸エステル(およびソルビトール無水物)との、主として、約10〜30、好ましくは約20モルのエチレンオキシドと縮合したモノエステルから成る水溶性ポリオキシエチレンモノエステルである。脂肪酸(脂肪族炭化水素−モノカルボン酸)は飽和または不飽和の、例えば、ラウリル酸、パルミチン酸、ステアリン酸またはオレイン酸であってよい。ツイーン(Tween)TM20が特に好適であり、これはポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウレートである。ヒドロキシル基上の水素がメチル基で置換されたキャップ付きポリアルキレンオキシドコポリマー非イオン性界面活性剤も本発明において有用である。界面活性剤のこれらの種類は米国特許第4,988,452号明細書および同第4,877,544号明細書に記載されている。
【0029】
界面活性剤は口腔用組成物の約0.1〜5.0重量%、好ましくは0.5〜3重量%を構成している。
【0030】
風味成分は本発明の口腔用組成物の約0.5〜5.0重量%を構成することができる。適当な着香成分は調味油、例えば、スピアミント、ペパーミント、ウィンターグリーン、サッサフラス、クローブ、セージ、ユーカリ、マヨラナ、シナモンおよびサリチル酸メチルの油、酢酸エチル並びにメントールである。甘味料は着香材料に対する助剤として用いるのも好ましい。適当な甘味剤は水溶性であり、そしてサッカリンナトリウム、シクラミン酸ナトリウム、キシリトール、アスパルテーム等を約0.10〜1.0重量%の濃度で含む。サッカリンナトリウムが好適である。
【0031】
抗歯石効力を有するピロリン酸塩、例えば、ジアルカリまたはテトラアルカリ金属ピロリン酸塩、例えばNa4P2O7、K4P2O7、Na2K2P2O7、Na2H2P2O7およびK2H2P2O7、長鎖ポリリン酸塩、例えば、ヘキサメタリン酸ナトリウムおよび環状リン酸塩、例えば、トリメタリン酸ナトリウムも、本発明の口腔用組成物中に、好ましくは約0.5〜約8.0重量%の濃度で配合することができる。
【0032】
過酸化物安定剤、例えば、金属イオン封鎖剤、緩衝剤、酸性化剤、コーティングまたは封入剤も、本発明の口腔用組成物中に含まれることができる。適当な金属イオン封鎖剤の例は、エチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、モンサント・ケミカル・カンパニー(Monsanto Chemical Company)から入手可能なディクエスト(DEQUEST)などのホスホン酸塩およびアザシクロヘプタン2′,2′ジホスホネートの塩である。このような薬剤は、Fe+3、Mn+2およびCu+2などの金属イオンをキレート化することによって過酸化物含有組成物を安定化する。薬剤は本発明の口腔用組成物中に該組成物の約0.1〜約6.0重量%の濃度で配合することができる。
【0033】
本発明の組成物は、更に、義歯を清浄する場合に用いるための発泡性錠剤組成物中に配合することができる。この実施態様において、錠剤は、アセチルサリチル酸および発泡剤、例えば、重炭酸ナトリウムを含む酸性層と、アルカリ金属過炭酸塩を含むアルカリ性層とから成った。この種類の錠剤は米国特許第5,055,305号明細書に開示されている。
【0034】
以下の実施例1は、30重量%過酸化水素水溶液と比較される1重量%過酢酸水溶液のヒトの歯に対する増強された白化作用を例証する。
【0035】
【実施例】
実施例1
ミノルタ(Minlta)CR−221クロマメーター(Chroma Meter)を用いて、摘出されたヒト大臼歯および白化剤適用後の光学的性質を測定した。
【0036】
試験された白化剤は、
1.システム−過炭酸ナトリウム5.5gおよびアスピリン2.5gを水100mL中に溶解させた。2〜3分間反応させた後、クエン酸3.7gを加えて最終pHが約6の溶液を得た。
【0037】
2.1%過酢酸−水中1%過酢酸溶液を製造し且つpHを水酸化ナトリウムで約4に調整した。
【0038】
3.30%過酸化水素−30%過酸化水素を壜から得られるように用いた。
【0039】
4.3%過酸化水素−30%過酸化水素を3%およびpH4.9まで水で希釈した
であった。
【0040】
ミノルタクロマメーターは、小区域の光学的性質を測定するための直径3mmの円形アパーチュアを有する。計器は、測色のCIEシステムにおける光学的パラメーターL*およびb*の値を提供する。L*は材料の全グレースケール明度または暗さに関し、そしてb*は黄色度または青色度に関する。他の因子が等しいと、明度を示すL*の値が高く且つ黄色度の不存在を示すb*の値が低いかまたは負でさえあるのが好ましい。2種類の歯の光学的性質が同一であることはないので、各種薬剤の白化性能は、時間および処理の関数としてL*およびb*の変化(dL*およびdb*)を監視することによって試験される。
【0041】
漂白される歯を摘出してから水中に冷蔵下で貯蔵した。各歯を白化溶液25mL中に室温で浮遊させた。処理毎に2種類の歯を用い、そして各歯の2か所のスポットを測定した。規則的な時間間隔で光学的測定用に歯を溶液から取り出した後、溶液中に戻し入れた。平均dL*およびdb*としての結果を表1に示す。
【0042】
【表1】
これらの結果は、歯白化に関する過酢酸の優位性および過酢酸の現場発生用システムが同様の性能を送達しうることを明確に示している。
【0043】
実施例2は、過炭酸ナトリウムおよびアセチルサリチル酸の混合物からの過酢酸の現場の製法を例証する。
【0044】
実施例2
過炭酸ナトリウム5.5gおよびアセチルサリチル酸2.5gを水100mL中に室温で溶解させた。用いられる過炭酸塩および酸の量は、理論上の最大過酢酸濃度1.0%を送達するように計算された。規則的な時間間隔で溶液のアリコート3mLを取出し、そしてその過酢酸(PA)の濃度を標準的なヨウ素還元滴定によって測定した。
【0045】
更に、pH測定値を時間の関数として記録した。過酢酸生成の速度および濃度並びに溶液pHを表2に記録している。
【0046】
以下の比較例は、過炭酸ナトリウムと、他の既知の過酢酸前駆物質であるグルコースペンタアセテート(GPA)およびテトラアセチルエチレンジアミン(TAED)との組合わせと比較された本発明の組成物の過酢酸発生の速さを例証する。
【0047】
比較例3
過炭酸ナトリウム5.5gおよびGPA1.2gを水100mL中に室温で溶解させた。GPAの濃度を、実施例2の場合と同様に、理論上の最大過酢酸濃度1.0%を送達するように選択した。この溶液のアリコート3mLを規則的な時間間隔で取出し、そして過酢酸濃度およびpHを実施例2の場合と同様に測定した。結果を表2に記録する。
【0048】
比較例4
過炭酸ナトリウム5.5gおよび過酢酸前駆物質として知られているもう一つのテトラアセチルエチレンジアミン(TAED)1.5gを水100mL中に室温で溶解させた。TAEDの濃度を、実施例2および3の場合と同様に、理論上の最大過酢酸濃度1.0%を送達するように選択した。この溶液のアリコート3mLを規則的な時間間隔で取出し、そしてその過酢酸濃度およびpHを実施例1および2の場合と同様に測定した。結果を表2に示す。
【0049】
【表2】
表2から明らかであるように、アチセルサリチル酸(アスピリン)を含む組成物は理論上の最大過酢酸の約100%(1.0%)を2分以内に発生し、そして約8.8の比較的温和なpHを有する溶液を提供した。これに対して、GPAおよびTAEDを含む組成物は、同じ2分間の時間で理論上の最大過酢酸のそれぞれ約61%および51%しか送達しなかったし、そしてアセチルサリチル酸含有組成物によって2分間で達成されるのと同じ1.0%濃度を達成するのに全部で約10分間を要した。
【0050】
更に、比較のpH測定値は、アセチルサリチル酸を含む組成物が、比較しうるGPAまたはTED含有組成物より一貫して約1単位低いpHを生じたことを実証している。
【0051】
したがって、本発明は、歯に適用するのに速やかに且つ有効に過酢酸を発生する口腔用組成物であって、同時に該組成物中において生じるpH値がより安全な生理的中性pH7により接近する上記組成物を提供する。
【0052】
実施例5
過炭酸ナトリウムゲル組成物を、カーボポル(Carbopol)TM941の0.5gをグリセリン100g中に分散させることによって製造した。次に、過炭酸ナトリウム11gをそのグリセリンゲル中に分散させた。
【0053】
原料ゲルを、ヒドロキシエチルセルロース12gを水388g中に分散させることによって製造した。3種類の別個の活性剤ゲルを、アスピリン5g、GPA2.4gまたはTAED3gを原料ゲル100gに対して加えることによって製造した。
【0054】
各活性剤ゲル5gを過炭酸ナトリウムゲル5gと混合した。10分後、各ゲル中の過酢酸濃度を測定した。
【0055】
【表3】
表3のデータは、口腔処置用組成物中で用いられる種類のゲル組成物中でPAAを発生させることにおいて、過酸化水素漂白システムの性能を増強するのに一般的に用いられるGPAおよびTAEDなどの漂白活性剤と比較した場合のアスピリンの優位性を実証する。
【産業上の利用分野】
本発明は、概して、歯の表面上に適用された場合に歯を白くする作用をする口腔用組成物、更に詳しくは、消費者に利用可能な既存の製品よりも有効である歯白化用の口腔用組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
歯は、内部象牙質層および歯の保護層である外部硬質エナメル質層から成る。本来、歯のエナメル質層は不透明白色または僅かにオフホワイト色である。染色されたりまたは変色することがあるのはこのエナメル質層である。歯のエナメル質層は、幾分多孔質の表面を生じるヒドロキシアパタイト鉱物結晶から成る。エナメル質層のこの多孔性が、染色剤および変色性物質をエナメル質に浸透させ且つ歯を変色させるものであると考えられる。
【0003】
個人が日常生活において接触する多数の物質は、歯を「染色」しまたはその「白さ」を減少させることがある。特に、飲食される食物、タバコ製品および流動物、例えば、お茶およびコーヒーは歯を染色する性質がある。これらの製品または物質は、歯のエナメル質層上に蓄積し且つ歯に被膜を形成する性質がある。次に、これらの染色性および変色性物質はエナメル質層に浸透することがある。
【0004】
歯科専門家によって用いられる歯白化の一つの方法は、30%過酸化水素を熱および光と併用して酸化反応を促進することを必要とする。この方法は迅速であるが、臨床的および科学的事例によって熱および光を伴わない有効な白化処理が望ましいことが示されているので、歯科医に好まれなくなっている。
【0005】
歯を漂白するもう一つの専門的な方法は、過酸化水素発生化合物、例えば、過酸化尿素(過酸化カルバミド)を10%濃度で用いて望ましい白化作用を達成することを行なう。過酸化尿素は唾液中に存在する水によって速やかに過酸化水素に分解する。この方法は診療室監視在宅漂白システムとして知られており、漂白剤が入っているマウスガードまたはトレーの使用を必要とする。次に、トレーを使用者の歯の上に置き、そして漂白を生じさせる。この処置方法は、恐らくは口腔組織の鉱物質除去および刺激のために、歯の感受性を含む欠点を有する。トレー適用法のもう一つの欠点は、漂白作用が極めて遅いということである。
【0006】
消費者が在宅でまたは私的に用いることができ、しかも用いるのに安全且つ容易である歯白化製品に対する市場の需要がある。家庭使用のための製品には、熟練した歯科専門家が用いるのに利用可能な歯白化用の組成物または製品を用いるべきでない。例えば、多数の歯科開業医によって歯を漂白するのに用いられる30%過酸化水素漂白剤は、刺激性であるに足る濃度であり且つ消費者が家庭使用するには潜在的に危険である。
【0007】
より最近、本明細書中にその開示が完全に包含されている1991年11月22日出願の同時係属米国特許出願第07/796,160号明細書において開示されたように、過酢酸はヒトの歯を変色または染色するのに意外にも有効な漂白剤または白化剤であるということが発見された。該出願に記載されたように、過酢酸の1重量%水溶液は、歯に対して周囲温度〜口腔域温度で適用された場合に、過酸化水素の30重量%水溶液よりも速い且つ優れた白化作用を生じる。上記に論及した出願でも記載されたように、過酢酸は、スワブ塗布によるように歯に直接適用することができるし、局所的に適用するための練歯磨、ゲルまたはリンス剤などの口腔用組成物中に配合することができるしまたは、過酸化物源、例えば、過酸化水素、過酸化尿素、過ホウ酸ナトリウム、過炭酸ナトリウムおよび金属過酸化物、例えば、SrO2、CaO2およびNaO2と、ペルオキシ酸前駆物質または不安定なアセチル基を有する活性剤との反応によって口腔用組成物中の現場で発生することができる。このような活性剤の典型的な例としては、テトラアセチルエチレンジアミン、ペンタアセチルグルコース、テトラアセチルグリコールウリル、ソルビトールヘキサアセテートまたはフルクトースペンタアセテートがある。
【0008】
消費者による家庭使用のために包装された過酢酸の使用に関係した主要な欠点の一つはその相対的不安定性である。過酢酸の希1%水溶液は周囲温度で僅か30日間程度で実質的に分解する。3℃での貯蔵は安定性を有意に改良するが、消費者または専門家用の製品の標準的な市場寿命に必要な程度までではない。更に、消費者または専門家用の製品中に存在する多数の一般的なアジュバント、例えば、香料および他の有機材料は過酢酸と速やかに反応してアジュバントおよび過酢酸双方を破壊することがある。
【0009】
これらの因子は、練歯磨用途において過酢酸化学を用いるのに好ましいアプローチが使用時に現場で過酢酸を発生することであるということを指示する傾向がある。過酸化水素源および酢酸のカルボン酸塩誘導体、例えば、アミドまたはエステルは、水中において過酸化水素から十分な濃度のペルヒドロキシル陰イオンを発生させるほど十分に高いpHで一緒に混合することができる。ペルヒドロキシル陰イオンは、以下の反応にしたがって酢酸塩誘導体を求核攻撃して過酢酸を生じる。
【0010】
【化1】
類似の化学は、乾燥漂白剤および洗濯用組成物中において過酸化水素および過有機酸を発生させるのに用いられてきた。例えば、英国特許第836,988号明細書は、無機H2O2源、例えば、過ホウ酸ナトリウムまたは過炭酸ナトリウムおよび有機カルボン酸エステル、例えば、フェノールのエステル、単糖のエステルまたは3個若しくはそれ以上のエステル基を有する二糖のエステルを含む織物漂白用組成物を開示している。
【0011】
過酢酸の発生に対する現場のアプローチは、更に、上記で論及した米国特許出願第07/796,160号明細書に記載の練歯磨組成物に関して開示された。
【0012】
更に、米国特許第5,055,305号明細書は、過ホウ酸過硫酸塩若しくはピロリン酸塩水和物または金属過酸化物の塩、ペルオキシ酸漂白剤前駆物質および発泡生成基剤組成物を含む漂白剤を本質的な成分として含む義歯のインビトロ清浄用発泡性錠剤を開示している。開示された多数の有機過酸前駆物質の中には、前述の英国特許第836,988号明細書において織物漂白用および洗剤用組成物に対して更に一般的に開示されているアセチルサリチル酸などのカルボン酸エステルがある。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
練歯磨組成物がインビボ使用に関して設計されているこのような用途において、通常、使用者は練歯磨が歯と接触している時間を制限したいものであるから、過酢酸発生成分はそれらを混合した直後に反応するということが不可欠である。更に、インビボ用途に有用な過酸化物発生剤およびペルオキシ酸漂白剤前駆物質の種類は、これらの成分が口腔組織に対して生理的に安全で且つ刺激性でないという必要条件のために厳しく制限される。インビボ使用のもう一つの必要条件は、過酢酸が安全な生理的中性pH7に近い比較的中性のpHで発生するということである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ビヒクル中に溶解または懸濁した安全で且つ有効な白化量の過酢酸を含む歯白化用の口腔用組成物であって、該過酢酸が水、アセチルサリチル酸および水溶性アルカリ金属過炭酸塩を混合することによってビヒクル中の現場で発生する上記組成物を提供する。
【0015】
本発明は、過酢酸が速やかに且つ多量に、そして約9.0未満の比較的低いpHで発生し、それによって消費者による便利で且つ有効な家庭使用並びに歯科医による専門的な使用を容易にするという利点を提供する。
【0016】
本発明の組成物中で用いられる過酸化水素源は水溶性アルカリ金属過炭酸塩、例えば、過炭酸ナトリウムまたは過炭酸カリウムである。好ましい過酸化水素源は、化学式2Na2CO3・3H2O2を有する炭酸ナトリウムペルオキシ水和物とも称する過炭酸ナトリウムである。この材料は、それが極めて水溶性であり且つ速やかに溶解してアセチルサリチル酸と反応して過酢酸を発生し、そして更に、反応媒質中においてアルカリ度源を提供するので特に好ましい。
【0017】
過炭酸塩との組合わせで用いられる過酢酸前駆物質は、アスピリンとしてより一般的に知られ且つ化学式CH3COOC6H4COOHを有するアセチルサリチル酸(オルト−アセトキシ安息香酸)である。
【0018】
過炭酸塩およびアセチルサリチル酸成分は、工業用および薬理学用等級双方の微粉状態でそれぞれ商業的に入手可能である。これらの成分が水中に20〜25℃の温度で溶解すると、それらは速やかに反応して、ペルヒドロキシル陰イオンによるアセチルサリチル酸のアセチルエステル基に対する求核攻撃の結果として過酢酸を発生する。アセチルサリチル酸分子上のカルボン酸基の存在は、過炭酸塩の分解の結果として生じたアルカリ度をある程度中和する性質があり、それによって10未満、概して約8.0〜約9.0の範囲の溶液pHを生じる結果となる。
【0019】
過酢酸の白化剤としての性能を増強するには、口腔用組成物のpHを酸性範囲、すなわち、pH7.0未満、好ましくは、約5.0〜約6.5のpHに調整することが望ましい。pHを調整するために、何等かの無毒性酸または酸塩を口腔用組成物に対して加えることができる。好ましくは、クエン酸、酒石酸、これらの酸の部分塩、リン酸水素一ナトリウムなどの材料を口腔用組成物に対して加えて酸性pHを得ることができる。
【0020】
口腔用組成物中に配合される過酢酸の量は、目的の使用に応じて変更することができる。診療所処置において熟練した専門家が用いるには、過酢酸の濃度は約0.25〜5重量%であることができる。家庭使用には、概して、約0.01〜約0.50重量%の範囲の更に低い濃度の過酢酸が指定されている。これらの値をこのような量の過酢酸を生じるのに必要な過酢酸前駆物質の量に換算すると、口腔用組成物は、アルカリ金属過炭酸塩およびその中に配合されるアセチルサリチル酸の組合わせを約0.5〜約35重量%、更に好ましくは、約1〜約20重量%含むことができる。アルカリ金属過炭酸塩対アセチルサリチル酸の好ましい重量比は約4:1〜1:4であってよい。過炭酸ナトリウム対アセチルサリチル酸の更に好ましい重量比は約1:1〜約2:1の範囲、最も好ましくは、約1.6:1である。本発明の口腔用組成物を製造するのに用いられるビヒクルとしては、水、含水口腔用リンス剤、ペースト、ゲルおよび当該技術分野で知られている類似の形態を挙げることができる。専門的または家庭使用のために、測定された量の過炭酸塩およびアセチルサリチル酸を別個に水中に溶解し且つ反応させて過酢酸の望ましい濃度、例えば、約0.1〜約5重量%の濃度を有する溶液を生成することができる。専門的な使用には、この溶液をヒュームドシリカまたは非イオン性ゲル化剤、例えば、ヒドロキシエチルセルロースを用いて更にゲル化し、そして歯科医によって患者の歯に適用することができる。特に好ましい応用は、これらの成分の乾燥粉末混合物または、一つの層が過炭酸塩成分を含み且つ別の層がアセチルサリチル酸成分を含んでいる多層錠剤を供給することである。
【0021】
口腔用組成物が、練歯磨のように、ビヒクルが既に若干の水を含んでいるペーストまたはゲルの形である場合、当然ながら、反応性成分は消費者が使用する前に化学反応を避けるように分離されている必要がある。このような口腔用組成物は、過炭酸塩を含む非水性相およびアセチルサリチル酸を含む水性相を含む少なくとも2種類の別個の純粋な担体層の形で提供することができる。このような分離は、更に、該組成物を消費者が使用する場合に水に溶解するかまたは破砕される材料中に一方または双方の成分を封入することによって提供することができる。
【0022】
本発明のアセチルサリチル酸成分を含むように配合されたゲルまたはペーストは、更に、ゲル化剤、例えば、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロックコポリマー、保湿剤、例えば、グリセリン、ソルビトールまたはポリエチレングリコール、非イオン性界面活性剤、甘味料および香料を含むことができる。水はゲルまたはペースト中に存在することができ、概して、口腔用組成物の約40〜70重量%を構成する。汚染を最小限に抑えるために、蒸留水または脱イオン水が好適である。
【0023】
本発明の口腔用組成物中において非イオン性であり且つ有用なゲル化剤であるポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロックコポリマーは、式
HO(C2H4O)b(C3H6O)b(C2H4O)bH
(式中、aは、(C3H4O)によって表わされる疎水性塩基の分子量が約2750〜4000であるような整数であり、bは、(C2H4O)によって表わされる親水性部分(残基)が該コポリマーの約70〜80重量%を構成しているような整数である)によって表わされる。F(個体フレークまたは粉末)型のプルロニック(Pluronic)TMポリオール(Polyols)が好適である。
【0024】
他の有用な増粘剤としては、コロイド状カルボキシビニルポリマー、架橋ポリカルボキシレートポリマー、ポリビニルピロリドンおよびヒュームドシリカがある。
【0025】
ゲル化剤は本発明の口腔用組成物中に該組成物の約0.25〜約40重量%、好ましくは、約0.5〜約30重量%の濃度で存在することができる。
【0026】
添加剤として有用なポリエチレングリコールを代表するものとして、一般式
HOCH2(CH2CH2O)nCH2OH
(式中、nはオキシエチレン基の平均数を表わす)
を有するエチレンオキシドの非イオン性ポリマーである商標カーボワックス(CARBOWAX)TMとして知られるポリエチレングリコールがある。カーボワックスTMポリエチレングリコールは、平均分子量を表わす400、600、800等のような数によって表示される。本明細書中で用いられるポリエチレングリコールの平均分子量は約200〜1000、好ましくは400〜800、そして最も好ましくは600である。
【0027】
他の有用な保湿剤としては、ヒドロキシル基上の水素がメチル基で置換されたキャップ付きポリエチレングリコールなどの非ヒドキシル化組成物がある。グリセリン、ソルビトールポリエチレングリコールおよびキャップ付きポリエチレングリコールなどの保湿剤は、本発明の口腔用組成物中に該組成物の約10〜約40重量%、好ましくは約15〜約25重量%の濃度で含まれることができる。
【0028】
陰イオン性および非イオン性化合物などの界面活性剤は、本発明の口腔用組成物中に含まれて、湿潤剤、可溶化剤および乳化剤として役立つことができる。特に有用な陰イオン性界面活性剤としては、ラウリル硫酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸塩およびココナットモノグリセリドスルホン酸ナトリウムがある。特に有用な非イオン性界面活性剤は、ソルビトールとソルビトールのC10〜18脂肪酸エステル(およびソルビトール無水物)との、主として、約10〜30、好ましくは約20モルのエチレンオキシドと縮合したモノエステルから成る水溶性ポリオキシエチレンモノエステルである。脂肪酸(脂肪族炭化水素−モノカルボン酸)は飽和または不飽和の、例えば、ラウリル酸、パルミチン酸、ステアリン酸またはオレイン酸であってよい。ツイーン(Tween)TM20が特に好適であり、これはポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウレートである。ヒドロキシル基上の水素がメチル基で置換されたキャップ付きポリアルキレンオキシドコポリマー非イオン性界面活性剤も本発明において有用である。界面活性剤のこれらの種類は米国特許第4,988,452号明細書および同第4,877,544号明細書に記載されている。
【0029】
界面活性剤は口腔用組成物の約0.1〜5.0重量%、好ましくは0.5〜3重量%を構成している。
【0030】
風味成分は本発明の口腔用組成物の約0.5〜5.0重量%を構成することができる。適当な着香成分は調味油、例えば、スピアミント、ペパーミント、ウィンターグリーン、サッサフラス、クローブ、セージ、ユーカリ、マヨラナ、シナモンおよびサリチル酸メチルの油、酢酸エチル並びにメントールである。甘味料は着香材料に対する助剤として用いるのも好ましい。適当な甘味剤は水溶性であり、そしてサッカリンナトリウム、シクラミン酸ナトリウム、キシリトール、アスパルテーム等を約0.10〜1.0重量%の濃度で含む。サッカリンナトリウムが好適である。
【0031】
抗歯石効力を有するピロリン酸塩、例えば、ジアルカリまたはテトラアルカリ金属ピロリン酸塩、例えばNa4P2O7、K4P2O7、Na2K2P2O7、Na2H2P2O7およびK2H2P2O7、長鎖ポリリン酸塩、例えば、ヘキサメタリン酸ナトリウムおよび環状リン酸塩、例えば、トリメタリン酸ナトリウムも、本発明の口腔用組成物中に、好ましくは約0.5〜約8.0重量%の濃度で配合することができる。
【0032】
過酸化物安定剤、例えば、金属イオン封鎖剤、緩衝剤、酸性化剤、コーティングまたは封入剤も、本発明の口腔用組成物中に含まれることができる。適当な金属イオン封鎖剤の例は、エチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、モンサント・ケミカル・カンパニー(Monsanto Chemical Company)から入手可能なディクエスト(DEQUEST)などのホスホン酸塩およびアザシクロヘプタン2′,2′ジホスホネートの塩である。このような薬剤は、Fe+3、Mn+2およびCu+2などの金属イオンをキレート化することによって過酸化物含有組成物を安定化する。薬剤は本発明の口腔用組成物中に該組成物の約0.1〜約6.0重量%の濃度で配合することができる。
【0033】
本発明の組成物は、更に、義歯を清浄する場合に用いるための発泡性錠剤組成物中に配合することができる。この実施態様において、錠剤は、アセチルサリチル酸および発泡剤、例えば、重炭酸ナトリウムを含む酸性層と、アルカリ金属過炭酸塩を含むアルカリ性層とから成った。この種類の錠剤は米国特許第5,055,305号明細書に開示されている。
【0034】
以下の実施例1は、30重量%過酸化水素水溶液と比較される1重量%過酢酸水溶液のヒトの歯に対する増強された白化作用を例証する。
【0035】
【実施例】
実施例1
ミノルタ(Minlta)CR−221クロマメーター(Chroma Meter)を用いて、摘出されたヒト大臼歯および白化剤適用後の光学的性質を測定した。
【0036】
試験された白化剤は、
1.システム−過炭酸ナトリウム5.5gおよびアスピリン2.5gを水100mL中に溶解させた。2〜3分間反応させた後、クエン酸3.7gを加えて最終pHが約6の溶液を得た。
【0037】
2.1%過酢酸−水中1%過酢酸溶液を製造し且つpHを水酸化ナトリウムで約4に調整した。
【0038】
3.30%過酸化水素−30%過酸化水素を壜から得られるように用いた。
【0039】
4.3%過酸化水素−30%過酸化水素を3%およびpH4.9まで水で希釈した
であった。
【0040】
ミノルタクロマメーターは、小区域の光学的性質を測定するための直径3mmの円形アパーチュアを有する。計器は、測色のCIEシステムにおける光学的パラメーターL*およびb*の値を提供する。L*は材料の全グレースケール明度または暗さに関し、そしてb*は黄色度または青色度に関する。他の因子が等しいと、明度を示すL*の値が高く且つ黄色度の不存在を示すb*の値が低いかまたは負でさえあるのが好ましい。2種類の歯の光学的性質が同一であることはないので、各種薬剤の白化性能は、時間および処理の関数としてL*およびb*の変化(dL*およびdb*)を監視することによって試験される。
【0041】
漂白される歯を摘出してから水中に冷蔵下で貯蔵した。各歯を白化溶液25mL中に室温で浮遊させた。処理毎に2種類の歯を用い、そして各歯の2か所のスポットを測定した。規則的な時間間隔で光学的測定用に歯を溶液から取り出した後、溶液中に戻し入れた。平均dL*およびdb*としての結果を表1に示す。
【0042】
【表1】
これらの結果は、歯白化に関する過酢酸の優位性および過酢酸の現場発生用システムが同様の性能を送達しうることを明確に示している。
【0043】
実施例2は、過炭酸ナトリウムおよびアセチルサリチル酸の混合物からの過酢酸の現場の製法を例証する。
【0044】
実施例2
過炭酸ナトリウム5.5gおよびアセチルサリチル酸2.5gを水100mL中に室温で溶解させた。用いられる過炭酸塩および酸の量は、理論上の最大過酢酸濃度1.0%を送達するように計算された。規則的な時間間隔で溶液のアリコート3mLを取出し、そしてその過酢酸(PA)の濃度を標準的なヨウ素還元滴定によって測定した。
【0045】
更に、pH測定値を時間の関数として記録した。過酢酸生成の速度および濃度並びに溶液pHを表2に記録している。
【0046】
以下の比較例は、過炭酸ナトリウムと、他の既知の過酢酸前駆物質であるグルコースペンタアセテート(GPA)およびテトラアセチルエチレンジアミン(TAED)との組合わせと比較された本発明の組成物の過酢酸発生の速さを例証する。
【0047】
比較例3
過炭酸ナトリウム5.5gおよびGPA1.2gを水100mL中に室温で溶解させた。GPAの濃度を、実施例2の場合と同様に、理論上の最大過酢酸濃度1.0%を送達するように選択した。この溶液のアリコート3mLを規則的な時間間隔で取出し、そして過酢酸濃度およびpHを実施例2の場合と同様に測定した。結果を表2に記録する。
【0048】
比較例4
過炭酸ナトリウム5.5gおよび過酢酸前駆物質として知られているもう一つのテトラアセチルエチレンジアミン(TAED)1.5gを水100mL中に室温で溶解させた。TAEDの濃度を、実施例2および3の場合と同様に、理論上の最大過酢酸濃度1.0%を送達するように選択した。この溶液のアリコート3mLを規則的な時間間隔で取出し、そしてその過酢酸濃度およびpHを実施例1および2の場合と同様に測定した。結果を表2に示す。
【0049】
【表2】
表2から明らかであるように、アチセルサリチル酸(アスピリン)を含む組成物は理論上の最大過酢酸の約100%(1.0%)を2分以内に発生し、そして約8.8の比較的温和なpHを有する溶液を提供した。これに対して、GPAおよびTAEDを含む組成物は、同じ2分間の時間で理論上の最大過酢酸のそれぞれ約61%および51%しか送達しなかったし、そしてアセチルサリチル酸含有組成物によって2分間で達成されるのと同じ1.0%濃度を達成するのに全部で約10分間を要した。
【0050】
更に、比較のpH測定値は、アセチルサリチル酸を含む組成物が、比較しうるGPAまたはTED含有組成物より一貫して約1単位低いpHを生じたことを実証している。
【0051】
したがって、本発明は、歯に適用するのに速やかに且つ有効に過酢酸を発生する口腔用組成物であって、同時に該組成物中において生じるpH値がより安全な生理的中性pH7により接近する上記組成物を提供する。
【0052】
実施例5
過炭酸ナトリウムゲル組成物を、カーボポル(Carbopol)TM941の0.5gをグリセリン100g中に分散させることによって製造した。次に、過炭酸ナトリウム11gをそのグリセリンゲル中に分散させた。
【0053】
原料ゲルを、ヒドロキシエチルセルロース12gを水388g中に分散させることによって製造した。3種類の別個の活性剤ゲルを、アスピリン5g、GPA2.4gまたはTAED3gを原料ゲル100gに対して加えることによって製造した。
【0054】
各活性剤ゲル5gを過炭酸ナトリウムゲル5gと混合した。10分後、各ゲル中の過酢酸濃度を測定した。
【0055】
【表3】
表3のデータは、口腔処置用組成物中で用いられる種類のゲル組成物中でPAAを発生させることにおいて、過酸化水素漂白システムの性能を増強するのに一般的に用いられるGPAおよびTAEDなどの漂白活性剤と比較した場合のアスピリンの優位性を実証する。
Claims (13)
- ビヒクル中に溶解または懸濁した安全で且つ有効な白化量の過酢酸を含む歯白化用の口腔用組成物であって、該過酢酸が水、アセチルサリチル酸および水溶性アルカリ金属過炭酸塩を混合することによって現場で発生する上記組成物。
- 前記のアルカリ金属過炭酸塩が過炭酸ナトリウムである請求項1に記載の組成物。
- 前記の過酢酸が前記の組成物中に約0.01〜約5.0重量%の濃度で存在している請求項1に記載の組成物。
- 前記のアセチルサリチル酸および過炭酸塩が前記の組成物中にそれぞれ約4:1〜1:4の重量比で存在している請求項3に記載の組成物。
- 前記のビヒクルがゲルである請求項1に記載の口腔用組成物。
- アセチルサリチル酸およびアルカリ金属過炭酸塩を含む歯白化用の口腔用組成物。
- 前記のアセチルサリチル酸および前記の過炭酸塩が前記の組成物中に約0.5〜約35重量%の混合濃度で存在している請求項6に記載の組成物。
- 前記のアセチルサリチル酸および過炭酸塩が前記の組成物中にそれぞれ約4:1〜約1:4の重量比で存在している請求項7に記載の組成物。
- 前記の過炭酸塩が過炭酸ナトリウムである請求項8に記載の組成物。
- 前記のアセチルサリチル酸および前記のアルカリ金属過炭酸塩が離散粒子状態で存在している請求項6に記載の組成物。
- 前記の組成物が、一つの相は前記のアセチルサリチル酸を含み且つ別の相は前記のアルカリ金属過炭酸塩を含んでいる少なくとも2種類の別個の純粋な担体相の形である請求項6に記載の組成物。
- pHが7.0未満である請求項1に記載の組成物。
- pHが約5.0〜約6.5である請求項1に記載の組成物。
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