JP3556113B2 - 溶媒回収手段を含むセルロース品を形成する方法及び装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、セルロース溶解プロセスを用いた直接食品接触用に適したセルロースチューブ及びフィルムの製造並びにセルロース溶媒をプロセスにおいて再使用するために回収することに関する。
【0002】
【従来の技術】
いわゆる「ビスカスプロセス」に由来するセルロースを用いてソーセージケーシング用シームレスセルロースチューブを製造することは当分野において良く知られている。簡潔に言うと、ビスコースプロセスでは、コットンリッター又は木材パルプのような天然セルロースが化学的に反応させられて、弱苛性アルカリ溶液に可溶性のセルロース誘導体(セルロースキサンテート)を形成する。溶液又は「ビスコース」は、酸浴中にチューブとして押し出される。押し出されたビスコースは、酸浴と化学的に反応して純セルロースチューブを再生及び凝固することになる。化学反応は、硫化水素及び二硫化炭素を含む望ましくない副生物をいくつも生成する。
【0003】
一層最近になって、直接セルロース溶解のプロセスが、セルロース食品ケーシングの製造に適応されるようになった。このプロセスでは、セルロース誘導体は形成されず、それで初めにセルロース誘導体を形成し、次いで誘導体からセルロースを再生するのに要求される化学反応は排除された。代わりに、N−メチルモルホリン−N−オキシド(NMMO)のような第三級アミンオキシドセルロース溶媒を使用することにより、天然セルロースが直接溶液中に入れられる。生成した溶液は、冷却する際に硬化しかつ再加熱する際に流動する点で熱可塑性である。その溶液は、溶融される際に、水浴中にチューブ又はフィルムとして押し出されることができる。
【0004】
水浴と接触させる際に、NMMO溶媒は抽出され、それでセルロース溶液の再生が行われる。このように、NMMOをセルロース用溶媒として使用すると、ビスコースプロセスのように、セルロースを変性する必要性を排除する。これは、再生プロセスの間ガス状硫黄化合物を発生するようなビスコースプロセスのいくつかの不利を回避する。その上に、溶媒は回収可能であり、それで溶媒は、セルロース溶解用に再使用されることができる。
【0005】
米国特許第2,179,181号;同第4,145,532号;同第4、426,228号及びカナダ特許第1,171,615号は、すべてNMMO溶媒を用いてセルロース溶液を形成し、次いで生成した溶液を用いてフィルムやフィラメントのようなセルロース品を形成することを扱っている。押し出し可能なセルロース溶液を連続プロセスで製造するための装置及び方法が、米国特許第5,094,690号及び同第5,330,567号に開示されている。これらの特許では、NMMOの水溶液中のセルロースの懸濁液が加熱された壁を有する容器の上部に供給される。容器内で、回転ワイパーが、懸濁液を加熱された壁に横に広げかつ懸濁液を容器内を下方向に移動させる。懸濁液が下方向に移動するにつれて、水が蒸発されてNMMOの濃度が増大する。終局的に、懸濁液の温度及びNMMOの濃度は、セルロースが溶解され、それでセルロース溶液が容器の底部から流れるようになるレベルに達する。
【0006】
米国特許第5,277,857号;同第5,451,364号;及び同第5,597,587号は、チューブラーフィルムを造る目的で熱可塑性セルロース溶液を利用するチューブラー抽出方法及び装置について開示している。そのようなフィルムは、例えばソーセージケーシングとして用いられ得る。
【0007】
これらの特許に開示されている通りに、セルロース溶液は、環状ダイを通して非溶剤液の浴中に押し出される。浴液と接触する際に、セルロース溶媒は抽出されて浴液中のセルロースをセルロース水和物又は「ゲル」の形態で沈殿又は「再生」させる。セルロースゲルのチューブは、洗浄されて残留溶媒を除き、可塑化され、次いで乾燥されて純セルロースのチューブラーフィルムを生成する。
【0008】
経済的な要因により、セルロース溶媒のできるだけ多くを再使用するために回収することが必須である。この理由で、沈殿浴及び洗浄水からの水溶液は、溶媒を濃縮しかつ回収するために、水を蒸発又は分離するのに処理される。
【0009】
チューブラーフィルムの製造では、望ましいフィルム特性を生じることが認められるプロセスパラメーターは、セルロースをできるだけ速く沈殿又は再生させかつ溶媒を回収するためのプロセスパラメーターによって折衷されるのがしばしばである。
【0010】
例えば、急速なセルロース再生の目的では、温水の沈殿浴が好適である。沈殿浴におけるまさしく水により、溶媒は一層速く抽出され、温浴は、更に抽出を促進する。しかし、溶媒回収の経済性により、浴を高い溶媒濃度に保つのが好適である。例えば、溶媒濃度5〜30%において、浴は、依然、セルロースを沈殿させる目的で非溶剤液と考えられるが、この濃度は、溶媒回収を容易にすることの利点を有する。
【0011】
沈殿浴についての第二の検討は、温度である。高い温度は、溶媒が溶液から抽出される速度を速めることによってセルロース沈殿の速度を促進することになるのが普通である。しかし、熱可塑性溶液を温度の低い沈殿浴中に押し出すならば、望ましいフィルム特性が増進されることが分かった。温度の低い沈殿浴は、生成するフィルムの強度を向上させる液体結晶構造の形成を促進し得ると考えられる。沈殿浴の温度がチューブラーフィルムの性質に与える作用は、更に米国特許第5,658,525号及び同第5,658,524号に記載されている。これより、経済的な溶媒回収と強いフィルムとの相反する要求は、沈殿浴を溶媒濃度10〜25%に保ちかつ沈殿浴を比較的低い温度にする(温度0°〜8℃が好適である)ことを指図する。
【0012】
沈殿浴を溶媒濃度10〜25%に保つことにより、押し出される溶液が含有する溶媒のすべてが沈殿浴において除かれることはなく、それで再生セルロースゲルは、かなりの量の回収可能な溶媒を含有する。その結果、フィルムは、依然それのゲル状態でありながら、洗浄されてフィルムから経済的に可能なだけ多くの溶媒をストリップする。これは、抽出される溶媒を、天然セルロースを抽出するために溶解させるのに系に循環させることができる点で経済性を増す。
【0013】
洗浄条件もまた生成するフィルムの特性に影響を与え得る。特に、再生されたセルロースゲルに猛烈な温度変化を施すと、フィルム特性に悪影響を与えることが分かった。これより、セルロースゲルを、溶媒抽出の速力を早めるために温水で洗浄するのが好適であるが、沈殿浴を出る温度の低いセルロースゲルを、直ぐに温度の高い洗浄水に暴露すべきでない。その上に、セルロースフィルムを食品接触用途用に使用するつもりならば、フィルムの残留溶媒含量を溶媒の経済的な回収レベルよりも十分に低いレベルに、好ましくは40ppm以下に減少させることが必須である。これより、セルロースゲルを食品接触用途において使用するための政府規制を満足するのに、セルロースゲルをなおそれ以上に処理することが必要とされる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
よって、本発明の目的は、溶媒を再使用するために回収することを含む、セルロース、セルロース溶媒及び水の溶液からセルロースフィルムを再生する方法を提供するにある。
【0015】
別の目的は、使用する準備のできたフィルム中に残留する溶媒のレベルが、乾燥セルロース基準で40ppmよりも多くない点で、直接食品接触用に適したセルロースフィルムを再生するそのような方法を提供するにある。
【0016】
それ以上の目的は、再生されたセルロースゲルを洗浄水に上昇する温度で接触させて再生されたセルロースゲル中の溶媒レベルを40ppm以下に減少させるそのような方法を提供するにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明に従えば、出発原料は、アミンオキシドの水溶液を含む溶媒による直接溶解を施した天然セルロースを含むセルロース溶液である。N−メチルモルホリン−N−オキシド(NMMO)の水溶液を用いたそのような溶解プロセスは、当分野において知られており、本発明の一部を形成しない。そのような溶解プロセスの生成物は、溶融温度約60°〜70℃を有しかつセルロース10〜20%、NMMO70〜80%及び水5〜15%を含む押し出し可能な溶液である。
【0018】
【発明の実施の形態】
セルロース溶液は、本明細書以降、非変性の(nonderivatized)セルロース溶液であると特性表示する。本明細書の目的から、「非変性の」セルロースなる用語は、溶媒又は試薬との共有結合を受けていないが、水素結合のようなファンデルワールス力により溶媒又は試薬との会合によって溶解されたセルロースを意味する。
【0019】
溶融温度約65℃を有するセルロース溶液を環状ダイを通しかつダイから垂れ下がるマンドレルの回りに押し出す。適した押出方法及びそのような押出用装置は、米国特許第5,277,857号;同第5,451,364号;並びに米国特許出願第08/827,130号及び同第08/827,152号に開示されており、これらの開示を本明細書中に援用する。
【0020】
簡潔に言うとかつ上記の参考として挙げる特許に開示されている通りに、ダイからの抽出しは、エアギャップを通って非溶剤液の浴中に下方向である。本明細書中で用いる通りの「非溶剤」とは、脱ミネラル水のようなセルロース溶媒又はNMMOの水中非溶剤濃縮でない液を意味する。浴中で、NMMOは押し出されたチューブから抽出され、それにより非変性のセルロースを凝固及び再生してセルロースゲルで構成されるチューブを形成する。ゲルチューブを洗浄して残留するNMMO溶媒を除く。次いで、それをグリセリンのようなポリオールで可塑化しかつ乾燥させてチューブラーフィルムを形成する。
【0021】
溶媒の回収における経済性のために、沈殿浴を溶媒濃度約5〜30%に保ち、10〜20%が好適である。押し出された溶液から抽出される溶媒は、この濃度を上昇させる傾向にあり、それで、浴中への水の定常的な導入及び浴からの液の定常的な除去が存在してこの濃度を保つ。また、浴の温度を0°〜20℃、好ましくは10℃よりも低く保つ。これらの低い温度は、引張強さやチューブラーフィルムの場合、破裂圧のような望ましいフィルム特性を高めることが分かった。破裂圧は、湿潤チューブラーフィルムを破裂させるのに要する内部圧力である。これは、チューブに水を満たし、次いで水圧をチューブが破裂するまで上昇させることによって求めるのが普通である。破裂時のチューブの直径(破裂直径)及び破裂直径に至るフィルムの延伸の量は、その他の望ましい性質である。また、米国特許第5,216,144号は、ファイバー生産について、0℃の沈殿浴が、浴中の一層高い溶媒濃度での作業をファイバー特性に害なく可能にすることを述べている。
【0022】
押し出された溶液は、初め溶媒約75%で構成される。これは、沈殿浴中で、約45%に低減される。この溶媒レベルにおいて、押し出されたチューブ中のセルロースは沈殿されて水和セルロースゲルの自立性フィルムを形成する。
【0023】
セルロースゲルは、沈殿浴の後に洗浄作業を通して輸送されて保持される45%の溶媒の内の経済的に可能なだけ多くを除く。抽出をできるだけ速く行うために、この保持される溶媒をゲルから温(35°〜70℃)脱ミネラル水を使用して洗浄するのが好適である。しかし、温度の低いセルロースゲルを温度の低い(0°〜20℃)沈殿浴から直接温度の高い洗浄水との接触に移動させることは、生成するフィルムの物理的性質を悪くする。例えば、チューブラーフィルムにおいては、チューブラーフィルムの破裂圧に破裂の瞬間におけるそれの直径を掛けることによって表される通りのケーシングの作業限界は、沈殿浴と洗浄水との温度差を約5°〜15℃よりもずっと大きくするならば、低下させ得る。よって、セルロースゲルのフィルムから溶媒を洗浄することは、初めにゲルを温度の低い洗浄水に接触させ、次いで洗浄水温度を約35°〜50℃にまで徐々に上げることによってなすべことが分かった。
【0024】
NMMOセルロース溶媒をできるだけ多く洗い流すことが望ましいが、経済的に回収することができる溶媒の量には限界があることは認められるべきである。例えば、セルロースフィルムを造るための直接溶解システムの使用を経済的に正当化するために、少なくとも95%を回収しなければならず、経済的な回収率の限界は約99.98%よりも大きくならない。これより、洗浄工程は、ゲルの溶媒含量を乾燥セルロースの重量に基づいて少なくとも約250,000ppm(溶媒回収率95%)、好ましくは約1000〜2000ppm(溶媒回収率99.98〜99.96%)に減少させるべきである。溶媒レベルを1000〜2000ppmよりも低く減少させようと試みることは、溶媒回収率の点から、もはや経済的でないのが普通である。換言すると、約1000〜2000ppmよりも低いと、セルロースゲル中の溶媒は非常に少ないので、溶媒を回収するのに洗浄水を処理加工することは、もはや経済的でない。
【0025】
セルロース溶媒1000〜2000ppmを含有するフィルムは、いくつかの用途に適しているが、直接食品接触についての米政府認可を有しない。ソーセージケーシングのような、直接食品接触用フィルムとして使用するための最大溶媒レベルは、乾燥セルロースの重量に基づいて40ppmである。従って、第一洗浄の後に、セルロースゲルに、第二洗浄を施して溶媒レベルが乾燥セルロースの重量に基づいて40ppmよりも多くないフィルムにしなければならない。溶媒レベルは、第一洗浄の後に、約1000〜2000ppmよりも多くないので、セルロースゲルを一層高い温度に暴露して、望ましいフィルム特性を悪くしないで溶媒のストリッピングアウトを助成することができる。これより、第二洗浄は、約50℃、好ましくは60℃又はそれ以上である。沈殿浴からの液及び第一洗浄は処理加工して溶媒を回収するのに対し、第二洗浄作業からの洗浄水は、更に処理することを要しないで廃棄することができる。
【0026】
第二洗浄は、セルロースゲルの溶媒含量を40ppm以下に減少させるのが好適である。しかし、洗浄後に、セルロースゲルを乾燥させ、乾燥のプロセスは、おそらく溶媒の内のいくらかの部分を駆逐することができる。よって、それは、第二洗浄が溶媒含量を100〜150ppmに減少させるならば、十分になり得る。重要なことは、乾燥後に、直接食品接触において使用するためのセルロースフィルムの溶媒含量を40ppm以下に減少させるべき点である。
【0027】
よって、本発明は、一態様において、セルロース、水及び第三級アミンセルロース溶媒及び水の熱可塑性溶液から直接食品接触用に適したセルロースフィルムを形成することを、溶媒を回収することと共に含む方法であって、下記の工程:
a)セルロース10〜20%、溶媒70〜80%及び水5〜15%の溶液を第一水性浴中にチューブ又はフィルムの形状で押し出し、セルロースゲルを含有する溶媒が約45重量%よりも多くないチューブ又はフィルムの形態で沈殿させるために溶液から溶媒を抽出し;
b)押し出した溶液から溶媒を抽出する過程の間に第一水性浴の温度を0°〜20℃及び浴の溶媒濃度を5〜30%に保ち;
c)第一水性浴からのセルロースゲルのチューブ又はフィルムに、セルロースゲルから溶媒を抽出するための第一洗浄を施し、第一洗浄は、洗浄水をチューブ又はフィルムの通過に対して向流に流すことによって行い、第一洗浄の温度は、セルロースゲルが初めに向流流れに接触する場合に、水性第一浴よりも約5°〜10℃以上高くせずかつセルロースゲルが最後に脱イオン水の向流流れに接触する場合に、約35°〜70℃にし;
d)第一洗浄からのセルロースゲルのチューブ又はフィルムに、第一洗浄の最も高い温度よりも高い温度に保つ温水の第二洗浄を施しかつセルロースゲルを第二洗浄にセルロースゲルの溶媒含量を更に減少させる程の時間接触状態に保ち;
e)セルロースゲルを乾燥させて溶媒含量が乾燥セルロースの重量に基づいて40ppmよりも多くないセルロースフィルム又はチューブにし;及び
f)水性第一浴及び第一洗浄からの液を処理してこれらの液中の溶媒を回収する
ことを含む方法を特徴とし得る。
【0028】
別の態様では、本発明は、溶媒を再使用するために回収することを含む、セルロース溶液から直接食品接触用に適したセルロースフィルムを形成するための装置であって、下記:
a)セルロース10〜20%、水5〜15%及び第三級アミンオキシドセルロース溶媒70〜80%の熱可塑性セルロース溶液で構成されるチューブ又はフィルムを押し出すための手段;
b)工程(a)の押出を受けかつ押出から、溶液からセルロースの沈殿を引き起こしかつ溶媒を約45%よりも多くない量で含有する水和セルロースゲルのチューブ又はフィルムを形成する程の量の溶媒を抽出するための水性第一浴;
c)水性第一浴を温度0°〜10℃及び溶媒濃度5〜30%に保つための手段;
d)セルロースゲルから溶媒をすすいでセルロースゲルの溶媒含量を乾燥セルロースに基づいて1000〜2000ppmに減少させるための加熱した脱ミネラル水の第二浴、第二浴の水は、第二浴を通るセルロースゲルの通過に対して向流に移動し、第二浴は、アミンオキシドに富む流出液を有し;
e)第二浴に入る水の温度を約35°〜50℃にかつ第二浴を出る水の温度を約12°〜16℃に保つための手段;
f)第二浴からセルロースゲルを受けるための桶、桶は、セルロースゲルを洗浄しかつセルロースゲルの全溶媒含量を更に減少させるために温洗浄水を収容し、桶中の水の温度は、第二浴に入る水の温度よりも高くし;
g)桶から出るセルロースゲルを乾燥させて溶媒含量が乾燥セルロースの重量に基づいて40ppmよりも多くないセルロースフィルムにし;及び
h)第二浴流出液を処理して流出液に含有されるアミンオキシドを回収するための手段
を含む装置を特徴とする。
【0029】
図面を参照すると、図1は、ソーセージケーシング、等用に使用し得るタイプの再生セルロースのチューブラーフィルムを製造するためのチューブラー押出系の略図を示す。簡潔に言うと、その系は、全体を12で示す天然セルロースを可溶化するための装置を含む。例えば、その装置は、本明細書中上に挙げる通りの米国特許第5,094,690号及び同第5,330,567号に記載されている通りのタイプにすることができる。この装置において、入口16を通して加熱される容器14の頂部に導入する天然セルロース、水及びNMMOのようなアミンオキシドセルロース溶媒の混合物は、本明細書中以降「ドープ」と呼ぶセルロース溶液に転化され、これを底部出口18から引き出す。セルロース溶液又は「ドープ」は、それが室温で固体でありかつ融点約65℃を有する点で熱可塑性である。
【0030】
容器14において生成されるドープを、ドープを下方向に第一浴22中に押し出すために配置する押出ダイ20にポンプ輸送する。チューブラー押出のために、ダイ20は環状であり、生成するチューブラー押出24は、ダイと再生用浴との間の空隙をつなぐマンドレル26を通り過ぎる。マンドレルは、本発明の一部を形成せず、その作動及びマンドレル構造の機能の一層詳細な説明については、米国特許第5,277,857号;同第5,451,364号;並びに米国特許出願第08/827,130号及び同第08/827,152号を参照。
【0031】
第一浴において、押し出されたチューブからアミン溶媒を、溶液からセルロースを凝固及び再生させて水和セルロースゲルのシームレスチューブ28を形成するように抽出させる。プロセス速度の見地からは、第一浴22において、押し出されたチューブから溶媒をできるだけ多く抽出させるのが好適であろう。この目的に好都合な条件は、浴において温水を使用することを含む。
【0032】
しかし、溶媒を再使用するために経済的に回収するためには、浴22中の濃度を幾分一層高いレベル及び5〜30%の範囲に保つのが好ましく、10〜20%が好適な範囲である。
【0033】
この濃度において、浴は、依然非溶剤と考えられ、押し出された溶液24からのセルロース凝固及び再生を引き起こして水和セルロースゲルのチューブ28を生成する程の溶媒を溶液から抽出することを可能にする。第一浴における所望の濃度は、例えば、フレッシュな脱ミネラル水をパイプ30により浴中に要求される通りに導入し、その間水性溶媒溶液をオーバーフローからかつフロー管路32により外に連続して抜き出すことによって保ってもよい。
【0034】
また、浴中の溶媒濃度を10〜20%の範囲にすることにより、望ましいフィルム特性は、第一浴を比較的に低く、好ましくは10℃よりも低く保つことによって高められることも分かった。例えば、温度を一層低くすると、溶媒抽出速度を遅くし、それで再生されるセルロースゲルは、一層高い温度で再生される場合に比べて一層稠密になると考えられる。
【0035】
第一浴において、押し出された溶液24のセルロース溶媒含量は、約24%に減少される。この濃度は、セルロースの沈殿及び再生を可能にするが、生成するセルロースゲルチューブ28は、依然相当の量の溶媒を含有し、これは除かなければならない。この目的で、セルロースゲルチューブ28を第二浴34に移送してアミン溶媒を経済的に可能な限り多く除く。ゲルチューブ20の溶媒含量をセルロースの乾燥重量に基づいて1000〜2000ppmに減少させるための洗浄は、事実上、初めの押出24に含有される溶媒の99%又はそれ以上を回収する可能性を有する。
【0036】
上述した通りに、セルロースゲルのチューブ28を温水で洗浄することは、溶媒の抽出を助成する。温水は、再生されたセルロース構造をつぶれさせ、これは、セルロース構造内から溶媒を強いて出すのを助成する。しかし、再生浴を出る際に比較的に温度の低いセルロースゲルのチューブ28に、直ぐに温水洗浄を施すことができないことが分かった。これをすることは、生成するフィルムを曇らせるようになりかつ引張強さ及び破裂圧の両方を悪くする。一つの可能な説明は、温度の低い再生セルロースゲルに温水を接触させると、フィルムの構造内に空隙を生じてセルロース構造を弱めるような急速な溶媒の抽出を引き起こすことである。フィルムの曇りは、またそのような空隙によって引き起こされ得る。しかし、原因が何であれ、第一浴22からの再生セルロースゲルに直ぐに温水を接触させることは、望ましくないことが分かった。よって、望ましいフィルム特性は、セルロースゲルのチューブ28を徐々に上昇する水温に暴露するならば、得られることができることが分かった。こんな風に、最も温度の高い水に暴露されるのは、最も少ない溶媒を含有するセルロースゲルである。これより、セルロースゲルのチューブ28を温度が徐々に上昇する水で洗浄することは、溶媒を稠密な実質的に溶媒の存在しないセルロース構造を生じるように抽出することの利点を得ることが分かった。
【0037】
ますます温度の上昇する洗浄水への暴露を行うには、第二浴34を通る流れを、チューブ28の通過に対して向流にするのが好ましい。この向流洗浄は、チューブ28のアミン含量を減少させて少なくとも250,000ppm、好ましくは約1000〜2000ppmにべきである。第二浴34をドレイン36を通って出る洗浄水は、アミンに富み、アミンセルロース溶媒を濃度約6〜8%で有する。このアミンに富む洗浄水を、次いで第一浴22からの水性溶媒溶液と一緒にし、次いで混合物を処理して溶媒を回収する。そのような処理は、逐次のアニオン及びカチオン交換機38との接触を含んで、ドープ製造、押出及びセルロース再生プロセスの間に発生されたかもしれないイオンを除いてもよい。
【0038】
精製された混合物を、次いで逆浸透又は蒸発のような任意の適した手段40によって処理してアミンオキシドセルロース溶媒(NMMO)を濃縮する。回収された濃セルロース溶媒を、次いでセルロースを可溶化して押し出すためのドープを造る目的で、系に戻して供給する。例えば、回収された溶媒をミキサー42に供給し、そこでそれに天然セルロースパルプ及び水を混合して懸濁液を形成し、これを容器14に入口16を通して供給する。
【0039】
第二浴34における向流洗浄は、カスケードシステムで行うことができる。そのようなシステムでは、ケーシングは、傾斜トラフを通って上方向に移動し、他方高い端に導入する処理された水は下方向に流れる。図に示す好適な配置では、セルロースチューブ28を桶48を通してフェスツーン(festoon)させる。桶を、内部壁50によって垂直に分割して示す通りの3つのセル52、54及び56のような複数のセルにする。3つのセルを例示するが、本発明の関係内で任意の数を用いることができることは認められるべきである。
【0040】
最後のセル56から最初のセル52への洗浄水の流れを収容するためのセルの間の連絡が存在する。加えて、各々のセルにおける水温は、個々に任意の適した加熱/冷却手段58によって制御することができる。
【0041】
この配置により、入口60を通って最後のセル56に入る加熱された脱ミネラル洗浄水は、一杯になり、次いでセルを通って第一セル52における出口36に流れる。
【0042】
最後のセル56に入る洗浄水の温度は、45°〜70℃の範囲であり、約50°〜60℃よりも高くないのが好ましい。第二セル54中の洗浄水の温度は、一層低くなり、第一セル52における温度は、最も低い。第一セル52における温度は、第一浴22よりも約5°〜10℃以上高くしないのが普通であり、12°〜16℃が好ましい。これより、向流洗浄は、複数の温度域であって、セルロースゲルのチューブ28が接触する各々の続く域が先の域よりも高くなるものを生じる。
【0043】
向流洗浄では、セルロースチューブの溶媒濃度は、約1000〜2000ppmに減少され、洗浄水中の溶媒濃度は、約6〜8%に増大される。このレベルにおいて、ドレイン36からの洗浄水を、第一浴22のオーバーフロードレイン32からの液と混合し、処理して溶媒を回収することができる。別法として、桶ドレイン36からの洗浄水の少なくともいくらかを直接第一浴22中に供給して所望の溶媒濃度を保つのを助成することができる。これを行うならば、フレッシュな脱ミネラル水を出口30から浴22に加えることは必要でないかもしれない。
【0044】
上述した通りに、第二浴34を出る際に1000〜2000ppm程に低い溶媒レベルを含有するセルロースチューブ28は、直接食品接触用に許容し得ない。よって、チューブは、2度洗浄しなければならない。第二洗浄は、チューブを洗浄桶44を通してフェスツーンさせ、溶媒レベルをストリップして1000ppmよりも低く、好ましくは40ppm以下に下げる程の滞留時間をもたらすことによって行うのが好ましい。このレベルにストリップすることは、浴34中の水よりも高い温度の水を使用することによって助成される。これより、管路62を通って洗浄桶44に入る水は、60°〜70℃又はそれ以上にすることができる。洗浄桶44からの洗浄水流出物は、溶媒を低すぎて経済的回収することができないレベルで含有するので、それは、単に、更に処理しないでドレイン46を通して廃棄する。
【0045】
セルロースゲルのチューブは、桶44における第二洗浄を出る際に、グリセリン溶液(図示せず)を接触させて可塑剤を加える。これは、当分野において慣用的なものである。次いで、セルロースゲルのチューブ28を乾燥させて水分含量を乾燥セルロースの重量に基づいて約6%にする。これは、ゲルチューブ28を膨張させかつそれを64で示す乾燥機を通過させることによって行う。乾燥させたセルロースフィルム66を、次いでつぶしてそれの折り径にしかつリール68に巻き取る。セルロースゲルを乾燥させると、溶媒をいくらか駆逐し得ることが分かった。乾燥によって駆逐される量は、条件に応じて変わり得るが、通常、溶媒含量が多い程、含量が少ない場合に比べて、乾燥によって駆逐される溶媒の部分は一層多くなることができる。例えば、溶媒100〜200ppmを含有するセルロースゲルを乾燥させると、溶媒を40ppmよりも多くない量で含有するセルロースフィルムを生じ得る。よって、食品接触用途において使用するためには、洗浄桶44を出るセルロースゲルの溶媒含量は、40ppmよりも高くなり得、依然許容し得るフィルムを生成し得る。これより、本発明の目的から、第二洗浄が十分に溶媒を除き、それで、乾燥後に、フィルムが溶媒を40ppmよりも多くない量で含有するならば、十分である。換言すると、乾燥工程及び第二洗浄工程は、一緒になって、洗浄桶44に入るセルロースゲルの溶媒レベル(約1000〜2000ppm)を下げて乾燥されたセルロースフィルム66において40ppm以下にもたらす程の溶媒を除かなければならない。
【0046】
第二浴34及び洗浄桶44の両方におけるセルロースチューブの全滞留時間並びに洗浄水の温度は、除去する溶媒の量を決める際の要因になる。滞留時間が長くなる程かつ温度が高くなる程、除かれる溶媒は多くなることになる。しかし、系を通るチューブの速度もまた重要であり、速度の速い方が速度の遅いよりも一層良好であるのが分かった。一層速い相対速度が、境界層を乱して押し出されたチューブの外への物質移動を向上させると考えられる。この相対速度を増大させるための一つの選択は、向流の第二浴34において水の流れを増大させるにある。しかし、高い流量を達成するのに使用する水の量がドレイン36において洗浄水に含有される溶媒の濃度を低下するに至るにつれて、ある点で、これは実施し得なくなる。第二のかつ好適な選択は、セルロース溶液の押出速度を増大させ、それで系を通るチューブ28の速度を増大させるにある。例えば、ワンサイズのチューブラー押出により、速度は、第一浴22の濃度を12〜20%の範囲にし、桶44における最終洗浄の温度を64°〜71℃の範囲にし、第二浴34及び洗浄桶44における押し出されたチューブの全接触時間を12〜30秒にするほとんど全ての場合において、制御要因になることが分かった。
【0047】
セルロースチューブ28を洗浄するのに費やされる時間の大部分は、溶媒含量を減少させて桶44に入るセルロースゲルの1000〜2000ppmレベルよりも十分に低くするストリッピング作業によって消費されることを認めるべきである。例えば、典型的な押出速度約30〜31メートル/分において、第一浴22における押し出されたチューブ24の全滞留時間は、約20秒になろう。第二浴34では、経済的な溶媒回収の1000〜2000ppm限界に達するのに、滞留時間約2.5分かかるだけである。約15〜20分の滞留時間の残りは、セルロースゲルのチューブ28中の溶媒レベルを下げて好適な40ppmに、又は少なくとも続く乾燥工程が溶媒を40ppmよりも多くない量で有する乾燥されたフィルムにする程の溶媒を駆逐することができるようにするレベルにもたらすための桶44における最終洗浄について要求される。
【0048】
これより、本発明は、フィルムの溶媒含量が、乾燥セルロースの重量に基づいて40ppmよりも多くない溶媒プロセスを用いて食品接触用に適したセルロースフィルムを製造するための方法及び装置を提供するそれの意図する目的を達成することを認めるべきである。これは、一部、押し出されかつ再生されたセルロースゲルを温度が上昇する初めの向流洗浄、次いで更に温度の高い第二洗浄に接触させ、次いでフィルムを乾燥させることによって達成される。第一洗浄からの水を、溶媒を再使用するために回収するために処理し、それによりプロセスの効率を増加させる。第二の温洗浄水は、溶媒レベルを、そのような洗浄が、続く乾燥工程と共に、溶媒を40ppmよりも多くない量で含有するセルロースフィルムをもたらす点に低下させるストリッピング作業を行う。
【図面の簡単な説明】
【図1】チューブラーフィルムを押し出しかつ溶媒回収のためのプロセスの工程を略式で示す図である。
【符号の説明】
20 押出ダイ
22 第一浴
26 マンドレル
28 シームレスチューブ
34 第二浴
38 アニオン及びカチオン交換機
42 ミキサー
44 洗浄桶
48 桶
52、54、56 セル
58 加熱/冷却手段
64 乾燥機
68 リール

Claims (17)

  1. 溶媒を再使用するために回収することを含む、セルロース、水及び第三級アミンセルロース溶媒の熱可塑性溶液から直接食品接触用に適した非変性のセルロースフィルムを形成する方法であって、下記の工程:
    a)溶媒少なくとも70%を含む溶液を水性第一浴中にチューブ又はフィルムとして押し出し、第一浴は、溶液からセルロースゲルを溶媒含量が乾燥セルロースの45重量%よりも少ないチューブ又はフィルムの形態で沈殿させる程の溶媒の抽出を引き起こし;
    b)押し出された溶液から溶媒を抽出する過程の間水性第一浴を温度0°〜20℃及び溶媒濃度5〜30%に保ち;
    c)水性第一浴からのセルロースゲルのチューブ又はフィルムに、セルロースゲルから溶媒を抽出するための第一洗浄を施し、第一洗浄は、脱ミネラル水をセルロースゲルの通過に対して向流に流すことによって行い、水の温度は、セルロースゲルが初めに第一洗浄の向流流れに接触する場合に、水性第一浴の温度よりも5°〜10℃以上高くせずかつセルロースゲルが最後に脱イオン水の向流流れに接触する場合に、35°〜70℃にし;
    d)第一洗浄からのセルロースゲルに、第一洗浄の最も高い温度よりも高い温度に保つ温水の第二洗浄を施しかつセルロースゲルを第二洗浄にセルロースゲルの溶媒含量を更に減少させる程の時間接触状態に保ち;
    e)セルロースゲルを乾燥させて溶媒含量が乾燥セルロースの重量に基づいて40ppmよりも多くないチューブ又はフィルムにし;及び
    f)水性第一浴第一洗浄からの液を処理してこれらの液中の溶媒を回収す
    含む方法。
  2. 水性第一からのセルロースゲルに、前記向流第一洗浄を、複数の逐次の温度調節する洗浄域において接触させ、かつセルロースゲルを接触させる各々の域の温度を直ぐ前の域の温度よりも高い温度に保つことを含む請求項1の方法。
  3. セルロースゲルを接触させる第一洗浄域の温度を12°〜16℃にしかつ最後の洗浄域の温度を45°〜70℃にする請求項2の方法。
  4. 水性第一浴の温度を7℃にし、前記洗浄する際の水の温度を、前記向流流れに初めにセルロースゲルを接触させる場合に15℃にし、前記向流流れに最後にセルロースゲルを接触させる場合に50℃にする請求項1の方法。
  5. 前記セルロースゲルに前記第一洗浄を、セルロースゲルの全溶媒含量を減少させて乾燥セルロースの重量に基づいて少なくとも250,000ppmにる程の時間施すことを含む請求項1の方法。
  6. セルロースゲルの全溶媒含量を減少させて乾燥セルロースの重量に基づいて1000〜2000ppmにる請求項5の方法。
  7. 前記第二洗浄の後のセルロースゲルの全溶媒含量が、40ppmよりも多くない請求項1の方法。
  8. 前記第二洗浄の温度を60℃にする請求項1の方法。
  9. セルロースゲルを乾燥させ、水分含量が乾燥セルロースの重量に基づいて6%のセルロースチューブ又はフィルムにする請求項1の方法。
  10. 記の工程:
    a)セルロース10〜20%、水5〜15%及び第三級アミンセルロース溶媒70〜80%の溶液をチューブ又はフィルムの形態で水性第一浴中に押し出し、押し出された溶液を第一浴中に押し出された溶液から溶媒を抽出しかつ水和セルロースゲルを溶媒を乾燥セルロースの45重量%よりもない量で含有するチューブ又はフィルムの形態で沈殿させる程の時間保ち;
    b)押し出された溶液から溶媒を抽出する過程の間水性第一浴の温度を0°〜10℃及び溶媒濃度10〜20%に保ち;
    c)セルロースゲルに、脱ミネラル水による向流洗浄を施し、初めにセルロースゲルに接触させる水の温度を12°〜16℃にしかつ最後に接触させる温度を35°〜50℃にし、該向流洗浄をセルロースゲルの全溶媒含量を減少させて乾燥セルロースの重量に基づいて1000〜2000ppmにる程の時間続け;
    d)前記第一洗浄からのセルロースゲルに、前記向流洗浄の最も高い温度よりも高い温度の水による第二洗浄を施し;及び
    e)前記第一洗浄からの脱ミネラル水を処理してセルロースゲルから洗浄した溶媒を回収す
    含む請求項1の方法。
  11. 前記第二洗浄が、温度少なくとも60℃である請求項10の方法。
  12. 前記第二洗浄の後にセルロースゲルを乾燥させること含み、該第二洗浄及び乾燥が、一緒になって溶媒含量が乾燥セルロースの重量に基づいて40ppmよりも少ないセルロースフィルムをもたらす請求項10の方法。
  13. 前記乾燥が、前記セルロースフィルムに乾燥セルロースの重量に基づいて6%の水分含量を付与する請求項12の方法。
  14. 下記:
    a)溶液を速度少なくとも30メートル/分で押し出し;
    b)押し出された溶液を第一水性浴に少なくとも20秒間接触状態に保ってセルロースゲルを沈殿させ;
    c)セルロースゲルに、前記向流洗浄を少なくとも2.5分間施し;
    d)前記第二洗浄からのセルロースゲルを乾燥させ;及び
    e)セルロースゲルに前記第二洗浄を少なくとも該セルロースゲルの全溶媒含量を、該乾燥する際に、溶媒含量が乾燥セルロースの重量に基づいて40ppmよりも少なくかつ水分含量が乾燥セルロースの少なくとも6重量%である乾燥セルロースフィルムを形成するようなレベルに低下させる程の時間施す
    含む請求項10の方法。
  15. 溶媒を再使用するために回収することを含む、セルロース、水及び第三級アミンセルロース溶媒の熱可塑性溶液から直接食品接触用に適した非変性のセルロースフィルムを形成する装置であって、下記:
    a)溶媒少なくとも70%を含む溶液を水性第一浴中にチューブ又はフィルムとして押し出し、第一浴は、溶液からセルロースゲルを溶媒含量が乾燥セルロースの45重量%よりも少ないチューブ又はフィルムの形態で沈殿させる程の溶媒の抽出を引き起こすための手段;
    b)押し出された溶液から溶媒を抽出する過程の間水性第一浴を温度0°〜20℃及び溶媒濃度5〜30%に保つための手段
    c)性第一浴からのセルロースゲルのチューブ又はフィルムに、セルロースゲルから溶媒を抽出するための第一洗浄を施し、第一洗浄は、脱ミネラル水をセルロースゲルの通過に対して向流に流すことによって行い、水の温度は、セルロースゲルが初めに第一洗浄の向流流れに接触する場合に、水性第一浴の温度よりも5°〜10℃以上高くせずかつセルロースゲルが最後に脱イオン水の向流流れに接触する場合に、35°〜70℃にするための手段;
    d)第一洗浄からのセルロースゲルに、第一洗浄の最も高い温度よりも高い温度に保つ温水の第二洗浄を施しかつセルロースゲルを第二洗浄にセルロースゲルの溶媒含量を更に減少させる程の時間接触状態に保つための手段
    e)セルロースゲルを乾燥させて溶媒含量が乾燥セルロースの重量に基づいて40ppmよりも多くないチューブ又はフィルムにするための手段;及び
    f)水性第一浴第一洗浄からの液を処理してこれらの液中の溶媒を回収するための手段
    を含む装置。
  16. 前記第二浴が、複数の加熱した域及び域の各々における、該セルロースゲルが接触する該域の各々の温度を該ゲルが接触する前の域よりも高い温度に保つための手段を含む請求項15の装置。
  17. 前記第二浴が、前記セルロースゲルの溶媒含量を減少させて乾燥セルロースの重量に基づいて1000〜2000ppmにる請求項15の装置。
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