JP3190760B2 - 一括データ伝送方式 - Google Patents

一括データ伝送方式

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JP3190760B2
JP3190760B2 JP5448993A JP5448993A JP3190760B2 JP 3190760 B2 JP3190760 B2 JP 3190760B2 JP 5448993 A JP5448993 A JP 5448993A JP 5448993 A JP5448993 A JP 5448993A JP 3190760 B2 JP3190760 B2 JP 3190760B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は一括データ伝送方式に関
し、特に大量のシリアルデータを複数の通信路に振分け
てデータ端末間で伝送させるための一括データ伝送方式
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の一括データ伝送方式は、
パケット形態を使用した方式である。例えば、CCIT
T(国際電信電話委員会)勧告Iシリーズに準拠した基
本インタフェースでは、192kbps符号速度により
2回線のBチャネル(64kbps)と1回線のDチャ
ネル(16kbps)とを伝送できる。この基本インタ
フェースを利用して128kbpsの速度でデータ送信
可能なデータ端末からの送信をするには、128kbp
sの送信データをおのおの64kbpsの速度の2本の
並列データに変換し、2回線のBチャネル(B1および
B2)を使って送らなければならない。この場合、2回
線のBチャネルは一般に相異なる通信路ルートを経由す
るので両チャネル間に時間差を生じて伝送され、また受
信側では2本の並列データのいずれが送信側でのチャネ
ルB1(あるいはB2)に相当するのか識別できない。
このため2本の並列データをそのまま2回線のBチャネ
ルに同時送信したのでは受信側でもとの128kbps
のデータを再生できなくなるが、パケット化して伝送す
ることにより、受信側にて各パケットに付加したヘッダ
中のパケット番号を参照してもとのデータを再生でき
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしこの従来の一括
データ伝送方式は、特に大量データを伝送する場合、最
大パケット長に制限があるので多数のパケットの組立て
および分離の処理を要し、その処理に余分な時間を消費
する上に、各パケットにヘッダを付加するため伝送すべ
きデータのビット利用効率が低下するという問題点をも
つ。
【0004】本発明の目的は、シリアルデータを複数の
チャネルに分割してヘッダ等の余分な情報を付加せずに
同一宛先へ伝送し再生できる一括データ伝送方式を提供
することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の一括データ伝送
方式は、送信側に、直列の入力データを所定のビット長
のセル単位で複数チャネルのセルデータに並列分割する
データセル化手段と、セルデータの送信に先立っておの
おのチャネル識別用のデータを付加した同期信号を各チ
ャネルごとに送信する信号送出手段と、複数のチャネル
を伝送する通信路に接続して同期信号とセルデータとを
送信する第1のインタフェース手段とを有し、受信側
に、通信路から同期信号およびセルデータを受信する第
2のインタフェース手段と、各チャネルの同期信号の受
信時に受信タイミングを表わす信号とチャネル識別デー
タとを発する信号検出手段と、最後着チャネル以外の受
信タイミングと最後着チャネルの受信タイミングとの時
間差を補償するための時差補償手段と、最後着チャネル
以外のセルデータを時差補償手段に導くための入替手段
と、時差補償手段を経由したセルデータと最後着チャネ
ルのセルデータとをセル単位で直列に変換して送信側の
入力データを再生する組立送出手段と、チャネルの各々
の前記同期信号を受信するごとにそれを確認したことを
表わす同期確認信号を送信側へ返送する同期確認信号送
出手段とを有している。
【0006】
【実施例】次に、本発明について図面を参照して説明す
る。
【0007】図1は本発明の一実施例を示すブロック図
である。本実施例の方式は、CCITT勧告Iシリーズ
に準拠した基本インタフェースのRインタフェース部1
1とSインタフェース部21との間に、データセル化バ
ッファ部12および切替部13から成る送信回路と、入
替部22、時差バッファ部23、バッファ部24、なら
びに組立送出部25から成る受信回路とを有し、更に送
信および受信の両回路の動作を制御するためのタイミン
グ設定部14、信号送出部15、ラッチ回路16、なら
びに信号検出部26を具備する。
【0008】Rインタフェース部11およびSインタフ
ェース部21は、従来方式にて使用される基本インタフ
ェースの場合と同様な機能をもつ。すなわち、Rインタ
フェース部11は、データ端末10との間でBチャネル
(64kbps)2つ分すなわち128kbpsの速度
をもつシリアルデータを授受するほか、通信手順のため
の制御データなどを授受し合う。
【0009】シリアルデータ(128kbps)の送信
時には、送信回路のデータセル化バッファ部12が、R
インタフェース部11から送られてくる128kbps
のデータRDを、タイミング設定部14から与えられる
タイミング指示用の信号に応じて、予め設定したビット
数(本実施例では1オクテット、すなわち8ビット)ご
とに分割してセルを形成し、1セルずつ交互にデータセ
ル化バッファ部12内に設けたB1およびB2チャネル
用の2つのメモリ領域に書込んでいく。また切替部13
は、データセル化バッファ部12の2つのメモリ領域か
らの読出し信号(おのおの64kbps)を選択し、チ
ャネルB1およびB2の信号としてSインタフェース部
21へ送る。Sインタフェース部21は、このチャネル
B1およびB2の両信号と、Dチャネル(16kbp
s)の信号(Dチャネルの信号経路は図示を省略した)
とを所定のフォーマットで時分割多重化してフレーム
(192kbps)を構成し、これをISDN回線20
へ送信する。
【0010】受信側では、ISDN回線20からフレー
ム構成の信号を受信して、Sインタフェース部21にて
チャネル(B1)および(B2)の両信号とDチャネル
の信号とをそれぞれ分離する。そのフレーム構成の信号
中のチャネルB1およびB2の両信号は一般に、ISD
N回線20の中にて相異なる通信路ルートが選択設定さ
れるので、受信側のチャネル(B1)および(B2)の
いずれに接続されるか不確定であり、更に通信路ルート
の違いに起因する時間差を生じている。受信側の信号検
出部26は、そのようなチャネルB1およびB2の入替
えの有無と、両チャネル間に生じた時間差とを検出し、
検出結果に応じて制御信号を送出し、入替部22にて先
着した方のチャネルを時差バッファ部23に導いて時間
差の補償を行ない両チャネルのタイミングを揃えさせ
る。このあと、バッファ部24の各チャネル用のメモリ
に書込まれた両チャネルの信号C1およびC2は、読出
されて組立送出部25へ送られる。組立送出部25は、
タイミング設定部14からのタイミング指示と入替部2
2から与えられる両チャネルの入替え状況を表わす入替
情報とに応じて、信号C1およびC2を1オクテットご
とに送信側のセル振分けの順序で交互に時分割多重化す
ることにより、送信側と同じ128kbpsのデータR
Dを再生して、Rインタフェース部11を通しデータ端
末10へ送出する。
【0011】上述したように、受信側では、チャネルB
1およびB2の入替えの有無と両チャネルに生じた時間
差とを検出する必要がある。本実施例では、送信側から
の発信により受信側との通信路が設定されると、上述の
データ送受信を行なう直前に、送信側から両チャネルへ
初期設定用の同期信号を送信し、受信側でこれを受信し
て両チャネルの入替え状態と時間差とを検出している。
以下、その動作について説明する。
【0012】図2は本実施例(図1参照)中の信号送出
部15、信号検出部26の構成例を示すブロック図であ
る。信号送出部15は、通信路設定直後にRインタフェ
ース部11から送出される送信要求信号ERに応じて同
期信号発生のタイミングを指示するパルス信号を作るラ
ッチカウンタ30と、初期設定用同期確認時に発せられ
る送信許可信号CDでタイミング信号の転送を禁止させ
る禁止ゲート31と、禁止ゲート31からタイミング信
号が送られてきたとき両チャネルB1およびB2の初期
設定用の同期信号を発する同期信号発生回路32と、送
信側から両チャネル(B1)および(B2)に送られて
きた初期設定用の同期信号を確認したとき同期確認信号
を発生して返信する同期確認信号送出回路33と、同期
信号発生回路32および同期確認信号送出回路33の各
送出信号を切替部13の入力端子に導く論理和ゲート3
4,35とを有している。
【0013】また図2の信号検出部26は、受信側から
返送されてくる両チャネル(B1)および(B2)の同
期確認信号を検出し、両チャネルとも同期確認されたと
きパルスを発しラッチ回路16へ送出する同期確認信号
検出回路40と、送信側から送られてくる両チャネルの
初期設定用同期信号を受信したとき、それぞれの受信タ
イミングで立上る2つのパルスd1,d2を発生すると
共に、同期信号中のチャネル番号を表わすデータe1,
e2を発する同期信号検出回路41と、2つのパルスd
1,d2から時差バッファ部23の読出しタイミング制
御用のパルスを作るための否定論理和ゲート45および
否定論理積ゲート46と、両チャネルの同期確認時に自
装置側の端末(10)へ着信表示信号CIを送るための
論理積ゲート44とを有する。
【0014】図3は本実施例の送信側と受信側との間に
おける通信手順を説明するためのフロー図である。
【0015】まず、送信側のデータ端末10から一括デ
ータ伝送の発信要求を受けると、図1に示す構成をもつ
送信側装置は、従来方式と同じ手順によりDチャネルを
使ってISDN回線20を経由し受信側のデータ端末1
0との間で通信路設定のための信号を授受し合って、チ
ャネルB1およびB2のそれぞれの通信路を設定する
(ステップ101,102)。
【0016】通信路設定の完了を表わす応答を得ると、
送信側のデータ端末10から送信要求信号ERが発せら
れ、これをRインタフェース部11を介して受信したラ
ッチカウンタ30は、クロック信号のパルスをカウント
しながら予め設定した数値に達するごとに同期信号発生
のタイミングを表わすパルスを所定の回数だけ繰返して
発生する。受信側で同期信号が未確認である間では送信
許可信号CDのパルスが現れないので、上述のタイミン
グパルスはそのまま禁止ゲート31を通り同期信号発生
回路32へ送られる。これに応じて同期信号発生回路3
2は、所定のパターンをもつ同期用データにチャネル識
別用データをおのおの付加したチャネルB1およびB2
の同期信号b1およびb2を同一タイミングで発生し、
論理和ゲート34および35を通し切替部13へ送出す
る。切替部13は、送信許可信号CDにパルスが現れな
いときには、信号送出部15からの送出信号を選択して
Sインタフェース部21へ転送しており、同期信号b1
およびb2がそれぞれチャネルB1およびB2の信号と
してSインタフェース部2へ同一タイミングで転送され
て、フレーム構成されISDN回線20へ送信される
(ステップ102)。
【0017】受信側では、そのフレーム構成された信号
をSインタフェース部21にて2つのチャネル(B1)
および(B2)に分離して同期信号検出回路41へ送
り、各チャネルでの同期信号の受信タイミングを表わす
パルスd1およびd2と、各チャネルの識別結果を表わ
すデータe1およびe2を発生させる(ステップ12
2,125)。例えばチャネル(B1)の方の同期信号
が先着すると、パルスd1の方が先に立上り、これに応
じて否定論理和ゲート42の送出パルスが立下って、時
差バッファ部23のメモリ読出しアドレスの歩進を停止
させ、時差バッファ部23に蓄積準備させる(ステップ
123)。また受信側の同期確認信号送出回路33が、
パルスd1の立上り時に先着チャネルの同期信号を受信
したことを通知する同期確認信号を発生し、返信する
(ステップ124)。
【0018】次いで後着のチャネル(B2)の同期信号
を受信すると、パルスd2の方のパルスも立上るので、
否定論理積ゲート43の送出パルスが立下り時差バッフ
ァ部23のメモリ読出しアドレスの歩進を再開させると
共に、論理積ゲート44の送出パルスが立上り、自装置
側のデータ端末10へ着信表示信号CIをRインタフェ
ース部11経由で送出して、データ受信状態にさせる
(ステップ127)。また同期確認信号送出回路33
が、パルスd2の立上り時に同期確認信号を発生し、返
信する(ステップ126)。
【0019】この間に時差バッファ部23では、メモリ
読出しアドレスの歩進が先着チャネル(B1)と後着チ
ャネル(B2)との時間差に相当する分だけ遅れるの
で、時間差を補償した読出しデータが得られる。
【0020】受信側から返信されてくる同期確認信号を
受けた送信側では、同期確認信号検出回路40で両チャ
ネルの同期確認信号が受信されると(ステップ10
3)、パルスをラッチ回路16へ送る。一方、Sインタ
フェース部21からラッチ回路16には、ISDN回線
20からの受信信号のフレーム同期確立を表わすパルス
SYNが与えられる。ラッチ回路16は、Sインタフェ
ース同期確立し、かつ受信側にて両チャネルの同期確認
信号を受信すると、パルスを発生し送信許可信号CDと
して自装置側のデータ端末10へRインタフェース部1
1経由で送出する(ステップ104)と共に、切替部1
3の接続を信号送出部15側からデータセル化バッファ
部12側へ切替えさせる。
【0021】送信許可信号CDを受信した送信側のデー
タ端末10は、送信データを一括して送信し始める。R
インタフェース部11は、その送信データ(128kb
ps)を受けてデータセル化バッファ部12へ入力する
(ステップ105)。データセル化バッファ部12は、
図1について説明したごとく、セル形式で2つのチャネ
ルに振分け蓄積し(ステップ106)、両チャネルを同
位相で読出して送信する(ステップ107)。一方、受
信側では、両チャネルのセルデータを受信し時差の補償
を行なった上で蓄積し(ステップ128)、送信側と同
じ順序でセルを取出すことにより、128kbpsのシ
リアルデータを再生してデータ端末10へRインタフェ
ース部11経由で送出する(ステップ129)。
【0022】送信側からデータ送信が完了したことを表
わす信号が送信されると(ステップ108)、従来方式
と同じ手順によりDチャネルを使って通信路解放のため
の信号を授受し合い(ステップ109および130,1
31)、ISDN通信路を解放して(ステップ11
0)、通信前の状態に復旧する(ステップ111)。
【0023】以上に説明した動作により、通信路設定の
あと送信側からデータ送信に先立って両チャネルB1お
よびB2へ初期設定用の同期信号をそれぞれ送信し、こ
れに応答して受信側にて両チャネルB1およびB2の時
間差の補償およびシリアル化の組立て順序の初期設定を
行うことができる。このあとデータ送信に移行すれば、
従来方式におけるヘッダのような余分なデータを付加せ
ずに、送信すべきシリアルデータを両チャネルB1およ
びB2に振分けて同時に送信すれば、受信側にて両チャ
ネルの受信データを組立てもとのシリアルデータを再生
できる。
【0024】なお本実施例では、CCITT勧告Iシリ
ーズに準拠した基本インタフェースの場合について説明
したが、これに限定する必要は無く、他のチャネルタイ
プの方式に適用して同じ効果が得られることは明らかで
ある。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、セ
ルデータの送信に先立って送信側から送られてくる同期
信号を受けた受信側にて、各チャネルを識別すると共に
その受信タイミングの時間差を検出できる。その検出結
果に応じて、受信側では各チャネルの時間差の補償およ
びシリアルデータの組立て順序の初期設定を行うことが
でき、データ送信に移行したときに、従来方式のヘッダ
のような余分なデータを付加せず、受信側にてもとのシ
リアルデータを再生できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のブロック図。
【図2】図1中の信号送出部および信号検出部の構成例
を示すブロック図。
【図3】図1の実施例の通信手順を示すフロー図。
【符号の説明】
10 データ端末 11 Rインタフェース部 12 データセル化バッファ部 13 切替部 14 タイミング設定部 15 信号送出部 16 ラッチ回路 20 ISDN回線 21 Sインタフェース部 22 入替部 23 時差バッファ部 24 バッファ部 25 組立送出部 26 信号検出部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−266632(JP,A) 特開 平2−222334(JP,A) 特開 平4−49728(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04L 12/02 H04L 29/08

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直列の入力データを予め定めたビット長
    のセル単位で複数チャネルのセルデータに分割するデー
    タセル化手段と、前記入力データの送信に先立ちおのお
    の前記チャネルを識別するためのデータを含む同期信号
    を並列に送信する信号送出手段と、複数の前記チャネル
    を伝送する通信路に接続して前記同期信号および前記セ
    ルデータを一括して送信する第1のインタフェース手段
    とを送信側に有し、 前記通信路から前記同期信号および前記セルデータを受
    信する第2のインタフェース手段と、前記チャネルごと
    に前記同期信号を受信したときに受信タイミングを表わ
    す信号を発生しかつ前記チャネル識別データを検出する
    信号検出手段と、前記受信タイミング信号に応じて最後
    着チャネルに対するそれ以外のチャネルの前記セルデー
    タに対し前記受信タイミングの差を補償するための少く
    とも1つの時差補償手段と、前記最後着チャネル以外の
    チャネルで受信した前記セルデータをその受信タイミン
    グに対応する1つの前記時差補償手段に入替え接続する
    入替手段と、前記時差補償手段を経た前記セルデータと
    前記最後着チャネルの前記セルデータとを前記チャネル
    識別データに応じた順序で前記セル単位にて直列データ
    に変換し前記入力データを再生する組立送出手段と、前
    記チャネルの各々の前記同期信号を受信するごとにそれ
    を確認したことを表わす同期確認信号を前記送信側へ返
    送する同期確認信号送出手段とを受信側に有することを
    特徴とする一括データ伝送方式。
  2. 【請求項2】 前記受信側からすべての前記チャネルの
    前記同期確認信号が返送されるまでは前記同期信号を選
    択して送信させ、またすべての前記チャネルの前記同期
    確認信号が返送されたあとは送信セルデータを選択して
    送信する切替手段を前記送信側に有する請求項1記載の
    一括データ伝送方式。
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