JP3552901B2 - 電線束端末揃え装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は電線束端末揃え装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般にワイヤハーネスやワイヤハーネスを構成するサブアッセンブリ(以下「ワイヤアッセンブリ」と総称する)を製造するに当たり、電線を調尺して裁断し、両端に端子を圧着した端子付調尺電線を多数製造する必要がある。そのような端子付調尺電線においては、それらを束ねて仮止めしたり、或いはそれらの途中部に中間皮剥ぎ加工を施すことが多い。
【0003】
そこで、後行程における端子付調尺電線の加工を容易にするために、製造された端子付調尺電線を束ね、作業者がその端末を揃えていた。この端末を揃える作業としては、片方の手で束ねられた電線を把持し、他方の手で卓球のラケットのような形態をしたへら状の揃え工具を把持して、電線の端末をたたいて電線の端末を揃えていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、一度に束ねられる端子付調尺電線の本数が多いと、各端子付調尺電線相互間に作用する摩擦抵抗が大きくなるので、へら状の揃え工具で端末部分をたたいているだけではなかなかすべての電線を揃えることができず、作業に時間がかかり習熟を要していた。
【0005】
本発明は上記不具合に鑑みてなされたものであり、誰でも簡単に束ねられた電線の端末を揃えることのできる電線束端末揃え装置を提供することを課題としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明は、
複数の電線を束ねた電線束の端末を揃えるための電線束端末揃え装置であって、
上記電線束の端末に当接可能な揃え板と、
揃え板を振動可能に担持する担持体と、
担持された揃え板を振動させる駆動手段と
を備えていることを特徴とする電線束端末揃え装置である。
【0007】
この特定事項を含む発明では、駆動手段によって揃え板を振動させることにより、揃え板は、担持体に担持された状態で振動する。そして、振動している揃え板に電線束の端末を押しつけることにより、当該電線束を構成している各電線の端末には揃え板の振動が伝達され、各電線相互間の摩擦抵抗が低減される。従って、揃え板に対して端末を押しつけているときの押しつけ力によって、電線束を構成している各電線の端末は速やかに全体的に揃え板に押しつけられ、同一突出長さに揃えられる。ここで「電線」は主として端子付調尺電線であるが、比較的大径硬質の電線であっても適用が可能であり、必ずしも端子が圧着されたものである必要はない。
【0008】
好ましい態様においては、上記揃え板の周囲に設けられ、揃え板に当接している電線束の端末部分を覆う筒体をさらに備えている。
この特定事項を含む発明では、揃え板から電線束の端末に振動が伝播しているときに、電線束の端末部分が振動によって揃え板から外れるのを阻止することになる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好ましい実施の形態について詳述する。
図1は本発明の実施の一形態における電線束端末揃え装置10の斜視図である。
【0010】
同図を参照して、図示の実施の形態における電線束端末揃え装置10は、所定の載置部(例えば作業台)に載置されるベース11と、ベース11に立設された筒状のハウジング12と、ハウジング12の内部に収容されている電磁コイル13と、電磁コイル13の上部を覆った状態でハウジング12の上端部に印籠嵌合しているカバー14とを備えており、カバー14の上部に突設された筒体15の底部には、揃え板としての振動板16が取り付けられている。
【0011】
上記ハウジング12およびカバー14の外周部には、弦線方向と径方向との端面を含む切欠17が周方向に等配されており、各切欠17の径方向に沿う端面17aには、所定の弾性を有する金属製のストラッププレート18がそれぞれ配設され、一方の端末がビス19でハウジング12に取り付けられているとともに、他方の端末がビス20によってカバー14に取り付けられている。これにより、カバー14は、ストラッププレート18の弾性によって許容される範囲内において、振動可能にハウジング12を覆っている。
【0012】
上記電磁コイル13は、図示の実施の形態における振動手段を構成するものであり、この電磁コイル13に交流電圧を印可することにより、電磁コイル13が鋼材で形成された振動板16の下面を周期的に吸引して駆動し、振動板16を振動させることができるようになっている。このような振動板16の振動構造は、例えば、パーツフィーダに採用されている振動機構を用いることにより、容易に実現することが可能である。また、このような電磁コイルによる機構に代えて、近年主流になっている圧電素子を用いたいわゆるエピゾダイプのものを採用してもよい。
【0013】
次に、この電線束端末揃え装置10を用いた電線束WBの揃え作業について説明する。
以上の構成では、作業者は、複数の電線Wが束ねられた電線束WBを一方の手Hで把持してその端末WEを振動板16に臨ませる。そして、この一方の手Hで電線束WBをガイドした状態で、他方の手(図示せず)で電線束WBを振動板16に対し矢印Aで示す方向に押しつけることにより、電線束WBを構成する各電線Wの端末WE(図示の例では、各電線Wに圧着された端子T)には、振動板16の振動が伝播する。この振動の伝播により、各電線W、W相互間に作用している摩擦抵抗が低減され、上記他方の手による矢印A方向の押しつけ力は、均等に各電線Wに作用する。
【0014】
この結果、各電線Wは、速やかに振動板16に押しつけられ、位置決めされることによって揃えられる。
以上説明した実施の形態によれば、電線束WBを構成している各電線W、Wの摩擦抵抗が振動板(揃え板)16の振動によって低減された状態で、当該電線束WBの端末が振動板16に揃えられるので、誰でも容易且つ迅速に電線束WBの揃え作業を行うことができるという顕著な効果を奏する。
【0015】
また、図示の実施の形態では、振動板16の周囲に筒体15が設けられているので、筒体15によって振動板16から電線束WBの端末部分が離脱するのを防止でき、手作業で電線束WBを揃える際にも、作業性が向上する。
上述した実施の形態は本発明の好ましい具体例を例示したものに過ぎず、本発明は上述した実施の形態に限定されない。本発明の特許請求の範囲内で種々の設計変更が可能であることはいうまでもない。
【0016】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、電線束の端末が揃え板に押しつけられているときに電線束を構成している各電線相互間の摩擦抵抗が揃え板の振動によって低減されるので、誰でも容易且つ迅速に電線束の揃え作業を行うことができるという顕著な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態における電線束端末揃え装置の斜視図である。
【符号の説明】
10 電線束端末揃え装置
13 電磁コイル(振動手段)
15 筒体
18 振動板(揃え板)
【発明の属する技術分野】
本発明は電線束端末揃え装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般にワイヤハーネスやワイヤハーネスを構成するサブアッセンブリ(以下「ワイヤアッセンブリ」と総称する)を製造するに当たり、電線を調尺して裁断し、両端に端子を圧着した端子付調尺電線を多数製造する必要がある。そのような端子付調尺電線においては、それらを束ねて仮止めしたり、或いはそれらの途中部に中間皮剥ぎ加工を施すことが多い。
【0003】
そこで、後行程における端子付調尺電線の加工を容易にするために、製造された端子付調尺電線を束ね、作業者がその端末を揃えていた。この端末を揃える作業としては、片方の手で束ねられた電線を把持し、他方の手で卓球のラケットのような形態をしたへら状の揃え工具を把持して、電線の端末をたたいて電線の端末を揃えていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、一度に束ねられる端子付調尺電線の本数が多いと、各端子付調尺電線相互間に作用する摩擦抵抗が大きくなるので、へら状の揃え工具で端末部分をたたいているだけではなかなかすべての電線を揃えることができず、作業に時間がかかり習熟を要していた。
【0005】
本発明は上記不具合に鑑みてなされたものであり、誰でも簡単に束ねられた電線の端末を揃えることのできる電線束端末揃え装置を提供することを課題としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明は、
複数の電線を束ねた電線束の端末を揃えるための電線束端末揃え装置であって、
上記電線束の端末に当接可能な揃え板と、
揃え板を振動可能に担持する担持体と、
担持された揃え板を振動させる駆動手段と
を備えていることを特徴とする電線束端末揃え装置である。
【0007】
この特定事項を含む発明では、駆動手段によって揃え板を振動させることにより、揃え板は、担持体に担持された状態で振動する。そして、振動している揃え板に電線束の端末を押しつけることにより、当該電線束を構成している各電線の端末には揃え板の振動が伝達され、各電線相互間の摩擦抵抗が低減される。従って、揃え板に対して端末を押しつけているときの押しつけ力によって、電線束を構成している各電線の端末は速やかに全体的に揃え板に押しつけられ、同一突出長さに揃えられる。ここで「電線」は主として端子付調尺電線であるが、比較的大径硬質の電線であっても適用が可能であり、必ずしも端子が圧着されたものである必要はない。
【0008】
好ましい態様においては、上記揃え板の周囲に設けられ、揃え板に当接している電線束の端末部分を覆う筒体をさらに備えている。
この特定事項を含む発明では、揃え板から電線束の端末に振動が伝播しているときに、電線束の端末部分が振動によって揃え板から外れるのを阻止することになる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好ましい実施の形態について詳述する。
図1は本発明の実施の一形態における電線束端末揃え装置10の斜視図である。
【0010】
同図を参照して、図示の実施の形態における電線束端末揃え装置10は、所定の載置部(例えば作業台)に載置されるベース11と、ベース11に立設された筒状のハウジング12と、ハウジング12の内部に収容されている電磁コイル13と、電磁コイル13の上部を覆った状態でハウジング12の上端部に印籠嵌合しているカバー14とを備えており、カバー14の上部に突設された筒体15の底部には、揃え板としての振動板16が取り付けられている。
【0011】
上記ハウジング12およびカバー14の外周部には、弦線方向と径方向との端面を含む切欠17が周方向に等配されており、各切欠17の径方向に沿う端面17aには、所定の弾性を有する金属製のストラッププレート18がそれぞれ配設され、一方の端末がビス19でハウジング12に取り付けられているとともに、他方の端末がビス20によってカバー14に取り付けられている。これにより、カバー14は、ストラッププレート18の弾性によって許容される範囲内において、振動可能にハウジング12を覆っている。
【0012】
上記電磁コイル13は、図示の実施の形態における振動手段を構成するものであり、この電磁コイル13に交流電圧を印可することにより、電磁コイル13が鋼材で形成された振動板16の下面を周期的に吸引して駆動し、振動板16を振動させることができるようになっている。このような振動板16の振動構造は、例えば、パーツフィーダに採用されている振動機構を用いることにより、容易に実現することが可能である。また、このような電磁コイルによる機構に代えて、近年主流になっている圧電素子を用いたいわゆるエピゾダイプのものを採用してもよい。
【0013】
次に、この電線束端末揃え装置10を用いた電線束WBの揃え作業について説明する。
以上の構成では、作業者は、複数の電線Wが束ねられた電線束WBを一方の手Hで把持してその端末WEを振動板16に臨ませる。そして、この一方の手Hで電線束WBをガイドした状態で、他方の手(図示せず)で電線束WBを振動板16に対し矢印Aで示す方向に押しつけることにより、電線束WBを構成する各電線Wの端末WE(図示の例では、各電線Wに圧着された端子T)には、振動板16の振動が伝播する。この振動の伝播により、各電線W、W相互間に作用している摩擦抵抗が低減され、上記他方の手による矢印A方向の押しつけ力は、均等に各電線Wに作用する。
【0014】
この結果、各電線Wは、速やかに振動板16に押しつけられ、位置決めされることによって揃えられる。
以上説明した実施の形態によれば、電線束WBを構成している各電線W、Wの摩擦抵抗が振動板(揃え板)16の振動によって低減された状態で、当該電線束WBの端末が振動板16に揃えられるので、誰でも容易且つ迅速に電線束WBの揃え作業を行うことができるという顕著な効果を奏する。
【0015】
また、図示の実施の形態では、振動板16の周囲に筒体15が設けられているので、筒体15によって振動板16から電線束WBの端末部分が離脱するのを防止でき、手作業で電線束WBを揃える際にも、作業性が向上する。
上述した実施の形態は本発明の好ましい具体例を例示したものに過ぎず、本発明は上述した実施の形態に限定されない。本発明の特許請求の範囲内で種々の設計変更が可能であることはいうまでもない。
【0016】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、電線束の端末が揃え板に押しつけられているときに電線束を構成している各電線相互間の摩擦抵抗が揃え板の振動によって低減されるので、誰でも容易且つ迅速に電線束の揃え作業を行うことができるという顕著な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態における電線束端末揃え装置の斜視図である。
【符号の説明】
10 電線束端末揃え装置
13 電磁コイル(振動手段)
15 筒体
18 振動板(揃え板)
Claims (2)
- 複数の電線を束ねた電線束の端末を揃えるための電線束端末揃え装置であって、
上記電線束の端末に当接可能な揃え板と、
揃え板を振動可能に担持する担持体と、
担持された揃え板を振動させる駆動手段と
を備えていることを特徴とする電線束端末揃え装置。 - 請求項1記載の電線束端末揃え装置において、
上記揃え板の周囲に設けられ、揃え板に当接している電線束の端末部分を覆う筒体をさらに備えている電線束端末揃え装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07075498A JP3552901B2 (ja) | 1998-03-19 | 1998-03-19 | 電線束端末揃え装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07075498A JP3552901B2 (ja) | 1998-03-19 | 1998-03-19 | 電線束端末揃え装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11273822A JPH11273822A (ja) | 1999-10-08 |
JP3552901B2 true JP3552901B2 (ja) | 2004-08-11 |
Family
ID=13440623
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP07075498A Expired - Fee Related JP3552901B2 (ja) | 1998-03-19 | 1998-03-19 | 電線束端末揃え装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3552901B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6356732B2 (ja) * | 2016-06-06 | 2018-07-11 | 矢崎総業株式会社 | ツイスト線製造装置、及びツイスト線製造方法 |
CN108092011B (zh) * | 2017-12-12 | 2023-06-09 | 无锡优耐特能源科技有限公司 | 一种用于铜排搭接的u型固定件 |
-
1998
- 1998-03-19 JP JP07075498A patent/JP3552901B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH11273822A (ja) | 1999-10-08 |
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TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
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