JPH0643791B2 - パイプをソケツトにねじしめする装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 石油掘削用のパイプなどのパイプを連結用ソケットにし
めつける装置。

［従来の技術］ たとえば油田およびガス田中の、地中に埋設された孔は
流体またはガス状のエネルギー担体の供給のために配管
される。その場合個々の管は相互にねじとめされて長
い、中断されないパイプラインが形成される。連結要素
としては、孔に入れる前にパイプにしっかりねじどめさ
れるソケットが用いられる。垂直なパイプ位置でのねじ
どめに続いて孔中に引き込むことは知られている。それ
に適した装置はたとえばドイツ連邦共和国第3138870号
明細書中に記載されている。

更に水平方向に働くねじしめ機械が知られている。これ
らの機械はパイプ生産の場合にも使用することができ
る。垂直ねじしめ機械の場合と同様にねじモーメントの
みがエンジンパワーによって生み出される。トルクとそ
の回転工程は手で制御される。この場合には更に次のよ
うな前提がある。すなわち本来のねじしめ工程の実施以
前にソケットが手で装着され、手の力でできる限りしめ
つけられる。このねじしめ方法は、特にパイプメーカー
から要請される大量生産には適していない。そのために
ソケット予備ねじしめ機械が開発された。これらの機械
はねじしめ工程全体を二つに区分する。まずソケットを
ソケット予備ねじしめ機械でパイプ端部に装着し、続い
て本来のねじしめ機械によって固く締め付ける。

すべての公知の機械には、大量の装入、すなわち短いス
トロークサイクルが不可能であるという欠点がある。

さらに従来のねじ結合用のねじしめ装置ではねじしめの
当初にかかるトルクによって大型の機械ではネジが破損
するとう問題点を残している。

［解決すべき課題］ 石油掘削などに用いられる大口径のパイプをソケットに
ねじしめするとき、ねじしめの最初にかけるトルクによ
り、ねじが破損しないこと。

［技術的手段］ 基枠１上にソケット２６を装着し、ソケット２６内に挿
入されたパイプ２５をねじしめするしめつけレンチ５を
定置し、 一方、基枠１上に固定したガイドレール１０上にパイプ
レンチ４を具備した案内枠７がソケット２６に向け往復
動可能に支持されており、 前記案内枠７は、その両側に連結棒１３で連結されたく
の字形の保持アーム８，８を備え、該連結棒１３は連結
ウエブ１４を介してガイドレール１０に嵌め込まれたブ
ッシュ９に連結一体化されており、 さらに保持アーム８，８の間には押圧あご２７を具備し
た上下動可能のパイプレンチ４が挿入されているもので
あって、 パイプ２５をソケット２６にねじしめ結合する時点で
は、パイプレンチ４は、その押圧あご２７がパイプ２５
を把持した状態でパイプ２５が保持アーム８，８のくの
字形の底部にパイプ２５が載置されている、 パイプをソケットにねじしめする装置。

［実施例］ 以下図面について本発明の実施例を説明する。

図面において１は基枠、２は基枠１の柱、３は第５図に
示すようにねじしめレンチ５の回転リング２２を回転可
能に支持する機枠で、基枠１に固定される。４はパイプ
レンチで、４ａは中実の銅枠からなるパイプレンチケー
スである、５は前記したようにねじしめレンチ、６は第
２図に示すようにパイプ２５の軸線、７はくの字形の保
持アーム８を保持する案内枠７、９は基枠１の案内枠７
のガイドレール１０に嵌め込まれるブッシュ、１１は第
６図に示すように後述する連結棒１３の軸線、１２はパ
イプ２５の中心線を含む水平面、１３は第５図に示すよ
うに保持アーム８，８を連結する連結棒、１４は第２
図、第４図、第６図に示すようにブッシュ１０、連結棒
１３と一体の連結ウエブ、１５はパイプレンチ４に取付
けられた案内ロールで第６図に示すように案内枠７に固
定された案内片６に係合する。第６図において１７は案
内片１６の形成する案内溝である。１８は第５図に示す
ようにパイプレンチ４を挟持する挟持板で、フレーム７
から挿通される挟持ボルト１９によりパイプレンチ４の
両側面に押圧される。

２０は案内枠７を案内レール１０に沿って往復動する往
復シリンダー、２１は第３図、第５図に示すようにパイ
プレンチ４を昇降する昇降シリンダー、２２は第５図に
示すようにねじしめレンチ５から突出する回転リングで
機枠３に回転自在に支持されている。２３は第４図、第
５図に示すようにねじしめレンチ５の下端部に取り付け
られたトルク測定器、２４はねじしめレンチ５を駆動す
る油圧歯車装置、２５はパイプ、２６はパイプ２５のね
じ込まれるソケット、２７はパイプレンチケース４ａに
収納されパイプ２５を挟持する押圧あごで、第３図に点
線で示すあご駆動具２８によりパイプ２５を挟持する。
２９は第２図に示すようにソケット２６の軸線、３０は
パイプレンチ４の重量を補償する緩衝用の補償バネ、３
１は第１図に示すようにねじしめレンチ５に対するブレ
ーキである。

以下その構成について説明する。

案内枠７： 案内枠７のコロムｃの上端にはくの字形の保持アーム
８，８を固定される。

保持アーム８，８の両側は連結棒１３，１３で連結され
る。連結棒１３，１３とブッシュ９とは連結ウエブ１４
で連結固定されている。

そしてブッシュ９は基枠１のガイドレール１０に案内さ
れ、案内枠７は往復シリンダー２０により第２図に示す
ようにねじしめレンチ５に向って移動する。

案内枠７の保持アーム８，８の間には、パイプレンチ４
が挿入されねじしめ操作時においては、第５図に示すよ
うにパイプレンチ４は挟持板１８，１８で挟持される。

またねじしめ操作時においてはパイプ２５は押圧あご２
７で挟持される。そしてパイプレンチ４は昇降シリンダ
ー２１により上昇位置にあり、保持アーム８，８上に補
償バネ３０に抗して、その自重により載置されている。

なお、パイプレンチ４の押圧あご２７はねじしめ操作の
開始前に、挟持板１８，１８の間を通り昇降シリンダー
２１により押上げられてパイプ２５を挟持する。そして
パイプ２５は昇降シリンダー２１を開放して自重により
降下して、保持アーム８，８上に載置される。そのとき
第３図に示す補償バネ３０はパイプレンチ４のパイプ２
５の自重による降下に対する緩衝作用を受け持つ。

またパイプレンチ４は第６図に示すように案内ロール１
６を備え、案内枠７側に固定した案内片１６を案内され
て昇降する。

このように保持アーム８，８上にパイプ２５が載置され
た後、パイプレンチ４は挟持板１８，１８により案内枠
７に固定され、一体化される。

基枠１ 基枠１には前記したように案内枠７のガイドレール１０
および案内枠７をガイドレール１０を往復させる往復シ
リンダー２０を第５図に示すように備える。

また基枠１には、第５図に示すようにねじしめレンチ５
が、その回転リング２２を介して機枠３に支持される。
第５図において２３はねじしめレンチ５のトルク測定器
である。

作用の説明 つぎにその作用について説明する。

まづ前記したように、パイプレンチ４を案内枠７の
保持アーム８，８の間から昇降シリンダー２１により上
昇せしめ、パイプ２５をその押圧あご２７が挟持する。

つぎに昇降シリンダー２１の油圧を開放し、パイプ
２５をパイプレンチ４とともに保持アーム８，８上に載
置する。

パイプ２５が保持アーム８，８に載置された時点でパイ
プレンチ４を挟持板１８，１８で第５図のように挟持す
る。

この時点で第６図のようにパイプ２５の軸線６を含む水
平面１２に、連結棒１３の軸線１１が一致する。

一方ねじしめレンチ５にはソケット２６を第２図の
よに予め装着しておく。

つぎに案内枠７をガイドレール１０に沿ってソケッ
ト２６に向けて移動する。そしてパイプ２５の先端がソ
ケット２６に挿し込まれると、ねじしめレンチ５が回転
を開始し、パイプ２５とソケット２６のねじしめが行な
われる。

このねじしめトルクがトルク測定器２３により測定さ
れ、所定のトルク値に達したらねじしめは終了される。

この際、ねじしめレンチ５の締め付け力が加わっても案
内枠７はブッシュ９がガイドレール１０を中心とし締め
付け方向に向けて揺動可能なためねじしめレンチ５の締
め付力は急激にかかることはない。このためねじの破損
は防止される。

パイプ２５とソケット２６の解離は全く逆の作動により
行なれる。

［効果］ ねじしめレンチ５の締め付け力が最初にかかったとき、
パイプ２５は保持アーム８，８上に載置され、一体に接
触しているため、案内枠７とともに締め付け方向に回動
する。このためねじに急激な締め付け力がかからずねじ
の破損が防止できる。

【図面の簡単な説明】

第１図：本発明装置の斜視図、 第２図：同じくその側面図、 第３図：パイプレンチ４の内部構造の説明図、 第４図：第５図の右側面図、 第５図：第１図の詳細拡大図、 第６図：第５図Ａ−Ｂ矢視図、 第７図：本発明装置の平面図、 １：基枠、２：柱、３：機枠、４：パイプレンチ、４
ａ：パイプレンチケース、５：：ねじしめレンチ、６：
パイプ２５の軸線、７：案内枠、ｃ：コロム、８：保持
アーム、９：ブッシュ、１０：ガイドレール、１１：連
結棒１３の軸線、１２：パイプ３５の軸線６を含む水平
面、１３：連結棒、１４：連結ウエブ、１５：案内ロー
ル、１６：案内片、１７：案内溝、１８：挟持板、１
９：挟持ボルト、２０：往復シリンダー、２１：昇降シ
リンダー、２２：回転リング、２３：トルク測定器、２
４：油圧歯車装置、２５：パイプ、２６：レンチ、２
７：押圧あご、２８：あご駆動点、２９：ソケット２６
の軸線、３０：補償バネ、３１：ブレーキ。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジーグフリート・ヘルヴイツヒ ドイツ連邦共和国・3004イーゼルンハーゲ ン エヌビー・エルムランヅシユトラーセ ８

Claims (8)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】基枠１上にソケット２６を装着し、ソケッ
   ト２６内に挿入されたパイプ２５をねじしめするしめつ
   けレンチ５を定置し、 一方、基枠１上に固定したガイドレール１０上にパイプ
   レンチ４を具備した案内枠７がソケット２６に向け往復
   動可能に支持されており、 前記案内枠７は、その両側に連結棒１３で連結されたく
   の字形の保持アーム８，８を備え、該連結棒１３は連結
   ウエブ１４を介してガイドレール１０に回転可能に嵌め
   込まれたブッシュ９に連結一体化されており、 さらに保持アーム８，８の間には押圧あご２７を具備し
   た上下動可能のパイプレンチ４が挿入されているもので
   あって、 パイプ２５をソケット２６にねじしめ結合する時点で
   は、パイプレンチ４の押圧あご２７がパイプ２５を把持
   した状態で、パイプ２５が保持アーム８，８のくの字形
   の底部に、載置されている、ことを特徴とするパイプを
   ソケットにねじしめする装置。
2. 【請求項２】パイプレンチ４は案内枠７に設けた昇降シ
   リンダー２１により、昇降可能で、パイプ２５をソケッ
   ト２６にねじしめする時点において、パイプレンチケー
   ス４ａ、押圧あご２７、パイプ２５の自重で、パイプ２
   ５が保持アーム８，８に載置されている特許請求の範囲
   第１項記載の装置。
3. 【請求項３】パイプレンチケース４ａ、押圧あご２７、
   パイプ２５の自重で、パイプ２５を保持アーム８に載置
   する際の緩衝のため、案内枠７に補償バネ３０を設けた
   特許請求の範囲第１項または第２項記載の装置。
4. 【請求項４】パイプ２５をソケット２６とねじしめする
   時点において、パイプレンチ４が案内枠７より突出する
   挟持ボルト１９に押圧された挟持板１８，１８により挟
   持固定される特許請求の範囲１〜３のいづれか１に記載
   の装置。
5. 【請求項５】パイプ２５を保持アーム８に載置すると
   き、保持アーム８の連結軸１３の軸線１１がパイプ２５
   の軸線６を含む水平面１２と一致する特許請求の範囲１
   ないし３のいづれか１に記載の装置。
6. 【請求項６】パイプレンチ４が案内ロール１５を有し、
   これらロールが案内枠７に取り付けられた、垂直案内溝
   １７を形成する案内片１６を係合する特許請求の範囲１
   〜５のいずれか１に記載の装置。
7. 【請求項７】ねじしめレンチ５が回転リング２２を介し
   て基枠１に固定配置された機枠３に回転可能に支持され
   ている、特許請求の範囲１〜６のいずれか１に記載の装
   置。
8. 【請求項８】ねじしめレンチ５がブレーキ３１を備えた
   特許請求の範囲１〜７のいづれか１に記載の装置。