JP3548467B2 - 撮像装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、内視鏡等に使用される撮像装置に関し、特に、種類が異なる固体撮像素子を接続可能な撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、内視鏡挿入部の先端部内に対物光学系とCCDなどの固体撮像素子及び回路基板などを備えた撮像装置とを配設して、内視鏡観察像を電気的な画像信号として得る電子内視鏡が広く用いられている。
前記電子内視鏡は、前記固体撮像素子の撮像面に観察対象部位の観察像を前記対物光学系にて結像させて得られる電気信号を内視鏡外部に設置した画像処理装置に信号ケーブルを介して伝送し、画像信号に変換してモニタに前記観察対象部位の画像を表示して観察を行うようになっている。
【0003】
このような電子内視鏡の挿入部先端部など小さなスペースに搭載される撮像装置は、小型化の要求が高く、できるだけ撮像面方向の面積が小さくこれと垂直方向の長さが短いものが望まれている。
電子内視鏡の挿入部先端部は、対物光学系及び撮像装置が内蔵されているため、これらによる硬質部が存在している。よって、撮像装置の長さが短くなるほど先端硬質部長を短くすることができ、このことによって挿入時の患者に対する苦痛を軽減することができる。
【0004】
このような撮像装置の小型化技術については種々提案されており、例えば特開平11−47084号公報に記載されている撮像装置は、内視鏡先端部に内蔵された固体撮像素子とこの固体撮像素子の接続される信号ケーブルとを、前記固体撮像素子と平行に配置した基板を介して接続しているものが提案されている。 一方、内視鏡の用途に応じて、例えばPAL(Phase Alternating Line)方式等のNTSC(Natinal Televisin System Committee)方式とはテレビ方式が異なる表示モニタに内視鏡像を表示する場合には、前記PAL方式等の異なる種類の固体撮像素子を用いる必要がある。
【0005】
このような異なる種類の固体撮像素子は、延出する複数の端子のサイズやピッチ等がその種類に応じて異なる。このため、このような異なる種類の固体撮像素子を撮像装置に組み込む場合には、その種類に応じた基板が必要となっていた。また、この場合、固体撮像素子の種類毎に応じた作業を行なう必要があり、煩雑であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記上述したように従来の撮像装置は、内視鏡の用途に応じて、様々な固体撮像素子を組み込む場合、固体撮像素子から延出する複数の端子のサイズやピッチ等に合わせた基板が必要となっていた。また、固体撮像素子の種類毎に応じた作業を行なう必要があり、煩雑であった。
【0007】
本発明は、これらの事情に鑑みてなされたものであり、種類の異なる固体撮像素子を共通の回路基板に接続可能で、組立性の良い撮像装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため本発明の撮像装置は、イメージエリアの周辺部に電気接続部を設けた固体撮像素子と、電子部品を有する回路基板と、前記固体撮像素子の前記電気接続部に接続され前記回路基板を接続する外部端子とを有し、種類が異なる固体撮像素子に対して前記回路基板に接続される位置での外部端子のサイズ及びピッチを同一とし、共通の回路基板を前記種類が異なる固体撮像素子に接続可能としたことを特徴とし、前記外部端子は、一端を前記固体撮像素子の前記電気接続部に接続され、他端を前記固体撮像素子の前記イメージエリア後方に折り曲げて前記回路基板に接続するフレキシブルリードによって構成され、このフレキシブルリードを保持するテープを更に備え、前記テープを前記フレキシブルリードが延出する前記固体撮像素子の幅寸法より狭幅にしたことを特徴とする。
この構成により、種類の異なる固体撮像素子を共通の回路基板に接続可能で、組立性の良い撮像装置を実現することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
(第1の実施の形態)
図1ないし図11は本発明の第1の実施の形態に係り、図1は本発明の第1の実施の形態による撮像装置を備えた内視鏡装置の全体構成を示す説明図、図2は図1の挿入部先端側の断面図、図3は本発明の第1の実施の形態を備えた撮像装置の全体構成を示す断面図、図4は図3のA−A断面図、図5は組立前の固体撮像素子部の正面図、図6は図5の側面図、図7は図3のB−B断面図、図8は図5の変形例を示す組立前の固体撮像素子部の正面図、図9は固体撮像素子部の後方斜視図、図10は多画素固体撮像素子を設けた撮像装置の全体構成を示す断面図、図11は図10の組立前の多画素固体撮像素子部の正面図である。
【0010】
図1に示すように本実施形態の内視鏡装置1は、例えば検査対象部位の観察画像を得るための内視鏡2と、この内視鏡2へ照明光を供給する光源装置3と、前記内視鏡2の制御及び内視鏡2で得られた画像信号の信号処理を行うビデオプロセッサ4と、このビデオプロセッサ4から出力されるビデオ信号を受けて観察画像を表示するモニタ5とで主に構成されている。
【0011】
前記内視鏡2は、照明光学系や観察光学系などが配設される先端部6と、この先端部6に連設し例えば上下左右方向に湾曲可能な湾曲部7と、この湾曲部7に連設し可撓性を有する柔軟な可撓部8とで構成された細長な挿入部9を有し、この挿入部9の基端側に操作部10を備え、この操作部10の側部よりライトガイドなどを内挿したユニバーサルコード11を延出して構成されている。
前記内視鏡2は、ユニバーサルコード11の端部に設けたライトガイドコネクタ11aを介して光源装置3と着脱自在に接続されるようになっており、このライトガイドコネクタ11aの側部より延出する信号ケーブル12の端部に設けた電気コネクタ12aを介してビデオプロセッサ4と着脱自在に接続されるようになっている。
【0012】
図2に示すように挿入部9内に挿通されているライトガイド13の先端は、前記先端部6を構成する硬質の先端部本体14の照明窓を形成する透孔に口金15を介して半田付け或いは接着剤で固定され、その先端面に対向して拡径にした照明窓に気密的に照明レンズ16が固着されている。尚、前記ライトガイド13は可撓性を有するファイバを束ねたファイババンドルで構成され、このファイババンドルは可撓性のチューブ17で覆われている。
【0013】
前記先端部本体14には、照明窓に隣接して、撮像窓を有する透孔が設けてあり、撮像する機能を備えた撮像装置20が図示しないネジ等で固着されている。
この撮像装置20の後端からは、撮像された画像を伝送する(電気的な画像の伝送体としての)撮像ケーブル(或いは信号ケーブル)21が延出されている。
この撮像ケーブル21は、可撓性の保護チューブ22で覆われている。この撮像ケーブル21は、挿入部9内を経て操作部10からユニバーサルコード11内を挿通されて前記電気コネクタ12aに接続されている。
【0014】
前記先端部本体14の後端には、第1の湾曲駒23が半田付けなどで固着され、この第1の湾曲駒23の後端には第2の湾曲駒23がリベット等の回動自在の連結部材を介して連結されるようにして多数の湾曲駒23が互い回動自在に連結されて前記湾曲部7を形成している。これら湾曲駒23の外周は、ゴムチューブ等の柔軟性のある外皮24で覆われており、この外皮24の前端も先端部本体14に気密的に固着されている。
【0015】
前記光源装置3内に設けられている図示しないランプより出射された照明光は、ライトガイドコネクタ11a、ユニバーサルコード11及び内視鏡2の操作部10及び挿入部9内を挿通する前記ライトガイド13を介して先端部6まで導かれ、伝送した照明光を先端面からさらに照明レンズ16を経て出射し、前方の患部等の被写体側を照明する。
前記照明光によって照射されて得られる検査対象部位の像は、前記先端部6に設けた前記撮像装置20で撮像され電気信号に変換された後、この電気信号を前記ビデオプロセッサ4に伝送し、このビデオプロセッサ4でビデオ信号に生成した後、このビデオ信号を前記モニタ5に伝送して、モニタ画面上に観察画像を表示するようになっている。
【0016】
前記撮像装置20には、内視鏡の用途に応じて、標準の画素数を有する固体撮像素子や多画素固体撮像素子等の異なる種類の固体撮像素子を組み込み可能となっており、本実施の形態では、標準の画素数を有する固体撮像装置を用いた撮像装置と多画素固体撮像素子を有する撮像装置との間で共通の回路基板を用いるように構成している。
【0017】
先ず図3ないし図9を参照して標準の画素数を有する固体撮像素子を用いた撮像装置を説明する。
図3に示すように標準の画素数を有する後述の固体撮像素子を用いた撮像装置30は、対物レンズ系である対物光学部31と撮像部32とから構成されており、前記対物光学部31は対物レンズ33a,33b,33cと、これらレンズ33を所定の位置に固定配置するレンズ枠34とで構成されている。
このレンズ枠34の外周面基端側には、前記撮像部32を構成するカバーガラス35を基端部に配置したCCDホルダ36が外嵌されている。このCCDホルダ36には、光学絞り37が設けられている。
【0018】
前記撮像部32は、矩形状で前記対物光学部21側である先端面側略中央部にイメージエリア(受光部)38を設けた固体撮像素子39と、この固体撮像素子39の基端面側に後述の接着剤によって接着固定され、電子部品41a、41bを配設したセラミック等の硬質材料で形成された回路基板42とで主に構成されている。尚、電子部品41aはバッファアンプであり、前記回路基板42にフリップチップボンディング後、封止樹脂により封止されている。この電子部品41aと固体撮像素子39とは、電気絶縁性接着剤にて接着固定されている。前記回路基板42の電子部品41aと逆側の面には、チップコンデンサ・チップ抵抗などの電子部品41bが半田にて接続固定されている。尚、前記対物レンズ33cは、前記カバーガラス25に対して紫外線硬化型の光学接着剤により前記固体撮像素子39のイメージエリア38との芯を出した状態で接着固定されるようになっている。
【0019】
前記固体撮像素子39は、標準の画素数を有するものであり、図示しないが前記イメージエリア38にNTSC方式のビデオ信号を出力することが可能な約41万の画素がマトリクス状に設けられている。尚、固体撮像素子39は、回路基板42に接続される複数種の固体撮像素子のうち一番小さな外形を有するものである。
【0020】
この固体撮像素子39のイメージエリア38の周辺部には、固体撮像素子39の電気接続部であるパッド43が設けられており、外部端子となるフレキシブルリード44がバンプ45を介して熱圧着もしくは超音波圧着されて電気的に接続されている。この圧着部周辺は、前記固体撮像素子39によって挟み込みながら前記カバーガラス35を接着固定している。尚、このカバーガラス35と固体撮像素子39との間は空気層でもよいし、光学接着剤による接着層でもよい。
【0021】
前記フレキシブルリード44は、表面に金メッキを施した銅箔で形成されており、このフレキシブルリード44を両面から覆うように成形されたポリイミド等のテープ46によって保持されている。
【0022】
本実施の形態では、種類が異なる固体撮像素子に対してこのフレキシブルリード44の前記回路基板42に接続される位置でのサイズ及びピッチを同一に形成することで、共通の回路基板を前記種類が異なる固体撮像素子に接続できるように構成している。
【0023】
前記CCDホルダ36には、薄肉のステンレス材で形成された外囲部材であるシールドケース47が嵌合していて、このシールドケース47により、内部の固体撮像素子39、回路基板42及び電子部品41a、41bを機械的に保護するとともに、外部からの電気的なノイズをシールドしている。前記シールドケース47内部の空間には、接着剤を充填して接着剤充填部48を形成している。この接着剤充填部48は、撮像ケーブル(或いは信号ケーブル)21に亘って設けられ、断線を防止している。尚、接着剤充填部48は、エポキシ系の熱硬化型接着剤により固体撮像素子39を中心とした電装部を封止する目的で形成されるが、本実施の形態では封止性向上のため熱硬化工程の前に常温にて3時間放置して接着剤を電装部へとなじませてから90℃の雰囲気中で熱硬化させている。
【0024】
図4に示すように前記シールドケース47は、前記対物レンズのうち最も大径で固体撮像素子39に接合される対物レンズ33cに4箇所で外接している。また、対物レンズ33cとシールドケース47とが接する箇所付近のCCDホルダ36には、切欠49が形成され、前記対物レンズ33cが露出してシールドケース47と接している。この対物レンズ33cは、切欠49の存在しない箇所のみで前記CCDホルダ36に支持されている。尚、本実施の形態では、前記対物レンズ33cとシールドケース47とが4箇所で外接しているが、その限りではなく1箇所、2箇所、もしくは3箇所でも良い。また、対物レンズ33cの外形は、円形に限らず一部に非円形部を設け、シールドケース47が面接触するようにしても良い。更に、対物レンズ33cとシールドケース47が接するそれぞれの箇所には、光学的なフレア等を防止する目的で黒色塗料を塗布してもよい。
【0025】
従来の撮像装置では、対物レンズ33cの外周が全周に亘ってCCDホルダ36と嵌合して支持され、CCDホルダ36の更に外側でシールドケース47がCCDホルダ36に嵌合していたので、対物レンズ33cとシールドケース47とが直に接することはなく、従って撮像装置が大型化していたが、上述した構成により、対物レンズのうち最大外径を有する対物レンズ33cに接するように外囲部材であるシールドケース47を設けているので、シールドケース47によって撮像装置の最大外形が形成され撮像装置の小型化を図れるようになっている。
【0026】
前記フレキシブルリード44は、前記イメージエリア38後方に折り曲げて(図9参照)、前記回路基板に接続するようになっているが、図5及び図6に示すように例えば固体撮像素子39の向かい合う2辺に設けられるパッド43にそれぞれ片側6本、計12本接続されている。これらのフレキシブルリード44は、組立前は固体撮像素子39からイメージエリア38と平行に延出している。尚、パッド43は、固体撮像素子39の2辺に列状に設けられているが、4辺全てに設けても良いし、1辺のみに設けてもよい。また、向かい合う2辺ではなく、隣り合う2辺に設けても良い。
【0027】
前記フレキシブルリード44は、このフレキシブルリード44をイメージエリア38後方へと折り曲げた際に、フレキシブルリード44の幅寸法が固体撮像素子39から離れるに従って緩やかに大きくなっている。
このフレキシブルリード44の前記テープ46より外側で大きな幅寸法を有する部位は、後の工程で前記回路基板42に接続されるために等幅且つ等ピッチに設けられている。
【0028】
一方、図示しないが前記回路基板42の正面視形状は、固体撮像素子39の外形とほぼ同形状であり、側部には複数の接続ランドが前記フレキシブルリード44と同一ピッチ且つ同一寸法にて設けられている。
【0029】
このことにより、フレキシブルリード44をそれぞれ回路基板42の接続ランドに半田にて接続固定することで、種類の異なる固体撮像素子を共通の回路基板に接続することができるようになっている。
【0030】
ここで、図16に示す従来の撮像装置におけるパッド43は、イメージエリア38の周辺部の辺上に広く点在して設けられているため、パッド43に接続されるフレキシブルリード44も幅広い範囲に設けられることとなり、フレキシブルリード44を保持するテープ46の幅寸法Wが固体撮像素子39の幅寸法より大きくなってしまう。このテープ46に保持されるフレキシブルリード44をイメージエリア38後方に折り曲げて回路基板に接続した際、図17に示すように固体撮像素子39の周辺を覆う外部部材であるシールドケース47の4隅の形状が大きくなってしまう。このため、前記パッド43を固体撮像素子39のイメージエリア38の周辺部の辺の中心側に設けることで、このパッド43に接続されるフレキシブルリード44も狭い範囲に設けることになり、フレキシブルリード44を保持する前記テープ46の幅寸法Wを固体撮像素子39の幅寸法より小さくすることができる。
【0031】
この固体撮像素子39の幅寸法より小さなテープ46に保持されるフレキシブルリード44をイメージエリア38後方に折り曲げて回路基板に接続した際、図7に示すように前記シールドケース47の4隅に面取り部50を形成することができる。従って、この撮像装置30を内視鏡先端部6に配置する場合、例えば内視鏡2の他の内蔵物を面取り部50に配置することができるようになり、内視鏡先端部の細径化が可能となる。
【0032】
尚、固体撮像素子39の回路パターン設計上等の理由により、パッド43を固体撮像素子39のイメージエリア38の周辺部の辺の中心側に設けることが困難な場合は、図8に示すようにテープ46より内側で狭幅な部位のフレキシブルリード44をクランクさせることで、テープ46及び外部と接続されるテープ46より外側のフレキシブルリード44を固体撮像素子39の幅寸法より小さくすることができる。この構成によっても,固体撮像素子39の幅寸法より小さなテープ46に保持されるフレキシブルリード44をイメージエリア38後方に折り曲げて回路基板42に接続した際、図7で説明したように前記シールドケース47の4隅に面取り部50を設けることができる。従って、この撮像装置を内視鏡先端部に配置する場合、例えば内視鏡の他の内蔵物を面取り部50に配置することができるようになり、同様な効果が得られる。
【0033】
そして、上記上述したように前記固体撮像素子39のパッド43に接続され、等幅且つ等ピッチに前記固体撮像素子39側面から延出するフレキシブルリード44は、図9に示すように固体撮像素子39後方即ちイメージエリア38後方へと折り曲げられる。
【0034】
次に図3で説明したように固体撮像素子39のイメージエリア38とは逆側の面に電子部品41aを介して回路基板42が固体撮像素子39と平行に接着固定される。そして、前記したように回路基板42に設けられる複数の接続ランドは、フレキシブルリード44と同一ピッチ且つ同一寸法であるので、フレキシブルリード44をそれぞれ回路基板42の接続ランドに半田にて接続固定することが可能である。
【0035】
次に、図10及び図11を用いて多画素固体撮像素子を用いた撮像装置の構成を説明する。
図10に示すように多画素固体撮像素子61を用いた撮像装置60は、図3で説明した撮像装置とほぼ同様な構成であるが、前記多画素固体撮像素子61は図3で説明した固体撮像素子39より画素数が多く、素子サイズも大きくなっている。この多画素固体撮像素子61は、図示しないがイメージエリア38へとUXGAサイズのデジタルビデオ信号を出力することが可能な約211万の画素がマトリクス状に設けられている。
【0036】
図11に示すように、この多画素固体撮像素子61の前記イメージエリア38周辺に設けられているパッド43は、図3で示した固体撮像素子9と同一の間隙で設けられている。従って、テープ46に保持されたフレキシブルリード44も図3で用いられているものと同一のものを用いることができる。即ち、後の工程で回路基板42へと接続されるテープ46より外側で大きな幅寸法を有する部位のフレキシブルリード44も、図3で説明した固体撮像素子39に接続されるものと同一の寸法及び同一のピッチを有しており、図3で示した実施例と同一の回路基板42へと接続することができるようになっている。
【0037】
前記回路基板42は、複数種類の固体撮像素子のうち、図3で説明した一番小さな固体撮像素子39の外形と同形状であるので、本実施の形態のような多画素固体撮像素子61と比較すると外形が小さい。従って多画素固体撮像素子61に接続される場合、フレキシブルリード44を鉛直方向に折り曲げて回路基板42の側面へと接続される(図10参照)。
【0038】
このとき回路基板42は、複数種の固体撮像素子のうち、一番小さな素子サイズをもつ固体撮像素子に合わせて同形状にしておけば、撮像装置としての小型化を常に保つことができる。本実施の形態では複数種類の固体撮像素子のうち、一番小さな固体撮像素子39と回路基板42との外形と同形状である。
【0039】
従って、撮像装置自身を小型化することなく、また高コストな回路基板を種類の異なる固体撮像素子ごとに準備する必要のない、複数種の固体撮像素子に接続することができる回路基板を有する撮像装置が提供でき、撮像装置の原価低減をはかれる。また、回路基板接続に関わる組立作業の統一化がなされ、組立作業性が向上する。
【0040】
(第2の実施の形態)
図12は本発明の第2の実施の形態に係る組立前の固体撮像素子部の正面図である。
上記第1実施の実施の形態は、図3で説明した標準の画素数を有する固体撮像装置39を用いた撮像装置30と、図10で説明した多画素固体撮像素子61を有する撮像装置60との間で共通の回路基板42を用いて撮像装置を構成していたが、本第2の実施の形態では、回路パターン設計上の理由により、図8で説明したのと同様にフレキシブルリード44をクランクした構成としている。
【0041】
即ち、図12に示すように、テープ46より内側で狭幅な部位のフレキシブルリード44をクランクさせることにより、外部と接続されるテープ46より外側のフレキシブルリード44は、図5で説明したフレキシブルリード44と同様に同部位のフレキシブルリード44と同一寸法且つ同一ピッチとなる。従って同一の回路基板42を接続することができる。
【0042】
この回路基板42は、複数種類の固体撮像素子のうち、図3で説明した一番小さな固体撮像素子39の外形と同形状であるので、本実施の形態のような多画素固体撮像素子61と比較すると外形が小さい。従って、多画素固体撮像素子61に接続される場合、図10に示すようにフレキシブルリード44を鉛直方向に折り曲げて回路基板42の側面へと接続される。
【0043】
尚、本実施の形態では、回路基板42に搭載される電子部品43cは、多画素固体撮像素子61より多くの画素とのやり取りを行なうため、第1の実施の形態とは異なる多画素固体撮像素子61専用の高周波対応電子部品43cである。即ち、種類の異なる固体撮像素子間の駆動条件の違いに対応することが可能である。
【0044】
この結果、回路基板42は共通であるが、搭載される電子部品は接続される固体撮像素子に合わせたものが選べるので、回路基板42の汎用性が広がる。
【0045】
(第3の実施の形態)
図13ないし図15は本発明の第3の実施の形態に係り、図13は本発明の第3の実施の形態を備えた撮像装置の全体構成を示す断面図、図14は図13のC−C断面図、図15は組立前のPAL固体撮像素子部の正面図である。
本第3の実施の形態は、図3で説明した標準の画素数を有する固体撮像装置39を用いた撮像装置と、PAL固体撮像素子を有する撮像装置との間で共通の回路基板42を用いるように構成している。
【0046】
図13に示すようにPAL固体撮像素子71を用いた撮像装置70は、図3で説明した撮像装置とほぼ同様な構成であるが、前記PAL固体撮像素子71の素子サイズ(いわゆるパッケージサイズ)は図3で説明した固体撮像素子39と同一であり、図示しないがイメージエリア38へとPAL方式のビデオ信号を出力することが可能な約44万の画素がマトリクス状に設けられている。尚、符号41dは、PAL方式のビデオ信号を信号処理する電子部品である。
【0047】
このPAL固体撮像素子71に接合される対物レンズ33cは、図14に示すように、外形の一部が非円形な非円形部81を有している。この非円形部81は、CCDホルダ36から露出し熱収縮チューブ82に接している。尚、本実施の形態では、外囲部材が熱収縮チューブ82となっており、この熱収縮チューブ82は、対物レンズ33cの4箇所、とりわけ図中上下では対物レンズ33cの非円形部81に密着している。従って第1の実施の形態の撮像装置30よりも外形の更なる小型化が可能である。
【0048】
前記PAL固体撮像素子71は、図3で説明した固体撮像素子39との画像方式の違いにより、図15に示すようにパッド43の個数が多く、PAL固体撮像素子71の周辺部へと片側8個、両側で16個設けられている。また、同様に画像方式の違いからPAL固体撮像素子71は、固体撮像素子39と駆動条件が異なっている。
【0049】
しかしながら、テープ46内部で統一されるフレキシブルリード44が存在するため、外部と接続されるテープ46より外側のフレキシブルリード44は、図5で説明した同部位のフレキシブルリード44と同一寸法且つ同一ピッチ及び同一本数となる。
【0050】
従って、同一の回路基板42を接続することが可能である。この回路基板42は、前記PAL固体撮像素子71と同一素子サイズを有する固体撮像素子39の外形と同形状であるので、撮像装置全体が大型化されることもない。
【0051】
尚、本発明の撮像装置は、上記した実施の形態にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能である。
【0052】
[付記]
(付記項1) イメージエリアの周辺部に電気接続部を設けた固体撮像素子と、
電子部品を有する回路基板と、
前記固体撮像素子の前記電気接続部に接続され前記回路基板を接続する外部端子とを有し、
種類が異なる固体撮像素子に対して前記回路基板に接続される位置での外部端子のサイズ及びピッチを同一とし、共通の回路基板を前記種類が異なる固体撮像素子に接続可能としたことを特徴とする撮像装置。
【0053】
(付記項2) イメージエリアの周辺部に電気接続部を設けた固体撮像素子と、電子部品を有する回路基板と、一端を前記固体撮像素子の前記電気接続部に接続され、他端を前記固体撮像素子の前記イメージエリア後方に折り曲げて前記回路基板に接続するフレキシブルリードと、このフレキシブルリードを保持するテープと、を有し、
前記テープを前記フレキシブルリードが延出する前記固体撮像素子の幅寸法より狭幅にしたことを特徴とする撮像装置。
【0054】
(付記項3) 前記外部端子は、前記固体撮像素子の前記イメージエリアの後方に折り曲げたフレキシブルリードであることを特徴とする付記項1に記載の撮像装置。
【0055】
(付記項4) 前記種類が異なる固体撮像素子とは、画素数が異なる付記項1に記載の撮像装置。
【0056】
(付記項5) 前記種類が異なる固体撮像素子とは、素子サイズが異なる付記項1に記載の撮像装置。
【0057】
(付記項6) 前記種類が異なる固体撮像素子とは、駆動条件が異なる付記項1に記載の撮像装置。
【0058】
(付記項7) 前記回路基板に搭載される電子部品は、接続される固体撮像素子の種類ごとに異なることを特徴とする付記項1に記載の撮像装置。
【0059】
(付記項8) 前記固体撮像素子は、TAB(Tape AutomatedBonding)方式により実装していることを特徴とする付記項1または2に記載の撮像装置。
【0060】
(付記項9) 複数のレンズから構成する対物レンズ群と、内視鏡観察像を撮像する固体撮像素子と、この固体撮像素子を駆動するための電子部品を有する回路基板と、を有する撮像装置において、
前記対物レンズ群のうち最大径を有するレンズの露出部を接するように外囲部材を設け、前記外囲部材が最大外径を形成することを特徴とする撮像装置。
【0061】
(付記項10) 前記最大径を有するレンズは、前記固体撮像素子に接合されるレンズであることを特徴とする付記項9に記載の撮像装置。
【0062】
(付記項11) 前記外囲部材は、薄肉の板材を折り曲げて形成される付記項9または10に記載の撮像装置。
【0063】
(付記項12) 前記外囲部材は、熱収縮チューブにて形成される付記項9または10に記載の撮像装置。
【0064】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば種類の異なる固体撮像素子を共通の回路基板に接続可能で、組立性の良い撮像装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による撮像装置を備えた内視鏡装置の全体構成を示す説明図
【図2】図1の挿入部先端側の断面図
【図3】本発明の第1の実施の形態を備えた撮像装置の全体構成を示す断面図
【図4】図3のA−A断面図
【図5】組立前の固体撮像素子部の正面図
【図6】図5の側面図
【図7】図3のB−B断面図
【図8】図5の変形例を示す組立前の固体撮像素子部の正面図
【図9】固体撮像素子部の後方斜視図
【図10】多画素固体撮像素子を設けた撮像装置の全体構成を示す断面図
【図11】図10の組立前の多画素固体撮像素子部の正面図
【図12】本発明の第2の実施の形態に係る組立前の固体撮像素子部の正面図
【図13】本発明の第3の実施の形態を備えた撮像装置の全体構成を示す断面図
【図14】図13のC−C断面図
【図15】組立前のPAL固体撮像素子部の正面図
【図16】従来の組立前の固体撮像素子部の正面図
【図17】従来の撮像装置の断面図
【符号の説明】
1 …内視鏡装置
2 …内視鏡
3 …光源装置
4 …ビデオプロセッサ
5 …モニタ
20,30,
60 …撮像装置
33a,33b,
33c …対物レンズ
35 …カバーガラス
38 …イメージエリア
39 …固体撮像素子
42 …回路基板
43 …パッド(電気接続部)
44 …フレキシブルリード(外部端子)
45 …バンプ
46 …テープ
47 …シールドケース
61 …多画素固体撮像素子
Claims (2)
- イメージエリアの周辺部に電気接続部を設けた固体撮像素子と、
電子部品を有する回路基板と、
前記固体撮像素子の前記電気接続部に接続され前記回路基板を接続する外部端子とを有し、
種類が異なる固体撮像素子に対して前記回路基板に接続される位置での外部端子のサイズ及びピッチを同一とし、共通の回路基板を前記種類が異なる固体撮像素子に接続可能としたことを特徴とする撮像装置。 - 前記外部端子は、一端を前記固体撮像素子の前記電気接続部に接続され、他端を前記固体撮像素子の前記イメージエリア後方に折り曲げて前記回路基板に接続するフレキシブルリードによって構成され、このフレキシブルリードを保持するテープを更に備え、
前記テープを前記フレキシブルリードが延出する前記固体撮像素子の幅寸法より狭幅にしたことを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
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