JP3546792B2 - シリンダヘッド冷却構造およびその製造方法 - Google Patents

シリンダヘッド冷却構造およびその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジン(たとえば、自動車用エンジン)のシリンダヘッドの冷却構造とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
実開平02−28345号公報は、中子全体を中空石英パイプから構成し該中子をキャビティに配置しキャビティに溶湯を注湯して中子を鋳物に鋳込みパイプを製品の一部として使用すること、および、鋳造後中子内のスペースを冷却水通路等として利用できることを開示している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来のパイプ中子には、つぎの問題がある。
砂中子に中空パイプを埋め込むというものではないので、砂中子により形成されるシリンダヘッドウォータジャケット通水路内に、ウォータジャケット通水路とは別の、パイプからなる独立冷却水通路を形成する場合には、開示技術を利用することはできない。
また、石英パイプからなるので、複雑な構造や穴穿設構造を採ることができず、複雑な構造を有するエンジン燃焼室まわりの冷却や燃焼室まわりのスポット冷却に、開示技術を利用することはできない。
本発明の目的は、エンジンシリンダヘッド、とくに燃焼室まわりを効果的に冷却することができるシリンダヘッド冷却構造とその製造方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明はつぎの通りである。
ウォータジャケット形成用中子により形成されたウォータジャケット通水路と、該ウォータジャケット通水路と独立に通水可能であるように形成された独立冷却水通路と、を備えたシリンダヘッド冷却構造であって、前記独立冷却水通路は気筒配列方向に延び、気筒を隔てて複数配列されているシリンダヘッド冷却構造。
) 複数配列された前記独立冷却水通路は気筒配列方向の端部が互いに接続されてU字状とされている()記載のシリンダヘッド冷却構造。
) 複数配列された前記独立冷却水通路は各々別個に給水され、エンジンエキゾースト側に配置される独立冷却水通路はエンジンインテーク側に配置される独立冷却水通路よりも通水量が大に設定される()記載のシリンダヘッド冷却構造。
) 前記複数の独立冷却水通路の少なくとも一部は、燃焼室に沿って配設されている()または()記載のシリンダヘッド冷却構造。
) 前記複数の独立冷却水通路の少なくとも一部は、燃焼室に向けて冷却水を吐出する吐出口が穿設されている()または()記載のシリンダヘッド冷却構造。
) 前記複数の独立冷却水通路の吐出口は、エンジンエキゾースト側の方がエンジンインテーク側より開口面積が大とされている()記載のシリンダヘッド冷却構造。
前記独立冷却水通路に該独立冷却水通路に水量制御可能に給水するポンプが接続されており、前記独立冷却水通路への通水は前記ウォータジャケット通水路を流れるウォータジャケット冷却水とは独立して制御され、前記独立冷却水通路への通水量がウォータジャケット冷却水温の高低により変化される()記載のシリンダヘッド冷却構造。
) 崩壊性のあるウォータジャケット形成用中子に独立冷却水通路形成用のパイプの一部を埋め込んでおき、該パイプに冷媒を流しながらキャビティに溶湯を注湯しシリンダヘッドを鋳造し、ウォータジャケット通水路と該ウォータジャケット通水路と独立な独立冷却水通路とを形成するシリンダヘッド冷却構造の製造方法。
) 前記パイプのうちウォータジャケット形成用中子に埋め込まれていない部分をキャビティに露出させておき、該部分をキャビティに注湯した時に鋳物で鋳ぐるむことにより前記パイプをシリンダヘッド鋳物で固定する()記載のシリンダヘッド冷却構造の製造方法。
10) 前記パイプのうちウォータジャケット形成用中子に埋め込まれる部分に埋め込み前に穴を穿設しておき、鋳造中はパイプ内を流れる冷媒に中子を接触させて中子の冷却を促進させる開口として用い、鋳造後中子除去後はパイプ内を流れる独立冷却水を吐出させる吐出口として用いる()記載のシリンダヘッド冷却構造の製造方法。
【0005】
上記(1)のシリンダヘッド冷却構造では、ウォータジャケット通水路と、独立冷却水通路と、を備えており、従来のウォータジャケット通水路のみの場合には十分な冷却ができなかった部位を独立冷却水通路により冷却することにより、シリンダヘッド、とくに燃焼室まわりを効果的に精密冷却することができる
記()のシリンダヘッド冷却構造では、独立冷却水通路が気筒配列方向に延び気筒を隔てて複数配列されているので、エキゾースト側とインテーク側をそれぞれ最適に冷却することができ、とくに冷却したいエキゾースト側を効果的に冷却することができる。
上記()のシリンダヘッド冷却構造では、複数配列された独立冷却水通路が気筒配列方向の端部で互いに接続されてU字状とされているので、エキゾースト側とインテーク側とで給水・制御機構を共通にすることができ、別個の場合に比べて単純化できる。
上記()のシリンダヘッド冷却構造では、エンジンエキゾースト側に配置される独立冷却水通路はエンジンインテーク側に配置される独立冷却水通路よりも通水量が大に設定されるので、冷却したいエキゾースト側を効果的に冷却することができる。
上記()のシリンダヘッド冷却構造では、独立冷却水通路の少なくとも一部は、燃焼室に沿って配設されているので、とくに冷却したい燃焼室まわりを効果的に冷却することができる。
上記()のシリンダヘッド冷却構造では、独立冷却水通路の少なくとも一部には、燃焼室に向けて冷却水を吐出する吐出口が穿設されているので、吐出口近傍を局部精密冷却することができる。
上記()のシリンダヘッド冷却構造では、複数の独立冷却水通路の吐出口は、エンジンエキゾースト側の方がエンジンインテーク側より開口面積が大とされているので、冷却したいエキゾースト側を効果的に冷却することができる。
上記()のシリンダヘッド冷却構造では、独立冷却水通路への通水はウォータジャケット通水路を流れるウォータジャケット冷却水とは独立して制御されるので、ウォータジャケット通水路のみの場合には効果的な冷却ができなかった部位を独立冷却水通路により効果的に冷却することができる。
上記()のシリンダヘッド冷却構造では、独立冷却水通路への通水量がウォータジャケット冷却水温の高低により変化されるので、暖機時には独立冷却水通路への通水量を低下させて速やかな暖機をはかり、暖機後には独立冷却水通路への通水量を上げて効果的な冷却をはかることができる
記()のシリンダヘッド冷却構造の製造方法では、崩壊性のあるウォータジャケット形成用中子に独立冷却水通路形成用のパイプの一部を埋め込んでおき、シリンダヘッドを鋳造するので、ウォータジャケット通水路と該ウォータジャケット通水路と独立な独立冷却水通路とを同時に形成することができる。また、パイプに冷媒を流しながらキャビティに溶湯を注湯しシリンダヘッドを鋳造するので、ウォータジャケット形成用中子を冷却でき、溶湯の凝固時間を短縮でき、生産性を向上できる。
上記()のシリンダヘッド冷却構造の製造方法では、パイプのうちウォータジャケット形成用中子に埋め込まれていない部分をキャビティに露出させておくので、パイプをシリンダヘッド鋳物で固定することができる。
上記(10)のシリンダヘッド冷却構造の製造方法では、パイプのうちウォータジャケット形成用中子に埋め込まれる部分に埋め込み前に穴を穿設しておくので、穴を、鋳造中はパイプ内を流れる冷媒に中子を接触させて中子の冷却を促進させる開口として用いることができ、鋳造後中子除去後はパイプ内を流れる独立冷却水を吐出させる吐出口として用いることができる。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明実施例のシリンダヘッドの冷却構造とその製造方法を図1〜図14を参照して説明する。
図1、図5、図13に示すように、シリンダヘッド10は、吸・排気ポート11、12と、ウォータジャケット13と、独立冷却水通路20と、点火プラグ穴14と、オイル溜め16と、燃焼室17と、を有する。
本発明実施例のシリンダヘッド10の冷却構造は、崩壊性のあるウォータジャケット形成用中子(たとえば、砂中子)30により形成されたウォータジャケット通水路(以下、単にウォータジャケットともいう)13と、該ウォータジャケット通水路13と独立に通水可能であるように形成された独立冷却水通路20と、を備えている。
また、吸気ポート11は吸気ポート中子31により形成され、排気ポート12は排気ポート中子32により形成され、オイル溜め16はオイル溜め中子33により形成される。点火プラグ穴14と燃焼室17は金型により形成される。
【0007】
独立冷却水通路20は、パイプ21内に形成された通路からなる。パイプ21は一部でシリンダヘッド鋳物に埋め込み固定され他の一部でウォータジャケット通水路13内に位置する。パイプ21は、金属製であり、たとえばスチール製であってもよいし、または熱伝導性を良くするために、銅製またはアルミ製であってもよい。
【0008】
図1または図4に示すように、独立冷却水通路20は屈曲しながらあるいは直線状に気筒配列方向に延び、たとえば気筒を隔てて(気筒を隔てないものがあってもよい)、複数配列されている。たとえば、図1の例では、独立冷却水通路20はインテーク側に1列、エキゾースト側に1列、計2列設けられており、図4の例ではインテーク側に1列、エキゾースト側に1列、点火プラグ近傍に1列、計3列設けられている。
【0009】
図1の例では、複数配列された独立冷却水通路20は気筒配列方向の端部が互いに接続されてU字状とされている。この場合、U字状独立冷却水通路20の終端は閉塞されている。
図4の例では、複数配列された独立冷却水通路20は各々別個に給水され、エンジンエキゾースト側に配置される独立冷却水通路は、抵抗小、内径大とされることにより、エンジンインテーク側に配置される独立冷却水通路よりも通水量が大に設定される。
【0010】
複数の独立冷却水通路20の少なくとも一部は、燃焼室17に沿って配設されている。図1または図4の例において、エキゾースト側に配設された独立冷却水通路20は各気筒に沿って湾曲しており、また排気ポート間にも入り込むように湾曲している。これは特に高温となりやすい排気ポートおよび排気ポート間部位を効果的に冷却するためである。
【0011】
複数の独立冷却水通路20の少なくとも一部には、燃焼室17に向けて冷却水を吐出する吐出口22が穿設されている。
複数の独立冷却水通路20の吐出口22は、図2、図3に示すように、エンジンエキゾースト側の方がエンジンインテーク側より開口面積が大とされている。たとえば、パイプ内径が5mm、エキゾースト側の吐出口径Dexが2mm、インテーク側の吐出径Dinが1mmに設定されている。また、望ましくは、図2、図3に示すように、インテーク側では吐出口22は下方に向けられており、エキゾースト側では吐出口22は横方に排気ポート間部位方向に向けられている。これは特に高温となりやすい排気ポートおよび排気ポート間部位を効果的に冷却するためである。
【0012】
図1に示すように、独立冷却水通路20には、該独立冷却水通路20に水量制御可能に給水するポンプ23が接続されている。ポンプ23の最大流量はたとえば50×10cm/minである。独立冷却水通路20への通水はウォータジャケット13を流れるウォータジャケット冷却水とは独立して制御される。
【0013】
独立冷却水通路20の通水量の制御は図6〜図10のように行われる。
図2のa点、図3のb点に熱電対を設置しておき、燃焼室壁温を測定する。また、ポンプ23の出力を図6で決まる係数の積、すなわち、ウォータジャケット水温で決まる係数▲1▼と、エンジン回転数で決まる係数▲2▼と、燃焼室壁温で決まる係数▲3▼の積(ポンプ流量係数)で制御する。係数▲1▼は、図7に示すように、ある水温(たとえば、80℃)以下の時は0、ある水温を越えると100%とする。係数▲2▼は、図8に示すように、エンジン負荷(たとえば、エンジン回転数)の増大に比例して大となるようにする。係数▲3▼は、図9に示すように、燃焼室壁温が高くなるに比例して大となるようにする。
【0014】
図10はポンプの制御フローチャートを示す。制御をSでスタートし、ステップ101でウォータジャケット水温Twをチェックする。具体的にはステップ102で水温Twがある水温(たとえば、80℃)を越えているか否かを判定する。ある水温以下ならスタートに戻り、ある水温を越えているならステップ103に進む。ステップ103では、図1のサーモバルブ24が開となるのを確認する。ついで、ステップ104で燃焼室壁温Tnのチェックを行う。ここで、Tnは、図2のa点または図3のb点に設置した熱電対温度の高い方の検出温度とする。ついで、ステップ105に進み、エンジン回転数Rmax(rpm)を決定する。ここで、エンジン回転数Rmaxの算出は過去1分間の最高回転数を記憶しておき、その値とする。ついで、ステップ106に進み、ポンプ出力P(%)を次式により算出する。
P=(180−Tn)/180×(300−Rmax)/3000
ついで、ステップ107に進み、ポンプ出力P%で送水駆動し、ステップ108で待機タイマーを起動して1分間駆動し、再びスタートに戻り、上記サイクルを繰り返す。これによって、図6に示した係数でポンプ流量制御を実行できる。
これにより、図11、図12に示すように、図2、図3のa点温度、b点温度が、独立冷却水通路20が無い場合に比べて約10℃低下し、効果的な冷却が可能になる。
【0015】
本発明実施例のシリンダヘッド冷却構造の製造方法では、崩壊性のあるウォータジャケット形成用中子(たとえば、砂中子)30に独立冷却水通路形成用のパイプ21の一部を埋め込んでおく。そして、パイプ21に冷媒(たとえば、エア、または水等)を流しながらキャビティに溶湯(たとえば、アルミ溶湯)を注湯してシリンダヘッドを鋳造し、ウォータジャケット通水路13と、ウォータジャケット通水路13と独立な独立冷却水通路20とを形成する。パイプ21の埋め込みにより砂中子を補強でき、従来より砂中子の形状を自由に選定できる。これにより、ウォータジャケット形状の自由度があがりエンジンの冷却性を向上できる。
【0016】
鋳造では、パイプ21のうちウォータジャケット形成用中子30に埋め込まれていない部分をキャビティに露出させておき、該部分をキャビティに注湯した時に凝固した鋳物で鋳ぐるむことによりパイプ21をシリンダヘッド鋳物で固定する。この固定によって、パイプ21がウォータジャケット13を流れる冷却水にさらされても振動せず、耐久性が確保される。
【0017】
ただし、パイプ21に吐出口22を設ける場合は、ウォータジャケット形成用中子30中に埋め込まれる部分に形成するようにする。吐出口22はパイプ21がウォータジャケット形成用中子に埋め込み前に穿設しておく。吐出口22の穴は、鋳造中はパイプ21内を流れる冷媒(エア、水等)に中子30を接触させて中子30の冷却を促進させる開口として用い、鋳造後中子除去後はパイプ21内を流れる独立冷却水を吐出させる吐出口22として用いる。鋳造中に、パイプ21内を流れる冷媒(エア、水等)に中子30を接触させて中子30の冷却することにより、指向性凝固(図13)が可能になり、溶湯の凝固速度が上がり(図14)、鋳造サイクルが短縮化され、生産性の向上がはかられるとともに、溶湯のうち中子30に接触する部分のアルミ組織の品質アップ(微細化)がはかられる。ただし、図14において、横軸のa、b、・・・・、gは、図13の部位a、b、・・・・、gに対応する。図13、図14において、独立冷却水通路20に近い部位d、e、f近傍に独立冷却水通路20の冷却による影響があらわれ、溶湯の凝固時間が短縮されていることを見ることができる。
【0018】
【発明の効果】
請求項1のシリンダヘッド冷却構造によれば、ウォータジャケット通水路と、独立冷却水通路と、を備えているので、従来のウォータジャケット通水路のみの場合には十分な冷却ができなかった部位を独立冷却水通路により冷却することにより、シリンダヘッド、とくに燃焼室まわりを効果的に精密冷却することができる
求項のシリンダヘッド冷却構造によれば、独立冷却水通路が気筒配列方向に延び気筒を隔てて複数配列されているので、エキゾースト側とインテーク側をそれぞれ最適に冷却することができ、とくに冷却したいエキゾースト側を効果的に冷却することができる。
請求項のシリンダヘッド冷却構造によれば、複数配列された独立冷却水通路が気筒配列方向の端部で互いに接続されてU字状とされているので、エキゾースト側とインテーク側とで給水・制御機構を共通にすることができ、別個の場合に比べて単純化できる。
請求項のシリンダヘッド冷却構造によれば、エンジンエキゾースト側に配置される独立冷却水通路がエンジンインテーク側に配置される独立冷却水通路よりも通水量が大に設定されるので、冷却したいエキゾースト側を効果的に冷却することができる。
請求項のシリンダヘッド冷却構造によれば、独立冷却水通路の少なくとも一部は、燃焼室に沿って配設されているので、とくに冷却したい燃焼室まわりを効果的に冷却することができる。
請求項のシリンダヘッド冷却構造によれば、独立冷却水通路の少なくとも一部には、燃焼室に向けて冷却水を吐出する吐出口が穿設されているので、吐出口近傍を局部精密冷却することができる。
請求項6のシリンダヘッド冷却構造によれば、複数の独立冷却水通路の吐出口が、エンジンエキゾスト側の方がエンジンインテーク側より開口面積が大とされているので、冷却したいエキゾースト側を効果的に冷却することができる。
請求項のシリンダヘッド冷却構造によれば、独立冷却水通路への通水がウォータジャケット通水路を流れるウォータジャケット冷却水とは独立して制御されるので、ウォータジャケット通水路のみの場合には効果的な冷却ができなかった部位を独立冷却水通路により効果的に冷却することができる。
請求項のシリンダヘッド冷却構造によれば、独立冷却水通路への通水量がウォータジャケット冷却水温の高低により変化されるので、暖機時には独立冷却水通路への通水量を低下させて速やかな機機をはかり、暖機後には独立冷却水通路への通水量を上げて効果的な冷却をはかることができる
求項のシリンダヘッド冷却構造によれば、ウォータジャケット形成用中子に独立冷却水通路形成用のパイプの一部を埋め込んでおき、シリンダヘッドを鋳造するので、ウォータジャケット通水路と該ウォータジャケット通水路と独立な独立冷却水通路とを同時に形成することができる。また、パイプに冷媒を流しながらキャビティに溶湯を注湯しシリンダヘッドを鋳造するので、ウォータジャケット形成用中子を冷却でき、溶湯の凝固時間を短縮でき、生産性を向上できる。
請求項のシリンダヘッド冷却構造によれば、パイプのうちウォータジャケット形成用中子に埋め込まれていない部分をキャビティに露出させておくので、パイプをシリンダヘッド鋳物で固定することができる。
請求項10のシリンダヘッド冷却構造によれば、パイプのうちウォータジャケット形成用中子に埋め込まれる部分に埋め込み前に穴を穿設しておくので、穴を、鋳造中はパイプ内を流れる冷媒に中子を接触させて中子の冷却を促進させる開口として用いることができ、鋳造後中子除去後はパイプ内を流れる独立冷却水を吐出させる吐出口として用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例のシリンダヘッド冷却構造の、シリンダヘッド下面から約30mm上の水平断面での断面図である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】図1のB−B断面図である。
【図4】本発明のもう一つの実施例のシリンダヘッド冷却構造の、シリンダヘッド下面から約30mm上の水平断面での断面図である。
【図5】図1のシリンダヘッド冷却構造の、燃焼室中央の垂直断面での断面図である。
【図6】本発明実施例のシリンダヘッド冷却構造における独立冷却水ポンプ流量係数の決定用ブロック図である。
【図7】図6におけるウォータジャケット水温による係数▲1▼決定用グラフである。
【図8】図6におけるエンジン回転数による係数▲2▼決定用グラフである。
【図9】図6における燃焼室温度による係数▲3▼決定用グラフである。
【図10】本発明実施例のシリンダヘッド冷却構造における独立冷却水ポンプ流量制御フローチャートである。
【図11】独立冷却水通路の有無による、図1のA−A断面での、冷却比較図である。
【図12】独立冷却水通路の有無による、図1のB−B断面での、冷却比較図である。
【図13】中子配置と溶湯充填図を示す、燃焼室中央の垂直断面図である。
【図14】図13におけるキャビティ各部位での凝固時間の、従来と本発明との差を示すグラフである。
【符号の説明】
10 シリンダヘッド
11、12 吸・排気ポート
13 ウォータジャケット通水路
14 点火プラグ穴
16 オイル溜め
17 燃焼室
20 独立冷却水通路
21 パイプ
22 吐出口
23 ポンプ
24 サーモバルブ
30 ウォータジャケット形成用中子
31 吸気ポート中子
32 排気ポート中子
33 オイル溜め中子

Claims (10)

  1. ウォータジャケット形成用中子により形成されたウォータジャケット通水路と、該ウォータジャケット通水路と独立に通水可能であるように形成された独立冷却水通路と、を備えたシリンダヘッド冷却構造であって、前記独立冷却水通路は気筒配列方向に延び、気筒を隔てて複数配列されているシリンダヘッド冷却構造。
  2. 複数配列された前記独立冷却水通路は気筒配列方向の端部が互いに接続されてU字状とされている請求項記載のシリンダヘッド冷却構造。
  3. 複数配列された前記独立冷却水通路は各々別個に給水され、エンジンエキゾースト側に配置される独立冷却水通路はエンジンインテーク側に配置される独立冷却水通路よりも通水量が大に設定される請求項記載のシリンダヘッド冷却構造。
  4. 前記複数の独立冷却水通路の少なくとも一部は、燃焼室に沿って配設されている請求項または請求項記載のシリンダヘッド冷却構造。
  5. 前記複数の独立冷却水通路の少なくとも一部は、燃焼室に向けて冷却水を吐出する吐出口が穿設されている請求項または請求項記載のシリンダヘッド冷却構造。
  6. 前記複数の独立冷却水通路の吐出口は、エンジンエキゾースト側の方がエンジンインテーク側より開口面積が大とされている請求項記載のシリンダヘッド冷却構造。
  7. 前記独立冷却水通路に該独立冷却水通路に水量制御可能に給水するポンプが接続されており、前記独立冷却水通路への通水は前記ウォータジャケット通水路を流れるウォータジャケット冷却水とは独立して制御され、前記独立冷却水通路への通水量がウォータジャケット冷却水温の高低により変化される請求項記載のシリンダヘッド冷却構造。
  8. 崩壊性のあるウォータジャケット形成用中子に独立冷却水通路形成用のパイプの一部を埋め込んでおき、該パイプに冷媒を流しながらキャビティに溶湯を注湯しシリンダヘッドを鋳造し、ウォータジャケット通水路と該ウォータジャケット通水路と独立な独立冷却水通路とを形成するシリンダヘッド冷却構造の製造方法。
  9. 前記パイプのうちウォータジャケット形成用中子に埋め込まれていない部分をキャビティに露出させておき、該部分をキャビティに注湯した時に鋳物で鋳ぐるむことにより前記パイプをシリンダヘッド鋳物で固定する請求項記載のシリンダヘッド冷却構造の製造方法。
  10. 前記パイプのうちウォータジャケット形成用中子に埋め込まれる部分に埋め込み前に穴を穿設しておき、鋳造中はパイプ内を流れる冷媒に中子を接触させて中子の冷却を促進させる開口として用い、鋳造後中子除去後はパイプ内を流れる独立冷却水を吐出させる吐出口として用いる請求項記載のシリンダヘッド冷却構造の製造方法。
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