JP3547876B2 - 船外機における排気管構造 - Google Patents
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F02—COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エクステンションケースの上方に配置したエンジンから下方に延びる排気管の下端をエクステンションケース内に形成した排気膨張室に開口させた船外機に関し、特にその排気管構造に関する。
【０００２】
【従来の技術】
一般に、船外機のエンジンから下方に延びる排気管の下端はエクステンションケースの内部に形成した排気膨張室に開口しており、この排気管の上部にブリージング孔が形成されている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このように排気管の上部にブリージング孔を形成すると、そのブリージング孔から浸入した水が排気管の内部やエンジンの内部に流入する可能性がある。
【０００４】
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、ブリージング孔から排気管の内部やエンジンの内部に水が浸入するのを確実に阻止することを目的とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明の船外機における排気管構造は、エクステンションケースの上方に配置したエンジンから下方に延びる排気管の下端をエクステンションケース内に形成した排気膨張室に開口させるとともに、冷却水ポンプにより供給される水飛沫により冷却される排気管の上部にブリージング孔を形成し、このブリージング孔の外側を前記排気管に固着される遮蔽部材で覆ったことを特徴とする。
【０００６】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施例を説明する。
【０００７】
図１〜図４は本発明の一実施例を示すもので、図１は船外機の全体側面図、図２は図１の２−２線拡大断面図、図３は図２の３−３線断面図、図４は図２の４−４線断面図である。
【０００８】
図１に示すように、船外機Ｏの上部には３気筒４サイクルバーチカル型エンジンＥが搭載されており、その上部及び下部は相互に分離可能なエンジンカバー１とアンダーケース２とによって覆われる。エンジンブロック３の下面はマウントケース４を挟んでエクステンションケース５の上面に結合されており、このエクステンションケース５の上部は前記アンダーケース２の下部に支持したアンダーカバー６によって覆われる。エンジンＥのクランクシャフト７の下端に減速機構８を介して連結された駆動軸９はエクステンションケース５の内部を下方に延び、その下端はギヤケース１０の内部に設けたベベルギヤ機構１１を介して、後端にプロペラ１２を有するプロペラ軸１３に接続される。
【０００９】
船体Ｓに着脱自在に固定されるスターンブラケット１４には、左右方向に延びるチルト軸１５を介してスイベルケース１６が上下揺動自在に枢支されており、このスイベルケース１６を貫通して上下方向に延びるスイベル軸１７を介して船外機Ｏが左右揺動自在に枢支される。
【００１０】
図２〜図４を併せて参照すると明らかなように、マウントケース４の下面にはオイルパン２１の上端外周部が複数本のボルト２２…で固定される。オイルパン２１の内部には、エンジンＥにオイルを供給するオイル供給管２３とエンジンＥからオイルを戻すオイル戻し管２４とが開口しており、前記オイル供給管２３の下端にはストレーナ２５が設けられる。
【００１１】
エンジンＥの排気ポートに連なる排気通路４１ がマウントケース４を上下に貫通しており、この排気通路４１ の下端に連なる排気通路２１１ がオイルパン２１の上端左側部に形成した張出部２１２ を上下に貫通する。排気管２６の上端に溶接したフランジ２７が２本のボルト２８，２８によってオイルパン２１の張出部２１２ に固定されており、これにより排気通路２１１ の下端が排気管２６に接続される。排気管２６の電蝕を防止すべく、その排気管２６はエンジンブロック３及びマウントケース４と同一素材であるアルミ合金で形成される。
【００１２】
駆動軸９の中間部には冷却水ポンプ３１が設けられており、この冷却水ポンプ３１は冷却水導入管３２を介してギヤケース１０の開口部に接続される。冷却水ポンプ３１から上方に延びる冷却水供給管３３の上端は、オイルパン２１を上下に貫通する冷却水通路２１３ にラバー製のシール部材３４を介して連結される。オイルパン２１の冷却水通路２１３ の上端は、マウントケース４を上下に貫通する冷却水通路４２ を介してエンジンＥのウオータジャケットに接続される。排気管２６の上部と冷却水供給管３３の上部とは、僅かな距離Ｄを存して相互に平行に配置される。
【００１３】
エクステンションケース４の内部には排気管２６の下端が開口する排気膨張室３５が形成される。排気膨張室３５の下部空間はエンジンＥの停止下では水で満たされており、その水面が図２及び図３に符号Ｌで示される。排気管２６の上端近傍に、排気管２６の内部を排気膨張室３５に連通させるブリージング孔２６１ が形成される。ブリージング孔２６１ を外部から覆うべく、板状の閉塞部材３６の上辺が排気管２６のフランジ２７の下面に溶接されるとともに、左右両側辺が排気管２６の外周面に溶接される。従って、ブリージング孔２６１ の外側正面は閉塞部材３６によって覆われ、ブリージング孔２６１ は閉塞部材３６の下辺に沿って形成された開口部３７を介して排気膨張室３５に連通する。
【００１４】
一方、排気管２６の上部に対して距離Ｄを隔てて平行に延びる冷却水供給管３３に、排気管２６に冷却水を吹き付けて冷却するための冷却水噴出孔３３１ が形成される。ブリージング孔２６１ は冷却水噴出孔３３１ よりも高い位置に設けられており、且つブリージング孔２６１ は冷却水噴出孔３３１ の正面ではなく、冷却水噴出孔３３１ に対して９０°横向きに設けられている（図３参照）。
【００１５】
次に、前述の構成を備えた本発明の実施例の作用について説明する。
【００１６】
エンジンＥの運転中に駆動軸９により冷却水ポンプ３１が駆動されると、冷却水導入管３２から吸入された冷却水が冷却水供給管３３を経てエンジンＥのウオータジャケットに供給される。このとき、冷却水供給管３３を流れる冷却水の一部が冷却水噴出孔３３１ から排気管２６に向けて噴出し、排気の通過により加熱された排気管２６を冷却する。
【００１７】
エンジンＥからの排気は、マウントケース４の排気通路４１ 、オイルパン２１の排気通路２１１ 及び排気管２６を経て、該排気管２６の下端からエクステンションケース５の内部に形成された排気膨張室３５に排出される。
【００１８】
さて、排気管２６のブリージング孔２６１ は冷却水供給管３３の冷却水噴出孔３３１ よりも高い位置にあって、且つ冷却水噴出孔３３１ に対して９０°横向きに設けられており、しかもブリージング孔２６１ の外側が遮蔽部材３６によって覆われているため、冷却水噴出孔３３１ から噴出した冷却水がブリージング孔２６１ から排気管２６の内部に浸入することがないばかりか、排気膨張室３５で生じた水飛沫がブリージング孔２６１ から排気管２６の内部に浸入することもなく、これによりエンジンＥへの水の流入が効果的に防止される。
【００１９】
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
【００２０】
例えば、実施例では排気管２６のブリージング孔２６１ を冷却水噴出孔３３１ に対して９０°横向きに設けているが、ブリージング孔２６１ を冷却水噴出孔３３１ に対して１８０°反対側に設けても良い。
【００２１】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、冷却水ポンプにより供給される水飛沫により冷却される排気管の上部に形成したブリージング孔の外側を前記排気管に固着される遮蔽部材で覆ったので、排気管に水が掛かった場合でもブリージング孔から排気管の内部やエンジンの内部に水が浸入することが無い。
【図面の簡単な説明】
【図１】船外機の全体側面図
【図２】図１の２−２線拡大断面図
【図３】図２の３−３線断面図
【図４】図２の４−４線断面図
【符号の説明】
５ エクステンションケース
２６ 排気管
２６１ ブリージング孔
３５ 排気膨張室
３６ 遮蔽部材
Ｅ エンジン
【発明の属する技術分野】
本発明は、エクステンションケースの上方に配置したエンジンから下方に延びる排気管の下端をエクステンションケース内に形成した排気膨張室に開口させた船外機に関し、特にその排気管構造に関する。
【０００２】
【従来の技術】
一般に、船外機のエンジンから下方に延びる排気管の下端はエクステンションケースの内部に形成した排気膨張室に開口しており、この排気管の上部にブリージング孔が形成されている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このように排気管の上部にブリージング孔を形成すると、そのブリージング孔から浸入した水が排気管の内部やエンジンの内部に流入する可能性がある。
【０００４】
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、ブリージング孔から排気管の内部やエンジンの内部に水が浸入するのを確実に阻止することを目的とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明の船外機における排気管構造は、エクステンションケースの上方に配置したエンジンから下方に延びる排気管の下端をエクステンションケース内に形成した排気膨張室に開口させるとともに、冷却水ポンプにより供給される水飛沫により冷却される排気管の上部にブリージング孔を形成し、このブリージング孔の外側を前記排気管に固着される遮蔽部材で覆ったことを特徴とする。
【０００６】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施例を説明する。
【０００７】
図１〜図４は本発明の一実施例を示すもので、図１は船外機の全体側面図、図２は図１の２−２線拡大断面図、図３は図２の３−３線断面図、図４は図２の４−４線断面図である。
【０００８】
図１に示すように、船外機Ｏの上部には３気筒４サイクルバーチカル型エンジンＥが搭載されており、その上部及び下部は相互に分離可能なエンジンカバー１とアンダーケース２とによって覆われる。エンジンブロック３の下面はマウントケース４を挟んでエクステンションケース５の上面に結合されており、このエクステンションケース５の上部は前記アンダーケース２の下部に支持したアンダーカバー６によって覆われる。エンジンＥのクランクシャフト７の下端に減速機構８を介して連結された駆動軸９はエクステンションケース５の内部を下方に延び、その下端はギヤケース１０の内部に設けたベベルギヤ機構１１を介して、後端にプロペラ１２を有するプロペラ軸１３に接続される。
【０００９】
船体Ｓに着脱自在に固定されるスターンブラケット１４には、左右方向に延びるチルト軸１５を介してスイベルケース１６が上下揺動自在に枢支されており、このスイベルケース１６を貫通して上下方向に延びるスイベル軸１７を介して船外機Ｏが左右揺動自在に枢支される。
【００１０】
図２〜図４を併せて参照すると明らかなように、マウントケース４の下面にはオイルパン２１の上端外周部が複数本のボルト２２…で固定される。オイルパン２１の内部には、エンジンＥにオイルを供給するオイル供給管２３とエンジンＥからオイルを戻すオイル戻し管２４とが開口しており、前記オイル供給管２３の下端にはストレーナ２５が設けられる。
【００１１】
エンジンＥの排気ポートに連なる排気通路４１ がマウントケース４を上下に貫通しており、この排気通路４１ の下端に連なる排気通路２１１ がオイルパン２１の上端左側部に形成した張出部２１２ を上下に貫通する。排気管２６の上端に溶接したフランジ２７が２本のボルト２８，２８によってオイルパン２１の張出部２１２ に固定されており、これにより排気通路２１１ の下端が排気管２６に接続される。排気管２６の電蝕を防止すべく、その排気管２６はエンジンブロック３及びマウントケース４と同一素材であるアルミ合金で形成される。
【００１２】
駆動軸９の中間部には冷却水ポンプ３１が設けられており、この冷却水ポンプ３１は冷却水導入管３２を介してギヤケース１０の開口部に接続される。冷却水ポンプ３１から上方に延びる冷却水供給管３３の上端は、オイルパン２１を上下に貫通する冷却水通路２１３ にラバー製のシール部材３４を介して連結される。オイルパン２１の冷却水通路２１３ の上端は、マウントケース４を上下に貫通する冷却水通路４２ を介してエンジンＥのウオータジャケットに接続される。排気管２６の上部と冷却水供給管３３の上部とは、僅かな距離Ｄを存して相互に平行に配置される。
【００１３】
エクステンションケース４の内部には排気管２６の下端が開口する排気膨張室３５が形成される。排気膨張室３５の下部空間はエンジンＥの停止下では水で満たされており、その水面が図２及び図３に符号Ｌで示される。排気管２６の上端近傍に、排気管２６の内部を排気膨張室３５に連通させるブリージング孔２６１ が形成される。ブリージング孔２６１ を外部から覆うべく、板状の閉塞部材３６の上辺が排気管２６のフランジ２７の下面に溶接されるとともに、左右両側辺が排気管２６の外周面に溶接される。従って、ブリージング孔２６１ の外側正面は閉塞部材３６によって覆われ、ブリージング孔２６１ は閉塞部材３６の下辺に沿って形成された開口部３７を介して排気膨張室３５に連通する。
【００１４】
一方、排気管２６の上部に対して距離Ｄを隔てて平行に延びる冷却水供給管３３に、排気管２６に冷却水を吹き付けて冷却するための冷却水噴出孔３３１ が形成される。ブリージング孔２６１ は冷却水噴出孔３３１ よりも高い位置に設けられており、且つブリージング孔２６１ は冷却水噴出孔３３１ の正面ではなく、冷却水噴出孔３３１ に対して９０°横向きに設けられている（図３参照）。
【００１５】
次に、前述の構成を備えた本発明の実施例の作用について説明する。
【００１６】
エンジンＥの運転中に駆動軸９により冷却水ポンプ３１が駆動されると、冷却水導入管３２から吸入された冷却水が冷却水供給管３３を経てエンジンＥのウオータジャケットに供給される。このとき、冷却水供給管３３を流れる冷却水の一部が冷却水噴出孔３３１ から排気管２６に向けて噴出し、排気の通過により加熱された排気管２６を冷却する。
【００１７】
エンジンＥからの排気は、マウントケース４の排気通路４１ 、オイルパン２１の排気通路２１１ 及び排気管２６を経て、該排気管２６の下端からエクステンションケース５の内部に形成された排気膨張室３５に排出される。
【００１８】
さて、排気管２６のブリージング孔２６１ は冷却水供給管３３の冷却水噴出孔３３１ よりも高い位置にあって、且つ冷却水噴出孔３３１ に対して９０°横向きに設けられており、しかもブリージング孔２６１ の外側が遮蔽部材３６によって覆われているため、冷却水噴出孔３３１ から噴出した冷却水がブリージング孔２６１ から排気管２６の内部に浸入することがないばかりか、排気膨張室３５で生じた水飛沫がブリージング孔２６１ から排気管２６の内部に浸入することもなく、これによりエンジンＥへの水の流入が効果的に防止される。
【００１９】
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
【００２０】
例えば、実施例では排気管２６のブリージング孔２６１ を冷却水噴出孔３３１ に対して９０°横向きに設けているが、ブリージング孔２６１ を冷却水噴出孔３３１ に対して１８０°反対側に設けても良い。
【００２１】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、冷却水ポンプにより供給される水飛沫により冷却される排気管の上部に形成したブリージング孔の外側を前記排気管に固着される遮蔽部材で覆ったので、排気管に水が掛かった場合でもブリージング孔から排気管の内部やエンジンの内部に水が浸入することが無い。
【図面の簡単な説明】
【図１】船外機の全体側面図
【図２】図１の２−２線拡大断面図
【図３】図２の３−３線断面図
【図４】図２の４−４線断面図
【符号の説明】
５ エクステンションケース
２６ 排気管
２６１ ブリージング孔
３５ 排気膨張室
３６ 遮蔽部材
Ｅ エンジン
Claims (1)
- エクステンションケース（５）の上方に配置したエンジン（Ｅ）から下方に延びる排気管（２６）の下端をエクステンションケース（５）内に形成した排気膨張室（３５）に開口させるとともに、冷却水ポンプ（３１）により供給される水飛沫により冷却される排気管（２６）の上部にブリージング孔（２６1 ）を形成し、このブリージング孔（２６1 ）の外側を前記排気管（２６）に固着される遮蔽部材（３６）で覆った船外機における排気管構造。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP33938595A JP3547876B2 (ja) | 1994-12-26 | 1995-12-26 | 船外機における排気管構造 |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6-323072 | 1994-12-26 | ||
| JP32307294 | 1994-12-26 | ||
| JP33938595A JP3547876B2 (ja) | 1994-12-26 | 1995-12-26 | 船外機における排気管構造 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08230783A JPH08230783A (ja) | 1996-09-10 |
| JP3547876B2 true JP3547876B2 (ja) | 2004-07-28 |
Family
ID=26571047
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP33938595A Expired - Lifetime JP3547876B2 (ja) | 1994-12-26 | 1995-12-26 | 船外機における排気管構造 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3547876B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002303135A (ja) | 2001-04-09 | 2002-10-18 | Sanshin Ind Co Ltd | 船外機の排気管用冷却装置 |
-
1995
- 1995-12-26 JP JP33938595A patent/JP3547876B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH08230783A (ja) | 1996-09-10 |
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Legal Events
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