JP3555421B2 - 画像形成装置及び記録部材 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、レンチキュラーレンズによる立体画像等の特殊な視覚効果が得られるという特徴を持った画像を形成する装置に関し、詳しくは、レンチキュラーレンズを形成しつつ、かつ画像もレンチキュラーレンズの形成と同期させて同時に形成する画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、立体画像を形成する方式には、偏光眼鏡を使用した方式や、時分割シャッタを利用した方式、レンチキュラー方式等の両眼視差を利用したものと、ホログラフィー等の空間像形成を利用した方式が用いられている。この中で、レンチキュラー方式は両眼視差を利用したものでありながら、他方式のような立体視用の眼鏡が不要であるため、画像の観察者にとっては、あらかじめ眼鏡を用意する必要がないという利点がある。また、レンチキュラーレンズを用いた画像は立体視だけでなく、視点を変えることにより異なる画像を表示させるような特殊画像を表示することも可能である。ここで、レンチキュラー方式について簡単に説明する。レンチキュラーレンズによる立体画像の記録部材202は図9に示されるように、凸面形状のシリンドリカルレンズ227が片面にアレイ状に配列され、もう一方の面は平面形状であり画像Aと画像Bとを組み合わせた画像が形成される。具体的には、画像Aと画像Bはそれぞれ(A1,A2,…An)(B1,B2,…Bn)のように短冊状に等分に分割され、1つのシリンドリカルレンズに画像Aおよび画像Bの短冊状の画像がそれぞれ1ずつ、交互に配置されている。ここで、画像Aおよび画像Bはシリンドリカルレンズの焦点位置にあるので、視点の方向により、いずれか一方のみが観察される。したがって、たとえば、画像Aと画像Bを左右の視差分だけ異なる画像とすれば、観察者は立体画像を得ることができる。また、画像Aと画像Bを異なる画像とすれば、観察する方向によって、画像が入れ替わる特殊画像にすることも可能である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来レンチキュラーレンズを用いた特殊記録画像や立体画像は、形成時において、レンチキュラーレンズがあらかじめ形成されたレンチキュラーレンズシートと、画像が形成された画像シートを位置合わせして貼り合わせる必要があった。このため、貼り合わせ作業は正確な位置合わせを要するため、時間と手間がかかる作業であり、さらに、レンチキュラーレンズシートと画像シートを個別に作成すれば位置やピッチがずれる場合もあり問題があった。
【0004】
また、あらかじめ形成されたレンチキュラーレンズシート上に直接インクジェットで画像を印刷する方法も提案されているが、シリンドリカルレンズのピッチに合わせて画像を正確に形成するのは困難であり、シリンドリカルレンズのピッチが正確でない場合、部分的に位置合わせができても、他の領域では位置がずれるという現象が生じた。
【0005】
これらに対して、特開平8−137034号公報に記載された発明では、シリンドリカルレンズと画像との位置ずれを検出し、補正する手段が提案されているが、複雑な制御系とセンサを必要とするため、装置の大型化、コストアップをまねくという問題があった。
【0006】
また、これらの方法においては、あらかじめ樹脂成形等で形成されたレンチキュラーレンズシートを記録部材として用いるため、複数の画像の繰り返し周期に応じたピッチのレンチキュラーレンズシートを用意する必要があり、画像の周期が変化すれば、それに応じたピッチのレンチキュラーレンズシートを新たに用意しなければならないという問題もあった。
【0007】
さらに、一つの記録部材上に、異なったピッチの立体画像や特殊画像を組み合わせるような自由度の高い画像形成は不可能であった。
【0008】
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、簡易な構成でレンチキュラーレンズと画像の高精度な位置合わせを実現でき、自由なピッチのレンチキュラーレンズを用いた立体画像及び特殊画像を形成することができ、さらに異なったピッチの立体画像や特殊画像を組み合わせた画像を形成することができる自由度の高い画像形成装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため請求項1に記載の画像形成装置では、光硬化性樹脂からなる光硬化性樹脂層と、該光硬化性樹脂層を挟持する第一の支持体及び第二の支持体とを備える記録部材を、選択的に露光する露光手段と、前記第一の支持体の前記光硬化性樹脂層と対向する面である内側面と反対側の面である外側面上に画像を形成する画像形成手段と、前記光硬化性樹脂の硬化後、前記第二の支持体を剥離する剥離手段とを備え、前記光硬化性樹脂を含む記録部材を選択的に露光されることにより前記光硬化性樹脂が硬化され、未硬化の光硬化性樹脂が前記第二の支持体を剥離することにより除去されてレンチキュラーレンズが前記第一の支持体の前記内側面上に形成され、かつ、前記レンチキュラーレンズが形成される前記第一の支持体の前記内側面と反対側の面である前記外側面上に前記画像が形成されることを特徴とする。
【0010】
この構成に係る画像形成装置によれば、簡易な構成で、光硬化性樹脂で画像と同時にレンチキュラーレンズを形成し、レンチキュラーレンズと画像の位置合わせが高精度にできる。
【0011】
請求項2に記載の画像形成装置では、請求項1に記載の画像形成装置の構成に加え、第二の支持体を剥離後、前記光硬化性樹脂を全面露光する光源を備えることを特徴とする。
【0012】
この構成に係る画像形成装置によれば、レンチキュラーレンズを構成する光硬化性樹脂を完全に硬化させる。
【0013】
請求項3に記載の画像形成装置では、光軟化性樹脂からなる光軟化性樹脂層と、該光軟化性樹脂層を挟持する第一の支持体及び第二の支持体とを備える記録部材を、選択的に露光する露光手段と、前記第一の支持体の前記光硬化性樹脂層と対向する面である内側面と反対側の面である外側面上に画像を形成する画像形成手段と、前記光軟化性樹脂の軟化後、前記第二の支持体を剥離する剥離手段とを備え、前記光軟化性樹脂を含む記録部材が選択的に露光されることにより前記光軟化性樹脂が軟化し、前記軟化した光軟化性樹脂が前記第二の支持体を剥離することにより除去されてレンチキュラーレンズが前記第一の支持体の前記内側面上に形成され、 かつ、前記レンチキュラーレンズが形成される前記第一の支持体の前記内側面と反対側の面である前記外側面上に前記画像が形成されることを特徴とする。
【0014】
この構成に係る画像形成装置によれば、光軟化性樹脂を用いても、簡易な構成で、光軟化性樹脂で画像と同時にレンチキュラーレンズを形成し、レンチキュラーレンズと画像の位置合わせが高精度にできる。
【0015】
請求項4に記載の画像形成装置では、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の画像形成装置の構成に加え、前記記録部材を露光するタイミングと、前記画像を形成するタイミングを制御する手段を備えたことを特徴とする。
【0016】
この構成に係る画像形成装置によれば、記録部材に形成される画像とレンチキュラーレンズが完全に同調する画像形成装置となる。
【0017】
請求項5に記載の画像形成装置では、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の画像形成装置の構成に加え、前記レンチキュラーレンズを構成するシリンドリカルレンズが繰り返し配置される方向のシリンドリカルレンズ1つの幅(以下、シリンドリカルレンズのピッチという。)が前記画像の2画素分に相当するように形成する手段を備えたことを特徴とする。
【0018】
この構成に係る画像形成装置によれば、精度の高い立体画像などの特殊画像が形成できる。
【0019】
請求項6に記載の画像形成装置では、請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の画像形成装置の構成に加え、前記レンチキュラーレンズを構成するシリンドリカルレンズのピッチおよび曲面形状の情報に基づいて、前記記録部材を露光する光出力を変調する手段を有することを特徴とする。
【0020】
この構成に係る画像形成装置によれば、光出力を変調させることにより所望のレンチキュラーレンズを形成する。
【0021】
請求項7に記載の画像形成装置では、請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の画像形成装置の構成に加え、前記レンチキュラーレンズを構成するシリンドリカルレンズのピッチおよび曲面形状の情報に基づいて、前記記録部材を露光する露光時間を変調する手段を有することを特徴とする。
【0022】
この構成に係る画像形成装置によれば、光出力が一定の場合であっても、露光時間を変調することで所望のレンチキュラーレンズを形成する。
【0023】
請求項8に記載の画像形成装置では、請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の画像形成装置の構成に加え、前記記録部材上に形成される画像が複数の局所領域から構成され、かつ各領域ごとにピッチまたは曲面形状もしくはその両方が異なるシリンドリカルレンズから構成されるレンチキュラーレンズを作製する手段を備えたことを特徴とする。
【0024】
この構成に係る画像形成装置によれば、より精度の高いレンチキュラーレンズを形成することができる。
【0025】
請求項9に記載の画像形成装置では、請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の画像形成装置の構成に加え、前記記録部材を選択的に露光する光源が、レーザ光源を備えることを特徴とする。
【0026】
この構成に係る画像形成装置によれば、レーザ光による強力な光出力で正確にレンチキュラーレンズが形成できるとともにコンパクトな構造とすることができる。
【0027】
請求項10に記載の画像形成装置では、請求項9に記載の画像形成装置の構成に加え、前記レーザが、半導体レーザであることを特徴とする。
【0028】
この構成に係る画像形成装置によれば、光硬化性樹脂及び光軟化性樹脂を加工するのに適したレーザ光源となる。
【0029】
請求項11に記載の画像形成装置では、請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の画像形成装置の構成に加え、前記記録部材を選択的に露光する光源が、LEDを備えることを特徴とする。
【0030】
この構成に係る画像形成装置によれば、比較的大光量を得ることができ、光硬化性樹脂及び光軟化性樹脂を能率良く加工でき、かつコンパクトな構造を得ることができる。
【0031】
請求項12に記載の画像形成装置では、請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の画像形成装置の構成に加え、前記記録部材を選択的に露光する光源が、液晶シャッタを備えることを特徴とする。
【0032】
この構成に係る画像形成装置によれば、安価に加工能率の高い強力な光源を使用することが可能となる。
【0033】
請求項13に記載の画像形成装置では、請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の画像形成装置の構成に加え、前記記録部材を選択的に露光する光源が、EL発光素子を備えることを特徴とする。
【0034】
この構成に係る画像形成装置によれば、露光源として安定した出力の光源を得ることができる。
【0035】
請求項14に記載の画像形成装置では、請求項1から請求項13に記載の画像形成装置の構成に加え、第二の支持体を剥離後、硬化していない樹脂を除去するための手段を備えることを特徴とする。
【0036】
この構成に係る画像形成装置によれば、レンチキュラーレンズの光学的な特性を高めることができる。
【0037】
請求項15に記載の画像形成装置では、請求項1乃至請求項14のいずれかに記載の画像形成装置の構成に加え、前記記録部材上に画像を形成する手段が、インクジェットであることを特徴とする。
【0038】
この構成に係る画像形成装置によれば、透明な記録部材に容易に画像を形成することができる。
【0039】
請求項16に記載の画像形成装置では、請求項15に記載の画像形成装置の構成に加え、前記記録部材の画像形成側表面には、インクジェットの記録性を高めるインク記録層が形成されていることを特徴とする。
【0040】
この構成に係る画像形成装置によれば、インクジェットによる画像の付着性や、画像の安定性を高めることができる。
【0041】
請求項17に記載の画像形成装置では、請求項16に記載の画像形成装置の構成に加え、前記インク記録層をインク吐出によって形成する手段を備えることを特徴とする。
【0042】
この構成に係る画像形成装置によれば、インク記録層のない記録媒体であっても安定した画像を形成することが可能となる。
【0043】
請求項18に記載の記録部材では、請求項1乃至請求項2又は請求項4乃至請求項17のいずれかに記載の画像形成装置に使用可能な記録部材であって、光硬化性樹脂を備える光硬化性樹脂層と、該光硬化性樹脂層を挟持する第一の支持体及び第二の支持体とを備え、前記第一の支持体は、光透過性を有する材料から形成され、かつ、その外側面に画像形成面を有し、前記第二の支持体は、前記未硬化の光硬化性樹脂とともに剥離可能に形成される。
【0044】
この構成の記録部材によれば、前記画像形成装置により画像及びレンチキュラーレンズを形成するに適した記録媒体となる。
【0045】
請求項19に記載の記録部材では、請求項18に記載の記録部材の構成に加え、前記光硬化性樹脂は、少なくとも波長600nm以上の可視光域あるいは赤外光域に硬化感度を有する光硬化性組成物からなることを特徴とする。
【0046】
この構成に係る記録部材によれば、光感受性の高い効率の良い記録媒体とすることができる。
【0047】
請求項20に記載の記録部材では、請求項19に記載の記録部材の構成に加え、前記光硬化性組成物は、重合性物質と光重合開始剤と波長増感色素からなることを特徴とする。
【0048】
この構成に係る記録部材によれば、レンチキュラーレンズとして望ましい硬化を果たすことができる。
【0049】
請求項21に記載の記録部材では、請求項20に記載の記録部材の構成に加え、前記光重合開始剤が金属アレーン化合物であり、波長増感色素がシアニン系色素、メロシアニン系色素、ローダシアニン系色素、オキソノール系色素、スチリル系色素、スクアリリウム色素から選択されたものであることを特徴とする。
【0050】
この構成に係る記録部材によれば、さらに硬化の効率を高めることができる。
【0051】
請求項22に記載の記録部材では、請求項3乃至請求項17のいずれかに記載の画像形成装置に使用可能な記録部材であって、光軟化性樹脂を備える光軟化性樹脂層と、該光軟化性樹脂層を挟持する第一の支持体及び第二の支持体とを備え、前記第一の支持体は、その外側面に画像形成面を有し、前記第二の支持体は、光透過性を有する材料からなり、かつ前記軟化した光軟化性樹脂とともに剥離可能に形成される構成とする。
【0052】
この構成に係る記録部材によれば、請求項3乃至請求項17に記載の画像形成装置とともに光軟化性樹脂を用いてもレンチキュラーレンズを形成することができる。
【0053】
請求項23に記載の記録部材では、請求項18乃至請求項22のいずれかに記載の記録部材の構成に加え、前記記録部材の第一の支持体の画像形成側表面は、インクジェットの記録性を高めるインク記録層が形成されていることを特徴とする。
【0054】
この構成に係る記録部材によれば、インクジェットによる画像の付着性、定着性をよくすることができる。
【0055】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第一の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0056】
まず、最初に本発明の画像形成装置の構成について、図1を参照しながらその概略を説明する。本発明の画像形成装置1は、第一の支持体21と第二の支持体22と感光性樹脂層である光硬化性樹脂層23とを有する記録部材2と、記録部材2を支持し巻き出すための記録部材供給ローラ3と、記録部材2を搬送するための搬送ローラ4と、記録部材2の光硬化性樹脂層23を選択的に露光することによりレンチキュラーレンズ状の硬質部25を作成するための選択露光部5と、記録部材2の表面にインクにより画像26を形成するインクジェット記録部6と、記録部材2から第二の支持体22を分離する分離ローラ71と、分離した第二の支持体22を巻き取る巻取ローラ72からなる剥離部7と、未硬化の光硬化性樹脂を除去するクリーナー8と、記録部材2を全面露光する全面露光部9と、全面露光後の記録部材2を搬送するための搬送ローラ10と、レンチキュラーレンズ28と画像が形成された記録部材2を切断する切断部11と、選択露光部5とインクジェット記録部6へ信号を送るコントローラ30を有する。
【0057】
記録部材2は、図2に示すように多層構造を有しており、第一の支持体21と、第二の支持体22と、第一の支持体21と第二の支持体22の中間に形成された光硬化性樹脂層23から構成されている。さらに、インクの記録性を向上させるために、第一の支持体21表面にはインク記録層24が、コーティングされている。上記第一の支持体21としては、酸素を透過しにくく、フィルム状に加工されやすく、引っ張り強度が十分であり、かつ露光源からの光を透過しやすいものが望ましく、具体的にはポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、アセチルセルロース、セルロースエステル、ポリビニルアセタール、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミドからなるプラスティックフィルムが適する。これらの中でも、ポリエチレンテレフタレート(PET)が、平面平滑性、強度などに優れるので望ましい。
【0058】
また、第二の支持体22としては、第一の支持体21と同様なものを用いることも可能であるが、光の透過性は特に必要がないため、上記のプラスティックフィルムにアルミニウムなどの金属からなるフィルムが貼り合わされたもの、あるいはプラスティックフィルムに金属膜などが蒸着されたものでも良い。
【0059】
このような金属膜を用いることによって、酸素遮断性が向上すると共に、水蒸気が感光層に進入して感光層の特性を劣化させることを防止する効果があり、また可視光などを透過しないため、不用意な取り扱いによって感光層が露光されることも防止できる。
【0060】
第一の支持体21および第二の支持体22の厚みは、光硬化性樹脂層23に酸素が侵入すると、光硬化樹脂の効果反応が阻害されるため、それぞれ10μm以上であることが望ましい。
【0061】
光硬化性樹脂層23を構成する光硬化性樹脂は、紫外光、可視光、赤外光等の光域で硬化するものを用いることができるが、特に、600nm以上の赤色域から近赤外領域の波長を持つ光によって硬化するものが、露光装置の光源の選択性がよく望ましい。すなわち、これら波長の光を出射する光源としては、半導体レーザやLEDを用いることができ、低コストでコンパクトな構成でデジタル露光が実現できるためである。
【0062】
この記録部材2の製造方法は、光硬化性組成物が感光されないような室内において、第一の支持体21の表面に、液体状の光硬化性樹脂がロールコータ、リバースコータ、バーコータなどによって塗工されて光硬化性樹脂層23が形成され、その後に第二の支持体22が貼り合わされても良い。さらに、インク記録層24を同様に塗工してもよい。あるいは、第一の支持体21にインク記録層24を形成し、別に第二の支持体22に光硬化性樹脂層23を塗工し、第一の支持体21と第二の支持体22を貼り合わせても良い。
【0063】
前記、光硬化性樹脂層23を構成する光硬化性組成物は、少なくとも重合性物質と光重合開始剤と波長増感色素からなる。光重合開始剤は、重合性物質の重合を開始させるが、それ自体は、紫外の波長域に感度を有するものの、可視光特に600nm以上の波長の光にはほとんど感度を有しない。波長増感色素は、このような長波長の光を吸収して、開始剤に光エネルギーを伝達し、重合開始種を発生させるために用いられる。したがって、光硬化性物質の感光硬化波長が、波長増感色素の吸収波長によって決定される。重合性物質は、光重合開始剤が発生させた重合開始種の存在の元で連鎖的に重合する物質である。また、インク記録層24の材料としては、ポリビニールアルコールなど従来のインクジェット記録装置用のOHPシート等にインク受容層として塗布されるものを用いることができる。
【0064】
本実施例において使用した記録部材2の作製方法を以下に具体的に示す。
【0065】
重合性物質であるヘキサンジオールジアクリレートとペンタエリスリトールトリアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートとを、重量比が2:3:5になるように、撹拌機によって混合して、さらに波長増感色素である3−エチル−2−[5−(3−エチル−2(3H)−ベンゾチアゾールイリデン)−1,3−ペンタジエニル]ベンゾチアゾリウムアイオダイドと光重合開始剤である(η5 −2,4−シクロペンタジエン−1−イル)[(1,2,3,4,5,6−η)−(1−メチルエチル)ベンゼン]鉄(1+)ヘキサフルオロホスフェート(1−)を加えて約50℃に加熱して混合し溶解させて、光硬化性組成物を得た。光硬化性組成物の組成を重量部で示すと下記の通りである。
【0066】
アクリル原料(重合性化合物) 100重量部
光重合開始剤 3重量部
波長増感色素 0.5重量部
この組成物の硬化波長特性を測定したところ、670nm付近の可視光、すなわち赤色光領域に最大硬化感度を有し、その硬化エネルギー値は0.5J/mであった。
【0067】
また、この組成物の20℃における粘度は200cPsであった。
【0068】
第一の支持体21である厚さ50μmの透明ポリエチレンテレフタレートフィルムに、テストコータによって、エチレングリコールによる親水層を塗工し、乾燥させた。次に、この親水層が設けられた第一の支持体21に、さらに上記のように作製した光硬化性組成物を、テストコータのヘッドによって塗工し、次に、この光硬化性樹脂層23が設けられた第一の支持体21に対して、第二の支持体22として厚さ32μmの透明ポリエチレンテレフタレートフィルムを貼り合わせた。乾燥後に形成された感光層の厚さを測定したところ、約100μmであった。この光硬化性樹脂層23の厚さはレンチキュラーレンズ28の厚さに応じて、適宜変更可能である。
【0069】
なお、記録部材2の形状は、本実施形態ではロールシート状のものを例に挙げているが、薄い平板状のものやテープ状のものなど記録部材の厚さや使用目的によって適宜選択可能である。
【0070】
選択露光部5は、例えばプリンタ等に一般に使用されているレーザスキャナー装置等の公知の技術を用いることができる。また、その光源としては本実施形態では、現在最も安価かつ入手容易な波長670nmの赤色半導体レーザを用いるように光硬化性樹脂の最大硬化感度が670nm付近の赤色光領域となるように設定したが、前述のように赤色域に限らず、適宜目的に応じて光硬化性樹脂を硬化させるのに適した波長の半導体レーザを選ぶことができる。
【0071】
選択露光部5による露光でレンチキュラーレンズ状の硬質部25を作成するメカニズムを図3、図4及び図5を参照しながら説明する。図3に示すように、記録部材2は第一の支持体21側から半導体レーザからの出射光51によって露光される。このとき、射出光51の出力は図示しないレーザスキャナー装置によって紙面の垂直方向に走査される。この方向を主走査方向といい、主走査方向に1ライン走査している時間内は、光出力は一般に一定とする。さらに紙の搬送方向を副走査方向とすると、副走査を行うに従って、光出力は図4に示すように周期T1で変調される。ここで、周期T1はレンチキュラーレンズ28を構成するシリンドリカルレンズ27のピッチに相当する距離だけ記録部材2が搬送される時間と等しく設定される。図5は、射出光51による光出力と記録部材2中の光硬化性樹脂の硬化深度との関係を示したものである。このように、光硬化性樹脂は光出力が小さい場合は第一の支持体21近辺の部分しか硬化しないが、光出力が大きくなるにつれ、硬化深度が深くなる。このため、図4のような出力変調を行いながら、光走査を行うと図3に示すように、凸面形状が繰り返されたレンチキュラーレンズ状の硬質部25が作製される。なお、図5に示す関係のように、光硬化性樹脂の硬化は光硬化性樹脂に照射する光の強度と照射時間の積に依存する相反則が一般には成立するが、光の強さが非常に強い場合や非常に弱い場合はこの相反則から外れ、相反則不軌を示す。このためレーザ光などの強力な光をごく短時間照射した場合などは、光の積算量が十分に照射されたにもかかわらず十分な硬化が得られない場合がある。そのためレーザ光など照度の高い光源を用いる場合は、この相反則不軌を考慮して時間的に十分に光を照射する必要がある。
【0072】
このように、レンチキュラーレンズ状の硬質部25が形成された後、第二の支持体22を剥離すれば、光硬化性樹脂層23の未硬化の部分の軟質部29が第二の支持体22に伴って除去され、シリンドリカルレンズ27から成るレンチキュラーレンズ28が第一の支持体21上に形成される。なお、第二の支持体22を剥離した後も、未硬化の光感光性樹脂の軟質部29が若干レンチキュラーレンズ28上に残留する可能性がある。したがって、スポンジローラ等で構成されたクリーナー8を備えることにより、これを完全に除去することができる。さらに、クリーニング後、レンチキュラーレンズ28を全面露光部9からの露出光91によって、全面露光することにより、レンチキュラーレンズ状に硬化した光硬化性樹脂のうち、硬化が完全でない部分についても、硬化を完全に終了させることができ、安定性に優れたレンチキュラーレンズ28を作製することができる。
【0073】
なお、このような方法によれば、光出力の変調波形を変化させることにより、所望の周期及び曲面形状のシリンドリカルレンズ27を作製できる。また、任意にレンチキュラーレンズ28の形状を変化させることができるため、同一記録部材2上に異なったピッチ、曲面形状のシリンドリカルレンズ27を各画像領域ごとに形成することもできる。このような、シリンドリカルレンズ27のピッチ及び曲面形状についての指令は変調信号としてコントローラ30から発せられる。
【0074】
インクジェット記録部6は、記録部材2の第一の支持体21の表面にインクを吐出することにより、画像26を形成する。この画像26は、従来例において図9で説明したように、異なる画像Aと画像Bがそれぞれ短冊状に分割され、1つのシリンドリカルレンズ27に画像Aおよび画像Bの短冊状の画像がそれぞれ1つずつ、交互に配置される必要がある。本方式においては、コントローラ30から発信される変調信号に応じて、シリンドリカルレンズ27が形成されるため、この変調信号と同期した信号によって、インクジェット記録部6からのインクの吐出のタイミングを決定すれば、シリンドリカルレンズ27のピッチにあわせて、画像を形成することはきわめて容易である。すなわち、図6に示すように、記録部材2が、選択露光部5からインクジェット記録部6まで搬送されるのに要する時間T2だけ、タイミングをずらし、画像情報に応じた変調信号で露光を行えば、画像情報に適したレンチキュラーレンズ28が作製され、しかもインクジェット記録部6によって作成される画像はレンチキュラーレンズ28のピッチと完全に一致させることができる。
【0075】
次に本発明の画像形成装置1の動作について、順に説明を行う。記録部材供給ローラ3および搬送ローラ4が回転することにより、記録部材2は選択露光部5まで搬送される。
【0076】
主走査が始まる際に、コントローラ30中のレンチキュラー情報記録部31から光出力計算部32に所望とするシリンドリカルレンズ27のピッチ及び曲面形状の情報が送られる。そして、この情報に基づいて光出力計算部32は光出力の計算を行い、この光出力の情報が、光出力制御部33に送られる。この光出力の情報に基づいて、光出力制御部33から選択露光部5中の図示されない半導体レーザに電流が供給される。これにより、選択露光部5から射出された射出光51は、記録部材2の第一の支持体21側から光硬化性樹脂層23方向に入射され、光硬化性樹脂層23上を搬送方向と垂直方向に走査される。
【0077】
なお、同一記録部材2上に単一のレンチキュラーレンズ28を作製する場合には、一般にこの主走査方向への走査時の出射光51の光出力は一定であり、光硬化性樹脂層23中の硬質部25の硬化深度は一定となる。しかし、同一記録部材2上に、異なったピッチもしくは曲面形状のシンドリカルレンズ27を2つ以上作製する際には、主走査方向に走査中に出射光51の光出力を変化させる必要がある。
【0078】
さらに、一ライン分の主走査が終了し、次の主走査が始まる際に、射出光51の所望とするシリンドリカルレンズ27のピッチ及び曲面形状の状況に応じて、光出力が変更される。この光出力の情報は、コントローラ30中のレンチキュラー情報記録部31から送られるレンチキュラーレンズ28の情報に応じて光出力計算部32において計算され、光出力制御部33に送られる。この情報に応じて、選択露光部5中の図示しない半導体レーザに供給する電流量が制御され、光出力が所望の値に変調される。このように、紙の搬送方向すなわち光の副走査方向に光出力の変調を行うことにより、所望のレンチキュラーレンズ状の硬質部25が作製され所望のシリンドリカルレンズ27となる。
【0079】
硬質部25が作製された後、さらに記録部材2はインクジェット記録部6の位置に搬送され、画像26が形成される。ここで形成される画像は前述のように、2つの異なる画像Aと画像Bの情報が短冊状に交互に形成されたものである。タイミング制御部34は、選択露光部5からインクジェット記録部6に記録部材2が搬送されるに要する時間T2の時間後、インクジェット吐出制御部35に吐出開始の指令を出す。吐出開始の指令を受け取ったインクジェット吐出制御部35は画像A情報記録部36からの情報に基づいて、インクの吐出を行う。さらにタイミング制御部34は、記録部材2がシリンドリカルレンズ27のピッチの半分だけ搬送されるに要する時間、すなわちT1/2だけ時間が経過した時点で、インクジェット吐出制御部35に吐出する画像情報を、画像A情報記録部36の情報から画像B情報記録部37の情報に変更するように指令を出す。この指令により、インクジェット吐出制御部35は、画像B情報記録部37の情報に基づいてインクの吐出を行う。さらに、T1/2の時間が経過した時点で、タイミング制御部34は、インクジェット吐出制御部35に画像B情報記録部37の画像情報から、画像A情報記録部36の画像情報に変更するように指令を出す。これら一連の動作が繰り返され、レンチキュラーレンズ28に対応して、画像Aと画像Bが交互に形成された画像26が、記録部材2の第一の支持体21上に形成される。ここで、インクジェット吐出のタイミングはレンチキュラーレンズ28の情報と同期して、決定されているので、レンチキュラーレンズ28と画像26の位置あわせは、確実に行われる。
【0080】
インクジェット記録部6において、画像26が形成された後、記録部材2は、第二の支持体22が分離ローラ71によって分離され、巻取ローラ72に巻き取られて回収される。この際、未硬化の光硬化性樹脂である軟質部29は第二の支持体22に付着して回収されるため、記録部材2には第一の支持体21上に光硬化樹脂の硬質部25によるレンチキュラーレンズ28が形成され、その裏面に画像26Aと画像26Bが交互に配置された画像26が形成されたものとなる。
【0081】
さらに、第二の支持体22が引き剥がされた後、記録部材2はクリーナー8の位置まで搬送され、レンチキュラーレンズ28上に若干残留した未硬化の光硬化性樹脂の軟質部29が除去される。さらに、クリーニング後、記録部材2は全面露光部9まで搬送され、レンチキュラーレンズを全面露光部9からの露出光91によって全面露光される。これにより、光硬化性樹脂がレンチキュラーレンズ状に硬化した硬質部25のうち、硬化が完全でない部分についても、硬化が完全に終了する。
【0082】
さらに、記録部材2は搬送ローラ10によって、装置外部へ搬送され、装置の外側に取り付けられた記録部材切断部11によって切断され排出される。
【0083】
以上のような一連の動作により、レンチキュラーレンズ28と対応した画像26が形成され、品質のよい、立体画像もしくは視点の角度により画像が変化する特殊画像が形成される。
【0084】
ここで、第一の実施の形態では、記録部材2の感光性樹脂層として光硬化樹脂層23を用いたが、光軟化性樹脂層123を用いることも可能である。第二の実施の形態である画像形成装置101を、図10〜図14を参照して説明する。
【0085】
まず、最初に第二の実施の形態に係る画像形成装置101の概略構成について、図10を参照して、その概略を説明する。画像記録装置101は、第一の支持体121と第二の支持体122と感光性樹脂層である光軟化性樹脂層123とを有する記録部材102と、記録部材102を支持し巻き出すための記録部材供給ローラ3と、記録部材102を搬送するための搬送ローラ4と、記録部材102の光軟化性樹脂層123を選択的に露光することによりレンチキュラーレンズ状に硬質部25残して軟化させるための選択露光部105と、記録部材102の表面にインクにより画像26を形成するインクジェット記録部6と、記録部材102から第二の支持体122を分離する分離ローラ71と分離した第二の支持体を巻き取る巻き取りローラ72とからなる剥離部7と、分離後、軟化した光軟化性樹脂を除去するクリーナー8と、記録部材102を搬送するための搬送ローラ10と、レンチキュラーレンズ28と画像が形成された記録部材を切断する切断部11と、選択画像部105とインクジェット記録部6へ信号を送るコントローラ130を有する。
【0086】
記録部材102は、図11に示すように多層構造を有しており、第一の支持体121と、第二の支持体122と、第一の支持体121と第二の支持体122の中間に形成された光軟化性樹脂層123から構成されている。さらに、インクの記録性を向上させるために、第一の支持体2表面にはインク記録層124が、コーティングされている。
【0087】
上記第一の支持体121としては、酸素を透過しにくいものが望ましい。また、画像坦持体としてフィルム状に加工されやすく、引っ張り強度が十分であることも要求される。具体的にはポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、アセチルセルロース、セルロースエステル、ポリビニルアセタール、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミドからなるプラスティックフィルムが適する。これらの中でも、ポリエチレンテレフタレート(PET)が、平面平滑性、強度などに優れるので望ましい。
【0088】
また、第二の支持体122としては、第一の支持体121と同様酸素を透過しにくく、フィルム状に加工されやすく、引っ張り強度が十分であるものが望ましく、第一の支持体121で挙げたようなプラスティックフィルムが適している。
【0089】
但し、第1の支持体は形成した画像124を見るために、第二の支持体は、光軟化性樹脂層123の露光を行うため露光源からの光を透過しやすいものが望ましく、第1の実施形態の第2の支持体に使用されるようなプラスティックフィルムにアルミニウムなどの金属からなるフィルムが貼り合わされたもの、あるいはプラスティックフィルムに金属膜などが蒸着されたものなどの光の透過性のないものは使用できない。
【0090】
第一の支持体121および第二の支持体122の厚みは、光軟化性樹脂層123に酸素が侵入することを防止するため、それぞれ10μm以上であることが望ましい。
【0091】
光軟化性樹脂層123を構成する光軟化性樹脂の代表的な組成物の例が、米国特許第4,108,839;3,984,253;3,917,483;3,915,704;及び3,127,811号各明細書に開示されている。これらの組成物はポリアルデヒドを含むが、ポリカーボネイトを含有した組成物[(クリベロ(Crivello)による“光開始カチオン重合の新規フォトレジスト開発への応用”ポリマーズ・イン・エレクトロニクス(Polymers in Electronics),ACS 242,p3(1984)及びフレチェット(Frechet)らによるジャーナル・オブ・イメージングサイエンス(J,Imaging Science),30(2),p.59(1986)];ポリエーテルを含有した組成物[ゲータルズ(Goethals)E.J.による“複素環式化合物のカチオン重合における環状オリゴマールの形成”Adv,Poly.Sci.,Vol.23,p.103];ポリ(オレフィンスルホン)を含有した組成物[ヒラオカ(Hiraoka)H.による“ポリ(オレフィンスルホン)から作製された複合フォトレジストによる遠紫外線写真平板”ポリマーズ・イン・エレクトロニクス、ACS 242,p.55(1984);ボーデン(Bowden)M.J.らによるポリマーズ・イン・エレクトロニクス、ACS 242,p.135,p.153、;及びフォリニアック(Foliniak)らによる米国特許第3,935,331号明細書];並びにポリ(3−オキシミノ−2−ブタノンメタクリレート)又はポリ(4’−アルキルアシロフェノンを含有した組成物[ライヒマニス(Reichmanis)E.によるAm,Chem,Soc.Oiv.Ore.Coat.Chem.Prepr.,1980,43,245-251及びルカック(Lukac)I.,クメラ(Chmela)S.によるInt,Conf.on Modif.polym.5th,Bratislave,Czech.,July 3-6,1979,I.U.P.A.C.オックスフォード、イングランド 1979,1,176-182]も有用である。熱転写システムにも使用されているタイプのポリスルホン酸も有用と思われる。なお、形状は、前記光硬化性樹脂を用いた記録部材2と同様、ロールシート状の他、薄い平板状のものや、テープ状のものなど記録部材の厚さや使用目的によって適宜選択できる。
【0092】
選択露光部105は、前述した例えばプリンタ等に一般に使用されているレーザスキャナー装置等の公知の技術を用いることができる。また、その光源としては光軟化性樹脂を軟化させるのに適した波長の半導体レーザを選ぶことができる。なお、第1の実施形態の画像形成装置1とは異なり、選択露光部105は、記録部材102を第二の支持体122の側から光照射するため、図10上の上方から照射するように設けられている。
【0093】
選択露光部105による露光でレンチキュラーレンズ状の軟化部を作成するメカニズムを図10から図14を参照しながら説明する。図12に示すように、記録部材102は第二の支持体122側から半導体レーザからの射出光151によって露光される。このとき、射出光151の出力は図示しないレーザスキャナー装置によって紙面の垂直方向に走査される。主走査方向に1ライン走査している時間内は、光出力は一般に一定とする。さらに、副走査を行うに従って、光出力は図13に示すように周期T1で変調される。ここで、周期T1はレンチキュラーレンズ28を構成するシリンドリカルレンズのピッチに相当する距離だけ記録部材102が搬送される時間と等しく設定される。図14は、出射光151による光出力と記録部材102中の光軟化性樹脂の軟化深度との関係を示したものである。このように、光軟化性樹脂は光出力が小さい場合は第二の支持体近辺の部分しか軟化しないが、光出力が大きくなるにつれ、軟化深度が深くなる。このため、図13のような出力変調を行いながら、光走査を行うと図12に示すように、下面が凹面形状の軟質部29が繰り返し形成され、軟化した残余の部分にレンチキュラーレンズ状の硬質部25が形成される。このように、レンチキュラーレンズ状の硬質部25が形成された後、第二の支持体122を剥離すれば、レンチキュラーレンズ28が第一の支持体121上に形成される。なお、第二の支持体122を剥離した後も、軟化した光軟化性樹脂が若干レンチキュラーレンズ28上に残留する可能性がある。したがって、スポンジローラー等で構成されたクリーナー8を備えることにより、これを完全に除去することできる。
【0094】
なお、このような方法によれば、前述光硬化樹脂を用いた画像形成装置1と同様に光出力の変調波形を変化させることにより、所望の周期及び曲面形状のシリンドリカルレンズ27を形成できる。また、任意にレンチキュラーレンズ形状を変化させることができるため、同一記録部材上に異なったピッチ、曲面形状のレンチキュラーレンズ28を各画像領域ごとに形成することもできる。このような、シリンドリカルレンズ27のピッチ及び曲面形状についての指令は変調信号としてコントローラ130から発せられる。
【0095】
インクジェット記録部6は、記録部材102の第一の支持体121の表面にインクを吐出することにより、画像26を形成する。この画像26は、従来例において図9で説明したように、異なる画像Aと画像Bがそれぞれ短冊状に分割され、1つのシリンドリカルレンズに画像Aおよび画像Bの短冊状の画像がそれぞれ1つずつ、交互に配置される必要がある。本方式においては、コントローラから発信される変調信号に応じて、シリンドリカルレンズ27が作製されるため、この変調信号と同期した信号によって、インクジェット記録部6からのインクの吐出のタイミングを決定すれば、シリンドリカルレンズ27のピッチにあわせて、画像26を形成することはきわめて容易である。すなわち、図6に示すように、記録部材102が、選択露光部105からインクジェット記録部6まで搬送されるのに要する時間T2だけ、タイミングをずらし、画像情報に応じた変調信号で露光を行えば、画像情報に適したレンチキュラーレンズ28が作製され、しかもインクジェット記録部6によって作成される画像はレンチキュラーレンズ28のピッチと完全に一致させることができる。
【0096】
以上、第一の実施の形態及び第二の実施の形態により本発明を説明したが、以下に述べるように変形した実施も可能である。
【0097】
例えば、第一及び第二の実施の形態においては、選択露光部5/105の光源に精細な加工が可能で単位当たりの光の照射量の多い半導体レーザを用い、光走査装置にレーザプリンタに使用されるレーザスキャナー装置を用いたが、これに限定されるものではなく、安価で大出力が出て、かつコンパクトな構造とすることができるLEDアレイを用いてもよい。LEDアレイを用いる場合も、露光出力の変調は半導体レーザの副走査方向の変調と同様に行うことにより、光硬化性樹脂又は光軟化樹脂をレンチキュラーレンズ状に硬化又は軟化させることができる。また、同様にハロゲンランプ等の連続発光する光源と液晶シャッターを組み合わせて用いることも可能である。また、シリンドリカルレンズ27のピッチが記録部材2の搬送方向に垂直な方向において一定でよければ、ライン形状のEL発光素子を用いることもできる。さらに、ライン形状のEL発光素子は全面露光部6にも用いることができる。
【0098】
なお、第一、第二の実施の形態においては、半導体レーザの光出力を副走査方向において変調することによって、光硬化性樹脂でレンチキュラーレンズ状の硬質部25を形成し又は、光軟化性樹脂でその軟質部29を形成したが、主走査方向においても半導体レーザの露光のON−OFFを制御し、単位面積当たりの露光時間を調整することで、同様の効果を発生させることも可能である。
【0099】
また、第一及び第二の実施の形態においては、インクジェット記録部6を一つだけ備えた構成について説明を行ったが、カラー画像を作製する場合は、図7に示すように複数のインクジェットヘッドを備えたインクジェット記録部6、すなわちイエローのインクジェット記録部6Y、マゼンタのインクジェット記録部6M、シアンのインクジェット記録部6C、黒色のインクジェット記録部6Kを備えることで同様に対処できる。また同様に第二の実施形態においてもカラー画像を形成できるようにしてもよい。
【0100】
さらに画像形成手段としてはインクジェット式に限定されず、熱転写式のものであってもよく、他の種々の画像形成の手段が用いられ得る。
【0101】
また、第一の支持体21/121の表面にはインクジェット記録部6から吐出されるインクの記録性を高めるためのインク記録層24/124を付加することにより、インクジェット記録部6によって作成される画像の品質を向上させることができる。もちろん、インク記録層24/124は前記選択露光部5/105からの出射光101について透過性が高い必要がある。また、このインク記録層をあらかじめコーティングした記録部材2/102を用いるのでなく、図8に示すように、インク記録層吐出用のインクジェット記録部6Aを設け、画像記録を行う前にインク記録層をインクジェットにより作製することもできる。
【0102】
また、第一及び第二の実施の形態においては、記録部材2/102の搬送方向にレンチキュラーレンズ28の周期パターンが生じるように設定し、説明をおこなったが、主走査方向にレンチキュラーレンズ28の周期パターンを形成することももちろん可能である。
【0103】
さらにクリーナー8は、スポンジに限定されるものではなく、刷毛やへら状の部材で掻き取るようなものや、吸入やエアブロー或いは洗浄など、残余の未硬化樹脂又は軟化後の樹脂である軟質部29がクリーニングできる方法であれば他の方法によるものでもよい。
【0104】
さらに、特許請求の範囲に記載した発明の趣旨を逸脱しない限り、種々の変形した実施もできることはいうまでもない。
【0105】
以上のように、本発明の画像形成装置は、簡易な構成でレンチキュラーレンズと画像の高精度な位置あわせを実現でき、自由なピッチのレンチキュラーレンズを用いた立体画像及び特殊画像を形成することができる。さらに異なったピッチの立体画像や特殊画像を組み合わせた画像を形成することができ、非常に自由度の高い画像形成装置である。
【0106】
【発明の効果】
上記説明から明らかなように、請求項1に記載の画像形成装置では、光硬化性樹脂からなる光硬化性樹脂層と、該光硬化性樹脂層を挟持する第一の支持体及び第二の支持体とを備える記録部材を、選択的に露光する露光手段と、第一の支持体の光硬化性樹脂層と対向する面である内側面と反対側の面である外側面上に画像を形成する画像形成手段と、前記光硬化性樹脂の硬化後、前記第二の支持体を剥離する剥離手段とを備え、前記光硬化性樹脂を含む記録部材を選択的に露光されることにより前記光硬化性樹脂が硬化され、未硬化の光硬化性樹脂が前記第二の支持体を剥離することにより除去されてレンチキュラーレンズが第一の支持体の前記内側面上に形成され、かつ、前記レンチキュラーレンズが形成される前記第一の支持体の前記内側面と反対側の面である前記外側面上に前記画像が形成される画像形成装置であるため、簡易な構成で、光硬化性樹脂で画像と同時にレンチキュラーレンズを形成でき、立体画像や視点によって異なる画像が観察される特殊画像を容易に製作することができるという効果がある。
【0107】
請求項2に記載の画像形成装置では、請求項1に記載の画像形成装置の効果に加え、第二の支持体を剥離後、前記光硬化性樹脂を全面露光する光源を備えることを特徴とするため、レンチキュラーレンズを構成する光硬化性樹脂の硬化が完全でない部分について硬化を完全に終了させることができるという効果がある。
【0108】
請求項3に記載の画像形成装置では、光軟化性樹脂からなる光軟化性樹脂層と、該光軟化性樹脂層を挟持する第一の支持体及び第二の支持体とを備える記録部材を、選択的に露光する露光手段と、前記第一の支持体の前記光硬化性樹脂層と対向する面である内側面と反対側の面である外側面上に画像を形成する画像形成手段と、前記光軟化性樹脂の軟化後、前記第二の支持体を剥離する剥離手段とを備え、前記光軟化性樹脂を含む記録部材が選択的に露光されることにより前記光軟化性樹脂が軟化し、前記軟化した光軟化性樹脂が前記第二の支持体を剥離することにより除去されてレンチキュラーレンズが前記第一の支持体の前記内側面上に形成され、かつ、前記レンチキュラーレンズが形成される前記第一の支持体の前記内側面と反対側の面である前記外側面上に前記画像が形成されるため、光軟化性樹脂を用いても、簡易な構成で、光硬化性樹脂で画像と同時にレンチキュラーレンズを形成でき、立体画像や視点によって異なる画像が観察される特殊画像を容易に製作することができるという効果がある。
【0109】
請求項4に記載の画像形成装置では、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の画像形成装置の効果に加え、前記記録部材を露光するタイミングと、前記画像を形成するタイミングを制御する手段を備えたことを特徴とするため、記録部材に形成される画像とレンチキュラーレンズが完全に同調し、画像とレンチキュラーレンズの位置合わせが高精度に一致させることができるという効果がある。
【0110】
請求項5に記載の画像形成装置では、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の画像形成装置の効果に加え、前記レンチキュラーレンズを構成するシリンドリカルレンズが繰り返し配置される方向のシリンドリカルレンズ1つの幅(以下、シリンドリカルレンズのピッチという。)が前記画像の2画素分に相当するように形成する手段を備えたことを特徴とするため、高密度で高精度の立体画像や視点によって異なる画像が観察される画像などの特殊画像が容易に形成できるという効果ある。
【0111】
請求項6に記載の画像形成装置では、請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の画像形成装置の効果に加え、前記レンチキュラーレンズを構成するシリンドリカルレンズのピッチおよび曲面形状の情報に基づいて、前記記録部材を露光する光出力を変調する手段を有することを特徴とするため、光出力を変調することにより所望のレンチキュラーレンズを形成でき、自由度の高い画像形成ができるという効果がある。
【0112】
請求項7に記載の画像形成装置では、請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の画像形成装置の効果に加え、前記レンチキュラーレンズを構成するシリンドリカルレンズのピッチおよび曲面形状の情報に基づいて、前記記録部材を露光する露光時間を変調する手段を有することを特徴とするため、光出力が一定の場合であっても、露光時間を制御することで自由度の高い所望のレンチキュラーレンズを形成できるという効果がある。
【0113】
請求項8に記載の画像形成装置では、請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の画像形成装置の効果に加え、前記記録部材上に形成される画像が複数の局所領域から構成され、かつ各領域ごとにピッチまたは曲面形状もしくはその両方が異なるシリンドリカルレンズから構成されるレンチキュラーレンズを形成する手段を備えたことを特徴とするため、同一部材上に異なった立体画像や特殊画像を組合わせたりでき、さらに自由度の高いレンチキュラーレンズを形成することができるという効果がある。
【0114】
請求項9に記載の画像形成装置では、請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の画像形成装置の効果に加え、前記記録部材を選択的に露光する光源が、レーザ光源を備えることを特徴とするため、コンパクトな構造でレーザ光による強力な光出力で短時間に、かつ高密度で正確にレンチキュラーレンズが形成できるという効果がある。
【0115】
請求項10に記載の画像形成装置では、請求項9に記載の画像形成装置の効果に加え、前記レーザが、半導体レーザであることを特徴とするため、コンパクトで安価な、光硬化性樹脂及び光軟化性樹脂を加工するのに適した画像形成装置とすることができるという効果がある。
【0116】
請求項11に記載の画像形成装置では、請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の画像形成装置の効果に加え、前記記録部材を選択的に露光する光源が、LEDを備えることを特徴とするため、安価でコンパクトな、比較的大光量を得ることができ、光硬化性樹脂及び光軟化性樹脂を能率良く加工できる画像形成装置とすることができる効果がある。
【0117】
請求項12に記載の画像形成装置では、請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の画像形成装置の効果に加え、前記記録部材を選択的に露光する光源が、液晶シャッタを備えることを特徴とするため、安価で、加工能率の高い強力な光源を有する画像形成装置とすることができるという効果がある。
【0118】
請求項13に記載の画像形成装置では、請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の画像形成装置の効果に加え、前記記録部材を選択的に露光する光源が、EL発光素子を備えることを特徴とするため、安価で、コンパクトで、安定した出力の露光源を有する画像形成装置とすることができるという効果がある。
【0119】
請求項14に記載の画像形成装置では、請求項1から請求項13に記載の画像形成装置の効果に加え、第二の支持体を剥離後、硬化していない樹脂を除去するための手段を備えることを特徴とするため、レンチキュラーレンズ形状の精度を低下させる残滓を除去でき、レンチキュラーレンズの光学的な特性を高め精度の高いレンチキュラーレンズを形成できるという効果がある。
【0120】
請求項15に記載の画像形成装置では、請求項1乃至請求項14のいずれかに記載の画像形成装置の効果に加え、前記記録部材上に画像を形成する手段が、インクジェットであることを特徴とするため、コンパクトで、透明な記録部材に容易に高精細な画像を形成することができるという効果がある。
【0121】
請求項16に記載の画像形成装置では、請求項15に記載の画像形成装置の効果に加え、前記記録部材の画像形成側表面には、インクジェットの記録性を高めるインク記録層が形成されていることを特徴とするため、インクジェットによる画像の付着性や、画像の安定性を高めることができる効果がある。
【0122】
請求項17に記載の画像形成装置では、請求項16に記載の画像形成装置の効果に加え、前記インク記録層をインク吐出によって形成する手段を備えることを特徴とするため、インク記録層のない記録媒体であっても安定した画像を形成することが可能となるという効果がある。
【0123】
請求項18に記載の記録部材では、請求項1乃至請求項2又は請求項4乃至請求項17のいずれかに記載の画像形成装置に使用可能な記録部材であって、光硬化性樹脂を備える光硬化性樹脂層と、該光硬化性樹脂層を挟持する第一の支持体及び第二の支持体とを備え、前記第一の支持体は、光透過性を有する材料から形成され、かつ、その外側面に画像形成面を有し、前記第二の支持体は、前記未硬化の光硬化性樹脂とともに剥離可能に形成されるため、前記画像形成装置により画像及びレンチキュラーレンズを形成するに適した記録媒体となるという効果がある。
【0124】
請求項19に記載の記録部材では、請求項18に記載の記録部材の効果に加え、前記光硬化性樹脂は、少なくとも波長600nm以上の可視光域あるいは赤外光域に硬化感度を有する光硬化性組成物からなることを特徴とするため、光感受性の高い高感度な効率の良い記録媒体とすることができるという効果がある。
【0125】
請求項20に記載の記録部材では、請求項19に記載の記録部材の効果に加え、前記光硬化性組成物は、重合性物質と光重合開始剤と波長増感色素からなることを特徴とするため、特に高感度な感光特性が得られ、レンチキュラーレンズとして望ましい硬化を果たすことができる。
【0126】
請求項21に記載の記録部材では、請求項20に記載の記録部材の効果に加え、前記光重合開始剤が金属アレーン化合物であり、波長増感色素がシアニン系色素、メロシアニン系色素、ローダシアニン系色素、オキソノール系色素、スチリル系色素、スクアリリウム色素から選択されたものであることを特徴とするため、特に高感度な感光特性さらに硬化の効率を高めることができる。
【0127】
請求項22に記載の記録部材では、請求項3乃至請求項17のいずれかに記載の画像形成装置に使用可能な記録部材であって、光軟化性樹脂を備える光軟化性樹脂層と、該光軟化性樹脂層を挟持する第一の支持体及び第二の支持体とを備え、前記第一の支持体は、その外側面に画像形成面を有し、前記第二の支持体は、光透過性を有する材料からなり、かつ前記軟化した光軟化性樹脂とともに剥離可能に形成される構成とするため、請求項3乃至請求項17に記載の画像形成装置とともに光軟化性樹脂を用いてもレンチキュラーレンズを形成することができるという効果がある。
【0128】
請求項23に記載の記録部材では、請求項18乃至請求項22のいずれかに記載の記録部材の効果に加え、前記記録部材の第一の支持体の画像形成側表面は、インクジェットの記録性を高めるインク記録層が形成されていることを特徴とするため、インクジェットによる画像の付着性、定着性をよくすることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態の画像形成装置1の概略構成図である。
【図2】本発明の画像形成装置1に用いる記録部材の断面図である。
【図3】本発明の画像形成装置1によりレンチキュラーレンズが形成されるメカニズムを示した図である。
【図4】本発明の画像形成装置1における選択露光部の光出力の変調波形を示した図である。
【図5】本発明の画像形成装置1に用いられる光硬化性樹脂の露光量と硬化深度の関係を示した図である。
【図6】本発明の画像形成装置1における選択露光部の光出射のタイミングとインクジェットの吐出のタイミングを示した図である。
【図7】第一の実施の形態の画像形成装置の第1の変形例を示した図である。
【図8】第一の実施の形態の画像形成装置の第2の実施例を示した図である。
【図9】レンチキュラーレンズを用いた画像の説明を示した図である。
【図10】第二の実施の形態の画像形成装置101の概略構成図である。
【図11】第二の実施の形態の画像形成装置に用いる記録部材102の断面図である。
【図12】第二の実施の形態の画像形成装置によりレンチキュラーレンズが形成されるメカニズムを示した図である。
【図13】第二の実施の形態の画像形成装置における選択露光部の光出力の変調波形を示した図である。
【図14】第二の実施の形態の画像形成装置にに用いられる光軟化性樹脂の露光量と軟化深度の関係を示した図である。
【符号の説明】
1 画像形成装置
2 記録部材
3 記録部材供給ローラ
4 搬送ローラ
5 選択露光部
6 インクジェット記録部
7 剥離部
8 クリーナー
9 全面露光部
10 搬送ローラ
11 切断部
21 第一の支持体
22 第二の支持体
23 光硬化性樹脂層
24 インク記録層
25 硬質部
26 画像
28 レンチキュラーレンズ
30 コントローラ
71 分離ローラ
72 巻取ローラ

Claims (23)

  1. 光硬化性樹脂からなる光硬化性樹脂層と、該光硬化性樹脂層を挟持する第一の支持体及び第二の支持体とを備える記録部材を、選択的に露光する露光手段と、
    前記第一の支持体の前記光硬化性樹脂層と対向する面である内側面と反対側の面である外側面上に画像を形成する画像形成手段と、
    前記光硬化性樹脂の硬化後、前記第二の支持体を剥離する剥離手段と
    を備え、
    前記光硬化性樹脂を含む記録部材が選択的に露光されることにより前記光硬化性樹脂が硬化し、未硬化の光硬化性樹脂が前記第二の支持体を剥離することにより除去されてレンチキュラーレンズが前記第一の支持体の前記内側面上に形成され、
    かつ、前記レンチキュラーレンズが形成される前記第一の支持体の前記内側面と反対側の面である前記外側面上に前記画像が形成されることを特徴とする画像形成装置。
  2. 第二の支持体を剥離後、前記光硬化性樹脂を全面露光する光源を備えることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 光軟化性樹脂からなる光軟化性樹脂層と、該光軟化性樹脂層を挟持する第一の支持体及び第二の支持体とを備える記録部材を、選択的に露光する露光手段と、
    前記第一の支持体の前記光硬化性樹脂層と対向する面である内側面と反対側の面である外側面上に画像を形成する画像形成手段と、
    前記光軟化性樹脂の軟化後、前記第二の支持体を剥離する剥離手段と
    を備え、
    前記光軟化性樹脂を含む記録部材が選択的に露光されることにより前記光軟化性樹脂が軟化し、前記軟化した光軟化性樹脂が前記第二の支持体を剥離することにより除去されてレンチキュラーレンズが前記第一の支持体の前記内側面上に形成され、
    かつ、前記レンチキュラーレンズが形成される前記第一の支持体の前記内側面と反対側の面である前記外側面上に前記画像が形成されることを特徴とする画像形成装置。
  4. 前記記録部材を露光するタイミングと、前記画像を形成するタイミングを制御する手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の画像形成装置。
  5. 前記レンチキュラーレンズを構成するシリンドリカルレンズが繰り返し配置される方向のシリンドリカルレンズ1つの幅(以下、シリンドリカルレンズのピッチという。)が前記画像の2画素分に相当するように形成する手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の画像形成装置。
  6. 前記レンチキュラーレンズを構成するシリンドリカルレンズのピッチおよび曲面形状の情報に基づいて、前記記録部材を露光する光出力を変調する手段を有することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の画像形成装置。
  7. 前記レンチキュラーレンズを構成するシリンドリカルレンズのピッチおよび曲面形状の情報に基づいて、前記記録部材を露光する露光時間を変調する手段を有することを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の画像形成装置。
  8. 前記記録部材上に形成される画像が複数の局所領域から構成され、かつ各領域ごとにピッチまたは曲面形状もしくはその両方が異なるシリンドリカルレンズから構成されるレンチキュラーレンズを作製する手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の画像形成装置。
  9. 前記記録部材を選択的に露光する光源が、レーザ光源を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の画像形成装置。
  10. 前記レーザが、半導体レーザであることを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。
  11. 前記記録部材を選択的に露光する光源が、LEDを備えることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の画像形成装置。
  12. 前記記録部材を選択的に露光する光源が、液晶シャッタを備えることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の画像形成装置。
  13. 前記記録部材を選択的に露光する光源が、EL発光素子を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の画像形成装置。
  14. 第二の支持体を剥離後、硬化していない樹脂を除去するための手段を備えることを特徴とする請求項1から請求項13に記載の画像形成装置。
  15. 前記記録部材上に画像を形成する手段が、インクジェットであることを特徴とする請求項1乃至請求項14のいずれかに記載の画像形成装置。
  16. 前記記録部材の画像形成側表面には、インクジェットの記録性を高めるインク記録層が形成されていることを特徴とする請求項15に記載の画像形成装置。
  17. 前記インク記録層をインク吐出によって形成する手段を備えることを特徴とする請求項16に記載の画像形成装置。
  18. 光硬化性樹脂を備える光硬化性樹脂層と、該光硬化性樹脂層を挟持する第一の支持体及び第二の支持体とを備え、
    前記第一の支持体は、光透過性を有する材料から形成され、かつ、その外側面に画像形成面を有し、
    前記第二の支持体は、前記未硬化の光硬化性樹脂とともに剥離可能に形成され、
    請求項1乃至請求項2又は請求項4乃至請求項17のいずれかに記載の画像形成装置に使用可能な記録部材。
  19. 前記光硬化性樹脂は、少なくとも波長600nm以上の可視光域あるいは赤外光域に硬化感度を有する光硬化性組成物からなることを特徴とする請求項18に記載の記録部材。
  20. 前記光硬化性組成物は、重合性物質と光重合開始剤と波長増感色素からなることを特徴とする請求項19に記載の記録部材。
  21. 前記光重合開始剤が金属アレーン化合物であり、波長増感色素がシアニン系色素、メロシアニン系色素、ローダシアニン系色素、オキソノール系色素、スチリル系色素、スクアリリウム色素から選択されたものであることを特徴とする請求項20に記載の記録部材。
  22. 光軟化性樹脂を備える光軟化性樹脂層と、該光軟化性樹脂層を挟持する第一の支持体及び第二の支持体とを備え、
    前記第一の支持体は、その外側面に画像形成面を有し、
    前記第二の支持体は、光透過性を有する材料からなり、かつ前記軟化した光軟化性樹脂とともに剥離可能に形成され、
    請求項3乃至請求項17のいずれかに記載の画像形成装置に使用可能な記録部材。
  23. 前記記録部材の第一の支持体の画像形成側表面は、インクジェットの記録性を高めるインク記録層が形成されていることを特徴とする請求項18乃至請求項22のいずれかに記載の記録部材。
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