JP3545375B2 - セル転送方法及びセル転送システム - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、音声またはファクシミリ信号等を伝送する際に使用する、個別線信号方式あるいは共通線信号方式のシグナリング情報を、ATMネットワークを介して伝送するセル転送方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図32は、例えば特開平5−260160に示される、従来の個別線信号方式のシグナリング情報をセル転送するATM多重化装置の構成を示す図である。
図において、1は端末回線からの個別線信号方式のシグナリング情報を抽出してセル化するシグナリング処理部、2は端末回線からの音声データをセルに組み立てる音声セル組立処理部、3はシグナリング処理部1および音声セル組立処理部2からのセルを多重化してATM網側回線に送出する多重化部である。
図33は、シグナリングセルの転送シーケンスを示した図である。図において、16は個別線信号方式のシグナリング情報を転送するために用いるシグナリングセルである。
【0003】
次に上記構成の装置のセル転送動作について説明する。
音声セル組立処理部2は端末回線からの音声データを一定周期ごとにセルに組立て、多重化部3に送信する。一方、シグナリング処理部1は端末回線からの個別線信号方式のシグナリング情報を抽出し、セル化して多重化部3に送信する。多重化部3ではシグナリング処理部1および音声セル組立処理部2からのセルを多重化してATM網側回線に送出する。
次に、シグナリング処理部1におけるシグナリングセルの転送方法を図33を用いて説明する。
端末回線からの個別線信号の状態がオンフックからオフフック(個別線の信号線の状態値が1→0)へ変化したことを検出した時点で、オフフックセル16g−1を送出する。オフフック状態遷移後、一定時間周期Tごとのダイヤル情報をまとめて、ダイヤル情報セル16h−1を送出する。図33では、一定時間周期T、例えば500msないし1sec内にダイヤル”5”およびダイヤル”3”が存在するため、ダイヤル”5”と”3”を示す情報をダイヤル情報セル16h−1に設定する。受信側ではこの情報からダイヤルパルス”5”と”3”を再生する。
その後、オフフックからオンフック(個別線の信号線の状態値が0→1)への変化点検出時に、オンフックセル16j−1を送出する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このように従来のセル転送方法では、ATM網上における障害発生時に端末側に対して障害発生を通知する手段がないという課題があった。
【0005】
本発明に係るセル転送方法は、ATM網上における障害発生時に端末側に対して障害発生を通知するセル転送方法を得ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明に係るセル転送方法は、
ATM網の他のノードからバーチャルチャネルに対する警報情報であるOAM(Operation And Maintenance)セルにAIS(Alarm Indication Signal)コードのあるセルを受信すると、隣接ノードにFERF(Far End Receive Failure)コードのあるOAMセルを送信するステップと、
上記AISコード記載のセルまたはFERFコード記載セル受信により、各端末チャネルのシグナリングビット設定レジスタに「通話中」を示す値を設定し、送出を止めるステップ、とを備えた。
【0007】
また更に、ATM網からバーチャルチャネルに対する警報情報である種別フィールドにAISコードまたはFERFコードが記載されたOAMセルを受信すると、上記バーチャルチャネルに多重化されるチャネルに対して端末方向に共通線方式による初期設定メッセージを送信するステップと、
端末から上記共通線信号方式による切断メッセージ以外の応答メッセージを受信した場合、解放完了メッセージを端末に送信し、網へは無応答とするステップと、を備えた。
【0008】
この発明に係るセル転送システムは、
ATM網の他のノードからバーチャルチャネルに対する警報情報であるOAM(Operation And Maintenance)セル情報にAIS(Alarm Indication Signal)コードのあるセルを受信すると、隣接ノードにFERF(Far End Receive Failure)コードのあるOAMセルを送信し、
上記AISコード記載のセルまたはFERFコード記載セル受信により、各端末チャネルのシグナリングビット設定レジスタに「通話中」を示す値を設定し、端末からのダイヤリング送出を止めるシグナリング処理部、を備えた。
【0009】
【実施例】
実施例1.
以下、本発明の実施例1のセル転送方式について説明する。
図1は本実施例のATM多重化装置のブロック図である。図において、1から3は従来例と同じである。4はATM網側回線から受信した音声セルとシグナリングセルを分離する分離部である。5は分離部4からの音声セルを分解して端末回線に送出する音声セル分解処理部である。
図2は端末回線に時分割多重されている、個別線信号方式のシグナリング情報(シグナリングビット)の転送フォーマットを示す図である。図2(b)は後に説明する端末側チャネルと対応するシグナリングビットと、マルチフレーム中の各フレームに格納される位置との対応を示している。即ち、第2から第7フレームの各タイムスロット番号0の4〜8の位置に格納される。
図3はシグナリング処理部2のブロック図である。
図において、6は端末回線から、その端末回線に多重化されている複数チャネルのシグナリング情報を抽出するシグナリングビット抽出回路、7はシグナリングビット抽出回路6から受け取った複数チャネルのシグナリングビットを保持し格納するシグナリングビット表示レジスタ、8は端末回線に多重化されているチャネルのシグナリングビットをシグナリングビット表示レジスタ7に全て格納完了した際に、割り込みタイミングを発生させる割り込みタイミング生成回路である。9はシグナリングセルの組立および分解を行うCPU、10はCPU9がシグナリングセルの組立および分解に用いるワークRAM、11はシグナリングセルを多重化部3を介してATM網側回線に送出するために用いる送信回路、12は分離部4経由でATM網側回線からのシグナリングセルを受信する受信回路である。13は割り込みタイミング生成回路8と受信回路12からの割り込み信号を調停し、CPU9に通知する割り込み制御回路、14はATM網側回線から受信したセルに含まれる複数チャネルのシグナリングビットを設定するシグナリングビット設定レジスタ、15はシグナリングビット設定レジスタ14に設定されたシグナリングビットを端末回線に送出するシグナリングビット送信回路である。
【0010】
図4は本実施例にて用いるシグナリングセルのフォーマットを示す図である。図において、16はシグナリングセルであり、セル中にある161はATMレイヤヘッダ、162は音声セルとシグナリングセルの識別を示す種別フィールド、163は個別線信号方式のシグナリングビットを格納する信号値フィールド、164は時間情報を格納するタイムスタンプフィールド、165は種別フィールド162、信号値フィールド163、タイムスタンプフィールド164を含むシグナリング情報フィールドの誤り検出コードを格納する誤り検出コードフィールドである。
図5は本実施例におけるシグナリングセル転送シーケンスを示す図である。
【0011】
本装置の基本となるハードウェア構成は汎用形式なのでほとんど変わらないが動作フローが特にシグナリング処理部のそれが以下のように異なる。
次に動作について説明する。
端末回線からの音声データを音声セル組立処理部1が音声セルに組立て、シグナリング処理部2は端末回線からシグナリングを抽出してシグナリングセルに組立て、それぞれのセルを多重化部3で多重化してATM網側回線に送出する。
また、ATM網側回線から受信した音声セルとシグナリングセルを分離部4で分離し、音声セルを音声セル分解処理部5に、シグナリングセルをシグナリング処理部2に転送し、それぞれの処理部はセルを分解し、端末回線に送出する。
以上がATM多重化装置の通常時の概略動作である。
【0012】
次にシグナリング処理部2の動作を説明する。
シグナリング処理部2のシグナリングビット受信回路6は端末回線から、図2に示すように時分割多重されたフレームのタイムスロット0を用いて転送される個別線信号方式のシグナリングビットA1〜A30を抽出し、シグナリングビット表示レジスタ7に転送する。シグナリングビット表示レジスタ7は、シグナリングビットA1〜A30を全て格納完了した時点で、割り込みタイミング生成回路8に格納完了を通知する。割り込みタイミング生成回路8は割り込み制御回路13を介してCPU9に割り込みを通知する。CPU9は、シグナリングビット表示レジスタ7からシグナリングビットA1〜A30を読みとり、各チャネルごとにシグナリングビットの状態遷移を監視し、変化点を検出した時点で、ワークRAM10上でチャネルごとにシグナリングセル16を組立て、送信回路11に設定する。
送信回路11はシグナリングセル16が設定されると、そのセル16を多重化部3に送出する。その結果、ATM網側回線にシグナリングセル16が送出される。このように本実施例では、端末回線側の図5(a)に示すように信号線の状態変化に応じて直ちにセルが生成、送出される。
【0013】
一方、シグナリングセル16を受信した受信回路12は、割り込み制御回路13を介してCPU9に受信割り込みを通知する。CPU9は受信回路12からシグナリングセル16を読み出し、ワークRAM10上でチャネルごとにシグナリングセル16を分解し、その中に含まれるシグナリングビットを抽出してシグナリングビット設定レジスタ14のチャネル対応に設けられたフィールドの該当チャネルのフィールドに設定する。シグナリングビット送信回路15はシグナリングビット設定レジスタ14から一定周期ごとに、設定されているシグナリングビットA1〜A30の値を読みとり、端末回線のタイムスロット0に、図2に示すフォーマットに従って上記シグナリングビットを設定していく。
【0014】
次に図4および5を用いて、シグナリングセル16の転送方法について説明する。図5(a)は、送信側において、端末回線から受けた個別線信号方式のシグナリングの値の変化のシーケンスを示しており、図5(b)はその変化に基づいたシグナリングセル16の送信シーケンスを示している。図5(c)は、受信側で受信したシグナリングセル16のシーケンスを示し、図5(d)は個別線信号方式のシグナリングを端末回線に送出する一連の動作を示している。
送信側で、図示の例では最初のシグナリングの変化点Aが、図示していない前のシグナリングの変化点からの経過時間Tが一定時間(例えば2秒)以上であるため、変化点A検出時に送信するシグナリングセル16−1(以降、セル16の送出の順に16−1、16−2等と表示し、他のセルについても同様の記述をする)のタイムスタンプフィールド164に0を設定し、信号値フィールド163に変化後の値1を、種別にシグナリングセルを示す値をそれぞれ設定し、誤り検出コードを計算して誤り検出コードフィールド165に設定して送信する。
引き続くシグナリングの変化点は前の変化点からの経過時間が一定値以下であるため、シグナリングセル16−2〜16−4のタイムスタンプフィールド164には、前のシグナリングの変化点からの経過時間、それぞれ、67、33、67を設定し、変化後のシグナリングの値、それぞれ0、1、0を信号値フィールド163に設定して送信する。
また、シグナリングセル16−5のタイムスタンプフィールド164には、前のシグナリングの変化点Dからの経過時間Tが一定値以上のため0を、シグナリングセル16−6のタイムスタンプフィールド164には67を設定し、信号値フィールド163には、それぞれ1、0を設定する。
【0015】
受信側では、対応して以下の動作となる。即ち、シグナリングセル16のタイムスタンプフィールド164の値が0の時、セル受信からゆらぎ吸収固定遅延経過してから、該当シグナリングセル16の信号値フィールド163の値をシグナリングビット設定レジスタ14に設定する。また、それ以外の値の時には、前のシグナリングセル16の信号値フィールド163の値をシグナリングビット設定レジスタ14に設定後、該当シグナリングセル16のタイムスタンプフィールド164の時間経過してから、信号値フィールド163の値をシグナリングビット設定レジスタ14に設定する。
即ち、シグナリングセル16−1および16−5のタイムスタンプフィールド164の値が0であり、前記セル受信時点からゆらぎ吸収固定遅延経過してから、前記セルに含まれる信号値フィールド163の値1をシグナリングビット設定レジスタ14に設定する。また、シグナリングセル16−2〜16−4については、前のシグナリングセル16の信号値フィールド163の値をシグナリングビット設定レジスタ14に設定後から、タイムスタンプフィールド164の値、それぞれ67、33、67mS経過してからシグナリングビット設定レジスタ14に、それぞれの信号値フィールド163の値、0、1、0を設定する。シグナリングセル16−6の信号値フィールド163の値については、シグナリングセル16−5の信号値フィールド163の値をシグナリングビット設定レジスタ14に設定後から、シグナリングセル16−6のタイムスタンプフィールド164の値、67mS経過後に同レジスタ14に設定する。
なお、セルの回線への送出時間は、回線速度155Mbit/sの時、2.7μSであり、仮に全端末が同時にダイヤルパルスを送出する場合でも、セル送出に要する時間は30×2.7=81μSあればよく、ダイヤルパルスの最小間隔33mSに比べて極めて小さいので、セルが滞留することはない。また、本実施例では、信号が変化した時点でそれを受信側に通知するので、従来例に比べ、セル化に伴う遅延は大幅に短縮される。
【0016】
実施例2.
セルの送出は少し遅れるが、発明の特徴を生かし、更にセル数を減らした例を説明する。
以下、本発明の実施例2のセル転送方法について説明する。
本実施例の装置構成等は実施例1と同じである。複数の変化点情報を1セルに格納したことが異なる。
図6は本実施例に用いるシグナリングセル16のフォーマットを示す図であり、166はシグナリングセル16のシグナリング情報フィールドの有効長を示すレングスフィールドである。
図7は本実施例におけるシグナリングセル転送シーケンスを示す図であり、図において1つのシグナリングセル16にシグナリングの変化点情報を2組まで格納する例を示している。
【0017】
次に動作について説明する。
シグナリングセル16の組立および受信時の処理を除いて、シグナリング処理部2の動作は実施例1と同じである。また、シグナリングセル16は、図6に示すように、種別フィールド162、信号値フィールド163、タイムスタンプフィールド164および誤り検出コードフィールド165を1つの組として、複数組格納する。
図7において、送信側のシグナリングの値が1から0に変化した時点Aで、シグナリングセル16−1を組み立てる。本実施例では2つの変化点情報まで1つのシグナリングセル16に格納するので、次の変化点発生を一定時間(例えば100mS)待ち合わせる。しかし、100mS経過しても次の変化点が発生しないので、その時点でシグナリングセル16−1を送信する。この時、シグナリングセル16−1には、種別フィールド162−1、信号値フィールド163−1、タイムスタンプフィールド164−1および誤り検出コードフィールド165−1のみを設定し、レングスフィールド166に変化点情報1組分の長さ4バイトを設定する。
なお、タイムスタンプフィールド164−1には前の変化点から一定時間以上経過していることを示す値0を設定しておく。
【0018】
また、変化点Bと変化点Cについては、一定時間(100mS)以内にシグナリングが変化しているので、シグナリングセル16−2に、変化点Bと変化点Cの変化点情報をそれぞれ、種別フィールド162−1、信号値フィールド163−1、タイムスタンプフィールド164−1および誤り検出コードフィールド165−1と、種別フィールド162−2、信号値フィールド163−2、タイムスタンプフィールド164−2および誤り検出コードフィールド165−2に設定し、レングスフィールド166に変化点情報2組分の長さ8バイトを設定して送信する。
以降、変化点D〜Gについても同様に変化点情報2組分を、それぞれシグナリングセル16−3、4に格納して送信する。
【0019】
受信側では、シグナリングセル16のレングスフィールド166を読みとり、変化点情報の格納組数を判定する。
シグナリングセル16−1では、変化点情報は1組であり、タイムスタンプフィールド164−1の値が0であるため、セル受信後ゆらぎ吸収固定遅延経過してから、信号値フィールド163−1の値をシグナリングビット設定レジスタ14に設定する。
シグナリングセル16−2、4では、変化点情報は2組であり、最初の変化点情報のタイムスタンプフィールド164−1の値が0であるため、セル受信後ゆらぎ吸収固定遅延経過してから、信号値フィールド163−1の値をシグナリングビット設定レジスタ14に設定し、その後、2番目の変化点情報のタイムスタンプフィールド164−2に示された値である67mS経過後に、信号値フィールド163−2の値をシグナリングビット設定レジスタ14に設定する。
シグナリングセル16−3では、変化点情報は2組であり、最初の変化点情報のタイムスタンプフィールド164−1の値が33であるため、前の変化点Cに対応する値をシグナリングビット設定レジスタ14に設定してから33mS後に、信号値フィールド163−1の値をシグナリングビット設定レジスタ14に設定し、その後、2番目の変化点情報のタイムスタンプフィールド164−2の値67mS経過後に、信号値フィールド163−2の値をシグナリングビット設定レジスタ14に設定する。
このようにして、実施例1と比べると、セル送出のタイミングは100ms遅れるが、送出セル数は半減する。100ms遅れたとしても、従来と比べると大幅に時間は早くなる。
【0020】
実施例3.
オンフック、オフフックによる信号線の状態変化も含めたセル生成の例を説明する。
以下、本発明の実施例3のセル転送方法について説明する。
本実施例以下、実施例7までの装置構成等も実施例1と同じである。
図8は本実施例に用いるシグナリングセル16のうち、信号値の転送に用いるシグナリングセル16セルaのフォーマットを示す図である。
図9は本実施例に用いるシグナリングセル16のうち、ダイヤルパルスの転送に用いるシグナリングセル16bのフォーマットを示す図であり、167は検出したダイヤルパルスの数を表示するパルスカウントフィールドである。なお、本実施例ではシステムで予めダイヤルパルス速度が決まっているとする。
図10は本実施例におけるセル転送シーケンスを示す図である。図10では、ダイヤルパルス速度10ppsの例を示している。
【0021】
次に動作について説明する。
シグナリングセル16の組立および受信時の処理を除いて、シグナリング処理部2の動作は実施例1と同じである。また、シグナリングセル16は、図8、9に示すように、信号値の転送に用いるセル16aとダイヤルパルスの転送に用いるセル16bの2種類から成り、種別フィールド162にそれぞれのセル種別を示すコードを設定する。
図10において、送信側のシグナリングの変化点Aはオフフック(起動状態)への遷移、変化点B〜Gがダイヤルパルス、変化点Hがオンフック(切断状態)への遷移をそれぞれ示している。
変化点A検出時点で、シグナリング処理部2のCPU9はシグナリングセル16a−1の信号値フィールド163に変化後の値0を、種別フィールド162に信号値セルを示すコードを設定して送信する。
同様に、変化点H検出時点では、シグナリングセル16a−2の信号値フィールド163に変化後の値1を、種別フィールド162に信号値セルを示すコードを設定して送信する。
また、変化点Cを検出した時点で、シグナリングセル16b−1のパルスカウントフィールド167に1を、種別フィールド162にダイヤルパルスセルを示すコードを設定して送信する。
同様に、変化点Eを検出した時点ならびに、変化点Gを検出した時点で、それぞれシグナリングセル16b−2、16b−3を送信する。
【0022】
一方、受信側では、シグナリングセル16a−1、16a−2を受信すると直ちに、信号値フィールド163の値をシグナリングビット設定レジスタ14に設定することにより、端末回線にシグナリングの値を送出する。
また、オフフック(起動状態)検出後の最初のダイヤルパルスセルであるシグナリングセル16b−1を受信すると、セル受信時点からゆらぎ吸収固定遅延経過してから、値1を、それから67mS経過後に値0をシグナリングビット設定レジスタ14にそれぞれ設定することにより、ダイヤルパルスを端末回線に送出する。シグナリングセル16b−1のパルスカウントフィールド167の値が1であるため、値1およびその後の値0の設定動作、つまりダイヤルパルスの再生動作は1回のみ行う。
シグナリングセル16b−2を受信すると、前述したシグナリングセル16b−1に対応するダイヤルパルスの再生のために、値0をシグナリングビット設定レジスタ14に設定してから33mS経過後に、値1を、値1を設定してから67mS後に値0をそれぞれシグナリングビット設定レジスタ14に設定する。即ち、システムとしてはダイヤルパルス10ppsが決まっているので、パルス数1とあっても100ms後に次のセルで再び次のパルスが再生できる。
【0023】
この動作により、値1の区間が67mS、値0の区間が33mS継続した後、再び値1の区間が67mSとなり、ダイヤルパルス速度10ppsのダイヤルパルスを、シグナリングセル16b−1、16b−2の受信に対応して再生する。
さらに、シグナリングセル16b−3受信時点は、ダイヤルパルスの最後の変化点を端末回線に送出してからの経過時間Tが一定値より大きいので、シグナリングセル16b−3以降のセルに対してゆらぎを吸収するため、シグナリングセル16b−3受信からゆらぎ吸収固定遅延経過してから、値1をシグナリングビット設定レジスタ14に設定し、それから67mS経過後に値0をシグナリングビット設定レジスタ14に設定する。
なお、シグナリングセル16b−2、16b−3のパルスカウントフィールド167の値が1であるため、ダイヤルパルスの再生動作は1回のみ行う。
受信側での上記一連の動作により、正しく送信側の変化点B〜Gに対応するダイヤルパルスを再生することができる。
【0024】
実施例4.
以下、本発明の実施例4のセル転送方法について説明する。これはダイヤルパルスの桁間の間隔を保証するものである。
図11は本実施例におけるセル転送シーケンスを示す図である。
なお、シグナリングセル16a,16bのフォーマットは実施例3と同一である。
【0025】
次に動作について説明する。
シグナリングセル16の組立および受信時の動作は実施例3と同じであり、それに加えて、図11に示すように、変化点Eから一定時間T1経過するまで次の変化点を検出しない場合に、シグナリングセル16bのパルスカウントフィールド167の値を0に設定したシグナリングセル16c−1を送信する。
受信側では、シグナリングセル16の種別フィールド162とパルスカウントフィールド167の値が0であることから、シグナリングセル16c−1であることを認識する。
このシグナリングセル16c−1の次に到着するシグナリングセル16b−3に対応するダイヤルパルスの再生、すなわち、送信側の変化点Fに対応するシグナリングの値1のシグナリングビット設定レジスタ14への設定のタイミングを、変化点Eに対応するシグナリングの値0の同レジスタ14への設定から33mS経過後、つまり10ppSのダイヤルパルス波形の終了からT2時間以降となるように、シグナリングセル16b−3に対するゆらぎ吸収固定遅延の値を調整する。こうして網のゆらぎによりダイヤルパルスの桁間隔がつまって誤りにならないようにする。
【0026】
実施例5.
回路によりダイヤルパルスの速度が異なっても正しく情報を伝える例を説明する。
以下、本発明の実施例5のセル転送方法について説明する。
図12は本実施例に用いるシグナリングセル16dのフォーマットを示す図であり、168はダイヤルパルスの速度を表示するパルス速度フィールドである。
図13は本実施例におけるダイヤルパルス速度10ppsの場合のセル転送シーケンスを示す図である。
図14は本実施例におけるダイヤルパルス速度20ppsの場合のセル転送シーケンスを示す図である。
【0027】
次に動作について説明する。
変化点AおよびH検出時のシグナリングセル16a−1,16a−2の送信動作および受信後の動作は実施例3と同一である。
図13に示すように、送信側では、変化点C検出時点で、変化点Bから変化点Cまでの経過時間(すなわち、シグナリングの値が1の区間)を測定し、その値が67mS前後の場合(実際には60〜73mSの範囲)、ダイヤルパルスの速度を10ppsと判定し、シグナリングセル16dのパルス速度フィールド168に10ppsを示すコードを、また、パルスカウントフィールド167に1を、種別フィールドにダイヤルパルスセルを示すコードを、それぞれ設定し、誤り検出コードフィールド165を計算して設定し、シグナリングセル16d−1を送信する。
同様に、変化点Eならびに変化点G検出時点で、それぞれシグナリングセル16d−2、16d−3を送信する。
【0028】
受信側では、シグナリングセル16d−1を受信すると、前記セルがオフフック(起動状態)検出後の最初のダイヤルパルスセルであるため、セル受信時点からゆらぎ吸収固定遅延経過してから、値1をシグナリングビット設定レジスタ14に設定する。シグナリングセル16d−1のパルス速度フィールド168の値が10ppsを示しているため、値1を設定してから67mS経過後に値0をシグナリングビット設定レジスタ14に設定する。
次にシグナリングセル16d−2を受信すると、上記で値0をシグナリングビット設定レジスタ14に設定してから33mS経過後に、値1を、値1を設定してから67mS後に値0をそれぞれシグナリングビット設定レジスタ14に設定する。
この動作により、値1の区間が67mS、値0の区間が33mS継続した後、再び値1の区間が67mSとなり、ダイヤルパルス速度10ppsのダイヤルパルス(送信側の変化点B,C,D,Eに対応するシグナリングの変化)を端末回線に送出する。
シグナリングセル16d−3受信時には、ダイヤルパルスの最後の変化点をシグナリングビット設定レジスタ14に設定してからの経過時間Tが一定の値より大きいので、シグナリングセル16d−3以降のセルに対してゆらぎを吸収するため、シグナリングセル16d−3受信時点からゆらぎ吸収固定遅延経過してから、パルス速度フィールド168の値10ppsに対応するシグナリングの値の変化、すなわち、値1、それから67mS経過後に値0を、それぞれシグナリングビット設定レジスタ14に設定する。
なお、シグナリングセル16d−1〜3のパルスカウントフィールド167はこの例では1に設定されているため、ダイヤルパルスの再生動作は1回のみ行う。
【0029】
上記ではダイヤルパルス速度が10ppsの場合を説明したが、20ppsの場合には図14に示すように、変化点C、EおよびG検出時点で、変化点Bから変化点C、変化点Dから変化点E、および変化点Fから変化点Gまでの経過時間が32mS前後(30〜37mSの範囲)となるので、その区間の時間を測定し、シグナリングセル16dのパルス速度フィールド168に20ppsを示すコードを設定し、それぞれ、シグナリングセル16d−1〜3を送信する。
受信側では、パルス速度フィールド168の値20ppsに対応するシグナリングの値の変化をシグナリングビット設定レジスタ14に設定することによって、端末回線に20ppsのダイヤルパルスを送出する。
以上のように、接続されている端末回線のダイヤルパルス幅からダイヤルパルス速度を推定でき、これをもセルに乗せて、必要なダイヤルパルス列を再生できる。
【0030】
実施例6.
以下、本発明の送出セル数を更に減らした例を説明する。実施例6のセル転送方法について説明する。
図15は本実施例におけるダイヤルパルス速度10ppsの場合のセル転送シーケンスを示す図である。本実施例ではシグナリングセル生成のタイミングを例えばパルス列2つの検出、または設定時間経過後、行うものである。
本実施例に用いるシグナリングセル16のフォーマットは実施例5と同じであるが、ダイヤルパルスの転送に用いるシグナリングセル16dのパルスカウントフィールド167の値を2に設定することがある点が異なる。図では、シグナリングセル16dと区別するために16eと表記している。
次に動作について説明する。
変化点AおよびH検出時のシグナリングセル16a−1,16a−2の送信動作および受信後の動作は実施例3と同一である。
図15において、送信側において、シグナリングの変化点Cを検出した時点で、変化点Bと変化点Cの時間間隔が67mS前後であることを識別し、ダイヤルパルス速度10ppsと判定する。
変化点Eを検出した時点で、それまでに変化点B、C、Dが発生していることから、2つのダイヤルパルスを受け取ったことを認識する。
そこで、シグナリングセル16e−1のパルスカウントフィールド167の値を2に設定し、パルス速度フィールド168の値を10ppsを示すコードを設定し、送信する。
また、変化点G検出時点では、ダイヤルパルスを1つ受け取ったことを認識するが、2つのダイヤルパルスを受け取るまでシグナリングセル16eの送信を待ち合わせる。しかし、変化点GからT3時間経過しても次の変化点を検出しないため、その時点でシグナリングセル16e−2にパルスカウントフィールド167の値を1に設定して送信する。
【0031】
受信側では、シグナリングセル16e−1を受信すると、前記セルがオフフック(起動状態)検出後の最初のダイヤルパルスセルであるため、セル受信時点からゆらぎ吸収固定遅延経過してから、値1をシグナリングビット設定レジスタ14に設定する。シグナリングセル16e−1のパルス速度フィールド168の値が10pps、パルスカウントフィールド167の値が2を示しているため、値1を設定してから67mS経過後に値0を、その後33mS経過後に値1を、さらに67mS後に値0をそれぞれシグナリングビット設定レジスタ14に設定する。
この動作により、値1の区間が67mS、値0の区間が33mS継続した後、再び値1の区間が67mSとなり、ダイヤルパルス速度10ppsのダイヤルパルス(送信側の変化点B,C,D,Eに対応するシグナリングの変化)を端末回線に送出する。
次にシグナリングセル16e−2を受信すると、ダイヤルパルスの最後の変化点をシグナリングビット設定レジスタ14に設定してからの経過時間Tが一定の値例えば200msより大きいので、シグナリングセル16e−2のセルに対してゆらぎを吸収するため、シグナリングセル16e−2受信時点からゆらぎ吸収固定遅延経過してから、パルス速度フィールド168の値10ppsに対応するシグナリングの値の変化をシグナリングビット設定レジスタ14に設定する。ただし、シグナリングセル16e−2のパルスカウントフィールド167は1に設定されているため、ダイヤルパルスの端末回線への送出は1回のみ行う。
【0032】
実施例7.
以下、本発明の実施例7のセル転送方法について説明する。
図16は本実施例に用いるシグナリングセル16のフォーマットを示す図であり、169は端末回線に多重化されているシグナリングのチャネル番号を識別するチャネル番号フィールドである。
図17は本実施例におけるシグナリングセルの転送シーケンスを示す図である。
【0033】
次に動作について説明する。
図17において、チャネル1〜3がATM網側回線において同一のバーチャルパスに多重化されるものとする。
チャネル1のシグナリングの変化点G1からT4時間(例えば10秒)経過しても、次の変化点を検出しない場合、シグナリングのセル転送が正常に行われていることを周期的に受信側に通知する目的で、その時点でシグナリングセル16f−1を組立て送信する。その際、チャネル番号フィールド169−1にチャネル番号1を、信号値フィールド163−1にその時点でのシグナリングの値0を設定し、さらにチャネル番号フィールド169−1、信号値フィールド163−1、種別フィールド162−1を含む2バイトに対する誤り検出コードを作成し、誤り検出コードフィールド165−1に設定し、レングスフィールド166に3バイト(1チャネル分のデータ長)を設定する。
また、チャネル2のシグナリングの変化点G2からT4時間経過しても、次の変化点を検出しない場合、その時点でシグナリングセル16f−2を組立て送信する。その際、チャネル番号フィールド169−1、169−2にそれぞれチャネル番号1、2を、さらに信号値フィールド163−1、163−2にそれぞれチャネル番号1、2のその時点でのシグナリングの値0を設定し、その他のフィールドを設定した後、レングスフィールド166に6バイト(2チャネル分のデータ長)を設定する。
【0034】
さらに、チャネル3のシグナリングの変化点G3からT4時間経過しても、次の変化点を検出しない場合、その時点でシグナリングセル16f−3を組立て送信する。その際、チャネル番号1〜3のそれぞれに対応するフィールドを、前述した要領で設定して送信する。
その後、T4周期ごとにチャネル番号1〜3のその時点のシグナリングの値を設定したシグナリングセル16f−3を組立て送信する。
なお、シグナリングセル16fのATMレイヤヘッダ161のバーチャルパス識別子には、チャネル1〜3が多重化されているバーチャルパス番号を、バーチャルチャネル識別子にはチャネル1〜3にそれぞれ割り当てられているバーチャルチャネル番号のいずれかを設定する。
【0035】
また、図に示していないが、シグナリングセル16f−3をT4周期で送信している状態で、例えばチャネル1のシグナリングの値が0から1に変化した場合には、チャネル1は、変化検出時点でシグナリングセル16f−1を送出し、チャネル2および3については、次にシグナリングセル16f−3を送信すべきタイミングで、シグナリングセル16f−2を送信する。
一方、シグナリングセル16fの受信側では、シグナリングセル16fのレングスフィールド16をチェックし、それにいくつのチャネル数の情報が含まれているかを割り出す。図17では、シグナリングセル16f−1は1チャネル分(チャネル1)、16f−2では2チャネル分(チャネル1、チャネル2)、16f−3は3チャネル分(チャネル1、チャネル2、チャネル3)である。
シグナリングセル16f−1を受信した場合にはチャネル1について、端末回線にシグナリングセル16f−1の信号値フィールド163−1の値を送出する。
また、シグナリングセル16f−2を受信した場合には、チャネル1およびチャネル2について、端末回線に、シグナリングセル16f−1の信号値フィールド163−1および163−2の値を、それぞれ送出する。同様に、シグナリングセル16f−3を受信した場合には、チャネル1、チャネル2およびチャネル3について、端末回線に、シグナリングセル16f−1の信号値フィールド163−1、163−2および163−3の値をそれぞれ送出する。
正常状態を示すこれらのセルを受信しない場合は、異常であるとして、対応チャネルについて、端末回線に通信中を示すシグナリングビットを送出する。端末はこれにより新たな発呼を中止する。
【0036】
実施例8.
本実施例以降は、ATM網上の障害発生を端末に通知し、余分なセルの発生を抑えようとする例を説明する。
以下、本発明の実施例8のセル転送方法について説明する。
図18は警報情報を転送するOAM(Operation And Maintenance)セルのフォーマットを示す図であり、17はOAMセルである。セル中の171はバーチャルパスおよびバーチャネルチャネルの識別子を含むATMレイヤヘッダ、172はOAMセル17の種別を示すOAM種別フィールド、173はOAM種別フィールド172で示された種別の中でどのような機能を実行するセルであるかを示すOAM機能種別フィールド、174はOAM機能種別の固有フィールド、175はリザーブフィールド、176はセルのペイロード部分に対する誤り検出コードを設定するCRCフィールドである。
ATM多重化装置全体の構成は実施例1と同じである。また図19は本発明におけるシグナリング処理部2のブロック構成を示す図である。図において、22は音声セル組立処理部1との間で制御情報の送受を行う音声セル組立処理部通信回路、23は音声セル分解処理部5との間で情報の送受を行う音声セル分解処理部通信回路である。
図20は、OAMセル17のうちのVP−AIS(Alarm Indication Signal)セル17aおよびVP−FERFセル17bの送信シーケンスを示した図である。
図21は本発明におけるVP−AIS状態検出時のシーケンスを示す図である。
図22は通信相手のVP−AIS状態検出によって起動されるシーケンスを示す図である。
図23は本発明におけるVP−AIS状態解除検出時のシーケンスを示す図である。
図24は通信相手のVP−AIS状態解除検出によって起動されるシーケンスを示す図である。
なお、その他のATM多重化装置の構成は実施例1と同じである。
【0037】
次に動作について説明する。
ATM網内のノード装置において回線障害を検出した場合、図20に示すように、障害が発生した回線の下流側の回線に多重化されているバーチャルパスについて、OAMセル17(OAM種別フィールド172=警報転送、OAM機能種別フィールド173=AISを示すコードが設定されている。OAMセル、以降このセルをVP−AISセル17aと呼ぶ)を、回線障害が継続している間、一定周期(例えば1秒周期)ごとに送信する。
また、回線障害の回復を検出した場合には、ATM網内のノード装置はVP−AISセル17aの送出を停止する。
一方、VP−AISセル17aをATM網から受信した端末は、OAMセル17(OAM種別フィールド172=警報転送、OAM機能種別フィールド173=FERF(Far End Receive Failuer)を示すコードが設定されているOAMセル(以降このセルをVP−FERFセル17bと呼ぶ)を送信する。
ATM網から、上記VP−AISセル17aを受信したATM多重化装置では、分離部4がシグナリング処理部2は受信回路12を介してVP−AISセル17aを受信すると、図21に示すように、該当バーチャルパスがVP−AIS状態に遷移したと判定し、VP−FERFセル17bを送信する。
また、シグナリング処理部2のCPU9は音声セル分解処理部通信回路23を介して、音声セル分解処理部5に、該当バーチャルパスのVP−AIS状態発生を通知する。
【0038】
さらに、VP−AISセル17aを受信したバーチャルパスに多重化されているチャネル(図21ではチャネル1〜3)について、ワークRAM10上にVP−AIS状態検出時点での端末方向に送出中のシグナリングの値を保存し、シグナリングの値0をシグナリングビット設定レジスタ14に設定する。
この場合、シグナリングの値0は通話中を示す値であり、システムとしてこの値を端末回線に送出することにより、シグナリングの値0を受信中のチャネルを用いて、端末回線からダイヤルパルスの送出をすることをできなくしている。
また、チャネル1〜3それぞれについて、例えば図8に示したシグナリングセル16bの信号値フィールド163に値0を設定したシグナリングセル16a−11〜12、16a−21〜22、16a−31〜32を一定周期(T4)ごとに送出する。
一方、図22に示すように、通信相手(ATM多重化装置#1)がVP−AIS状態を検出した場合には、まずVP−FERFセル17aを、引き続いて、VP−AIS状態を検出したバーチャルパスに多重化されているチャネル1〜3のシグナリングセル16(信号値フィールド163=0)を受信する。
その後、VP−FERFセル17aは一定周期(1秒)ごとに、チャネル1〜3のシグナリングセル16(信号値フィールド163=0)を一定周期(T4)ごとに受信する。
VP−FERFセル17a受信により、該当バーチャルチャネルについてVP−FERF状態に遷移し、そのバーチャルパスに多重化されているチャネル1〜3について、ワークRAM10上にVP−FERF状態検出時での端末方向へ送出中のシグナリングの値を保存し、シグナリングの値0をシグナリングビット設定レジスタ14に設定することにより、シグナリングの値0を端末回線に送出する。
また、チャネル1〜3のシグナリングセル16(信号値フィールド163=0)を受信すると、既にそのチャネルがVP−FERF状態に入っていれば、そのシグナリングセル16を廃棄し、入っていなければ、そのシグナリングセル16の信号値フィールド163の値=0を、端末回線に送出する。
【0039】
一方、ATM網から、VP−AISセル17aを3秒間以上受信していないことを検出した場合、あるいは、図示していないがVP−AIS状態にあるバーチャルパスからシグナリングセル16を受信した場合、または、音声セル分解処理部5からVP−AIS状態にあるバーチャルパスから音声セルを受信したことを通知された場合のいずれかの時、VP−AIS状態解除と判定する。
VP−AIS状態解除と判定すると、図23において、該当バーチャルパスに多重化されているチャネルについて、ワークRAM10上に保存しておいた、VP−AIS状態に入る前のシグナリングの値を、シグナリングビット設定レジスタ14に設定する。
また、チャネル1〜3それぞれについて、例えば図8に示したシグナリングセル16bの信号値フィールド163に、端末回線から受け取ったシグナリングの値を設定したシグナリングセル16a−1、16a−2、16a−3を送出する。
さらに、シグナリング処理部2のCPU9は音声セル分解処理部通信回路23を介して、音声セル分解処理部5に、該当バーチャルパスのVP−AIS状態解除を通知する。
なお、図24に示すように、通信相手(ATM多重化装置#1)がVP−AIS状態解除を検出した場合には、ATM多重化装置#2は、VP−FERFセル17bを受信しなくなるため、3秒間VP−FERFセル17b未受信を検出した時点で、該当バーチャルパスのVP−FERF状態解除と判定し、音声セル分解処理部通信回路23を介して、音声セル分解処理部5に、該当バーチャルパスのVP−FERF状態解除を通知する。
その後、VP−FERF状態解除となったバーチャルパスに多重化されている、チャネル1〜3のシグナリングセル16を受信し、そのセルに含まれている信号値フィールド163の値を端末回線に送出する。こうして端末側ではATM網の障害発生と回復に呼応して、自動的に通信の停止、再開ができる。
【0040】
実施例9.
ATM多重化装置でみれば、システムの警報はVP−AISセルでなく、VP−FERFセルで知ることもある。
これに対応して、以下、本発明の実施例9のセル転送方法について説明する。
図25はVP−FERFセル17bがATM網内で生成・送信されるケースを示した図である。
図26は本発明におけるVP−FERF状態検出時およびVP−FERF状態解除検出時のシーケンスを示す図である。図27は通信相手のVP−FERF状態検出およびVP−FERF状態解除検出によって起動されるシーケンスを示す図である。
次に動作について説明する。
なお、ATM多重化装置の構成は実施例1と同じである。
VP−FERFセル17bが送信されるケースは、図20に示したように、ATM網内のノード装置が回線障害を検出して、障害を検出した回線の下流側にVP−AISセル17aを送出し、端末がそのVP−AISセル17aを受けてATM網にVP−FERFセル17bを送信する場合と、図25に示すように、ATM網内のノード装置が回線障害を検出し、障害回線の上流側にVP−FERFセル17bを送信する場合の2つがある。
ATM網から、VP−FERFセル17bを受信したATM多重化装置では、分離部4がシグナリング処理部2に振り分ける。シグナリング処理部2は受信回路12を介してVP−FERF17bセルを受信すると、VP−FERFセル17bを受信したバーチャルパスがVP−FERF状態に遷移したと判定する。
VP−FERF状態に遷移すると、図26に示すように、シグナリング処理部2のCPU9は、音声セル組立処理部通信回路22を介して、音声セル組立処理部2に対して、該当バーチャルパスに多重化されているチャネルの音声セルの送信停止を指示するとともに、該当バーチャルパスに多重化されているチャネル(図26ではチャネル1〜3)について、ワークRAM10上にVP−FERF状態検出時点での端末方向へ送出中のシグナリングの値を保存し、シグナリングの値0をシグナリングビット設定レジスタ14に設定する。
また、チャネル1〜3それぞれについて、シグナリングセル16の送出を停止する。
【0041】
一方、VP−FERFセル17bを3秒間以上受信していないことを検出した場合、VP−FERF状態解除と判定し、音声セル組立処理部2に対して、該当バーチャルパスに多重化されているチャネルの音声セルの送信再開を指示するとともに、該当バーチャルパスに多重化されているチャネルについて、ワークRAM10上に保存しておいた、VP−FERF状態に入る前のシグナリングの値を、シグナリングビット設定レジスタ14に設定する。
また、チャネル1〜3それぞれについて、例えば図8に示したシグナリングセル16bの信号値フィールド163に端末回線から受け取ったシグナリングの値を設定した、シグナリングセル16a−1、16a−2、16a−3を送出する。
また、通信相手(ATM多重化装置#1)がVP−FERF状態に遷移した場合、ATM多重化装置2には、VP−FERF状態に遷移したバーチャルパスに多重化されているチャネル1〜3のシグナリングセル16が送られてこなくなるため、一定時間以上、シグナリングセル16未受信を検出したチャネルについて、端末回線にシグナリングの値=0を送出する。
一方、ATM多重化装置#1がVP−FERF状態解除を検出した場合には、ATM多重化装置#2に、該当バーチャルパスに多重化されているチャネル1〜3のシグナリングセル16が送られてくるようになるため、該当チャネルのシグナリングセル16受信時には、そのシグナリングセル16の信号値フィールド163の値を、端末回線に送出する。
【0042】
実施例10.
上記実施例では個別信号線方式のシグナリングのセルについて説明した。本実施例以降は共通線信号方式のシグナリングについて説明する。
図28は端末回線における共通線方式のシグナリング情報の転送フォーマット方式を示す図である。
図において、24は端末回線の信号チャネルのビット列を時系列的に集めて得られる、LAPDフレームである。LAPDフレーム24には、アドレスフィールド241、制御フィールド242、情報フィールド243およびFCSフィールド244の各サブフィールドがある。また、情報フィールド243にはエンド−エンド間のシグナリング情報を搭載したレイヤ3メッセージ25が格納されている。
図29は本発明に用いるシグナリング処理部2のブロック図である。
図において、18はCPU9が、端末回線上のタイムスロットの中からシグナリング転送用のスロットを設定するシグナリングスロット指定回路、19は端末回線から、シグナリングスロット指定回路18で指定されるスロットからシグナリングデータを抽出して受信するシグナリングデータ受信回路、20はシグナリングデータ受信回路19で受信したシグナリングデータからLAPDフレームを抽出し、プロトコルを終端するLAPDフレーム処理回路、21はLAPDフレーム処理回路20からのLAPDフレームを端末回線の指定されたタイムスロットに書き込むシグナリングデータ送信回路である。
図30は本発明におけるVP−AIS状態およびVP−AIS状態解除検出時のシーケンスを示す図である。
なお、OAMセル17のフォーマットについては、実施例8に示したものと同じである。
【0043】
次に動作について説明する。
CPU9はあらかじめ、シグナリングスロット指定回路18に、端末回線、例えばTTC標準JJ20.20〜22に規定される1.5Mインタフェース上のタイムスロットの中から、シグナリング転送に用いるタイムスロットを設定しておく。このタイムスロットは2つ以上あってもよいが、図28ではタイムスロット0がシグナリング転送に用いる信号チャネルであるため、本実施例ではタイムスロット0のみを設定する。
シグナリングスロット指定回路18に設定されたタイムスロット0から、シグナリングデータ受信回路19は、共通線信号方式のシグナリングデータを時系列的に抽出して、LAPDフレーム処理回路20に転送する。LAPDフレーム処理回路20は、そのシグナリングデータからLAPDフレーム24を抽出し、さらにLAPDプロトコルを終端して、ワークRAM10にLAPDフレーム24の情報フィールド243に含まれるレイヤ3メッセージ25とそのメッセージを受信したタイムスロット番号を書き込む。
さらに、フレーム受信を割り込み制御回路13を介してCPU9にフレーム受信を通知する。
CPU9はフレーム受信割り込みを受け取ると、ワークRAM10から前記レイヤ3メッセージを読み出し、それをAAL5プロトコルに従ってセルに組立て、ATMレイヤヘッダのバーチャルパス識別子に端末回線のタイムスロット番号に対応した値を設定し、そのセルを送信回路11に書き込むことにより、ATM網側回線に送出する。
【0044】
また、ATM網側回線から受信したシグナリングセル16は受信回路12に格納され、割り込み制御回路13を介してCPU9にセル受信が通知される。CPU9は受信した1つもしくは複数のシグナリングセル16から、AAL5プロトコルに従ってレイヤ3メッセージ25を復元し、LAPDフレーム処理回路20にそのレイヤ3メッセージ25と、セルのバーチャルパス識別子に対応するタイムスロット番号を転送する。LAPDフレーム処理回路20はレイヤ3メッセージ25をもとにLAPDフレーム24を組立て、シグナリングデータ送信回路21に送信する。シグナリングデータ送信回路21は、端末回線の指定されたタイムスロットにLAPDフレーム24を、1バイトずつ端末回線のフレーム周期ごとに設定していく。
【0045】
図30において、シグナリング処理部2は、VP−AIS解除状態にあるバーチャルパスにおいて、ATM側回線からVP−AISセル17aを受信すると、該当バーチャルパスに関してVP−AIS状態に遷移したと判定し、音声セル分解処理部5に、音声セル分解処理部通信回路23を介して、該当バーチャルパスのVP−AIS状態発生を通知し、さらに、VP−FERFセル17bをATM側回線に送信するとともに、該当バーチャルパスのバーチャルパス識別子に対応する、端末回線上の共通線信号方式のシグナリングの転送を行うタイムスロットの番号を検索する。
その後、CPU9は初期設定メッセージを作成して、前記タイムスロット番号とともにLAPDフレーム処理回路20に送信する。LAPDフレーム処理回路20はレイヤ3メッセージ25をもとにLAPDフレーム24を組立て、シグナリングデータ送信回路21が指定されたタイムスロットにLAPDフレーム24を送信する。送信した初期設定メッセージに対する初期設定応答メッセージを、端末回線から受け取ると、そのメッセージを廃棄する。これにより、現在通信中の呼を初期化する。
VP−AIS状態のバーチャルパスに対応するタイムスロットから受信したレイヤ3メッセージ25が、SETUP(呼設定)メッセージの場合には、CPU9は、REL COM(解放完了)メッセージを組立て、そのタイムスロット番号とともにフレーム処理回路20に送出する。その後、シグナリングデータ送信回路21を介して、端末回線にLAPDフレーム24に格納されたREL COM(解放完了)メッセージが送信される。これにより、新たな呼の設定を防止する。
さらに、図示していないが、DISC(切断)メッセージを受信した場合には、CPU9はシグナリングセル16を組立て送信回路11を介してATM網側回線に送出する。
上記以外のメッセージを受け取った場合には廃棄し、ATM網側回線に送出しない。
【0046】
一方、VP−AISセル17aを3秒間以上受信していないことを検出した場合、あるいは、図示していないがVP−AIS状態にあるバーチャルパスからシグナリングセル16を受信した場合、または、音声セル分解処理部5からVP−AIS状態にあるバーチャルパスから音声セルを受信したことを通知された場合のいずれかの時、VP−AIS状態解除と判定する。
VP−AIS状態解除と判定すると、音声セル分解処理部5に、音声セル分解処理部通信回路23を介して、該当バーチャルパスのVP−AIS状態解除を通知する。
その後、端末回線からSETUP(呼設定)メッセージを含む全てのメッセージを受け取った場合には、そのメッセージをセルに組立てATM網側回線に送出する。
【0047】
実施例11.
VP−AISセルに換わってVP−FERFセル受信も同様である。
以下、本発明の実施例11のセル転送方法について説明する。
図31は本実施例におけるVP−FERF状態およびVP−FERF状態解除検出時のシーケンスを示す図である。
なお、OAMセル17のフォーマットについては、実施例8に示したものと同じである。
【0048】
次に動作について説明する。
VP−FERF解除状態にあるバーチャルパスにおいて、ATM網側回線からVP−FERFセル17bを受信すると、シグナリング処理部2は該当バーチャルパスがVP−FERF状態に遷移したと判定する。
VP−FERF状態に遷移すると、図31に示すように、音声セル組立処理部2に対して、音声セル組立処理部通信回路22を介して、該当バーチャルパスに多重化されているチャネル(図31ではチャネル1〜3)の音声セルの送信停止を指示するとともに、該当バーチャルパスのバーチャルパス識別子に対応する、端末回線上の共通線信号方式のシグナリングの転送を行うタイムスロットの番号を検索する。
その後、CPU9は初期設定メッセージを作成して、前記タイムスロット番号とともにLAPDフレーム処理回路20に送信する。LAPDフレーム処理回路20はレイヤ3メッセージ25をもとにLAPDフレーム24を組立て、シグナリングデータ送信回路21が指定されたタイムスロットにLAPDフレーム24を送信する。送信した初期設定メッセージに対する初期設定応答メッセージを、端末回線から受け取ると、そのメッセージを廃棄する。これにより、現在通信中の呼を初期化する。
【0049】
なお、VP−FERF状態のバーチャルパスに対応するタイムスロットから、SETUP(呼設定)他のメッセージを受け取った場合には廃棄し、ATM網側回線には送出しない。
メッセージを受け取った場合には、CPU9は、REL COM(解放完了)メッセージを組立て、そのタイムスロット番号とともにフレーム処理回路20に送出する。その後、シグナリングデータ送信回路21を介して、端末回線にLAPDフレーム24に格納されたREL COM(解放完了)メッセージが送信される。これにより、新たな呼の設定を防止する。
また、図示していないが、他のメッセージを受け取った場合には廃棄し、ATM網側回線には送出しない。
【0050】
一方、VP−FERFセル17bを3秒間以上受信していないことを検出した場合には、VP−FERF状態解除と判定し、音声セル組立処理部2に対して、、音声セル組立処理部通信回路22を介して、該当バーチャルパスに多重化されているチャネルの音声セルの送信再開を指示する。
その後、端末回線からSETUP(呼設定)メッセージを含む全てのメッセージを受け取った場合には、そのメッセージをセルに組立てATM網側回線に送出する。
【0051】
【発明の効果】
以上のようにこの発明によれば、VP−AISまたはVP−FERF状態を検出して各端末チャネルに通知し、以後の端末からの発呼を抑え、また他の多重化装置にVP−FERF状態を通知するので、ATM網上の障害を端末に知らせ、その間の無用な信号セルの発生を抑える効果がある。
【0052】
または、共通線信号方式でVP−AISまたはVP−FERF状態を検出して対応端末チャネルに通知し、以後の端末からの発呼を抑え、VP−AISまたはVP−FERF状態の解除を検出すると、対応端末に解除を通知し、通信を再開するようにしたので、ATM網上の障害を端末に知らせ、その間の無用な信号セルの発生を抑える効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のセル転送方法を行うATM多重化装置の例を示すブロック図である。
【図2】個別線信号方式のシグナリング情報(シグナリングビット)の転送フォーマットを示す図である。
【図3】図1に示す装置のシグナリング処理部2のブロック図である。
【図4】実施例1に用いるシグナリングセルのフォーマットを示す図である。
【図5】実施例1におけるシグナリングセル転送シーケンスを示す図である。
【図6】実施例2に用いるシグナリングセルのフォーマットを示す図である。
【図7】実施例2におけるシグナリングセル転送シーケンスを示す図である。
【図8】実施例3に用いるシグナリングセルのうち、信号値の転送に用いるセルのフォーマットを示す図である。
【図9】実施例3に用いるシグナリングセルのうち、ダイヤルパルスの転送に用いるセルのフォーマットを示す図である。
【図10】実施例3におけるセル転送シーケンスを示す図である。
【図11】実施例4におけるセル転送シーケンスを示す図である。
【図12】実施例5に用いるシグナリングセルのフォーマットを示す図である。
【図13】実施例5におけるダイヤルパルス速度10ppsの場合のセル転送シーケンスを示す図である。
【図14】実施例5におけるダイヤルパルス速度20ppsの場合のセル転送シーケンスを示す図である。
【図15】実施例6におけるダイヤルパルス速度10ppsの場合のセル転送シーケンスを示す図である。
【図16】実施例7に用いるシグナリングセル16のフォーマットを示す図である。
【図17】実施例7におけるシグナリングセルの転送シーケンスを示す図である。
【図18】ATM網において警報情報を転送するOAMセルのフォーマットを示す図である。
【図19】実施例8のシグナリング処理部の構成図である。
【図20】OAMセルのうちVP−AISセルとVP−FERFセルの送信シーケンスを示す図である。
【図21】実施例8におけるVP−AIS状態検出時のシーケンスを示す図である。
【図22】通信相手がVP−AISを検出した場合に起動されるシーケンスを示す図である。
【図23】実施例8におけるVP−AIS状態解除検出時のシーケンスを示す図である。
【図24】通信相手がVP−AIS状態解除を検出した場合に起動されるシーケンスを示す図である。
【図25】VP−FERFセルがATM網内で生成・送信されることを示す図である。
【図26】実施例9におけるVP−FERF状態検出時およびVP−FERF状態解除検出時のシーケンスを示す図である。
【図27】通信相手がVP−FERF状態検出またはVP−FERF状態解除を検出した場合に起動されるシーケンスを示す図である。
【図28】共通線信号方式のシグナリング情報の転送フォーマットの方式を示す図である。
【図29】実施例10に用いるシグナリング処理部2のブロック図である。
【図30】実施例10におけるVP−AIS状態およびVP−AIS状態解除検出時のシーケンスを示す図である。
【図31】実施例11におけるVP−FERF状態およびVP−FERF状態解除検出時のシーケンスを示す図である。
【図32】従来のセル転送方法におけるATM多重化装置の構成を示す図である。
【図33】従来のセル転送方法におけるシグナリングセルの転送シーケンスを示した図である。
【符号の説明】
1 シグナリング処理部、2 音声セル組立処理部、3 多重化部、4 分離部、5 音声セル分解処理部、6 シグナリングビット抽出回路、7 シグナリングビット表示レジスタ、8 割り込みタイミング生成回路、9 CPU、10ワークRAM、11 送信回路、12 受信回路、13 割り込み制御回路、14 シグナリングビット設定レジスタ、15 シグナリングビット送信回路、16 シグナリングセル、161 ATMレイヤヘッダ、162 種別フィールド、163 信号値フィールド、164 タイムスタンプフィールド、165 誤り検出コードフィールド、166 レングスフィールド、167 パルスカウントフィールド、168 パルス速度フィールド、169 チャネル番号フィールド、17 OAMセル、171 ATMレイヤヘッダ、172 OAM種別フィールド、173 OAM機能種別フィールド、174 OAM機能種別の固有フィールド、175 リザーブフィールド、176 CRCフィールド、18 シグナリングスロット指定回路、19 シグナリングデータ受信回路、20 LAPDフレーム処理回路、21 シグナリングデータ送信回路、22 音声セル組立処理部通信回路、23 音声セル分解処理部通信回路、24 LAPDフレーム、241 アドレスフィールド、242 制御フィールド、243 情報フィールド、244 FCSフィールド、25 レイヤ3メッセージ 。
【産業上の利用分野】
この発明は、音声またはファクシミリ信号等を伝送する際に使用する、個別線信号方式あるいは共通線信号方式のシグナリング情報を、ATMネットワークを介して伝送するセル転送方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図32は、例えば特開平5−260160に示される、従来の個別線信号方式のシグナリング情報をセル転送するATM多重化装置の構成を示す図である。
図において、1は端末回線からの個別線信号方式のシグナリング情報を抽出してセル化するシグナリング処理部、2は端末回線からの音声データをセルに組み立てる音声セル組立処理部、3はシグナリング処理部1および音声セル組立処理部2からのセルを多重化してATM網側回線に送出する多重化部である。
図33は、シグナリングセルの転送シーケンスを示した図である。図において、16は個別線信号方式のシグナリング情報を転送するために用いるシグナリングセルである。
【0003】
次に上記構成の装置のセル転送動作について説明する。
音声セル組立処理部2は端末回線からの音声データを一定周期ごとにセルに組立て、多重化部3に送信する。一方、シグナリング処理部1は端末回線からの個別線信号方式のシグナリング情報を抽出し、セル化して多重化部3に送信する。多重化部3ではシグナリング処理部1および音声セル組立処理部2からのセルを多重化してATM網側回線に送出する。
次に、シグナリング処理部1におけるシグナリングセルの転送方法を図33を用いて説明する。
端末回線からの個別線信号の状態がオンフックからオフフック(個別線の信号線の状態値が1→0)へ変化したことを検出した時点で、オフフックセル16g−1を送出する。オフフック状態遷移後、一定時間周期Tごとのダイヤル情報をまとめて、ダイヤル情報セル16h−1を送出する。図33では、一定時間周期T、例えば500msないし1sec内にダイヤル”5”およびダイヤル”3”が存在するため、ダイヤル”5”と”3”を示す情報をダイヤル情報セル16h−1に設定する。受信側ではこの情報からダイヤルパルス”5”と”3”を再生する。
その後、オフフックからオンフック(個別線の信号線の状態値が0→1)への変化点検出時に、オンフックセル16j−1を送出する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このように従来のセル転送方法では、ATM網上における障害発生時に端末側に対して障害発生を通知する手段がないという課題があった。
【0005】
本発明に係るセル転送方法は、ATM網上における障害発生時に端末側に対して障害発生を通知するセル転送方法を得ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明に係るセル転送方法は、
ATM網の他のノードからバーチャルチャネルに対する警報情報であるOAM(Operation And Maintenance)セルにAIS(Alarm Indication Signal)コードのあるセルを受信すると、隣接ノードにFERF(Far End Receive Failure)コードのあるOAMセルを送信するステップと、
上記AISコード記載のセルまたはFERFコード記載セル受信により、各端末チャネルのシグナリングビット設定レジスタに「通話中」を示す値を設定し、送出を止めるステップ、とを備えた。
【0007】
また更に、ATM網からバーチャルチャネルに対する警報情報である種別フィールドにAISコードまたはFERFコードが記載されたOAMセルを受信すると、上記バーチャルチャネルに多重化されるチャネルに対して端末方向に共通線方式による初期設定メッセージを送信するステップと、
端末から上記共通線信号方式による切断メッセージ以外の応答メッセージを受信した場合、解放完了メッセージを端末に送信し、網へは無応答とするステップと、を備えた。
【0008】
この発明に係るセル転送システムは、
ATM網の他のノードからバーチャルチャネルに対する警報情報であるOAM(Operation And Maintenance)セル情報にAIS(Alarm Indication Signal)コードのあるセルを受信すると、隣接ノードにFERF(Far End Receive Failure)コードのあるOAMセルを送信し、
上記AISコード記載のセルまたはFERFコード記載セル受信により、各端末チャネルのシグナリングビット設定レジスタに「通話中」を示す値を設定し、端末からのダイヤリング送出を止めるシグナリング処理部、を備えた。
【0009】
【実施例】
実施例1.
以下、本発明の実施例1のセル転送方式について説明する。
図1は本実施例のATM多重化装置のブロック図である。図において、1から3は従来例と同じである。4はATM網側回線から受信した音声セルとシグナリングセルを分離する分離部である。5は分離部4からの音声セルを分解して端末回線に送出する音声セル分解処理部である。
図2は端末回線に時分割多重されている、個別線信号方式のシグナリング情報(シグナリングビット)の転送フォーマットを示す図である。図2(b)は後に説明する端末側チャネルと対応するシグナリングビットと、マルチフレーム中の各フレームに格納される位置との対応を示している。即ち、第2から第7フレームの各タイムスロット番号0の4〜8の位置に格納される。
図3はシグナリング処理部2のブロック図である。
図において、6は端末回線から、その端末回線に多重化されている複数チャネルのシグナリング情報を抽出するシグナリングビット抽出回路、7はシグナリングビット抽出回路6から受け取った複数チャネルのシグナリングビットを保持し格納するシグナリングビット表示レジスタ、8は端末回線に多重化されているチャネルのシグナリングビットをシグナリングビット表示レジスタ7に全て格納完了した際に、割り込みタイミングを発生させる割り込みタイミング生成回路である。9はシグナリングセルの組立および分解を行うCPU、10はCPU9がシグナリングセルの組立および分解に用いるワークRAM、11はシグナリングセルを多重化部3を介してATM網側回線に送出するために用いる送信回路、12は分離部4経由でATM網側回線からのシグナリングセルを受信する受信回路である。13は割り込みタイミング生成回路8と受信回路12からの割り込み信号を調停し、CPU9に通知する割り込み制御回路、14はATM網側回線から受信したセルに含まれる複数チャネルのシグナリングビットを設定するシグナリングビット設定レジスタ、15はシグナリングビット設定レジスタ14に設定されたシグナリングビットを端末回線に送出するシグナリングビット送信回路である。
【0010】
図4は本実施例にて用いるシグナリングセルのフォーマットを示す図である。図において、16はシグナリングセルであり、セル中にある161はATMレイヤヘッダ、162は音声セルとシグナリングセルの識別を示す種別フィールド、163は個別線信号方式のシグナリングビットを格納する信号値フィールド、164は時間情報を格納するタイムスタンプフィールド、165は種別フィールド162、信号値フィールド163、タイムスタンプフィールド164を含むシグナリング情報フィールドの誤り検出コードを格納する誤り検出コードフィールドである。
図5は本実施例におけるシグナリングセル転送シーケンスを示す図である。
【0011】
本装置の基本となるハードウェア構成は汎用形式なのでほとんど変わらないが動作フローが特にシグナリング処理部のそれが以下のように異なる。
次に動作について説明する。
端末回線からの音声データを音声セル組立処理部1が音声セルに組立て、シグナリング処理部2は端末回線からシグナリングを抽出してシグナリングセルに組立て、それぞれのセルを多重化部3で多重化してATM網側回線に送出する。
また、ATM網側回線から受信した音声セルとシグナリングセルを分離部4で分離し、音声セルを音声セル分解処理部5に、シグナリングセルをシグナリング処理部2に転送し、それぞれの処理部はセルを分解し、端末回線に送出する。
以上がATM多重化装置の通常時の概略動作である。
【0012】
次にシグナリング処理部2の動作を説明する。
シグナリング処理部2のシグナリングビット受信回路6は端末回線から、図2に示すように時分割多重されたフレームのタイムスロット0を用いて転送される個別線信号方式のシグナリングビットA1〜A30を抽出し、シグナリングビット表示レジスタ7に転送する。シグナリングビット表示レジスタ7は、シグナリングビットA1〜A30を全て格納完了した時点で、割り込みタイミング生成回路8に格納完了を通知する。割り込みタイミング生成回路8は割り込み制御回路13を介してCPU9に割り込みを通知する。CPU9は、シグナリングビット表示レジスタ7からシグナリングビットA1〜A30を読みとり、各チャネルごとにシグナリングビットの状態遷移を監視し、変化点を検出した時点で、ワークRAM10上でチャネルごとにシグナリングセル16を組立て、送信回路11に設定する。
送信回路11はシグナリングセル16が設定されると、そのセル16を多重化部3に送出する。その結果、ATM網側回線にシグナリングセル16が送出される。このように本実施例では、端末回線側の図5(a)に示すように信号線の状態変化に応じて直ちにセルが生成、送出される。
【0013】
一方、シグナリングセル16を受信した受信回路12は、割り込み制御回路13を介してCPU9に受信割り込みを通知する。CPU9は受信回路12からシグナリングセル16を読み出し、ワークRAM10上でチャネルごとにシグナリングセル16を分解し、その中に含まれるシグナリングビットを抽出してシグナリングビット設定レジスタ14のチャネル対応に設けられたフィールドの該当チャネルのフィールドに設定する。シグナリングビット送信回路15はシグナリングビット設定レジスタ14から一定周期ごとに、設定されているシグナリングビットA1〜A30の値を読みとり、端末回線のタイムスロット0に、図2に示すフォーマットに従って上記シグナリングビットを設定していく。
【0014】
次に図4および5を用いて、シグナリングセル16の転送方法について説明する。図5(a)は、送信側において、端末回線から受けた個別線信号方式のシグナリングの値の変化のシーケンスを示しており、図5(b)はその変化に基づいたシグナリングセル16の送信シーケンスを示している。図5(c)は、受信側で受信したシグナリングセル16のシーケンスを示し、図5(d)は個別線信号方式のシグナリングを端末回線に送出する一連の動作を示している。
送信側で、図示の例では最初のシグナリングの変化点Aが、図示していない前のシグナリングの変化点からの経過時間Tが一定時間(例えば2秒)以上であるため、変化点A検出時に送信するシグナリングセル16−1(以降、セル16の送出の順に16−1、16−2等と表示し、他のセルについても同様の記述をする)のタイムスタンプフィールド164に0を設定し、信号値フィールド163に変化後の値1を、種別にシグナリングセルを示す値をそれぞれ設定し、誤り検出コードを計算して誤り検出コードフィールド165に設定して送信する。
引き続くシグナリングの変化点は前の変化点からの経過時間が一定値以下であるため、シグナリングセル16−2〜16−4のタイムスタンプフィールド164には、前のシグナリングの変化点からの経過時間、それぞれ、67、33、67を設定し、変化後のシグナリングの値、それぞれ0、1、0を信号値フィールド163に設定して送信する。
また、シグナリングセル16−5のタイムスタンプフィールド164には、前のシグナリングの変化点Dからの経過時間Tが一定値以上のため0を、シグナリングセル16−6のタイムスタンプフィールド164には67を設定し、信号値フィールド163には、それぞれ1、0を設定する。
【0015】
受信側では、対応して以下の動作となる。即ち、シグナリングセル16のタイムスタンプフィールド164の値が0の時、セル受信からゆらぎ吸収固定遅延経過してから、該当シグナリングセル16の信号値フィールド163の値をシグナリングビット設定レジスタ14に設定する。また、それ以外の値の時には、前のシグナリングセル16の信号値フィールド163の値をシグナリングビット設定レジスタ14に設定後、該当シグナリングセル16のタイムスタンプフィールド164の時間経過してから、信号値フィールド163の値をシグナリングビット設定レジスタ14に設定する。
即ち、シグナリングセル16−1および16−5のタイムスタンプフィールド164の値が0であり、前記セル受信時点からゆらぎ吸収固定遅延経過してから、前記セルに含まれる信号値フィールド163の値1をシグナリングビット設定レジスタ14に設定する。また、シグナリングセル16−2〜16−4については、前のシグナリングセル16の信号値フィールド163の値をシグナリングビット設定レジスタ14に設定後から、タイムスタンプフィールド164の値、それぞれ67、33、67mS経過してからシグナリングビット設定レジスタ14に、それぞれの信号値フィールド163の値、0、1、0を設定する。シグナリングセル16−6の信号値フィールド163の値については、シグナリングセル16−5の信号値フィールド163の値をシグナリングビット設定レジスタ14に設定後から、シグナリングセル16−6のタイムスタンプフィールド164の値、67mS経過後に同レジスタ14に設定する。
なお、セルの回線への送出時間は、回線速度155Mbit/sの時、2.7μSであり、仮に全端末が同時にダイヤルパルスを送出する場合でも、セル送出に要する時間は30×2.7=81μSあればよく、ダイヤルパルスの最小間隔33mSに比べて極めて小さいので、セルが滞留することはない。また、本実施例では、信号が変化した時点でそれを受信側に通知するので、従来例に比べ、セル化に伴う遅延は大幅に短縮される。
【0016】
実施例2.
セルの送出は少し遅れるが、発明の特徴を生かし、更にセル数を減らした例を説明する。
以下、本発明の実施例2のセル転送方法について説明する。
本実施例の装置構成等は実施例1と同じである。複数の変化点情報を1セルに格納したことが異なる。
図6は本実施例に用いるシグナリングセル16のフォーマットを示す図であり、166はシグナリングセル16のシグナリング情報フィールドの有効長を示すレングスフィールドである。
図7は本実施例におけるシグナリングセル転送シーケンスを示す図であり、図において1つのシグナリングセル16にシグナリングの変化点情報を2組まで格納する例を示している。
【0017】
次に動作について説明する。
シグナリングセル16の組立および受信時の処理を除いて、シグナリング処理部2の動作は実施例1と同じである。また、シグナリングセル16は、図6に示すように、種別フィールド162、信号値フィールド163、タイムスタンプフィールド164および誤り検出コードフィールド165を1つの組として、複数組格納する。
図7において、送信側のシグナリングの値が1から0に変化した時点Aで、シグナリングセル16−1を組み立てる。本実施例では2つの変化点情報まで1つのシグナリングセル16に格納するので、次の変化点発生を一定時間(例えば100mS)待ち合わせる。しかし、100mS経過しても次の変化点が発生しないので、その時点でシグナリングセル16−1を送信する。この時、シグナリングセル16−1には、種別フィールド162−1、信号値フィールド163−1、タイムスタンプフィールド164−1および誤り検出コードフィールド165−1のみを設定し、レングスフィールド166に変化点情報1組分の長さ4バイトを設定する。
なお、タイムスタンプフィールド164−1には前の変化点から一定時間以上経過していることを示す値0を設定しておく。
【0018】
また、変化点Bと変化点Cについては、一定時間(100mS)以内にシグナリングが変化しているので、シグナリングセル16−2に、変化点Bと変化点Cの変化点情報をそれぞれ、種別フィールド162−1、信号値フィールド163−1、タイムスタンプフィールド164−1および誤り検出コードフィールド165−1と、種別フィールド162−2、信号値フィールド163−2、タイムスタンプフィールド164−2および誤り検出コードフィールド165−2に設定し、レングスフィールド166に変化点情報2組分の長さ8バイトを設定して送信する。
以降、変化点D〜Gについても同様に変化点情報2組分を、それぞれシグナリングセル16−3、4に格納して送信する。
【0019】
受信側では、シグナリングセル16のレングスフィールド166を読みとり、変化点情報の格納組数を判定する。
シグナリングセル16−1では、変化点情報は1組であり、タイムスタンプフィールド164−1の値が0であるため、セル受信後ゆらぎ吸収固定遅延経過してから、信号値フィールド163−1の値をシグナリングビット設定レジスタ14に設定する。
シグナリングセル16−2、4では、変化点情報は2組であり、最初の変化点情報のタイムスタンプフィールド164−1の値が0であるため、セル受信後ゆらぎ吸収固定遅延経過してから、信号値フィールド163−1の値をシグナリングビット設定レジスタ14に設定し、その後、2番目の変化点情報のタイムスタンプフィールド164−2に示された値である67mS経過後に、信号値フィールド163−2の値をシグナリングビット設定レジスタ14に設定する。
シグナリングセル16−3では、変化点情報は2組であり、最初の変化点情報のタイムスタンプフィールド164−1の値が33であるため、前の変化点Cに対応する値をシグナリングビット設定レジスタ14に設定してから33mS後に、信号値フィールド163−1の値をシグナリングビット設定レジスタ14に設定し、その後、2番目の変化点情報のタイムスタンプフィールド164−2の値67mS経過後に、信号値フィールド163−2の値をシグナリングビット設定レジスタ14に設定する。
このようにして、実施例1と比べると、セル送出のタイミングは100ms遅れるが、送出セル数は半減する。100ms遅れたとしても、従来と比べると大幅に時間は早くなる。
【0020】
実施例3.
オンフック、オフフックによる信号線の状態変化も含めたセル生成の例を説明する。
以下、本発明の実施例3のセル転送方法について説明する。
本実施例以下、実施例7までの装置構成等も実施例1と同じである。
図8は本実施例に用いるシグナリングセル16のうち、信号値の転送に用いるシグナリングセル16セルaのフォーマットを示す図である。
図9は本実施例に用いるシグナリングセル16のうち、ダイヤルパルスの転送に用いるシグナリングセル16bのフォーマットを示す図であり、167は検出したダイヤルパルスの数を表示するパルスカウントフィールドである。なお、本実施例ではシステムで予めダイヤルパルス速度が決まっているとする。
図10は本実施例におけるセル転送シーケンスを示す図である。図10では、ダイヤルパルス速度10ppsの例を示している。
【0021】
次に動作について説明する。
シグナリングセル16の組立および受信時の処理を除いて、シグナリング処理部2の動作は実施例1と同じである。また、シグナリングセル16は、図8、9に示すように、信号値の転送に用いるセル16aとダイヤルパルスの転送に用いるセル16bの2種類から成り、種別フィールド162にそれぞれのセル種別を示すコードを設定する。
図10において、送信側のシグナリングの変化点Aはオフフック(起動状態)への遷移、変化点B〜Gがダイヤルパルス、変化点Hがオンフック(切断状態)への遷移をそれぞれ示している。
変化点A検出時点で、シグナリング処理部2のCPU9はシグナリングセル16a−1の信号値フィールド163に変化後の値0を、種別フィールド162に信号値セルを示すコードを設定して送信する。
同様に、変化点H検出時点では、シグナリングセル16a−2の信号値フィールド163に変化後の値1を、種別フィールド162に信号値セルを示すコードを設定して送信する。
また、変化点Cを検出した時点で、シグナリングセル16b−1のパルスカウントフィールド167に1を、種別フィールド162にダイヤルパルスセルを示すコードを設定して送信する。
同様に、変化点Eを検出した時点ならびに、変化点Gを検出した時点で、それぞれシグナリングセル16b−2、16b−3を送信する。
【0022】
一方、受信側では、シグナリングセル16a−1、16a−2を受信すると直ちに、信号値フィールド163の値をシグナリングビット設定レジスタ14に設定することにより、端末回線にシグナリングの値を送出する。
また、オフフック(起動状態)検出後の最初のダイヤルパルスセルであるシグナリングセル16b−1を受信すると、セル受信時点からゆらぎ吸収固定遅延経過してから、値1を、それから67mS経過後に値0をシグナリングビット設定レジスタ14にそれぞれ設定することにより、ダイヤルパルスを端末回線に送出する。シグナリングセル16b−1のパルスカウントフィールド167の値が1であるため、値1およびその後の値0の設定動作、つまりダイヤルパルスの再生動作は1回のみ行う。
シグナリングセル16b−2を受信すると、前述したシグナリングセル16b−1に対応するダイヤルパルスの再生のために、値0をシグナリングビット設定レジスタ14に設定してから33mS経過後に、値1を、値1を設定してから67mS後に値0をそれぞれシグナリングビット設定レジスタ14に設定する。即ち、システムとしてはダイヤルパルス10ppsが決まっているので、パルス数1とあっても100ms後に次のセルで再び次のパルスが再生できる。
【0023】
この動作により、値1の区間が67mS、値0の区間が33mS継続した後、再び値1の区間が67mSとなり、ダイヤルパルス速度10ppsのダイヤルパルスを、シグナリングセル16b−1、16b−2の受信に対応して再生する。
さらに、シグナリングセル16b−3受信時点は、ダイヤルパルスの最後の変化点を端末回線に送出してからの経過時間Tが一定値より大きいので、シグナリングセル16b−3以降のセルに対してゆらぎを吸収するため、シグナリングセル16b−3受信からゆらぎ吸収固定遅延経過してから、値1をシグナリングビット設定レジスタ14に設定し、それから67mS経過後に値0をシグナリングビット設定レジスタ14に設定する。
なお、シグナリングセル16b−2、16b−3のパルスカウントフィールド167の値が1であるため、ダイヤルパルスの再生動作は1回のみ行う。
受信側での上記一連の動作により、正しく送信側の変化点B〜Gに対応するダイヤルパルスを再生することができる。
【0024】
実施例4.
以下、本発明の実施例4のセル転送方法について説明する。これはダイヤルパルスの桁間の間隔を保証するものである。
図11は本実施例におけるセル転送シーケンスを示す図である。
なお、シグナリングセル16a,16bのフォーマットは実施例3と同一である。
【0025】
次に動作について説明する。
シグナリングセル16の組立および受信時の動作は実施例3と同じであり、それに加えて、図11に示すように、変化点Eから一定時間T1経過するまで次の変化点を検出しない場合に、シグナリングセル16bのパルスカウントフィールド167の値を0に設定したシグナリングセル16c−1を送信する。
受信側では、シグナリングセル16の種別フィールド162とパルスカウントフィールド167の値が0であることから、シグナリングセル16c−1であることを認識する。
このシグナリングセル16c−1の次に到着するシグナリングセル16b−3に対応するダイヤルパルスの再生、すなわち、送信側の変化点Fに対応するシグナリングの値1のシグナリングビット設定レジスタ14への設定のタイミングを、変化点Eに対応するシグナリングの値0の同レジスタ14への設定から33mS経過後、つまり10ppSのダイヤルパルス波形の終了からT2時間以降となるように、シグナリングセル16b−3に対するゆらぎ吸収固定遅延の値を調整する。こうして網のゆらぎによりダイヤルパルスの桁間隔がつまって誤りにならないようにする。
【0026】
実施例5.
回路によりダイヤルパルスの速度が異なっても正しく情報を伝える例を説明する。
以下、本発明の実施例5のセル転送方法について説明する。
図12は本実施例に用いるシグナリングセル16dのフォーマットを示す図であり、168はダイヤルパルスの速度を表示するパルス速度フィールドである。
図13は本実施例におけるダイヤルパルス速度10ppsの場合のセル転送シーケンスを示す図である。
図14は本実施例におけるダイヤルパルス速度20ppsの場合のセル転送シーケンスを示す図である。
【0027】
次に動作について説明する。
変化点AおよびH検出時のシグナリングセル16a−1,16a−2の送信動作および受信後の動作は実施例3と同一である。
図13に示すように、送信側では、変化点C検出時点で、変化点Bから変化点Cまでの経過時間(すなわち、シグナリングの値が1の区間)を測定し、その値が67mS前後の場合(実際には60〜73mSの範囲)、ダイヤルパルスの速度を10ppsと判定し、シグナリングセル16dのパルス速度フィールド168に10ppsを示すコードを、また、パルスカウントフィールド167に1を、種別フィールドにダイヤルパルスセルを示すコードを、それぞれ設定し、誤り検出コードフィールド165を計算して設定し、シグナリングセル16d−1を送信する。
同様に、変化点Eならびに変化点G検出時点で、それぞれシグナリングセル16d−2、16d−3を送信する。
【0028】
受信側では、シグナリングセル16d−1を受信すると、前記セルがオフフック(起動状態)検出後の最初のダイヤルパルスセルであるため、セル受信時点からゆらぎ吸収固定遅延経過してから、値1をシグナリングビット設定レジスタ14に設定する。シグナリングセル16d−1のパルス速度フィールド168の値が10ppsを示しているため、値1を設定してから67mS経過後に値0をシグナリングビット設定レジスタ14に設定する。
次にシグナリングセル16d−2を受信すると、上記で値0をシグナリングビット設定レジスタ14に設定してから33mS経過後に、値1を、値1を設定してから67mS後に値0をそれぞれシグナリングビット設定レジスタ14に設定する。
この動作により、値1の区間が67mS、値0の区間が33mS継続した後、再び値1の区間が67mSとなり、ダイヤルパルス速度10ppsのダイヤルパルス(送信側の変化点B,C,D,Eに対応するシグナリングの変化)を端末回線に送出する。
シグナリングセル16d−3受信時には、ダイヤルパルスの最後の変化点をシグナリングビット設定レジスタ14に設定してからの経過時間Tが一定の値より大きいので、シグナリングセル16d−3以降のセルに対してゆらぎを吸収するため、シグナリングセル16d−3受信時点からゆらぎ吸収固定遅延経過してから、パルス速度フィールド168の値10ppsに対応するシグナリングの値の変化、すなわち、値1、それから67mS経過後に値0を、それぞれシグナリングビット設定レジスタ14に設定する。
なお、シグナリングセル16d−1〜3のパルスカウントフィールド167はこの例では1に設定されているため、ダイヤルパルスの再生動作は1回のみ行う。
【0029】
上記ではダイヤルパルス速度が10ppsの場合を説明したが、20ppsの場合には図14に示すように、変化点C、EおよびG検出時点で、変化点Bから変化点C、変化点Dから変化点E、および変化点Fから変化点Gまでの経過時間が32mS前後(30〜37mSの範囲)となるので、その区間の時間を測定し、シグナリングセル16dのパルス速度フィールド168に20ppsを示すコードを設定し、それぞれ、シグナリングセル16d−1〜3を送信する。
受信側では、パルス速度フィールド168の値20ppsに対応するシグナリングの値の変化をシグナリングビット設定レジスタ14に設定することによって、端末回線に20ppsのダイヤルパルスを送出する。
以上のように、接続されている端末回線のダイヤルパルス幅からダイヤルパルス速度を推定でき、これをもセルに乗せて、必要なダイヤルパルス列を再生できる。
【0030】
実施例6.
以下、本発明の送出セル数を更に減らした例を説明する。実施例6のセル転送方法について説明する。
図15は本実施例におけるダイヤルパルス速度10ppsの場合のセル転送シーケンスを示す図である。本実施例ではシグナリングセル生成のタイミングを例えばパルス列2つの検出、または設定時間経過後、行うものである。
本実施例に用いるシグナリングセル16のフォーマットは実施例5と同じであるが、ダイヤルパルスの転送に用いるシグナリングセル16dのパルスカウントフィールド167の値を2に設定することがある点が異なる。図では、シグナリングセル16dと区別するために16eと表記している。
次に動作について説明する。
変化点AおよびH検出時のシグナリングセル16a−1,16a−2の送信動作および受信後の動作は実施例3と同一である。
図15において、送信側において、シグナリングの変化点Cを検出した時点で、変化点Bと変化点Cの時間間隔が67mS前後であることを識別し、ダイヤルパルス速度10ppsと判定する。
変化点Eを検出した時点で、それまでに変化点B、C、Dが発生していることから、2つのダイヤルパルスを受け取ったことを認識する。
そこで、シグナリングセル16e−1のパルスカウントフィールド167の値を2に設定し、パルス速度フィールド168の値を10ppsを示すコードを設定し、送信する。
また、変化点G検出時点では、ダイヤルパルスを1つ受け取ったことを認識するが、2つのダイヤルパルスを受け取るまでシグナリングセル16eの送信を待ち合わせる。しかし、変化点GからT3時間経過しても次の変化点を検出しないため、その時点でシグナリングセル16e−2にパルスカウントフィールド167の値を1に設定して送信する。
【0031】
受信側では、シグナリングセル16e−1を受信すると、前記セルがオフフック(起動状態)検出後の最初のダイヤルパルスセルであるため、セル受信時点からゆらぎ吸収固定遅延経過してから、値1をシグナリングビット設定レジスタ14に設定する。シグナリングセル16e−1のパルス速度フィールド168の値が10pps、パルスカウントフィールド167の値が2を示しているため、値1を設定してから67mS経過後に値0を、その後33mS経過後に値1を、さらに67mS後に値0をそれぞれシグナリングビット設定レジスタ14に設定する。
この動作により、値1の区間が67mS、値0の区間が33mS継続した後、再び値1の区間が67mSとなり、ダイヤルパルス速度10ppsのダイヤルパルス(送信側の変化点B,C,D,Eに対応するシグナリングの変化)を端末回線に送出する。
次にシグナリングセル16e−2を受信すると、ダイヤルパルスの最後の変化点をシグナリングビット設定レジスタ14に設定してからの経過時間Tが一定の値例えば200msより大きいので、シグナリングセル16e−2のセルに対してゆらぎを吸収するため、シグナリングセル16e−2受信時点からゆらぎ吸収固定遅延経過してから、パルス速度フィールド168の値10ppsに対応するシグナリングの値の変化をシグナリングビット設定レジスタ14に設定する。ただし、シグナリングセル16e−2のパルスカウントフィールド167は1に設定されているため、ダイヤルパルスの端末回線への送出は1回のみ行う。
【0032】
実施例7.
以下、本発明の実施例7のセル転送方法について説明する。
図16は本実施例に用いるシグナリングセル16のフォーマットを示す図であり、169は端末回線に多重化されているシグナリングのチャネル番号を識別するチャネル番号フィールドである。
図17は本実施例におけるシグナリングセルの転送シーケンスを示す図である。
【0033】
次に動作について説明する。
図17において、チャネル1〜3がATM網側回線において同一のバーチャルパスに多重化されるものとする。
チャネル1のシグナリングの変化点G1からT4時間(例えば10秒)経過しても、次の変化点を検出しない場合、シグナリングのセル転送が正常に行われていることを周期的に受信側に通知する目的で、その時点でシグナリングセル16f−1を組立て送信する。その際、チャネル番号フィールド169−1にチャネル番号1を、信号値フィールド163−1にその時点でのシグナリングの値0を設定し、さらにチャネル番号フィールド169−1、信号値フィールド163−1、種別フィールド162−1を含む2バイトに対する誤り検出コードを作成し、誤り検出コードフィールド165−1に設定し、レングスフィールド166に3バイト(1チャネル分のデータ長)を設定する。
また、チャネル2のシグナリングの変化点G2からT4時間経過しても、次の変化点を検出しない場合、その時点でシグナリングセル16f−2を組立て送信する。その際、チャネル番号フィールド169−1、169−2にそれぞれチャネル番号1、2を、さらに信号値フィールド163−1、163−2にそれぞれチャネル番号1、2のその時点でのシグナリングの値0を設定し、その他のフィールドを設定した後、レングスフィールド166に6バイト(2チャネル分のデータ長)を設定する。
【0034】
さらに、チャネル3のシグナリングの変化点G3からT4時間経過しても、次の変化点を検出しない場合、その時点でシグナリングセル16f−3を組立て送信する。その際、チャネル番号1〜3のそれぞれに対応するフィールドを、前述した要領で設定して送信する。
その後、T4周期ごとにチャネル番号1〜3のその時点のシグナリングの値を設定したシグナリングセル16f−3を組立て送信する。
なお、シグナリングセル16fのATMレイヤヘッダ161のバーチャルパス識別子には、チャネル1〜3が多重化されているバーチャルパス番号を、バーチャルチャネル識別子にはチャネル1〜3にそれぞれ割り当てられているバーチャルチャネル番号のいずれかを設定する。
【0035】
また、図に示していないが、シグナリングセル16f−3をT4周期で送信している状態で、例えばチャネル1のシグナリングの値が0から1に変化した場合には、チャネル1は、変化検出時点でシグナリングセル16f−1を送出し、チャネル2および3については、次にシグナリングセル16f−3を送信すべきタイミングで、シグナリングセル16f−2を送信する。
一方、シグナリングセル16fの受信側では、シグナリングセル16fのレングスフィールド16をチェックし、それにいくつのチャネル数の情報が含まれているかを割り出す。図17では、シグナリングセル16f−1は1チャネル分(チャネル1)、16f−2では2チャネル分(チャネル1、チャネル2)、16f−3は3チャネル分(チャネル1、チャネル2、チャネル3)である。
シグナリングセル16f−1を受信した場合にはチャネル1について、端末回線にシグナリングセル16f−1の信号値フィールド163−1の値を送出する。
また、シグナリングセル16f−2を受信した場合には、チャネル1およびチャネル2について、端末回線に、シグナリングセル16f−1の信号値フィールド163−1および163−2の値を、それぞれ送出する。同様に、シグナリングセル16f−3を受信した場合には、チャネル1、チャネル2およびチャネル3について、端末回線に、シグナリングセル16f−1の信号値フィールド163−1、163−2および163−3の値をそれぞれ送出する。
正常状態を示すこれらのセルを受信しない場合は、異常であるとして、対応チャネルについて、端末回線に通信中を示すシグナリングビットを送出する。端末はこれにより新たな発呼を中止する。
【0036】
実施例8.
本実施例以降は、ATM網上の障害発生を端末に通知し、余分なセルの発生を抑えようとする例を説明する。
以下、本発明の実施例8のセル転送方法について説明する。
図18は警報情報を転送するOAM(Operation And Maintenance)セルのフォーマットを示す図であり、17はOAMセルである。セル中の171はバーチャルパスおよびバーチャネルチャネルの識別子を含むATMレイヤヘッダ、172はOAMセル17の種別を示すOAM種別フィールド、173はOAM種別フィールド172で示された種別の中でどのような機能を実行するセルであるかを示すOAM機能種別フィールド、174はOAM機能種別の固有フィールド、175はリザーブフィールド、176はセルのペイロード部分に対する誤り検出コードを設定するCRCフィールドである。
ATM多重化装置全体の構成は実施例1と同じである。また図19は本発明におけるシグナリング処理部2のブロック構成を示す図である。図において、22は音声セル組立処理部1との間で制御情報の送受を行う音声セル組立処理部通信回路、23は音声セル分解処理部5との間で情報の送受を行う音声セル分解処理部通信回路である。
図20は、OAMセル17のうちのVP−AIS(Alarm Indication Signal)セル17aおよびVP−FERFセル17bの送信シーケンスを示した図である。
図21は本発明におけるVP−AIS状態検出時のシーケンスを示す図である。
図22は通信相手のVP−AIS状態検出によって起動されるシーケンスを示す図である。
図23は本発明におけるVP−AIS状態解除検出時のシーケンスを示す図である。
図24は通信相手のVP−AIS状態解除検出によって起動されるシーケンスを示す図である。
なお、その他のATM多重化装置の構成は実施例1と同じである。
【0037】
次に動作について説明する。
ATM網内のノード装置において回線障害を検出した場合、図20に示すように、障害が発生した回線の下流側の回線に多重化されているバーチャルパスについて、OAMセル17(OAM種別フィールド172=警報転送、OAM機能種別フィールド173=AISを示すコードが設定されている。OAMセル、以降このセルをVP−AISセル17aと呼ぶ)を、回線障害が継続している間、一定周期(例えば1秒周期)ごとに送信する。
また、回線障害の回復を検出した場合には、ATM網内のノード装置はVP−AISセル17aの送出を停止する。
一方、VP−AISセル17aをATM網から受信した端末は、OAMセル17(OAM種別フィールド172=警報転送、OAM機能種別フィールド173=FERF(Far End Receive Failuer)を示すコードが設定されているOAMセル(以降このセルをVP−FERFセル17bと呼ぶ)を送信する。
ATM網から、上記VP−AISセル17aを受信したATM多重化装置では、分離部4がシグナリング処理部2は受信回路12を介してVP−AISセル17aを受信すると、図21に示すように、該当バーチャルパスがVP−AIS状態に遷移したと判定し、VP−FERFセル17bを送信する。
また、シグナリング処理部2のCPU9は音声セル分解処理部通信回路23を介して、音声セル分解処理部5に、該当バーチャルパスのVP−AIS状態発生を通知する。
【0038】
さらに、VP−AISセル17aを受信したバーチャルパスに多重化されているチャネル(図21ではチャネル1〜3)について、ワークRAM10上にVP−AIS状態検出時点での端末方向に送出中のシグナリングの値を保存し、シグナリングの値0をシグナリングビット設定レジスタ14に設定する。
この場合、シグナリングの値0は通話中を示す値であり、システムとしてこの値を端末回線に送出することにより、シグナリングの値0を受信中のチャネルを用いて、端末回線からダイヤルパルスの送出をすることをできなくしている。
また、チャネル1〜3それぞれについて、例えば図8に示したシグナリングセル16bの信号値フィールド163に値0を設定したシグナリングセル16a−11〜12、16a−21〜22、16a−31〜32を一定周期(T4)ごとに送出する。
一方、図22に示すように、通信相手(ATM多重化装置#1)がVP−AIS状態を検出した場合には、まずVP−FERFセル17aを、引き続いて、VP−AIS状態を検出したバーチャルパスに多重化されているチャネル1〜3のシグナリングセル16(信号値フィールド163=0)を受信する。
その後、VP−FERFセル17aは一定周期(1秒)ごとに、チャネル1〜3のシグナリングセル16(信号値フィールド163=0)を一定周期(T4)ごとに受信する。
VP−FERFセル17a受信により、該当バーチャルチャネルについてVP−FERF状態に遷移し、そのバーチャルパスに多重化されているチャネル1〜3について、ワークRAM10上にVP−FERF状態検出時での端末方向へ送出中のシグナリングの値を保存し、シグナリングの値0をシグナリングビット設定レジスタ14に設定することにより、シグナリングの値0を端末回線に送出する。
また、チャネル1〜3のシグナリングセル16(信号値フィールド163=0)を受信すると、既にそのチャネルがVP−FERF状態に入っていれば、そのシグナリングセル16を廃棄し、入っていなければ、そのシグナリングセル16の信号値フィールド163の値=0を、端末回線に送出する。
【0039】
一方、ATM網から、VP−AISセル17aを3秒間以上受信していないことを検出した場合、あるいは、図示していないがVP−AIS状態にあるバーチャルパスからシグナリングセル16を受信した場合、または、音声セル分解処理部5からVP−AIS状態にあるバーチャルパスから音声セルを受信したことを通知された場合のいずれかの時、VP−AIS状態解除と判定する。
VP−AIS状態解除と判定すると、図23において、該当バーチャルパスに多重化されているチャネルについて、ワークRAM10上に保存しておいた、VP−AIS状態に入る前のシグナリングの値を、シグナリングビット設定レジスタ14に設定する。
また、チャネル1〜3それぞれについて、例えば図8に示したシグナリングセル16bの信号値フィールド163に、端末回線から受け取ったシグナリングの値を設定したシグナリングセル16a−1、16a−2、16a−3を送出する。
さらに、シグナリング処理部2のCPU9は音声セル分解処理部通信回路23を介して、音声セル分解処理部5に、該当バーチャルパスのVP−AIS状態解除を通知する。
なお、図24に示すように、通信相手(ATM多重化装置#1)がVP−AIS状態解除を検出した場合には、ATM多重化装置#2は、VP−FERFセル17bを受信しなくなるため、3秒間VP−FERFセル17b未受信を検出した時点で、該当バーチャルパスのVP−FERF状態解除と判定し、音声セル分解処理部通信回路23を介して、音声セル分解処理部5に、該当バーチャルパスのVP−FERF状態解除を通知する。
その後、VP−FERF状態解除となったバーチャルパスに多重化されている、チャネル1〜3のシグナリングセル16を受信し、そのセルに含まれている信号値フィールド163の値を端末回線に送出する。こうして端末側ではATM網の障害発生と回復に呼応して、自動的に通信の停止、再開ができる。
【0040】
実施例9.
ATM多重化装置でみれば、システムの警報はVP−AISセルでなく、VP−FERFセルで知ることもある。
これに対応して、以下、本発明の実施例9のセル転送方法について説明する。
図25はVP−FERFセル17bがATM網内で生成・送信されるケースを示した図である。
図26は本発明におけるVP−FERF状態検出時およびVP−FERF状態解除検出時のシーケンスを示す図である。図27は通信相手のVP−FERF状態検出およびVP−FERF状態解除検出によって起動されるシーケンスを示す図である。
次に動作について説明する。
なお、ATM多重化装置の構成は実施例1と同じである。
VP−FERFセル17bが送信されるケースは、図20に示したように、ATM網内のノード装置が回線障害を検出して、障害を検出した回線の下流側にVP−AISセル17aを送出し、端末がそのVP−AISセル17aを受けてATM網にVP−FERFセル17bを送信する場合と、図25に示すように、ATM網内のノード装置が回線障害を検出し、障害回線の上流側にVP−FERFセル17bを送信する場合の2つがある。
ATM網から、VP−FERFセル17bを受信したATM多重化装置では、分離部4がシグナリング処理部2に振り分ける。シグナリング処理部2は受信回路12を介してVP−FERF17bセルを受信すると、VP−FERFセル17bを受信したバーチャルパスがVP−FERF状態に遷移したと判定する。
VP−FERF状態に遷移すると、図26に示すように、シグナリング処理部2のCPU9は、音声セル組立処理部通信回路22を介して、音声セル組立処理部2に対して、該当バーチャルパスに多重化されているチャネルの音声セルの送信停止を指示するとともに、該当バーチャルパスに多重化されているチャネル(図26ではチャネル1〜3)について、ワークRAM10上にVP−FERF状態検出時点での端末方向へ送出中のシグナリングの値を保存し、シグナリングの値0をシグナリングビット設定レジスタ14に設定する。
また、チャネル1〜3それぞれについて、シグナリングセル16の送出を停止する。
【0041】
一方、VP−FERFセル17bを3秒間以上受信していないことを検出した場合、VP−FERF状態解除と判定し、音声セル組立処理部2に対して、該当バーチャルパスに多重化されているチャネルの音声セルの送信再開を指示するとともに、該当バーチャルパスに多重化されているチャネルについて、ワークRAM10上に保存しておいた、VP−FERF状態に入る前のシグナリングの値を、シグナリングビット設定レジスタ14に設定する。
また、チャネル1〜3それぞれについて、例えば図8に示したシグナリングセル16bの信号値フィールド163に端末回線から受け取ったシグナリングの値を設定した、シグナリングセル16a−1、16a−2、16a−3を送出する。
また、通信相手(ATM多重化装置#1)がVP−FERF状態に遷移した場合、ATM多重化装置2には、VP−FERF状態に遷移したバーチャルパスに多重化されているチャネル1〜3のシグナリングセル16が送られてこなくなるため、一定時間以上、シグナリングセル16未受信を検出したチャネルについて、端末回線にシグナリングの値=0を送出する。
一方、ATM多重化装置#1がVP−FERF状態解除を検出した場合には、ATM多重化装置#2に、該当バーチャルパスに多重化されているチャネル1〜3のシグナリングセル16が送られてくるようになるため、該当チャネルのシグナリングセル16受信時には、そのシグナリングセル16の信号値フィールド163の値を、端末回線に送出する。
【0042】
実施例10.
上記実施例では個別信号線方式のシグナリングのセルについて説明した。本実施例以降は共通線信号方式のシグナリングについて説明する。
図28は端末回線における共通線方式のシグナリング情報の転送フォーマット方式を示す図である。
図において、24は端末回線の信号チャネルのビット列を時系列的に集めて得られる、LAPDフレームである。LAPDフレーム24には、アドレスフィールド241、制御フィールド242、情報フィールド243およびFCSフィールド244の各サブフィールドがある。また、情報フィールド243にはエンド−エンド間のシグナリング情報を搭載したレイヤ3メッセージ25が格納されている。
図29は本発明に用いるシグナリング処理部2のブロック図である。
図において、18はCPU9が、端末回線上のタイムスロットの中からシグナリング転送用のスロットを設定するシグナリングスロット指定回路、19は端末回線から、シグナリングスロット指定回路18で指定されるスロットからシグナリングデータを抽出して受信するシグナリングデータ受信回路、20はシグナリングデータ受信回路19で受信したシグナリングデータからLAPDフレームを抽出し、プロトコルを終端するLAPDフレーム処理回路、21はLAPDフレーム処理回路20からのLAPDフレームを端末回線の指定されたタイムスロットに書き込むシグナリングデータ送信回路である。
図30は本発明におけるVP−AIS状態およびVP−AIS状態解除検出時のシーケンスを示す図である。
なお、OAMセル17のフォーマットについては、実施例8に示したものと同じである。
【0043】
次に動作について説明する。
CPU9はあらかじめ、シグナリングスロット指定回路18に、端末回線、例えばTTC標準JJ20.20〜22に規定される1.5Mインタフェース上のタイムスロットの中から、シグナリング転送に用いるタイムスロットを設定しておく。このタイムスロットは2つ以上あってもよいが、図28ではタイムスロット0がシグナリング転送に用いる信号チャネルであるため、本実施例ではタイムスロット0のみを設定する。
シグナリングスロット指定回路18に設定されたタイムスロット0から、シグナリングデータ受信回路19は、共通線信号方式のシグナリングデータを時系列的に抽出して、LAPDフレーム処理回路20に転送する。LAPDフレーム処理回路20は、そのシグナリングデータからLAPDフレーム24を抽出し、さらにLAPDプロトコルを終端して、ワークRAM10にLAPDフレーム24の情報フィールド243に含まれるレイヤ3メッセージ25とそのメッセージを受信したタイムスロット番号を書き込む。
さらに、フレーム受信を割り込み制御回路13を介してCPU9にフレーム受信を通知する。
CPU9はフレーム受信割り込みを受け取ると、ワークRAM10から前記レイヤ3メッセージを読み出し、それをAAL5プロトコルに従ってセルに組立て、ATMレイヤヘッダのバーチャルパス識別子に端末回線のタイムスロット番号に対応した値を設定し、そのセルを送信回路11に書き込むことにより、ATM網側回線に送出する。
【0044】
また、ATM網側回線から受信したシグナリングセル16は受信回路12に格納され、割り込み制御回路13を介してCPU9にセル受信が通知される。CPU9は受信した1つもしくは複数のシグナリングセル16から、AAL5プロトコルに従ってレイヤ3メッセージ25を復元し、LAPDフレーム処理回路20にそのレイヤ3メッセージ25と、セルのバーチャルパス識別子に対応するタイムスロット番号を転送する。LAPDフレーム処理回路20はレイヤ3メッセージ25をもとにLAPDフレーム24を組立て、シグナリングデータ送信回路21に送信する。シグナリングデータ送信回路21は、端末回線の指定されたタイムスロットにLAPDフレーム24を、1バイトずつ端末回線のフレーム周期ごとに設定していく。
【0045】
図30において、シグナリング処理部2は、VP−AIS解除状態にあるバーチャルパスにおいて、ATM側回線からVP−AISセル17aを受信すると、該当バーチャルパスに関してVP−AIS状態に遷移したと判定し、音声セル分解処理部5に、音声セル分解処理部通信回路23を介して、該当バーチャルパスのVP−AIS状態発生を通知し、さらに、VP−FERFセル17bをATM側回線に送信するとともに、該当バーチャルパスのバーチャルパス識別子に対応する、端末回線上の共通線信号方式のシグナリングの転送を行うタイムスロットの番号を検索する。
その後、CPU9は初期設定メッセージを作成して、前記タイムスロット番号とともにLAPDフレーム処理回路20に送信する。LAPDフレーム処理回路20はレイヤ3メッセージ25をもとにLAPDフレーム24を組立て、シグナリングデータ送信回路21が指定されたタイムスロットにLAPDフレーム24を送信する。送信した初期設定メッセージに対する初期設定応答メッセージを、端末回線から受け取ると、そのメッセージを廃棄する。これにより、現在通信中の呼を初期化する。
VP−AIS状態のバーチャルパスに対応するタイムスロットから受信したレイヤ3メッセージ25が、SETUP(呼設定)メッセージの場合には、CPU9は、REL COM(解放完了)メッセージを組立て、そのタイムスロット番号とともにフレーム処理回路20に送出する。その後、シグナリングデータ送信回路21を介して、端末回線にLAPDフレーム24に格納されたREL COM(解放完了)メッセージが送信される。これにより、新たな呼の設定を防止する。
さらに、図示していないが、DISC(切断)メッセージを受信した場合には、CPU9はシグナリングセル16を組立て送信回路11を介してATM網側回線に送出する。
上記以外のメッセージを受け取った場合には廃棄し、ATM網側回線に送出しない。
【0046】
一方、VP−AISセル17aを3秒間以上受信していないことを検出した場合、あるいは、図示していないがVP−AIS状態にあるバーチャルパスからシグナリングセル16を受信した場合、または、音声セル分解処理部5からVP−AIS状態にあるバーチャルパスから音声セルを受信したことを通知された場合のいずれかの時、VP−AIS状態解除と判定する。
VP−AIS状態解除と判定すると、音声セル分解処理部5に、音声セル分解処理部通信回路23を介して、該当バーチャルパスのVP−AIS状態解除を通知する。
その後、端末回線からSETUP(呼設定)メッセージを含む全てのメッセージを受け取った場合には、そのメッセージをセルに組立てATM網側回線に送出する。
【0047】
実施例11.
VP−AISセルに換わってVP−FERFセル受信も同様である。
以下、本発明の実施例11のセル転送方法について説明する。
図31は本実施例におけるVP−FERF状態およびVP−FERF状態解除検出時のシーケンスを示す図である。
なお、OAMセル17のフォーマットについては、実施例8に示したものと同じである。
【0048】
次に動作について説明する。
VP−FERF解除状態にあるバーチャルパスにおいて、ATM網側回線からVP−FERFセル17bを受信すると、シグナリング処理部2は該当バーチャルパスがVP−FERF状態に遷移したと判定する。
VP−FERF状態に遷移すると、図31に示すように、音声セル組立処理部2に対して、音声セル組立処理部通信回路22を介して、該当バーチャルパスに多重化されているチャネル(図31ではチャネル1〜3)の音声セルの送信停止を指示するとともに、該当バーチャルパスのバーチャルパス識別子に対応する、端末回線上の共通線信号方式のシグナリングの転送を行うタイムスロットの番号を検索する。
その後、CPU9は初期設定メッセージを作成して、前記タイムスロット番号とともにLAPDフレーム処理回路20に送信する。LAPDフレーム処理回路20はレイヤ3メッセージ25をもとにLAPDフレーム24を組立て、シグナリングデータ送信回路21が指定されたタイムスロットにLAPDフレーム24を送信する。送信した初期設定メッセージに対する初期設定応答メッセージを、端末回線から受け取ると、そのメッセージを廃棄する。これにより、現在通信中の呼を初期化する。
【0049】
なお、VP−FERF状態のバーチャルパスに対応するタイムスロットから、SETUP(呼設定)他のメッセージを受け取った場合には廃棄し、ATM網側回線には送出しない。
メッセージを受け取った場合には、CPU9は、REL COM(解放完了)メッセージを組立て、そのタイムスロット番号とともにフレーム処理回路20に送出する。その後、シグナリングデータ送信回路21を介して、端末回線にLAPDフレーム24に格納されたREL COM(解放完了)メッセージが送信される。これにより、新たな呼の設定を防止する。
また、図示していないが、他のメッセージを受け取った場合には廃棄し、ATM網側回線には送出しない。
【0050】
一方、VP−FERFセル17bを3秒間以上受信していないことを検出した場合には、VP−FERF状態解除と判定し、音声セル組立処理部2に対して、、音声セル組立処理部通信回路22を介して、該当バーチャルパスに多重化されているチャネルの音声セルの送信再開を指示する。
その後、端末回線からSETUP(呼設定)メッセージを含む全てのメッセージを受け取った場合には、そのメッセージをセルに組立てATM網側回線に送出する。
【0051】
【発明の効果】
以上のようにこの発明によれば、VP−AISまたはVP−FERF状態を検出して各端末チャネルに通知し、以後の端末からの発呼を抑え、また他の多重化装置にVP−FERF状態を通知するので、ATM網上の障害を端末に知らせ、その間の無用な信号セルの発生を抑える効果がある。
【0052】
または、共通線信号方式でVP−AISまたはVP−FERF状態を検出して対応端末チャネルに通知し、以後の端末からの発呼を抑え、VP−AISまたはVP−FERF状態の解除を検出すると、対応端末に解除を通知し、通信を再開するようにしたので、ATM網上の障害を端末に知らせ、その間の無用な信号セルの発生を抑える効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のセル転送方法を行うATM多重化装置の例を示すブロック図である。
【図2】個別線信号方式のシグナリング情報(シグナリングビット)の転送フォーマットを示す図である。
【図3】図1に示す装置のシグナリング処理部2のブロック図である。
【図4】実施例1に用いるシグナリングセルのフォーマットを示す図である。
【図5】実施例1におけるシグナリングセル転送シーケンスを示す図である。
【図6】実施例2に用いるシグナリングセルのフォーマットを示す図である。
【図7】実施例2におけるシグナリングセル転送シーケンスを示す図である。
【図8】実施例3に用いるシグナリングセルのうち、信号値の転送に用いるセルのフォーマットを示す図である。
【図9】実施例3に用いるシグナリングセルのうち、ダイヤルパルスの転送に用いるセルのフォーマットを示す図である。
【図10】実施例3におけるセル転送シーケンスを示す図である。
【図11】実施例4におけるセル転送シーケンスを示す図である。
【図12】実施例5に用いるシグナリングセルのフォーマットを示す図である。
【図13】実施例5におけるダイヤルパルス速度10ppsの場合のセル転送シーケンスを示す図である。
【図14】実施例5におけるダイヤルパルス速度20ppsの場合のセル転送シーケンスを示す図である。
【図15】実施例6におけるダイヤルパルス速度10ppsの場合のセル転送シーケンスを示す図である。
【図16】実施例7に用いるシグナリングセル16のフォーマットを示す図である。
【図17】実施例7におけるシグナリングセルの転送シーケンスを示す図である。
【図18】ATM網において警報情報を転送するOAMセルのフォーマットを示す図である。
【図19】実施例8のシグナリング処理部の構成図である。
【図20】OAMセルのうちVP−AISセルとVP−FERFセルの送信シーケンスを示す図である。
【図21】実施例8におけるVP−AIS状態検出時のシーケンスを示す図である。
【図22】通信相手がVP−AISを検出した場合に起動されるシーケンスを示す図である。
【図23】実施例8におけるVP−AIS状態解除検出時のシーケンスを示す図である。
【図24】通信相手がVP−AIS状態解除を検出した場合に起動されるシーケンスを示す図である。
【図25】VP−FERFセルがATM網内で生成・送信されることを示す図である。
【図26】実施例9におけるVP−FERF状態検出時およびVP−FERF状態解除検出時のシーケンスを示す図である。
【図27】通信相手がVP−FERF状態検出またはVP−FERF状態解除を検出した場合に起動されるシーケンスを示す図である。
【図28】共通線信号方式のシグナリング情報の転送フォーマットの方式を示す図である。
【図29】実施例10に用いるシグナリング処理部2のブロック図である。
【図30】実施例10におけるVP−AIS状態およびVP−AIS状態解除検出時のシーケンスを示す図である。
【図31】実施例11におけるVP−FERF状態およびVP−FERF状態解除検出時のシーケンスを示す図である。
【図32】従来のセル転送方法におけるATM多重化装置の構成を示す図である。
【図33】従来のセル転送方法におけるシグナリングセルの転送シーケンスを示した図である。
【符号の説明】
1 シグナリング処理部、2 音声セル組立処理部、3 多重化部、4 分離部、5 音声セル分解処理部、6 シグナリングビット抽出回路、7 シグナリングビット表示レジスタ、8 割り込みタイミング生成回路、9 CPU、10ワークRAM、11 送信回路、12 受信回路、13 割り込み制御回路、14 シグナリングビット設定レジスタ、15 シグナリングビット送信回路、16 シグナリングセル、161 ATMレイヤヘッダ、162 種別フィールド、163 信号値フィールド、164 タイムスタンプフィールド、165 誤り検出コードフィールド、166 レングスフィールド、167 パルスカウントフィールド、168 パルス速度フィールド、169 チャネル番号フィールド、17 OAMセル、171 ATMレイヤヘッダ、172 OAM種別フィールド、173 OAM機能種別フィールド、174 OAM機能種別の固有フィールド、175 リザーブフィールド、176 CRCフィールド、18 シグナリングスロット指定回路、19 シグナリングデータ受信回路、20 LAPDフレーム処理回路、21 シグナリングデータ送信回路、22 音声セル組立処理部通信回路、23 音声セル分解処理部通信回路、24 LAPDフレーム、241 アドレスフィールド、242 制御フィールド、243 情報フィールド、244 FCSフィールド、25 レイヤ3メッセージ 。
Claims (3)
- ATM網の他のノードからバーチャルチャネルに対する警報情報であるOAM(Operation And Maintenance)セルにAIS(Alarm Indication Signal)コードのあるセルを受信すると、隣接ノードにFERF(Far End Receive Failure)コードのあるOAMセルを送信するステップと、
上記AISコード記載のセルまたはFERFコード記載セル受信により、各端末チャネルのシグナリングビット設定レジスタに「通話中」を示す値を設定し、送出を止めるステップ、とを備えたことを特徴とするATMネットワークにおけるセル転送方法。 - ATM網からバーチャルチャネルに対する警報情報である種別フィールドにAISコードまたはFERFコードが記載されたOAMセルを受信すると、上記バーチャルチャネルに多重化されるチャネルに対して端末方向に共通信号方式による初期設定メッセージを送信するステップと、
端末から上記共通線信号方式による切断メッセージ以外の応答メッセージを受信した場合、解放完了メッセージを端末に送信し、網へは無応答とするステップと、を備えたことを特徴とする請求項1記載のセル転送方法。 - ATM網の他のノードからバーチャルチャネルに対する警報情報であるOAM(Operation And Maintenance)セル情報にAIS(Alarm Indication Signal)コードのあるセルを受信すると、隣接ノードにFERF(Far End Receive Failure)コードのあるOAMセルを送信し、上記AISコード記載のセルまたはFERFコード記載セル受信により、各端末チャネルのシグナリングビット設定レジスタに「通話中」を示す値を設定し、端末からのダイヤリング送出を止めるシグナリング処理部、を備えたセル転送装置を含むATMネットワークにおけるセル転送システム。
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