JP3551969B2 - ダイバーズ用情報処理装置、制御方法、制御プログラム及び記録媒体 - Google Patents
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Description
また、普通の空気を呼吸ガスとして使用する空気潜水では、体質や熟練度によっても差があるが、水深30メートル程度を越えて潜水をするといわゆる窒素中毒を起こす可能性が高くなる。
このような問題を解決すべく、ダイブコンピュータと称せられるダイバーズ用情報処理装置として、潜水時に一定のアルゴリズムでダイバーの安全性を確保するのに必要な情報、例えば、現在の水深値や体内に過剰に蓄積された不活性ガスが排出されるまでの時間や安全な浮上速度を求め、それを液晶表示パネルなどの表示部に表示するものが知られている。このようなダイバーズ用情報処理装置は、例えば、特許文献1に開示されている。
また、さらに深度が深いダイビングを行う場合には、酸素濃度を高くした酸素および窒素の混合ガスを用いる混合ガス潜水が用いられている。
しかしながら、上述した従来の混合ガス潜水でも、水深40メートル程度を越えると酸素中毒を起こす可能性が高くなる。
さらに潜水用ガスの混合比が同じ若しくは異なる複数のボンベを使用している場合には、切り替えを間違うと酸素欠乏にいたる可能性もある。
そこで、本発明の目的は、高深度ダイビングにおいて減圧症、窒素中毒あるいは酸素中毒の発生を低減するための情報を提供することが可能なダイバーズ用情報処理装置並びにその制御方法、制御プログラム及び記録媒体を提供することにある。
上記構成によれば、切換タイミング判別部は、あらかじめ設定された予定潜水パターンおよび現在までの実際の潜水パターンに基づいて、混合ガスの切換タイミングを判別する。
これにより、告知部は、切換タイミングに基づいて切換先の混合ガスを特定するための情報及び切換タイミングを告知する。
また、前記潜水用ガスは、酸素を含み、入力された酸素に対応する前記混合比率あるいは入力後に補正された前記混合比率に基づいて他の前記潜水用ガスの混合比率を算出する酸素基準比率算出部を備えるようにしてもよい。
さらに、前記潜水用ガスは、ヘリウムおよび窒素を含み、前記酸素基準比率算出部は、前記酸素の混合比率および前記ヘリウムの混合比率に基づいて前記窒素の混合比率を算出するようにしてもよい。
さらにまた、前記酸素基準比率算出部は、前記酸素の混合比率および前記ヘリウムの混合比率が100[%]を越える場合には、前記酸素の混合比率を変更せずに前記ヘリウムの混合比率を補正し、前記酸素の混合比率および前記ヘリウムの混合比率を100[%]に設定するようにしてもよい。
上記構成によれば、操作者は混合比率入力部を介して、複数種類の潜水用ガスの混合比率を入力する。
この場合に優先順位記憶部は、予め前記潜水用ガス毎に設定された優先順位を記憶し、低優先順位入力値補正部は、記憶した優先順位に基づいて、より優先順位の高い潜水用ガスについての混合比率の設定を優先し、より優先順位の低い潜水用ガスについての混合比率を補正することとなる。
こうして入力された混合比率に基づいて切換タイミング判別部は、あらかじめ設定された予定潜水パターンおよび現在までの実際の潜水パターンに基づいて、前記混合ガスの切換タイミングを判別する。
告知部は、前記切換タイミングに基づいて切換先の混合ガスを特定するための情報及び前記切換タイミングを告知する。
また、前記ボンベ毎に切換条件を設定するための情報を提示する条件提示部と、前記切換条件を操作者に選択させるための選択操作部と、前記選択された切換条件を前記ボンベ毎に記憶する切換条件記憶部と、を備えるようにしてもよい。
さらに、前記条件提示部は、潜水時間、体内酸素量、体内不活性ガス量、潜水可能時間あるいは水深に対応する前記切換条件を提示するようにしてもよい。
さらにまた、前記切換条件記憶部は、前記ボンベ毎に前記潜水時間、前記体内酸素量、前記体内不活性ガス量、前記潜水可能時間あるいは前記水深に対応する前記切換条件のいずれか一つあるいは組み合わせを記憶するようにしてもよい。
この場合において、前記潜水用ガス毎に許容する前記混合比率の入力範囲をあらかじめ記憶する入力範囲記憶過程と、前記複数種類の潜水用ガスの混合比率を入力する混合比率入力過程と、記憶した前記入力範囲に基づいて、入力された前記混合比率が前記入力範囲外である場合に、当該混合比率を前記入力範囲内に補正する入力値補正過程と、を備えるようにしてもよい。
また、前記潜水用ガスは、酸素を含み、入力された酸素に対応する前記混合比率あるいは入力後に補正された前記混合比率に基づいて他の前記潜水用ガスの混合比率を算出する酸素基準比率算出過程を備えるようにしてもよい。
また、前記ボンベ毎に切換条件を設定するための情報を提示する条件提示過程と、前記切換条件を操作者に選択させるための選択操作過程と、前記選択された切換条件を前記ボンベ毎に記憶する切換条件記憶過程と、を備えるようにしてもよい。
さらに、前記条件提示部は、潜水時間、体内酸素量、体内不活性ガス量、潜水可能時間あるいは水深に対応する前記切換条件を提示するようにしてもよい。
さらにまた、前記切換条件記憶部は、前記ボンベ毎に前記潜水時間、前記体内酸素量、前記体内不活性ガス量、前記潜水可能時間あるいは前記水深に対応する前記切換条件のいずれか一つあるいは組み合わせを記憶するようにしてもよい。
この場合において、前記複数種類の潜水用ガスの混合比率を入力させ、あらかじめ記憶させた前記潜水用ガス毎に許容する前記混合比率の入力範囲に基づいて、入力された前記混合比率が前記入力範囲外である場合に、当該混合比率を前記入力範囲内に補正させるようにしてもよい。
さらに前記潜水用ガスは、ヘリウムおよび窒素を含み、前記酸素基準比率算出部は、前記酸素の混合比率および前記ヘリウムの混合比率に基づいて前記窒素の混合比率を算出させるようにしてもよい。
さらにまた、前記酸素基準比率算出部は、前記酸素の混合比率および前記ヘリウムの混合比率が100[%]を越える場合には、前記酸素の混合比率を変更させせずに前記ヘリウムの混合比率を補正させ、前記酸素の混合比率および前記ヘリウムの混合比率を100[%]に設定させるようにしてもよい。
この場合において、前記潜水用ガス毎に許容する前記混合比率の入力範囲をあらかじめ記憶させ、前記優先順位の高い潜水用ガスについての前記混合比率の設定値及び記憶させた前記入力範囲に基づいて、前記優先順位の低い潜水用ガスに対応する前記混合比率の入力範囲を補正させるようにしてもよい。
さらに、前記ボンベ毎に切換条件を設定するための情報を提示させるに際し、潜水時間、体内酸素量、体内不活性ガス量、潜水可能時間あるいは水深に対応する前記切換条件を提示させるようにしてもよい。
さらにまた、前記選択された切換条件を記憶させるに際し、前記ボンベ毎に前記潜水時間、前記体内酸素量、前記体内不活性ガス量、前記潜水可能時間あるいは前記水深に対応する前記切換条件のいずれか一つあるいは組み合わせを記憶させるようにしてもよい。
また、上記いずれかの制御プログラムをコンピュータ読取可能な記録媒体に記録させることも可能である。
さらにダイバーズ用情報処理装置は、各潜水用ガスの混合比率に対する無減圧潜水可能時間、あるいは減圧停止に必要な時間と深度を指示することができ、酸素中毒、窒素中毒あるいは減圧症の発生を抑制しつつ安全なダイビングを行うことができる。
また、ダイバーズ用情報処理装置への潜水用ガスの混合比率の設定は、容易かつ誤りが発生しにくいので、操作性と安全性とを両立させることができる。
図1は、実施形態のダイバーズ用情報処理装置を用いる場合の潜水装備の使用態様図である。また図2は実施形態の潜水装備の概要構成説明図である。
潜水装備100は、大別すると、複数のボンベA〜Dを有するボンベユニット1と、切換バルブ・レギュレータ2と、水深・残圧計3と、ダイバーズ用情報処理装置(以下、ダイブコンピュータという。)4と、を備えている。
ボンベユニット1を構成するボンベA〜Dは、それぞれ2種または3種類の潜水用ガスを混合した混合ガスが充填され、その混合比率がそれぞれ異なっている。
図3は、潜水用ガスの混合比率の一例の説明図である。以下の説明においては、潜水用ガスとして、酸素O2 、窒素N2 およびヘリウムHeの3種類を用いる場合について説明する。
ボンベAは、酸素O2 の混合比率FO2 =21%、窒素N2 の混合比率FN2 =79%、ヘリウムHeの混合比率FHe=0%となっており、いわゆる通常の空気と同じ混合比率となっている。この混合比率の混合ガスは、潜行時に深度30m程度まで用いることが可能となる。
ボンベCは、酸素O2 の混合比率FO2 =50%、窒素N2 の混合比率FN2 =0%、ヘリウムHeの混合比率FHe=50%となっており、浮上時における比較的高深度から深度10m程度の比較的低深度までの深度領域で用いられる。この混合比率の混合ガスは、主として窒素中毒の防止を目的としている。
ボンベDは、酸素O2 の混合比率FO2 =70%、窒素N2 の混合比率FN2 =10%、ヘリウムHeの混合比率FHe=20%となっており、減圧潜水時に用いられる。すなわち、この混合比率の混合ガスは、主として減圧症の防止を目的としている。
切換バルブ・レギュレータ2は、ボンベA〜Dから供給される混合ガスを切り換えるとともに、混合ガスの圧力を所定の圧力にするファーストステージ2Aと、ファーストステージ2Aにレギュレータホース2Bを介して接続されたセカンドステージ2Cと、を備えている。
水深・残圧計3は、潜水中の水深および各ボンベA〜Dのうち現在使用されているボンベの残圧(残量)を計測し、表示を行う。
本実施形態のダイブコンピュータ4は、以下のような機能を有している。
(1) 潜水中のダイバーの深度や潜水時間を計算して表示する。
(2) 潜水中に体内に蓄積される不活性ガス量を計測し、この計測結果から潜水後に水からあがった状態で体内に蓄積された窒素が排出されるまでの時間などを表示する。
(3) あらかじめ設定された予定潜水パターンおよび現在までの実際の潜水パターンに基づいて、切換バルブ・レギュレータ2の切り換え指示および減圧症などを引き起こさないための現在以降の潜水パターンの指示を行う。
次にダイブコンピュータ4の構成を説明する。
ダイブコンピュータ4は、図3に示すように、略楕円状の装置本体4Aに対して、図面上下方向に腕バンド4Bがそれぞれ連結され、この腕バンド4Bによって腕時計と同様にユーザの腕に装着されて使用されるようになっている。
さらに装置本体4Aの図面下側にはダイブコンピュータ4における各種動作モードの選択/切替を行うための操作部5が形成され、操作部5は、プッシュボタン形式の二つのスイッチ5A、5Bを有している。装置本体4Aの図面左側には潜水を開始したか否かを判別するために用いられる導通センサを用いた潜水動作監視スイッチ30が構成されている。この潜水動作監視スイッチ30は、装置本体4Aの図面正面側に設けられた電極30A,30Bを有し、電極30A,30B間が海水などにより導通状態となることにより、電極30A,30B間の抵抗値が小さくなった場合に入水したと判断するものである。しかしながら、この潜水動作監視スイッチ30は、あくまで入水したことを検出してダイブコンピュータ10の動作モードをダイビングモードに移行させるために用いるだけであり、実際に潜水(ダイビング)を開始した旨を検出するために用いられる訳ではない。すなわち、ダイブコンピュータ4を装着したユーザの腕が海水に浸かっただけの場合もあり、このような状態で潜水を開始したの判断するのは好ましくないからである。
制御部50は、スイッチA、B(=操作部5)および潜水動作監視スイッチ30、報音装置37および振動発生装置38が接続されるとともに、装置全体の制御を行うCPU51と、CPU51の制御下で、各動作モードに対応した表示を液晶表示パネル11に行わせるため液晶ドライバ12を制御し、あるいは、後述の時刻用カウンタ33における各動作モードにおける処理を行う制御回路52と、制御用プログラムおよび制御用データを格納したROM53と、各種データを一時的に格納するRAM54と、を備えて構成されている。
計時部68は、ダイブコンピュータ1においては通常時刻の計測や潜水時間の監視をおこなうために、所定の周波数を有するクロック信号を出力する発振回路31と、この発振回路31からのクロック信号の分周を行う分周回路32と、分周回路32の出力信号に基づいて1秒単位での計時処理を行う時刻用カウンタ33と、を備えて構成されている。
表示部10を構成する液晶表示パネル11の表示面は、7つの表示領域を有している。なお、本実施形態では、液晶表示パネル11の表示面が長方形状の例を示したが、長方形に限定されるものではなく、円形状、楕円形状、トラック形状、長方形以外の多角形状など他の形状であってもかまわない。
液晶表示パネル11の表示面のうち、図面上部左側に位置する第1の表示領域111は、各表示領域のうちで最も大きく構成され、後述するダイビングモード、サーフェスモード(時刻表示モード)、プランニングモード、ログモードにおいて、それぞれ、現在水深、現在月日、水深ランク、潜水月日(ログ番号)が表示される。
第2の表示領域112は、第1の表示領域111の図面右側に位置し、ダイビングモード、サーフェスモード(時刻表示モード)、プランニングモード、ログモードにおいて、それぞれ潜水時間および酸素飽和度、現在時刻、無減圧潜水可能時間、潜水開始時刻(潜水時間)が表示される。
第4の表示領域114は、第3の表示領域113の図面右側に位置し、ダイビングモード、サーフェスモード(時刻表示モード)、プランニングモード、ログモードにおいて、それぞれ無減圧潜水可能時間、水面休止時間、温度、潜水終了時刻(最大水深時水温)が表示される。
第5の表示領域115は、第3の表示領域113の図面下側に位置し、電源容量切れを表示する電源容量切れ警告表示部115Aやユーザの現在の高度の属する高度ランクを表示する高度ランク表示部115Bが設けられている。
第7の表示領域117は、第6の表示領域116の図面右側に位置し、ダイビングモードで減圧潜水状態になった場合に、窒素ガス(不活性ガス)が吸収傾向にあるのか、排出傾向にあるかを示す領域(図中、上下方向矢印が図示されている)と、浮上速度が高すぎる場合に浮上速度違反警告のひとつとして減速を指示するための「SLOW」を表示する領域と、潜水中に減圧潜水を行わなければならない旨を警告するための「DECO」を表示する領域と、を備えて構成されている。
高深度潜水を行う場合、深度に応じて潜水用ガスの混合比率を変更したボンベを潜水中に切り換える必要があり、数本(本実施形態では4本)のボンベを持って潜水を行う。
安全な潜水を行うためにも、複数のボンベA〜Dのうちどのタイミングでどのボンベ使用するかをあらかじめシミュレーションしておき、使用者が把握しておく必要がある。
上述したように、本実施形態で使用する混合ガスは酸素O2 、窒素N2 、ヘリウムHeの3種類のガスを用いている。ヘリウムHeは、無臭、無毒性で非爆発性の不活性ガスである。
ところで、混合ガスを用いて潜水を行う場合にガスボンベの気体混合比率を設定する必要があると同時に、深く潜行するダイビングにおいては、長時間潜水を行うことから潜水パターンに応じて潜水用ガスの混合比率の異なる、すなわち、複数種類の混合ガスに対応する複数のガスボンベを用意する必要がある。なお、全てのガスボンベにおける潜水用ガスの混合比率が互いに異なる必要はなく、ガスボンベの一部(例えば、4本中2本)が同一の混合ガスを充填したものである場合もある。
このためあらかじめダイビングを行うに際しては、シミュレーションを行い、潜水パターンから使用する気体混合比率を選定する必要がある。
まず、シミュレーションを行うユーザは、シミュレータ装置に対し、潜水時間、この潜水時間に応じた水深値を入力する。より詳細には、潜行あるいは浮上速度がほぼ一定な範囲に相当する潜行(浮上)開始深度、潜行(浮上)目的深度および両深度間の移行に要する時間を入力する。
さらに、ユーザは、複数のボンベ、本実施形態では、4本のボンベA〜Dのそれぞれについて酸素、窒素、ヘリウムの混合比率をシミュレータ装置に入力する。この場合において、設定が認められない混合比率については、あらかじめ設定されたデータベースに基づいてその旨をユーザに通知するとともに、再入力を促すこととなる。
例えば、酸素分圧PO2 は、次のように求められる。
酸素分圧PO2 =(潜水深度での水圧+大気圧)×呼吸気中の酸素混合比率
そして求めた酸素分圧PO2 の値は図示しない表示装置に表示されるとともに、シミュレーションデータとして図示しない記憶装置に格納される。
より具体的には、呼吸気中の酸素混合比率=36%で潜水深度が16mである場合には、対応する水圧値が1.6barで、かつ、大気圧を1.0barとすると、得られる酸素分圧PO2 =0.9barとなる。
ここで、本実施形態のダイブコンピュータにおいては、酸素中毒(酸素酔い)を防ぐという観点から酸素分圧最大許容値PO2 max=1.6barに設定している。
また、本実施形態のダイブコンピュータにおいては、酸素欠乏を防ぐ観点から、酸素分圧最低許容値PO2 min=0.16barに設定している。
以上の説明のように、本実施形態のダイブコンピュータにおいては、酸素分圧最大許容値PO2 max=1.6barとし、酸素分圧最低許容値PO2 min=0.16barとしているが、より安全な潜水を行うべく、あるいは、ユーザであるダイバーに危険性を予め認識させるべく、例えば、酸素分圧最大許容値PO2 max=1.3〜1.4barで警告を行ったり、ガスボンベの切換を禁止したりするように制御プログラムによりソフトウェア的に安全側に設定できるようにしている。同様に酸素分圧最低許容値PO2 minについても安全側に設定を変更することが可能である。
図6は潜水パターンの一例を示す図である。
例えば、図6に示す潜水パターンにおいて、潜水時、潜水パターン中のA領域では、水深がまだ浅いので、大気中の気体(主として酸素及び窒素)の混合比率と同じにして潜ればよい。すなわち、図3に示すように、潜水パターン中のA領域では、酸素混合比率FO2 =21%、窒素混合比率FN2 =79%、ヘリウム混合比率FHe=0%とする。
また、深い水深の地点に潜行したい場合には、体内に窒素や酸素がまだ蓄積されていない潜水初期時(好ましくは潜水開始時)に潜行する。そして、人体に危険を及ぼす恐れがある酸素混合比率FO2 および窒素混合比率FN2 は低めにしておき、深く潜行することとなる。
100mもの高深度潜行になると減圧症になりやすい状態となるので、徐々に浮上してゆく。このとき、水深が浅くなるまでの気体混合比率の設定は、窒素混合比率を低くし、酸素中毒も意識する。具体的には、潜水パターン中のC領域では、図3に示すように、酸素混合比率FO2 =50%、窒素混合比率FN2 =0%、ヘリウム混合比率50%とする。
さらに、潜水パターン中のD領域では、減圧潜水状態で水深が浅いところなので、不活性ガスの比率を低くし、酸素混合比率を高くしている。具体的には、図5に示すように、酸素混合比率FO2 =70%、窒素混合比率FN2 =10%、ヘリウム混合比率FHe=20%とする。
図7に示すように、実際の潜水では、そのときの潜水時間や各気体の体内蓄積状況が異なることからあくまでも目安であり、用途に応じて切換を行う必要がある。
この場合において、予め優先順位(生命維持、安全性確保の観点からの優先順位)を設定して、これを記憶しておき、優先順位の高い潜水用ガスの設定がより優先順位の低い潜水用ガスの設定の影響を受けないようにするものとする。具体的には、酸素、窒素、ヘリウムの3種類の潜水用ガスを用いる場合には、優先順位が高い順から酸素、ヘリウム、窒素となる。従って以下の説明では、酸素(手動設定)→ヘリウム(手動設定)→窒素(自動設定)の順番で設定を行っている。
高深度潜水時には酸素混合比率は低めにし、酸素中毒にならないような設定にしている。
また、不活性ガスが体内に蓄積し、減圧潜水状態になったら徐々に水深を浅くしていく。
浮上していくにつれて、不活性ガスが排出されていくので、酸素中毒及び減圧症を考慮しつつ、酸素の割合を大きくし、最終的に水深数メートルでは、減圧指示が出ている場合には純酸素に近い設定で減圧潜水することで体内の不活性ガスを排出することとなる。これにより、減圧時間を短縮することができ、無減圧潜水に切り替わった段階で、水面に上がることができる。
次にシミュレーションしたダイビングに際しての準備について説明する。
ダイビングに先立ち、ダイバーは、シミュレーションにより設定した混合比率と同一の潜水用ガスのボンベを用意する。
次にダイブコンピュータ4において、使用するボンベに関する潜水用ガスの混合比率を設定しておく。また、ガスボンベを切り換える切換タイミングを報知するため、潜水時間、水深値などを目安にユーザが設定する。
まず、潜水用ガスの混合比率の設定について説明する。
酸素混合比率FO2 、窒素混合比率FN2 およびヘリウム混合比率FHeの関係は、
FO2 +FN2 +FHe=100%
であるから、ユーザが酸素O2 およびヘリウムHeの混合比率の設定を行えば、窒素N2 の混合比率は自動算出部により酸素O2 およびヘリウムHeの混合比率に基づいて自動的に算出することができる。
酸素混合比率FO2 の設定は、潜水時に酸素欠乏を考慮し、あまりに低い値の設定ができないように、8〜99%の設定範囲(水深が深い所では、酸素中毒を防止すべく酸素混合比率の低い設定値が使用される)が用いられる。このためにROM53(あるいは不揮発性の場合にはRAM54)は、入力範囲記憶部として機能し、CPU51が記憶された入力範囲に基づいて当該範囲内に設定範囲を制限することとなる。
ヘリウム混合比率FHeの設定は、0〜99%の設定範囲が用いられる。
この場合において、酸素は低い比率では、酸素欠乏となり、高濃度では、水深値に応じて酸素中毒になる危険性が高いことから、ヘリウム混合比率FHeおよび自動設定される窒素混合比率FN2 の設定の影響を受けないように必ずユーザが設定する構成を採っており、自動設定は行わないようにしている。
すなわち、予め潜水用ガス毎に設定された優先順位を記憶させ、記憶した優先順位に基づいて、より優先順位の高い潜水用ガスについての混合比率の設定を優先し、より優先順位の低い潜水用ガスについての前記混合比率を補正させるようにしている。
また、この場合において、図7に示したように、潜水用ガス毎に許容する混合比率の入力範囲をあらかじめ記憶させ、優先順位の高い潜水用ガスについての混合比率の設定値及び記憶させた入力範囲に基づいて、優先順位の低い潜水用ガスに対応する混合比率の入力範囲を補正させる用にしている。
図8は、酸素混合比率設定の処理フローチャートである。図9は、酸素混合比率設定時の表示画面(その1)の説明図である。図10は、酸素混合比率設定時の表示画面(その2)の説明図である。
以下の説明においては、ボンベ番号=1のボンベにおいて酸素混合比率設定を行う場合であって、あらかじめ酸素混合比率設定画面を表示させておいたものとして説明する。また、CPU51は、入力値補正部および酸素基準比率算出部として機能している。さらにROM53は、入力範囲記憶部として機能している。
まず、ダイブコンピュータ4のCPU51は、混合比率入力部として機能する操作部5を介して酸素混合比率設定の修正桁が設定されたか否かを判別する(ステップS11)。
具体的には、図8に示すように、操作ボタン5Aを押し下げることにより十の位にカーソルが移動され、修正桁(この場合、十の位)を確定する。
ステップS11の判別において修正桁が設定されていない場合には(ステップS11;No)、CPU51は、酸素混合比率設定処理を終了する。
具体的には、初期状態が図9に示すような状態の場合、図10に示すように十の位の値が、「2」から「3」に設定される。
続いて、CPU51は酸素O2の混合比率FO2 が設定可能範囲最大値を超過したか否かを判別する(ステップS13)。
ステップS13の判別において、酸素O2の混合比率FO2 が設定可能範囲最大値を超過した場合には、CPU51は酸素O2 の混合比率FO2 を設定可能範囲最小値に設定し(ステップS14)、酸素混合比率設定処理を終了する。具体的には、図7の例の場合、水深40〜60mの水深域においては、CPU51は酸素O2 の混合比率FO2 =16%とする。
ステップS13の判別において、酸素O2の混合比率FO2 が設定可能範囲最大値以下である場合には、CPU51は、酸素O2 の混合比率FO2 及びヘリウムHeの混合比率FHeの和が100%を超過したか否かを判別する(ステップS15)。
FHe=100−FO2 [%]
ステップS15の判別において、酸素O2 の混合比率FO2 及びヘリウムHeの混合比率FHeの和が100%以下の場合には(ステップS15;No)、CPU51は次式により、窒素N2 の混合比率FN2 を確定し(ステップS17)、酸素混合比率設定処理を終了する。
FN2 =100−FO2 −FHe [%]
酸素混合比率処理が終了すると、図10に示すように、ボンベの番号、酸素O2の混合比率FO2 、ヘリウムHeの混合比率FHeおよび窒素N2 の混合比率FN2 が表示されることとなる。
次にヘリウム混合比率設定の処理について説明する。
図12は、ヘリウム混合比率設定の処理フローチャートである。
まず、ダイブコンピュータ4のCPU51は、操作部5を介してヘリウム混合比率設定の修正桁が設定されたか否かを判別する(ステップS21)。
ステップS21の判別において修正桁が設定されていない場合には(ステップS21;No)、CPU51は、ヘリウム混合比率設定処理を終了する。
ステップS21の判別において修正桁が設定された場合には(ステップS21;Yes)、CPU51はヘリウムHeの混合比率の値に1を加算する処理を行う(ステップS22)。
ステップS23の判別において、酸素O2 の混合比率FO2 及びヘリウムHeの混合比率FHeの和が100%以上の場合には(ステップS23;Yes)、CPU51はヘリウムHeの混合比率FHe =0%に確定し(ステップS24)、ヘリウム混合比率設定処理を終了する。
ステップS23の判別において、酸素O2 の混合比率FO2 及びヘリウムHeの混合比率FHeの和が100%未満の場合には(ステップS23;No)、CPU51は次式により、窒素N2 の混合比率FN2 を確定し(ステップS25)、酸素混合比率設定処理を終了する。
FN2 =100−FO2 −FHe [%]
図13はダイブコンピュータ10の各種動作モードにおける表示画面の遷移を模式的示す図である。
図13に示すようにダイブコンピュータ10の動作モードには、時刻モードSTl、サーフェスモードST2、プランニングモードST3、設定モードST4、ダイビングモードST5、ログモードST6、ボンベ切換条件設定モードST7がある。
以下各種動作モードについて説明する。なお、これらの各種動作モードにおける処理は、前述した制御部50によって実行される。
時刻モードST1は、スイッチ操作を行わず、かつ、体内窒素分圧が平衡状態にあり、陸上で携帯するときの動作モードである。この時刻モードにおいて、液晶表示パネル11には、図13(符号ST1参照)に示すように、現在月日、現在時刻及び高度ランクが表示される。なお、高度ランク=0の場合には高度ランク表示はおこなわれない。具体的には、図13においては、現在月日が12月5日であり、現在時刻が10時06分であることを意味しており、特に現在時刻は、コロン(:)が点滅することによって、現在の時刻を表示していることをユーザに知らせている。
この時刻モードST1においてスイッチ5Aを押すと、図9に示すようにプランニングモードST3に移行する。また、スイッチ5Bを押すとログモードST6に移行する。さらにスイッチ5Aを押したままスイッチ5Bを所定時間(例えば、5秒)押し続けると設定モードST4に移行することとなる。
サーフェスモードST2は、前回のダイビングから48時間経過するまで陸上で携帯するときのモードであり、ダイブコンピュータ1は、前回のダイビングの終了後、ダイビング中に導通状態にあった潜水動作監視スイッチ30が絶縁状態になると自動的にサーフェスモードST2に移行するようになっている。このサーフェスモードST2においては、時刻モードST1で表示される現在月日、現在時刻および高度ランクの他に、体内窒素排出時間がカウントダウン表示される。ただし、体内窒素排出時間として表示すべき時間が0時間00分に至ると、それ以降は無表示状態となる。また、サーフェスモードST2においては、ダイビング終了後の経過時間が水面休止時間として表示される。この水面休止時間202は、後述するダイビングモードにおいて、水深が1.5メートルよりも浅くなった次点をダイビングの終了として計時が開始され、ダイビング終了から48時間が経過した時点で無表示状態となる。従って、ダイブコンピュータ1において、ダイビング終了後48時間が経過するまでは陸上において、このサーフェスモードST2となり、それ以降は、時刻モードST1に移行することとなる。
このサーフェスモードST2においてスイッチ5Aを押すと、図13に示すように、プランニングモードST3に移行する。また、スイッチ5Bを押すとログモードST6に移行する。さらにスイッチ5Aを押したままスイッチ5Bを所定時間(例えば、5秒)押し続けると設定モードST4に移行することとなる。
プランニングモードST3は、次に行うダイビングの最大水深と潜水時間の目安を、そのダイビング前に入力することが可能な動作モードである。このプランニングモードST3においては、水深ランク、無減圧潜水可能時間、水面休止時間、体内窒素グラフが表示される。水深ランクのランクは、所定時間毎に順次、表示が変わっていくようになっている。各水深ランク301は、例えば、9m、12m、15m、18m、21m、24m、27m、30m、33m、36m、39m、42m、45m、48mの各ランクがあり、その表示は5秒毎に切り替わるようにされている。この場合において、時刻モードST1からプランニングモードST3に移行したのであれば、過去の潜水によって体内に過剰な窒素蓄積がない場合、すなわち、初回潜水のプランニングであるため、体内窒素グラフ3の表示マークは0個であり、具体的には、図13(符号ST4参照)に示すように水深が15mの場合に無減圧潜水可能時間=66分と表示される。これは、水深12m以上15m以下の水深で66分未満までは無減圧潜水が可能であることを表している。
設定モードST4は、現在月日や現在時刻の設定の他に、警告アラームのオン/オフ設定、セーフティレベルの設定を行うための動作モードである。この設定モードST4では、現在月日、現在年、現在時刻の他にも、セーフティレベル(図示せず)、アラームのオン/オフ(図示せず)、高度ランク(図示せず)が表示される。これらの表示項目のうち、セーフティレベルは、通常の減圧計算を行うレベルと、ダイビング後に1ランク高い高度ランクの場所へ移動することを前提として減圧計算を行うレベルの二つのレベルを選択することが可能である。なお、過去の潜水によって体内に過剰の窒素蓄積がある場合には、体内窒素グラフも表示される。アラームのオン/オフは、報知装置13から各種警告のアラームを鳴らすか否かを設定するための機能であり、アラームをオフに設定しておけば、アラームが鳴ることはない。これは、ダイバーズ用情報処理装置のように電池切れを極力さける必要がある装置では、アラームのために電力が消費されて不用意に電池切れに至ることを避けることができ、好都合だからである。なお、アラームをオンにする場合としては、浮上速度違反時や減圧潜水時等がある。
ダイビングモードST5とは、潜水時の動作モードであり、無減圧潜水モードST51、現在時刻表示モードST52、減圧潜水表示モードST53、ボンベ切換管理モードST54からなる。
無減圧潜水モードST51では、現在水深、潜水時間、最大水深、無減圧潜水可能時間、体内窒素グラフ、高度ランクなどダイビングに必要な情報が表示される。
このダイビングモードST5においては、急激な浮上が減圧症の原因となることから、浮上速度監視手段が働く。すなわち、所定時間毎(例えば、6秒毎)に現在の浮上速度を算出するとともに、算出した浮上速度と現在水深に対応する浮上速度上限値とを比較し、算出した浮上速度が浮上速度上限値よりも速い場合には、報知装置13から4[kHz]の周波数でアラーム音(浮上速度違反警告アラーム)を3秒間発するとともに、浮上速度を落とすように液晶表示パネル11において、「SLOW」の表示と、現在水深の表示とを所定周期(例えば、1秒周期)で交互に表示して浮上速度違反警告を行う。さらに振動発生装置38から浮上速度違反である旨を振動でダイバーに警告する。そして浮上速度が正常なレベルにまで低下したときには、浮上速度違反警告を停止することとなる。
また、ダイビングモードST5の状態で、水深が1.5mより浅いところにまで浮上したときには、ダイビングが終了したものとみなされ、潜水により導通状態となって潜水動作監視スイッチ30が絶縁状態になった時点でサーフェスモードST2に自動的に移行する。なお、水深が1.5m以上となったときから再び水深が1.5m未満となった時までを1回の潜水動作として、この期間中の潜水結果(ダイビングの日付、潜水時間、最大水深などの様々なデータ)がRAM54に記憶される。併せて、今回のダイビング中に上述した浮上速度違反警告が連続して2回以上あった場合には、その旨も潜水結果に含めて記録される。
減圧潜水表示モードST53においては、現在水深、潜水時間、体内窒素グラフ、高度ランク、減圧停止深度、減圧停止時間、総浮上時間を表示する。具体的には、図13に示す減圧潜水表示モードST53においては、潜水開始から24分経過し、水深が29.5mのところにいる旨が表示されている。また、体内窒素量が最大許容値を超え危険であるため、安全な浮上速度を守りながら水深3mのところまで浮上し、そこで1分間の減圧停止をするようにとの指示が表示されている。ダイバーは、上記のような表示内容に基づいて減圧停止した後、浮上することとなるが、この減圧を行っている間、体内窒素量が減少傾向にある旨が下向きの矢印により表示される。
ボンベ切換管理モードST54には、無減圧潜水モードST51において、スイッチ5Bを押すことにより移行する。
図14は、ボンベ切換管理モードの表示画面の一例(切換可能時)の説明図である。
図14(A)に示すように、初期状態においては、現在の潜水状態および現在使用中のボンベのガス混合比率が表示される。
具体的には、水深=21m、潜水時間=20分、(無減圧)潜水可能時間=20分、酸素分圧=0.6、現在使用しているボンベにおけるガス混合比率(酸素21%、ヘリウム50%、窒素29%)が表示されている。
この状態において、スイッチ5Bを所望の切換先のボンベの情報が表示されるまで繰り返し押すことにより、切換先のボンベにおける潜水可能時間、酸素分圧およびガス混合比率が表示される。
ダイバーはこの状態において、内容を確認し、問題がなければ、スイッチ5Aを押すことにより、ダイブコンピュータ4は、当該切換先のボンベ使用による安全性を確認し、問題がないと判断し、ボンベ切換管理モードST54を終了して表示を減圧潜水モードST51に移行する。
ダイブコンピュータ4は、切換後のボンベに対応する情報に基づいて演算を行うこととなる。
Bを押すことにより移行する。
図15は、ボンベ切換管理モードの表示画面の一例(切換不可能時)の説明図である。
図15(A)に示すように、初期状態においては、現在の潜水状態および現在使用中のボンベのガス混合比率が表示される。
具体的には、水深=10m、潜水時間=35分、減圧潜水指示=3mで15分待機、酸素分圧=0.6、現在使用しているボンベにおけるガス混合比率(酸素32%、ヘリウム0%、窒素68%)が表示されている。
具体的には図15(B)に示すように、水深=10m、潜水時間=35分、減圧潜水指示=3mで2分待機、酸素分圧=1.9、切換先のボンベにおけるガス混合比率(酸素21%、ヘリウム50%、窒素29%)が表示されることとなる。
ダイバーはこの状態において、内容を確認し、問題がないと判断すれば、スイッチ5Aを押すことになるが、この場合には、ダイブコンピュータ4は、当該切換先のボンベ使用による安全性を確認し、酸素分圧が高いことにより、酸素中毒になる恐れがあると判断し、
当該スイッチ5Aの操作を無効とする。さらに報音装置37によるアラーム音の発生、振動発生装置38によるアラーム振動の発生あるいは液晶表示パネルにその旨の警告を表示する。
以上の説明は、酸素中毒の恐れがある場合のものであったが、酸素混合比率が低い場合には、酸素欠乏に陥る可能性があるので、このような場合にも、ダイブコンピュータ4は、報音装置37によるアラーム音の発生、振動発生装置38によるアラーム振動の発生あるいは液晶表示パネルにその旨の警告を表示し、ボンベ切換を行わないようにしている。
ログモードST6は、ダイビングモードST5に入った状態で水深1.5mよりも深くに3分以上潜水したときの各種データを記憶、表示する機能である。このようなダイビングのデータは、ログデータとして潜水毎に順次記憶され、所定数(例えば、10回)の潜水のログデータを記憶保持する。ここで、最大記憶数以上の潜水を行った場合には、古いデータから順に削除され常に最新のログデータが記憶されていることとなる。なお、最大記憶数以上の潜水を行った場合でも、予め設定しておくことにより、ログデータの一部を削除せずに保持するように構成することも可能である。
このログモードST6へは、時刻モードST1あるいはサーフェスモードST2において、スイッチ5Bを押すことにより移行することが可能となっている。ログモードST6においては、ログデータは所定時間(例えば、4秒)毎に切り替わる二つのモード画面を有している。図13に示すように、第1のログモードST61では、潜水月日、平均水深、潜水開始時刻、潜水終了時刻、高度ランク、潜水を終了した時点における体内窒素グラフが表示される。第2のログモードST62では、潜水を行った日における何回目の潜水であるかを示すログナンバー、最大水深、潜水時間、最大水深時の水温、高度ランク、潜水を終了したときの体内窒素グラフが表示される。具体的には、図5(符号ST6参照)に示すように、高度ランク=0の状態において、12月5日の2回目のダイビングでは、潜水が10時07分に開始され、10時45分で終了し、38分間の潜水であった旨が表示されている。このときのダイビングでは、平均水深が14.6m、最大水深が26.0m、最大水深時の水温=23[℃]であり、ダイビング終了後、体内窒素グラフのマークが4個点灯に相当する窒素ガスが体内に吸収されていた旨を表している。
さらにログモードST6においては、スイッチ5Bを押す度に新しいデータから古いデータに順次表示が切り替わり、最も古いログデータが表示された後は、時刻モードST1またはサーフェスモードST2に移行する。全ログデータのうち一部のログデータを表示し終わった状態においても、スイッチ5Bを2秒以上押し続けることにより時刻モードST1またはサーフェスモードST2に移行することができる。さらにスイッチ5A、5Bのいずれもが所定時間(1〜2分)操作されない場合であっても、動作モードがサーフェスモードST2または時刻モードST1に自動的に復帰する。従ってダイバーがスイッチ操作を行う必要がなく使い勝手が向上している。また、スイッチ5Aを押すとプランニングモードST3に移行する。
ボンベ切換条件設定モードST7では、ボンベ切替タイミングの各種設定が行える。
高深度潜水を行う場合や長時間潜水を行う場合、安全な潜水を行うためにも複数のボンベA〜Dのうち、いずれのボンベをいずれのタイミング使用するのかを予めダイブコンピュータ4に記憶させておく必要がある。このため、ダイブコンピュータ4のユーザは、このボンベ切換条件設定モードST7においてボンベ切換の要因となる項目を選択し、当該項目における切換条件をダイブコンピュータ4に入力することとなる。
図16は、切換条件設定テーブルの一例の説明図である。
図16に示すように、ボンベ切換の要因となる項目としては、以下の5種類の項目が挙げられる。
(1)潜水時間
(2)体内酸素量
(3)体内不活性ガス量
(4)潜水可能時間
(5)水深
この場合において、本実施形態においては、項目「潜水時間」に対応する切換条件としては、設定コード1〜10に相当する10種類の切換条件が設定可能となっている。具体的には、潜水時間0〜10分(設定コード1)、潜水時間11〜20分(設定コード2)、……、潜水時間91分〜100分(設定コード10)の10種類となっている。
また、項目「体内酸素量」に対応する切換条件としては、設定コード11〜14に相当する4種類の切換条件が設定可能となっている。具体的には、体内酸素量を表示するバーグラフが1個または2個点灯(設定コード11)、3個または4個点灯(設定コード12)、……、7個または8個点灯(設定コード14)の4種類となっている。
また、項目「潜水可能時間」に対応する切換条件としては、設定コード21〜24に相当する4種類の切換条件が設定可能となっている。具体的には、潜水可能時間200〜151分(設定コード21)、潜水時間150〜101分(設定コード22)、……、潜水時間50分〜0分(設定コード24)の4種類となっている。
また、項目「水深」に対応する切換条件としては、設定コード25〜33に相当する9種類の切換条件が設定可能となっている。具体的には、水深10m〜20m(設定コード25)、水深20〜30m(設定コード26)、……、水深80〜90m(設定コード32)、水深90〜100m(設定コード33)の9種類となっている。
次に切り換えたミングの具体的な設定について説明する。
図17に示すように、ボンベAは、潜水開始時に使用するボンベ(初期使用ボンベ)として用いられる。
図18はボンベAについての切換タイミング設定画面の一例であり、項目「潜水時間」に対応するものである。
初期状態においては、条件表示領域に「初期使用」と表示される。従って、スイッチ5Aおよびスイッチ5Bを同時に押してボンベAを初期使用ボンベとして使用する旨を確定することとなる。
これにより、液晶表示パネル11には、順次ボンベB、ボンベC、ボンベDの切換タイミング設定画面が表示されることとなるが、いずれも同様であるので、ボンベCを例として具体的に説明する。
ボンベCは、図17に示したように、設定コード=3の条件を満たし、かつ、設定コード=12の条件を満たし、かつ、設定コード=20の条件を満たし、かつ、設定コード=29の条件を満たした場合に切り換えるものとする。すなわち、潜水時間=21〜30分、かつ、体内酸素量を表示するバーグラフが3個または4個点灯、かつ、体内窒素量を表示するバーグラフが9個点灯、かつ、水深50〜60mの時に切り換えられるものである。
図19は、ボンベCについての切換タイミング設定画面の一例であり、項目「潜水時間」に対応するものである。
図20は、ボンベCについての切換タイミング設定画面の一例であり、項目「体内酸素量」に対応するものである。
初期状態においては、条件表示領域に「1−2個点灯」と表示されるが、スイッチ5Bを1回(あるいはスイッチ5Aを4回)押すことにより条件表示領域には「3−4個点灯」と表示される。この状態で、スイッチ5Aおよびスイッチ5Bを同時に押すことにより、ボンベCの項目「体内酸素量」における切換条件として体内酸素量を表示するバーグラフが3個または4個点灯の状態が設定される。
初期状態においては、条件表示領域に「1−2個点灯」と表示されるが、スイッチ5Aを1回(あるいはスイッチ5Bを4回)押すことにより条件表示領域には「9個点灯」と表示される。この状態で、スイッチ5Aおよびスイッチ5Bを同時に押すことにより、ボンベCの項目「体内不活性ガス量」における切換条件として体内窒素量を表示するバーグラフが9個点灯の状態が設定される。
図22は、ボンベCについての切換タイミング設定画面の一例であり、項目「水深」に対応するものである。
初期状態においては、条件表示領域に「10−20m」と表示されるが、スイッチ5Aを4回(あるいはスイッチ5Bを4回)押すことにより条件表示領域には「50−60m」と表示される。この状態で、スイッチ5Aおよびスイッチ5Bを同時に押すことにより、ボンベCの項目「水深」における切換条件として水深50−60mが設定される。
以上の説明のように本ボンベ切換条件設定モードST7においては、簡単な操作で確実に設定が行える。
ダイビング時には、先に行ったシミュレーションと全く同一の水深で潜行するわけではないので、ダイブコンピュータ4は、シミュレーション結果に基づいてボンベを切り換えるタイミングとなっても、そのまま報知する訳ではない。
すなわち、次に切り換えるボンベの潜水用ガスの混合比率で潜行した時に安全か否かを判別するために、ボンベ切換後の混合比率で酸素分圧、無減圧可能時間、減圧状態では減圧停止時間や減圧停止深度が実際にはどのようになるかを算出して液晶表示パネル11に表示する。
そして液晶表示パネル11に表示された情報に基づいてユーザが適宜ボンベの混合比を選び切換を行うこととなる。
図23は、ダイビング時のダイブコンピュータの処理フローチャートである。
まず、ダイブコンピュータ4のCPU51は、自己のタイマに基づいてダイビング開始時間からの経過時間を測定する(ステップS31)。
続いて水深計測を行う(ステップS32)。
これによりCPU51は、現在使用すべき、潜水用ガスの混合比率を算出する(ステップS33)。
つぎにCPU51は、酸素分圧FO2 の算出を行う(ステップS34)。
続いてCPU51は、体内不活性ガス量を算出し(ステップS35)、体内酸素量を算出する(ステップS36)。
続いてCPU51は、現在までの潜水パターンに基づいて減圧潜水状態か否かを判別する(ステップS37)。
ステップS37の判別において、CPU51は現在の潜水パターンが減圧潜水状態である場合には(ステップS37;Yes)、減圧停止深度、減圧停止時間および総浮上時間の算出を行い(ステップS39)、処理をステップS40に移行する。
これらの結果、CPU51は、表示部10の液晶表示パネル11に減圧停止深度、減圧停止時間および総浮上時間あるいは無減圧可能時間のいずれか一方を表示することとなる(ステップS40)。
以上の説明のように本実施形態によれば、潜水パターンに応じて複数のボンベの潜水用ガスの混合比率を設定し、各ボンベの使用タイミングをダイビング前にシミュレーションする。そして、このシミュレーション結果に基づいて、切換タイミングをダイブコンピュータに設定し、実際のダイビングではダイブコンピュータが実際の潜水パターンを考慮してダイバーにボンベの使用タイミングを報知することによりダイビングの安全性を高めることが可能となる。
さらに実際のダイビング中においても、切換先の潜水用ガスの混合比率に対する無減圧潜水可能時間、減圧潜水時には、減圧停止に必要な時間と深度を演算するので、ボンベを切り換えた場合に安全か否かの判別を確実に行うことができる。
以上の説明においては、潜水用ガスとして、酸素、窒素及びヘリウムを用いていたが、酸素、窒素および水素の組み合わせなど、潜水状態に応じて既知の各種潜水用ガスを用いることが可能である。
さらに以上の説明においては、各ボンベの切換は、ダイバーが行う構成を採っていたが、ダイバーの指示を待って、自動的に切り換えるように構成することも可能である。もちろんこの場合には、万が一を考慮し、手動で切換可能に構成しておくのが好ましい。さらに酸素中毒の恐れがある場合および酸素欠乏に陥る可能性がある場合には、ダイブコンピュータは、報音装置によるアラーム音の発生、振動発生装置によるアラーム振動の発生あるいは液晶表示パネルにその旨の警告を表示し、自動的なボンベ切換を禁止するように構成する必要がある。
Claims (29)
- 複数種類の潜水用ガスの混合比率が同じ若しくは異なる複数の混合ガスを用いて潜水を行うために用いられるダイバーズ用情報処理装置であって、
あらかじめ設定された予定潜水パターンおよび現在までの実際の潜水パターンに基づいて、前記混合ガスの切換タイミングを判別する切換タイミング判別部と、
前記切換タイミングに基づいて切換先の混合ガスを特定するための情報及び前記切換タイミングを告知する告知部と、
を備えたことを特徴とするダイバーズ用情報処理装置。 - 請求項1記載のダイバーズ用情報処理装置において、
前記複数種類の潜水用ガスの混合比率を入力する混合比率入力部と、
前記潜水用ガス毎に許容する前記混合比率の入力範囲をあらかじめ記憶する入力範囲記憶部と、
記憶した前記入力範囲に基づいて、入力された前記混合比率が前記入力範囲外である場合に、当該混合比率を前記入力範囲内に補正する入力値補正部と、
を備えたことを特徴とするダイバーズ用情報処理装置。 - 請求項1または請求項2記載のダイバーズ用情報処理装置において、
前記潜水用ガスは、酸素を含み、
入力された酸素に対応する前記混合比率あるいは入力後に補正された前記混合比率に基づいて他の前記潜水用ガスの混合比率を算出する酸素基準比率算出部を備えたことを特徴とするダイバーズ用情報処理装置。 - 請求項3記載のダイバーズ用情報処理装置において、
前記潜水用ガスは、ヘリウムおよび窒素を含み、
前記酸素基準比率算出部は、前記酸素の混合比率および前記ヘリウムの混合比率に基づいて前記窒素の混合比率を算出することを特徴とするダイバーズ用情報処理装置。 - 請求項4記載のダイバーズ用情報処理装置において、
前記酸素基準比率算出部は、前記酸素の混合比率および前記ヘリウムの混合比率が100[%]を越える場合には、前記酸素の混合比率を変更せずに前記ヘリウムの混合比率を補正し、前記酸素の混合比率および前記ヘリウムの混合比率を100[%]に設定することを特徴とするダイバーズ用情報処理装置。 - 複数種類の潜水用ガスの混合比率が同じ若しくは異なる複数の混合ガスを用いて潜水を行うために用いられるダイバーズ用情報処理装置であって、
あらかじめ設定された予定潜水パターンおよび現在までの実際の潜水パターンに基づいて、前記混合ガスの切換タイミングを判別する切換タイミング判別部と、
前記切換タイミングに基づいて切換先の混合ガスを特定するための情報及び前記切換タイミングを告知する告知部と、
操作者が前記複数種類の潜水用ガスの混合比率を入力する混合比率入力部と、
予め前記潜水用ガス毎に設定された優先順位を記憶する優先順位記憶部と、
記憶した前記優先順位に基づいて、より優先順位の高い前記潜水用ガスについての前記混合比率の設定を優先し、より優先順位の低い潜水用ガスについての前記混合比率を補正する低優先順位入力値補正部と、
を備えたことを特徴とするダイバーズ用情報処理装置。 - 請求項6記載のダイバーズ用情報処理装置において、
前記潜水用ガス毎に許容する前記混合比率の入力範囲をあらかじめ記憶する入力範囲記憶部と、
前記優先順位の高い潜水用ガスについての前記混合比率の設定値及び記憶した前記入力範囲に基づいて、前記優先順位の低い潜水用ガスに対応する前記混合比率の入力範囲を補正する入力範囲補正部と、
を備えたことを特徴とするダイバーズ用情報処理装置。 - 請求項1ないし請求項7の何れかに記載のダイバーズ用情報処理装置において、
前記ボンベ毎に切換条件を設定するための情報を提示する条件提示部と、
前記切換条件を操作者に選択させるための選択操作部と、
前記選択された切換条件を前記ボンベ毎に記憶する切換条件記憶部と、
を備えたことを特徴とするダイバーズ用情報処理装置。 - 請求項8記載のダイバーズ用情報処理装置において、
前記条件提示部は、潜水時間、体内酸素量、体内不活性ガス量、潜水可能時間あるいは水深に対応する前記切換条件を提示することを特徴とするダイバーズ用情報処理装置。 - 請求項9記載のダイバーズ用情報処理装置において、
前記切換条件記憶部は、前記ボンベ毎に前記潜水時間、前記体内酸素量、前記体内不活性ガス量、前記潜水可能時間あるいは前記水深に対応する前記切換条件のいずれか一つあるいは組み合わせを記憶することを特徴とするダイバーズ用情報処理装置。 - 複数種類の潜水用ガスの混合比率が同じ若しくは異なる複数の混合ガスを用いて潜水を行うために用いられるダイバーズ用情報処理装置の制御方法であって、
あらかじめ設定された予定潜水パターンおよび現在までの実際の潜水パターンに基づいて、前記混合ガスの切換タイミングを判別する切換タイミング判別過程と、
前記切換タイミングに基づいて切換先の混合ガスを特定するための情報及び前記切換タイミングを告知する告知過程と、
を備えたことを特徴とするダイバーズ用情報処理装置の制御方法。 - 請求項11記載のダイバーズ用情報処理装置の制御方法において、
前記潜水用ガス毎に許容する前記混合比率の入力範囲をあらかじめ記憶する入力範囲記憶過程と、
前記複数種類の潜水用ガスの混合比率を入力する混合比率入力過程と、
記憶した前記入力範囲に基づいて、入力された前記混合比率が前記入力範囲外である場合に、当該混合比率を前記入力範囲内に補正する入力値補正過程と、
を備えたことを特徴とするダイバーズ用情報処理装置の制御方法。 - 請求項11または請求項12記載のダイバーズ用情報処理装置の制御方法において、
前記潜水用ガスは、酸素を含み、
入力された酸素に対応する前記混合比率あるいは入力後に補正された前記混合比率に基づいて他の前記潜水用ガスの混合比率を算出する酸素基準比率算出過程を備えたことを特徴とするダイバーズ用情報処理装置の制御方法。 - 複数種類の潜水用ガスの混合比率が同じ若しくは異なる複数の混合ガスを用いて潜水を行うために用いられるダイバーズ用情報処理装置の制御方法であって、
あらかじめ設定された予定潜水パターンおよび現在までの実際の潜水パターンに基づいて、前記混合ガスの切換タイミングを判別する切換タイミング判別過程と、
前記切換タイミングに基づいて切換先の混合ガスを特定するための情報及び前記切換タイミングを告知する告知過程と、
操作者が前記複数種類の潜水用ガスの混合比率を入力する混合比率入力過程と、
予め前記潜水用ガス毎に設定された優先順位を記憶する優先順位記憶過程と、
記憶した前記優先順位に基づいて、より優先順位の高い前記潜水用ガスについての前記混合比率の設定を優先し、より優先順位の低い潜水用ガスについての前記混合比率を補正する低優先順位入力値補正過程と、
を備えたことを特徴とするダイバーズ用情報処理装置の制御方法。 - 請求項14記載のダイバーズ用情報処理装置の制御方法において、
前記潜水用ガス毎に許容する前記混合比率の入力範囲をあらかじめ記憶する入力範囲記憶過程と、
前記優先順位の高い潜水用ガスについての前記混合比率の設定値及び記憶した前記入力範囲に基づいて、前記優先順位の低い潜水用ガスに対応する前記混合比率の入力範囲を補正する入力範囲補正過程と、
を備えたことを特徴とするダイバーズ用情報処理装置の制御方法。 - 請求項11ないし請求項15の何れかに記載のダイバーズ用情報処理装置の制御方法において、
前記ボンベ毎に切換条件を設定するための情報を提示する条件提示過程と、
前記切換条件を操作者に選択させるための選択操作過程と、
前記選択された切換条件を前記ボンベ毎に記憶する切換条件記憶過程と、
を備えたことを特徴とするダイバーズ用情報処理装置の制御方法。 - 請求項16記載のダイバーズ用情報処理装置において、
前記条件提示部は、潜水時間、体内酸素量、体内不活性ガス量、潜水可能時間あるいは水深に対応する前記切換条件を提示することを特徴とするダイバーズ用情報処理装置の制御方法。 - 請求項17記載のダイバーズ用情報処理装置の制御方法において、
前記切換条件記憶部は、前記ボンベ毎に前記潜水時間、前記体内酸素量、前記体内不活性ガス量、前記潜水可能時間あるいは前記水深に対応する前記切換条件のいずれか一つあるいは組み合わせを記憶することを特徴とするダイバーズ用情報処理装置の制御方法。 - コンピュータを複数種類の潜水用ガスの混合比率が同じ若しくは異なる複数の混合ガスを用いて潜水を行うために用いられるダイバーズ用情報処理装置として機能させるための制御プログラムであって、
あらかじめ設定された予定潜水パターンおよび現在までの実際の潜水パターンに基づいて、前記混合ガスの切換タイミングを判別させ、
前記切換タイミングに基づいて切換先の混合ガスを特定するための情報及び前記切換タイミングを告知させる、
ことを特徴とする制御プログラム。 - 請求項19記載の制御プログラムにおいて、
前記複数種類の潜水用ガスの混合比率を入力させ、
あらかじめ記憶させた前記潜水用ガス毎に許容する前記混合比率の入力範囲に基づいて、入力された前記混合比率が前記入力範囲外である場合に、当該混合比率を前記入力範囲内に補正させる、
ことを特徴とする制御プログラム。 - 請求項19または請求項20記載の制御プログラムにおいて、
前記潜水用ガスは、酸素を含み、
入力された酸素に対応する前記混合比率あるいは入力後に補正された前記混合比率に基づいて他の前記潜水用ガスの混合比率を算出させることを特徴とする制御プログラム。 - 請求項21記載の制御プログラムにおいて、
前記潜水用ガスは、ヘリウムおよび窒素を含み、
前記酸素基準比率算出部は、前記酸素の混合比率および前記ヘリウムの混合比率に基づいて前記窒素の混合比率を算出させることを特徴とする制御プログラム。 - 請求項22記載の制御プログラムにおいて、
前記酸素基準比率算出部は、前記酸素の混合比率および前記ヘリウムの混合比率が100[%]を越える場合には、前記酸素の混合比率を変更させせずに前記ヘリウムの混合比率を補正させ、前記酸素の混合比率および前記ヘリウムの混合比率を100[%]に設定させることを特徴とする制御プログラム。 - 複数種類の潜水用ガスの混合比率が同じ若しくは異なる複数の混合ガスを用いて潜水を行うために用いられるダイバーズ用情報処理装置をコンピュータにより制御するための制御プログラムであって、
あらかじめ設定された予定潜水パターンおよび現在までの実際の潜水パターンに基づいて、前記混合ガスの切換タイミングを判別させ、
前記切換タイミングに基づいて切換先の混合ガスを特定するための情報及び前記切換タイミングを告知させ、
操作者に前記複数種類の潜水用ガスの混合比率を入力させ、
予め前記潜水用ガス毎に設定された優先順位を記憶させ、
記憶した前記優先順位に基づいて、より優先順位の高い前記潜水用ガスについての前記混合比率の設定を優先し、より優先順位の低い潜水用ガスについての前記混合比率を補正させる、
ことを特徴とする制御プログラム。 - 請求項24記載の制御プログラムにおいて、
前記潜水用ガス毎に許容する前記混合比率の入力範囲をあらかじめ記憶させ、
前記優先順位の高い潜水用ガスについての前記混合比率の設定値及び記憶させた前記入力範囲に基づいて、前記優先順位の低い潜水用ガスに対応する前記混合比率の入力範囲を補正させる、
ことを特徴とする制御プログラム。 - 請求項19ないし請求項25の何れかに記載の制御プログラムにおいて、
前記ボンベ毎に切換条件を設定するための情報を提示させ、
前記切換条件を操作者に選択させ、
前記選択された切換条件を前記ボンベ毎に記憶させる、
ことを特徴とする制御プログラム。 - 請求項26記載の制御プログラムにおいて、
前記ボンベ毎に切換条件を設定するための情報を提示させるに際し、潜水時間、体内酸素量、体内不活性ガス量、潜水可能時間あるいは水深に対応する前記切換条件を提示させることを特徴とする制御プログラム。 - 請求項27記載の制御プログラムにおいて、
前記選択された切換条件を記憶させるに際し、前記ボンベ毎に前記潜水時間、前記体内酸素量、前記体内不活性ガス量、前記潜水可能時間あるいは前記水深に対応する前記切換条件のいずれか一つあるいは組み合わせを記憶させることを特徴とするダイバーズ用情報処理装置の制御方法。 - 請求項19ないし請求項28のいずれかに記載の制御プログラムを記録したことを特徴とするコンピュータ読取可能な記録媒体。
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