JP3549979B2 - 容器の内蓋の締込方法及び締込装置 - Google Patents

容器の内蓋の締込方法及び締込装置 Download PDF

Info

Publication number
JP3549979B2
JP3549979B2 JP10966096A JP10966096A JP3549979B2 JP 3549979 B2 JP3549979 B2 JP 3549979B2 JP 10966096 A JP10966096 A JP 10966096A JP 10966096 A JP10966096 A JP 10966096A JP 3549979 B2 JP3549979 B2 JP 3549979B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
inner lid
neck
container
rotating shaft
rotation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP10966096A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH09295693A (ja
Inventor
高信 山本
幸一 米田
正彦 佐藤
啓造 中島
浩幸 清水
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Suntory Ltd
Original Assignee
Suntory Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Suntory Ltd filed Critical Suntory Ltd
Priority to JP10966096A priority Critical patent/JP3549979B2/ja
Publication of JPH09295693A publication Critical patent/JPH09295693A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3549979B2 publication Critical patent/JP3549979B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Sealing Of Jars (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、容器の一端部に設けられた首部に内蓋を螺子締めする容器の内蓋の締込方法及び締込装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、容器の首部に内蓋を螺子止めする場合、容器の首部の軸線に内蓋の内蓋本体(螺子部)の軸線が芯合せされ、容器の首部に内蓋が締め込まれる。この際、容器の首部の軸線と内蓋の内蓋本体(螺子部)の軸線との芯合わせを確実に行なってかじりが無いことが要求される。
【0003】
例えば、図21に示すように、容器の一種であるビール樽101に使用されたメインテナンスが必要な内蓋(図示せず)をメインテナンス済みの内蓋102に交換してビール樽101を再生する場合、この内蓋102はビール樽101の首部103の開口部103Aに螺子締めされる。
この内蓋102の螺子締め作業には、人手によるビール樽101の首部103の開口部103Aへの着座までの仮締め作業が必要となる。
【0004】
かかる着座までの仮締め作業の後、ビール樽101の首部103の開口部103Aの位置と内蓋102のXY軸方向(径方向)における位置合せが行なわれ、螺子締め機(図示せず)により、内蓋102の対向する耳部102A,102Aに回転力が与えられ、該内蓋102がビール樽101の首部103の開口部103Aに締め込まれ、図23に示す状態となる。
【0005】
ここで、図23に示すように、内蓋102は、その外周面102Fの一端に形成された雄螺子部102Cと内周面102Gの一端に形成された一対の耳部102A,102Aとを有する円筒ケーシングからなる内蓋本体102Hと、内蓋本体102Hに一端側が装着して組み込まれた細管102Dと、内蓋本体102Hの内周面102Gに形成された環状突部102Iと細管102Dの先端との間に装着されたシール部材102Jと、バネ材102Kとを有している。シール部材102Jはゴム製のシール部102Lに芯材102Mを埋め込んで構成されている。
【0006】
このように、内蓋102においては、細管102Dは、シール部材102Jを介して内蓋本体102Hに組み付けられている。内蓋102はかかる構造になっていることから、その組付方向が不安定となっており、通常は図24に示す正常組付状態になっているが、図25に示す折れ曲げ組付状態になることもある。
図24に示す内蓋102の正常組付状態においては、内蓋本体102Hに細管102Dが直線状に組み込まれ、内蓋本体102Hの軸線P5と細管102Dの軸線P6が一致している。この場合、内蓋102の軸線P4は内蓋本体102Hの軸線P5,細管102Dの軸線P6に一致している。
【0007】
図25に示す内蓋102の折れ曲げ組付状態においては、内蓋本体102Hに細管102Dが若干折れた状態で組み込まれ、内蓋本体102Hの軸線P5と細管102Dの軸線P6が所定の角度をなしている。この場合、内蓋102の軸線P4は内蓋本体102Hの軸線P5に一致するが、細管102Dの軸線P6に一致していない。
【0008】
図24に示す正常組付状態の内蓋102を螺子締めする際には、図26に示すように、ビール樽101の中心軸線P1に対して首部103の軸線P3が傾いていると、内蓋102をビール樽101の首部103の開口部103Aにセットした時、内蓋102は細管102Dを有してなるため、内蓋102の重心Gはその雄螺子部102Cより低い位置になる。そのため、内蓋102は、ほぼ垂直な状態に位置するようになる結果(軸線P4)、内蓋102の内蓋本体102H,雄螺子部102Cがビール樽101の首部103の開口部103Aに対して斜めにセットされることがあり、内蓋102の収まり具合が悪くなる。
【0009】
一方、図25に示す折れ曲げ組付状態の内蓋102を螺子締めする際には、図27に示すように、ビール樽101の中心軸線P1に対して首部の軸線P3が傾いていなく正常な場合でも、前述のように、内蓋102の重心Gはその雄螺子部102Cより低い位置にあるため、細管102Dが垂直方向に向き、その結果、内蓋本体102Hと細管102Dが若干折れているだけ分だけ、内蓋102の内蓋本体102H,雄螺子部102Cがビール樽101の首部103の開口部103Aに対して斜めにセットされることがあり、内蓋102の収まり具合が悪くなる。
【0010】
そこで、ビール樽101の首部103の開口部103Aに斜めにセットされた内蓋102を逆転させることにより、内蓋102の軸線P4の方向を補正して内蓋102を締め込んでいた。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、ビール樽101の首部103の開口部103Aに斜めにセットされた内蓋102を逆転させることにより、内蓋102を締め込んでも、図26,図27に示すように、螺子締め機のレンチの軸線(図示せず),内蓋102の軸線P4(内蓋本体102Hの軸線P5),ビール樽101の首部103の軸線P3の3つの軸線方向を一致させるのが困難で、ビール樽101の首部103の開口部103Aの雌螺子部103Cと内蓋102の雄螺子部102C同士が合わず、かじる場合があった。
【0012】
本発明は、上述の問題点を解決するためになされたもので、その目的は、レンチの軸線方向,内蓋の軸線方向,容器の首部の軸線方向の3つの軸線方向を一致させ、容器の首部の開口部の螺子部と内蓋の螺子部同士のかじりを無くし、確実に容器の首部の開口部に内蓋を締め込むことができる容器の内蓋の締込方法及び締込装置を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、回転軸の先端に設けたレンチにより、容器の一端部に設けた首部の開口部における螺子部に、内蓋本体に細管を組み込んでなる内蓋の螺子部を嵌め込んで螺子締めする際、レンチの軸線を首部の軸線に芯合わせした後、レンチの先端を内蓋の凹部の内側底に押し当てながら該内蓋を首部の開口部に締め込むことを特徴とする。
【0014】
請求項2記載の発明は、所定位置から降下自在のテーブルと、テーブルに固設された回転駆動手段と、回転駆動手段の出力軸に一端が連結された第1回転軸と、第1回転軸の他端に設けられた第1の3次元継手と、第1の3次元継手に一端が吊持された第2回転軸と、第2回転軸の途中に設けられ、該第2回転軸の軸方向に伸縮する伸縮機構と、第2回転軸の他端に設けられた第2の3次元継手と、第2の3次元継手に一端が吊持された第3回転軸と、第3回転軸の先端に突出自在に設けられたレンチと、第3回転軸の外周面に静止状態で保持され、容器の首部の外周を保持離脱自在のフィンガを有する把持手段とを備え、レンチは、容器の首部に螺子止めされる内蓋の回転受部に回転を伝達する回転伝達部と、内蓋に形成された凹部の内側底に押し当てるプッシャとを有していることを特徴とする。
【0015】
請求項3記載の発明は、XY軸方向に移動可能なテーブルと、テーブルに固設された回転駆動手段と、回転駆動手段の出力軸に一端が連結された第1回転軸と、第1回転軸の他端に設けられた第1の3次元継手と、第1の3次元継手に一端が吊持された第2回転軸と、第2回転軸の途中に設けられ、該第2回転軸の軸方向に伸縮する伸縮機構と、第2回転軸の他端に設けられた第2の3次元継手と、第2の3次元継手に一端が吊持された第3回転軸と、第3回転軸の先端に突出自在に設けられたレンチと、第3回転軸の外周面に静止状態で保持され、容器の首部の外周を保持離脱自在のフィンガを有する把持手段とを備え、レンチは、容器の首部に螺子止めされる内蓋の回転受部に回転を伝達する回転伝達部と、内蓋に形成された凹部の内側底に押し当てるプッシャとを有していることを特徴とする。
【0016】
請求項4記載の発明は、テーブルと、テーブルに固設された回転駆動手段と、回転駆動手段の出力軸に一端が連結された第1回転軸と、第1回転軸の他端に設けられた第1の3次元継手と、第1の3次元継手に一端が吊持された第2回転軸と、第2回転軸の途中に設けられ、該第2回転軸の軸方向に伸縮する伸縮機構と、第2回転軸の他端に設けられた第2の3次元継手と、第2の3次元継手に一端が吊持された第3回転軸と、第3回転軸の先端に突出自在に設けられたレンチと、第3回転軸の外周面に静止状態で保持され、容器の首部の外周を保持離脱自在のフィンガを有する把持手段と、容器を載置するとともに所定位置から上昇自在に構成されたベースプレートとを備え、レンチは、容器の首部に螺子止めされる内蓋の回転受部に回転を伝達する回転伝達部と、内蓋に形成された凹部の内側底に押し当てるプッシャとを有していることを特徴とする。
【0017】
請求項5記載の発明は、請求項2ないし請求項4のいずれか記載の容器の内蓋の締込装置において、第3回転軸は、円筒部材と、円筒部材内に挿入され往復自在になるとともに円筒部材から回転力を受けるピストンロッドとで構成され、ピストンロッドの先端にレンチが固定されていることを特徴とする。
【0018】
(作用)
請求項1記載の発明においては、正常組付状態の内蓋の内蓋本体の螺子部を、容器の中心軸線から所定の角度だけ軸線が傾いた首部の開口部に、螺子締めする場合(「イ」の場合)と、容器の中心軸線に対して首部の軸線が傾いていなく正常な場合に、折れ曲げ組付状態の内蓋の内蓋本体の螺子部を首部の開口部の螺子部に、螺子締めする場合(「ロ」の場合)とがある。
【0019】
「イ」における内蓋が正常組付状態になっている場合においては、内蓋本体に細管が直線状に組み込まれて内蓋本体の軸線と細管の軸線が一致している。この場合、内蓋の軸線は内蓋本体の軸線,細管の軸線に一致している。
「ロ」における内蓋が折れ曲げ組付状態になっている場合においては、内蓋本体に細管が若干折れた状態で組み込まれている。内蓋本体の軸線と細管の軸線が所定の角度をなしている。この場合、内蓋の軸線は内蓋本体の軸線に一致するが、細管の軸線に一致していない。
【0020】
そして、「イ」,「ロ」の場合において、首部の開口部の螺子部に、回転軸の先端に設けたレンチにより、内蓋の螺子部が嵌め込んで螺子締めされる。
そして、内蓋を容器の首部の開口部にセットした際、内蓋は細管を有してなるため、内蓋の重心はその螺子部より低い位置にある。そのため、容器の首部の開口部内にある内蓋の内蓋本体は、容器の首部の開口部に斜めにセットされることがあり、収まり具合が悪くなる。
【0021】
このような状態で、レンチの軸線が首部の軸線に芯合わせされた後、レンチの先端が内蓋の凹部の内側底に押し当てられ、該内蓋が首部の開口部に締め込まれる。これにより、レンチの軸線(首部の軸線)に内蓋の内蓋本体の軸線が芯合わせされる。
即ち、レンチの先端が、内蓋の凹部の内側底を押すことにより、容器の首部の開口部が基準となって、容器の首部の軸線にレンチの軸線,内蓋の内蓋本体の軸線が芯合せされ、容器の首部の開口部にレンチ及び内蓋が追従する。
【0022】
請求項2記載の発明においては、予め、容器の首部の軸線がXY軸方向で概略位置出しされ、その状態で容器が固定されている。
把持手段のフィンガが開かれた状態では、把持手段のフィンガは容器の首部の外周から離脱されている。
この時、テーブルに固定された第1回転軸に、第1の3次元継手を介して第2回転軸が吊り下がり、さらに、第2回転軸に第2の3次元継手を介して第3回転軸,レンチ,把持手段が吊り下がっている。従って、第2回転軸,第3回転軸は垂直状態になっている。
【0023】
テーブルが降下されると、全体的に当該容器の内蓋の締込装置が下がり、把持手段のフィンガは容器の首部を掴む位置で停止し、容器の首部を掴む。
請求項1記載の発明で述べた「イ」の場合において、内蓋の内蓋本体は、容器の首部の開口部に斜めにセットされており、把持手段は容器の首部の軸線方向に傾こうとする力を受け、これに伴って、第3回転軸の先端に設けられたレンチは把持手段を介して容器の首部の軸線方向に追従して傾こうとする。
【0024】
しかし、第1の3次元継手から把持手段のフィンガまでの垂直距離は一定になっているので、把持手段が傾こうとしても傾けない。
そこで、テーブルを降下させることにより、第1の3次元継手の位置が下げられる。
その時、把持手段のフィンガは容器の首部を保持しているためフィンガの垂直位置は容器の首部により固定され、変位しない。これに伴い、伸縮機構により第2回転軸が縮む。
【0025】
これにより、第1の3次元継手に第2回転軸,第2の3次元継手,第3回転軸,レンチ,把持手段が吊り下げられているのではなく、第2回転軸の伸縮機構から下側の部分,第3回転軸,レンチ,把持手段は、容器の首部を支持母体として浮いているような状態となり、同時に、垂直状態になっている第2回転軸,第3回転軸が行き場を失って第2の3次元継手が水平方向に変位し、第2回転軸,第3回転軸が傾く。第3回転軸は内蓋の軸線方向に合うように傾く。
【0026】
かかる状態で、回転駆動手段が回転されると、その駆動力は第1回転軸→第1の3次元継手→第2回転軸→第2の3次元継手→第3回転軸の順序でレンチに伝達する。
そして、請求項1記載の発明と同様に、容器の首部の開口部内にある内蓋の内蓋本体が、容器の首部の開口部に斜めにセットされることがあっても、上述のように、レンチの軸線が首部の軸線に芯合わせされた後、レンチの先端のプッシャが、内蓋の凹部の内側底を押すことにより、容器の首部の開口部が基準となって、容器の首部の開口部の傾斜に、レンチ及び内蓋が追従する。これにより、レンチの軸線及び内蓋の内蓋本体の軸線は首部の軸線に芯合わせされる。
【0027】
同時に、レンチが回転することにより、その回転伝達部を介して内蓋の回転受部に回転が伝達され、内蓋が容器の首部の開口部に螺子止めされる。
また、請求項1記載の発明で述べた「ロ」の場合においても、請求項1記載の発明で述べた「イ」の場合と同様の作用が生じる。
【0028】
請求項3記載の発明においては、請求項2記載の発明と同様の作用が生じる。請求項4記載の発明においては、請求項2記載の発明と同様の作用が生じる。請求項5記載の発明においては、ピストンロッドが円筒部材内を第3回転軸の先端方向に向けて摺動すると、プッシャが突出する。ピストンロッドが円筒部材内を第3回転軸の先端方向と反対方向に向けて摺動すると、プッシャが引っ込む。
【0029】
回転は、円筒部材→ピストンロッド→レンチの回転伝達部の順序で、回転伝達部に伝達される。レンチが回転することにより、その回転伝達部を介して内蓋の回転受部に回転が伝達される。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、図面により本発明の実施の形態について説明する。
【0031】
図1ないし図15により請求項1,請求項2及び請求項5記載の発明の実施の形態に係わる容器の内蓋の締込方法及び締込装置を説明する。容器として、ビール樽を挙げ、ビール樽の首部の開口部に内蓋を螺子締めする場合について説明する。なお、本発明の実施の形態においては、ビール樽及び内蓋については、従来例と同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0032】
図1,図2は、本発明の実施の形態に係わる容器の内蓋の締込装置の上半分,下半分をそれぞれ示す断面図である。両図面における点鎖線X−Xを結ぶことにより、容器の内蓋の締込装置が構成される。
図3は容器の内蓋の締込装置を示す。図において、符号1は容器の内蓋の締込装置で、この容器の内蓋の締込装置1は昇降装置2を有している。図3,図4により昇降装置2を説明する。
【0033】
昇降装置2は、フレーム3と、フレーム3に立設されたねじ軸4と、ねじ軸4の上端に設けられたモータ(図示せず)と、ねじ軸4に螺合する垂直板5と、フレーム3に立設されねじ軸4の両側に配置されたロッド6,6と、垂直板5に取り付けられたガイド6A,6Aと、フレーム3の上端に設けられた滑車7,8と、滑車7,8を介して一端が垂直板5に連結されたチェーン9と、チェーン9の他端に連結されたカウンタウェィト10とを備え、ねじ軸4の回転により垂直板5を昇降させるようになっている。垂直板5に取り付けられたガイド6A,6Aは該垂直板5が昇降する際、ロッド6,6に沿って直動する。
【0034】
垂直板5にはブラケット11が固定され、このブラケット11の上にはテーブル12が配置されている。ブラケット11の上面11AにはX軸レール13,13が固設され、テーブル12の下面12AにはY軸レール14,14が固設されている。X軸レール13,13の上に4つのガイド部材12Bを介してY軸レール14,14が直交して配置されている。4つのガイド部材12Bにより、ブラケット11に対してテーブル12がXY軸方向に移動可能になっている。
【0035】
図1,図2において、テーブル12には円筒部材15が固設され、円筒部材15にはマニホールド16が固定されている。このマニホールド16上にはモータからなる回転駆動手段17が固定されている。円筒部材15の内周面15Aには軸受18,18が保持され、マニホールド16の内周面16Aには軸受19が保持されている。マニホールド16の内周面16Aには環状溝20が形成され、この環状溝20には該マニホールド16の径方向に形成されたエア通路21の一端が連通し、エア通路21の他端は該マニホールド16の外周面16Bに形成されたエアポート22に連通している。
【0036】
軸受18,18,19に第1回転軸23が支持され、第1回転軸23の一端23Aは回転駆動手段17の出力軸17Aに連結されている。
第1回転軸23には、環状溝20に一端が連通するエア軸路24が形成されている。第1回転軸23の外周面23Bにはエルボ25が固定され、このエルボ25にエア軸路24の他端が連通している。
【0037】
第1回転軸23の他端23Cにユニバーサルジョイントからなる第1の3次元継手26が設けられている。第1の3次元継手26に第2回転軸27(図1,図2に跨って図示)の一端が連結されている。
第2回転軸27は、一端側のシャフト27Aに設けられたスプライン受け部材28と、他端側のシャフト27Bに設けられるとともにスプライン受け部材28内に挿入されたスプラインシャフト29とを有し、スプライン受け部材28とスプラインシャフト29とで伸縮機構30を構成している。この伸縮機構30は第2回転軸27の途中に設けられており、この伸縮機構30の伸縮により、該第2回転軸27が伸縮する。
【0038】
伸縮機構30のスプライン受け部材28は円筒部材31と、円筒部材31の内周面31Aに挿入して固定され軸方向に沿って縦溝32Aが環状に形成されたスプラインナット32とで構成されている。
スプラインシャフト29はスプラインナット32の縦溝32Aを摺動自在となっており、スプラインシャフト29の先端に設けられたストッパ33がスプラインナット32の上面32Bに当接している。従って、伸縮機構30は、後述する第3回転軸35,把持手段48等の重力で軸方向に伸びた状態になっており、スプライン受け部材28がスプラインシャフト29を吊り下げて支持するようになっている。
【0039】
第2回転軸27の他端側のシャフト27Bに第2の3次元継手34が設けられている。第2の3次元継手34に第3回転軸35が吊り下げられている。
図5に示すように、第3回転軸35は、第2の3次元継手34に連結された一端側のシャフト35Aと、空気孔36Aを有する蓋36Bを介してシャフト35Aに固定された円筒部材36と、円筒部材36に取り付けられ空気管38を介して前記第1回転軸23のエルボ25に接続されたエルボ37と、円筒部材36の図面上の下端に固設されたロッドホルダ39と、円筒部材36内に配置されたボールスプライン40と、ボールスプライン40を摺動するとともに一端にピストン42Aを有し、ピストン42Aとボールスプライン40の上端40Aの間で空気室41を形成してなるピストンロッド42と、円筒部材36とボールスプライン40の間に嵌め込まれたキー43と、ピストンロッド42の他端に固定されたツールブロック44と、ツールブロック44とロッドホルダ39の間に装着された圧縮バネ45とで構成され、エルボ37と空気室41は円筒部材36の径方向に形成した空気通路36Cを介して連通している。
【0040】
なお、ロッドホルダ39に対してツールブロック44が接離自在になっており、ピストンロッド42がツールブロック44の底壁面44Aを押圧することにより、ツールブロック44はロッドホルダ39から離れて下方にシフトするようになっている。
図5には、第1回転軸23のエルボ25,空気管38,エルボ37から空気室41内に空気が供給された状態が示されており、この状態では、ピストンロッド42のピストン42Aが蓋36Bに押し当てられ、上方に移動したピストンロッド42とともにツールブロック44は上方にシフトした位置にある。即ち、圧縮バネ45が上方に移動された状態のツールブロック44とロッドホルダ39の間で圧縮され、ピストンロッド42は圧縮バネ45の付勢力に抗してピストンロッド42が上がり、ツールブロック44はロッドホルダ39に当接している。
【0041】
図5に示す状態から空気室41内の空気が抜かれると、圧縮バネ45の付勢力によりピストンロッド42が下がり、圧縮バネ45が元の状態に復元し、従って、ツールブロック44が下方にシフトするようになっている。
そして、ツールブロック44に、レンチRの軸線P2に対して対称に爪46,46からなる回転伝達部が下方に向けて突設されるとともにプッシャ47が設けられている。爪46,46からなる回転伝達部及びプッシャ47によりレンチRが構成されている。
【0042】
図10,図15に示すように、爪46,46は内蓋102の耳部102A,102Aからなる回転受部に回転力を与えるものである。プッシャ47は内蓋102の凹部102Bの内側底102Eを押圧するものである。
図2,図5に示すように、第3回転軸35の円筒部材36の外周面36Dに静止状態で把持手段48が軸受49,49を介して保持され、把持手段48はビール樽101の首部103の外周を保持離脱自在に構成されている。
【0043】
図2,図5ないし図9に示すように、把持手段48は、軸受49,49に支持された筒部50A,この筒部50Aの両側に一体に設けられたプレート50F及びプレート50F上のレール50B,50Bを有する支持体50と、支持体50の端部に固定した垂直板50C,50Cにそれぞれ固定されたエアシリンダ51,51と、レール50B,50B上を図2の左右方向に摺動するブロック体52,52と、ブロック体52,52にそれぞれ固定されビール樽101の首部103を把持するく字状のフィンガ53,53と、支持体50の筒部50Aの下端内周面50Dに取り付けられたリング54(図5に図示)と、フィンガ移動量調整装置55と、垂直板50Cとブロック体52の外側面52Aの間を囲む外側蛇腹56A,56Aと、支持体50の筒部50Aの側面50Eとブロック体52の内側面52Bの間を囲む内側蛇腹56B,56Bとを有している。
【0044】
前記フィンガ移動量調整装置55は、支持体50の筒部50Aに回転自在に軸着された円板形リンク57と、リンク部材58,58とを有し、リンク部材58,58の各一端に設けたピン58A,58Aが該円板形リンク57の円周方向にそって移動自在になっており、リンク部材58,58の各他端に設けたピン58B,58Bはブロック体52,52に軸着されている。ブロック体52,52が開閉することにより、ピン58B,58Bを中心としてリンク部材58,58が回動するようになっている。
【0045】
フィンガ移動量調整装置55により、ビール樽101の首部103の軸線P3のXY方向の位置がビール樽101の外周面101Aに対して図面上の正しい位置からずれていても、ビール樽101の首部103にフィンガ53,53が追従するようにエアシリンダ51,51が作動する。
【0046】
なお、図3に示すように、ビール樽101はトッププレートコンベヤ59上に載置され、図11に示す一対のく字状のフィンガ60A,60Aからなるビール樽用クランプ60に挟持されてXY方向の位置決めがなされる。また、図1,図3において、符号61は円形ガイド61Aを先端に取り付けてなる円筒部材を示す。
【0047】
次に、本発明の実施の形態における作用を説明する。
本発明の実施の形態においては、図26に示すように、正常組付状態の内蓋102の内蓋本体102Hの雄螺子部102Cを、ビール樽101の中心軸線P1から所定の角度だけ軸線が傾いた首部103の開口部103Aに螺子締めする場合(「イ」の場合)と、図27に示すように、ビール樽101の中心軸線P1に対して首部103の軸線P3が傾いていなく正常な場合に、折れ曲げ組付状態の内蓋102の内蓋本体102Hの雄螺子部102Cを首部103の開口部103Aの雌螺子部103Cに螺子締めする場合(「ロ」の場合)とがある。
【0048】
「イ」における内蓋102が正常組付状態になっている場合においては、内蓋本体102Hに細管102Dが直線状に組み込まれて内蓋本体102Hの軸線P5と細管102Dの軸線P6が一致している。この場合、内蓋102の軸線P4は内蓋本体102Hの軸線P5と細管102Dの軸線P6に一致している。
「ロ」における内蓋102が折れ曲げ組付状態になっている場合においては、内蓋本体102Hに細管102Dが若干折れた状態で組み込まれている。内蓋本体102Hの軸線P5と細管102Dの軸線P6が所定の角度をなしている。この場合、内蓋102の軸線P4は内蓋本体102Hの軸線に一致するが、細管102Dの軸線P6に一致していない。
【0049】
先ず、最初に、容器の内蓋の締込装置1の動作を説明する。
図3に示すように、ビール樽101はトッププレートコンベヤ59上に載置されている。予め、ビール樽101の中心軸線P1がXY軸方向で概略位置出しされ、その状態でビール樽用クランプ60(図11に図示)によりビール樽101が固定されている。
【0050】
テーブル12はXY軸方向に移動可能に構成されているので、レンチRの軸線P2(第3回転軸35の軸線と一致)とビール樽101の首部103の軸線P3のXY軸方向における芯ずれは、テーブル12のXY軸方向の移動により無くなり、レンチRの軸線P2がビール樽101の首部103の軸線P3にXY軸方向で一致する。
【0051】
把持手段48のフィンガ53,53が開かれた状態では、把持手段48のフィンガ53,53はビール樽101の首部103の外周から離脱されている。
図3に示す状態から昇降装置2によりテーブル12が降下されると、図1,図2に示す状態となり、全体的に当該容器の内蓋の締込装置1が下げられ、把持手段48のフィンガ53,53はビール樽101の首部103を掴む位置で停止する。
【0052】
この時、テーブル12に固定された第1回転軸23に、第1の3次元継手26を介して第2回転軸27が吊り下がり、さらに、第2回転軸27に第2の3次元継手34を介して第3回転軸35,爪46,46からなる回転伝達部,把持手段48が吊り下がっている。従って、第2回転軸27,第3回転軸35は重力により垂直状態になっている。
【0053】
そして、把持手段48のフィンガ53,53が開かれた状態では、位置決めピン50G,50Gが円筒部材61のガイド61Aの内側に当接し、容器の内蓋の締込装置1を垂直状態に保つ働きをする。即ち、円筒部材61のガイド61Aは、容器の内蓋の締込装置1の全体が上下動する場合、該締込装置1を垂直に保つ機能を有する。
【0054】
続いて、把持手段48においては、エアシリンダ51,51が作動し、レール50B,50B上をブロック体52,52が摺動され、図9に示すようにフィンガ53,53によりビール樽101の首部103が掴まれる。この時、フィンガ移動量調整装置55により、ビール樽101の首部103の軸線P3のXY軸方向の位置がビール樽101の外周面101Aに対して図面上の正しい位置からずれていても、ビール樽101の首部103の外周にフィンガ53,53が追従するようにエアシリンダ51,51が作動する。
【0055】
次に、「イ」における作用について説明する。
図26に示すように、正常組付状態の内蓋102の内蓋本体102Hの雄螺子部102Cが首部103の開口部103Aにセットされており、容器の内蓋の締込装置1により内蓋102が螺子締めされると、当該容器の内蓋の締込装置1及びビール樽101の首部103は図14,図15に示す状態になり、正常組付状態の内蓋102は図12に示す状態になる。以下、説明する。
【0056】
図1,図2,図14,図15において、フィンガ53,53でビール樽101の首部103の外周が把持されることにより、把持手段48はビール樽101の首部103の軸線P3の方向に傾こうとする力を受ける。これに伴って、第3回転軸35の先端に設けられた爪46,46からなる回転伝達部は把持手段48を介してビール樽101の首部103の軸線P3の方向に追従して傾こうとする。
【0057】
しかし、第1の3次元継手26から把持手段48のフィンガ53,53までの垂直距離L(図14に図示)は一定になっているので、把持手段48が傾こうとしても傾けない。
そこで、テーブル12を降下させることにより、第1の3次元継手26はA1点からA2点に位置が下げられる。この際、重力で最大限伸びた状態の伸縮機構30により、第2回転軸27が縮んでいる(縮み量α)。なお、図14にはテーブル12が上述したXY軸方向に移動する場合も図示している。
【0058】
その時、把持手段48のフィンガ53,53はビール樽101の首部103を保持しているためフィンガ53,53の垂直位置はビール樽101の首部103により固定され、変位しない。
これにより、第1の3次元継手26に第2回転軸27,第2の3次元継手34,第3回転軸35,爪46,46からなる回転伝達部,把持手段48は吊り下げられているのではなく、第2回転軸27の伸縮機構30から下側の部分,第3回転軸35,爪46,46からなる回転伝達部,把持手段48が、該把持手段48のフィンガ53,53がビール樽101の首部103が把持した状態で、浮いているような状態となる。同時に、垂直状態になっている第2回転軸27,第3回転軸35が行き場を失って第2の3次元継手34が、点Cを中心としてB1点からB2点に回転し、水平方向に変位し、第2回転軸27,第3回転軸35が傾く。 これに伴い、縮んでいた伸縮機構30を構成要件としている第2回転軸27が伸びる(伸び量β)。ここで、縮み量α≧伸び量βとなっている。重力で最大限伸びた状態の伸縮機構30により第2回転軸27が縮む。第3回転軸35は首部103の軸線P3の方向に合うように傾く。
【0059】
かかる状態で、回転駆動手段17が駆動されると、その駆動力は第1回転軸23→第1の3次元継手26→第2回転軸27→第2の3次元継手34→第3回転軸35→ツールブロック44の順序で爪46,46からなる回転伝達部に伝達する。
そして、第3回転軸35の先端に設けたレンチRにより、ビール樽101の首部103の開口部103Aの雌螺子部103Cに、内蓋102の雄螺子部102Cを嵌め込んで螺子締めする際、図26に示すように、ビール樽101の首部103の開口部103Aにセットされた内蓋102は細管102Dを有し、細管102Dの先端はビール樽101の底部付近にまで伸びた程度の長さになっているため、内蓋102の重心Gは雄螺子部102C付近の回転中心Kより低い位置にある。
【0060】
そのため、内蓋102の重心によるモーメントで、ビール樽101の首部103の開口部103Aにある内蓋102は、該内蓋102の軸線P4が垂直方向に寄るようにずれた状態でビール樽101の首部103の開口部103Aに斜めにセットされることがあり、収まり具合が悪くなる。
このような状態であっても、上述のようにレンチRの軸線P2が首部103の軸線P3に芯合わせされた後、レンチRの先端のプッシャ47が内蓋102の凹部102Bの内側底102Eに押し当てられながら該内蓋102が首部103の開口部103Aに締め込まれる。図10に示すように、爪46,46からなる回転伝達部により内蓋102の耳部102A,102Aに回転力が伝達され、該内蓋102が首部103の開口部103Aに締め込まれる。
【0061】
その際、図12に示すように、ビール樽101の首部103の軸線P3に内蓋102の軸線P4が合うように、首部103の開口部103Aに内蓋102が締め込まれる。
要するに、レンチRの先端のプッシャ47により内蓋102の凹部102Bの内側底102Eが押されることにより、ビール樽101の首部103の開口部103Aが基準となって、内蓋102の軸線P4がビール樽101の首部103の軸線P3に合った状態で、ビール樽101の首部103の開口部103Aの傾斜に、レンチR及び内蓋102が追従し、図15に示す状態になる。
【0062】
次に、「ロ」における作用について説明する。
図27に示すように、内蓋本体102Hに細管102Dが若干折れた組折れ曲げ組付状態の内蓋102は、首部103の開口部103Aにセットされており、当該容器の内蓋の締込装置1により内蓋102が螺子締めされると、内蓋102は図13に示す状態になる。
【0063】
図13に示すように、内蓋本体102Hの雄螺子部102Cが、首部103の開口部103Aの雌螺子部103Cに螺子込まれており、内蓋本体102Hの軸線P5は垂直になり、細管102Dの軸線P6は容器の中心軸線P1に対して所定の角度をなしている。
【0064】
以上の如き構成によれば、内蓋102の内蓋本体102Hがビール樽101の首部103に対して斜めにセットされている「イ」の場合、ビール樽101の首部103の軸線P3の傾きが種々の値をとっても、内蓋102の内蓋本体102Hの軸線P5をビール樽101の首部103の軸線P3に合わせて、ビール樽101の首部103から把持手段48を介して第3回転軸35を自動的に傾ける力が伝達されるので、第2回転軸27が第1の3次元継手26を中心として傾くとともに第3回転軸35が第2の3次元継手34を中心として傾き、種々の値をとるビール樽101の首部103の軸線P3の傾きに、第2回転軸27,第3回転軸35の傾き,伸縮機構30による第2回転軸27の伸び量を自動的に追従変化させることができる。
【0065】
かかる状態で、レンチRのプッシャ47を内蓋102に形成された凹部102Bの内側底102Eに押し当てながら、レンチRの爪46,46からなる回転伝達部により内蓋102の耳部102A,102Aからなる回転受部に回転を伝達してビール樽101の首部103に締め込むので、ビール樽101の首部103に嵌め込んである内蓋102を、その内蓋本体102Hの軸線P5の方向をビール樽101の首部103の軸線P3の方向に矯正しながら締め込むことができ、ビール樽101の首部103の雌螺子部103Cと内蓋102の雄螺子部102C間のかじりを無くすことができる。
【0066】
また、「ロ」の場合においても、「イ」の場合と同様な効果を奏する。
なお、本発明の実施の形態においては、容器としてビール樽を例に挙げて説明したが、これに限定されることはない。
また、本発明の実施の形態においては、テーブル12がXY軸方向に移動可能になっている場合について説明したが、レンチRの軸線P2とビール樽101の首部103の軸線P3がXY軸方向で一致していることを条件として、テーブル12を上下方向にのみ移動させることもできる。この場合も、図16に示すように、図14,図15で説明した本発明の実施の形態における作用と同様の作用が生じ、本発明の実施の形態における効果と同様の効果を奏する。
【0067】
図17ないし図19は請求項3及び請求項5記載の発明の実施の形態に係わる容器の内蓋の締込装置を示す。請求項3及び請求項5記載の発明の実施の形態に係わる容器の内蓋の締込装置は、請求項1,請求項2及び請求項5記載の発明の実施の形態に係わる容器の内蓋の締込装置と基本的には同様の構成であり、同一構成部分については同一符号を付して相違する部分についてのみ説明する。容器として、ビール樽を挙げ、ビール樽の首部の開口部に内蓋を螺子締めする場合について説明する。なお、本発明の実施の形態においては、ビール樽及び内蓋については、従来例と同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0068】
図18,図19は、本発明の実施の形態に係わる容器の内蓋の締込装置の上半分,下半分をそれぞれ示す断面図である。両図面における点鎖線W−Wを結ぶことにより、容器の内蓋の締込装置が構成される。
図18,図19において、テーブル12はXY軸方向に移動可能に構成されている。
【0069】
第2回転軸27は、一端側のシャフト27Aに設けられたスプライン受け部材28と、他端側のシャフト27Bに設けられるとともにスプライン受け部材28内に挿入されたスプラインシャフト29とを有している。
スプライン受け部材28と、スプラインシャフト29と、一端側のシャフト27Aに設けられたブラケット71Aと他端側のシャフト27Bに設けられたブラケット71Bの間に装着された引張りスプリング71Cとでバネ型の伸縮機構71が構成されている。この伸縮機構71は第2回転軸27の途中に設けられている。伸縮機構71のスプライン受け部材28は、円筒部材31と、円筒部材31の内周面31Aに挿入して固定され軸方向に沿って縦溝32Aが環状に形成されたスプラインナット32とで構成されている。スプラインシャフト29は、スプラインナット32の縦溝32Aを摺動自在となっており、スプラインシャフト29の先端に設けられたストッパ33はスプラインナット32の上面32Bから浮いている。この伸縮機構71が該第2回転軸27の軸方向に伸びることにより、第2回転軸27が伸びるようになっている。
【0070】
しかして、本発明の実施の形態においては、内蓋102の内蓋本体102Hがビール樽101の首部103に対して斜めにセットされている場合(傾斜角度は一定でなく、ビール樽101により種々の値を取る)、把持手段48はビール樽101の首部103の軸線P3の方向に傾こうとする力を受け、これに伴って、第3回転軸35の先端に設けられた爪46,46からなる回転伝達部は把持手段48を介して内蓋102の軸線P4の方向に追従して傾こうとする。
【0071】
しかし、把持手段48のフィンガ53,53はビール樽101の首部103を保持しているためフィンガ53,53の垂直位置はビール樽101の首部103により固定され、変位しない。第1の3次元継手26から把持手段48のフィンガ53,53までの垂直距離Lは一定になっているので、把持手段48が傾こうとしても傾けない。
【0072】
そこで、伸縮機構71により第2回転軸27が伸びると同時にテーブル12がXY軸方向に移動し、垂直状態になっている第2回転軸27,第3回転軸35が行き場を失って第2の3次元継手34が水平方向に変位し、第2回転軸27が平行移動するとともに第3回転軸35が傾く。
第3回転軸35はビール樽101の首部103の軸線P3に合うように傾き、レンチRの先端のプッシャ47を内蓋102の凹部102Bの内側底102Eに押し当てることにより、内蓋102の内蓋本体102Hの軸線P5がレンチRの軸線P2,首部103の軸線P3に合う。
【0073】
本発明の実施の形態に係わる容器の内蓋の締込装置によれば、請求項1,請求項2及び請求項5記載の発明の実施の形態に係わる容器の内蓋の締込装置と同様の効果を奏する。
図20は請求項4及び請求項5記載の発明の実施の形態に係わる容器の内蓋の締込装置を示す。
【0074】
請求項4及び請求項5記載の発明の実施の形態に係わる容器の内蓋の締込装置は、請求項1,請求項2及び請求項5記載の発明の実施の形態に係わる容器の内蓋の締込装置と基本的には同様の構成であり、同一構成部分については同一符号を付して相違する部分についてのみ説明する。容器として、ビール樽を挙げ、ビール樽の首部の開口部に内蓋を螺子締めする場合について説明する。なお、本発明の実施の形態においては、ビール樽及び内蓋については、従来例と同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0075】
図に示すように、固定台81にサポート部材81Aが固定され、このサポート部材81A上にテーブル12がXY軸方向に移動可能になっており、上下方向で固定されていない。
ビール樽101がベースプレート82上に位置決め載置されている。ベースプレート82はエアシリンダ83Aを有するリフト装置83により所定位置から上昇自在に構成されており、このベースプレート82の上昇により請求項1,請求項2及び請求項5記載の発明の実施の形態に係わるテーブル12の降下と同様の作用が生じる。即ち、ベースプレート82の上昇により、ビール樽101の首部103の傾きが種々の値をとっても、これに第2回転軸27,第3回転軸35が追従して傾き,第3回転軸35に設けたレンチRの軸線P2をビール樽101の首部103の軸線P3に自動的に芯合わせすることができる。
【0076】
なお、本発明の実施の形態においては、容器としてビール樽を例に挙げて説明したが、これに限定されることはない。
また、本発明の実施の形態においては、テーブル12がXY軸方向に移動可能になっている場合について説明したが、レンチRの軸線P2とビール樽101の首部103の軸線P3がXY軸方向で一致することを条件として、ベースプレート82を上下方向にのみ移動させることもできる。
【0077】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、内蓋の内蓋本体が容器の開口部に対して斜めにセットされている場合、レンチの先端が、内蓋の凹部の内側底を押すことにより、容器の首部の開口部が基準となって、容器の首部の開口部に、レンチ及び内蓋が追従し、内蓋の内蓋本体の軸線が首部の軸線と合う。
【0078】
従って、容器の首部内に嵌め込んである内蓋を、その軸線方向を容器の首部の軸線に矯正しながら締め込むことができ、容器の首部の螺子部と内蓋の螺子部間のかじりを無くすことができる。
請求項2記載の発明によれば、内蓋が容器の開口部に対して斜めにセットされている場合、種々の軸線方向の値をとる容器の首部の軸線の傾きに、第2回転軸,第3回転軸の傾き,伸縮機構による第2回転軸の伸量を自動的に追従変化させることができる。
【0079】
かかる状態で、レンチのプッシャを内蓋に形成された凹部の内側底に押し当てながらレンチの回転伝達部により内蓋の回転受部に回転を伝達して容器の首部に締め込むので、容器の首部内に嵌め込んである内蓋を、その軸線方向を容器の首部の軸線に矯正しながら締め込むことができ、容器の首部の螺子部と内蓋の螺子部間のかじりを無くすことができる。
【0080】
請求項3記載の発明によれば、請求項2記載の発明と同様の効果を奏する。
請求項4記載の発明によれば、請求項2記載の発明と同様の効果を奏する。
請求項5記載の発明によれば、第3回転軸は、円筒部材と、円筒部材内に挿入され往復自在になるとともに円筒部材から回転力を受けるピストンロッドとで構成され、ピストンロッドの先端にレンチが固定されているので、レンチは内蓋の回転受部に回転を伝達する機能を有しつつ、プッシャを突出自在にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1,請求項2及び請求項5記載の発明の実施の形態に係わる容器の内蓋の締込装置の上半分を示す断面図である。
【図2】同容器の内蓋の締込装置の下半分を示す断面図である。
【図3】同容器の内蓋の締込装置を示す全体図である。
【図4】同容器の内蓋の締込装置の平面図である。
【図5】図2の第3回転軸を示す拡大断面図である。
【図6】図2の把持手段の正面図である。
【図7】図6の一点鎖線Y−Yで切断した矢視図である。
【図8】図7の一点鎖線Z−Zで切断した断面図である。
【図9】図2のフィンガを示す平面図である。
【図10】第3回転軸の先端の回転伝達部を示す平面断面図である。
【図11】ビール樽用クランプを示す平面図である。
【図12】同容器の内蓋の締込装置により内蓋が螺子締めされた「イ」の場合における状態を示す説明図である。
【図13】同容器の内蓋の締込装置により内蓋が螺子締めされた「ロ」の場合における状態を示す説明図である。
【図14】同容器の内蓋の締込装置の作用状態説明図である。
【図15】内蓋の螺子締め状態を示す作用状態説明図である。
【図16】同発明の実施の形態に係わる容器の内蓋の締込装置のテーブルをXY軸方向に移動しない場合の作用状態説明図である。
【図17】請求項3及び請求項5記載の発明の実施の形態に係わる容器の内蓋の締込装置の作用状態説明図である。
【図18】請求項3及び請求項5記載の発明の実施の形態に係わる容器の内蓋の締込装置の上半分を示す断面図である。
【図19】同容器の内蓋の締込装置の下半分を示す断面図である。
【図20】請求項4及び請求項5記載の発明の実施の形態に係わる容器の内蓋の締込装置を示す全体図である。
【図21】ビール樽及び内蓋を示す斜視図である。
【図22】首部が傾斜した状態を示すビール樽の外観図である。
【図23】ビール樽の首部に螺子締めされた内蓋の状態を示す断面図である。
【図24】軸線が直線状になっている場合(正常組付状態)の内蓋の説明図である。
【図25】内蓋本体の軸線に対して細管の軸線が折れ曲がっている場合(折れ曲げ組付状態)の内蓋の説明図である。
【図26】正常組付状態の内蓋をビール樽の軸線が傾斜した首部にセットした不具合を示す説明図である。
【図27】折れ曲げ組付状態の内蓋をビール樽の軸線が傾斜していない首部にセットした不具合を示す説明図である。
【符号の説明】
1 容器の内蓋の締込装置
2 昇降装置
12 テーブル
12B ガイド部材
17 回転駆動手段(モータ)
17A 出力軸
23 第1回転軸
26 第1の3次元継手
27 第2回転軸
30 伸縮機構
34 第2の3次元継手
35 第3回転軸
46 爪(回転伝達部)
47 プッシャ
48 把持手段
53 フィンガ
101 ビール樽
102 内蓋
102A 耳部(回転受部)
102D 細管
102H 内蓋本体
103 首部
R レンチ
P1 容器(ビール樽)の中心軸線
P2 レンチの軸線
P3 首部の軸線
P4 内蓋の軸線
P5 内蓋本体の軸線
P6 細管の軸線

Claims (5)

  1. 回転軸の先端に設けたレンチにより、容器の一端部に設けた首部の開口部における螺子部に、内蓋本体に細管を組み込んでなる内蓋の螺子部を嵌め込んで螺子締めする際、
    レンチの軸線を首部の軸線に芯合わせした後、
    レンチの先端を内蓋の凹部の内側底に押し当てながら該内蓋を首部の開口部に締め込むことを特徴とする容器の内蓋の締込方法。
  2. 所定位置から降下自在のテーブルと、
    テーブルに固設された回転駆動手段と、
    回転駆動手段の出力軸に一端が連結された第1回転軸と、
    第1回転軸の他端に設けられた第1の3次元継手と、
    第1の3次元継手に一端が吊持された第2回転軸と、
    第2回転軸の途中に設けられ、該第2回転軸の軸方向に伸縮する伸縮機構と、
    第2回転軸の他端に設けられた第2の3次元継手と、
    第2の3次元継手に一端が吊持された第3回転軸と、
    第3回転軸の先端に突出自在に設けられたレンチと、
    第3回転軸の外周面に静止状態で保持され、容器の首部の外周を保持離脱自在のフィンガを有する把持手段とを備え、
    レンチは、容器の首部に螺子止めされる内蓋の回転受部に回転を伝達する回転伝達部と、内蓋に形成された凹部の内側底に押し当てるプッシャとを有していることを特徴とする容器の内蓋の締込装置。
  3. XY軸方向に移動可能なテーブルと、
    テーブルに固設された回転駆動手段と、
    回転駆動手段の出力軸に一端が連結された第1回転軸と、
    第1回転軸の他端に設けられた第1の3次元継手と、
    第1の3次元継手に一端が吊持された第2回転軸と、
    第2回転軸の途中に設けられ、該第2回転軸の軸方向に伸縮する伸縮機構と、第2回転軸の他端に設けられた第2の3次元継手と、
    第2の3次元継手に一端が吊持された第3回転軸と、
    第3回転軸の先端に突出自在に設けられたレンチと、
    第3回転軸の外周面に静止状態で保持され、容器の首部の外周を保持離脱自在のフィンガを有する把持手段とを備え、
    レンチは、容器の首部に螺子止めされる内蓋の回転受部に回転を伝達する回転伝達部と、内蓋に形成された凹部の内側底に押し当てるプッシャとを有していることを特徴とする容器の内蓋の締込装置。
  4. テーブルと、
    テーブルに固設された回転駆動手段と、
    回転駆動手段の出力軸に一端が連結された第1回転軸と、
    第1回転軸の他端に設けられた第1の3次元継手と、
    第1の3次元継手に一端が吊持された第2回転軸と、
    第2回転軸の途中に設けられ、該第2回転軸の軸方向に伸縮する伸縮機構と、
    第2回転軸の他端に設けられた第2の3次元継手と、
    第2の3次元継手に一端が吊持された第3回転軸と、
    第3回転軸の先端に突出自在に設けられたレンチと、
    第3回転軸の外周面に静止状態で保持され、容器の首部の外周を保持離脱自在のフィンガを有する把持手段と、
    容器を載置するとともに所定位置から上昇自在に構成されたベースプレートとを備え、
    レンチは、容器の首部に螺子止めされる内蓋の回転受部に回転を伝達する回転伝達部と、内蓋に形成された凹部の内側底に押し当てるプッシャとを有していることを特徴とする容器の内蓋の締込装置。
  5. 第3回転軸は、円筒部材と、円筒部材内に挿入され往復自在になるとともに円筒部材から回転力を受けるピストンロッドとで構成され、
    ピストンロッドの先端にレンチが固定されていることを特徴とする請求項2ないし請求項4のいずれか記載の容器の内蓋の締込装置。
JP10966096A 1996-04-30 1996-04-30 容器の内蓋の締込方法及び締込装置 Expired - Fee Related JP3549979B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10966096A JP3549979B2 (ja) 1996-04-30 1996-04-30 容器の内蓋の締込方法及び締込装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10966096A JP3549979B2 (ja) 1996-04-30 1996-04-30 容器の内蓋の締込方法及び締込装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09295693A JPH09295693A (ja) 1997-11-18
JP3549979B2 true JP3549979B2 (ja) 2004-08-04

Family

ID=14515934

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10966096A Expired - Fee Related JP3549979B2 (ja) 1996-04-30 1996-04-30 容器の内蓋の締込方法及び締込装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3549979B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4153572B2 (ja) * 1997-06-17 2008-09-24 サントリー株式会社 圧力容器のフィッティング締付装置
JP4921910B2 (ja) * 2006-09-28 2012-04-25 花王株式会社 キャップ締装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH09295693A (ja) 1997-11-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100915509B1 (ko) 얼라이너 장치
KR100367285B1 (ko) 클램프장치
KR100338120B1 (ko) 클램프장치
WO2022134148A1 (zh) 异形件六自由度智能组装系统
US8646159B2 (en) Device and method for assembling retainer and cotter
US9643312B2 (en) Piston supply method
JP3549979B2 (ja) 容器の内蓋の締込方法及び締込装置
CN111392420B (zh) 侧架可移的光线盘夹紧提升装置
JP3593208B2 (ja) 3次元芯合わせ装置
CN218612720U (zh) 一种非定向预组装机构
CN216098993U (zh) 一种抓手总成
JPH0643791B2 (ja) パイプをソケツトにねじしめする装置
JP2661767B2 (ja) フインガ交換方法及びハンド装置
CN212444025U (zh) 一种灯安装脚装配机构
JPH01109029A (ja) 圧縮機のロータ焼ばめ方法及び焼ばめ装置
CN218984847U (zh) 一种转运机器人摆臂夹持校正装置
JP3690769B2 (ja) キャップ締付装置
JP4151764B2 (ja) キャップ締付装置
CN118226659B (zh) 一种光学镜头装配设备
CN212580254U (zh) 一种打包机水平抓手及其夹具
CN217276844U (zh) 一种活塞环径向疲劳通用检测装置
US11959594B2 (en) End cap holder for a gas cylinder
CN218989116U (zh) 石英坩埚焊接工装
JPH0754719Y2 (ja) 高圧容器の弁着脱装置
CN117049144A (zh) 对具有两相对平行平面的物料进行夹持校正的方法

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040420

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040422

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090430

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090430

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100430

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100430

Year of fee payment: 6

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100430

Year of fee payment: 6

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110430

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120430

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130430

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130430

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140430

Year of fee payment: 10

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees