JP3551243B2 - 伝達比可変機構のロック方法及びロック装置、ブラシレスモータの駆動制御方法 - Google Patents

伝達比可変機構のロック方法及びロック装置、ブラシレスモータの駆動制御方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、操舵ハンドルの操舵角と転舵輪の転舵角との間の伝達比を変化させる伝達比可変機構のロック方法及びロック装置、及び、伝達比可変機構の駆動用などに用いられるブラシレスモータの駆動制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
操舵ハンドルの操舵角と転舵輪の転舵角との間の伝達比を変化させる伝達比可変機構を備えた車両用操舵制御装置の一例が、例えば特開平11−34894号に開示されている。ここで開示された操舵制御装置では、伝達比可変機構のモータハウジング側にアーチ形状のロックアームを揺動自在に支持すると共に、ロータ軸に円盤状のロックホルダを固定しており、ロックアームの凸部をロックホルダの凹部内に係止させることでロック状態となり、モータハウジングとロータ軸との相対回転が阻止される構造となっている。
【0003】
また、伝達比可変機構をロック状態とするには、伝達比可変機構を駆動させるモータをロック状態とすることによっても達成でき、例えば、特開平4−161089号には、ブラシレスモータのA相とB相の駆動巻き線(モータコイル)に同一方向の電流を流し続けることにより、ロータとステータとの相対回転を拘束するブラシレスモータのロック方法が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
特開平11−34894号に開示されているように、機械的なロック機構によって伝達比可変機構をロック状態とすることができるが、何らかの原因によりロック機構が故障した場合に備えて他のロック機構を備えることが望ましい。しかし、同様な機械的なロック機構を搭載すると、その分、余分な搭載スペースが必要となり、装置全体の小型化を進める上で支障となってしまう。
【0005】
また、伝達比可変機構の駆動用となるブラシレスモータを、前述した手法によって電気的にロックすることで、伝達比可変機構をロック状態とすることもできるが、各相の駆動巻き線に対する通電状態の切り換えには通常、パワートランジスタが用いられており、励磁相を固定するには、特定のパワートランジスタのみを常にオン状態とする必要がある。このため、特定のパワートランジスタの発熱量が大となってしまい、この発熱を懸念してより大型のパワートランジスタを選択したり、或いはヒートシンクを設けるなどの必要性があった。
【0006】
そこで本発明は、このような課題を解決すべくなされたものであり、その目的は、既存の機械的な構造に追加・変更を施すことなく、またトランジスタの発熱量を抑えて、伝達比可変機構をロック状態とすることができる、伝達比可変機構のロック方法及びロック装置、及び、ブラシレスモータの駆動制御方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1にかかる伝達比可変機構のロック方法は、操舵ハンドル側に連結される入力軸と転舵輪側に連結される出力軸との間における、回転量の伝達比を変化させる伝達比可変機構のロック方法であって、伝達比可変機構を駆動するモータを、所定の回転角度範囲内において、正回転、逆回転を繰り返すように駆動制御することを特徴とする。
【0008】
伝達比可変機構を駆動するモータを、所定の回転角度範囲内において正回転、逆回転を繰り返すように駆動制御することで、このモータのロータとステータとの相対回転が実質的に拘束され、伝達比可変機構における機構内部の相対的な機械的変位が拘束される。この作用により、伝達比の可変動作を禁止するロック状態とすることができるため、このような電気的な制御手法によっても、伝達比可変機構をロック状態とすることができる。
【0009】
請求項2にかかる伝達比可変機構のロック方法は、請求項1における伝達比可変機構のロック方法において、伝達比可変機構は、この伝達比可変機構を駆動するモータの各相の駆動巻き線に対する通電状態を切り換える複数の切り換え素子を備えており、各相の駆動巻き線に対する通電状態が、このモータの回転駆動方向に応じて規則的に変化するように、各切り換え素子に与える制御信号群となる制御信号パターンを、回転駆動方向に応じて順に生成すると共に、いずれかの切り換え素子に故障が発生した場合には、故障が発生した切り換え素子の動作状態を変化させる信号を含む制御信号パターンを不良パターンとすると、この不良パターンが生成される以前に、この制御信号パターンの生成順を折り返す処理を繰り返すことで、所定の回転角度範囲内において、正回転、逆回転を繰り返すようにこのモータを駆動制御することを特徴とする。
【0010】
このような不良パターンが生成される以前に、制御信号パターンの生成順を折り返す処理を繰り返すことで、いずれかの切り換え素子に故障が発生した場合であっても、正常に動作する切り換え素子の動作制御を行うことにより、伝達比可変機構を電気的にロック状態とすることが可能となる。またこの際、正常に動作する各切り換え素子を順に切り換えて使用することができるため、特定の切り換え素子のみをオン状態とした場合に比べて、個々の切り換え素子で発生する熱量が分散される。
【0011】
請求項3にかかる伝達比可変機構のロック装置は、モータを駆動させて操舵ハンドル側に連結される入力軸と転舵輪側に連結される出力軸とを相対回転させることにより操舵ハンドルの操舵角と転舵輪の転舵角との間の伝達比を変化させる伝達比可変機構のロック装置であって、モータの回転制御を行う制御手段を備えており、制御手段は、所定の回転角度範囲内において、正回転、逆回転を繰り返すようにモータを制御するロック制御手段を備えて構成する。
【0012】
ロック制御手段によって、所定の回転角度範囲内において正回転、逆回転を繰り返すようにモータを制御することで、モータのロータとステータとの相対回転が実質的に拘束され、伝達比可変機構における機構内部の相対的な機械的変位が拘束される。この作用により、伝達比の可変動作を禁止するロック状態とすることができるため、このような装置構成によっても、伝達比可変機構を電気的にロック状態とすることができる。
【0013】
請求項4にかかる伝達比可変機構のロック装置は、モータを駆動させて操舵ハンドル側に連結される入力軸と転舵輪側に連結される出力軸とを相対回転させることにより操舵ハンドルの操舵角と転舵輪の転舵角との間の伝達比を変化させる伝達比可変機構のロック装置であって、モータにおける各相の駆動巻き線に対する通電状態を切り換える複数の切り換え手段と、モータにおける各相の駆動巻き線に対する通電状態が、モータの回転駆動方向に応じて規則的に変化するように、各切り換え手段に与える制御信号群となる制御信号パターンを、このモータの回転駆動方向に応じて順に生成する制御手段と、各切り換え手段の動作状態を検知する検知手段とを備えており、制御手段は、検知手段の検知結果によっていずれかの切り換え手段が故障と判断された場合、故障が発生した切り換え手段の動作状態を変化させる信号を含む制御信号パターンを不良パターンとすると、この不良パターンが生成される以前に、制御信号パターンの生成順を折り返す処理を繰り返すロック制御手段を備えて構成する。
【0014】
検知手段の検知結果をもとに切り換え手段の故障が判断された場合、ロック制御手段は、不良パターンが生成される以前に、制御信号パターンの生成順を折り返す処理を繰り返す。この制御処理により、いずれかの切り換え手段に故障が発生した場合であっても、故障が発生した切り換え手段の動作状態を変化させることなく、正回転、逆回転を繰り返すようにモータを制御することができる。これによりモータのロータとステータとの相対回転が実質的に拘束され、伝達比可変機構における機構内部の相対的な機械的変位が拘束される。この作用により、伝達比の可変動作を禁止するロック状態とすることができるため、このようにいずれかの切り換え手段に故障が発生した場合であっても、伝達比可変機構を電気的にロック状態とすることができる。またこの際、正常に動作する各切り換え手段を順に切り換えて使用することになるため、特定の切り換え手段のみをオン状態として励磁相を固定した場合に比べて、個々の切り換え手段で発生する熱量が分散される。
【0015】
請求項5にかかるブラシレスモータの駆動制御方法は、ブラシレスモータの各相の駆動巻き線に対する通電状態を切り換える複数の切り換え素子を備えたブラシレスモータの駆動制御方法であって、各相の駆動巻き線に対する通電状態が、ブラシレスモータの回転駆動方向に応じて規則的に変化するように、各切り換え素子に与える制御信号群となる制御信号パターンを、回転駆動方向に応じて順に生成すると共に、いずれかの切り換え素子に故障が発生した場合には、故障が発生した切り換え素子の動作状態を変化させる信号を含む制御信号パターンを不良パターンとすると、この不良パターンが生成される以前に、この制御信号パターンの生成順を折り返す処理を繰り返す。
【0016】
このようにブラシレスモータを駆動制御することで、ブラシレスモータは、所定の回転角度範囲内において、正回転、逆回転を繰り返すように駆動されるため、ブラシレスモータのロータとステータとの相対回転を実質的に拘束することができる。また、この際、正常に動作する各切り換え素子を順に切り換えて使用することになるため、特定の切り換え素子のみをオン状態として励磁相を固定した場合に比べて、個々の切り換え素子で発生する熱量が分散される。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態につき、添付図面を参照して説明する。
【0018】
図1に操舵系に設けられた操舵装置の全体的な構成を示す。
【0019】
入力軸20と出力軸40とは伝達比可変機構100を介して連結されており、入力軸20には操舵ハンドル10が連結されている。出力軸40は、ラックアンドピニオン式のギヤ装置50を介してラック軸51に連結されており、ラック軸51の両側には転舵輪FWが連結されている。
【0020】
また、操舵ハンドル10の操舵角が入力軸20の回転角に対応するため、入力軸20には、入力軸20の回転角としての操舵角θhを検出する操舵角センサ21を設けている。この操舵角センサ21は、相対回転角を検出するロータリーエンコーダで構成しており、このロータリーエンコーダから出力される2相のパルス信号は後述する操舵制御装置200に与えられる。操舵制御装置200では、この2相のパルス信号の位相差をもとに操舵ハンドル10の回転方向を検知すると共に、パルス数をカウントすることにより操舵ハンドル10の相対回転角を検知する機構となっている。
【0021】
伝達比可変機構100は、入力軸20と出力軸40とを相対回転可能に連結しており、ブラシレスモータ110によって伝達比可変機構100を変位駆動することで、入力軸20−出力軸40間の回転量の伝達比を変化させる機構となっている。
【0022】
図2に伝達比可変機構100の構造を示す。伝達比可変機構100は、筒形状のハウジング101を有しており、ハウジング101の筒面内側にステータ111を固定し、さらにその内側には、中空シャフト113と一体化したロータ112を配置しており、これらステータ111とロータ112によってブラシレスモータ110を構成している。なお、このブラシレスモータ110は、例えば磁極数2の3相DCブラシレスモータで構成する。
【0023】
中空シャフト113は、波動歯車減速機120を構成する楕円カム121と一体化しており、ブラシレスモータ110によって楕円カム121を回転駆動することで、可動フランジ122がハウジング101に対して相対的に回転する構造となっている。この可動フランジ122に対して入力軸20を固定し、ハウジング101に対して出力軸40を固定しているため、ブラシレスモータ110が回転することで、入力軸20と出力軸40とは相対的に回転することになる。この作用によって入力軸20−出力軸40間の回転量の伝達比が変化する機構となっており、ブラシレスモータ110の回転を制御することで伝達比の可変制御が実施される。
【0024】
図3に示すように、中空シャフト113の外周部には、半円の円弧形状にN極130NとS極130Sとを配したリング状のマグネット130を固定しており、ブラシレスモータ110の磁極数が2極であるため、N極130NとS極130Sは、180°幅となっている。また、このマグネット130と向かい合う位置には、3つの作動角センサ131を120°ピッチで配し、ハウジング101に対して固定している。この作動角センサ131はホールICで構成しており、ホールICによって磁極変化を検出することで、ブラシレスモータ110の作動角θmを検出している。
【0025】
また、ハウジング101内には、ロータ112とステータ111との相対回転を機械的に拘束して、伝達比の可変動作を禁止するロック機構を備えている。
【0026】
このロック機構は、図4に示すように、円弧状に湾曲したロックアーム140と、溝ピッチ90°の凹凸溝を周囲に形成したロックホルダ114とを備えており、ロックアーム140はハウジング101側に固定した支持軸141を中心に傾動し、ロックホルダ114は中空シャフト113の端部において、中空シャフト113と一体的に形成している。
【0027】
ロックアーム140には凸部140aを設けており、ロックホルダ114の凹部内に、ロックアーム140の凸部140aを係止させることで、ロータ112とステータ111との相対回転を拘束するロック状態となる。
【0028】
ロックアーム140の駆動機構は次のようになっている。ロックアーム140の先端部には駆動コイル142を設けており、この駆動コイル142と相対するハウジング101側にマグネット143を固定している。また、図示は省略したが、ロックアーム140の支持軸141には、コイルスプリングが設けられており、ロックアーム140がロックホルダ114側に傾動するように常時押圧している。そして、駆動コイル142に電流が流れることで、駆動コイル142とマグネット143との間に電磁力による反発力が発生し、この反発力の作用によりロックアーム140が、コイルスプリングの押圧力に抗して、ロックホルダ114から離間する方向に傾動しロックが解除される。また、駆動コイル142に対する通電が停止されると、これによって反発力が消滅するため、コイルスプリングの押圧力の作用によりロックアーム140が傾動して、図4に示すようなロック状態に復帰する。
【0029】
ここで、作動角センサ131によって、ブラシレスモータ110の作動角θmを検出する処理について説明する。図5に、3つの作動角センサ131の各検出信号を、作動角センサ131の配列順にu、v、wとして示す。一例として、作動角センサ131において、マグネット130のN極130Nを検出した場合には1(Highレベル)、S極130Sを検出した場合には0(Lowレベル)の信号が出力されるものとすると、各作動角センサ131の検出信号は図5に示すように変化する。すなわち、各作動角センサ131の検出結果となる磁気パターン(u,v,w)は、ロータ112とステータ111との相対回転方向を一定とすると、相対回転角60°の間隔で、(1、0、0)、(1、1、0)、・・と変化する。従って、ここで例示した検出機構では、ブラシレスモータ110の作動角を角度ピッチ60°単位に検出する。なお、uに2、vに2、wに2の重み付けをして加算した数計値Pの推移からも分かるように、磁気パターン(u,v,w)は360°周期で変化し、磁気パターン(u,v,w)或いは数計値Pの変化ピッチ数からロータ112の絶対回転角が把握できる。
【0030】
このように各作動角センサ131で検出される磁気パターン(u,v,w)は、ロータ112とステータ111との相対回転に応じて規則的に変化するため、磁気パターン(u,v,w)或いは数計値Pの変化ピッチ数をもとに、ブラシレスモータ110の回転角度となる作動角θmを絶対角として検出することができる。
【0031】
そして、操舵制御装置200では、各作動角センサ131等の検出結果をもとに、伝達比可変機構100に搭載したブラシレスモータ110の駆動制御、伝達比可変機構100のロック制御などを実施する。
【0032】
操舵制御装置200と伝達比可変機構100との電気的な接続関係を図6に示す。操舵制御装置200は、CPU(中央処理装置)210、ROM(リードオンリーメモリ)220、RAM(ランダムアクセスメモリ)230、入力インターフェース240、出力インターフェース250、ブラシレスモータ110の駆動制御を行うモータ駆動回路260、駆動コイル142及び作動角センサ131に対する電源の供給状態を変化させる電源制御回路270の他、接地電位が与えられるGNDポート280を備えている。
【0033】
電源制御回路270は2つの出力ポートを備えており、各出力ポートに接続された配線に対し、駆動コイル142及び作動角センサ131が伝達比可変機構100内においてそれぞれ接続されている。また、作動角センサ131は3カ所に設けており、検出結果を操舵制御装置200に与えるため、各作動角センサ131と入力インターフェース240との間に3本の配線が施されている。
【0034】
モータ駆動回路260はU相、V相、W相に対応した3つの出力ポートを備え、これに対するブラシレスモータ110側では、U相、V相、W相に対応した3つの入力ポートを備えており、モータ駆動回路260−ブラシレスモータ110間には対応する各ポート間を接続する3本の配線が施されている。GNDポート280は、伝達比可変機構100側に接地電位を与えるGNDポート150に対し、1本の配線によって接続されている。
【0035】
図7にモータ駆動回路260の構成を示す。モータ駆動回路260は、U相、V相、W相の各相の駆動巻き線114に対する通電状態を切り換えるための、6つのパワートランジスタ(MOS)を備えており、U相用にはパワートランジスタUtop、Ubottomを、V相用にはパワートランジスタVtop、Vbottomを、W相用にはパワートランジスタWtop、Wbottomを、それぞれ電源電圧VccとGNDとの間に直列に接続している。そして直列接続したパワートランジスタ同士の接続ラインを、ブラシレスモータ110の各相の駆動巻き線114の一端に接続し、各駆動巻き線114の他端側同士を互いに接続して構成している。また、各パワートランジスタUtop〜Wbottomのゲートを、個々にゲート駆動回路261に接続しており、ゲート駆動回路261によって各パワートランジスタUtop〜Wbottomのオン・オフ制御が実施される。
【0036】
パワートランジスタUtop〜Wbottomのオン・オフ制御は、3つの作動角センサ131の検出結果となる磁気パターン(u,v,w)から得られるロータ112の回転位置情報と、所定の目標トルク演算によって決定されるロータ112の回転駆動方向とをもとに実施される。図8を参照して具体的に説明すると、ロータ112の電気角が0°の場合に、ロータ112を回転駆動すべき方向が時計まわり方向(正回転)とすると、ゲート駆動回路261からはパワートランジスタUtop及びWbottomに対してHighレベルの制御信号を与え、その他のパワートランジスタに対してLowレベルの制御信号を与える(制御信号パターン1)。この結果、パワートランジスタUtop及びWbottomがオン状態となって、図7に点線で示すように電流が流れ、U相の駆動巻き線114がS極に、W相の駆動巻き線114がN極にそれぞれ励磁され、ロータ112が矢印方向に回転する。さらにロータ112を正回転させる場合には、ロータ112の電気角が60°となった時点で、パワートランジスタVtop及びWbottomに対してHighレベルの制御信号を与え、その他のパワートランジスタに対してLowレベルの制御信号を与える(制御信号パターン2)。
【0037】
このように、各パワートランジスタUtop〜Wbottomを動作させる制御信号群を制御信号パターンと称すると、この制御信号パターンを、ロータ112の回転位置と回転方向とに応じて規則的に変化させることで、ロータ112を時計まわり或いは反時計まわりに回転駆動することができる。本実施形態で例示したブラシレスモータ110の構成では、この制御信号パターンは図8に示すように全部で6パターンとなり、時計まわりに沿ってロータ112を回転駆動する場合には、制御信号パターンを1→2→3→4→5→6→1→2→3・・・と、また、反時計まわりに沿ってロータ112を回転駆動する場合には、1→6→5→4→3→2→1→6→5→4・・・と、規則的に変化するように、ゲート駆動回路261によって制御信号パターンを順に生成する。
【0038】
このような構成を含む操舵制御装置200と伝達比可変機構100との電気的接続には、伝達比可変機構100が車体に対して可動部となるため、スパイラルケーブル300が用いられており、図2におけるケース310内に収容されている。なお、入力インターフェース240には操舵角センサ21、車速センサ60などの検出結果が与えられるが、操舵角センサ21及び車速センサ60は、伝達比可変機構100の機構部外の車体側に固定されていため、入力インターフェース240との間には、スパイラルケーブル300とは別に配線が施されている。
【0039】
また、出力軸40の回転角を出力角θp、波動歯車減速機120の減速比をKとすると、操舵ハンドル10の操舵角θh、伝達比可変機構100におけるブラシレスモータ110の作動角θm、及び出力軸40の出力角θpは、下記(1)式の関係となる。従って、操舵制御装置200では、操舵角θhと作動角θmとをもとに、出力角θpを検知しており、この出力角θpはラック軸51のストローク位置に対応し、さらにラック軸51のストローク位置は車輪FWの転舵角に対応するため、出力角θpが車輪FWの転舵角に対応する。
【0040】
θp=θh+K・θm …(1)
以下、操舵制御装置200で実施する制御処理について、図9のフローチャートに沿って説明する。なお、この制御処理はイグニションスイッチ(IG)のオン操作により起動する。
【0041】
まずステップ(以下、ステップを「S」と記す。)102では、ロック解除制御を実施する。イグニションスイッチがオフ状態中は、伝達比可変機構100のロック機構が作動してロック状態となっているため、S102では、前述した電源制御回路270から駆動コイル142に対する通電を開始する。これにより、ロックアーム140がロックホルダ114から離間する方向に傾動しロックが解除される。
【0042】
続くS104では、後述するS128でRAM230に記憶したブラシレスモータ110の作動角θmoを読み込み、続くS106では、作動角θmoをもとに操舵ハンドル10の絶対操舵角θhoを算出する。伝達比をGとすると、操舵角θhと出力角θpとの関係は、
θp=G・θh …(2)
となるため、(1)式、(2)式より下記(3)式が得られる。
【0043】
θh=K・θm/(G−1) …(3)
イグニションスイッチIGのオフ操作作された後となる、伝達比制御の停止中における伝達比をゲート伝達比Goとすると、S106では、操舵ハンドル10の絶対操舵角θhoを、(3)式から得られる下記(4)式をもとに算出することができる。
【0044】
θho=K・θmo/(Go−1) …(4)
続くS108では、操舵角センサ21で検出された操舵角θh、作動角センサ131で検出された作動角θm、車速センサ60で検出された車速Vをそれぞれ読み込む。この際、操舵角センサ21では相対回転角が検出されるが、S106で絶対操舵角θhoを把握しており、絶対操舵角θhoからの相対回転角として処理することにより、操舵角θhは絶対操舵角として扱うことができる。
【0045】
続くS110では、図10に示す車速Vと伝達比Gとの関係を示すマップから、S108で読み込んだ車速Vをもとにマップ検索し、車速Vに応じた伝達比Gを設定する。
【0046】
続くS112では、制御目標となるブラシレスモータ110の目標作動角θmmを、(3)式より得られる下記(5)式をもとに設定する。
【0047】
θmm=(G−1)・θh/K …(5)
続くS114では、S108で読み込まれたブラシレスモータ110の作動角θmと、S112で設定した目標作動角θmmとの偏差eを、e=θmm−θmとして演算する。
【0048】
続くS116では、伝達比可変機構100をロック状態とするロック条件が成立したかを判断する。なお、ロック条件については後に詳述する。
【0049】
S116で「No」、すなわち、ロック条件が成立していない場合には、S118に進み、オーバーシュートすることなく偏差eを0にするように、ブラシレスモータ110に対する制御信号Isを設定する。この処理の一例としては、Is=C(s)・eの演算式に基づいて、PID制御のパラメータを適切に設定することにより制御信号Isを決定することができる。なお、式中の「(s)」はラプラス演算子である。そして、続くS120では、S118で設定した制御信号Isに基づいてブラシレスモータ110を作動させる。
【0050】
続くS122では、イグニションスイッチIGがオフ操作されたかを判断し、「No」の場合にはS108に戻り、前述した処理を繰り返し実施する。
【0051】
イグニションスイッチIGがオフ操作された場合には(S122で「Yes」)、S124に進み、電源制御回路270から駆動コイル142に対する通電を停止するロック制御を実施する。この制御処理により、コイルスプリングの押圧力の作用によりロックアーム140が傾動して、図4に示すようなロック状態に復帰する。
【0052】
S124においてこのようなロック制御を実行した後、S126に進み、この時点で作動角センサ131において検出された作動角θmを読み込み、続くS128では検出した作動角θmを作動角θmoとしてRAM230に記憶して、一連の制御処理を終了する。
【0053】
一方、ブラシレスモータ110に過電流が流れるなどのモータ不良の場合、作動角センサ131から正確な検出信号が得られない場合や検出結果の連続性が途切れた場合などのセンサ不良の場合、CPU210の不良、ROM220やRAM230の読み込み異常などが発生した場合などのように、制御処理中に故障が発生した場合には、操舵制御装置200において伝達比可変制御の続行が困難となる。そこで、このような故障が発生した場合には、伝達比可変機構100をロック状態とし、以降の伝達比の可変制御処理を禁止する。
【0054】
具体的には、伝達比の可変制御中に前述したいずれかの故障が発生した場合には、伝達比可変機構100をロック状態とするロック条件が成立したものとして扱う。このロック条件が成立した場合には、先のS116で「Yes」と判断されてS200に進みロック制御を実施し、続くS202において故障表示ランプを点灯させて運転者に故障の発生を知らせた後、S204に進み、以降の伝達比可変制御を禁止して、このルーチンを終了する。
【0055】
このS200では、伝達比可変機構100を電気的にロック状態とするロック制御を実施する。ここでは、一例としては、S200において、操舵制御装置200のモータ駆動回路260で生成する制御信号パターン1〜6を、例えば・・→2→1→2→3→4→5→6→5→4→3→2→1→2→・・・と順に繰り返して生成する処理を開始する。制御信号パターンの生成処理として、このように制御信号パターンの生成順を、制御信号パターン「1」と「6」との間で折り返す処理を繰り返すことにより、ブラシレスモータ110のロータ112は、電気角360°の範囲を振動的に正回転・逆回転を繰り返す状態となる。このロータ112の回転が波動歯車減速機120を介して出力されるが、ロータ112が1回転した場合の波動歯車減速機120の回転角は、減速比Kとの関係で、実用上、1°〜2°程度に設定することが可能である。従って、このようにブラシレスモータ110の駆動制御を行った場合にも、伝達比可変機構100における機構内部の相対的な機械的変位を実質的に拘束することができるため、伝達比可変機構100を実質的にロック状態とすることができる。
【0056】
また、この際、全てのパワートランジスタUtop〜Wbottomのオン・オフを順次に切り換えて使用することができるため、特定のパワートランジスタのみをオン状態として励磁相を固定してロック状態とした場合に比べて、個々のパワートランジスタで発生する熱量を分散させることができ、ロック状態とした際の各パワートランジスタでの発熱量を抑えることができる。
【0057】
さらに、このようにブラシレスモータ110のロータ112を、正回転・逆回転を繰り返すように振動的に回転駆動することで、ロータ反転時の振動が入力軸20を介して操舵ハンドル10に伝達されるため、運転者は操舵ハンドル10を握る手から、一定の間隔で振動を感じる状態となり、これにより伝達比可変機構100に故障が発生したことを認識することができる。
【0058】
なお、モータ駆動回路260を構成するいずれかのパワートランジスタUtop〜Wbottomに動作不良等の故障が発生する場合もあり得る。このようなパワートランジスタUtop〜Wbottomの故障は、例えば、図7に示したa点〜d点の各電位を計測することによって把握することができる。
【0059】
ここで、パワートランジスタUtopがオフ状態のまま動作不良となった場合を想定すると、パワートランジスタUtopがオン状態となる制御信号パターン(不良パターン)は制御信号パターン1及び6となる。従ってこのような場合には、モータ駆動回路260で生成する制御信号パターンの生成順を、制御信号パターン1及び6が生成される以前に折り返すこととし、制御信号パターン2〜5を用いて、・・→3→2→3→4→5→4→3→2→・・と繰り返して生成する。
【0060】
従って、このようにいずれかのパワートランジスタUtop〜Wbottomに動作不良等の故障が発生した場合にも、正常に動作するパワートランジスタを用いて、伝達比可変機構100を電気的にロック状態とすることができる。
【0061】
以上説明した実施形態では、図9のS200では、伝達比可変機構100を電気的にロック状態とする場合を例示したが、このような制御処理に代えて、先のS124で実施したように、駆動コイル142への通電を停止して機械的なロック機構を作動させることも可能である。また、S200では、このような機械的なロック機構を作動させる処理と、電気的にロック状態とする制御処理とを同時に或いは択一的に実施しても良く、このように2種類のロック機構を備えることで、一方が故障した場合であっても他方のロック機構により、伝達比可変機構100を確実にロックすることが可能となる。
【0062】
また、前述した実施形態では、伝達比可変機構100を電気的にロック状態とする制御処理として、制御信号パターン「1」と「6」との間で折り返す場合を例示したが、「1」と「6」に限定するものではなく、ロック制御の開始タイミングに応じて適宜設定することができる。また、パワートランジスタUtop〜Wbottomが全て正常の場合であっても、例えば、制御信号パターン「2」と「5」との間で折り返しても良く、また、制御信号パターンを1巡以上させて折り返しても良い。
【0063】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1にかかる伝達比可変機構のロック方法によれば、伝達比可変機構を駆動するモータを、正回転、逆回転を繰り返すように振動的に駆動制御することとした。これにより、伝達比可変機構における機構内部の相対的な機械的変位が拘束されて、伝達比の可変動作が禁止されるロック状態となるため、既存の機械的な構造に追加・変更を施すことなく、このような電気的な制御手法によっても、伝達比可変機構をロック状態とすることができる。
【0064】
請求項2にかかる伝達比可変機構のロック方法によれば、請求項1における伝達比可変機構のロック方法において、モータの駆動巻き線に対する通電状態を切り換えるいずれかの切り換え素子に故障が発生した場合には、不良パターンが生成される以前に、この制御信号パターンの生成順を折り返す処理を繰り返すこととした。これにより、正常に動作する切り換え素子の動作制御を行うことにより、請求項1と同様に伝達比可変機構を電気的にロック状態とすることが可能となる。またこの際、正常に動作する各切り換え素子を順に切り換えて使用することができるため、特定の切り換え素子のみをオン状態とした場合に比べて、個々の切り換え素子で発生する熱量を分散させることができ、各切り換え素子の発熱量を抑えることができる。
【0065】
請求項3にかかる伝達比可変機構のロック装置によれば、所定の回転角度範囲内において、正回転、逆回転を繰り返すようにモータを制御するロック制御手段を備える構成を採用したので、伝達比可変機構における機構内部の相対的な機械的変位を実質的に拘束して、伝達比の可変動作を禁止するロック状態とすることができる。
【0066】
請求項4にかかる伝達比可変機構のロック装置によれば、いずれかの切り換え手段が故障と判断された場合、不良パターンが生成される以前に、制御信号パターンの生成順を折り返す処理を繰り返すロック制御手段を備える構成を採用したので、いずれかの切り換え手段に故障が発生した場合であっても、故障が発生した切り換え手段の動作状態を変化させることなく、正回転、逆回転を繰り返すようにモータを制御することができる。これにより、伝達比可変機構の相対的な機械的変位を拘束して、伝達比可変機構を電気的にロック状態とすることができる。また、この際、正常に動作する各切り換え手段を順に切り換えて使用することになるため、特定の切り換え手段のみをオン状態として励磁相を固定した場合に比べて、個々の切り換え手段で発生する熱量が分散され、各切り換え手段で発生する発熱量を抑制することができる。
【0067】
請求項5にかかるブラシレスモータの駆動制御方法によれば、各相の駆動巻き線に対する通電状態が、ブラシレスモータの回転駆動方向に応じて規則的に変化するように、各切り換え素子に与える制御信号パターンを、回転駆動方向に応じて順に生成すると共に、いずれかの切り換え素子に故障が発生した場合には、不良パターンが生成される以前に、制御信号パターンの生成順を折り返す処理を繰り返すこととした。このようにブラシレスモータを駆動制御することで、ロータとステータとの相対回転を実質的に拘束することができ、また、この際、正常に動作する各切り換え素子を順に切り換えて使用することになるため、特定の切り換え素子のみをオン状態として励磁相を固定した場合に比べて、個々の切り換え素子で発生する熱量が分散され、各切り換え素子で発生する発熱量を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態にかかる操舵制御装置の全体的な構成を示すブロック図である。
【図2】伝達比可変機構を示す縦断面図である。
【図3】図2におけるA−A線断面図である。
【図4】図2におけるB−B線断面図である。
【図5】3つの作動角センサの検出結果となる磁気パターンの推移を示す図である。
【図6】伝達比可変機構及び操舵制御装置の電気的な構成を示すブロック図である。
【図7】モータ駆動回路とブラシレスモータとの電気的な構成を概略的に示す説明図である。
【図8】作動角センサの検出結果となる磁気パターンと、各検出タイミングで生成されるパワートランジスタの制御信号パターンとを関係を示す図である。
【図9】操舵制御装置で実施する制御処理を示すフローチャートである。
【図10】車速Vと伝達比Gとの関係を規定したマップである。
【符号の説明】
100…伝達比可変機構、110…ブラシレスモータ、114…駆動巻き線
200…操舵制御装置、260…モータ駆動回路
Utop〜Wbottom…パワートランジスタ(切り換え素子/切り換え手段)

Claims (5)

  1. 操舵ハンドル側に連結される入力軸と転舵輪側に連結される出力軸との間における、回転量の伝達比を変化させる伝達比可変機構のロック方法であって、
    前記伝達比可変機構はモータを駆動させて前記入力軸と前記出力軸とを相対回転させることにより前記伝達比を変化させるものであり、
    前記伝達比可変機構をロックすべき条件が成立したときに、前記モータを、所定の回転角度範囲内において、正回転、逆回転を繰り返すように駆動制御して前記入力軸と前記出力軸の相対回転を制限することを特徴とする伝達比可変機構のロック方法。
  2. 前記伝達比可変機構は、この伝達比可変機構を駆動するモータの各相の駆動巻き線に対する通電状態を切り換える複数の切り換え素子を備えており、
    前記各相の駆動巻き線に対する通電状態が、このモータの回転駆動方向に応じて規則的に変化するように、前記各切り換え素子に与える制御信号群となる制御信号パターンを、回転駆動方向に応じて順に生成すると共に、
    いずれかの前記切り換え素子に故障が発生した場合には、故障が発生した切り換え素子の動作状態を変化させる信号を含む制御信号パターンを不良パターンとすると、この不良パターンが生成される以前に、この制御信号パターンの生成順を折り返す処理を繰り返すことで、所定の回転角度範囲内において、正回転、逆回転を繰り返すようにこのモータを駆動制御することを特徴とする請求項1記載の伝達比可変機構のロック方法。
  3. モータを駆動させて操舵ハンドル側に連結される入力軸と転舵輪側に連結される出力軸とを相対回転させることにより前記操舵ハンドルの操舵角と前記転舵輪の転舵角との間の伝達比を変化させる伝達比可変機構のロック装置であって、
    前記モータの回転制御を行う制御手段を備えており、
    前記制御手段は、
    所定の回転角度範囲内において、正回転、逆回転を繰り返すように前記モータを制御することにより前記入力軸と前記出力軸の相対回転を制限するロック制御手段を備える伝達比可変機構のロック装置。
  4. モータを駆動させて操舵ハンドル側に連結される入力軸と転舵輪側に連結される出力軸とを相対回転させることにより前記操舵ハンドルの操舵角と前記転舵輪の転舵角との間の伝達比を変化させる伝達比可変機構のロック装置であって、
    前記モータにおける各相の駆動巻き線に対する通電状態を切り換える複数の切り換え手段と、
    前記モータにおける各相の駆動巻き線に対する通電状態が、モータの回転駆動方向に応じて規則的に変化するように、前記各切り換え手段に与える制御信号群となる制御信号パターンを、このモータの回転駆動方向に応じて順に生成する制御手段と、
    前記各切り換え手段の動作状態を検知する検知手段とを備えており、
    前記制御手段は、
    前記検知手段の検知結果によっていずれかの前記切り換え手段が故障と判断された場合、故障が発生した切り換え手段の動作状態を変化させる信号を含む制御信号パターンを不良パターンとすると、この不良パターンが生成される以前に、制御信号パターンの生成順を折り返す処理を繰り返すことにより前記入力軸と前記出力軸の相対回転を制限するロック制御手段を備える伝達比可変機構のロック装置。
  5. ブラシレスモータの各相の駆動巻き線に対する通電状態を切り換える複数の切り換え素子を備えたブラシレスモータの駆動制御方法であって、
    前記各相の駆動巻き線に対する通電状態が、ブラシレスモータの回転駆動方向に応じて規則的に変化するように、前記各切り換え素子に与える制御信号群となる制御信号パターンを、回転駆動方向に応じて順に生成すると共に、
    いずれかの前記切り換え素子に故障が発生した場合には、故障が発生した切り換え素子の動作状態を変化させる信号を含む制御信号パターンを不良パターンとすると、この不良パターンが生成される以前に、この制御信号パターンの生成順を折り返す処理を繰り返すことにより前記ブラシレスモータのロータとステータの相対回転を制限するブラシレスモータの駆動制御方法。
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