JP3898019B2 - パワーステアリング装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ブラシレスモータによって車両のステアリング機構に操舵補助力を与えるパワーステアリング装置に関し、更に詳しくは、そのようなパワーステアリング装置におけるブラシレスモータの駆動方式に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、運転者がハンドル(ステアリングホイール)に加える操舵トルクに応じて電動モータを駆動することによりステアリング機構に操舵補助力を与えるパワーステアリング装置が用いられている。このパワーステアリング装置では、ハンドルに加えられる操舵トルクに基づき電動モータに流すべき電流の目標値が設定される。そして、この目標値と電動モータに実際に流れる電流の検出値との偏差に基づき、電動モータの駆動手段に与えるべき指令値が生成される。電動モータの駆動手段は、その指令値に応じたデューティ比のパルス幅変調信号(以下「PWM信号」という)を生成するPWM信号生成回路と、そのPWM信号のデューティ比に応じてオン/オフするパワートランジスタを用いて構成されるモータ駆動回路とを備え、そのデューティ比に応じた電圧を電動モータに印加する。この電圧印加によって電動モータに流れる電流は電流検出回路によって検出され、この検出値と上記目標値との差が上記指令値を生成するための偏差として使用される。パワーステアリング装置では、このようにして、操舵トルクに基づき設定される目標値の電流が電動モータに流れるようにフィードバック制御が行われる。
【0003】
このようなパワーステアリング装置において使用される電動モータとして、従来はブラシモータが多く用いられてきたが、近年は信頼性及び耐久性の向上や慣性の低減等の観点からブラシレスモータも使用されている。例えば、3相ブラシレスモータを使用したパワーステアリング装置では、図6に示すようなモータ駆動回路250が使用される。このモータ駆動回路250は、電源ライン側に配置されたスイッチング素子としての電界効果型トランジスタ(以下「Hi側FET」と略記する)5jHと接地ライン側に配置されたスイッチング素子としての電界効果型トランジスタ(以下「Lo側FET」と略記する)5jLとからなる互いに直列に接続されたFET対を3対並列に接続して構成されている(j=1,2,3)。そして、Hi側FET5jHとLo側FET5jLとの各接続点は、3相ブラシレスモータ206の各端子26jに接続されている。
【0004】
上記モータ駆動回路250における各FET51L〜53L,51H〜53Hは、それらのゲート端子に供給される制御信号に基づき、図7に示すようなオン/オフ動作を行う。すなわち、ブラシレスモータ206内に取り付けられた位置検出器(エンコーダまたはレゾルバ等)によって検出されるロータ位置に応じて、Hi側FET51H〜53Hが交番かつ循環的に選択されてその選択期間だけ連続的にオンすると共に、Lo側FET51L〜53Lが交番かつ循環的に選択されてその選択期間だけ断続的にオンする。ここで断続なオン動作は、選択されたLo側FETのゲート端子に供給されるPWM信号に基づいており、このPWM信号のデューティ比により、ブラスレスモータ206に供給される電流が制御される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、ブラシレスモータ206を使用した従来のパワーステアリング装置では、操舵トルクに基づき算出された目標値の電流がブラシレスモータ206に流れるように、Lo側FET51L〜53LのみがPWM信号に基づき断続的にオンし(以下、このようにFETを断続的にオンさせることを「PWM駆動」という)、Hi側FET51H〜53Hはそれぞれの選択期間において連続的にオンする(以下、このようにFETを連続的にオンさせることを「オン駆動」という)。
【0006】
ところで一般に、FETを断続的にオンさせると、FETを連続的にオンさせた場合に比べて、スイッチング損失により発熱が大きくなる。したがって、ブラシレスモータ206を使用した上記従来のパワーステアリング装置では、Hi側FET51H〜53Hに比べてLo側FET51L〜53Lの発熱量が多くなる。その結果、ブラシレスモータ206に定格電流を流せる時間が短くなり、これに対処するためには、より容量の大きいFETを使用しなければならなかった。
【0007】
そこで、本発明では、モータ駆動回路におけるFET等のスイッチング素子の大容量化を回避しつつ、駆動源としてのブラシレスモータに定格電流を長時間流すことのできるパワーステアリング装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
第1の発明は、車両操舵のための操作手段に加えられる操舵トルクに応じてブラシレスモータを駆動することにより、当該車両のステアリング機構に操舵補助力を与えるパワーステアリング装置であって、
前記ブラシレスモータのロータ位置を検出し、当該ロータ位置を示すセンサ信号を出力する位置検出センサと
電源ライン側に配置されたスイッチング素子であるHi側スイッチング素子と接地ライン側に配置されたスイッチング素子であるLo側スイッチング素子とからなる互いに直列に接続されたスイッチング素子対を前記ブラシレスモータの相数だけ並列に接続して構成され、前記Hi側スイッチング素子と前記Lo側スイッチング素子との接続点が前記ブラシレスモータの端子に接続されているモータ駆動回路と、
前記操舵トルクに応じたデューティ比で前記Hi側およびLo側スイッチング素子を断続的にオンさせるためのPWM信号を生成するPWM信号生成回路と、
前記ブラシレスモータによって前記操舵補助力を発生させるための駆動電流が前記ブラシレスモータに供給されるように、前記モータ駆動回路において前記Hi側およびLo側スイッチング素子を連続的または断続的にオンさせるスイッチング制御手段とを備え、
前記スイッチング制御手段は、
前記Hi側スイッチング素子のいずれかを交番かつ循環的に選択するとともに前記Lo側スイッチング素子のいずれかを交番かつ循環的に選択するための信号を、前記センサ信号に基づき各スイッチング素子につき素子選択信号として生成する素子選択信号生成回路と
前記Hi側およびLo側スイッチング素子のそれぞれが選択される各期間を第1の期間と第2の期間とに分割するための当該第1の期間を示すPWM駆動選択信号を、前記Hi側スイッチング素子を選択するための前記素子選択信号と前記Lo側スイッチング素子を選択するための前記素子選択信号との論理積演算によって各スイッチング素子について生成し、当該PWM駆動選択信号の反転信号と前記PWM信号との論理和の信号を生成し、各スイッチング素子につき当該論理和の信号と前記素子選択信号との論理積の信号を当該スイッチング素子のためのスイッチング制御信号として生成するスイッチング制御信号生成回路とを含み、
前記スイッチング制御信号により、
前記Hi側スイッチング素子のいずれかが交番かつ循環的に選択されるとともに前記Lo側スイッチング素子のいずれかが交番かつ循環的に選択され、
前記選択されたHi側およびLo側スイッチング素子前記第1の期間では断続的にオンすると共に前記第2の期間では連続的にオン、かつ、
前記選択されたHi側スイッチング素子断続的にオンしているときには前記選択されたLo側スイッチング素子連続的にオン、前記選択されたHi側スイッチング素子が連続的にオンしているときには前記選択されたLo側スイッチング素子断続的にオンすることを特徴とする。
【0009】
このような第1の発明によれば、モータ駆動回路における各スイッチング素子が、そのスイッチング素子の選択される各期間の部分期間である第1の期間で断続的にオンする(PWM駆動される)。すなわち、Lo側スイッチング素子のみがPWM駆動されていた従来の駆動方式と相違し、PWM駆動される期間がHi側およびLo側スイッチング素子の全てに割り当てられる。その結果、スイッチング動作による発熱は、従来のようにLo側スイッチング素子に集中することはなく、各スイッチング素子に分散される。したがって、スイッチング素子の大容量化を回避しつつ、従来よりも長い時間ブラシレスモータに定格電流を流すことができる。
【0010】
第2の発明は、第1の発明において、
前記スイッチング制御手段は、前記Hi側およびLo側スイッチング素子のそれぞれが選択される各期間を前記第1および第2の期間からなる2つの期間に等分割することを特徴とする。
【0011】
このような第2の発明によれば、前記Hi側およびLo側スイッチング素子のそれぞれにおいて断続的にオンする期間であるPWM駆動期間と連続的にオンする期間であるオン駆動期間とが同じ長さとなるので、スイッチング動作による発熱量が各スイッチング素子に均等化される。したがって、スイッチング素子の大容量化を回避しつつ、より長い時間ブラシレスモータに定格電流を流すことができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
<1.全体構成>
図1は、本発明の一実施形態に係る電動パワーステアリング装置の構成を、それに関連する車両構成と共に示す概略図である。この電動パワーステアリング装置は、操舵のための操作手段としてのハンドル(ステアリングホイール)100に一端が固着されるステアリングシャフト102と、そのステアリングシャフト102の他端に連結されたラックピニオン機構104と、ハンドル100の操作によってステアリングシャフト102に加えられる操舵トルクを検出するトルクセンサ3と、ハンドル操作(操舵操作)による運転者の負荷を軽減するための操舵補助力を発生させるブラシレスモータ6と、その操舵補助力をラック軸に伝達するボールねじ駆動部11と、ブラシレスモータ6のロータの回転位置を検出する位置検出センサ12と、車載バッテリ8からイグニションスイッチ9を介して電源の供給を受け、トルクセンサ3や車速センサ4、位置検出センサ12からのセンサ信号に基づきモータ6の駆動を制御する電子制御ユニット(ECU)5とを備えている。このような電動パワーステアリング装置を搭載した車両において運転者がハンドル100を操作すると、その操作による操舵トルクがトルクセンサ3によって検出され、その検出された操舵トルクTsと車速センサ4によって検出された車速Vsと位置検出センサ12によって検出されたロータの回転位置とに基づいて、ECU5によりモータ6が駆動される。これによりモータ6は操舵補助力を発生し、この操舵補助力がボールねじ駆動部11を介してラック軸に加えられることにより、操舵操作における運転者の負荷が軽減される。すなわち、ハンドル操作によって加えられる操舵トルクTsによる操舵力とモータ6の発生する操舵補助力との和によって、ラック軸が往復運動を行う。ラック軸の両端はタイロッドおよびナックルアームから成る連結部材106を介して車輪108に連結されており、ラック軸の往復運動に応じて車輪108の向きが変わる。
【0013】
<2.制御装置の構成>
図2は、上記電動パワーステアリング装置における制御装置であるECU5の構成を示すブロック図である。このECU5は、マイクロコンピュータ(以下「マイコン」と略記する)とモータ駆動部とから構成される。マイコンは、その内部のメモリに格納された所定のプログラムを実行することにより、電流目標値設定部22と減算器24とPI制御演算部26とからなるモータ制御部20として機能する。モータ駆動部は、PWM信号生成回路30と、スイッチング制御信号生成回路40と、モータ駆動回路50と、電流検出回路72と、FET選択信号生成回路80とから構成される。モータ駆動回路50は、従来例(図6)と同様、電源ライン側に配置されたHi側FET5jHと接地ライン側に配置されたLo側FET5jLとからなる互いに直列に接続されたFET対5jH,5jLを3対並列に接続して構成されている(j=1,2,3)。
【0014】
モータ制御部20において、電流目標値設定部22は、トルクセンサ3から出力される操舵トルクの検出値Tsと車速センサ4から出力される車速の検出値Vsとに基づき、モータ6を回転させるべき方向Dirおよびモータ6に流すべき電流の目標値Itを決定する。そして、その方向Dirを示す回転方向信号Sdirがモータ制御部20から出力されてFET選択信号生成回路80に入力される。一方、電流目標値Itは減算器24に入力される。減算器24は、この電流目標値Itと電流検出回路72から出力される電流検出値Idとの偏差It−Idを算出する。PI制御演算部26は、この偏差It−Isに基づく比例積分制御演算によって、PWM信号生成回路30に与えるべきフィードバック制御のための指令値Dfbを生成する。
【0015】
モータ駆動部では、PWM信号生成回路30が上記指令値Dfbを受け取り、その指令値Dfbに応じてデューティ比の変化するPWM信号Spwmを生成する。このPWM信号Spwmは、スイッチング制御信号生成回路40に入力される。一方、モータ6に取り付けられた位置検出センサ12から出力されるセンサ信号Srotは、モータ6のロータ位置を示す信号としてFET選択信号生成回路80に入力される。また、FET選択信号生成回路80には、上記のように回転方向信号Sdirも入力される。FET選択信号生成回路80は、これらセンサ信号Srotおよび回転方向信号Sdirから、上記回転方向信号Sdirの示す方向にモータ6が回転するようにモータ駆動回路50におけるFET51H,51L,52H,52L,53H,53Lをそれぞれを連続的または断続的にオンさせる期間を指定する信号(以下「FET選択信号」という」)FUH,FUL,FVH,FVL,FWH,FWLを生成する。例えば、右操舵を補助する方向にモータ6を回転させるべき場合は、図4(a)〜(f)に示すようなFET選択信号FUH,FUL,FVH,FVL,FWH,FWLを生成する。スイッチング制御信号生成回路40は、これらのFET選択信号FUH,FUL,FVH,FVL,FWH,FWLとPWM信号Spwmとから、FET51H,51L,52H,52L,53H,53Lのゲート端子にそれぞれ供給すべきスイッチング制御信号SUH,SUL,SVH,SVL,SWH,SWLを生成する。これらのスイッチング制御信号SUH,SUL,SVH,SVL,SWH,SWLは、図4(h)〜(m)に示すように、各FET選択信号FUH,FUL,FVH,FVL,FWH,FWLがHレベルとなる各選択期間Tsの前半部分T1がPWM信号Spwmで置き換えられた信号であって、Hi側FET51H〜53Hに供給されるべきスイッチング制御信号SUH,SVH,SWHのいずれかが断続的にアクティブ(Hレベル)となる期間T1では、Lo側FET51L〜53Lに供給されるべきスイッチング制御信号SUL,SVL,SWLのいずれかが連続的にアクティブとなり、Hi側FET51H〜53Hに供給されるべきスイッチング制御信号SUH,SVH,SWHのいずれかが連続的にアクティブとなる期間T2では、Lo側FET51L〜53Lに供給されるべきスイッチング制御信号SUL,SVL,SWLのいずれかが断続的にアクティブとなる。このスイッチング制御信号生成回路40の詳細構成については後述する。
【0016】
モータ駆動回路50は、上記スイッチング制御信号SUH,SUL,SVH,SVL,SWH,SWLに基づき次のように動作する。すなわち、各FET51H〜53H,51L〜53は、それぞれの各選択期間Tsの前半部分T1では断続的にオンし、その後半部分T2では連続的にオンし、かつ、いずれかのHi側FETが断続的にオンする期間(PWM駆動の期間)ではいずれかのLo側FETが連続的にオンし(オン駆動され)、いずれかのHi側FETが連続的にオンする期間(オン駆動の期間)ではいずれかのLo側FETが断続的にオンする(PWM駆動される)。これは、図7に示すようにLo側FETのみがPWM駆動されていた従来例とは異なり、Hi側FET51H〜53HとLo側FET51L〜53Lとが均等にPWM駆動されることを意味する(図4(h)〜(m)参照)。
【0017】
上記モータ駆動回路50のHi側FET5jHとLo側FET5jLとの接続点5jCは、3相ブラシレスモータ6の端子6jにそれぞれ接続されている(j=1,2,3)。したがって、上記のモータ駆動回路50の各FETのスイッチング動作により、上記回転方向信号Sdirが示す方向にブラシレスモータ6が回転するように上記指令値Dfbに応じた大きさの電圧がブラシレスモータ6に印加される。そして、この電圧印加に応じてモータ6に電流が流れる。電流検出回路72は、モータ駆動回路50におけるLo側FET51L〜53Lと接地ラインとの間に挿入された抵抗の両端間の電圧によりモータ6に流れる電流を検出し、電流検出値Idを出力する。この電流検出値Idは、既述のように減算器24に入力される。これにより、所望の操舵補助力をモータ6によって発生させるべく、電流検出値Idが電流目標値Itに等しくなるように、フィードバック制御が行われる。
【0018】
<3.スイッチング制御信号生成回路の構成>
図3(a)は、本実施形態におけるECU5に含まれるスイッチング制御信号生成回路40の一構成例を示すブロック図である。このスイッチング制御信号生成回路40は、PWM駆動選択信号生成回路48と第1〜第6のゲート回路41〜46から構成される。既述のように、このスイッチング制御信号生成回路40には、モータ駆動回路50を構成するHi側FET51H〜53HおよびLo側FET51L〜53Lをそれぞれ連続的または断続的にオンさせる期間を選択期間として指定するFET選択信号FUH,FUL,FVH,FVL,FWH,FWL(図5(a)〜(f))と、モータ電流のフィードバック制御のための指令値Dfbに応じてデューティ比の変化するPWM信号Spwmとが入力される。なお、FET選択信号FUH,FUL,FVH,FVL,FWH,FWLは、対応するFETを連続的または断続的にオンさせる期間(対応するFETの選択期間)においてHレベルとなる。
【0019】
このスイッチング制御信号生成回路40において、PWM駆動選択信号生成回路48は、各FET選択信号FUH,FUL,FVH,FVL,FWH,FWLのHレベルの期間、すなわち各FETの各選択期間Tsを同一の長さの第1の期間T1と第2の期間T2とに分割し、図5(g)〜(l)に示すように第1の期間でHレベルとなり他の期間でLレベルとなるPWM駆動選択信号PWMUH,PWMUL,PWMVH,PWMVL,PWMWH,PWMWLを生成する。これらのPWM駆動選択信号PWMUH,PWMUL,PWMVH,PWMVL,PWMWH,PWMWLは、FET51H,51L,52H,52L,53H,53Lにそれぞれに対応し、対応するFETをPWM駆動すべき期間を指定する。この例では、各PWM駆動選択信号がHレベルとなる期間に、そのPWM駆動信号に対応するFETがPWM駆動される(断続的にオンする)。このようなPWM駆動選択信号は、具体的には、ANDゲートなどを使用して容易に生成することができる。例えば、図5(g)に示すPWM駆動選択信号PWMUHは、図5(a)に示すFET選択信号FUHと図5(e)に示すFET選択信号FVLとの論理積の信号として生成することができる。
【0020】
上記のようにして生成されたPWM駆動選択信号PWMUH,PWMUL,PWMVH,PWMVL,PWMWH,PWMWLは、第1〜第6のゲート回路41〜46にそれぞれ入力される。また、第1〜第6のゲート回路41〜46には、FET選択信号FUH,FUL,FVH,FVL,FWH,FWLもそれぞれ入力され、さらにPWM信号Spwmも入力される。各第1〜第6のゲート回路41〜46は、そのゲート回路に入力されるFET選択信号とPWM信号とPWM駆動選択信号とから、各FET51H,51L,52H,52L,53H,53Lのゲート端子にそれぞれに供給すべきスイッチング制御信号SUH,SUL,SVH,SVL,SWH,SWLを生成する。具体的には、例えばHi側FET51Hのオン/オフを制御するためにそのゲート端子に供給すべきスイッチング制御信号SUH(図5(n))は、図3(b)に示すように、PWM信号Spwm(図5(m))とPWM駆動選択信号PWMUH(図5(g))の反転信号との論理和の信号と、FET選択信号FUHとの論理積の信号として、生成することができる。他のスイッチング制御信号SUL,SVH,SVL,SWH,SWLも、図3(b)に示した構成と同様の構成により生成することができる。
【0021】
<4.モータ駆動回路の動作>
次に、図4を参照してモータ駆動回路50の動作を説明する。
本実施形態におけるモータ駆動回路50を構成するスイッチング素子である各FET51H,51L,52H,52L,53H,53Lは、それぞれに対応する各FET選択信号FUH,FUL,FVH,FVL,FWH,FWLがHレベルの期間だけ駆動される(PWM駆動またはオン駆動される)。この点では従来例と同様であるが(図7参照)、本実施形態では、各FET51H,51L,52H,52L,53H,53Lの駆動期間すなわち各FET選択信号FUH,FUL,FVH,FVL,FWH,FWLがHレベルとなる期間のそれぞれは、対応するFETがPWM駆動される期間とオン駆動される期間とに分割されており、この点で従来例と相違する。そして本実施例では、いずれかのHi側FETがPWM駆動されている期間ではいずれかのLo側FETがオン駆動され、いずれかのHi側FETがオン駆動されている期間ではいずれかのLo側FETがPWM駆動される(図4(h)〜(m))。したがって、モータ6のステータを構成する各コイルには、モータ制御部20から出力される指令値Dfbにしたがって従来と同様に電流が流れ、電流目標値Itに応じた大きさおよび回転方向信号Sdirの示す方向のトルクがモータ6から発生する。
【0022】
なお、上記では右方向操作を補助すべき方向にブラシレスモータ6を回転させる場合について説明しているが、左方向操舵を補助すべき方向にブラシレスモータ6を回転させる場合についても同様である。すなわち、後者の場合であっても、従来例と同様の電流がブラシレスモータ6に供給され、かつ、PWM駆動される期間が各FET51H〜53H,51L〜53Lに均等に割り当てられる。
【0023】
<5.効果>
上記のような本実施形態によれば、従来と同様に、モータ制御部20から出力される指令値Dfbに応じてモータ6に電流が供給され、電流目標値Itに応じたトルクがモータ6から発生する。しかし、図7に示すようにLo側FETのみがPWM駆動されていた従来例と相違し、本実施形態では、図4(h)〜(m)示すようにHi側FETとLo側FETとが均等にPWM駆動される。このため、FETのスイッチングによる発熱は、Hi側FETとLo側FETとに均等に分散される。その結果、従来よりも長い時間モータ6に定格電流を流すことができ、定格電流を流す時間を従来と同様とすれば、従来よりも容量の小さいFETを使用することができる。
【0024】
<6.変形例>
上記実施形態では、モータ駆動回路50を構成するスイッチング素子である各FETの各選択期間Tsは2等分され、選択されたFETは、それの各選択期間Tsの前半部分T1ではPWM駆動され(断続的にオンし)、後半部分T2ではオン駆動される(連続的にオンする)が、前半部分T1でオン駆動され、後半部分T2ではPWM駆動されるようにしてもよい。また、各FETの各選択期間Tsの分割は2分割に限定されるものではない。すなわち、各選択期間Tsの分割数が2以外であっても、PWM駆動される期間がモータ駆動回路50を構成する各FETに均等に割り当てられ、かつ、PWM駆動とオン駆動とがHi側の選択FETとLo側の選択FETとの間で相反的に行われるようにすれば、上記実施形態と同様の効果が得られる。
【0025】
また、上記実施形態では、3相ブラシレスモータが使用されているが、4相以上のブラシレスモータを使用する場合であっても、同様にして、Hi側FETとLo側FETとを均等にPWM駆動すれば、上記実施形態と同様の効果が得られる。一般にN相ブラシレスモータを使用する場合、モータ駆動回路は、Hi側FETとLo側FETとからなる互いに直列に接続されたFET対をN対並列に接続して構成することができ、この場合、Hi側FETとLo側FETとのN個の接続点がブラシレスモータのN個の端子にそれぞれ接続される。このようなモータ駆動回路をN相ブラシレスモータと共に使用する場合においても、位置検出センサ12からのセンサ信号Srotおよびモータ制御部20からの指令値Dfbに基づき、Hi側FETのいずれかを交番かつ循環的に選択してオン駆動またはPWM駆動すると共に、Lo側FETのいずれかを交番かつ循環的に選択してオン駆動またはPWM駆動し、かつ、PWM駆動とオン駆動とをHi側の選択FETとLo側の選択FETとの間で相反的に行い、かつ、PWM駆動される期間を各FETに均等に割り当てることにより、上記実施形態と同様の効果が得られる。
【0026】
さらに、上記実施形態では、モータ6の回転軸がボールねじ駆動部11を介してラック軸に機械的に結合した構成となっているが、本発明は、このような電動式パワーステアリング装置のみならず、電動モータにより駆動されるポンプの発生油圧によりステアリング機構に操舵補助力を与えるパワーステリング装置にも適用可能である。すなわち、後者のパワーステアリング装置では、ステアリング機構に結合されたパワーシリンダにオイルポンプからの作動油を供給することによってステアリングホイールの操作が補助される構成となっており、この構成において、オイルポンプを駆動する電動モータとしてブラシレスモータを使用し、そのブラシレスモータを上記実施形態のECU5と同様の構成の制御装置によって制御するようにしてもよい。
【0027】
なお、図2に示したモータ制御部20の機能的構成は、本発明に直接に関係しない部分を省略した簡略的なものであり、実際のパワーステアリング装置では、操舵の安定性を向上させるための位相補償や、制御応答性を向上させるためのフィードフォワード制御等も行われる。また、図3に示したスイッチング制御信号生成回路40の構成も、本発明に直接に関係しない部分を省略した簡略的なものであり、実際には、信号レベルの変換等のためのインターフェース用の回路等も含まれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る電動パワーステアリング装置の構成をそれに関連する車両構成と共に示す概略図である。
【図2】上記実施形態に係る電動パワーステアリング装置における制御装置であるECUの構成を示すブロック図である。
【図3】上記実施形態におけるスイッチング制御信号生成回路の構成を示すブロック図である。
【図4】上記実施形態におけるモータ駆動部の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図5】上記実施形態におけるスイッチング制御信号生成回路の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図6】ブラシレスモータの駆動回路の構成を示す回路図である。
【図7】ブラシレスモータの従来の駆動回路におけるスイッチング素子であるFETのオン/オフ動作を示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
3 …トルクセンサ
4 …車速センサ
5 …電子制御ユニット(ECU)
6 …ブラシレスモータ
8 …バッテリ
11 …ボールねじ駆動部
12 …位置検出センサ
20 …モータ制御部(マイクロコンピュータ)
22 …電流目標値設定部
24 …減算器
26 …PI制御演算部
30 …PWM信号生成回路
40 …スイッチング制御信号生成回路
50 …モータ駆動回路
51H〜53H …Hi側FET
51L〜53L …Lo側FET
61〜63 …モータ端子
72 …電流検出回路
80 …FET選択信号生成回路
Ts …操舵トルク
It …目標電流値
Id …電流検出値
Dfb …指令値
Spwm …パルス幅変調信号(PWM信号)
UH,FUL,FVH,FVL,FWH,FWL …FET選択信号
UH,SUL,SVH,SVL,SWH,SWL …スイッチング制御信号

Claims (2)

  1. 車両操舵のための操作手段に加えられる操舵トルクに応じてブラシレスモータを駆動することにより、当該車両のステアリング機構に操舵補助力を与えるパワーステアリング装置であって、
    前記ブラシレスモータのロータ位置を検出し、当該ロータ位置を示すセンサ信号を出力する位置検出センサと
    電源ライン側に配置されたスイッチング素子であるHi側スイッチング素子と接地ライン側に配置されたスイッチング素子であるLo側スイッチング素子とからなる互いに直列に接続されたスイッチング素子対を前記ブラシレスモータの相数だけ並列に接続して構成され、前記Hi側スイッチング素子と前記Lo側スイッチング素子との接続点が前記ブラシレスモータの端子に接続されているモータ駆動回路と、
    前記操舵トルクに応じたデューティ比で前記Hi側およびLo側スイッチング素子を断続的にオンさせるためのPWM信号を生成するPWM信号生成回路と、
    前記ブラシレスモータによって前記操舵補助力を発生させるための駆動電流が前記ブラシレスモータに供給されるように、前記モータ駆動回路において前記Hi側およびLo側スイッチング素子を連続的または断続的にオンさせるスイッチング制御手段とを備え、
    前記スイッチング制御手段は、
    前記Hi側スイッチング素子のいずれかを交番かつ循環的に選択するとともに前記Lo側スイッチング素子のいずれかを交番かつ循環的に選択するための信号を、前記センサ信号に基づき各スイッチング素子につき素子選択信号として生成する素子選択信号生成回路と
    前記Hi側およびLo側スイッチング素子のそれぞれが選択される各期間を第1の期間と第2の期間とに分割するための当該第1の期間を示すPWM駆動選択信号を、前記Hi側スイッチング素子を選択するための前記素子選択信号と前記Lo側スイッチング素子を選択するための前記素子選択信号との論理積演算によって各スイッチング素子について生成し、当該PWM駆動選択信号の反転信号と前記PWM信号との論理和の信号を生成し、各スイッチング素子につき当該論理和の信号と前記素子選択信号との論理積の信号を当該スイッチング素子のためのスイッチング制御信号として生成するスイッチング制御信号生成回路とを含み、
    前記スイッチング制御信号により、
    前記Hi側スイッチング素子のいずれかが交番かつ循環的に選択されるとともに前記Lo側スイッチング素子のいずれかが交番かつ循環的に選択され、
    前記選択されたHi側およびLo側スイッチング素子前記第1の期間では断続的にオンすると共に前記第2の期間では連続的にオン、かつ、
    前記選択されたHi側スイッチング素子断続的にオンしているときには前記選択されたLo側スイッチング素子連続的にオン、前記選択されたHi側スイッチング素子が連続的にオンしているときには前記選択されたLo側スイッチング素子断続的にオンすることを特徴とする、パワーステアリング装置。
  2. 前記スイッチング制御手段は、前記Hi側およびLo側スイッチング素子のそれぞれが選択される各期間を前記第1および第2の期間からなる2つの期間に等分割することを特徴とする、請求項1に記載のパワーステアリング装置。
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