JP3551886B2 - エンジン自動停止車両 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジン自動停止車両に関し、特に可変動弁装置によりエンジン停止時のバルブタイミングを制御する技術に関する。
【0002】
【従来の技術と解決すべき課題】
エンジンのバルブタイミングを運転状態に応じて変化させる可変動弁装置が知られている。可変動弁装置を備えたエンジンでは、バルブタイミングの可変制御により燃費、出力、始動性等を改善可能である(公知例としては特開平7−233713号公報参照)。このような可変動弁装置による効果を確実に発揮させるためには吸排気弁の位置を学習制御により高応答で正確に制御する必要がある。
【0003】
一方、環境および燃費対策として車両停止時にエンジンを自動停止させるようにした車両が知られている。この種の車両において可変動弁装置を備えた場合、エンジンの自動停止または始動時に例えば吸気弁閉時期を運転中よりも遅らせた最遅角位置とすることにより振動を低減することができる。
【0004】
しかしながらこの場合、吸気弁閉時期が最遅角位置に制御されるのはエンジン停止時またはその後の始動時のみであることから、通常の学習制御では当該最遅角位置の学習を行う機会がなく、このため可変動弁装置の経時劣化等による作動タイミングのずれを的確に補正できないという問題が生じる。また、エンジン停止時には回転速度が低下した状態で最遅角位置への制御が開始されるため、特に油圧によりバルブタイミングを制御する構成の可変動弁装置では吸気弁が最遅角位置に達する前にエンジンが停止することがあり、この結果振動が発生してしまう。
【0005】
本発明はこのような問題点に着目してなされたもので、エンジン停止時における吸気弁の最遅角位置への制御と最遅角位置の学習とを確実に行うことを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、予め定められた運転条件下でエンジン制御系にエンジン停止を指令する停止指令手段を備えたエンジン自動停止車両において、エンジンの吸気弁作動時期を変化させる可変動弁装置と、吸気弁作動時期を検出する吸気弁位置検出手段と、前記エンジン停止指令時に前記可変動弁装置に指令して吸気弁閉時期を最遅角位置に制御するとともに、エンジン停止時の吸気弁閉位置の検出結果に基づいて最遅角時の吸気弁閉位置を学習し、該学習結果に基づいて吸気弁作動時期を制御するバルブタイミング制御手段と、前記エンジン停止指令を所定時間遅延させてエンジン制御系に出力する停止指令遅延手段とを備える。
【0007】
第2の発明は、上記第1の発明において、バルブタイミング制御手段と停止指令遅延手段とを、それぞれ車両の運行が開始されたのちの最初のエンジン停止指令時にのみ最遅角時の吸気弁閉位置の学習と、エンジン停止指令の遅延を行うように構成する。
【0008】
第3の発明は、上記第1の発明の停止指令遅延手段を、車両の運行が開始されたのちの最初のエンジン停止指令時以外は、吸気弁閉位置が予め定めた基準値よりも遅角側に移動したときにエンジン停止指令をエンジン制御系に出力させるものとする。
【0009】
第4の発明は、上記第2または第3の発明において、可変動弁装置を、エンジンクランク軸に対するカム軸の位相を油圧により連続可変的に制御する構成とする。
【0010】
第5の発明は、上記第1または第2の発明において、停止指令遅延手段を、停止指令前のエンジン運転状態に応じて遅延時間を可変設定するように構成する。
【0011】
第6の発明は、上記第2または第3の発明において、エンジン自動停止車両を、エンジン始動と発電とを行う第1の回転電機と、駆動力を発生する第2の回転電機とを備えたハイブリッド車両として構成する。
【0012】
【作用・効果】
第1の発明において、エンジン停止指令時には、可変動弁装置に対して吸気弁閉時期を最遅角位置とする指令がなされる一方、前記エンジン停止指令は所定の遅延時間が経過したのちにエンジン制御系に付与される。この遅延時間の間はエンジンは運転し続けるため、前記可変動弁装置は吸気弁閉時期を最遅角位置へと確実に移動させる。したがって、エンジン停止時の振動発生を確実に防止できると共に、吸気弁閉時期の最遅角位置を確実に学習して、その後の可変動弁装置による吸気弁作動位置の制御を正確に行うことができる。
【0013】
第2の発明によれば、車両の運行が開始されたのちの最初のエンジン停止指令時にのみ最遅角時の吸気弁閉位置の学習と、エンジン停止指令の遅延を行うので、その後のエンジン停止時における停止遅延によるエンジン運転時間の延長を回避することができる。吸気弁最遅角位置の学習は経時劣化等に原因する可変動弁装置の位相変動を補償することが目的であるから、これを頻繁に行う必要はなく、車両のキーオンによる運行開始後の最初のエンジン停止時に行うだけでよい。また、この最遅角位置の学習を完了したのちは、吸気弁閉位置は確実に最遅角位置まで移動可能となるので、第3の発明として示したように、エンジン停止時には吸気弁閉位置が所定の基準値よりも遅角側に移動するまで待ってエンジン停止指令をエンジン制御系に送ることにより振動低減の目的を達成できる。
【0014】
第4の発明として示したように、可変動弁装置として、エンジンクランク軸に対するカム軸の位相を油圧により連続可変的に制御する構成のものでは油圧系の漏れの影響やオイル劣化等により位相変動が起こりやすいので、本発明による上記遅延時間を設けた最遅角位置の学習が特に有効である。
【0015】
一方、上記学習を行うための遅延時間は、これを固定値として設定するほか、第5の発明として示したように、エンジン停止指令前の運転状態、例えば水温や油温に応じて可変的に設定するようにしてもよい。例えば、上記油圧式の可変動弁装置では油温によって最遅角位置まで作動する速度が変化することがあるので、油温を検知して遅延時間を設定することによりエンジン停止までの時間が常に必要最小限となるように最適化することができる。
【0016】
また、第6の発明として示したようなハイブリッド車両では、車両停止時のみならず、例えばモータのみによる走行時など制御上定められた種々の運転状態下でエンジンの停止および再始動操作が行われるため、車両運行中のエンジン停止の頻度が高い。したがって、このようなハイブリッド車両においては、上記吸気弁の最遅角位置学習によりエンジン停止時の振動を確実に抑制するという効果は車両の快適性を高めるうえで大きく貢献する。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、上記発明をハイブリッド車両に適用した実施形態につき図面に基づいて説明する。図1において、このハイブリッド車両のパワートレインは、モータ1、エンジン2、電磁クラッチ3、モータ4、無段変速機5、減速装置6、差動装置7および駆動輪8から構成される。モータ1の出力軸、エンジン2の出力軸およびクラッチ3の入力軸は互いに連結されている。前記モータ1とモータ4がそれぞれ上記第1の回転電機、第2の回転電機に相当する。
【0018】
モータ1とエンジン2は所定の回転比を有する減速装置(図示せず)を介して相互駆動可能に連結されており、またクラッチ3の出力軸、モータ4の出力軸および無段変速機5の入力軸は互いに連結されている。
【0019】
クラッチ3締結時はエンジン2とモータ4が車両の推進源となり、クラッチ3開放時はモータ4のみが車両の推進源となる。エンジン2またはモータ4の駆動力は、無段変速機5、減速装置6および差動装置7を介して駆動輪8へ伝達される。無段変速機5には油圧装置9から圧油が供給され、ベルトのクランプと潤滑がなされる。
【0020】
モータ1は主としてエンジン始動と発電に用いられ、モータ4は主として車両の力行と減速時の回生運転に用いられる。また、モータ10は油圧装置9のオイルポンプ駆動用である。ただしクラッチ3締結時には、モータ1を車両の力行と制動に用いることもでき、モータ4をエンジン始動や発電に用いることもできる。
【0021】
モータ1,4,10はそれぞれ、インバータ11,12,13により駆動される。インバータ11〜13は共通のDCリンク14を介して強電バッテリ15に接続されており、強電バッテリ15の直流電力を交流電力に変換してモータ1,4,10へ供給するとともに、モータ1,4の交流発電電力を直流電力に変換して強電バッテリ15を充電する。なお、インバータ11〜13は互いにDCリンク14を介して接続されているので、回生運転中のモータにより発電された電力を強電バッテリ15を介さずに直接、力行運転中のモータへ供給することもできる。
【0022】
16は本発明の制御系の各手段の機能を備えたコントローラであり、マイクロコンピュータとその周辺装置や各種アクチュエータなどを備え、クラッチ3の伝達トルク、モータ1,4,10の回転数や出力トルク、無段変速機5の変速比、エンジン2の燃料噴射量・噴射時期、点火時期、吸気弁作動時期などを制御する。このコントローラ16には低圧の補助バッテリ33から電源が供給される。
【0023】
コントローラ16には、図2に示すように、キースイッチ20、セレクトレバースイッチ21、アクセルペダルセンサ22、ブレーキスイッチ23、車速センサ24、バッテリ温度センサ25、バッテリSOC検出装置26、クランク角センサ27、スロットル開度センサ28が接続される。
【0024】
アクセルペダルセンサ22はアクセルペダルの踏み込み量を検出し、ブレーキスイッチ23はブレーキペダルの踏み込み状態を検出する。車速センサ24は車両の走行速度を検出し、バッテリ温度センサ25は強電バッテリ15の温度を検出する。バッテリSOC検出装置26は強電バッテリ15の実容量の代表値であるSOC(State Of Charge)を検出する。クランク角センサ27はエンジン2の回転速度を検出し、スロットル開度センサ28はエンジン2のスロットルバルブ開度を検出する。
【0025】
コントローラ16にはさらに、エンジン2の燃料噴射装置30、点火装置31、可変動弁装置32などが接続される。コントローラ16は、燃料噴射装置30を制御してエンジン2への燃料の供給と停止および燃料噴射量・噴射時期を調節するとともに、点火装置31を駆動してエンジン2の点火時期制御を行う一方、可変動弁装置32を介してエンジンの吸気弁作動時期を制御する。また、このコントローラ16は、車両運転状態に応じて予め定められた条件下でエンジン2の停止と再始動を制御する機能を有し、この場合前記燃料噴射装置30による燃料供給を終了させることによりエンジン2を停止させ、停止状態となったエンジン2を再始動させるときにはモータ1により始動クランキングを行うと共に燃料噴射装置30に燃料供給を再開させる。
【0026】
図3に上記可変動弁装置32の一例の概略を示す。図において、吸気カム軸41の軸端部に取り付けられた内筒42とこれを包囲する外筒43との間にはピストン44が嵌装されており、このピストン44の前後にはぞれぞれ遅角側油室45a、進角側油室45bが画成されている。ピストン44は内筒42または外筒43に対して斜めスプラインを介して嵌合しており、ピストン44が図の左右何れかの方向に移動することにより内筒42と外筒43とが相対回転する。エンジン回転を吸気カム軸41に伝達するカムスプロケット(図示せず)は外筒43に取り付けられ、したがって吸気カム軸41はピストン44の位置に応じてエンジンクランク軸に対する位相を変化させる。
【0027】
上記ピストン44の位置は、その前後油室45aまたは45bへの供給油圧により制御される。図において51は前記油圧供給を制御するバルブ装置を示しており、これは主に油圧供給方向を切り換えるスプール52とこのスプール52の位置を制御するソレノイド53とからなっている。
【0028】
図でスプール52が左方に駆動されるとメーンギャラリ54からのエンジン油圧がスプール中央のポートcおよび遅角側油路55aを介して遅角側油室45aに導入される。このとき同時に進角側油室45bは進角側油路55bおよびスプール右側のポートbを介してドレン通路56に接続される。これによりピストン44は左方に移動し、吸気カム軸41は遅角方向に回転する。前記と反対に、スプール52が右方に駆動されるとメーンギャラリ54からのエンジン油圧がスプール中央のポートcおよび進角側油路55bを介して進角側油室45bに導入されると共に、遅角側油室45aは遅角側油路55baおよびスプール左側のポートaを介してドレン通路56に接続され、これによりピストン44は右方に移動して吸気カム軸41を進角方向に回転させる。スプール44が中立位置にある図示状態では各油路54a,bおよび油室45a,bが何れのポートa,b,cとも連通しないオイルロック状態となるためピストン44および吸気カム軸41はそのときの位置で固定される。
【0029】
上記可変動弁装置32による吸気弁作動時期の制御は、吸気弁位置検出手段として機能するカム位置検出センサ57からの信号に基づき、コントローラ16が所定の吸気弁作動時期となるようにソレノイド53を駆動してフィードバック制御する。これは、例えばクランク角センサ27から発せられる基準位置信号(REF信号)をトリガとして前記カム位置検出センサ57からのカムターゲット信号が入力するまでの回転角度のカウントを行い、このカウント結果caと予め定められたカム基準位置との偏差から吸気カム軸41の実位置を検出する(図3のセンサ信号部参照)。このようにして求めた前記実カム位置が目標位置となるようにコントローラ16はPI制御によりバルブ装置51を駆動する。このとき、バルブ装置51の不感帯を除去するとともに応答を高めるためにバルブ駆動信号にディザ信号を重畳させている(図3の制御信号部参照)。
【0030】
以上は本発明が適用可能なハイブリッド車両の基本的な構成例を示したものであり、本発明では例えばこのような可変動弁装置32とエンジン自動停止機能を備えた車両において、エンジン停止時に吸気弁閉位置を確実に所定の最遅角位置に制御すると共に、該最遅角位置の学習を行うことを目的としている。以下にこのためのコントローラ16の制御内容の実施形態につき図面を参照しながら説明する。
【0031】
図4および図5は、エンジン停止指令に伴い可変動弁装置32により吸気弁閉位置を最遅角位置に制御し、その後エンジンを停止させるまでの制御の概要を示した流れ図であり、この制御はハイブリッド車両の総合的な制御の一環として周期的に繰り返し実行される。
【0032】
この制御では、まず上述した各センサまたはスイッチ類を介して各種運転パラメータを読み込み、次いでエンジン停止指令の有無を判定する(ステップ401,402)。エンジン停止指令がなければ今回の処理は終了する。エンジン停止指令があった場合には、次に吸気弁の目標閉時期TGVTCを最遅角(この場合ゼロ)に設定し、該目標閉時期となるように可変動弁装置32を駆動する(ステップ403)。
【0033】
次に、上記エンジン停止指令が車両運行開始後の最初のエンジン停止指令であるか否かを判定する(ステップ404)。これは、図示しないが、例えばキースイッチのON操作によりセットされ、後述する学習終了によりリセットされるフラグを設定することで判定することができる。ここで最初のエンジン停止指令であった場合には、吸気弁閉時期の学習処理を行なった後にエンジン停止指令を有効とし、燃料噴射や点火を停止させる(ステップ407,406)。前記ステップ404にて最初のエンジン停止指令ではないと判定された場合には、このときはすでに吸気弁閉時期の学習処理を完了した後であって吸気弁閉時期は確実に最遅角位置に向かって移動するので、あらためて学習処理を行うことなく、吸気弁閉時期VTCが所定の基準値THVTC1未満となるのを待ってからエンジン停止指令を有効とする(ステップ405,406)。
【0034】
図5に上記学習処理の詳細を示す。この処理ではまず、可変動弁装置32が吸気弁閉時期を確実に所定の最遅角位置に移動させられる状態にあるか否かをエンジン回転速度NEから判定する(ステップ501)。エンジン回転速度NEが所定の基準値THNE1以上であれば可変動弁装置32は作動可能であると判定してステップ502以降の学習処理に移行し、基準値THNE1未満であれば可変動弁装置32は作動不能と判定して学習処理を行わずに図4の処理に戻る(ステップ507)。なお、この判定はエンジン回転速度のみならず、例えば圧力センサによりエンジン油圧を検出し、該油圧が所定値以上であることを条件として学習を開始するように構成することもできる。
【0035】
ステップ501にて学習可と判定された場合には、次にエンジン停止までの時間を遅らせるための遅延タイマを初期化する。このタイマはダウンカウントタイマであり、初期値TDLからの減算処理でタイマ値がゼロになったときに学習を開始させる(ステップ502,503,504)。この遅延処理の間に、可変動弁装置32により吸気カム41の位相を最遅角位置へと移動させる。
【0036】
吸気弁閉時期の最遅角位置の学習処理としては、まず上述したカム位置検出センサ57からの信号により検出したカム位置VTCPOSと基準位置BASANG#との偏差BASOFSを求め(ステップ505)、これらから求めた学習値BASLRN(=BASANG#−BASOFS)を吸気弁最遅角位置の学習値として更新する(ステップ506)。これにより、以後はその時点での可変動弁装置32の状態に応じて、吸気弁の閉時期を速やかに所定の最遅角位置へと制御できる。
【0037】
以上の処理の繰り返しにより、エンジン停止時に可変動弁装置32は吸気弁閉時期を所期の最遅角位置へと速やかに制御するので、エンジン停止時の振動を確実に減少させることができると共に、この最遅角位置の学習によりその後の吸気弁作動時期を正確に制御することが可能となる。また、この実施形態では車両運行開始の最初のエンジン停止時にのみ学習処理を行っているので、学習のためにエンジン停止を遅延させる機会を最小限とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用可能なハイブリッド車両の機械的構成例の概略構成図。
【図2】上記ハイブリッド車両の制御系の概略構成図。
【図3】可変動弁装置の概略説明図。
【図4】本発明による制御の一実施形態を示す第1の流れ図。
【図5】本発明による制御の一実施形態を示す第2の流れ図。
【符号の説明】
1 モータ(回転電機)
2 エンジン
3 電磁クラッチ
4 モータ(回転電機)
5 無段変速機
9 油圧装置
10 油圧発生用モータ
15 バッテリ
16 コントローラ
20 キースイッチ
21 セレクトレバースイッチ
22 アクセルペダルセンサ
23 ブレーキスイッチ
24 車速センサ
25 バッテリ温度センサ
26 バッテリSOC検出装置
27 クランク角センサ
28 スロットル開度センサ
32 可変動弁装置
41 吸気カム軸
51 バルブ装置
57 カム位置検出センサ(吸気弁位置検出手段)

Claims (6)

  1. 予め定められた運転条件下でエンジン制御系にエンジン停止を指令する停止指令手段を備えたエンジン自動停止車両において、
    エンジンの吸気弁作動時期を変化させる可変動弁装置と、
    吸気弁作動時期を検出する吸気弁位置検出手段と、
    前記エンジン停止指令時に前記可変動弁装置に指令して吸気弁閉時期を最遅角位置に制御するとともに、エンジン停止時の吸気弁閉位置の検出結果に基づいて最遅角時の吸気弁閉位置を学習し、該学習結果に基づいて吸気弁作動時期を制御するバルブタイミング制御手段と、
    前記エンジン停止指令を所定時間遅延させてエンジン制御系に出力する停止指令遅延手段と
    を備えたエンジン自動停止車両。
  2. バルブタイミング制御手段と停止指令遅延手段とは、それぞれ車両の運行が開始されたのちの最初のエンジン停止指令時にのみ最遅角時の吸気弁閉位置の学習と、エンジン停止指令の遅延を行う請求項1に記載のエンジン自動停止車両。
  3. 停止指令遅延手段は、車両の運行が開始されたのちの最初のエンジン停止指令時以外は、吸気弁閉位置が予め定めた基準値よりも遅角側に移動したときにエンジン停止指令をエンジン制御系に出力させる請求項1に記載のエンジン自動停止車両。
  4. 可変動弁装置は、エンジンクランク軸に対するカム軸の位相を油圧により連続可変的に制御する構成である請求項2または請求項3に記載のエンジン自動停止車両。
  5. 停止指令遅延手段は、停止指令前のエンジン運転状態に応じて遅延時間を可変設定する請求項1または請求項2に記載のエンジン自動停止車両。
  6. エンジン自動停止車両は、エンジン始動と発電とを行う第1の回転電機と、駆動力を発生する第2の回転電機とを備えたハイブリッド車両として構成される請求項2または請求項3の何れかに記載のエンジン自動停止車両。
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