JP3555327B2 - 生ごみ処理装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は台所などで発生する生ごみを乾燥減量処理する生ごみ処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から生ごみを乾燥させて減量処理するための生ごみ処理装置が提案されている。この種の生ごみ処理装置の構成を図4により説明する。図において、1は生ごみを収容する生ごみ処理容器で、その内底部には生ごみを攪拌するとともに、その内側面に取り付けた固定刃2と協同して生ごみを粉砕する回転刃3を回転自在に配している。生ごみ処理容器1は収容容器4内に収容され、その外底部に配したモータ5により回転刃3を回転する構成である。
【0003】
また、収容容器4の上部には蓋体14が開閉自在に配され、この蓋体14の裏面側、すなわち生ごみ処理容器1内と対向する面には送風ファン6及びヒータ7を取り付けている。送風ファン6は蓋体14内に設けたファンモータ8により回転駆動され、送風ファン6近傍に設けた吸気口から外気を吸い込み、ヒータ7により空気を加熱し、生ごみ処理容器1内に矢印のような空気流を発生させ、生ごみを加熱乾燥させる。処理容器1内の生ごみは回転刃3により攪拌されるので、加熱された空気は生ごみ全体を万遍なく乾燥させることができる。
【0004】
生ごみを加熱すると生ごみから蒸気が発生し、生ごみ処理容器1の上部からパイプ10を介して脱臭用触媒11に流れ、脱臭された後、機外に排気される。ファン12は脱臭用触媒11から排気される温度の高い空気に外気を混合させ、生ごみ処理装置本体15外には温度を低下させて排気口13から排気させる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の構成では、生ごみを蓋体14に設けた送風ファン6及びヒータ7により生ごみを乾燥させるので、蓋体6の重量が重くなりその蓋体6の開閉作業性が低下するという課題を有していた。また、送風ファン及びヒータ7には本体12側の電源部から電力を供給するため本体12から蓋体6側に電線を引き回す必要があり、組立性が悪くなるという課題を有していた。
【0006】
本発明は上記課題を解決するもので、生ごみを乾燥させる熱源を本体側に配して蓋体の操作性及び組立性を向上させるとともに、熱源から生ごみに効率よく熱を伝達して乾燥効率を高めることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため本発明は、生ごみを収容する生ごみ処理容器と、生ごみ処理容器内の生ごみを攪拌する攪拌手段と、前記生ごみ処理容器を収容し鍋形状なる収容部と、前記収容部を加熱するとともに前記収容部の底部コーナー部分に沿って配したヒータとを備え、前記攪拌手段による攪拌動作が進行していくと、前記生ごみは前記生ごみ処理容器の底部コーナー部側に移動していくとともに、前記ヒータと間隔をおいて配した前記収容部の外壁面または内壁面の前記ヒータと対向する底部コーナー部に、少なくとも熱吸収塗装または粗面加工のいずれかを施したもので、ヒータからの輻射熱が熱吸収塗装・粗面加工により効率よく収容部に伝達し、収容部から生ごみ処理容器を包み込むように加熱することができ、ヒータから生ごみに効率よく熱を伝達することができる。また、本体側の収容部をヒータにより加熱する構成なので、蓋体側にヒータなどを配置する必要もなくなり、蓋体の操作性及び組立性を向上させることができる。
【0008】
また、収容部の内壁面に施すことにより、収容部の熱をその内部に位置する生ごみ処理容器側に伝達することができ、収容部からの熱を生ごみ処理容器内の生ごみに効率よく伝達することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1記載の発明は、生ごみを収容する生ごみ処理容器と、生ごみ処理容器内の生ごみを攪拌する攪拌手段と、前記生ごみ処理容器を収容し鍋形状なる収容部と、前記収容部を加熱するとともに前記収容部の底部コーナー部分に沿って配したヒータとを備え、前記攪拌手段による攪拌動作が進行していくと、前記生ごみは前記生ごみ処理容器の底部コーナー部側に移動していくとともに、前記ヒータと間隔をおいて配した前記収容部の外壁面または内壁面の前記ヒータと対向する底部コーナー部に、少なくとも熱吸収塗装または粗面加工のいずれかを施したもので、蓋体側にヒータなどを配置しない構成を得ることができ、蓋体の操作性及び組立性を向上させることができ、また、ヒータからの輻射熱が熱吸収塗装・粗面加工により効率よく収容部に伝達し、収容部から生ごみ処理容器を包み込むように加熱することができる。
【0010】
また、ヒータからの輻射熱が収容部を加熱し、さらに収容部の内壁面に施すことにより、収容部の熱を生ごみ処理容器に効率よく伝達し、収容部から生ごみ処理容器を包み込むように加熱することができる。
【0011】
また、収容部を鍋形状とし、その収容部の底部コーナー部分に沿ってヒータを配し、このヒータと対向する収容部の底部コーナー部分に、少なくとも熱吸収塗装または粗面加工のいずれかを施したので、ヒータの位置する部分のみ熱吸収塗装・粗面加工を施せばよく、収容部を簡単に製作することができる。また、生ごみ処理容器内の生ごみは攪拌されてその処理容器の底部コーナー側に溜まるので、その底部コーナー部と対向する収容部のコーナー部分が他の部分より温度が高くなっても、効率よく生ごみ側に熱が伝達され、乾燥時間の短縮が図れる。
【0012】
さらに、収容部を熱伝導性の良い材質で構成しておけば、収容部が部分的に加熱されてもその部分が異常に温度が高くなるのを確実に防止できる。また、収容部の内壁面に施すことにより、生ごみ処理容器側に効率よく熱を伝達でき、生ごみの乾燥性能を向上させることができる。
【0013】
本発明の請求項2記載の発明は、収容部を熱伝導が良好な材質としたもので、収容部に伝達された熱を収容部全体に広めることができ、収容部内の生ごみ処理容器全体を効率よく加熱して、その内部の生ごみを乾燥させる。
【0014】
本発明の請求項3記載の発明は、収容部をプレス成型して鍋形状としたもので、プレス成型により収容部の生産性を高めることができる。一方、プレス成型すると収容部の底部コーナー部の外壁表面が磨かれた状態となり、ヒータからの輻射熱を反射して熱伝達効率を低下させることになるが、熱吸収塗装・粗面加工をこの反射部分に施せば、効率よくヒータからの熱を吸収することができる。
【0015】
本発明の請求項4記載の発明は、生ごみ処理容器を耐熱性合成樹脂で構成したもので、装置全体の軽量化が図られる。また、生ごみ処理容器内に乾燥したごみが付着、例えば焦げ付いて取りにくくならないように、一般的には生ごみ処理容器の内面を弗素コーティングする必要があるが、生ごみ処理容器自体が合成樹脂で構成されているので、その内面には剥離性のよい合成樹脂層が形成され、ごみの焦げ付きなどを防止できる。また、生ごみ処理容器を直接収容部上に置く構成をとると、その処理容器として耐熱性の高い合成樹脂を採用しなければならないが、収容部と生ごみ処理容器との間に空気層を形成すると耐熱性を低くした合成樹脂でも十分に耐えることができる。
【0016】
【実施例】
以下、本発明の一実施例を図1〜図3により説明する。
【0017】
まず、本実施例の生ごみ処理装置の全体構成を図2により説明する。図において、20は有底円筒形状の生ごみ処理容器で、乾燥減量したい生ごみを収容するものである。この生ごみ処理容器20の内底部には回転刃21が回転自在に配され、生ごみ処理容器20の内側面に設けた固定刃22と協同して生ごみを粉砕する構成である。また、回転刃21は生ごみを攪拌する機能も有している。回転刃21は生ごみ処理装置の本体23の底部に取り付けたモータ24の回転力がプーリー25、減速歯車26を介して伝達される。
【0018】
生ごみ処理容器20は着脱自在に収容部27内に収容されるもので、生ごみ処理容器20を収容部27に装着した状態で、処理容器20の底部及び側面と収容部27の底部及び側面との間に空気層Aが形成されるようにしている。また、収容部27はアルミなど熱伝導が良好な材質で構成している。この収容部27の外底部に配されるヒータ28は、図3に示すように収容部27の底部コーナー部分に沿って略ドーナツ状をしており、収容部27の底部に直接取り付けるのではなく、間隔をおいて収容部27を収容する断熱容器29の底部に取付金具30を介して取り付けられている。断熱容器29は側面及び底面に断熱材を設けており、ヒータ28からの熱が本体23内に洩れるのを抑制している。
【0019】
生ごみ処理容器20の上部は蓋体31により開閉自在に覆われており、この蓋体31の外周側に設けた蓋パッキン32により生ごみ処理容器20の上部が気密状態とされる。一方、蓋体31の裏面の一部には吸気口33を設け、蓋体31内部を通る外気を生ごみ処理容器20内に導入する構成であり、また、蓋体31の裏面には生ごみ処理容器20から発生する蒸気を排出する排気口34を設け、パイプ35を介して脱臭用触媒36につながっている。
【0020】
脱臭用触媒36の排出側37側は吸引用の遠心ファン38が連結されており、そのファン38の排気口39から排気される温度の高い蒸気は、送風ファン40により本体23内の低い空気とを混合させるようにしてあり、本体排気口41からは温度を下げて排気を行うこととなる。42は遠心ファン38及び送風ファン40を回転駆動するファンモータである。また、生ごみ処理容器20の底部の一部には熱伝導の良い金属リベット43が取り付けられ、その下方には温度センサー44が設けられ、この温度センサー44は金属リベット43の下面に当接し、生ごみ処理容器20内の生ごみ温度を正確に検出できるようにしている。
【0021】
次に、生ごみ処理容器20及び収容部27の詳細を図1により説明する。生ごみ処理容器20は耐熱性合成樹脂(好ましくはPPS)で成型するが、一般的にはコスト低減等の目的から合成樹脂の中に充填材を混合して使用する。充填材としては無機質のカルシウム、ケイ酸ソーダ等を用いるが、これらを混合した合成樹脂を単に成型しただけでは充填材がそのまま表面に露出してしまう。充填材は剥離性が良くないので充填材が露出した部分にごみが焦げついたり、付着したりする。
【0022】
そこで、生ごみ処理容器20の成型時に金型の温度などを調整することにより、生ごみ処理容器20の内面側表面に剥離性の良い合成樹脂層20aを形成し、内面側表面に充填材が露出しないようにすることができ、ごみの焦げ付きなどを防止することができる。また、生ごみ処理容器20の内側だけでなく外側表面にも上述した合成樹脂層を形成すれば、外側表面に付着した汚れを簡単に取り除くことができる。
【0023】
なお、上記生ごみ処理容器20を、充填材を含まない耐熱性合成樹脂を用いて成型すれば、上記したような金型の温度などの特別な調整は不要となり、その成型作業性を簡単にすることができる。
【0024】
また、生ごみ処理容器20を直接収容部27上に置く構成をとると、その処理容器20にはより耐熱性の高い合成樹脂を採用しなければならないが、収容部27と生ごみ処理容器20との間に空気層Aを形成することで、耐熱性を低くした合成樹脂でも十分に耐えることができる。
【0025】
また、収容部27は一般的にはアルミなどの熱伝導性の良い金属板をプレス加工して鍋形状に成形するが、このプレス加工により収容部27の底部コーナー部に力が加わり、特にこの部分が金型により磨かれた状態になる。この底部コーナー部が磨かれた状態ではヒータ28からの輻射熱が反射され、収容部27への熱伝達が低下する。そこで、ヒータ28と対向する収容部27の底部コーナー部に熱吸収塗装45、例えば黒色の塗装材を施し、ヒータ27からの輻射熱が効率よく収容部27に伝達できるようにしている。また、塗装45を施すことに代え、この部分の表面を粗面加工とし、反射しにくくしても収容部27への熱伝達を良好とすることができる。
【0026】
なお、上記収容部27の底部コーナー部に熱吸収塗装または粗面加工のいずれかを施した例を示したが、粗面加工した表面に熱吸収塗装を施してもよく、また、熱吸収塗装の表面を粗面加工しても良い。また、収容部27の外壁でしかも底部コーナー部のみに塗装・粗面加工を施したが、外壁の全面にそのような加工を施してもよく、また、収容部27の内壁面全体にそのような加工を施しても良い。
【0027】
また、収容部27と生ごみ処理容器20との間には空気層Aを形成しているので、収容部27から生ごみ処理容器20への熱伝達を向上させる必要があり、そのため収容部27の内壁面に輻射熱塗装(図示せず)を施している。この輻射熱塗装に代えて黒色アルマイト処理を施しても良い。このように、収容部27の内壁面に輻射熱塗装などを施すことにより、収容部27の熱が空気層Aを介して生ごみ処理容器20に伝達し、空気層Aによる熱伝達性の低下を防止している。
【0028】
上記構成の生ごみ処理装置の動作を説明する。収容部27内に生ごみ処理容器20を装着し、その処理容器20内に生ごみを投入して運転を開始すると、回転刃21が間欠的で、しかも左右反転しながら回転し、生ごみを攪拌するとともに、大きな塊の生ごみは固定刃22と協同して粉砕する。この攪拌動作が進行していくと、生ごみは回転刃21によりその外周側に移動していく。すなわち、生ごみの多くは生ごみ処理容器20の底部コーナー部側に溜まり易い。
【0029】
一方、運転を開始するとヒータ28にも通電され、ヒータ28が収容部27を加熱する。ヒータ28は収容部27の外壁と間隔をおいて配しているので、ヒータ28からの輻射熱が間隔をおいている分だけ広がり収容部27の外壁のコーナー部全体を加熱することとなる。収容部27の底部コーナー部には熱吸収塗装45を施しているので、ヒータ28からの輻射熱は効率よく吸収され、熱伝導の良い材質の収容部27の全体に熱が効率的に伝達し、さらに収容部27の熱は輻射熱塗装により空気層Aを介して生ごみ処理容器20に伝わり、この処理容器20全体を包み込むように加熱し、その処理容器20内の生ごみを効率よく乾燥させる。
【0030】
収容部20は熱伝導の良い材質で構成されているので全体に亘り熱が伝わるが、ヒータ28と対向する底部コーナー部は他の部位に比べ温度が高くなる。しかし、上述した通り、生ごみは攪拌動作により生ごみ処理容器20の底部コーナー部に多くが溜まるので、収容部20の底部コーナー部付近の温度を高くすることで溜まった多くの生ごみを効果的に乾燥させることができる。
【0031】
また、生ごみ処理容器20の外底部に設けた温度センサー44は、金属リベット43を介して生ごみの温度を検出し、この検出温度が所定温度に達するとヒータ28への通電を停止し、また所定温度より低下するとヒータ28への通電を再開し、生ごみ内に含まれる水分を蒸発させ、生ごみを乾燥させる。この温度センサー44はヒータ28から離した位置に配しているので、ヒータ28からの輻射熱の影響を受けにくく、生ごみの温度を精度良く検出する構成である。しかも、生ごみ処理容器20が合成樹脂で成形されているので、熱伝導性の良い金属リベット43を処理容器20の底部を貫通する形で取り付け、処理容器20内の生ごみの温度を正確に検出できるようにしている。
【0032】
上述した動作、すなわち、回転刃21の攪拌及び粉砕動作とヒータ28による加熱乾燥動作を行うと生ごみの乾燥が進行していく。生ごみが乾燥するには生ごみ内の水分が蒸気となり、生ごみ処理容器20内が蒸気で満たされてしまうが、遠心ファン38の吸引動作により処理容器20内の蒸気はパイプ35を通り脱臭用触媒36内に入り、ここで脱臭された後、遠心ファン38の排気口39から排気される。この排気は温度が高いので送風ファン40から送られてくる外気と混合して温度が下げられ、本体23外に放出される。
【0033】
そして、上記動作を継続していくと生ごみ処理容器20内の生ごみが完全に乾燥減量し、生ごみ処理装置の運転を終了する。運転終了後、生ごみ処理容器20内に溜まったごみを捨てる場合には、蓋体31を開き生ごみ処理容器20を収容部27から取り出し、処理容器20をごみを捨てる場所まで運んでいく。生ごみ処理容器20の内面には合成樹脂層20aが形成されているので、加熱乾燥により生ごみがその処理容器20内面に焦げ付くことがなく、また、処理容器20をひっくり返せば剥離性のよい合成樹脂層20aの表面上をごみが滑らかに滑り落ち、ごみ捨て作業性を向上させることができる。また、生ごみ処理容器20は水洗いなどで簡単にごみを洗い流すことができ、生ごみ処理容器20の清掃作業性も向上させることができる。
【0034】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなとおり、本発明の請求項1記載の発明によれば、生ごみを収容する生ごみ処理容器と、生ごみ処理容器内の生ごみを攪拌する攪拌手段と、前記生ごみ処理容器を収容し鍋形状なる収容部と、前記収容部を加熱するとともに前記収容部の底部コーナー部分に沿って配したヒータとを備え、前記攪拌手段による攪拌動作が進行していくと、前記生ごみは前記生ごみ処理容器の底部コーナー部側に移動していくとともに、前記 ヒータと間隔をおいて配した前記収容部の外壁面または内壁面の前記ヒータと対向する底部コーナー部に、少なくとも熱吸収塗装または粗面加工のいずれかを施したもので、蓋体側にヒータなどを配置しない構成を得ることができ、蓋体の操作性及び組立性を向上させることができ、また、ヒータからの輻射熱が熱吸収塗装・粗面加工により効率よく収容部に伝達し、収容部から生ごみ処理容器を包み込むように加熱することができ、乾燥時間などを短縮することができる。
【0035】
また、収容部の底部コーナー部分に沿ってヒータを配し、このヒータと対向する収容部の底部コーナー部分に、少なくとも熱吸収塗装または粗面加工のいずれかを施したので、ヒータの位置する部分のみ熱吸収塗装・粗面加工を施せばよく、収容部を簡単に製作することができる。また、生ごみ処理容器内の生ごみは攪拌されてその容器の底部コーナー側に溜まるので、その底部コーナー部と対向する収容部のコーナー部分が他の部分より温度が高くなっても、効率よく生ごみ側に熱が伝達され、乾燥時間の短縮が図れる。
【0036】
本発明の請求項2記載の発明によれば、収容部を熱伝導が良好な材質としているので、収容部に伝達された熱を収容部全体に広めることができ、収容部内の生ごみ処理容器全体を効率よく加熱することができる。
【0037】
本発明の請求項3記載の発明によれば、収容部をプレス成型して鍋形状としているので、収容部の生産性を高めることができる。一方、プレス成型すると収容部の底部コーナー部の外壁表面が磨かれた状態となり、ヒータからの輻射熱を反射して熱伝達効率を低下させることになるが、熱吸収塗装・粗面加工をこの反射部分に施せば、効率よくヒータからの熱を吸収することができる。
【0038】
本発明の請求項4記載の発明によれば、生ごみ処理容器を耐熱性合成樹脂で構成しているので、装置全体の軽量化が図られる。また、生ごみ処理容器内に乾燥したごみが付着、例えば焦げ付いて取りにくくならないように、一般的には生ごみ処理容器の内面を弗素コーティングする必要があるが、生ごみ処理容器自体が合成樹脂で構成されているので、その内面には剥離性のよい合成樹脂層が形成され、ごみの焦げ付きなどを防止でき、また、生ごみ処理容器内のごみ捨て作業性の向上及びその処理容器の清掃作業性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す生ごみ処理装置の要部断面図
【図2】同生ごみ処理装置の全体断面図
【図3】同生ごみ処理装置の収容部を取り外した状態の要部平面図
【図4】従来の生ごみ処理装置の断面図
【符号の説明】
20 生ごみ処理容器
20a 合成樹脂層
21 回転刃(攪拌手段)
27 収容部
28 ヒータ
45 熱吸収塗装
【発明の属する技術分野】
本発明は台所などで発生する生ごみを乾燥減量処理する生ごみ処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から生ごみを乾燥させて減量処理するための生ごみ処理装置が提案されている。この種の生ごみ処理装置の構成を図4により説明する。図において、1は生ごみを収容する生ごみ処理容器で、その内底部には生ごみを攪拌するとともに、その内側面に取り付けた固定刃2と協同して生ごみを粉砕する回転刃3を回転自在に配している。生ごみ処理容器1は収容容器4内に収容され、その外底部に配したモータ5により回転刃3を回転する構成である。
【0003】
また、収容容器4の上部には蓋体14が開閉自在に配され、この蓋体14の裏面側、すなわち生ごみ処理容器1内と対向する面には送風ファン6及びヒータ7を取り付けている。送風ファン6は蓋体14内に設けたファンモータ8により回転駆動され、送風ファン6近傍に設けた吸気口から外気を吸い込み、ヒータ7により空気を加熱し、生ごみ処理容器1内に矢印のような空気流を発生させ、生ごみを加熱乾燥させる。処理容器1内の生ごみは回転刃3により攪拌されるので、加熱された空気は生ごみ全体を万遍なく乾燥させることができる。
【0004】
生ごみを加熱すると生ごみから蒸気が発生し、生ごみ処理容器1の上部からパイプ10を介して脱臭用触媒11に流れ、脱臭された後、機外に排気される。ファン12は脱臭用触媒11から排気される温度の高い空気に外気を混合させ、生ごみ処理装置本体15外には温度を低下させて排気口13から排気させる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の構成では、生ごみを蓋体14に設けた送風ファン6及びヒータ7により生ごみを乾燥させるので、蓋体6の重量が重くなりその蓋体6の開閉作業性が低下するという課題を有していた。また、送風ファン及びヒータ7には本体12側の電源部から電力を供給するため本体12から蓋体6側に電線を引き回す必要があり、組立性が悪くなるという課題を有していた。
【0006】
本発明は上記課題を解決するもので、生ごみを乾燥させる熱源を本体側に配して蓋体の操作性及び組立性を向上させるとともに、熱源から生ごみに効率よく熱を伝達して乾燥効率を高めることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため本発明は、生ごみを収容する生ごみ処理容器と、生ごみ処理容器内の生ごみを攪拌する攪拌手段と、前記生ごみ処理容器を収容し鍋形状なる収容部と、前記収容部を加熱するとともに前記収容部の底部コーナー部分に沿って配したヒータとを備え、前記攪拌手段による攪拌動作が進行していくと、前記生ごみは前記生ごみ処理容器の底部コーナー部側に移動していくとともに、前記ヒータと間隔をおいて配した前記収容部の外壁面または内壁面の前記ヒータと対向する底部コーナー部に、少なくとも熱吸収塗装または粗面加工のいずれかを施したもので、ヒータからの輻射熱が熱吸収塗装・粗面加工により効率よく収容部に伝達し、収容部から生ごみ処理容器を包み込むように加熱することができ、ヒータから生ごみに効率よく熱を伝達することができる。また、本体側の収容部をヒータにより加熱する構成なので、蓋体側にヒータなどを配置する必要もなくなり、蓋体の操作性及び組立性を向上させることができる。
【0008】
また、収容部の内壁面に施すことにより、収容部の熱をその内部に位置する生ごみ処理容器側に伝達することができ、収容部からの熱を生ごみ処理容器内の生ごみに効率よく伝達することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1記載の発明は、生ごみを収容する生ごみ処理容器と、生ごみ処理容器内の生ごみを攪拌する攪拌手段と、前記生ごみ処理容器を収容し鍋形状なる収容部と、前記収容部を加熱するとともに前記収容部の底部コーナー部分に沿って配したヒータとを備え、前記攪拌手段による攪拌動作が進行していくと、前記生ごみは前記生ごみ処理容器の底部コーナー部側に移動していくとともに、前記ヒータと間隔をおいて配した前記収容部の外壁面または内壁面の前記ヒータと対向する底部コーナー部に、少なくとも熱吸収塗装または粗面加工のいずれかを施したもので、蓋体側にヒータなどを配置しない構成を得ることができ、蓋体の操作性及び組立性を向上させることができ、また、ヒータからの輻射熱が熱吸収塗装・粗面加工により効率よく収容部に伝達し、収容部から生ごみ処理容器を包み込むように加熱することができる。
【0010】
また、ヒータからの輻射熱が収容部を加熱し、さらに収容部の内壁面に施すことにより、収容部の熱を生ごみ処理容器に効率よく伝達し、収容部から生ごみ処理容器を包み込むように加熱することができる。
【0011】
また、収容部を鍋形状とし、その収容部の底部コーナー部分に沿ってヒータを配し、このヒータと対向する収容部の底部コーナー部分に、少なくとも熱吸収塗装または粗面加工のいずれかを施したので、ヒータの位置する部分のみ熱吸収塗装・粗面加工を施せばよく、収容部を簡単に製作することができる。また、生ごみ処理容器内の生ごみは攪拌されてその処理容器の底部コーナー側に溜まるので、その底部コーナー部と対向する収容部のコーナー部分が他の部分より温度が高くなっても、効率よく生ごみ側に熱が伝達され、乾燥時間の短縮が図れる。
【0012】
さらに、収容部を熱伝導性の良い材質で構成しておけば、収容部が部分的に加熱されてもその部分が異常に温度が高くなるのを確実に防止できる。また、収容部の内壁面に施すことにより、生ごみ処理容器側に効率よく熱を伝達でき、生ごみの乾燥性能を向上させることができる。
【0013】
本発明の請求項2記載の発明は、収容部を熱伝導が良好な材質としたもので、収容部に伝達された熱を収容部全体に広めることができ、収容部内の生ごみ処理容器全体を効率よく加熱して、その内部の生ごみを乾燥させる。
【0014】
本発明の請求項3記載の発明は、収容部をプレス成型して鍋形状としたもので、プレス成型により収容部の生産性を高めることができる。一方、プレス成型すると収容部の底部コーナー部の外壁表面が磨かれた状態となり、ヒータからの輻射熱を反射して熱伝達効率を低下させることになるが、熱吸収塗装・粗面加工をこの反射部分に施せば、効率よくヒータからの熱を吸収することができる。
【0015】
本発明の請求項4記載の発明は、生ごみ処理容器を耐熱性合成樹脂で構成したもので、装置全体の軽量化が図られる。また、生ごみ処理容器内に乾燥したごみが付着、例えば焦げ付いて取りにくくならないように、一般的には生ごみ処理容器の内面を弗素コーティングする必要があるが、生ごみ処理容器自体が合成樹脂で構成されているので、その内面には剥離性のよい合成樹脂層が形成され、ごみの焦げ付きなどを防止できる。また、生ごみ処理容器を直接収容部上に置く構成をとると、その処理容器として耐熱性の高い合成樹脂を採用しなければならないが、収容部と生ごみ処理容器との間に空気層を形成すると耐熱性を低くした合成樹脂でも十分に耐えることができる。
【0016】
【実施例】
以下、本発明の一実施例を図1〜図3により説明する。
【0017】
まず、本実施例の生ごみ処理装置の全体構成を図2により説明する。図において、20は有底円筒形状の生ごみ処理容器で、乾燥減量したい生ごみを収容するものである。この生ごみ処理容器20の内底部には回転刃21が回転自在に配され、生ごみ処理容器20の内側面に設けた固定刃22と協同して生ごみを粉砕する構成である。また、回転刃21は生ごみを攪拌する機能も有している。回転刃21は生ごみ処理装置の本体23の底部に取り付けたモータ24の回転力がプーリー25、減速歯車26を介して伝達される。
【0018】
生ごみ処理容器20は着脱自在に収容部27内に収容されるもので、生ごみ処理容器20を収容部27に装着した状態で、処理容器20の底部及び側面と収容部27の底部及び側面との間に空気層Aが形成されるようにしている。また、収容部27はアルミなど熱伝導が良好な材質で構成している。この収容部27の外底部に配されるヒータ28は、図3に示すように収容部27の底部コーナー部分に沿って略ドーナツ状をしており、収容部27の底部に直接取り付けるのではなく、間隔をおいて収容部27を収容する断熱容器29の底部に取付金具30を介して取り付けられている。断熱容器29は側面及び底面に断熱材を設けており、ヒータ28からの熱が本体23内に洩れるのを抑制している。
【0019】
生ごみ処理容器20の上部は蓋体31により開閉自在に覆われており、この蓋体31の外周側に設けた蓋パッキン32により生ごみ処理容器20の上部が気密状態とされる。一方、蓋体31の裏面の一部には吸気口33を設け、蓋体31内部を通る外気を生ごみ処理容器20内に導入する構成であり、また、蓋体31の裏面には生ごみ処理容器20から発生する蒸気を排出する排気口34を設け、パイプ35を介して脱臭用触媒36につながっている。
【0020】
脱臭用触媒36の排出側37側は吸引用の遠心ファン38が連結されており、そのファン38の排気口39から排気される温度の高い蒸気は、送風ファン40により本体23内の低い空気とを混合させるようにしてあり、本体排気口41からは温度を下げて排気を行うこととなる。42は遠心ファン38及び送風ファン40を回転駆動するファンモータである。また、生ごみ処理容器20の底部の一部には熱伝導の良い金属リベット43が取り付けられ、その下方には温度センサー44が設けられ、この温度センサー44は金属リベット43の下面に当接し、生ごみ処理容器20内の生ごみ温度を正確に検出できるようにしている。
【0021】
次に、生ごみ処理容器20及び収容部27の詳細を図1により説明する。生ごみ処理容器20は耐熱性合成樹脂(好ましくはPPS)で成型するが、一般的にはコスト低減等の目的から合成樹脂の中に充填材を混合して使用する。充填材としては無機質のカルシウム、ケイ酸ソーダ等を用いるが、これらを混合した合成樹脂を単に成型しただけでは充填材がそのまま表面に露出してしまう。充填材は剥離性が良くないので充填材が露出した部分にごみが焦げついたり、付着したりする。
【0022】
そこで、生ごみ処理容器20の成型時に金型の温度などを調整することにより、生ごみ処理容器20の内面側表面に剥離性の良い合成樹脂層20aを形成し、内面側表面に充填材が露出しないようにすることができ、ごみの焦げ付きなどを防止することができる。また、生ごみ処理容器20の内側だけでなく外側表面にも上述した合成樹脂層を形成すれば、外側表面に付着した汚れを簡単に取り除くことができる。
【0023】
なお、上記生ごみ処理容器20を、充填材を含まない耐熱性合成樹脂を用いて成型すれば、上記したような金型の温度などの特別な調整は不要となり、その成型作業性を簡単にすることができる。
【0024】
また、生ごみ処理容器20を直接収容部27上に置く構成をとると、その処理容器20にはより耐熱性の高い合成樹脂を採用しなければならないが、収容部27と生ごみ処理容器20との間に空気層Aを形成することで、耐熱性を低くした合成樹脂でも十分に耐えることができる。
【0025】
また、収容部27は一般的にはアルミなどの熱伝導性の良い金属板をプレス加工して鍋形状に成形するが、このプレス加工により収容部27の底部コーナー部に力が加わり、特にこの部分が金型により磨かれた状態になる。この底部コーナー部が磨かれた状態ではヒータ28からの輻射熱が反射され、収容部27への熱伝達が低下する。そこで、ヒータ28と対向する収容部27の底部コーナー部に熱吸収塗装45、例えば黒色の塗装材を施し、ヒータ27からの輻射熱が効率よく収容部27に伝達できるようにしている。また、塗装45を施すことに代え、この部分の表面を粗面加工とし、反射しにくくしても収容部27への熱伝達を良好とすることができる。
【0026】
なお、上記収容部27の底部コーナー部に熱吸収塗装または粗面加工のいずれかを施した例を示したが、粗面加工した表面に熱吸収塗装を施してもよく、また、熱吸収塗装の表面を粗面加工しても良い。また、収容部27の外壁でしかも底部コーナー部のみに塗装・粗面加工を施したが、外壁の全面にそのような加工を施してもよく、また、収容部27の内壁面全体にそのような加工を施しても良い。
【0027】
また、収容部27と生ごみ処理容器20との間には空気層Aを形成しているので、収容部27から生ごみ処理容器20への熱伝達を向上させる必要があり、そのため収容部27の内壁面に輻射熱塗装(図示せず)を施している。この輻射熱塗装に代えて黒色アルマイト処理を施しても良い。このように、収容部27の内壁面に輻射熱塗装などを施すことにより、収容部27の熱が空気層Aを介して生ごみ処理容器20に伝達し、空気層Aによる熱伝達性の低下を防止している。
【0028】
上記構成の生ごみ処理装置の動作を説明する。収容部27内に生ごみ処理容器20を装着し、その処理容器20内に生ごみを投入して運転を開始すると、回転刃21が間欠的で、しかも左右反転しながら回転し、生ごみを攪拌するとともに、大きな塊の生ごみは固定刃22と協同して粉砕する。この攪拌動作が進行していくと、生ごみは回転刃21によりその外周側に移動していく。すなわち、生ごみの多くは生ごみ処理容器20の底部コーナー部側に溜まり易い。
【0029】
一方、運転を開始するとヒータ28にも通電され、ヒータ28が収容部27を加熱する。ヒータ28は収容部27の外壁と間隔をおいて配しているので、ヒータ28からの輻射熱が間隔をおいている分だけ広がり収容部27の外壁のコーナー部全体を加熱することとなる。収容部27の底部コーナー部には熱吸収塗装45を施しているので、ヒータ28からの輻射熱は効率よく吸収され、熱伝導の良い材質の収容部27の全体に熱が効率的に伝達し、さらに収容部27の熱は輻射熱塗装により空気層Aを介して生ごみ処理容器20に伝わり、この処理容器20全体を包み込むように加熱し、その処理容器20内の生ごみを効率よく乾燥させる。
【0030】
収容部20は熱伝導の良い材質で構成されているので全体に亘り熱が伝わるが、ヒータ28と対向する底部コーナー部は他の部位に比べ温度が高くなる。しかし、上述した通り、生ごみは攪拌動作により生ごみ処理容器20の底部コーナー部に多くが溜まるので、収容部20の底部コーナー部付近の温度を高くすることで溜まった多くの生ごみを効果的に乾燥させることができる。
【0031】
また、生ごみ処理容器20の外底部に設けた温度センサー44は、金属リベット43を介して生ごみの温度を検出し、この検出温度が所定温度に達するとヒータ28への通電を停止し、また所定温度より低下するとヒータ28への通電を再開し、生ごみ内に含まれる水分を蒸発させ、生ごみを乾燥させる。この温度センサー44はヒータ28から離した位置に配しているので、ヒータ28からの輻射熱の影響を受けにくく、生ごみの温度を精度良く検出する構成である。しかも、生ごみ処理容器20が合成樹脂で成形されているので、熱伝導性の良い金属リベット43を処理容器20の底部を貫通する形で取り付け、処理容器20内の生ごみの温度を正確に検出できるようにしている。
【0032】
上述した動作、すなわち、回転刃21の攪拌及び粉砕動作とヒータ28による加熱乾燥動作を行うと生ごみの乾燥が進行していく。生ごみが乾燥するには生ごみ内の水分が蒸気となり、生ごみ処理容器20内が蒸気で満たされてしまうが、遠心ファン38の吸引動作により処理容器20内の蒸気はパイプ35を通り脱臭用触媒36内に入り、ここで脱臭された後、遠心ファン38の排気口39から排気される。この排気は温度が高いので送風ファン40から送られてくる外気と混合して温度が下げられ、本体23外に放出される。
【0033】
そして、上記動作を継続していくと生ごみ処理容器20内の生ごみが完全に乾燥減量し、生ごみ処理装置の運転を終了する。運転終了後、生ごみ処理容器20内に溜まったごみを捨てる場合には、蓋体31を開き生ごみ処理容器20を収容部27から取り出し、処理容器20をごみを捨てる場所まで運んでいく。生ごみ処理容器20の内面には合成樹脂層20aが形成されているので、加熱乾燥により生ごみがその処理容器20内面に焦げ付くことがなく、また、処理容器20をひっくり返せば剥離性のよい合成樹脂層20aの表面上をごみが滑らかに滑り落ち、ごみ捨て作業性を向上させることができる。また、生ごみ処理容器20は水洗いなどで簡単にごみを洗い流すことができ、生ごみ処理容器20の清掃作業性も向上させることができる。
【0034】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなとおり、本発明の請求項1記載の発明によれば、生ごみを収容する生ごみ処理容器と、生ごみ処理容器内の生ごみを攪拌する攪拌手段と、前記生ごみ処理容器を収容し鍋形状なる収容部と、前記収容部を加熱するとともに前記収容部の底部コーナー部分に沿って配したヒータとを備え、前記攪拌手段による攪拌動作が進行していくと、前記生ごみは前記生ごみ処理容器の底部コーナー部側に移動していくとともに、前記 ヒータと間隔をおいて配した前記収容部の外壁面または内壁面の前記ヒータと対向する底部コーナー部に、少なくとも熱吸収塗装または粗面加工のいずれかを施したもので、蓋体側にヒータなどを配置しない構成を得ることができ、蓋体の操作性及び組立性を向上させることができ、また、ヒータからの輻射熱が熱吸収塗装・粗面加工により効率よく収容部に伝達し、収容部から生ごみ処理容器を包み込むように加熱することができ、乾燥時間などを短縮することができる。
【0035】
また、収容部の底部コーナー部分に沿ってヒータを配し、このヒータと対向する収容部の底部コーナー部分に、少なくとも熱吸収塗装または粗面加工のいずれかを施したので、ヒータの位置する部分のみ熱吸収塗装・粗面加工を施せばよく、収容部を簡単に製作することができる。また、生ごみ処理容器内の生ごみは攪拌されてその容器の底部コーナー側に溜まるので、その底部コーナー部と対向する収容部のコーナー部分が他の部分より温度が高くなっても、効率よく生ごみ側に熱が伝達され、乾燥時間の短縮が図れる。
【0036】
本発明の請求項2記載の発明によれば、収容部を熱伝導が良好な材質としているので、収容部に伝達された熱を収容部全体に広めることができ、収容部内の生ごみ処理容器全体を効率よく加熱することができる。
【0037】
本発明の請求項3記載の発明によれば、収容部をプレス成型して鍋形状としているので、収容部の生産性を高めることができる。一方、プレス成型すると収容部の底部コーナー部の外壁表面が磨かれた状態となり、ヒータからの輻射熱を反射して熱伝達効率を低下させることになるが、熱吸収塗装・粗面加工をこの反射部分に施せば、効率よくヒータからの熱を吸収することができる。
【0038】
本発明の請求項4記載の発明によれば、生ごみ処理容器を耐熱性合成樹脂で構成しているので、装置全体の軽量化が図られる。また、生ごみ処理容器内に乾燥したごみが付着、例えば焦げ付いて取りにくくならないように、一般的には生ごみ処理容器の内面を弗素コーティングする必要があるが、生ごみ処理容器自体が合成樹脂で構成されているので、その内面には剥離性のよい合成樹脂層が形成され、ごみの焦げ付きなどを防止でき、また、生ごみ処理容器内のごみ捨て作業性の向上及びその処理容器の清掃作業性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す生ごみ処理装置の要部断面図
【図2】同生ごみ処理装置の全体断面図
【図3】同生ごみ処理装置の収容部を取り外した状態の要部平面図
【図4】従来の生ごみ処理装置の断面図
【符号の説明】
20 生ごみ処理容器
20a 合成樹脂層
21 回転刃(攪拌手段)
27 収容部
28 ヒータ
45 熱吸収塗装
Claims (4)
- 生ごみを収容する生ごみ処理容器と、生ごみ処理容器内の生ごみを攪拌する攪拌手段と、前記生ごみ処理容器を収容し鍋形状なる収容部と、前記収容部を加熱するとともに前記収容部の底部コーナー部分に沿って配したヒータとを備え、前記攪拌手段による攪拌動作が進行していくと、前記生ごみは前記生ごみ処理容器の底部コーナー部側に移動していくとともに、前記ヒータと間隔をおいて配した前記収容部の外壁面または内壁面の前記ヒータと対向する底部コーナー部に、少なくとも熱吸収塗装または粗面加工のいずれかを施した生ごみ処理装置。
- 収容部を熱伝導が良好な材質とした請求項1記載の生ごみ処理装置。
- 収容部はプレス成型にて鍋形状とした請求項1または2記載の生ごみ処理装置。
- 生ごみ処理容器を耐熱性合成樹脂で構成した請求項1記載の生ごみ処理装置。
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