JP3768732B2 - 空調制御システム - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、フェースダンパ,バイパスダンパ,還気ダンパを有し、これらフェースダンパ,バイパスダンパ,還気ダンパの開度を制御することによって外気冷房を行う機能を備えた空調制御システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図5に通常の全熱交換器付き空調機の計装図を示す。同図において、1は外気経路、2は排気経路、3は外気経路1と排気経路2との間に設けられた全熱交換器、4は冷却コイル、5は加熱コイル、6は送風機、7は還風機、8−1は外気経路1中の全熱交換器3への外気の入口に対応して設けられた第1のフェースダンパ、8−2は排気経路2中の全熱交換器3からの排気の出口に対応して設けられた第2のフェースダンパ、9−1は外気経路1中の全熱交換器3への外気の入口を避けた場所(全熱交換器3の脇をバイパスする経路)に設けられた第1のバイパスダンパ、9−2は排気経路2中の全熱交換器3からの排気の出口を避けた場所(全熱交換器3の脇をバイパスする経路)に設けられた第2のバイパスダンパ、10は外気経路1と排気経路2との間に設けられた還気ダンパである。この空調機100において、フェースダンパ8−1,8−2はオン/オフ動作型ダンパで構成され、バイパスダンパ9−1,9−2は比例動作型ダンパで構成されている。
【0003】
外気冷房制御を行う場合(外気冷房有効時)、すなわち外気を取り入れて冷房を行う場合、排気との熱交換を行う必要がないので全熱交換器3をオフとし、フェースダンパ8−1,8−2を全閉として、バイパスダンパ9−1,9−2と還気ダンパ10の開度制御により空調制御を行う(図6(a)参照)。外気冷房制御を行わない場合(外気冷房無効時)には、フェースダンパ8−1,8−2を全開、バイパスダンパ9−1,9−2を全閉とし、全熱交換器3に外気を通して排気との熱交換を行い、省エネを図る(図6(b)参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この空調機100において、外気冷房の下限外気温度条件(外気冷房の有効/無効の下限判定条件)は例えば15℃としており、それ以下の温度の外気は理論的に外気冷房可能であるにも拘わらず、実際の外気冷房には活用していなかった。これは、フェースダンパ8−1,8−2をオン/オフ動作型ダンパで構成しているために、全熱交換器3を通過する風量を比例的に制御できないことに起因している。もし、外気が15℃よりも低温の時に外気冷房有効と判断してしまうと、フェースダンパ8−1,8−2が全閉になるために排気との熱交換が行われず、低温の外気が空調機に流入して、室内の冷房要求以上に強い冷房能力の調和空気を供給してしまい、室内の空調要求が暖房に切り替わり、温水弁が開いて加熱コイル5を動作させてしまい、以後、冷房と暖房の切り替わりが頻発し、制御が安定しなくなる。
【0005】
本発明はこのような課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、外気冷房の下限外気温度条件を下げ、外気冷房可能範囲を広げ、冷却コイルを使用して冷房を行う機会を減らすことによって、省エネを図ることのできる空調制御システムを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するために本発明は、第1および第2のフェースダンパ,第1および第2のバイパスダンパおよび還気ダンパを比例動作型ダンパで構成し、外気冷房有効であるとき、外気冷房出力が零である場合には還気ダンパを全開,第1および第2のバイパスダンパ並びに第1および第2のフェースダンパを全閉とし、外気冷房出力が増大するに従って還気ダンパを全開,第1および第2のバイパスダンパを全閉にした状態で第1および第2のフェースダンパの開度を大とし、第1および第2のフェースダンパが全開となった状態から外気冷房出力が増大するに従って第1および第2のバイパスダンパの開度を大とし、還気ダンパおよび第1および第2のフェースダンパの開度を小とする機能を持たせたものである。
この発明によれば、外気冷房有効時(外気冷房可能であるとき)、外気冷房出力が零である場合には還気ダンパが全開,第1および第2のバイパスダンパ並びに第1および第2のフェースダンパが全閉とされる。この状態から外気冷房出力が増大すると、還気ダンパを全開,第1および第2のバイパスダンパを全閉にした状態で、第1および第2のフェースダンパの開度が大とされて行く。そして、第1および第2のフェースダンパが全開となった後は、外気冷房出力が増大するに従って、第1および第2のバイパスダンパの開度が大とされて行き、還気ダンパおよび第1および第2のフェースダンパの開度が小とされて行く。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を実施の形態に基づき詳細に説明する。図3はこの発明に係る空調制御システムの要部を示すブロック図である。同図において、図5と同一符号は同一或いは同等構成要素を示し、その説明は省略する。但し、本実施の形態では、フェースダンパ8−1,8−2として、全熱交換器3への外気および排気の通過風量を連続的に操作できるように、オン/オフ動作型ダンパではなく比例動作型ダンパを使用している。
【0008】
図3において、20は空調機100に付設された外気取入制御装置、21は空調機100からの給気の温度を検出する給気温度センサ、22は空調機100へ戻される還気のCO2 濃度を検出するCO2 濃度センサ、23は空調機100への外気の風速を検出する風速センサである。
【0009】
外気取入制御装置20は、最小外気取り入れ風量設定値(%)を出力する第1の風量決定部20−1と、CO2 濃度設定値CspとCO2 濃度センサ22からのCO2 濃度の測定値Cpvとを入力とし外気取り入れ風量設定値(濃度出力(%))を出力する第2の風量決定部20−2と、給気温度の設定値Tspと給気温度センサ21からの給気温度の測定値Tpvとを入力とし外気取り入れ風量設定値〔外気冷房出力(外冷出力)(%)〕を出力する第3の風量決定部20−3と、風量決定部20−1,20−2,20−3からの最小外気取り入れ風量設定値,濃度出力,外冷出力を入力としその中から最も大きいものを出力するハイセレクト部20−4とを備えている。風量決定部20−3は、外気冷房有効時、すなわち外気の温度が予め定められた下限温度と上限温度との範囲内にある時にのみ、外冷出力を出力する。
【0010】
また、外気取入制御装置20は、風速センサ23からの外気経路1内の風速から実風量を求め空調機100の定格送風量に対する比率(%)を外気取り入れ実風量値PV1として出力する実風量値算出部20−5と、ハイセレクト部20−4からの外気取り入れ風量設定値SP1を制御信号出力として入力しこの制御信号出力SP1に応じてフェースダンパ8−1,8−2,バイパスダンパ9−1,9−2および還気ダンパ10のダンパ開度を制御するダンパ制御部20−6とを備えている。
【0011】
図2にダンパ制御部20−6における非外気冷房時(外気冷房無効時)のダンパ開度制御シーケンスを示す。ダンパ制御部20−6は、外気冷房無効であるとき、全還気運転時では還気ダンパ10を全開、フェースダンパ8−1,8−2およびバイパスダンパ9−1,9−2を全閉とし、制御信号出力が増大するに従って還気ダンパ10を全開,バイパスダンパ9−1,9−2を全閉にした状態でフェースダンパ8−1,8−2を開いて行き、フェースダンパ8−1,8−2が全開となった状態から制御信号出力が増大するに従って還気ダンパ10を絞って行く。この場合、ダンパをなるべく開き気味に運転するので、フェースダンパ8−1,8−2と還気ダンパ10との逆動作に比べて、ダンパによる圧損が低減されるという利点がある。
【0012】
図1にダンパ制御部20−6における外気冷房時(外気冷房有効時)のダンパ開度制御シーケンスを示す。ダンパ制御部20−6は、外気冷房有効であるとき、外気冷房出力が零である場合には、還気ダンパ10を全開,バイパスダンパ9−1,9−2およびフェースダンパ8−1,8−2を全閉とし、外冷出力が増大するに従って還気ダンパ10を全開に保持して、バイパスダンパ9−1,9−2を全閉にした状態でフェースダンパ8−1,8−2を開いて行き、フェースダンパ8−1,8−2が全開となった状態から外冷出力が増大するに従ってバイパスダンパ9−1,9−2を開いて行き、還気ダンパ10およびフェースダンパ8−1,8−2を絞って行く。
【0013】
図4に図1における各時点でのフェースダンパ8−1,8−2、バイパスダンパ9−1,9−2および還気ダンパ10の開度制御状況を示す。t1時点では、図4(a)に示すように、バイパスダンパ9−1,9−2が全閉(0%)、還気ダンパ10が全開(100%)、フェースダンパ8−1,8−2が30%開度とされる。t2時点では、図4(b)に示すように、バイパスダンパ9−1,9−2が全閉、還気ダンパ10が全開、フェースダンパ8−1,8−2が全開とされる。
【0014】
t3時点では、図4(c)に示すように、バイパスダンパ9−1,9−2が25%開度、還気ダンパ10が75%開度、フェースダンパ8−1,8−2が50%開度とされる。t4時点では、図4(d)に示すように、バイパスダンパ9−1,9−2が50%開度、還気ダンパ10が50%開度、フェースダンパ8−1,8−2が全閉とされる。t5時点では、図4(e)に示すように、バイパスダンパ9−1,9−2が全開、還気ダンパ10が全閉、フェースダンパ8−1,8−2が全閉とされる。
【0015】
図1に示すようなシーケンスでフェースダンパ8−1,8−2、バイパスダンパ9−1,9−2および還気ダンパ10の開度を制御することにより、外気が低温空気であっても外気冷房に適した温度域にまで熱回収されるものとなり、外気冷房の下限外気温度条件を下げ(或いは下限外気温度条件を撤廃し)、外気冷房可能範囲を広げ、冷却コイル4を使用して冷房を行う機会を減らすことによって、省エネを図ることができるようになる。
【0016】
なお、本実施の形態では、t2時点以降、還気ダンパ10とフェースダンパ8−1,8−2を絞って行く際、還気ダンパ10とバイパスダンパ9−1,9−2の開度変化は同じとするが、フェースダンパ8−1,8−2の開度変化は還気ダンパ10およびバイパスダンパ9−1,9−2の開度変化よりも急激とする。
【0017】
また、本実施の形態では、t4時点でフェースダンパ8−1,8−2が全閉とされたとき、全熱交換器3を停止させるようにしている。これにより、フェースダンパ8−1,8−2の全閉時に全熱交換器3を動作させる無駄が省け、省エネとなる。すなわち、外気冷房有効範囲での外気温度が高い領域においては、全熱交換器3を起動させて、更に熱交換を行うことは省エネに反するので、全熱交換器3を停止し、フェースダンパ8−1,8−2を全閉とする。
【0018】
【発明の効果】
以上説明したことから明らかなように本発明によれば、外気冷房有効時、外気冷房出力が零である場合には還気ダンパが全開,第1および第2のバイパスダンパ並びに第1および第2のフェースダンパが全閉とされ、この状態から外気冷房出力が増大すると、還気ダンパを全開,第1および第2のバイパスダンパを全閉にした状態で、第1および第2のフェースダンパの開度が大とされて行き、第1および第2のフェースダンパが全開となった後は、外気冷房出力が増大するに従って、第1および第2のバイパスダンパの開度が大とされて行き、還気ダンパおよび第1および第2のフェースダンパの開度が小とされて行くものとなり、外気が低温空気であっても外気冷房に適した温度域にまで熱回収し、外気冷房の下限外気温度条件を下げ(或いは下限外気温度条件を撤廃し)、外気冷房可能範囲を広げ、冷却コイルを使用して冷房を行う機会を減らすことによって、省エネを図ることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図3に示した空調制御システムにおける外気冷房時(外気冷房有効時)のダンパ開度制御シーケンスを示す図である。
【図2】 図3に示した空調制御システムにおける非外気冷房時(外気冷房無効時)のダンパ開度制御シーケンスを示す図である。
【図3】 本発明に係る空調制御システムの要部を示すブロック図である。
【図4】 図1における各時点でのフェースダンパ、バイパスダンパおよび還気ダンパの開度制御状況を示す図である。
【図5】 通常の全熱交換器付き空調機の計装図である。
【図6】 従来の外気冷房時および非外気冷房時のダンパ開度制御シーケンスを示す図である。
【符号の説明】
1…外気経路、2…排気経路、3…全熱交換器、4…冷却コイル、5…加熱コイル、6…送風機、7…還風機、8−1…第1のフェースダンパ、8−2…第2のフェースダンパ、9−1…第1のバイパスダンパ、9−2…第2のバイパスダンパ、10…還気ダンパ、20…外気取入制御装置、20−1…第1の風量決定部、20−2…第2の風量決定部、20−3…第3の風量決定部、20−4…ハイセレクト部、20−5…実風量算出部、20−6…ダンパ制御部。
【発明の属する技術分野】
この発明は、フェースダンパ,バイパスダンパ,還気ダンパを有し、これらフェースダンパ,バイパスダンパ,還気ダンパの開度を制御することによって外気冷房を行う機能を備えた空調制御システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図5に通常の全熱交換器付き空調機の計装図を示す。同図において、1は外気経路、2は排気経路、3は外気経路1と排気経路2との間に設けられた全熱交換器、4は冷却コイル、5は加熱コイル、6は送風機、7は還風機、8−1は外気経路1中の全熱交換器3への外気の入口に対応して設けられた第1のフェースダンパ、8−2は排気経路2中の全熱交換器3からの排気の出口に対応して設けられた第2のフェースダンパ、9−1は外気経路1中の全熱交換器3への外気の入口を避けた場所(全熱交換器3の脇をバイパスする経路)に設けられた第1のバイパスダンパ、9−2は排気経路2中の全熱交換器3からの排気の出口を避けた場所(全熱交換器3の脇をバイパスする経路)に設けられた第2のバイパスダンパ、10は外気経路1と排気経路2との間に設けられた還気ダンパである。この空調機100において、フェースダンパ8−1,8−2はオン/オフ動作型ダンパで構成され、バイパスダンパ9−1,9−2は比例動作型ダンパで構成されている。
【0003】
外気冷房制御を行う場合(外気冷房有効時)、すなわち外気を取り入れて冷房を行う場合、排気との熱交換を行う必要がないので全熱交換器3をオフとし、フェースダンパ8−1,8−2を全閉として、バイパスダンパ9−1,9−2と還気ダンパ10の開度制御により空調制御を行う(図6(a)参照)。外気冷房制御を行わない場合(外気冷房無効時)には、フェースダンパ8−1,8−2を全開、バイパスダンパ9−1,9−2を全閉とし、全熱交換器3に外気を通して排気との熱交換を行い、省エネを図る(図6(b)参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この空調機100において、外気冷房の下限外気温度条件(外気冷房の有効/無効の下限判定条件)は例えば15℃としており、それ以下の温度の外気は理論的に外気冷房可能であるにも拘わらず、実際の外気冷房には活用していなかった。これは、フェースダンパ8−1,8−2をオン/オフ動作型ダンパで構成しているために、全熱交換器3を通過する風量を比例的に制御できないことに起因している。もし、外気が15℃よりも低温の時に外気冷房有効と判断してしまうと、フェースダンパ8−1,8−2が全閉になるために排気との熱交換が行われず、低温の外気が空調機に流入して、室内の冷房要求以上に強い冷房能力の調和空気を供給してしまい、室内の空調要求が暖房に切り替わり、温水弁が開いて加熱コイル5を動作させてしまい、以後、冷房と暖房の切り替わりが頻発し、制御が安定しなくなる。
【0005】
本発明はこのような課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、外気冷房の下限外気温度条件を下げ、外気冷房可能範囲を広げ、冷却コイルを使用して冷房を行う機会を減らすことによって、省エネを図ることのできる空調制御システムを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するために本発明は、第1および第2のフェースダンパ,第1および第2のバイパスダンパおよび還気ダンパを比例動作型ダンパで構成し、外気冷房有効であるとき、外気冷房出力が零である場合には還気ダンパを全開,第1および第2のバイパスダンパ並びに第1および第2のフェースダンパを全閉とし、外気冷房出力が増大するに従って還気ダンパを全開,第1および第2のバイパスダンパを全閉にした状態で第1および第2のフェースダンパの開度を大とし、第1および第2のフェースダンパが全開となった状態から外気冷房出力が増大するに従って第1および第2のバイパスダンパの開度を大とし、還気ダンパおよび第1および第2のフェースダンパの開度を小とする機能を持たせたものである。
この発明によれば、外気冷房有効時(外気冷房可能であるとき)、外気冷房出力が零である場合には還気ダンパが全開,第1および第2のバイパスダンパ並びに第1および第2のフェースダンパが全閉とされる。この状態から外気冷房出力が増大すると、還気ダンパを全開,第1および第2のバイパスダンパを全閉にした状態で、第1および第2のフェースダンパの開度が大とされて行く。そして、第1および第2のフェースダンパが全開となった後は、外気冷房出力が増大するに従って、第1および第2のバイパスダンパの開度が大とされて行き、還気ダンパおよび第1および第2のフェースダンパの開度が小とされて行く。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を実施の形態に基づき詳細に説明する。図3はこの発明に係る空調制御システムの要部を示すブロック図である。同図において、図5と同一符号は同一或いは同等構成要素を示し、その説明は省略する。但し、本実施の形態では、フェースダンパ8−1,8−2として、全熱交換器3への外気および排気の通過風量を連続的に操作できるように、オン/オフ動作型ダンパではなく比例動作型ダンパを使用している。
【0008】
図3において、20は空調機100に付設された外気取入制御装置、21は空調機100からの給気の温度を検出する給気温度センサ、22は空調機100へ戻される還気のCO2 濃度を検出するCO2 濃度センサ、23は空調機100への外気の風速を検出する風速センサである。
【0009】
外気取入制御装置20は、最小外気取り入れ風量設定値(%)を出力する第1の風量決定部20−1と、CO2 濃度設定値CspとCO2 濃度センサ22からのCO2 濃度の測定値Cpvとを入力とし外気取り入れ風量設定値(濃度出力(%))を出力する第2の風量決定部20−2と、給気温度の設定値Tspと給気温度センサ21からの給気温度の測定値Tpvとを入力とし外気取り入れ風量設定値〔外気冷房出力(外冷出力)(%)〕を出力する第3の風量決定部20−3と、風量決定部20−1,20−2,20−3からの最小外気取り入れ風量設定値,濃度出力,外冷出力を入力としその中から最も大きいものを出力するハイセレクト部20−4とを備えている。風量決定部20−3は、外気冷房有効時、すなわち外気の温度が予め定められた下限温度と上限温度との範囲内にある時にのみ、外冷出力を出力する。
【0010】
また、外気取入制御装置20は、風速センサ23からの外気経路1内の風速から実風量を求め空調機100の定格送風量に対する比率(%)を外気取り入れ実風量値PV1として出力する実風量値算出部20−5と、ハイセレクト部20−4からの外気取り入れ風量設定値SP1を制御信号出力として入力しこの制御信号出力SP1に応じてフェースダンパ8−1,8−2,バイパスダンパ9−1,9−2および還気ダンパ10のダンパ開度を制御するダンパ制御部20−6とを備えている。
【0011】
図2にダンパ制御部20−6における非外気冷房時(外気冷房無効時)のダンパ開度制御シーケンスを示す。ダンパ制御部20−6は、外気冷房無効であるとき、全還気運転時では還気ダンパ10を全開、フェースダンパ8−1,8−2およびバイパスダンパ9−1,9−2を全閉とし、制御信号出力が増大するに従って還気ダンパ10を全開,バイパスダンパ9−1,9−2を全閉にした状態でフェースダンパ8−1,8−2を開いて行き、フェースダンパ8−1,8−2が全開となった状態から制御信号出力が増大するに従って還気ダンパ10を絞って行く。この場合、ダンパをなるべく開き気味に運転するので、フェースダンパ8−1,8−2と還気ダンパ10との逆動作に比べて、ダンパによる圧損が低減されるという利点がある。
【0012】
図1にダンパ制御部20−6における外気冷房時(外気冷房有効時)のダンパ開度制御シーケンスを示す。ダンパ制御部20−6は、外気冷房有効であるとき、外気冷房出力が零である場合には、還気ダンパ10を全開,バイパスダンパ9−1,9−2およびフェースダンパ8−1,8−2を全閉とし、外冷出力が増大するに従って還気ダンパ10を全開に保持して、バイパスダンパ9−1,9−2を全閉にした状態でフェースダンパ8−1,8−2を開いて行き、フェースダンパ8−1,8−2が全開となった状態から外冷出力が増大するに従ってバイパスダンパ9−1,9−2を開いて行き、還気ダンパ10およびフェースダンパ8−1,8−2を絞って行く。
【0013】
図4に図1における各時点でのフェースダンパ8−1,8−2、バイパスダンパ9−1,9−2および還気ダンパ10の開度制御状況を示す。t1時点では、図4(a)に示すように、バイパスダンパ9−1,9−2が全閉(0%)、還気ダンパ10が全開(100%)、フェースダンパ8−1,8−2が30%開度とされる。t2時点では、図4(b)に示すように、バイパスダンパ9−1,9−2が全閉、還気ダンパ10が全開、フェースダンパ8−1,8−2が全開とされる。
【0014】
t3時点では、図4(c)に示すように、バイパスダンパ9−1,9−2が25%開度、還気ダンパ10が75%開度、フェースダンパ8−1,8−2が50%開度とされる。t4時点では、図4(d)に示すように、バイパスダンパ9−1,9−2が50%開度、還気ダンパ10が50%開度、フェースダンパ8−1,8−2が全閉とされる。t5時点では、図4(e)に示すように、バイパスダンパ9−1,9−2が全開、還気ダンパ10が全閉、フェースダンパ8−1,8−2が全閉とされる。
【0015】
図1に示すようなシーケンスでフェースダンパ8−1,8−2、バイパスダンパ9−1,9−2および還気ダンパ10の開度を制御することにより、外気が低温空気であっても外気冷房に適した温度域にまで熱回収されるものとなり、外気冷房の下限外気温度条件を下げ(或いは下限外気温度条件を撤廃し)、外気冷房可能範囲を広げ、冷却コイル4を使用して冷房を行う機会を減らすことによって、省エネを図ることができるようになる。
【0016】
なお、本実施の形態では、t2時点以降、還気ダンパ10とフェースダンパ8−1,8−2を絞って行く際、還気ダンパ10とバイパスダンパ9−1,9−2の開度変化は同じとするが、フェースダンパ8−1,8−2の開度変化は還気ダンパ10およびバイパスダンパ9−1,9−2の開度変化よりも急激とする。
【0017】
また、本実施の形態では、t4時点でフェースダンパ8−1,8−2が全閉とされたとき、全熱交換器3を停止させるようにしている。これにより、フェースダンパ8−1,8−2の全閉時に全熱交換器3を動作させる無駄が省け、省エネとなる。すなわち、外気冷房有効範囲での外気温度が高い領域においては、全熱交換器3を起動させて、更に熱交換を行うことは省エネに反するので、全熱交換器3を停止し、フェースダンパ8−1,8−2を全閉とする。
【0018】
【発明の効果】
以上説明したことから明らかなように本発明によれば、外気冷房有効時、外気冷房出力が零である場合には還気ダンパが全開,第1および第2のバイパスダンパ並びに第1および第2のフェースダンパが全閉とされ、この状態から外気冷房出力が増大すると、還気ダンパを全開,第1および第2のバイパスダンパを全閉にした状態で、第1および第2のフェースダンパの開度が大とされて行き、第1および第2のフェースダンパが全開となった後は、外気冷房出力が増大するに従って、第1および第2のバイパスダンパの開度が大とされて行き、還気ダンパおよび第1および第2のフェースダンパの開度が小とされて行くものとなり、外気が低温空気であっても外気冷房に適した温度域にまで熱回収し、外気冷房の下限外気温度条件を下げ(或いは下限外気温度条件を撤廃し)、外気冷房可能範囲を広げ、冷却コイルを使用して冷房を行う機会を減らすことによって、省エネを図ることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図3に示した空調制御システムにおける外気冷房時(外気冷房有効時)のダンパ開度制御シーケンスを示す図である。
【図2】 図3に示した空調制御システムにおける非外気冷房時(外気冷房無効時)のダンパ開度制御シーケンスを示す図である。
【図3】 本発明に係る空調制御システムの要部を示すブロック図である。
【図4】 図1における各時点でのフェースダンパ、バイパスダンパおよび還気ダンパの開度制御状況を示す図である。
【図5】 通常の全熱交換器付き空調機の計装図である。
【図6】 従来の外気冷房時および非外気冷房時のダンパ開度制御シーケンスを示す図である。
【符号の説明】
1…外気経路、2…排気経路、3…全熱交換器、4…冷却コイル、5…加熱コイル、6…送風機、7…還風機、8−1…第1のフェースダンパ、8−2…第2のフェースダンパ、9−1…第1のバイパスダンパ、9−2…第2のバイパスダンパ、10…還気ダンパ、20…外気取入制御装置、20−1…第1の風量決定部、20−2…第2の風量決定部、20−3…第3の風量決定部、20−4…ハイセレクト部、20−5…実風量算出部、20−6…ダンパ制御部。
Claims (3)
- 外気経路と排気経路との間に設けられた熱交換器と、
前記外気経路および排気経路中の前記熱交換器への外気の入口および排気の出口に対応して設けられた第1および第2のフェースダンパと、
前記外気経路および排気経路中の前記熱交換器への外気の入口および排気の出口を避けた場所に設けられた第1および第2のバイパスダンパと、
前記外気経路と排気経路との間に設けられた還気ダンパと、
外気温度に基づいて現在外気冷房が可能であるか否かを判断する外気冷房判断手段と、
少なくともこの外気冷房判断手段での外気冷房可/不可の判断結果と空調負荷とに基づいて前記第1および第2のフェースダンパ,前記第1および第2のバイパスダンパおよび前記還気ダンパの開度を制御するダンパ開度制御手段と
を備えた空調制御システムにおいて、
前記第1および第2のフェースダンパ,前記第1および第2のバイパスダンパおよび前記還気ダンパを比例動作型ダンパで構成し、
前記ダンパ開度制御手段に、前記外気冷房判断手段の判断結果が外気冷房可能であるとき、外気冷房可能時の外気取入風量の設定値を示す外気冷房出力が零である場合には前記還気ダンパを全開,前記第1および第2のバイパスダンパ並びに前記第1および第2のフェースダンパを全閉とし、前記外気冷房出力が増大するに従って前記還気ダンパを全開,前記第1および第2のバイパスダンパを全閉にした状態で前記第1および第2のフェースダンパの開度を大とし、第1および第2のフェースダンパが全開となった状態から前記外気冷房出力が増大するに従って前記第1および第2のバイパスダンパの開度を大とし、前記還気ダンパおよび前記第1および第2のフェースダンパの開度を小とする機能を持たせた
ことを特徴とする空調制御システム。 - 請求項1に記載された空調制御システムにおいて、
前記ダンパ開度制御手段は、前記外気冷房判断手段の判断結果が外気冷房可能であるとき、前記第1および第2のフェースダンパが全開となった状態から外気冷房出力が増大するに従って前記第1および第2のバイパスダンパの開度を大とし、前記還気ダンパおよび前記第1および第2のフェースダンパの開度を小とするように制御する際、前記第1および第2のフェースダンパの開度変化を前記第1および第2のバイパスダンパ並びに前記還気ダンパの開度変化よりも急激とすることを特徴とする空調制御システム。 - 請求項1に記載された空調制御システムにおいて、
前記第1および第2のフェースダンパが全閉状態とされた時、前記熱交換器を停止させることを特徴とする空調制御システム。
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