JP3554265B2 - 缶容器の製造方法 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、缶容器の製造方法、詳しくは、内容物使用済の缶容器の缶底が容易に缶胴から分離することができる缶容器の製造方法に係る技術分野に属する。
【0002】
【発明の技術的背景】
使用済みの缶容器は、押潰して偏平化し嵩ばりをなくした状態で資源リサイクル処理設備などに持込むとが有効なることは述べるまでもない。しかし、缶容器は、缶胴と缶底との強固な巻締めにより保形されているため、簡単に押潰し偏平化することはできず、このことから押潰さずにそのまま資源リサイクル処理設備に持込まれるため、リサイクル処理設備側としては膨大な広さの堆積スペースを確保する必要性に迫られるという課題があった。
【0003】
【従来の技術】
このような課題を解決するために従来では、次に述べるような発明がなされている。即ち、缶胴の周縁と弾性シール材を有する缶底の周縁とを内巻状に巻締め固定する形式の缶容器において、缶底の周縁に切込みにより分割せる多数の起立姿勢の巻締め片を形成し、この各巻締め片を、缶胴の下部周縁に夫々独立的に巻締めしたものである。(特許第2807971号公報,特開平9−276963号公報参照)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このような缶容器にあっては、缶底の周縁に1個又は複数の起立姿勢の巻締め片を設け、これと缶胴周縁とを巻締状に巻締めるため、巻締め片の存在個所は強力な巻締め固定部が形成され、巻締め片の無い部分は弱く巻締めされるので、缶容器の使用後はこの弱い底部を強打することによって缶底は容易に缶胴から離れて両者を分解し、缶胴部は足踏操作などにより偏平に変形処理することが可能ではあるが、缶容器の製作時において、缶底に所要の巻締め片を形成することはその分構造が煩雑となる。
【0005】
本発明の目的は、通常通りの缶胴と缶底を用いて巻締めするに当たり、部分的に通常の巻締めに要するU字形溝を用いるとともに、その他の部分を深いU字形溝を用いて缶底周縁部を巻締め固定することにより強弱の巻締め部を形成し、用済み後の缶胴と缶底の分離を容易とすることにある。
【0006】
(削除)
【0007】
(削除)
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、缶胴の周縁と弾性シール材を有する缶底の周縁とをU字形溝を備えた缶胴受金型及び内カール金型により内巻状に巻締め固定する缶の製造方法において、両金型に形成せるU字形溝の一部に通常若しくはこれより浅いU字形溝を形成するとともに、他の残りのU字形溝をこれより深いU字形溝に形成した両金型を使用して全巻締めしたことにより達成される。
【0009】
上記目的は、請求項1記載の缶の製造方法において、通常若しくはこれより浅いU字形溝を複数個所に設けた両金型を使用して全巻締め形成したことにより達成される。
【0010】
【発明の実施の形態】
次に、図面について本発明実施の形態について説明する。
【0011】
本発明の主たる要旨は実施の形態(1)に示すように、缶胴1の周縁1aと弾性シール材2を有する缶底3の周縁3aとを内巻状に巻締め固定する形式の缶容体Aにおいて、缶胴1に対する缶底3の全巻締め部の一部を通常若しくはこれより強い巻締め手段により巻締めした強巻締め部Xを形成し、他の残りの巻締め部をこれより弱い巻締め手段により巻締めした弱巻締め部Yに形成したものである。即ち、強巻締め部Xとは図2Aに示すように、通常若しくはこれより強い巻締め手段により巻締め形成するとともに、残りの弱巻締め部Yを図2Bに示す如く、これより弱い巻締め手段により巻締め形成したものである。
【0012】
強巻締め部Xと弱巻締め部Yを形成する手段としては、図3に示す缶容体Aの製缶手段Bがある。製缶手段Bの構成は、缶容体Aの上部となる巻締め用のU字形溝4aを缶胴1の外周部に設けた外カール金型4の上部に、これより稍径小とし、かつ、上部に缶底3が乗載される円柱構造の缶胴受金型5が定位置に設けられる。この缶胴受金型5の上部には、缶胴1の周縁1aと缶底3の周縁3a部を巻締めるための内カール金型6が上下動可能に設けられており、この内カール金型6の下面一部には、通常製缶用の深さを通常の浅く形成したU字形溝6aが円形に形成されている。そして、通常製缶用の深さを有するU字形溝6aの巻締め手段によれば、図3で示すように、一部が通常製缶用の深さをもつU字形溝5aに対しては図2aに示すような強巻締め部Xが施され、一方、このU字形溝5aより深く形成した残りのU字形溝5bの巻締め手段では、巻締めに不足が生じることから図2bに示すような弱巻締め部Yが得られる。
【0013】
この実施の形態(1)によれば、各図から明らかなように、缶容体A内に生ずる強巻締め部Xは短く突出し、弱巻締め部Yの突出量は大きく形成され、X,Y間には数mmの段差が生じることから、強巻締め部Xの長さは缶径によりその長さは異なる。
【0014】
実施の形態(2)を図面について述べると、図1に示す缶容体Aにおける内巻締め部の突出量は強,弱巻締め部X,Yによって数等分され、強,弱巻締め部X,Yの境部はゆるやかな斜面によって形成されるとともに、前記長いU字形溝5bによって上方に突出形成された弱巻締め部Yの長さが強巻締め部Xより数mm上方に長く形成される。
【0015】
図2a,bに示すように、図2aに示す強巻締め部XのU字形溝5aは通常若しくはそれより少し浅く突出形成されているため、通常手段の内カール金型6を、缶胴受5上に存在する缶胴1と缶底3の周縁1a,3aからなる巻締め部に押上げ巻締めする時には、通常又はそれ以上の巻締めがなされその突出高さは低い。これに対して深いU字形溝5bによる巻締め手段は、図2bに示す如く弱い巻締め押圧となるためにその押圧度は弱いことから、その高さは高くなり、その差分だけ缶部の弱巻締め部Yは高く内方に突出する。
【0016】
図4に示す本願発明の缶容体Aの切断展開図に示すように、その表現は極端ではあるが、缶底部の巻締最低部には平らな底部が表現されるとともに、缶容器Aの内部には強,弱巻締め部X,Yの突出量の差が明確に示されている。尚、本願発明の主旨は図示のものに特定されるものではない。
【0017】
次に、実施の形態(3)に示すように、缶胴1の周縁1aと弾性シール材2を有する缶底3の周縁3aとを内巻状に巻締め固定する形式の缶容体Aにおいて、缶胴1に対する缶底3の全巻締め部の一部を通常若しくはこれより強い巻締め手段により巻締めした強巻締め部Xを形成し、他の残りの巻締め部をこれより弱い巻締め手段により巻締めした弱巻締め部Yに形成したものである。即ち、強巻締め部Xとは図6Aに示すように、通常若しくはこれより強い巻締め手段により巻締め形成するとともに、残りの弱巻締め部Yを図6Bに示す如く、これより弱い巻締め手段により巻締め形成したものである。
【0018】
強巻締め部Xと弱巻締め部Yを形成する手段としては、図7に示す缶容体Aの製缶手段Bがある。製缶手段Bの構成は、缶容体Aの上部となる巻締め用のU字形溝4aを外周部に設けた外カール金型4の上部に、これより稍径小とし、かつ、上部に缶底3が乗載される円柱構造の缶胴受金型5が定位置に設けられる。この缶胴受金型5の上部には缶底3を受けるU字形溝5aが均等な深さで形成されているとともに、缶胴1の周縁1aと缶底3の周縁3a部を巻締めるための内カール金型6が上下動可能に設けられており、この内カール金型6の下面一部には、通常製缶用の深さ若しくはこれより浅く形成したU字形溝6aと、残りをこれより深いU字形溝6bが夫々形成されている。そして、通常製缶用の深さ若しくはこれより浅いU字形溝6aの巻締め手段によれば図6aに示すような強巻締め部Xが施され、一方、これより長尺としたU字形溝6bの巻締め手段では、巻締めに不足が生じることから図6bに示すような弱巻締め部Yが得られる。
【0019】
この実施の形態(3)によれば、各図から明らかなように、缶容体Aの下方に突出形成される強,弱巻締め部X,Yに数mmの段差が生じることから、強巻締め部Xの長さは缶径によりその長さは異なる。
【0020】
実施の形態(4)を図面について述べると、図5に示す缶容体Aにおける内巻締め部の下方への突出量は強,弱巻締め部X,Yによって数等分され、強,弱巻締め部X,Yの境部は斜面によって形成されるとともに、前記長いU字形溝6bによって形成された弱巻締め部Yの長さが強巻締め部Xより数mm長く下方に形成される。
【0021】
図6a,bに示すように、図6aに示す強巻締め部XのU字形溝6aは通常若しくはそれより少し浅く形成されているため、通常手段の内カール金型6を、缶胴受5上に存在する缶胴1と缶底3の周縁1a,3aからなる巻締め部に押下巻締めする時には、通常又はそれ以上の巻締めがなされその高さは低い。これに対して深いU字形溝6bによる巻締め手段は、図6bに示す如く弱い巻締め押圧となるためにその押圧度は弱いことから、その高さは高くなり、その差分だけ缶部の巻締め部Yは高く下方に突出する。
【0022】
図8に示す本願発明の缶容体Aの切断展開図に示すように、その表現は極端ではあるが、缶底部の巻締め度には強,弱巻締め部X,Yが明確に示されている。
【0023】
【発明の効果】
上述のように本発明の構成によれば、次のような効果が得られる。
【0024】
(削除)
【0025】
(削除)
【0026】
請求項1によれば通常の製缶時において、缶胴受金型及び内カール金型の一部に通常若しくはこれより浅いU字形溝を形成し、他の残りのU字形溝をこれより深いU字形溝に形成することにより、全巻締め部の一部に強巻締め部を形成することができる。
【0027】
請求項2によれば、浅いU字形溝を複数個所設け、例えばこれを等間隔毎に付設することにより、全巻締め部に対して等間隔毎に強巻締め部が形成された缶容体が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明により得られた缶容体の一部切欠正面図である。
【図2】aは図1のa−a線の断面で、強巻締め部Xの断面図、bは図1のb−b線の断面で、弱巻締め部Yの断面図である。
【図3】本願発明の缶製造装置を示す縦断正面図である。
【図4】缶容体の展開説明図である。
【図5】缶容体の斜視図である。
【図6】aは図1のa−a線の断面で、強巻締め部Xの断面図、bは図1のb−b線の断面で、弱巻締め部Yの断面図である。
【図7】本願発明の缶製造装置を示す縦断正面図である。
【図8】缶容体の展開説明図である。
【符号の説明】
A 缶容体
B 製缶手段
X 強巻締め部
Y 弱巻締め部
1 缶胴
1a 周縁
2 弾性シール材
3 缶底
3a 周縁
4 外カール金型
4a U字形溝
5 缶胴受
5a 浅いU字形溝
5b 深いU字形溝
6 内カール金型
6a 浅いU字形溝
6b 深いU字形溝
【発明の属する技術分野】
本発明は、缶容器の製造方法、詳しくは、内容物使用済の缶容器の缶底が容易に缶胴から分離することができる缶容器の製造方法に係る技術分野に属する。
【0002】
【発明の技術的背景】
使用済みの缶容器は、押潰して偏平化し嵩ばりをなくした状態で資源リサイクル処理設備などに持込むとが有効なることは述べるまでもない。しかし、缶容器は、缶胴と缶底との強固な巻締めにより保形されているため、簡単に押潰し偏平化することはできず、このことから押潰さずにそのまま資源リサイクル処理設備に持込まれるため、リサイクル処理設備側としては膨大な広さの堆積スペースを確保する必要性に迫られるという課題があった。
【0003】
【従来の技術】
このような課題を解決するために従来では、次に述べるような発明がなされている。即ち、缶胴の周縁と弾性シール材を有する缶底の周縁とを内巻状に巻締め固定する形式の缶容器において、缶底の周縁に切込みにより分割せる多数の起立姿勢の巻締め片を形成し、この各巻締め片を、缶胴の下部周縁に夫々独立的に巻締めしたものである。(特許第2807971号公報,特開平9−276963号公報参照)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このような缶容器にあっては、缶底の周縁に1個又は複数の起立姿勢の巻締め片を設け、これと缶胴周縁とを巻締状に巻締めるため、巻締め片の存在個所は強力な巻締め固定部が形成され、巻締め片の無い部分は弱く巻締めされるので、缶容器の使用後はこの弱い底部を強打することによって缶底は容易に缶胴から離れて両者を分解し、缶胴部は足踏操作などにより偏平に変形処理することが可能ではあるが、缶容器の製作時において、缶底に所要の巻締め片を形成することはその分構造が煩雑となる。
【0005】
本発明の目的は、通常通りの缶胴と缶底を用いて巻締めするに当たり、部分的に通常の巻締めに要するU字形溝を用いるとともに、その他の部分を深いU字形溝を用いて缶底周縁部を巻締め固定することにより強弱の巻締め部を形成し、用済み後の缶胴と缶底の分離を容易とすることにある。
【0006】
(削除)
【0007】
(削除)
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、缶胴の周縁と弾性シール材を有する缶底の周縁とをU字形溝を備えた缶胴受金型及び内カール金型により内巻状に巻締め固定する缶の製造方法において、両金型に形成せるU字形溝の一部に通常若しくはこれより浅いU字形溝を形成するとともに、他の残りのU字形溝をこれより深いU字形溝に形成した両金型を使用して全巻締めしたことにより達成される。
【0009】
上記目的は、請求項1記載の缶の製造方法において、通常若しくはこれより浅いU字形溝を複数個所に設けた両金型を使用して全巻締め形成したことにより達成される。
【0010】
【発明の実施の形態】
次に、図面について本発明実施の形態について説明する。
【0011】
本発明の主たる要旨は実施の形態(1)に示すように、缶胴1の周縁1aと弾性シール材2を有する缶底3の周縁3aとを内巻状に巻締め固定する形式の缶容体Aにおいて、缶胴1に対する缶底3の全巻締め部の一部を通常若しくはこれより強い巻締め手段により巻締めした強巻締め部Xを形成し、他の残りの巻締め部をこれより弱い巻締め手段により巻締めした弱巻締め部Yに形成したものである。即ち、強巻締め部Xとは図2Aに示すように、通常若しくはこれより強い巻締め手段により巻締め形成するとともに、残りの弱巻締め部Yを図2Bに示す如く、これより弱い巻締め手段により巻締め形成したものである。
【0012】
強巻締め部Xと弱巻締め部Yを形成する手段としては、図3に示す缶容体Aの製缶手段Bがある。製缶手段Bの構成は、缶容体Aの上部となる巻締め用のU字形溝4aを缶胴1の外周部に設けた外カール金型4の上部に、これより稍径小とし、かつ、上部に缶底3が乗載される円柱構造の缶胴受金型5が定位置に設けられる。この缶胴受金型5の上部には、缶胴1の周縁1aと缶底3の周縁3a部を巻締めるための内カール金型6が上下動可能に設けられており、この内カール金型6の下面一部には、通常製缶用の深さを通常の浅く形成したU字形溝6aが円形に形成されている。そして、通常製缶用の深さを有するU字形溝6aの巻締め手段によれば、図3で示すように、一部が通常製缶用の深さをもつU字形溝5aに対しては図2aに示すような強巻締め部Xが施され、一方、このU字形溝5aより深く形成した残りのU字形溝5bの巻締め手段では、巻締めに不足が生じることから図2bに示すような弱巻締め部Yが得られる。
【0013】
この実施の形態(1)によれば、各図から明らかなように、缶容体A内に生ずる強巻締め部Xは短く突出し、弱巻締め部Yの突出量は大きく形成され、X,Y間には数mmの段差が生じることから、強巻締め部Xの長さは缶径によりその長さは異なる。
【0014】
実施の形態(2)を図面について述べると、図1に示す缶容体Aにおける内巻締め部の突出量は強,弱巻締め部X,Yによって数等分され、強,弱巻締め部X,Yの境部はゆるやかな斜面によって形成されるとともに、前記長いU字形溝5bによって上方に突出形成された弱巻締め部Yの長さが強巻締め部Xより数mm上方に長く形成される。
【0015】
図2a,bに示すように、図2aに示す強巻締め部XのU字形溝5aは通常若しくはそれより少し浅く突出形成されているため、通常手段の内カール金型6を、缶胴受5上に存在する缶胴1と缶底3の周縁1a,3aからなる巻締め部に押上げ巻締めする時には、通常又はそれ以上の巻締めがなされその突出高さは低い。これに対して深いU字形溝5bによる巻締め手段は、図2bに示す如く弱い巻締め押圧となるためにその押圧度は弱いことから、その高さは高くなり、その差分だけ缶部の弱巻締め部Yは高く内方に突出する。
【0016】
図4に示す本願発明の缶容体Aの切断展開図に示すように、その表現は極端ではあるが、缶底部の巻締最低部には平らな底部が表現されるとともに、缶容器Aの内部には強,弱巻締め部X,Yの突出量の差が明確に示されている。尚、本願発明の主旨は図示のものに特定されるものではない。
【0017】
次に、実施の形態(3)に示すように、缶胴1の周縁1aと弾性シール材2を有する缶底3の周縁3aとを内巻状に巻締め固定する形式の缶容体Aにおいて、缶胴1に対する缶底3の全巻締め部の一部を通常若しくはこれより強い巻締め手段により巻締めした強巻締め部Xを形成し、他の残りの巻締め部をこれより弱い巻締め手段により巻締めした弱巻締め部Yに形成したものである。即ち、強巻締め部Xとは図6Aに示すように、通常若しくはこれより強い巻締め手段により巻締め形成するとともに、残りの弱巻締め部Yを図6Bに示す如く、これより弱い巻締め手段により巻締め形成したものである。
【0018】
強巻締め部Xと弱巻締め部Yを形成する手段としては、図7に示す缶容体Aの製缶手段Bがある。製缶手段Bの構成は、缶容体Aの上部となる巻締め用のU字形溝4aを外周部に設けた外カール金型4の上部に、これより稍径小とし、かつ、上部に缶底3が乗載される円柱構造の缶胴受金型5が定位置に設けられる。この缶胴受金型5の上部には缶底3を受けるU字形溝5aが均等な深さで形成されているとともに、缶胴1の周縁1aと缶底3の周縁3a部を巻締めるための内カール金型6が上下動可能に設けられており、この内カール金型6の下面一部には、通常製缶用の深さ若しくはこれより浅く形成したU字形溝6aと、残りをこれより深いU字形溝6bが夫々形成されている。そして、通常製缶用の深さ若しくはこれより浅いU字形溝6aの巻締め手段によれば図6aに示すような強巻締め部Xが施され、一方、これより長尺としたU字形溝6bの巻締め手段では、巻締めに不足が生じることから図6bに示すような弱巻締め部Yが得られる。
【0019】
この実施の形態(3)によれば、各図から明らかなように、缶容体Aの下方に突出形成される強,弱巻締め部X,Yに数mmの段差が生じることから、強巻締め部Xの長さは缶径によりその長さは異なる。
【0020】
実施の形態(4)を図面について述べると、図5に示す缶容体Aにおける内巻締め部の下方への突出量は強,弱巻締め部X,Yによって数等分され、強,弱巻締め部X,Yの境部は斜面によって形成されるとともに、前記長いU字形溝6bによって形成された弱巻締め部Yの長さが強巻締め部Xより数mm長く下方に形成される。
【0021】
図6a,bに示すように、図6aに示す強巻締め部XのU字形溝6aは通常若しくはそれより少し浅く形成されているため、通常手段の内カール金型6を、缶胴受5上に存在する缶胴1と缶底3の周縁1a,3aからなる巻締め部に押下巻締めする時には、通常又はそれ以上の巻締めがなされその高さは低い。これに対して深いU字形溝6bによる巻締め手段は、図6bに示す如く弱い巻締め押圧となるためにその押圧度は弱いことから、その高さは高くなり、その差分だけ缶部の巻締め部Yは高く下方に突出する。
【0022】
図8に示す本願発明の缶容体Aの切断展開図に示すように、その表現は極端ではあるが、缶底部の巻締め度には強,弱巻締め部X,Yが明確に示されている。
【0023】
【発明の効果】
上述のように本発明の構成によれば、次のような効果が得られる。
【0024】
(削除)
【0025】
(削除)
【0026】
請求項1によれば通常の製缶時において、缶胴受金型及び内カール金型の一部に通常若しくはこれより浅いU字形溝を形成し、他の残りのU字形溝をこれより深いU字形溝に形成することにより、全巻締め部の一部に強巻締め部を形成することができる。
【0027】
請求項2によれば、浅いU字形溝を複数個所設け、例えばこれを等間隔毎に付設することにより、全巻締め部に対して等間隔毎に強巻締め部が形成された缶容体が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明により得られた缶容体の一部切欠正面図である。
【図2】aは図1のa−a線の断面で、強巻締め部Xの断面図、bは図1のb−b線の断面で、弱巻締め部Yの断面図である。
【図3】本願発明の缶製造装置を示す縦断正面図である。
【図4】缶容体の展開説明図である。
【図5】缶容体の斜視図である。
【図6】aは図1のa−a線の断面で、強巻締め部Xの断面図、bは図1のb−b線の断面で、弱巻締め部Yの断面図である。
【図7】本願発明の缶製造装置を示す縦断正面図である。
【図8】缶容体の展開説明図である。
【符号の説明】
A 缶容体
B 製缶手段
X 強巻締め部
Y 弱巻締め部
1 缶胴
1a 周縁
2 弾性シール材
3 缶底
3a 周縁
4 外カール金型
4a U字形溝
5 缶胴受
5a 浅いU字形溝
5b 深いU字形溝
6 内カール金型
6a 浅いU字形溝
6b 深いU字形溝
Claims (2)
- 缶胴の周縁と弾性シール材を有する缶底の周縁とをU字形溝を備えた缶胴受金型及び円カール金型により内巻状に巻締め固定する缶の製造方法において、両金型に形成せるU字形溝の一部に通常若しくはこれより浅いU字形溝を形成するとともに、他の残りのU字形溝をこれより深いU字形溝に形成した両金型を使用して全巻締めしたことを特徴とする缶容器の製造方法。
- 請求項1記載の缶の製造方法において、通常若しくはこれより浅いU字形溝を複数個所に設けた両金型を使用して全巻締め形成したことを特徴したことを特徴とする缶容器の製造方法。
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JP2000284634A JP3554265B2 (ja) | 2000-09-20 | 2000-09-20 | 缶容器の製造方法 |
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JP2002096131A JP2002096131A (ja) | 2002-04-02 |
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2000
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