JP3556099B2 - 空気調和機の制御方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、制御対象の室内温度や湿度を、精度高く、追従性良く、しかも安定して制御する空気調和機の制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の空気調和機は、例えば図5に示すようなものであり、本体ケーシング1の内部に、空気の流れる方向に沿って上流側から下流側に順次に、エアフィルタ2と、冷却用熱交換コイル3と、加熱用熱交換コイル4と、加湿器5と、送風機6とを配置している。冷却用熱交換コイル3は冷水を供給する冷水管路系3aに冷水の流量を制御する冷水制御用電動バルブ3bを有し、加熱用熱交換コイル4は温水を供給する温水管路系4aに温水の流量を制御する温水制御用電動バルブ4bを有し、加湿器5は蒸気を供給する蒸気管路系5aに蒸気の流量を制御する蒸気制御用電動バルブ5bを有し、送風機6はモータを制御する起動器6aを有している。
【0003】
空調コントローラ7は、DI端子(デジタルインプット端子)7a、およびDO端子(デジタルアウトプット端子)7bに起動器6aを接続し、AI端子(アナログインプット端子)7cに空調対象の室内に配置する温度センサ8および湿度センサ9を接続し、AO端子(アナログアウトプット端子)7dに冷水制御用電動バルブ3b、温水制御用電動バルブ4b、蒸気制御用電動バルブ5bを接続している。
【0004】
送風機6の駆動により空気調和機1に流入する外気10および室内空気11は、エアフィルタ2、冷却用熱交換コイル3、加熱用熱交換コイル4、加湿器5を順次に通り、温度および湿度を設定値に調整されて室内に流れ込む。
【0005】
空調コントローラ7は、温度センサ8および湿度センサ9で検出する温度および湿度が設定値となるように、冷房時において冷水制御用電動バルブ3bを、暖房時において温水制御用電動バルブ4bおよび蒸気制御用電動バルブ5bを制御し、冷水、温水、蒸気の各量を調整する。
【0006】
この制御は、一般にプロセス制御であり、制御量である室内の温度、湿度を制御するために、冷水量、温水量、蒸気量を操作している。この制御動作には、比例積分動作(PI)や比例積分微分動作(PID)がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上述した構成の制御において、比例積分動作(PI)においてはP(比例幅)およびI(積分時間)を設定する必要があり、比例積分微分動作(PID)においてはP(比例帯)、I(積分時間)およびD(微分時間)を設定する必要がある。
【0008】
最適制御は、制御量を目標値に高精度に、早く近づけ、しかも安定させることであり、空気調和においては、空調する部屋や空気調和機の容量、冷却・加熱の熱負荷などの大きさに応じて、P(比例帯)、I(積分時間)およびD(微分時間)を適宜に変化させることが望ましいが、実際上は不可能であった。
【0009】
また、各電動バルブの制御操作はアナログ信号で行なっているが、電気的なノイズのために、空調コントローラ7の指令値と各電動バルブにおける受信値にずれが生じることがあった。さらに、各電動バルブの開閉速度はバルブの開度に関係なく、常に一定であるために、追従性が悪かった。
【0010】
本発明は上記した課題を解決するものであり、バルブの開閉速度を偏差量の大きさと現在のバルブ開度に応じて変化させることにより、制御量を目標値に高精度に、早く近づけて安定させることができる空気調和機の制御方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記した課題を解決するために、本発明の空気調和機の制御方法は、操作流体の流量を電動バルブを操作して調整し、電動バルブの開閉に要する操作時間を操作量とし、対象室内における制御対象の制御量を計測し、制御量の現在値と目標値との偏差量ΔTに基づいて電動バルブの操作時間TONを決定する空気調和機の制御において、予め比例動作における偏差量ΔTの比例帯Pと、比例帯Pに相応する所定操作時間TBとを設定し、この比例帯Pと所定操作時間TBとの比例関係において現在の偏差量ΔT=aに対応するバルブ操作時間TON=bを求め、この求めたバルブ操作時間TON=bと電動バルブの現在開度Sとを乗算して実操作時間Tsを求め、所定操作時間TBの間毎に実操作時間Tsだけ電動バルブを開閉操作することにより、偏差量ΔT及び電動バルブの現在開度Sに基づき、電動バルブの開閉速度を制御するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1において、空気調和機10は本体ケーシング11の内部に、空気の流れる方向に沿って上流側から下流側に順次に、エアフィルタ12と、冷却用熱交換コイル13と、加熱用熱交換コイル14と、加湿器15と、送風機16とを配置している。
【0013】
冷却用熱交換コイル13は冷水を供給する冷水管路系13aに冷水の流量を制御する冷水制御用電動バルブ13bを有し、加熱用熱交換コイル14は温水を供給する温水管路系14aに温水の流量を制御する温水制御用電動バルブ14bを有し、加湿器15は蒸気を供給する蒸気管路系15aに蒸気の流量を制御する蒸気制御用電動バルブ15bを有し、送風機16はモータを制御する起動器16aを有している。
【0014】
空調コントローラ17は、DI端子(デジタルインプット端子)17aに起動器16aを接続し、DO端子(デジタルアウトプット端子)17bに、冷水制御用電動バルブ13b、温水制御用電動バルブ14b、蒸気制御用電動バルブ15bの開閉回路および起動器16aを接続し、AI端子(アナログインプット端子)17c、に冷水制御用電動バルブ13b、温水制御用電動バルブ14b、蒸気制御用電動バルブ15bの開度計回路を接続し、空調対象の室内Rに配置する温度センサ18および湿度センサ19をAI端子(アナログインプット端子)17cに接続している。
【0015】
以上の構成に係る空気調和機10の基本的な動作は、先に説明したものと同様であるので説明を省略し、本実施の形態において特徴的である、空調コントローラ17の機能について以下に説明する。
【0016】
空調コントローラ17は、冷房時の冷水、暖房時の温水および蒸気等の操作流体の流量を各電動バルブ13b、14b、15bを操作して調整することにより、対象室内Rの室温、湿度等の制御対象の制御量を目標値に制御するものである。空調コントローラ17による各電動バルブ13b、14b、15bの操作は、各電動バルブ13b、14b、15bの開閉速度を一定とし、必要な開度を得るに掛かるバルブの開閉に要する操作時間を操作量として行なっている。
【0017】
空調コントローラ17は、温度センサ18および湿度センサ19により対象室内Rにおける制御対象の制御量である室温および湿度を計測し、制御量の現在値と目標値との偏差量ΔTに基づいて電動バルブの操作時間を決定する。
【0018】
この際に以下に示す手順の演算を行なう。始めに、図2に示すように、予め比例動作における偏差量ΔTの比例帯Pと、この比例帯Pに相応する所定操作時間TBとを設定しておく。そして、温度センサ18および湿度センサ19で室温および湿度を計測し、現在の偏差量ΔT=aを求め、比例帯Pと所定操作時間TBとの比例関係において、現在の偏差量ΔT=aに対応するバルブ操作時間TON=bを求める。所定操作時間TBは温度センサ18および湿度センサ19のサンプリング周期であってもよく、別途に設定する値でも良い。
【0019】
図3〜図4に示すように、求めたバルブ操作時間TON=bと各電動バルブ13b、14b、15bの現在開度S(全閉を0とし、全開を1として0〜1の係数として示す)とを乗算して実操作時間Tsを求める。そして、所定操作時間TBの間毎に実操作時間Tsだけ各電動バルブ13b、14b、15bを開閉操作する。この制御操作を繰り返して目標値を達成する。
【0020】
したがって、偏差量ΔTが大きい程に、各電動バルブ13b、14b、15bの現在開度Sが大きい程に、所定操作時間TBにおける実操作時間Tsが長くなり、見かけ上各電動バルブ13b、14b、15bのスピードが早くなる。特に開度Sが大きい場合、開度の変化量に対して冷水、温水や蒸気の流量変化が少ないので制御の追従性が良くなる。
【0021】
また、偏差量ΔTが小さい程に、各電動バルブ13b、14b、15bの現在開度Sが小さい程に、所定操作時間TBにおける実操作時間Tsが短くなり、見かけ上各電動バルブ13b、14b、15bのスピードが遅くなり、制御の行き過ぎが無くなり、特にバルブの全閉近傍においては、バルブ開度の変化量に対して、操作流体の流量変化は著しいが、優れた安定制御を実現できる。
【0022】
また、フローティング制御であるために、非常に単純な制御ロジックで良く、対象室の容量、空気調和機の容量、熱負荷の大小による影響が少なく、電気的なノイズの問題がない。
【0023】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、現在の偏差量ΔTに対応するバルブ操作時間TONに、電動バルブの現在開度Sを乗算して求めた実操作時間Tsにおいてバルブを操作するので、偏差量ΔTおよび現在開度Sに応じて、実操作時間Tsが変化し、制御量を目標値に高精度に、早く近づけて、しかも安定させることができ、追従性の向上と、安定制御とを同時に実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態による空気調和機の構成を示す摸式図である。
【図2】同実施の形態における偏差量ΔTとバルブ操作時間TON=bの関係を示す図である。
【図3】同実施の形態における所定操作時間TBとバルブ操作時間TON=bの関係を示す図である。
【図4】同実施の形態における所定操作時間TBと実操作時間Tsの関係を示す図である。
【図5】従来の空気調和機の構成を示す摸式図である。
【符号の説明】
10 空気調和機
11 本体ケーシング
12 エアフィルタ
13 冷却用熱交換コイル
13b 冷水制御用電動バルブ
14 加熱用熱交換コイル
14b 温水制御用電動バルブ
15 加湿器
15b 蒸気制御用電動バルブ
16 送風機
17 空調コントローラ
Claims (1)
- 操作流体の流量を電動バルブを操作して調整し、電動バルブの開閉に要する操作時間を操作量とし、対象室内における制御対象の制御量を計測し、制御量の現在値と目標値との偏差量ΔTに基づいて電動バルブの操作時間TONを決定する空気調和機の制御において、予め比例動作における偏差量ΔTの比例帯Pと、比例帯Pに相応する所定操作時間TBとを設定し、この比例帯Pと所定操作時間TBとの比例関係において現在の偏差量ΔT=aに対応するバルブ操作時間TON=bを求め、この求めたバルブ操作時間TON=bと電動バルブの現在開度Sとを乗算して実操作時間Tsを求め、所定操作時間TBの間毎に実操作時間Tsだけ電動バルブを開閉操作することにより、偏差量ΔT及び電動バルブの現在開度Sに基づき、電動バルブの開閉速度を制御することを特徴とする空気調和機の制御方法。
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