JP3548650B2 - 原子炉の制御棒締結機構 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、沸騰水型原子炉(BWR)における、制御棒と、この制御棒を上下に駆動する制御棒駆動装置とを締結するための、いわゆるバイオネット・カップリング式の制御棒締結機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
図10に、従来の制御棒締結機構が適用される沸騰水型原子炉(BWR)の要部が示されている。図10において、中性子吸収材を含む制御棒1と、この制御棒1の下方に位置する制御棒駆動装置2が示されている。また、図10に符号3で示すのは原子炉圧力容器(RPV)、符号4で示すのは炉心支持板、符号5で示すのは燃料集合体である。ここで、上記制御棒1には核的・機械的な寿命があるため、原子炉の運転期間中に何度か交換されることが想定されており、定期点検において制御棒駆動装置2から脱着される。
【0003】
このため、図10に示す制御棒1と制御棒駆動装置2とは、いわゆるバイオネット・カップリング式の制御棒締結機構6によって脱着自在に締結されている。この制御棒締結機構6は、制御棒1の下端部に設けられたカップリングソケット7と、制御棒駆動装置2の上部に設けられたカップリングスパッド8との組合わせよりなっている。
【0004】
図11に示すように、上記カップリングソケット7は、制御棒1の下端部に設けられた本体70と、この本体70の底部に開口74する挿着孔72と、この挿着孔72の下部内周面において周方向に等間隔で設けられた4つのソケット凸部100とを有している。一方、上記カップリングスパッド8は、カップリングソケット7の挿着孔72内に対して挿脱可能となるとともに、その上端部外周面に上記ソケット凸部100に対応して設けられた4つのスパッド凸部110を有している。上記ソケット凸部100は、挿着孔72の周方向に対して略水平な上面104を有し、上記スパッド凸部110は、ソケット凸部100の上面104に対応する底面114を有している。
【0005】
また、カップリングスパッド8は、全体として略円筒形状をなすとともに、その上端部から下方に延びる4つのスリット82によって、各スパッド凸部110に対応する4つの板ばね体84に分割されている。また、カップリングスパッド8の内側に、カップリングスパッド8と同軸に延びる略円柱形状のコンプレッションロッド86が設けられている。
【0006】
次に、図12及び図13により、制御棒1と制御棒駆動装置2とを締結する場合の動作について説明する。まず、図12(a)〜(b)に示すように、カップリングスパッド8の上端部を、スパッド凸部110がソケット凸部100同士の間を通るように、カップリングソケット7の挿着孔72内に挿入する。そして、スパッド凸部110の底面114がソケット凸部100の上面104より上まで達した後(図13(a)の二点鎖線参照)、図12(c)〜(d)に示すように、カップリングスパッド8をその軸線回りに略45度の角度で矢印R方向に回動させることにより、スパッド凸部110の底面114とソケット凸部100の上面104とを対向させる(図13(a)の実線参照)。
【0007】
ここで、上記ソケット凸部100は、その締結時のカップリングスパッド8の回動方向R側とは反対側の面が垂直面102をなし、上記スパッド凸部110は、上記回動方向R側の面が垂直面112をなしている(図13参照)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上述したような従来の制御棒締結機構には、以下のような問題点がある。すなわち、図13(b)に示すように、スパッド凸部110の底面114がソケット凸部100の上面104より上まで達しないような不完全挿入状態のままカップリングスパッド8を回動させると、ソケット凸部100の垂直面102にスパッド凸部110の垂直面112が当接し、これらの垂直面102,112がカップリングスパッド8の回転力を直接受け止めてしまう。
【0009】
このため、カップリングスパッド8の回転力が、カップリングソケット7やカップリングスパッド8を介して、制御棒1や制御棒駆動装置2に捩じり応力として作用し、制御棒1や制御棒駆動装置2の変形や破損につながるおそれがある。特に、カップリングスパッド8の板ばね体84は、このような捩じりによって変形しやすくなっている。
【0010】
本発明はこのような点を考慮してなされたものであり、カップリングソケットに対してカップリングスパッドを不完全挿入状態で回動させた場合においても、制御棒や制御棒駆動装置の変形や破損を防止することのできる原子炉の制御棒締結機構を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
第1の手段は、原子炉の制御棒と、この制御棒の下方に位置する制御棒駆動装置とを締結するための制御棒締結機構において、前記制御棒の下端部に設けられた本体と、この本体の底部に開口する挿着孔と、この挿着孔の下部内周面において周方向に間隔をおいて設けられた複数のソケット凸部とを有するカップリングソケットと、前記制御棒駆動装置の上部に設けられ、前記カップリングソケットの挿着孔内に対して挿脱可能となるとともに、その上端部外周面に前記複数のソケット凸部に対応して設けられた複数のスパッド凸部を有するカップリングスパッドとを備え、前記ソケット凸部は、前記挿着孔の周方向に対して略水平な上面を有し、前記スパッド凸部は、前記ソケット凸部の上面に対応する底面を有し、前記制御棒と前記制御棒駆動装置とを締結する場合、前記カップリングスパッドの上端部を、前記スパッド凸部が前記ソケット凸部同士の間を通るように、前記カップリングソケットの挿着孔内に挿入し、前記スパッド凸部の底面が前記ソケット凸部の上面より上まで達した後、前記カップリングスパッドをその軸線回りに回動させることにより、前記スパッド凸部の底面と前記ソケット凸部の上面とを対向させるようになっており、前記スパッド凸部は、前記締結時のカップリングスパッドの回動方向側の面全体が、この回動方向に対して傾斜する斜面をなし、前記ソケット凸部は、その前記締結時のカップリングスパッドの回動方向側とは反対側の面全体が、前記スパッド凸部の斜面と同方向に傾斜する斜面をなしていることを特徴とする。
【0012】
この第1の手段によれば、制御棒と制御棒駆動装置とを締結する場合、スパッド凸部の底面がソケット凸部の上面の高さまで達していない不完全挿入状態でカップリングスパッドを回動させると、スパッド凸部の斜面がソケット凸部の斜面に当接し、スパッド凸部がソケット凸部の斜面上を摺動する。このことにより、スパッド凸部とソケット凸部との接触面において、カップリングスパッドの回転力の一部を各々の斜面方向に逃がし、カップリングソケットとカップリングスパッドに作用する応力、及び、これらを介して制御棒と制御棒駆動装置に作用する応力を低減させることができる。
【0013】
第2の手段は、上記第1の手段において、スパッド凸部の斜面は、締結時のカップリングスパッドの回動方向に対して上方に傾斜していることを特徴とする。
【0014】
この第2の手段によれば、スパッド凸部の斜面は締結時のカップリングスパッドの回動方向に対して上方に傾斜し、ソケット凸部の斜面はスパッド凸部の斜面と同方向に傾斜しているので、スパッド凸部の底面がソケット凸部の上面の高さまで達していない不完全挿入状態でカップリングスパッドを回動させると、スパッド凸部の斜面がソケット凸部の斜面に当接し、スパッド凸部がソケット凸部の斜面上を、カップリングスパッドの回動方向に対して上方に摺動する。このことにより、カップリングスパッドの回動に伴って、スパッド凸部の底面がソケット凸部の上面に達するまで、カップリングスパッドをカップリングソケットの挿着孔内で上昇させ、その後、スパッド凸部の底面とソケット凸部の上面とを対向させることができる。
【0015】
第3の手段は、上記第1または第2の手段において、ソケット凸部の上面側に、スパッド凸部の底面側を受入れるための凹部が形成されていることを特徴とする。
【0016】
この第3の手段によれば、上記第1または第2の手段において、制御棒と制御棒駆動装置とを締結した状態で、制御棒駆動装置でカップリングスパッドを降下させて制御棒の引抜きを行う場合、スパッド凸部の底面側が、対向するソケット凸部の上面側の凹部に受入れられるので、スパッド凸部の底面とソケット凸部の上面側との間のずれを防いで、安定した制御棒の引抜きを行うことができる。
【0017】
第4の手段は、上記第1乃至第3の手段のいずれかにおいて、カップリングスパッドは全体として略円筒形状をなすとともに、その上端部から下方に延びる複数のスリットによって、各スパッド凸部に対応する複数の板ばね体に分割されており、前記複数のスリットは、その上部における幅が他の部分における幅より狭くなっていることを特徴とする。
【0018】
この第4の手段によれば、上記第1乃至第3の手段のいずれかにおいて、スパッド凸部の底面がソケット凸部の上面の高さまで達していない不完全挿入状態でカップリングスパッドを回動させた場合に、スパッド凸部に作用する力が、板ばね体をカップリングスパッドの周方向へ変形させようとするが、カップリングスパッドの複数のスリットは、その上部における幅が他の部分における幅より狭くなっているので、板ばね体がわずかに変形した段階でスリットの上部が塞がり、板ばね体上部のスリット側の面同士が接触して、板ばね体が周方向に互いに支持し合う。このことにより、カップリングスパッドの周方向への板ばね体の過大な変形を防止することができる。
【0019】
第5の手段は、上記第1乃至第3の手段のいずれかにおいて、カップリングスパッドは全体として略円筒形状をなすとともに、その上端部から下方に延びる複数のスリットによって、各スパッド凸部に対応する複数の板ばね体に分割されており、このカップリングスパッドの内側に、カップリングスパッドと同軸に延びる略円柱形状のコンプレッションロッドが設けられ、このコンプレッションロッドの側面に、前記カップリングスパッドの各スリット内に沿って延びるリブ状のストッパが設けられていることを特徴とする。
【0020】
この第5の手段によれば、上記第1乃至第3の手段のいずれかにおいて、スパッド凸部の底面がソケット凸部の上面の高さまで達していない不完全挿入状態でカップリングスパッドを回動させた場合に、スパッド凸部に作用する力が、板ばね体をカップリングスパッドの周方向へ変形させようとするが、コンプレッションロッドの側面に、カップリングスパッドの各スリット内に沿って延びるリブ状のストッパが設けられているので、板ばね体がわずかに変形した段階で、板ばね体のスリット側面がストッパに当接し、板ばね体が対応するストッパによって周方向に支持される。このことにより、カップリングスパッドの周方向への板ばね体の過大な変形を防止することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
次に、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。なお、図1乃至図9に示す本発明の実施の形態において、図10乃至図13に示す従来例と同一の構成部分には同一符号を付すとともに、必要に応じて図10及び図12を参照して説明する。
【0022】
第1の実施形態
図1乃び図2は本発明の第1の実施形態を示す図である。図1には、図10に示すような沸騰水型原子炉(BWR)における、制御棒1と、この制御棒1の下方に位置する制御棒駆動装置2とを締結するためのバイオネット・カップリング式の制御棒締結機構6Aが示されている。この制御棒締結機構6Aは、制御棒1の下端部に設けられたカップリングソケット7Aと、御棒駆動装置2の上部に設けられたカップリングスパッド8との組合わせよりなっている。
【0023】
図1に示すように、上記カップリングソケット7Aは、略円柱形状をなす本体70と、この本体70の底部に開口74する挿着孔72と、この挿着孔72の下部内周面において周方向に等間隔で設けられた4つのソケット凸部10とを有している。一方、上記カップリングスパッド8Aは、カップリングソケット7Aの挿着孔72内に対して挿脱可能となるとともに、その上端部外周面に上記ソケット凸部10に対応して設けられた4つのスパッド凸部20を有している。
【0024】
図1及び図2に示すように、上記ソケット凸部10は、挿着孔72の周方向に対して略水平な上面14を有し、上記スパッド凸部20は、ソケット凸部10の上面14に対応する底面24を有している。また、スパッド凸部20は、締結時のカップリングスパッド8Aの回動方向(図1の矢印R参照)側の面全体が、この回動方向Rに対して下方に傾斜する斜面22をなしている。一方、ソケット凸部10は、その締結時のカップリングスパッド8Aの回動方向R側とは反対側の面全体が、スパッド凸部20の斜面22と同方向(回動方向Rに対して下方)に傾斜する斜面12をなしている。
【0025】
また、図1に示すように、カップリングスパッド8Aは、全体として略円筒形状をなすとともに、その上端部から下方に延びる4つのスリット82によって、各スパッド凸部20に対応する4つの板ばね体84に分割され、スクラム時の衝撃を吸収できるようになっている。また、カップリングスパッド8Aの内側に、カップリングスパッド8Aと同軸に延びる略円柱形状のコンプレッションロッド86が設けられている。
【0026】
ここで、本実施形態において図10に示す制御棒1と制御棒駆動装置2とを締結する場合は、図12に示す従来例の場合と同様、まずカップリングスパッド8Aの上端部を、スパッド凸部20がソケット凸部10同士の間を通るように、カップリングソケット7Aの挿着孔72内に挿入する。そして、スパッド凸部20の底面24がソケット凸部10の上面14の高さより上まで達した後、カップリングスパッド8Aをその軸線回りに略45度の角度でR方向に回動させることにより、スパッド凸部20の底面24とソケット凸部10の上面14とを対向させるようになっている。
【0027】
次に、このような構成よりなる本実施形態の作用について,図2を参照して説明する。本実施形態によれば、制御棒1と制御棒駆動装置2とを締結する場合、スパッド凸部20の底面24がソケット凸部10の上面14の高さまで達していない不完全挿入状態(図2(a)の二点鎖線参照)でカップリングスパッド8Aを回動させると、スパッド凸部20の斜面22がソケット凸部10の斜面12に当接し(図2(a)の実線参照)、ソケット凸部10の斜面が12スパッド凸部20の斜面22上を相対的に上方に摺動する(図2(b)参照)。
【0028】
このことにより、スパッド凸部20とソケット凸部10との接触面12,22において、カップリングスパッド8Aの回転力の一部を各々の斜面12,22方向に逃がし、カップリングソケット7Aとカップリングスパッド8Aに作用する応力、及び、これらを介して制御棒1と制御棒駆動装置2に作用する応力を低減させることができる。
【0029】
なお、この場合、ソケット凸部10が上方に押し上げられるため、カップリングソケット7Aがカップリングスパッド8Aに対して上方に離れ(図2(b)参照)、制御棒1と制御棒駆動装置2の締結が行われない状態になるが、この状態は制御棒駆動装置着脱機(図示せず)によって検知(カップリングチェック)され、締結作業のやり直しが行われることになる。
【0030】
第2の実施形態
図3乃び図4は本発明の第2の実施形態を示す図である。図3に示す本実施形態の制御棒締結機構6Bは、上記第1の実施形態の制御棒締結機構6Aのソケット凸部10を有するカップリングソケット7Aと、スパッド凸部20を有するカップリングスパッド8Aとに代えて、ソケット凸部30を有するカップリングソケット7Bと、スパッド凸部40を有するカップリングスパッド8Bを備えたものであり、その他の構成は図1に示す上記第1の実施形態の制御棒締結機構6Aと同様である。
【0031】
図3及び図4に示すように、上記ソケット凸部30は、挿着孔72の周方向に対して略水平な上面34を有し、上記スパッド凸部40は、ソケット凸部30の上面34に対応する底面44を有している。また、スパッド凸部40は、締結時のカップリングスパッド8Bの回動方向(図3の矢印R参照)側の面全体が、この回動方向Rに対して上方に傾斜する斜面42をなしている。一方、ソケット凸部30は、その締結時のカップリングスパッド8Bの回動方向R側とは反対側の面全体が、スパッド凸部40の斜面42と同方向(回動方向Rに対して上方)に傾斜する斜面32をなしている。
【0032】
次に、このような構成よりなる本実施形態の作用について、図4を参照して説明する。本実施形態によれば、スパッド凸部40の斜面は締結時のカップリングスパッド8Bの回動方向に対して上方に傾斜し、ソケット凸部30の斜面はスパッド凸部40の斜面と同方向に傾斜しているので、スパッド凸部40の底面がソケット凸部30の上面34の高さまで達していない不完全挿入状態(図4(a)の二点鎖線参照)でカップリングスパッド8Bを回動させると、スパッド凸部40の斜面42がソケット凸部30の斜面32に当接し(図4(a)の実線参照)、スパッド凸部40がソケット凸部30の斜面32上を、カップリングスパッド8Bの回動方向Rに対して上方に摺動する(図4(b)参照)。
【0033】
このことにより、カップリングスパッド8Bの回動に伴って、スパッド凸部40をその底面44がソケット凸部30の上面34の高さに達するまで上昇させ(図4(b)参照)、その後、スパッド凸部40の底面44とソケット凸部30の上面34とを対向させることができる(図4(c)参照)。このため、上記不完全挿入状態でカップリングスパッド8Bを回動させた場合であっても、制御棒1と制御棒駆動装置2の締結を行うことが可能となる。
【0034】
第3の実施形態
図5乃至図7は本発明の第3の実施形態を示す図である。図5に示す本実施形態の制御棒締結機構6Cは、上記第2の実施形態の制御棒締結機構6Aのソケット凸部10を有するカップリングソケット7Aと、スパッド凸部20を有するカップリングスパッド8Aとに代えて、ソケット凸部50を有するカップリングソケット7Cと、スパッド凸部60を有するカップリングスパッド8Cを備えたものであり、その他の構成は図1に示す上記第1の実施形態の制御棒締結機構6Aと同様である。
【0035】
また、図5乃至図7に示す本実施形態のソケット凸部50は、上記第2の実施形態のソケット凸部30の上面34に対応する上面側に凹部54が設けられている点で、上記第2の実施形態のソケット凸部30と異なり、その他の構成は図3及び図4に示す上記第2の実施形態のソケット凸部30と同様である。このソケット凸部50の凹部54は、挿着孔72周方向の両端に設けられた末広がり形状の突起部56,57によって挟まれて形成されている。
【0036】
また、図5乃至図7に示す本実施形態のスパッド凸部60は、上記第2の実施形態のスパッド凸部40の底面44を、ソケット凸部50の凹部54に対応する形状の底面64に変えた点で、上記第2の実施形態のスパッド凸部40と異なり、その他の構成は図3及び図4に示す上記第2の実施形態のスパッド凸部40と同様である。
【0037】
次に、このような構成よりなる本実施形態の作用について、図6及び図7を参照して説明する。本実施形態によれば、スパッド凸部60の底面64がソケット凸部50の突起部56の高さまで達していない不完全挿入状態(図6(a)の二点鎖線参照)でカップリングスパッド8Cを回動させると、スパッド凸部&0の斜面42がソケット凸部50の斜面32に当接し(図6(a)の実線参照)、スパッド凸部60がソケット凸部50の斜面32上を、カップリングスパッド8Cの回動方向Rに対して上方に摺動する(図6(b)参照)。
【0038】
このことにより、カップリングスパッド8Cの回動に伴って、スパッド凸部60をその底面64がソケット凸部50の突起部56の高さに達するまで上昇させ(図6(b)参照)、その後、スパッド凸部60の底面64とソケット凸部50の上面側の凹部54とを対向させることができる(図6(c)参照)。このため、上記不完全挿入状態でカップリングスパッド8Cを回動させた場合であっても、制御棒1と制御棒駆動装置2の締結を行うことが可能となる。
【0039】
また、上記のようにスパッド凸部60の底面64とソケット凸部50の上面側の凹部54とを対向させた状態において、制御棒駆動装置2でカップリングスパッド8Cを降下(図7の矢印P参照)させて制御棒1の引抜きを行う場合、図7(a)に示すように、スパッド凸部60の底面64側が、対向するソケット凸部50の上面側の凹部54に受入れられるので、スパッド凸部60の底面64側とソケット凸部50の上面側との間のずれを防いで、安定した制御棒1の引抜きを行うことができる。
【0040】
また、図7(b)に示すように、スパッド凸部60の底面64とソケット凸部50の上面側の凹部54とが、カップリングスパッド8Cの回動方向に対して多少ずれた状態から制御棒1の引抜きを行った場合でも、上記末広がり形状の突起部56,57によってスパッド凸部60の底面64側が凹部54内に導かれ、上記のようなずれが補正された状態で確実な制御棒1の引抜きを行うことができる。
【0041】
なお、以上説明した第1乃至第3の実施形態の制御棒締結機構6A〜6Cにおいて、それぞれのソケット凸部10,30,50およびスパッド凸部20,40,60の少なくとも傾斜面12〜42の部分に、摩擦低減のための表面処理(例えばMoSやグラファイト等の固体潤滑膜)を施すことが好ましい。このような表面処理を施すことにより、不完全挿入状態でカップリングスパッド8A〜8Cを回動させた場合において、上記傾斜面12〜42間に作用する摩擦力を低減させ、これにより制御棒1と制御棒駆動装置2に作用する力を低減させるとともに、カップリングソケット7A〜7Cとカップリングスパッド8A〜8Cによる締結動作の円滑化を図ることができる。
【0042】
第4の実施形態
図8は本発明の第4の実施形態を示す図である。図8に示す本実施形態の制御棒締結機構は、上記第1の実施形態の制御棒締結機構6Aのカップリングスパッド8Aに代えて、カップリングスパッド8Dを備えたものであり、その他の構成は図1に示す上記第1の実施形態の制御棒締結機構6Aと同様である。また、図8に示すように、本実施形態のカップリングスパッド8Dは、上端部から下方に延びる4つのスリット83によって、各スパッド凸部20に対応する4つの板ばね体84aに分割され、この複数のスリット83のスパッド凸部20に対応する上部83aにおける幅が他の部分83bにおける幅より狭くなっている点で上記第1の実施形態のカップリングスパッド8Aと異なり、その他の構成は図1に示す上記第1の実施形態のカップリングスパッド8Aと同様である。
【0043】
次に、このような構成よりなる本実施形態の作用について説明する。本実施形態によれば、スパッド凸部20の底面24がソケット凸部10の上面14の高さまで達していない不完全挿入状態でカップリングスパッド8Dを回動させた場合に(図2参照)、スパッド凸部20に作用する力(ソケット凸部10からの反力等)が、板ばね体84aをカップリングスパッド8Dの周方向へ変形させようとするが、カップリングスパッド8Dの複数のスリット83は、その上部83aにおける幅が他の部分83bにおける幅より狭くなっているので、板ばね体84aがわずかに変形した段階でスリット83の上部83aが塞がり、板ばね体84aのスリット上部83a側の面同士が接触して、板ばね体84aが周方向に互いに支持し合うようになる。このことにより、板ばね体84aのカップリングスパッド8Dの周方向への弾性限度を越えるような過大な変形を防止することができる。
【0044】
第5の実施形態
図9は本発明の第5の実施形態を示す図である。図9に示す本実施形態の制御棒締結機構は、上記第1の実施形態のコンプレッションロッド86の側面に、カップリングスパッド8Aの各スリット82内に沿って延びるリブ状のストッパ88が設けられている点で上記第1の実施形態の制御棒締結機構6Aと異なり、その他の構成は図1に示す上記第1の実施形態の制御棒締結機構6Aと同様である。
【0045】
次に、このような構成よりなる本実施形態の作用について説明する。本実施形態によれば、スパッド凸部20の底面24がソケット凸部10の上面14の高さまで達していない不完全挿入状態でカップリングスパッド8Aを回動させた場合に(図2参照)、スパッド凸部20に作用する力(ソケット凸部10からの反力等)が、板ばね体84をカップリングスパッド8Aの周方向へ変形させようとするが、コンプレッションロッド86の側面に、カップリングスパッド8Aの各スリット82内に沿って延びるリブ状のストッパ88が設けられているので、板ばね体84がわずかに変形した段階で、板ばね体84のスリット82側の面がストッパ88に当接し、各板ばね体84が対応するストッパ88によって周方向に支持される。このことにより、板ばね体84のカップリングスパッド8Aの周方向への弾性限度を越えるような過大な変形を防止することができる。
【0046】
なお、以上説明した第4及び第5の実施形態において、図1に示す第1の実施形態の制御棒締結機構6Aの構成を基本としたものについて説明したが、これに限らず、図3又は図5に示す第2又は第3の実施形態の制御棒締結機構6B,6Cの構成を基本としたものであってもよい。
【0047】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、制御棒と制御棒駆動装置とを締結する場合、スパッド凸部の底面がソケット凸部の上面の高さまで達していない不完全挿入状態でカップリングスパッドを回動させると、スパッド凸部の斜面がソケット凸部の斜面に当接し、スパッド凸部がソケット凸部の斜面上を摺動する。このことにより、スパッド凸部とソケット凸部との接触面において、カップリングスパッドの回転力の一部を各々の斜面方向に逃がし、カップリングソケットとカップリングスパッドに作用する応力、および、これらを介して制御棒と制御棒駆動装置に作用する応力を低減させることができる。このため、カップリングソケットに対してカップリングスパッドを不完全挿入状態で回動させた場合においても、制御棒や制御棒駆動装置の変形や破損を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による原子炉の制御棒締結機構の第1の実施形態の要部を示す一部破断斜視図。
【図2】図1に示す制御棒締結機構のソケット凸部とスパッド凸部との関係を示す模式図。
【図3】本発明による原子炉の制御棒締結機構の第2の実施形態の要部を示す一部破断斜視図。
【図4】図3に示す制御棒締結機構のソケット凸部とスパッド凸部との関係を示す模式図。
【図5】本発明による原子炉の制御棒締結機構の第3の実施形態の要部を示す一部破断斜視図。
【図6】図5に示す制御棒締結機構の締結時のソケット凸部とスパッド凸部との関係を示す模式図。
【図7】図5に示す制御棒締結機構の制御棒引抜き時のソケット凸部とスパッド凸部との関係作用を示す模式図。
【図8】(a)は、本発明による原子炉の制御棒締結機構の第4の実施形態のカップリングスパッド側を示す平面図、(b)は、同じく斜視図。
【図9】(a)は、本発明による原子炉の制御棒締結機構の第5の実施形態のカップリングスパッド側を示す平面図、(b)は、同じく斜視図。
【図10】従来の制御棒締結機構が適用される原子炉の要部を例示する縦断面図。
【図11】従来の制御棒締結機構の一例を示す一部破断斜視図。
【図12】図11に示す制御棒締結機構の締結動作を示す一部破断斜視図。
【図13】(a)は、図11に示す制御棒締結機構のスパッド凸部とソケット凸部との関係を、通常の締結状態において示す模式図、(b)は、同じくカップリングスパッドの不完全挿入時において示す模式図。
【符号の説明】
1 制御棒
2 制御棒駆動装置
6,6A〜6C 制御棒締結機構
7,7A〜7C カップリングソケット
8,8A〜8D カップリングスパッド
10,30,50,100 ソケット凸部
12,32 ソケット凸部の斜面
14,34,104 ソケット凸部の上面
20,40,60,110 スパッド凸部
22,42 スパッド凸部の斜面
24,44,64,114 スパッド凸部の底面
54 凹部
70 カップリングソケット本体
72 挿着孔
74 挿着孔の開口
82,83 スリット
83a スリットの上部
83b スリットの他の部分
84,84a 板ばね体
86 コンプレッションロッド
88 ストッパ

Claims (5)

  1. 原子炉の制御棒と、この制御棒の下方に位置する制御棒駆動装置とを締結するための制御棒締結機構において、
    前記制御棒の下端部に設けられた本体と、この本体の底部に開口する挿着孔と、この挿着孔の下部内周面において周方向に間隔をおいて設けられた複数のソケット凸部とを有するカップリングソケットと、
    前記制御棒駆動装置の上部に設けられ、前記カップリングソケットの挿着孔内に対して挿脱可能となるとともに、その上端部外周面に前記複数のソケット凸部に対応して設けられた複数のスパッド凸部を有するカップリングスパッドと、
    を備え、
    前記ソケット凸部は、前記挿着孔の周方向に対して略水平な上面を有し、
    前記スパッド凸部は、前記ソケット凸部の上面に対応する底面を有し、
    前記制御棒と前記制御棒駆動装置とを締結する場合、前記カップリングスパッドの上端部を、前記スパッド凸部が前記ソケット凸部同士の間を通るように、前記カップリングソケットの挿着孔内に挿入し、前記スパッド凸部の底面が前記ソケット凸部の上面より上まで達した後、前記カップリングスパッドをその軸線回りに回動させることにより、前記スパッド凸部の底面と前記ソケット凸部の上面とを対向させるようになっており、
    前記スパッド凸部は、前記締結時のカップリングスパッドの回動方向側の面全体が、この回動方向に対して傾斜する斜面をなし、
    前記ソケット凸部は、その前記締結時のカップリングスパッドの回動方向側とは反対側の面全体が、前記スパッド凸部の斜面と同方向に傾斜する斜面をなしていることを特徴とする原子炉の制御棒締結機構。
  2. 前記スパッド凸部の斜面は、前記締結時のカップリングスパッドの回動方向に対して上方に傾斜していることを特徴とする請求項1記載の原子炉の制御棒締結機構。
  3. 前記ソケット凸部の上面側に、前記スパッド凸部の底面側を受入れるための凹部が形成されていることを特徴とする請求項1または2記載の原子炉の制御棒締結機構。
  4. 前記カップリングスパッドは全体として略円筒形状をなすとともに、その上端部から下方に延びる複数のスリットによって、各スパッド凸部に対応する複数の板ばね体に分割されており、
    前記複数のスリットは、その上部における幅が他の部分における幅より狭くなっていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の原子炉の制御棒締結機構。
  5. 前記カップリングスパッドは全体として略円筒形状をなすとともに、その上端部から下方に延びる複数のスリットによって、各スパッド凸部に対応する複数の板ばね体に分割されており、
    このカップリングスパッドの内側に、カップリングスパッドと同軸に延びる略円柱形状のコンプレッションロッドが設けられ、
    このコンプレッションロッドの側面に、前記カップリングスパッドの各スリット内に沿って延びるリブ状のストッパが設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の原子炉の制御棒締結機構。
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