JP3550616B2 - 冷凍設備に封入されている冷媒の回収方法、および、同回収装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばターボ冷凍機のように、密閉循環系内に冷媒が封入されている冷凍設備から冷媒を抜き取って、レシーバタンクと呼ばれる可搬式の密閉容器に回収する方法、および回収するための装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
冷凍設備を整備もしくは整理するため、密閉循環系を構成している部材を分解すると、封入されている冷媒が大気中に放散される虞れが有る。
封入冷媒を放散することは経済的な損失であるのみでなく、該封入冷媒が特定フロンである場合はフロン公害を招くので、冷凍設備の密閉循環系を分解する場合は、予め封入冷媒を適宜の密閉容器に移さねばならない。この作業は「回収」と呼ばれている。
また、封入されている冷媒の中に潤滑油が混入した場合にも、封入されている冷媒を回収して精製再生工場に搬入しなければならない。
冷凍設備に封入されている冷媒は、液状をしている部分とガス状をしている部分とが有る。これらの内、液状の部分すなわち冷媒液は、これをそのまま(液相で)レシーバタンクに移せば良いので比較的容易に回収することができ、この冷媒液回収技術は公知であるから詳細な説明を省略する。
冷凍設備から冷凍液を回収した後、該冷凍設備内には気相成分が残る。この冷媒ガスを放置したままで分解整備すると、冷媒ガスが大気中に放散されて公害を生じるので、該冷媒ガスの回収が是非必要である。
【0003】
図6は、冷凍設備内の冷媒ガスを回収する従来技術を説明するために示したもので、圧縮機と冷却器とから成る冷媒回収機構を冷凍設備に接続して、冷媒ガスを圧縮するとともに冷却して液化させ、液化した冷媒をレシーバタンクに注入している状態の系統図である。
圧縮機4は冷凍設備1内の冷媒ガスを吸入して吐出する。これにより、吐出された冷媒ガスは圧力が高くなるとともに、断熱圧縮によって昇温する。この高圧高温の冷媒ガスを冷却器5に通過させて冷却すると冷媒ガスは凝縮し、レシーバタンク3内に注入される。このレシーバタンク3内の圧力が高いと冷媒液の注入が困難になる。そこで、レシーバタンク3内の圧力が高すぎるときは該レシーバタンク3内の冷媒液の一部を蒸発させて鎖線矢印Rのように冷媒回収機構2に返送する。前記レシーバタンク3内は、冷媒液の蒸発によって気化潜熱を奪われて温度が下がるとともに、冷媒ガスを鎖線矢印Rのように抜き取られて内圧が低下し、冷媒液の注入が容易になる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前掲の図6に示した従来例の冷媒回収機構における圧縮機4に代えて真空ポンプを用いることもできる。真空ポンプを用いた場合は冷凍設備1内に残留している冷媒ガスが高真空になるまで吸い出すことが出来るが、真空ポンプは吐出圧が低いので、冷却器5で冷却しても凝縮しにくくなる。
真空ポンプと圧縮機との間に明確な境界は無いが、一般的に、吸入圧力が高真空であって吐出圧力が大気圧に比して余り高くないガスポンプを真空ポンプと呼び、吸入圧力が低真空であって吐出圧力が数気圧以上のガスポンプを圧縮機と呼び習わしている。
こうしたガスポンプの性能と冷媒の性状との比較において次のような問題が有る。すなわち、
低圧冷媒は相対的に液化し易いので、真空ポンプ的特性のガスポンプで圧縮して冷却すると比較的容易に液化して回収することができるが、これに比して、
高圧冷媒は相対的に液化しにくいので、圧縮機的特性のガスポンプで高圧に圧縮しないと、冷却器で冷却しても容易に液化しない。
【0005】
高圧冷媒の場合、30℃で液化させるためには例えば10kg/cm2Gに圧縮しなければならない。そして、10kg/cm2Gの吐出圧を有し、かつ吸入圧力が高真空である実用的なガスポンプは存在しない(経済性を無視した試験研究用ガスポンプを除く)。10kg/cm2Gの吐出圧を有する実用的なガスポンプの中で、最も吸入圧力の低いものでも、−500mmHg程度である。
このため、従来技術に係る冷媒回収機構(図6)を用いて高圧冷媒(例えばフロン−12,フロン−22,フロン−134aなど)を回収しようとすると、圧縮機4として吐出圧力10kg/cm2G以上のガスポンプを用いなければならず、その結果、回収後の冷凍設備1の中に約−500mmHgの冷媒ガスが残留することになる。この残留ガスは大気中に放散されて、冷媒の損失になるとともに公害発生の原因になる。
本発明は上述の事情に鑑みて為されたものであって、高圧冷媒を高能率で回収することができ、しかも、冷凍設備内に残留する冷媒ガスの圧力を格段に低下せしめ得る回収技術を提供することを目的とする。
従来技術において−500mmHgまでしか真空引き出来なかった冷凍設備内を−700mmHg以下の高真空にすることが出来れば、冷媒量にして数キログラムの損失を防止することが期待され、その経済効果もさることながら、公害防止効果は多大である。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するために創作した本発明の基本的な原理を、その1実施形態を描いた図1を参照して略述すると次のとおりである。すなわち、
同図(A)に示すように2系列の冷媒回収機構を設ける。上記の2系列とは、
A系列:圧縮機・甲4A→冷却器・甲5A→レシーバタンク・甲3Aの系列と、
B系列:圧縮機・乙4B→冷却器・乙5B→レシーバタンク・乙3Bの系列とである。前段の工程では前記A,Bの2系列を図1(A)のように並列に接続することにより、1系列の冷媒回収機構で回収する場合に比して2倍の能率で回収を進める。
回収作業の後段の工程では図1(C)のように、A系列の圧縮機・甲4AとB系列の圧縮機・乙4Bとを直列に接続する。このような接続状態では、圧縮機の1台当たり圧縮比が小さくなり、冷凍設備1内を高真空(例えば−730mmHg)にすることができる。
【0007】
この図1(C)のような直列運転状態における圧力分布を概要的に考察すると次のごとくである。
2台の圧縮機・甲,および圧縮機・乙が同一仕様であって、その吐出圧がそれぞれ10kg/cm2Gであるとした場合、下流側の圧縮機・乙の吐出側圧力は20kg/cm2Gとはならない。その理由は、圧縮された冷媒ガスが冷却器・乙5Bで冷却されてどんどん液化してゆくと、それ以上には圧縮出来ない。すなわち、レシーバタンク・乙3Bが満杯にならず、冷媒中に不純物(空気など)が混入していないことを前提として、冷却器・乙5B内の冷媒ガス温度における冷媒の蒸気圧に相当する圧力+αよりも高い圧力は発生しない。なお、上記のαは相変化のヒステリシスにおける液化圧力と静的な気液バランス圧力との差である。
一方、上流側の圧縮機・甲4Aの吸入側圧力は、−760mmHgよりも高真空になり得ないことは自明であり、−759mmHg付近の高真空に達し得ないことも経済的事実として広く知られている。
本発明者らの研究によると、高圧冷媒を2台の圧縮機の直列運転で回収操作した場合、1台運転もしくは並列運転で得られる真空度(例えば−500mmHg)よりも著しい高真空(例えば−700mmHg)が得られることが実験的に確認された。又、これは回収装置2台で圧縮することにより1台当たりの圧縮比が低減され、A系列圧縮機の吸込圧が700mmHg位になると、A系列の圧縮機の吐出圧は0kg/cm2以下となり、圧縮比の小さい運転となり冷凍設備内の冷媒ガスを−700mmHg以下にまるまで回収できる。
【0008】
以上に説明した原理に基づいて請求項1の発明方法は、冷凍設備に設けられている密閉循環系内の冷媒を「気体用ポンプおよび冷却器から成る冷媒回収機構」によってレシーバタンクに回収する方法において、
少なくとも2組の冷媒回収機構を用いるとともに冷媒回収作業工程を区分し、
冷媒回収作業の前段の工程では、前記2組の冷媒回収機構を並列に接続して運転することにより高能率の回収作業を遂行し、
冷媒回収作業の後段の工程では、前記2組の冷媒回収機構を直列に接続して運転することにより、冷凍設備の密閉循環系内に残留する冷媒ガスの圧力を、「1組の冷媒回収機構で到達し得る最高の真空度」よりも高度の真空ならしめることとし、
かつ、前記前段の並列運転工程と後段の直列運転工程との間に中段の工程として冷媒液の移送工程を設け、
後段の直列運転において上流側に接続される冷媒回収機構によって冷媒液を貯溜されたレシーバタンク内の冷媒を、後段の直列運転において下流側に接続される冷媒回収機構によって冷媒液を貯溜されたレシーバタンク内に移送することを特徴とする。
【0009】
請求項2の発明方法の構成は、前記請求項1の発明方法の構成要件に加えて、冷凍設備内に封入されている冷媒の圧力を監視しつつ前段工程の並列運転を行ない、上記冷凍設備内の冷媒ガス圧力がほぼ大気圧まで低下したとき、前段の並列運転を終了して次の工程に移行することを特徴とする。
【0011】
請求項3の発明方法の構成は、前記請求項1の発明方法の構成要件に加えて、上流側レシーバタンク内冷媒液の、下流側レシーバタンク内への移送は、下流側冷媒回収機構によって下流側レシーバタンク内を減圧して、双方のレシーバタンク内圧力の差圧によって流動せしめることを特徴とする。
【0012】
請求項4の発明方法の構成は、前記請求項1の発明方法の構成要件に加えて、上流側レシーバタンク内冷媒液の、下流側レシーバタンク内への移送は、上流側冷媒回収機構によって上流側レシーバタンク内を加圧して、双方のレシーバタンク内圧力の差圧によって流動せしめることを特徴とする。
【0013】
請求項5の発明方法の構成は、前記請求項1の発明方法の構成要件に加えて、上流側レシーバタンク内冷媒液の、下流側レシーバタンク内への移送は、上流側レシーバタンク内の冷媒液を蒸発させ、下流側冷媒回収機構で加圧・冷却することにより液化せしめて下流側レシーバタンク内へ注入して行なうことを特徴とする。
【0015】
請求項6の発明装置の構成は、冷凍設備内の冷媒ガスを吸入して圧縮するA系列の圧縮機、および、該A系列の圧縮機によって圧縮された冷媒ガスを冷却して液化させるA系列の冷却器、並びに、該A系列の冷却器で液化された冷媒液を貯溜するA系列のレシーバタンクを具備するとともに、
冷凍設備内の冷媒ガスを吸入して圧縮するB系列の圧縮機、および、該B系列の圧縮機によって圧縮された冷媒ガスを冷却して液化させるB系列の冷却器、並びに、該B系列の冷却器で液化された冷媒液を貯溜するB系列のレシーバタンクを具備しており、
かつ、前記A系列の圧縮機の吐出側管路をB系列の圧縮機の吸入側管路に接続する、弁手段を有する管路が設けられ、
さらに、前記A系列のレシーバタンク内の冷媒をB系列のレシーバタンクに連通せしめる、弁手段を有する管路が設けられ、
さらにまた、前記A系列の圧縮機によって発生する圧力差、もしくはB系列の圧縮機によって発生する圧力差を導いて、前記A系列のレシーバタンクとB系列のレシーバタンクとの間に圧力差を生ぜしめる、弁手段を有する管路が設けられていることを特徴とする。
【0017】
請求項7の発明装置の構成は前記請求項6の発明の構成要件に加えて、前記冷凍設備に封入されている冷媒の圧力を検出する圧力センサが設けられているとともに、
前記A系列の圧縮機の吐出側管路をB系列の圧縮機の吸入側管路に接続する管路に設けられている弁手段は電動弁もしくは電磁弁であり、
かつ、前記B系列の圧縮機が冷凍設備内の冷媒ガスを吸入する管路の途中に、上記と異なる電動弁もしくは電磁弁が設けられており、
さらに、前記圧力センサの出力信号を入力されて上記双方の電動弁もしくは電磁弁を開閉制御する自動制御装置が設けられていて、
圧力センサの検出値が、大気圧近傍の所定値以上であるときはA系列の圧縮機の吐出側とB系列の圧縮機の吸入側との間に配設されている電動弁もしくは電磁弁が閉じられて、B系列の圧縮機の吸入側と冷凍設備との間に配設されている電動弁もしくは電磁弁が開かれ、
圧力センサの検出値が前記所定値よりも低くなったとき、B系列の圧縮機の吸入側と冷凍設備との間に配設されている電動弁もしくは電磁弁が閉じられるとともに、A系列の圧縮機の吐出側管路とB系列の圧縮機の吸入側管路との間に配設されている電動弁もしくは電磁弁が開かれるように自動制御されることを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】
図1は本発明に係る冷媒回収装置の基本的な構成とその運転方法および作用とを説明するために示した模式的な系統図で、(A)は前段の工程である並列運転状態を、(B)は中段の工程である冷媒液移送状態を、(C)は後段の工程である直列運転状態を描いてある。
図1(A)に表されているように、圧縮機・甲4Aと、冷却器・甲5Aと、レシーバタンク・甲3Aとから成る冷媒回収機構(説明の便宜上、A系列と呼ぶ)、および圧縮機・乙4Bと、冷却器・乙5Bと、レシーバタンク・乙3Bと、から成る冷媒回収機構(B系列と呼ぶ)が並列に接続されている。このようにして2系列の冷媒回収機構を並列運転すると、1系列の場合に比して2倍の能率で回収作業が進行する。この並列運転は回収能率という観点からは非常に優れているのであるが、高圧冷媒を回収するために吐出圧が10kg/cm2Gレベルの圧縮機を用いた場合、冷凍設備1内を−500mmHg以上の高真空まで真空引きすることは困難である。
【0020】
そこで、前掲の図1(A)に示した構成機器をそのまま用いて、同図(C)のように接続を変えてA系列とB系列とを直列に接続して運転する。この例では、直列に接続されている2個の圧縮機のうちで、圧縮機・甲4Aが上流側、圧縮機・乙4Bが下流側である。以下、この接続状態で直列運転する場合について説明するが、本発明におけるA系列,B系列の呼称は便宜上のものであって、いずれをA系列,いずれをB系列と呼んでも良い。すなわちA系列とB系列とは置換可能であって、例えばB系列を上流側として直列運転しても本発明の技術的範囲に属する。
図1(C)のように、吸入圧力−500mmHg、吐出圧力10kg/cm2Gの圧縮機2台を直列運転して、下流側の圧縮機・乙4Bの吐出側圧力が10kg/cm2Gとなるように制御すると、上流側の圧縮機・甲4Aの吸入側圧力は約−700mmHg以下となる。これにより、(C)図の直列運転で冷凍設備1内を−700mmHg以下の高真空まで排気することができる。
本実施形態において冷凍設備1内を−500mmHgまで排気したときの冷媒回収率は約95%であり、−700mmHgまで真空引きしたときの冷媒回収率は約99%となった。
【0021】
説明の便宜上、レシーバタンク・甲3A入口側圧力の圧力計測点をPmと名付ける。この圧力計測点Pmの圧力は必ずしも実測しなくても、思考実験的に推測しても良い。
図1(A)における点Pmの圧力は、圧縮機・甲4Aの吐出側管路上に位置し、レシーバタンク・甲3A内に貯溜されている冷媒液と冷媒ガスとの平衡圧力に相当し、概要的には10kg/cm2Gである。そして、図1(C)のように接続を変更すると前記の点Pmは、直列に接続された2台の圧縮機の接続管路上に位置し、圧縮機・甲4Aの吐出側かつ圧縮機・乙4Bの吸入側に当たる。従って、この点Pmの圧力は、冷媒の気液平衡圧力よりも著しく低い圧力となる。このため、並列運転(図1(A))から直列運転(図1(C))に切り換えた途端、レシーバタンク・甲3A内に貯溜されていた冷媒液が沸騰し、円滑に直列運転を開始することができない。
【0022】
上述の不具合を回避するため、(A)図に示した前段工程の並列運転と(C)図に示した後段工程の直列運転との間に、(B)図に示すように中段工程として冷媒液の移送を行なう。本図1(B)の例ではA系列(すなわち、後段工程の直列運転において上流側となる側)の圧縮機・甲4Aによって2個のレシーバタンク・甲,同乙に差圧を与えて冷媒液の移送を行なっているが、これと異なる実施形態として(図示を省略するが)、B系列の圧縮機・乙4Bによって2個のレシーバタンクに差圧を与えて冷媒液を移送しても良い。
さらに上記と異なる実施形態として、図1(C)に示した点Pmの上流側の点Pnで管路を閉塞するとともにA系列の圧縮機・甲4Aを停止し、B系列の圧縮機・乙4Bを運転すると、レシーバタンク・甲3A内の冷媒液を蒸発させて冷媒ガスとして移送し、B系列の圧縮機・乙4Bの吐出冷媒ガスを冷却器・乙5Bで冷却して液化させてレシーバタンク・乙3Bに注入することもできる。この方法は、冷媒液を気相で移送して液相に戻すので、液相のままで移送するよりも長時間を要する代りに、レシーバタンク・甲3A内に1滴の冷媒液も残さずに完全に移送することができる。
【0023】
図2は、本発明に係る冷媒回収装置の1実施形態を示す模式的な系統図であって、配管系統を実線で描くとともに、自動制御装置に接続されている制御系統を鎖線で描いてある。
図示の2Aおよび2Bはそれぞれ前掲の図6に示した冷媒回収機構2と同様に圧縮機と冷却器とを備えた冷媒回収機構であって、2AはA系列の冷媒回収機構・甲であり、2BはB系列の冷媒回収機構・乙である。
冷凍設備1、およびA系列のレシーバタンク・甲3A、並びにB系列のレシーバタンク・乙3Bは、前掲の図1について説明したのと同様ないし類似の部材である。
レシーバタンク・甲3A内には、冷媒液面を検出するレベルセンサ・甲6Aが、レシーバタンク・乙3B内には冷媒液面を検出するレベルセンサ・乙6Bが、それぞれ配設されていて、その検出信号は自動制御装置10に入力される。
さらに、冷凍設備1内の冷媒ガス圧力を検出する設備内圧力センサ7、および、レシーバタンク・甲3A内の冷媒ガス圧力を検出するレシーバ圧力センサ8が設けられていて、それぞれの検出信号は前記自動制御装置10に入力される。
【0024】
前掲の図6(冷媒回収機構の一般的な説明図)に示したように、レシーバタンク3から冷媒回収機構2に至る戻り管路(矢印R)が設けられている。
本実施形態に示したR1,R2は、それぞれA系列,B系列の戻り管路である。上記戻り管路R1の途中に電磁弁M1が介装接続されている。
上記の電磁弁は電動弁であっても良い。本発明の実施形態において単に電磁弁と言えば、電動弁もしくは電磁弁の意である。
前記の戻り管路R1と冷媒回収機構・乙2Bとの間は、電磁弁M2を介して接続されている。さらに、冷媒回収機構・甲2Aと冷媒回収機構・乙2Bとは電磁弁M3を介して接続され、冷凍設備1と冷媒回収機構・乙2Bとは電磁弁M4を介して接続されている。
冷媒回収機構・乙2Bは、電磁弁M5および冷媒吸収器9を直列に介して大気に開放されている。
以上に説明した電磁弁M1〜M5は、自動制御装置10により、次に述べるように開閉制御されて、前掲の図1について説明した並列運転と、冷媒移送運転と、直列運転との切り換えが行なわれる。
【0025】
図3は、前掲の図2に示した実施形態の冷媒回収装置における電磁弁を開閉制御して、前段の工程である並列運転を行なっている状態を描いた系統図であって、開放されている電磁弁を白色で、閉塞されている電磁弁を黒色で表すとともに、冷媒液もしくは冷媒ガスが流動している管路を実線で表し、流動していない管路を破線で表してある。
ただし、レシーバタンク・甲3Aと冷媒回収機構・甲2Aとを結ぶ、電磁弁M1を通る管路が破線であり、該電磁弁M1が白色であるのは、必要に応じて(ガス抜きを要するとき)に開弁されて、必要の無いときはこの管路内に冷媒を流動させないことを表している。
冷凍設備1内の冷媒ガスを回収し始める時点で、該冷凍設備1内の冷媒ガス圧を検知する設備内圧力センサ7は大気圧以上の値を検出して自動制御装置10に入力する。該自動制御装置10は予め「大気圧近傍の所定値」を与えられていて、設備内圧力センサ7の検出信号値が所定値以上であると本図3のように、電磁弁M4を開き、その他の電磁弁を閉じる。これにより、A系統の冷媒回収機構・甲とB系統の冷媒回収機構・乙2Bとは並列に接続された状態となり、それぞれ冷凍設備1内の冷媒ガスを吸入・加圧・冷却して、レシーバタンク・甲,同乙の中に冷媒液を貯溜する。このように並列運転することにより、高能率で冷媒回収が進行する。
冷媒回収の進捗に伴い、冷凍設備1内の冷媒ガス圧は次第に低下する。この圧力低下に従って、単位時間当たり回収量は次第に減少する。そのままで並列運転を続行すれば、最終的には冷凍設備1内の冷媒ガス圧力が約−500mmHgになるまで真空引きすることは可能であるが、冷凍設備1内の冷媒ガス圧力が予め設定された所定値(大気圧近傍に設定しておくことが望ましい)まで低下すると、この圧力低下を設備内圧力センサ7で検知して並列運転を中止し、高真空引きに有利な直列運転に切り替える。ただし、後段の工程である直列運転に入るに先立って、直列運転の準備作業としての中段の工程である冷媒液の移送運転を実施する。
【0026】
図4は、前掲の図3に示した前段の工程である並列運転状態から電磁弁を切り替えて中段の工程である冷媒移送運転状態にしたところを描いた系統図であって、弁の開閉状態の表示方式、および管路内冷媒の流動の有無の表示方式は前掲の図3におけると同様である。
本図4に示した実施形態においては、電磁弁M3を開くとともに、その他の電磁弁M1,M2,M4,M5を閉じる。そして、B系列の冷媒回収機構・乙2Bの主吸入口Inと主吐出口Outとを機構内で直通的に連通せしめるとともに、B系列の戻り管R2に負圧を与えて、レシーバタンク・甲3Aとレシーバタンク・乙3Bとに差圧を生じさせ、レシーバタンク・甲3A内の冷媒液をレシーバタンク・乙3Bの中へ移送する。
上記の冷媒移送運転と異なる実施形態の冷媒移送運転として、図4で開かれている電磁弁M3を閉じるとともに、図4で閉じられている電磁弁M2を開き、B系列の冷媒回収機構・乙2Bを通常の冷媒回収運転におけると同様に作動させて、レシーバタンク・甲3A内の冷媒液を蒸発させながら吸入・圧縮・冷却・液化させてレシーバタンク・乙3B内へ注入することもできる。
さらに、図4の実施形態においては冷媒回収機構・乙2Bを運転することによってレシーバタンク・乙3Bに負圧を与えて冷媒液を差圧で移動させたが、これと異なる実施形態として、冷媒回収機構・乙2Bは単に直通状態にしておいて、冷媒回収機構・甲2Aを運転してレシーバタンク・甲3Aに正圧を与えることにより双方のレシーバタンク・甲,同乙に差圧を与えて冷媒液を移送することもできる。
【0027】
図5は、前掲の図4に示した中段の工程である冷媒移送運転の状態から電磁弁を切り替えた後段の工程である直列運転状態を示す系統図であって、弁の開閉状態の表示方式、および管路内の冷媒の流動の有無の表示方式は前掲の図3におけると同様である。
5個の電磁弁M1〜M5の内、電磁弁M2を開いて他の4個の電磁弁を閉じ、A系列の冷媒回収機構・甲2AとB系列の冷媒回収機構・乙2Bとを運転する。
この接続状態において、冷凍設備1→冷媒回収機構・甲2A→冷媒回収機構・乙2B→レシーバタンク・乙2Bという直列運転系統が形成され、冷凍設備1内の残留冷媒ガスは−700mmHg以下の高真空まで回収される。
上記の直列運転系統の途中にA系列のレシーバタンク・甲3Aが介挿された形になっているが、中段の工程の冷媒移送運転によって既に空になっているので、後段の工程である直列運転に支障を及ぼす虞れは無い。
【0028】
冷媒の回収技術も含めて、冷媒の循環運転を行なう冷凍技術の分野においては配管系の気密保持技術(真空技術)は高度に発達しているが、微小リークの皆無を期することは容易でない。ここで、本発明においては冷凍設備1に設けられている密閉循環系に対して外部管路を一時的に接続し、しかも高真空の真空引きを行なうので、空気が漏入した場合の対策を準備しておくことが望ましい。
そこで本実施形態においては、冷媒回収機構・乙2Bを構成している配管の適宜の部分(例えば冷却器の近傍)に、電磁弁M5を直列に介して冷媒吸着器9を接続して大気に開放してある。
冷媒の冷凍サイクルもしくは回収系統内に空気が漏入した場合、管路内圧力の異常な上昇を招く。その理由は、冷媒ガスは高圧になると、その情況における温度に応じた圧力で凝縮し、それ以上は圧力が上昇しない気液平衡状態となるが、空気などの非凝縮性の気体は凝縮しないので圧力が上昇するからである。
(図5参照)そこで、圧力センサ8もしくは圧力センサ8′が予め定められた圧力以上の異常圧を検出したとき、電磁弁M5を開いて管路内のガスを放出する。正常圧力よりも高い圧力の下では冷媒は殆ど完全に液化しているので、電磁弁M5を流通するガスは殆ど非凝縮性のガスであるが、微量の冷媒ガスが随伴する虞れが有るので冷媒吸着器9を通して冷媒ガスを吸着捕捉する。これにより、冷媒ガスを大気中に放散せしめることなく回収することができる。
【0029】
【発明の効果】
以上に本発明の実施形態を挙げてその構成・機能を明らかならしめたように、請求項1の発明方法によると、前段の回収作業工程では少なくとも2組の冷媒回収機構を並列に接続して運転するので、単位時間当たり冷媒回収量は1組の冷媒回収機構を用いる場合に比して少なくとも2倍になる。詳しくは、N組の冷媒回収機構の並列運転によってN倍の冷媒回収量が得られ、高能率で回収することができる。
そして後段の回収作業工程では、少なくとも2組の冷媒回収機構を直列運転することによって、1組の冷媒回収機構では到達できない高真空が得られ、冷凍設備内に残留する冷媒ガスを高真空になるまで回収して、高い回収率が得られる。
高回収率により、冷媒損失に伴う経済的負担を軽減し得ることは勿論であるが、冷媒が大気中に放散されることを極度に軽減して、いわゆるフロン公害を防止するという社会的要請に応えることができる。
また、前段の並列運転工程と後段の直列運転工程との間に設けられた中段の移送工程によって、後段の直列運転における圧力分布の中間点に相当する「上流側圧縮機の吐出側と下流側圧縮機の吸入側との接続部」に位置するレシーバタンク内の冷媒液が除去されるので、後段の直列運転工程の初期に圧力分布を乱されなくなる。
すなわち、後段の直列運転において上流側として用いられる冷媒回収機構に付属しているレシーバタンクは、前段の並列運転時には冷媒回収機構の下流側に位置して冷媒液を貯溜されるが、このレシーバタンクは、直列運転時には上流側冷媒回収機構と下流側冷媒回収機構との接続部に位置するようになる(つまり、下流側冷媒回収機構を構成している圧縮機の吸入側に連通されるようになる)。このため、該レシーバタンク内の圧力は冷媒の蒸気圧よりも低圧になり、冷媒液が沸騰して下流側冷媒回収機構に吸入される。このような不合理な現象(せっかく液化していた冷媒液を沸騰させて下流側の冷媒回収機構で再度液化し直す)は防止され、前段の工程から後段の工程へ円滑に移行できるようになる。
【0030】
請求項2の発明方法によると、冷凍設備内の冷媒圧力を直接的に、もしくは間接的に監視するという(例えば圧力センサを設けるという)簡単な方法で、前段の並列運転を終了する時機を適正に判定することができる。
この前段の並列運転は高能率で回収を遂行する工程であるから、この並列運転の終了時機が早すぎると冷媒回収能率を低下させる。また、並列運転では冷凍設備内の減圧(真空引き)に限界が有るので、前段の並列運転の終了時機が遅きに失すると遅れ期間中は全く無駄な運転をして時間とエネルギーとを浪費していることになる。
このため、本請求項2の発明によって並列運転(前段の工程)の終了時機を適正に判定することは、前記請求項1の発明をより高能率に、より経済的に実施して実効有らしめる。
【0032】
請求項3の発明方法によると、冷媒回収機構に本来的に設けられているガスポンプ以外に液体ポンプを用いる必要無く、下流側冷媒回収機構に設けられている圧縮機を利用して下流側レシーバタンク内を減圧することによって双方のレシーバタンク間に圧力差を発生させて冷媒液を流動せしめて移送工程を遂行することができる。
【0033】
請求項4の発明方法によると、冷媒回収機構に本来的に設けられているガスポンプ以外に液体ポンプを用いる必要無く、上流側冷媒回収機構に設けられている圧縮機を利用して上流側レシーバタンク内を加圧することによって双方のレシーバタンク間に圧力差を発生させて冷媒液を流動せしめて移送工程を遂行することができる。
【0034】
請求項5の発明方法によると、液ポンプを使用することなく、ガスポンプによって液状の冷媒を移送することができる。本請求項5の発明方法においては、前記請求項3,4の発明方法が冷媒液を液状のままで移送するのに比して、液→ガス→液の相変化を経て移送するので所要時間が若干多いが、移送を終了した状態における上流側レシーバタンク内の冷媒液を完全に、液滴も残さないように除去することができる。
【0036】
請求項6の発明装置によると、A,Bの2系列の圧縮機と冷却器とレシーバタンクとを具備しているので、これら2系列の冷媒回収機構構成機器を冷凍設備に対して並列に接続して運転することにより、1系列よりなる冷媒回収機構に比して2倍の高能率で冷媒回収作業を進めることができる。
さらに本請求項6の発明装置はA系列の圧縮機の吐出側をB系列の圧縮機の吸入側に接続する管路、および該管路に介挿された弁手段を有しているので、必要に応じて2基の圧縮機を直列に接続して運転することができ、この直列運転によって高い吐出圧を維持しつつ、低い吸入圧を得ることができる。すなわち高真空度で真空引きすることができるので、冷凍装置内に残留する冷媒ガスを著しく稀薄にして、冷媒ガスの大気中への放散を極度に軽減することができる。
以上のようにして高能率回収と完全回収とを、実用性の有る経済的装置として両立せしめることができる。
さらに、A系列,B系列双方のレシーバタンクを連通する管路が設けられるとともに、圧縮機によって生じる圧力差を上記双方のレシーバタンクに導く管路が設けられているので、前記双方のレシーバタンクの何れか一方に貯えられている冷媒液を他方に移送することができ、これによって並列運転から直列運転への切換えを円滑に、かつ合理的に行なうことができる。
しかも、前記の管路には弁手段が設けられているので、この弁手段を開閉制御することにより、前記の冷媒の移送を、所望の時まで抑制し、かつ所望の時に速やかに行なわせることができる。
さらに、圧縮機によって発生した差圧を前記双方のレシーバタンクに導いて冷媒液の移送を行なうので、液ポンプを設けることなく冷媒液を移送することができる。
【0038】
請求項7の発明装置によると、冷凍設備に封入されている冷媒のガス圧力が大気圧近傍の所定値に低下するまでの間は、A,Bの2系列の圧縮機が自動的に並列に接続されて高能率の回収運転が行なわれ、
冷凍設備内の冷媒ガス圧力が大気圧近傍の所定値以下になると自動的に直列運転に切り換えられて該冷凍設備内が高真空となるように真空引きされる。
上述のようにして作業員の労力を要せず、作業員の人為的ミスを生じる虞れ無く、高能率の回収運転と、高真空の回収という本発明に係る回収装置の効果が充分に発揮される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る冷媒回収装置の基本的な構成とその運転方法および作用とを説明するために示した模式的な系統図で、(A)は前段の工程である並列運転状態を、(B)は中段の工程である冷媒液移送状態を、(C)は後段の工程である直列運転状態を描いてある。
【図2】本発明に係る冷媒回収装置の1実施形態を示す模式的な系統図であって、配管系統を実線で描くとともに、自動制御装置に接続されている制御系統を鎖線で描いてある。
【図3】前掲の図2に示した実施形態の冷媒回収装置における電磁弁を開閉制御して、前段の工程である並列運転を行なっている状態を描いた系統図であって、開放されている電磁弁を白色で、閉塞されている電磁弁を黒色で表すとともに、冷媒液もしくは冷媒ガスが流動している管路を実線で表し、流動していない管路を破線で表してある。
【図4】前掲の図3に示した前段の工程である並列運転状態から電磁弁を切り替えて中段の工程である冷媒移送運転状態にしたところを描いた系統図であって、弁の開閉状態の表示方式、および管路内冷媒の流動の有無の表示方式は前掲の図3におけると同様である。
【図5】前掲の図4に示した中段の工程である冷媒移送運転の状態から電磁弁を切り替えた後段の工程である直列運転状態を示す系統図であって、弁の開閉状態の表示方式、および管路内の冷媒の流動の有無の表示方式は前掲の図3におけると同様である。
【図6】冷凍設備内の冷媒ガスを回収する従来技術を説明するために示したもので、圧縮機と冷却器とから成る冷媒回収機構を冷凍設備に接続して、冷媒ガスを圧縮するとともに冷却して液化させ、液化した冷媒をレシーバタンクに注入している状態の系統図である。
【符号の説明】
1…冷凍設備、2…冷媒回収機構、2A…冷媒回収機構・甲、2B…冷媒回収機構・乙、3…レシーバタンク、3A…レシーバタンク・甲、3B…レシーバタンク・乙、4…圧縮機、4A…圧縮機・甲、4B…圧縮機・乙、5…冷却器、5A…冷却器・甲、5B…冷却器・乙、6A…レベルセンサ・甲、6B…レベルセンサ・乙、7…設備内圧力センサ、8…レシーバ圧力センサ、8′…配管内圧力センサ、9…冷媒吸着、10…自動制御装置、M1〜M5…電動弁もしくは電磁弁、R1,R2…戻り管。
Claims (7)
- 冷凍設備に設けられている密閉循環系内の冷媒を「気体用ポンプおよび冷却器から成る冷媒回収機構」によってレシーバタンクに回収する方法において、
少なくとも2組の冷媒回収機構を用いるとともに冷媒回収作業工程を区分し、
冷媒回収作業の前段の工程では、前記2組の冷媒回収機構を並列に接続して運転することにより高能率の回収作業を遂行し、
冷媒回収作業の後段の工程では、前記2組の冷媒回収機構を直列に接続して運転することにより、冷凍設備の密閉循環系内に残留する冷媒ガスの圧力を、「1組の冷媒回収機構で到達し得る最高の真空度」よりも高度の真空ならしめることとし、
かつ、前記前段の並列運転工程と後段の直列運転工程との間に中段の工程として冷媒液の移送工程を設け、
後段の直列運転において上流側に接続される冷媒回収機構によって冷媒液を貯溜されたレシーバタンク内の冷媒を、後段の直列運転において下流側に接続される冷媒回収機構によって冷媒液を貯溜されたレシーバタンク内に移送することを特徴とする、冷凍設備に封入されている冷媒の回収方法。 - 冷凍設備内に封入されている冷媒の圧力を監視しつつ前段工程の並列運転を行ない、上記冷凍設備内の冷媒ガス圧力がほぼ大気圧まで低下したとき、前段の並列運転を終了して次の工程に移行することを特徴とする、請求項1に記載した冷凍設備に封入されている冷媒の回収方法。
- 上流側レシーバタンク内冷媒液の、下流側レシーバタンク内への移送は、下流側冷媒回収機構によって下流側レシーバタンク内を減圧して、双方のレシーバタンク内圧力の差圧によって流動せしめることを特徴とする、請求項1に記載した冷凍設備に封入されている冷媒の回収方法。
- 上流側レシーバタンク内冷媒液の、下流側レシーバタンク内への移送は、上流側冷媒回収機構によって上流側レシーバタンク内を加圧して、双方のレシーバタンク内圧力の差圧によって流動せしめることを特徴とする、請求項1に記載した冷凍設備に封入されている冷媒の回収方法。
- 上流側レシーバタンク内冷媒液の、下流側レシーバタンク内への移送は、上流側レシーバタンク内の冷媒液を蒸発させ、下流側冷媒回収機構で加圧・冷却することにより液化せしめて下流側レシーバタンク内へ注入して行なうことを特徴とする、請求項1に記載した冷凍設備に封入されている冷媒の回収方法。
- 冷凍設備内の冷媒ガスを吸入して圧縮するA系列の圧縮機、および、該A系列の圧縮機によって圧縮された冷媒ガスを冷却して液化させるA系列の冷却器、並びに、該A系列の冷却器で液化された冷媒液を貯溜するA系列のレシーバタンクを具備するとともに、
冷凍設備内の冷媒ガスを吸入して圧縮するB系列の圧縮機、および、該B系列の圧縮機によって圧縮された冷媒ガスを冷却して液化させるB系列の冷却器、並びに、該B系列の冷却器で液化された冷媒液を貯溜するB系列のレシーバタンクを具備しており、
かつ、前記A系列の圧縮機の吐出側管路をB系列の圧縮機の吸入側管路に接続する、弁手段を有する管路が設けられ、
さらに、前記A系列のレシーバタンク内の冷媒をB系列のレシーバタンクに連通せしめる、弁手段を有する管路が設けられ、
さらにまた、前記A系列の圧縮機によって発生する圧力差、もしくはB系列の圧縮機によって発生する圧力差を導いて、前記A系列のレシーバタンクとB系列のレシーバタンクとの間に圧力差を生ぜしめる、弁手段を有する管路が設けられていることを特徴とする、冷凍設備に封入されている冷媒の回収装置。 - 前記冷凍設備に封入されている冷媒の圧力を検出する圧力センサが設けられているとともに、
前記A系列の圧縮機の吐出側管路をB系列の圧縮機の吸入側管路に接続する管路に設けられている弁手段は電動弁もしくは電磁弁であり、
かつ、前記B系列の圧縮機が冷凍設備内の冷媒ガスを吸入する管路の途中に、上記と異なる電動弁もしくは電磁弁が設けられており、
さらに、前記圧力センサの出力信号を入力されて上記双方の電動弁もしくは電磁弁を開閉制御する自動制御装置が設けられていて、
圧力センサの検出値が、大気圧近傍の所定値以上であるときはA系列の圧縮機の吐出側とB系列の圧縮機の吸入側との間に配設されている電動弁もしくは電磁弁が閉じられて、B系列の圧縮機の吸入側と冷凍設備との間に配設されている電動弁もしくは電磁弁が開かれ、
圧力センサの検出値が前記所定値よりも低くなったとき、B系列の圧縮機の吸入側と冷凍設備との間に配設されている電動弁もしくは電磁弁が閉じられるとともに、A系列の圧縮機の吐出側管路とB系列の圧縮機の吸入側管路との間に配設されている電動弁もしくは電磁弁が開かれるように自動制御されることを特徴とする、請求項6に記載した冷凍設備に封入されている冷媒の回収装置。
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