JP3554999B2 - 多地点テレビ会議システム - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
符号化されたままの伝送動画情報の合成を伴う多地点テレビ会議システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の多地点テレビ会議制御装置においては動画情報の切り出し、合成を行う際には、特開平4−63084号公報に見られるように、回線によって接続された各テレビ会議端末からの受信動画情報を一旦復号化した後に合成等の処理を行い、再符号化して送信している。
【0003】
しかしながら上記の方法では、多地点テレビ会議制御装置は、接続されるテレビ会議端末数分の動画復号化器を備える必要があり、装置のコストの増大を招いていた。
【0004】
そのため、ITU−T勧告草案T.128の13.4.3項に示す様に、受信動画像の完全な復号化を行わずに(完全な復号化とは、ITU−T勧告H.261に示される復号化の手順を全て実行する事を指す)、符号化されている動画情報の内、GOB番号のみを書き換える(この処理はT.128内には記述されていないが、H.261との整合を考えるとこの処理が必要である)ことによって、4つのQCIF動画情報を1つのFCIF動画情報へ合成する様な方法が提案されている。
【0005】
しかしながら、上記の方法では、特開平4−63084号公報に開示された多地点間テレビ会議システムの様に画像の一部分の切り出しを伴う様な場合(ただし、この多地点間テレビ会議システムでは一旦復号化を行ってから切り出し、合成を行っているので、本発明の構成とは異なる)には、テレビ会議端末からの受信動画情報において動きベクトルが切り出し領域の外を参照している様な場合に対応する事ができない為、テレビ会議端末側ではフレームの全体を動きベクトル情報無しのまま符号化(ITU−T勧告H.261規定のMTYPEをINTRAもしくはINTER)するしかなく、符号量が増大し、ひいては画質の低下を招くという不具合が発生する。
【0006】
テレビ会議端末側で、切り出し領域の画像のみを符号化して送信するような構成もあり得るが、その場合にはITU−T勧告草案T.128の13.1項に示されているスイッチクングサービスとの併用(あるテレビ会議端末にはアレイプロセッサによる合成画像を送信し、別のテレビ会議端末にはスイッチングサービスによって、合成していないあるテレビ会議端末からの画像を送信するような場合、例えば、発言者と前発言者のテレビ会議端末にはお互いの画像をスイッチングサービスで提供し、それら以外のテレビ会議端末にはアレイプロセッサで合成画像を提供する場合に対応することができない。
【0007】
また、多地点テレビ会議制御装置における画像合成の方法には、ITU−T勧告草案T.128の13.4項に示されているマルチプレクスモード、トランスコーダ及びアレイプロセッサの3通りの方法が提案されている。
【0008】
これらのうち、マルチプレクスモード、アレイプロセッサにおいては、送信側テレビ会議端末に設定される動画情報の通信帯域の容量を1とすると、受信側のテレビ会議端末には動画情報のために容量4の通信帯域を設定する事が前提となる。
【0009】
しかしながら、通常の回線交換による回線(パケットではない)では、回線の持つ帯域は固定であり、その固定の帯域内を送信、受信で対称に、音声用、データ用、動画用に分割して利用するのが常である。これらの手順はITU−T勧告H.221・242に定義される。勧告H.221では、送信、受信非対称の帯域の設定も可能であるが、通常用いられない。また、動画の帯城は音声及びデータで使われた残りが割り当てられるため、送信に対して正確に4倍の受信帯域を割り当てる事はできない。
【0010】
また、ITU−T勧告草案T.128の13.1項に示されているスイッチングサービスでは、ソースとして選択された動画の帯城に受信側の帯域を合わせる必要があり、通常、スイッチングサービスに対応するために、各テレビ会議端末の送信、受信の帯城を対称にし、かつ各端末での帯域も同一に合わせるような動作が想定される。
【0011】
以上を鑑みて、上記2通りの画像合成の方法を考えると、
マルチプレクスモードでは、
a)送信側及び受信側のテレビ会議端末に対称の通信帯城を割り当てた場合には、多地点テレビ会議制御装置の送信バッファのオーバーフローが発生する。つまり、対称の通信帯域を割り当てた場合には、実用に供さない。
b)送信側及び受信側のテレビ会議端末に非対称の通信帯域を割り当てた場合にも、通信帯域を正確に1:4に設定する事はできない為、バッファのオーバーフローが発生する(アンダーフローも発生しうるが、これは誤り訂正フレームでのフィルビット挿入により回避できる:ITU−T勧告H.261参照)。また、スイッチングサービスとコンティニュアスプレゼンスモードの切り替えの度にビデオ帯城を再設定する必要があり、切り替えに時間がかかる。
アレイプロセッサでは、
a)送信側及び受信側のテレビ会議端末に対称の通信帯域を割り当てた場合には、多地点テレビ会議制御装置の送信バッファにオーバーフローが発生する。つまり、対象の通信帯城を割り当てた場合には、実用に供さない。
b)送信側及び受信側のテレビ会議端末に非対称の通信帯城を割り当てた場合にも、通信帯域を正確に1:4に設定する事はできない為、バッファのオーバーフローが発生する。また、スイッチングサービスとコンティニュアスプレゼンスモードの切り替えの度にビデオ帯域を再設定する必要があり、切り替えに時間がかかる。さらに、多地点テレビ会議制御装において動画情報の切り出しを伴うような場合には、GOB番号だけでなく、各層でのアドレスや動きベクトル情報も書き換える必要があり、そのことによる符号量の増大によって、送信バッファのオーバーフローが発生する可能性がある。
【0012】
また、アレイプロセッサにより画像合成を行っている多地点テレビ会議制御装置を介して各テレビ会議端末が多地点会議を行っている場合に、あるテレビ会議端末からVCU(ビデオコマンド−ファーストアップデイトリクエスト:ITU−T勧告H.230参照)の指示があると、多地点テレビ会議制御装置は回線を介して接続されている全てのテレビ会議端末にVCUを発行して各テレビ会議端末からのINTRAフレーム(1フレーム全体がINTRAモードで符号化されたフレームを指す:通常このようなフレームでは、ITU−T勧告H.261に規定されているPTYPE−第3ビット(Freeze Release)をオン(=1)し、そのビットによりINTRAフレームか否かを判別する)の動画情報を合成してテレビ会議端末に送信するように動作する。
【0013】
しかしながら、多地点テレビ会議制御装置から発行されたVCUに対する各テレビ会議端末の応答には時間的なズレがあるために、同一構成のテレビ会議端末でかつ伝送バッファ状態が同様であったとしても、最大(1/フレームレート)秒のズレが発生するため、すべてのテレビ会議端末からのINTRAフレームの動画情報が揃うまでは、合成後の動画情報をINTRAフレームとしてテレビ会議端末に送信できないケースが発生する。
【0014】
もっとも、多地点テレビ会議端末が伝送バッファで全てのテレビ会議端末からのINTRAフレームの動画情報を待つ事により、合成動画情報のINTRAフレームを構成する事はできるが、各テレビ会議端末からの動画情報には、端末ごとに異なる大きな遅延が発生することになるため、特別な処理を行わない限りINTRAフレームの送信後も、合成動画情報を構成する各テレビ会議端末からの動画情報は、互いに時間的にズレたままになってしまう。
【0015】
また、VCUを発行したテレビ会議端末が、受信した動画データをデコードし続けていれば問題なく動画像は復旧するが、通常、交信中にテレビ会議端末がVCUを発行するのは、受信データにエラーが検出された場合である。その場合、多くのテレビ会議端末は、受信動画像をフリーズして多地点テレビ会議制御装置からのINTRAフレームを待ち、INTRAフレームの受信によってフリーズを解除する様に動作する。そのため、多地点テレビ会議制御装置の受信する各テレビ会議端末からVCUに応答して送信されたINTRAフレームにズレが生じると、多地点テレビ会議制御装置から各テレビ会議端末への合成動画情報のINTRAフレームの送信も遅れることになり、その遅れの分だけ、VCUを発行したテレビ会議端末は受信動画像のフリーズを解除する事ができずに一定時間動画が停止してしまい、ITU−T勧告H.261に規定されたタイムアウトによりフリーズが解除されてしまうと、タイムアウトによって復号化を再開しても、受信したINTERフレームに対して参照すべき、INTRAフレームをまだ受信していなため、その後の受信動画像が乱れた映像になってしまう。
【0016】
上記の場合とは逆に、多地点テレビ会議制御装置で、あるテレビ会議端末からの受信動画データにエラーを検出した場合には、通常、多地点テレビ会議制御装置はテレビ会議端末に対してVCUを発行する。しかし、多地点テレビ会議制御装置がアレイプロセッサにより画像合成を行っている場合には、受信した動画データの復号化を行っていないため、前述したテレビ会議端末での受信動画像の処理の様に、受信動画像を暫時フリーズするといった処理はできない。
【0017】
このような場合の多地点テレビ会議制御装置の動作としては、
a)エラーフレームをそのまま、あるいはエラーを検出したフレームのみを破棄する。
b)VCUのレスポンスがあるまで、無効データ(フィルフレーム)を挿入する。
が考えられる。
【0018】
しかし、a)の場合にはエラーフレームを含む合成動画情報を受信したテレビ会議端末側でデコードエラーが発生して画像が乱れる。また、b)の場合には画像の一部分だけが静止する。したがって、テレビ会議端末では合成後の1端末分の画像領域のデータが欠落した形になるので、その部分の画像は更新されず見た目でフリーズするため、エラーなのか、本当に静止しているのかの判別ができない。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
以上説明したように、多地点テレビ会議制御装置において各テレビ会議端末から受信した動画像情報の切り出し、合成を行う際には、上記したような不具合が生じる問題点があった。
【0020】
本発明は、係る事情に鑑みてなされたものであり、各テレビ会議端末から受信した符号化されたままの動画像情報を多地点テレビ会議制御装置が切り出し、合成してその合成動画情報をテレビ会議端末に送信する際に生じる不具合を解消することができるテレビ会議システムを提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の多地点テレビ会議システムは、複数の地点に設けられたテレビ会議端末を多地点テレビ会議制御装置に接続し、前記各テレビ会議端末から多地点テレビ会議制御装置に符号化された動画情報を伝送するとともに、前記多地点テレビ会議制御装置が前記各テレビ会議端末からの動画情報の一部を切り出して得た切り出し領域を合成し、その合成動画情報を各テレビ会議端末へ送信する多地点テレビ会議システムにおいて、前記多地点テレビ会議制御装置は、前記切り出し領域を前記各テレビ会議端末へ通知する手段を備える一方、前記各テレビ会議端末は、前記多地点テレビ会議制御装置から通知された前記切り出し領域に基づいて動きベクトル情報の付加領域を設定する手段と、その設定された付加領域にのみ動きベクトル情報を付加して前記多地点テレビ会議制御装置に送信する手段とを備えたことを特徴とする。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施の形態に係るテレビ会議システムの制御方法について詳細に説明する。
【0028】
図1は、本実施の形態に係るテレビ会議システムの制御方法が適用されるテレテレビ会議システムの構成を示している。
【0029】
同図において、1、19、20は、本発明に関係する、同一構成のテレビ会議端末であり、ISDN回線18により、ISDNネットワークに接続されている。なお、図示していないが、本発明に関係するテレビ会議端末は、1、19及び20の3装置に限られない。また、21は多地点テレビ会議制御装置であり、ISDN回線31によりISDNネットワークに接続されている。
【0030】
図2は、本発明に関係するテレビ会議端末のうちのテレビ会議端末1について、そのブロック構成を示したものである。
【0031】
同図において、2はシステム全体の制御を司り、CPU、メモリ、タイマー等からなるシステム制御部、3は各種プログラムやデータを記憶するための磁気ディスク装置、4はISDNのレイヤ1の信号処理とDチャネルのレイヤ2の信号処理とを行うISDNインターフェイス部、5はITU−T勧告H.221に規定された信号処理によって、複数メディアのデータの多重・分離を行うマルチメデイア多重・分離部、6は音声入力のためのマイク、7は、マイク6からの入力信号を増幅した後A/D変換を行う音声入力処理部、8は音声信号の符号化・復号化・エコーキャンセルを行う音声符号・復号化部、9は音声符号・復号化部8で復号化された音声信号をD/A変換の後増幅する、音声出力処理部、10は音声出力処理部9からの音声を出力するためのスピーカ、11は映像入力のためのビデオカメラ、12はビデオカメラ11からの映像信号をNTSCデコード、A/D変換等の信号処理を行う映像入力処理部、13はITU−T勧告H.261に準拠した動画像の符号化・復号化を行う動画符号化・復号化部、14は、動画符号化・復号化装置13で復号化された映像信号をD/A変換、NTSCエンコード、グラフイックス合成等の信号処理を行う映像出力処理部、15は受信動画映像やグラフィックス情報を表示するためのモニター、16はコンソールを制御するユーザーインターフェイス制御部、17は操作キー及び表示部よりなるコンソール、18はISDN回線である。
【0032】
図3は、多地点テレビ会議制御装置21のブロック構成を示している。同図において、22はシステム全体の制御を司りCPU、メモリ、タイマー等からなるシステム制御部である。
【0033】
23はISDNインターフェイス部、24はマルチメデイア多重・分離部、25は音声信号の符号化・復号化を行う音声符号・復号化部、26は送信する動画データに訂正符号を付加してフレーム化する動画訂正符号生成部(ITU−T勧告H.261参照)、27は動画データの送信バッファ、28は受信した動画データのフレーム同期を検出しエラー検出、訂正を行う動画エラー訂正・検出部(ITU一T勧告H.261参照)、29は、動画データの受信バッファであり、23ないし29の構成要素により、通信チャネル1が構成されている。
【0034】
以上の構成は、通信チャネル1の構成であるが、図示するように、多地点テレビ会議制御装置21は、1ないしnの通信チャネルを備え、通信チャネル1以外の通信チャネルも、図示を省略しているが通信チャネル1と同一構成を備え、それぞれがISDN回線に接続されている。
【0035】
また、図3に示されている接続のうち、各通信チャネルと音声・動画マルチプレクス部30間の接続(音声データ送受、動画データ送受)は、詳細には、図4に示される様に各チャネル毎に別々の接続となっている。なお、図4については、後述する。
【0036】
その音声・動画マルチプレクス部30は、各通信チャネル1ないしnで復号化された音声および動画のデータをチャネル間で合成し配送する者である。31は、各通信チャネルに接続されたISDN回線である。
【0037】
次に、テレビ会議システムの基本的な動作について図5を参照して説明する。同図において、テレビ会議を起動する際には、まず回線の接続を行う必要がある。これはLAPDを通じて行う通常の発呼手順に従う。SETUP(呼設定メッセージ)は、伝達能力(BC)を非制限デジタル、下位レイヤ整合性(LLC)をH.221、高位レイヤ整合性(HLC)を会議として送出する。
【0038】
相手端末がSETUPを解析し、通信可能性が承認されると、相手端末はCONN(応答)を返し、呼が確立される。ここで、下位レイヤ整合性においてH.221とは、図2におけるマルチメデイア多重・分離部5で実行されるITU−T勧告H.221がインプリメントされていることを示している。
【0039】
呼が確立されると、システム制御部2はマルチメデイア多重・分離部5を制御し、マルチフレーム同期信号の送出を行いマルチフレーム同期を確立する。更に、システム制御部2はITU一T勧告H.242に従いマルチメデイア多重・分離部5を制御して能力通知を行い、交信モードを確立する。これは、H.221上のBAS信号上で行い、共通能力で必要なチャネルの設定、ビットレートの割り当てを行う。本実施例では、音声、動画、デー夕(MLP)の3つのチャネルがアサインされる。交信モードが確定すると、各チャネルは各々独立したデータとして取り扱う事が可能となり、テレビ会議としての動作を開始する。
【0040】
以上の手順が、各テレビ会議端末と、多地点テレビ会議制御装置21の各通信チャネルとの間で行われることにより、多地点テレビ会議制御装置21を介して多地点テレビ会議が可能となる。
【0041】
なお、動画データの通信帯城を送信、受信とで非対称1:4に設定する為には、ダミーのデータチャネル(LSD)を確立する。例えば、回線の通信帯城がISDNのBRI:128kbpsであったとすると、
受信側 : 3.2K(FAS/BAS)+6.4K(MLP)+64K(音声)+54.4K(動画)
送信側 : 3.2K(FAS/BAS)+6.4K(MLP)+64K(音声)+40K(LSD)+14.4K(動画)
といった設定を行い、送信側の動画データの通信帯域(14.4K)を、送信側の動画データの通信帯域(54.4K)の約4分の1に設定し、残りの約4分の3(40k)をダミーのLSDに設定する。
【0042】
しかしながら、上記の例でも明らかなように、LSDの取り得る通信帯域は、任意の容量を選択することはできず、予め決められたものの中から選択するしかない(ITU−T勧告H.221参照)ため、通信帯域からその他のデータに配分される通信容量を差し引いた残りの通信帯域が配分される動画データには、正確に1:4の通信帯域を設定する事はできない。
【0043】
テレビ会議が起動されると、システム制御部2は、音声符号・復号化部8及び動画符号・復号化部13を起動し、音声、動画、及びデータの双方向通信が可能となる。
【0044】
データチャネル(MLP)上では、ITU−T勧告草案T.120シリーズに規定されている会議運営にまつわる各種データの授受が行われる。データチャネル上のデータは、マルチメデイア多重・分離部5(多地点テレビ会議制御装置21側では24、以下同)で音声、動画データと分離、合成される。システム制御部2(あるいは22)は、マルチメディア多重・分離部5(あるいは24)へデータの読み出し、書き込みを行い、上記勧告草案で示される各プロトコルは、システム制御部2(あるいは22)上において実行される。
【0045】
テレビ会議終了時には、システム制御部2は、音声符号・復号化部8及び動画符号・復号化部13を停止すると共に、ISDNインターフェイス部4を制御し図5に示した手順に従い呼を解放する。
【0046】
ユーザは、これまで述べた各動作(発呼、会議終了)の起動を、コンソール17を操作して行う。入力された操作データは、ユーザーインターフェイス制御部16を介してシステム制御部2へ通知される。システム制御部2は、操作データを解析し、操作内容に応じた動作の起動あるいは停止を行うと共に、ユーザーへのガイダンスの表示データを作成し、ユーザーインターフェイス制御部16を介して、コンソール17上へ表示させる。
【0047】
多地点テレビ会議制御装置21側では、上述した様な手順で、各通信チャネル毎に1つのテレビ会議端末と接続し、多地点間でのテレビ会議を運営する。なお、上述した例では、テレビ会議端末側からの発呼により接続する例について説明したが、あらかじめ定められた時刻に定められたテレビ会議端末へ多地点テレビ会議制御装置21側から発呼し、接続することもできる。
【0048】
次に、音声、動画のマルチプレクスの処理について説明する。図4は、多地点テレビ会議制御装置21の音声・動画マルチプレクス部30の構成を示している。同図において、101は各通信チャネルからのデコードされた音声データの音量レベルを監視し、どのチャネル(テレビ会議通信端末)からの音量レベルが最大であるかを検出する話者検出部、102は各通信チャネルからの音声データに重みづけを行ってミキシングを行う音声ミキシング部、103はマトリクススイッチからなり、各通信チャネルからの音声データ及び音声ミキシング部102からのミキシングデータを各通信チャネルに配信する音声切替部、104は各通信チャネルからの動画データ(デコードはされておらず、符号データのまま)をITU−T勧告草案T128の13.4.3項に示すような方法により合成を行うアレイプロセッサ部、105はマトリクススイッチからなり、各通信チャネルからの動画データ及びアレイプロセッサ部104からの合成データを各通信チャネルに配信する動画切替部である。
【0049】
システム制御部22は、ITU−T勧告草案T.120シリーズのプロトコルに従って、または/及び、システム制御部22にあらかじめ設定されているパラメータに基づく適応制御によって、音声、動画の合成形態(音声ミキシング部102における各チャネルの重みづけ、アレイプロセッサ部104における動画の合成位置、形状、音声切替部103における配信形態、動画切替部105における配信形態)を決定して、各部に設定する。また、上記合成形態の決定要因として話者の特定を行う必要のある場合には、話者検出部101から話者と判別されたチャネル番号(端末番号)を読み出し、要因として使用する。
【0050】
一例として、9つのテレビ会議端末が接続され会議を行っている際に、話者として端末番号2が、また直前の話者として端末番号3が検出されていた場合の、各チャネルへの出力データの例を図6に示す。また、このときの音声ミキシング部102での合成形態(比率)の例を図7に、アレイプロセッサ部104での合成形態を図8に示す。
【0051】
図8ではまた、画像切りだしを伴うアレイプロセッサ部104での処理の一例を示している。アレイプロセッサでは、送信する画像フォーマットに対して1/4の画像(縦横とも1/2)の画像を受信して合成を行うが、この例では更に受信した画像の一部を切り出して合成している。ここでは、送信がFCIF、受信がQCIFフォーマットの例を示している。図中「MB」とあるのはマクロブロックを示しており、切りだし、合成はこのMBを最小単位として処理される。
【0052】
符号データのまま(デコードせずに)図8に示すような画像の合成を行うには、ITU−T勧告H.261におけるフレーム構造中の各層でのアドレス情報を書き換える必要がある。また、量子化ステップサイズの値も、必要に応じて(この値は必ずしもMB層で付加されていないため、GOB層で付加された値や前にMB層で変更された値を管理し、合成位置でのGOB層や前の値と比較して必要に応じて付加する)書き換える。動きベクトルについては画像中の切りだし領域外が指し示された場合に参照する術を持たない為、付加する事はできない(テレビ会議端末側で全てのフレームを動きベクトル無しで符号化する)。
【0053】
次に、本発明に係るテレビ会議システムにおけるいくつかの動作手順について、各実施形態に分けて説明する。
【0054】
先ず第1実施形態ついて説明する。第1実施形態では、多地点テレビ会議制御装置装置は、アレイプロセッサで合成処理を行う際には、テレビ会議端末へ切りだし領域を通知し、テレビ会議端末は、通知された切りだし領域に基づいて動きベクトル付加領域を設定して動画の符号化を行う。
【0055】
切り出し領域の通知は、アレイプロセッサ部104の起動時及び同部での合成形態の変更時に、H.221上のBASコマンド(MBE)を用いて通知する(切りだしを行わない1フレーム全体を使用する場合にも通知は行う)。そのため、第1実施形態では、図5に示した能力交換の際にMBE能力有りとして能力交換を行う。(他の方法としてMLP上のプロトコルを用いても良い。)
【0056】
多地点テレビ会議制御装置21からの切りだし領域の通知に応じてテレビ会議端末が動きベクトル付加領域を設定して動画の符号化を行う処理の手順について図9を参照して説明する。なお、多地点テレビ会議制御装置装置に回線を介して接続されるテレビ会議端末の代表として、テレビ会議端末1についてのみ説明するが、その他のテレビ会議端末についても同様である(以後説明する実施形態においても同様である)。
【0057】
図9において、テレビ会議端末1は、多地点テレビ会議制御装置21からBASを受信すると、システム制御部2がそれをマルチメデイア多重・分離部5から読み込み、それが切りだし領域の通知かどうかをチェックする(判断1001)。
【0058】
図10にその場合のBASコマンドの例を示す。同図において、最初のデータはMBEの開始を示すH.221に規定されたデータ(コマンド:0xF9)、続いてデータのバイト数(5byte)、データが切りだし領域通知であることを示す識別子(0x1D)、切りだし領域を示すデータとなっている。切りだし領域を示すデータは、4角形の4頂点のうちの1つ(左上の頂点)を切り出し開始位置としてそのx座標及びy座標をマクロブロック(MB)単位で指定するためのデータと4角形の大きさをx座標及びy座標方向のマクロブロック(MB)単位の長さで指定するためのデータにより構成されている。
【0059】
さて、図9の手順において、受信したBASが切りだし領域の通知であると(判断1001のYes)、システム制御部2は、動きベクトル情報の付加領域を判定する(処理1002)。
【0060】
設定する付加領域は、
(1)切りだし領域より1MB分画像の内側の領域を動きベクトル付加領域とする。
(2)ただし、切りだし領域が画像領域の縁面に接する場合には、その辺については切りだし領域と同一とする。
の2点の法則に従って判定する。
【0061】
図11に画像切りだし領域と動きベクトル付加領域の関係について示す。切り出し領域の辺縁のマクロブロックは、その動きベクトルを求めるために切り出し領域外を参照する場合があるため、多地点テレビ会議制御装置21において、動きベクトルの復号化を保証するために、同図(a)に示すように、動きベクトルの付加領域は、切り出し領域の1マクロブロック幅分の辺縁を除外した領域としている。これより、多地点テレビ会議制御装置21においては、テレビ会議端末で付加された動きベクトルを確実に復号化できる(上記(1)の場合)。
【0062】
また、同図(b)、(c)及び(d)の例が、上述した(2)の場合にあたり、切り出し領域のいずれかの辺が、元の画像のいずれかの辺と接する場合は、その接する部分のマクロブロックには、元々動きベクトルは付加されていないため、その接する部分のマクロブロックは、動きベクトル付加領域とはしない。
【0063】
さて、図9の手順において、処理1002により上記したように動きベクトル付加領域を判定したシステム制御部2は、判定した動きベクトル付加領域を動画符号・復号化部13に設定する(処理1003)。
【0064】
これにより、アレイプロセッサにより画像切り出しを伴う画像合成を行う際にも、動きベクトル情報を使用して画質の向上を図ることができる。
【0065】
次に、第2実施形態について説明する。本実施形態では、多地点テレビ会議制御装置21で行われる画像合成の方式をテレビ会議端末へ通知し、テレビ会議端末は、通知された方式に基づいて符号化された動画データに所定量の無効情報を付加して送信する。
【0066】
切り出し領域の通知は、通信の開始時及び音声・動画マルチプレクス部30での合成方式の変更時に、H.221上のBASコマンド(MBE)を用いて通知する(合成を行わない場合にも通知は行う)。そのため、第2実施形態では、図5に示した能力交換の際にMBE能力有りとして能力交換を行う。(他の方法としてMLP上のプロトコルを用いても良い。)
【0067】
第2実施形態の処理手順について、図12を参照して説明する。同図において、、テレビ会議端末1は、BASを受信すると、システム制御部2がそれをマルチメディア多重・分離部5から読み込み、それが合成方式の通知かどうかをチェックする(判断2001)。
【0068】
図13に、その場合のBASコマンドの例を示す。同図において、最初のデータはMBEの開始を示すH.221に規定されたデータ(コマンド)、続いてデータのバイト数、データが合成方式通知であることを示す識別子、合成方式を示すデータとなっている。
【0069】
さて、図12に示す手順において、受信したBASが合成方式の通知であると(判断2001のYes)、システム制御部2は、あらかじめ記憶されている図14に示すような、合成方法に対応した評価値Qを判定する(処理2003)。そして、システム制御部2は、判定して得た評価値から付加すべき無効情報量Iinvを算出する(処理2003)。
【0070】
無効情報量Iinvは、動画の送信伝送帯域をBtx、受信伝送帯域をBrx、評価値をQとし、以下の式1で示される。
Iinv=Btx−(Brx×Q)/100 −(式1)
【0071】
なお、図14において、トランスコーダでの評価値が80となっているのは、トランスコードの際の縮小または/及び切りだしの際の画像の高周波成分の増加に伴ってフレームレートが落ちてしまわないように、あらかじめ端末からの送信時に情報量を削減してしまうような動作を想定している。また、マルチプレクでの評価値は、4つのソース画像がマルチプレクスで処理される場合を想定している。
【0072】
さて、システム制御部2は、算出した無効情報量Iinvを動画符号化・復号化部13に設定する(処理2004)。動画符号化・復号化部13における無効情報の付加の方法には、ITU−T勧告H.261で規定されている2つの方法(マクロブロックフィル/フィルビット挿入)のうちの、何れかあるいは両方を使用する。
【0073】
以上の手順により、多地点テレビ会議制御装置21における画像合成方式に応じて、多地点テレビ会議制御装置21の動画送信バッファ27がオーバーフローしないように、テレビ会議端末1側で本来の動画データに付加する無効情報を適応的に増減させるため、多地点テレビ会議制御装置21における動画送信バッファのオーバーフロー回避することができる。
【0074】
次に第3実施形態について説明する。本実施形態では、アレイプロセッサ(あるいはマルチプレクス)により画像合成が行われている際に、動画の送信バッファのオーバーフローを避ける為に図15に示す手順の処理を行う。
【0075】
同図において、通信中、アレイプロセッサ(あるいはマルチプレクス)によって画像合成が開始されると、多地点テレビ会議制御装置のシステム制御部22は、各通信チャネルの動画送信バッファ27の蓄積量を監視する(処理3001、判断3002のNoループ)。
【0076】
所定量以上の蓄積量が検出されると(判断3002のYes)、システム制御部22は、画像合成のソースとなっている通信チャネルの動画受信バッファ29を検索する(処理3003)。INTRAモード(フレーム内での符号化処理)で符号化されているマクロブロック(MB)を検出すると(判断3004のYes)、システム制御部22は、そのMBの合成後の画像位置を求め、処理3001で検出した動画送信バッファ27から、同じ画像位置の動画データを削除する(処理3005)。
【0077】
システム制御部22は、以上の処理3003〜3005までの処理を、ソースとなっている全通信チヤネルに対して繰り返し行う(判断3006のNoループ)。さらに、システム制御部22は、判断3002で検出した動画送信バッファ27の蓄積量を確認し(判断3007)、改善されていなければ(判断3007のNo)(まだ蓄積量が所定量以上であったら)従来のバツファオーバーフロ一のエラー処理(例えば、動画送信バッファ27をクリアし、ソースとなっている全通信チャネル(テレビ会議端末)に対してVCUコマンドを発行する)を行う(処理3008)。
【0078】
これにより、多地点テレビ会議制御装置21でアレイプロセッサにより画像合成を行う際に、送信バッファの蓄積量が所定量以上になると、受信バッファからINTRA−MBのデータを検索し、合成画像上の同位置のデータが送信バッファから削除されるため、動画送信バッファ27のオーバーフローを回避することができる。
【0079】
次に、第4実施形態について説明する。本実施形態では、アレイプロセッサにより画像合成が行われている際に、テレビ会議端末からのVCUコマンドを受信すると、そのレスポンスとして図16に示す手順の処理を行う。
【0080】
同図において、通信中、アレイプロセッサによって画像合成が開始されると、多地点テレビ会議制御装置21のシステム制御部22は、画像合成された動画を送信している各通信チャネルのマルチメディア多重分離部24のC&I符号(ITU−T勧告H.230参照:VCUコマンドはC&I符号の一つである)を読み出し、監視する(処理4001及び判断4002のNoループ)。
【0081】
VCUコマンドが検出されると(判断4002のYes)、システム制御部22は、画像合成のソースとなっている全通信チャネル(テレビ会議端末)に対してVCUコマンドを発行する(全通信チャネルのマルチメデイア多重・分離部24にVCUコマンドのC&I符号を書き込む)(処理4003)。
【0082】
さらにシステム制御部22は、アレイプロセッサ部104に記憶画像データの送信を指示して、アレイプロセッサ部104は、あらかじめ同部の中の不揮発性メモリ(ROM等)に記憶されている画像データ(このデータは1フレーム分の画像データで、INTRAモードで符号化されている)を出力すると共に、画像合成の処理を停止する(処理4004)。その後、システム制御部22は画像合成のソースとなっていた全通信チャネルの動画データを監視し(処理4005、判断4006のNoループ)、INTRAフレームを検出すると(判断4006のYes)、その通信チャネルの画像合成を再開する(処理4007)。
【0083】
以上の処理4005ないし4007の処理を、画像合成のソースとなっていた全通信チャネルの画像合成が再開されるまで繰り返す(判断4008のNoループ)。
【0084】
以上の処理中における、テレビ会議端末側での画像の変化を、図17に示す。同図において、(A)は上述した図16に示す手順における処理4004での画像、(B)は処理4005ないし4007で一部の通信チャネルの画像合成が再開されている画像、(C)は全ての画像合成が再開されている画像(END)を示している。
【0085】
これにより、多地点テレビ会議制御装置21がテレビ会議端末からVCUコマンドを受信した場合には、他のテレビ会議端末にVCUコマンドを発行すると共に、一旦あらかじめ記憶されているINTRAフレームの画像データを送信するため、多地点テレビ会議制御装置21において合成される画像間の遅延差の発生を回避することができる。まは、テレビ会議端末における、画像のロックあるいは画像乱れを回避することができる。
【0086】
次に、第5実施形態について説明する。本実施形態では、アレイプロセッサにより画像合成が行われている際に、そのソースとなっている通信チャネルで伝送エラーを検出した際に、そのレスポンスとして図18に示す手順の処理を行う。
【0087】
同図において、通信中、アレイプロセッサによって画像合成が開始されると、多地点テレビ会議制御装置21のシステム制御部22は、画像合成のソースとなっている各通信チャネルの動画エラー訂正・検出部28のエラー情報を読み出し、監視する(処理5001、判断5002のNoループ)。訂正不能な伝送エラーが検出されると(判断5002のYes)、システム制御部22は、エラーを検出した通信チャネル(テレビ会議端末)に対してVCUコマンドを発行する(通信チャネルのマルチメデイア多重・分離部24にVCUコマンドのC&I符号を書き込む)(処理5003)。
【0088】
さらにシステム制御部22は、アレイプロセッサ部104に記憶画像データの合成を指示して、アレイプロセッサ部104は、あらかじめ同部の中の不揮発性メモリ(ROM等)に記憶されている画像データ(このデータは1フレーム分の画像データで、INTRAモードで符号化されている)をエラーを検出した通信チャネルの画像データとして画像合成を行う(処理5004)。その後、システム制御部22はエラーを検出した通信チヤネルの動画データを監視し(処理5005、判断5005のNoループ)、INTRAフレームを検出すると(判断5006のYes)、その通信チャネルから受信したデータによる画像合成を再開する(処理5007)。
【0089】
以上の処理中における、テレビ会議端末側での画像の変化を、図19に示す。同図において、(A)は上述した処理5004での画像、(B)は、処理5007において受信したデータによる画像合成が再開されている画像(END)を示している。
【0090】
これにより、多地点テレビ会議制御装置21がテレビ会議端末からの動画データに伝送エラーを検出した場合には、テレビ会議端末にVCUコマンドを発行すると共に、一旦あらかじめ記憶されているINTRAフレームの画像データを合成するため、テレビ会議端末における、画像乱れを回避することができる、また、テレビ会議端末において、ユーザーに画像更新中であることを明示することができる。
【0091】
第5実施形態は、上記した利点を有するが、あるテレビ会議端末からの受信動画データにエラーが発すると、多地点テレビ会議制御装置21が、あらかじめ記憶してある符号化された画像データを、エラーを検出した受信動画データの代わりに伝送する場合に、その画像データのサイズが一定であると(1つのテレビ会議端末に割り当てられている(帯域/フレームレート)以上であると)伝送バッファがオーバーフローしてしまう(アレイプロセッサでは、フレームレートを落とす(フレームスキップにより情報を削減する)ことができないため)。
【0092】
その問題を解決する、第6実施形態にいつて以下説明する。本実施形態では、第5実施形態に係る図18に示した処理手順における処理5004で使用する画像データとして、それぞれデータ長の異なる複数の画像データを持ち、動画送信の伝送レートと合成数に従って適宜選択して使用する。
【0093】
図20に記憶画像データのデータ長の例を示す。多地点テレビ会議制御装置21のアレイプロセッサ部104には図20に示すような複数のデータ長の画像データが、画像データ番号に対応してあらかじめ同部の中の不揮発性メモリ(ROM等)に記憶されている。なお、これらの画像データは内容は同一のもので、符号化における圧縮率が異なる(精細度が異なる)ものである。
【0094】
システム制御部22は、図18に示す処理5004においてアレイプロセッサ部104に記憶画像データの合成を指示する際に、(動画送信に割り当てられている帯域/合成数(画像合成のソースの数))を算出し、それを基に、あらかじめシステム制御部22内に記憶されている図20に示すテーブルを参照して、使用する画像データ番号を決定してアレイプロセッサ部104に通知する。アレイプロセッサ部104は、通知された画像データ番号に従って、画像データを合成し出力する。
【0095】
なお、第6実施形態では、フレームレートが15fps固定の場合について示したが、フレームレートもオーバーフローの要因となるため、これに適応する複数の画像データを持つ事も有効である。同一内容で圧縮率の異なる複数の画像データを記憶している例について示したが、画像内容そのものを異なるものとし、同一の圧縮率でデータ長の異なるものを記憶しておいても良い。
【0096】
【発明の効果】
請求項1に係る発明によれば、多地点テレビ会議制御装置において符号化されたままの動画情報を、画像切り出しを伴って画像合成を行う際には、画像の切りだし領域を各テレビ会議端末通知し、各テレビ会議端末では、通知された画像の切りだし領域に基づいて動きベクトルの付加領域を設定し、その付加領域にのみ動くベクトル情報を付加するため、符号化されたままの動画情報を、画像切り出しを伴って画像合成を行う際にも動きベクトル情報を使用して画質の向上を計ることができる。また、いわゆるアレイプロセッサにより画像切りだしを伴う画像合成とスイッチングサービスとを併用して運用することができる利点もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るテレビ会議システムの構成を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態に係るテレビ会議端末のブロック構成を示す図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る多地点地点テレビ会議制御装置のブロック構成を示す図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る多地点地点テレビ会議制御装置のの音声・動画マルチプレクス部30の構成を示している。
【図5】本発明の実施の形態に係るテレビ会議システムの基本的な動作を示す図である。
【図6】各通信チャネルへ出力される音声及び動画データの例を示す図である。
【図7】音声ミキシング部での各通信チャネル別の重み付けの合成形態(比率)の例を示す図である。
【図8】アレイプロセッサ部での画像合成形態及び、画像切り出しを伴うアレイプロセッサ部での処理の一例を示す図である。
【図9】本発明に係るテレビ会議システムにおける第1実施形態の処理手順を示すフローチャートである。
【図10】第1実施形態に係る処理手順におけるBASコマンドの一例を示す図である。
【図11】第1実施形態に係る画像切りだし領域と動きベクトル付加領域の関係について示す図である。
【図12】本発明に係るテレビ会議システムにおける第2実施形態の処理手順を示すフローチャートである。
【図13】第2実施形態に係る処理手順におけるBASコマンドの一例を示す図である。
【図14】第2実施形態に係る処理手順における合成方法と評価値との対応例を示す図である。
【図15】本発明に係るテレビ会議システムにおける第3実施形態の処理手順を示すフローチャートである。
【図16】本発明に係るテレビ会議システムにおける第4実施形態の処理手順を示すフローチャートである。
【図17】第4実施形態に係る処理手順におけるテレビ会議端末側での画像の変化を示す図である。
【図18】本発明に係るテレビ会議システムにおける第5実施形態の処理手順を示すフローチャートである。
【図19】第4実施形態に係る処理手順におけるテレビ会議端末側での画像の変化を示す図である。
【図20】第5実施形態に係る記憶画像データのデータ長の一例を示す図である。
【符号の説明】
1、19、20 テレビ会議端末
2 システム制御部
3 磁気ディスク装置
4 ISDNインターフェイス部
5 マルチメデイア多重・分離部
6 マイク
7 音声入力処理部
8 音声符号・復号化部
9 音声出力処理部
10 スピーカ
11 ビデオカメラ
12 映像入力処理部
13 動画符号化・復号化部
14 映像出力処理部
15 モニター
16 ユーザーインターフェイス制御部
17 コンソール
18、31 ISDN回線
22 システム制御部
23 ISDNインターフェイス部
24 マルチメデイア多重・分離部
25 音声符号・復号化部
26 動画訂正符号生成部
27 動画送信バッファ
28 動画エラー訂正・検出部
29 動画データ受信バッファ
30 音声・動画マルチプレクス部
101 話者検出部
102 音声ミキシング部
103 音声切替部
104 アレイプロセッサ部
105 動画切替部

Claims (1)

  1. 複数の地点に設けられたテレビ会議端末を多地点テレビ会議制御装置に接続し、前記各テレビ会議端末から多地点テレビ会議制御装置に符号化された動画情報を伝送するとともに、前記多地点テレビ会議制御装置が前記各テレビ会議端末からの動画情報の一部を切り出して得た切り出し領域を合成し、その合成動画情報を各テレビ会議端末へ送信する多地点テレビ会議システムにおいて、
    前記多地点テレビ会議制御装置は、前記切り出し領域を前記各テレビ会議端末へ通知する手段を備える一方、
    前記各テレビ会議端末は、前記多地点テレビ会議制御装置から通知された前記切り出し領域に基づいて動きベクトル情報の付加領域を設定する手段と、その設定された付加領域にのみ動きベクトル情報を付加して前記多地点テレビ会議制御装置に送信する手段とを備えたことを特徴とする多地点テレビ会議システム。
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